狸少女「ここの宿主？ にゃははっ！ にーちゃん目ついてんのか？ ここの宿主つったらあたしのことじゃん」

狸少女「……違うのか。じゃあ一体誰が宿主だってんだよ。もし本当にそんなやつがいるとして、そいつはどこに行ったんだよ」

狸少女「にーちゃんの家？ ぷっ……にーちゃんなかなかおもしろいこと言うじゃん。やしろに居座ってたってことはかみさまだろ？かみさまが人間と一緒に暮らすかよ」

狸少女「久しぶりの話し相手になってくれたのは感謝するよにーちゃん。んじゃ、とっとと帰ってね。あたしは昼寝の続きで忙しいだ」しっぽくるり

狸少女「どいてくれなきゃ困る？ しらないよそんなの。おやすみー」まるまり

てくてく

狸少女（近づいてくる……どけって言われてもどかないぞあたしは）

狸少女（目の前にしゃがんで……何するつもりなんだ）

ごそごそ

狸少女「ななっ///い、いきなり服に手突っ込んでくるなよ！ なんなんだよぉ///」ばっ

がしっ

狸少女「んやっ……はなせっ！」じたばた

おなかさすさすぷにぷに

狸少女「お、おぃっ！ あたしのおなかさわってんじゃねーよ！」

狸少女「た、狸だからっておなか出てるわけじゃないんだぞ！」あせあせ

つんつんむにゅむにゅ

狸少女「ふぁぁ……///」ぴくんっ

おなかぷにぷにつまみー

狸少女「んゃ♡か、かみさまにこんなことしたらばちが当たるんだぞっ///」ぷるぷる

さすさす

狸少女「な、なれてるっ！？ にーちゃんかみさまにいっつもこんなことしてんのか！？」

ふにふにぷにゅぷにゅ

狸少女（なんだよこれ……///おなか触られてるだけなのに……全身がくしゅぐったくて……むずむずすりゅ……///）ぴくぴくっ

ふにっ

狸少女「い゛っ♡」びくっ

狸少女（つまむのやばいって♡お、おかしくなっちまう///こ、こわいよ……）ぷるぷる

狸少女「やーめーろーよー！ おなかさわんなよー……」ぐすっ

ぴたっ

狸少女「なんなんだよぉ……あ、あたしだって……元々のやしろ取り壊されて住むとこねぇんだよぉ……このままじゃ消えちまうんだよぉ」ぐすっ、ひっく

なでなで

狸少女「む。ちったー同情してくれんのかよ……じゃあもう帰ってくれよ……」

ぎゅっ

狸少女「まふっ///……な、なんだよ///」

なでなで

狸少女「むー……///」ほっぺぷくー

すくっ

てくてくてく

狸少女（帰ってった……なんだったんだあのにーちゃん……）

狸少女（にしても）おなかなでなで

狸少女（おなか触られるのって……あんな気持ちよかったんだな……///）ぞくぞく


狸少女（……人間と暮らすのって、どんな感じなんだろ）

…………………………

数日後

狸少女「はぁ♡はぁ♡」おなかふにふに

狸少女「こんなんじゃ満足できなぃ……♡しっぽも……」しっぽわしわしもふもふ

狸少女「はふんっ♡」ぴくっ

狸少女（あのにーちゃんまた来ないかな……///）

狸少女「な、何考えてんだあたしはっ！ あんな変な奴！ 二度とお目にかかりたくないって」ぷいぷい

狸少女（でもやっぱり……にーちゃんのあのおっきぃ手じゃねーと……あたし……）

がさっ

狸少女「！！」ぴょこっ

ザッザッザッ

狸少女「に、にーちゃ……！？」ガタッ

狸少女（お、落ち着けあたし！ べ、べつに待ってたわけでもないし……）ｼｯﾎﾟﾕﾗﾕﾗ

狸少女「また来たのかよ……今度は何の用？」

狸少女「いっしょに飯？」

どさっ

狸少女「わっ、なんだよその袋」のぞきー

狸少女（に、握り飯が……いっぱぃ……）ごくり

狸少女（そういえば最近まともなもん食ってなかったな……お供え物もガキの泥団子とかだったし）ぐ～

狸少女「ま、まぁ腐らせちまうのもアレだしな。そんなにあったらにーちゃんでも食いきれねーだろーし一緒に食ってやるよ」ひょいぱくー

狸少女「う、うんめー」きらきら

狸少女「もがもが」

狸少女「これにーちゃんが握ったのか？」

狸少女「かみさまが？ふ、ふーん。まあまだ信じちゃいねーけど」

狸少女「なあ？ こんなにあるんだしもう一個くらいいいだろ？」

狸少女「す、好きなだけくっていいのか！？ やった！ 」ぱくぱく

狸少女「ごほごほっ……あ、茶まで……ありがと」

………………………………

狸少女「げふっ……もうおなかいっぱいだ」おなかぽんぽん

狸少女（結局殆どあたしが食っちまった……）

狸少女「なあ、ほんとーによかったのか？にーちゃん結局1個しか食べてねーじゃん」

狸少女「ふーん。あまりおなか減ってなかったのか。ならいいんだけどさ」

狸少女「くぁ……おなかいっぱいになったら眠たくなってきた」

狸少女「……ちょっとよりかかっていい？」すっ

なでなで

狸少女「まふ///」

狸少女（なんでだろ……にーちゃんになでられるの……すごい落ち着く。やっぱなれてんのかな）とろーん

がしっ

おなかなでなで

狸少女「ひゃっ！？ あっ♡ちょっ……ちょっと……」

おなかぽんぽん

狸少女「い、いまおなかはダメだって！ だ、だって……出てるじゃん……///」

おなかなでなでぽんぽん

狸少女「んぁ/// に、にーちゃんダマしやがったな！ 最初からこれが狙いだったんだ」じたばた

がばっ！

ぎゅー

狸少女「な、ななな///」わたわた

なでなで

狸少女「狸のかみさまならもうちょっと肥ったほうがらしい？」

狸少女「ば、ばーか。れでぃーに言うセリフかよ」

狸少女「見た目が可愛くなくなったらお供え物とか減っちまうかもしれないだろ？飢えて消えちゃうじゃん……」もじもじ

狸少女「それともなんだ？その……///にーちゃんがさ……肥ったあたしの面倒みてくれるのかよ……家のかみさまみたいに」ぶつぶつ

狸少女「そ、そういうわけじゃねーんだろ！？だったら勝手なこと……」

ぎゅっ

なでなで

狸少女「お、おい。なんだよ」

おなかつんつんぷにぷに

狸少女「ひぅっ♡やぁ///ほ、ほんとだめなんだって///」じたばた

狸少女「前にーちゃんに触られた日からあたしのおなか……変になっちゃって……///」ぴくぴくっ

おなかさすさす

狸少女「そしたら……もっとにーちゃんに触って欲しくなって///」

狸少女「でも、にーちゃんどうせまた自分が満足したら帰っちゃうじゃん」ぷー

狸少女「どうせなら……連れて帰れよ……あたしのこともさ」ぶつぶつ

狸少女「も、もうおなかさわるの禁止！ おわり！ 」ぷいっ

すくっ

狸少女「帰るのか？」しゅん

じっ……

狸少女「う///そ、そうだ！ 今なら連れて帰ってくれるならおなかさわりたいほーだいだぞ！」

……


ふい

狸少女「！！ まって……！」ぎゅっ

狸少女「と、とり憑いてやる///」ぎゅー

狸少女「……連れて帰るまで、絶対はなさないから///」

………………………………

ガララ……

狐幼女「遅かったじゃないですか。あんなたくさんおにぎり持って行って一体どこ行ってたんですか？」

狐幼女「あれ？お客さんですか？」

狸少女「一体どんなかみさまかと思ったら、意外とちっせーんだな」そっー

狐幼女「ひっ……た、たぬき！？ の……かみさま……？ 」

狸少女「今日から居候させてもらう狸少女だ。よろしくなー……///」もじもじ

狐幼女「なっ！？あ、あなたほんとーなんですか？」

コクコク

狐幼女「ふぇぇ……」おどおど

……という妄想をしていた俺なのであった。


おわり