1: 名無しで叶える物語 2017/11/05(日) 23:46:07.85 ID:CC4i0RE2.net
千歌「おっきーい…」
果南「正確にはマッコウクジラっていうんだ」
千歌「この子どうしたの?」
果南「捕まえたんだよ」
果南「だって千歌、前にクジラ飼ってみたいって言ってたでしょ」
千歌「果南ちゃん、覚えててくれたんだ」
果南「というわけで、この子は千歌へのプレゼント」
千歌「ありがとう!」
果南「ホームセンターでクジラ専用の水槽も買っておいたから」
果南「多分それは家に届いてるはずだよ」
千歌「わーい、楽しみだなー」
果南「正確にはマッコウクジラっていうんだ」
千歌「この子どうしたの?」
果南「捕まえたんだよ」
果南「だって千歌、前にクジラ飼ってみたいって言ってたでしょ」
千歌「果南ちゃん、覚えててくれたんだ」
果南「というわけで、この子は千歌へのプレゼント」
千歌「ありがとう!」
果南「ホームセンターでクジラ専用の水槽も買っておいたから」
果南「多分それは家に届いてるはずだよ」
千歌「わーい、楽しみだなー」
4: 名無しで叶える物語 2017/11/05(日) 23:53:23.91 ID:CC4i0RE2.net
果南「じゃあクジラを千歌の家まで運ぶね」
果南「ちょっと重いから私が持つよ」
果南「その代わり千歌にはクジラに水をかけててほしいんだ
千歌「うん、分かった!」
・
・
・
千歌「着いたー」
果南「よっこらせっと」ドシン
千歌「あ、あれが水槽だね」
果南「うん、さ、水を入れよっか」
ジャー
千歌「プールみたいだねー」
果南「あはは、クジラの家は大きくないとね」
ジャー
千歌「溜まったよ」
果南「よし、じゃあクジラを中に入れるよ」
ドボーン
千歌「あはは、元気に泳いでる」
プシュー
果南「お、潮吹いたね」
千歌「本物だあー」
千歌「果南ちゃん、ホントにありがとう!」
果南「いいのいいの、これも千歌のためだから」
果南「ちょっと重いから私が持つよ」
果南「その代わり千歌にはクジラに水をかけててほしいんだ
千歌「うん、分かった!」
・
・
・
千歌「着いたー」
果南「よっこらせっと」ドシン
千歌「あ、あれが水槽だね」
果南「うん、さ、水を入れよっか」
ジャー
千歌「プールみたいだねー」
果南「あはは、クジラの家は大きくないとね」
ジャー
千歌「溜まったよ」
果南「よし、じゃあクジラを中に入れるよ」
ドボーン
千歌「あはは、元気に泳いでる」
プシュー
果南「お、潮吹いたね」
千歌「本物だあー」
千歌「果南ちゃん、ホントにありがとう!」
果南「いいのいいの、これも千歌のためだから」
9: 名無しで叶える物語 2017/11/06(月) 00:01:42.50 ID:UAsB0P7C.net
千歌「ねえ果南ちゃん、この子に名前つけないと」
果南「あ、そうだね」
果南「千歌はどんな名前がいい?」
千歌「うーん、そうだなー」
千歌「果南ちゃんがくれたからー」
千歌「……」
千歌「かなちー!」
果南「え?」
千歌「果南ちゃんとチカの名前からとって、かなちー」
千歌「どう?」
果南「うーんちょっと変な気もするけど」
果南「千歌の気持ちが嬉しいからそうしよっか」
千歌「わーい、かなちー、今日からよろしくね」
プシュー
千歌「わ、また潮吹いた」
果南「案外返事だったりしてね」
千歌「大きくなるんだよー、かなちー」
果南「あ、そうだね」
果南「千歌はどんな名前がいい?」
千歌「うーん、そうだなー」
千歌「果南ちゃんがくれたからー」
千歌「……」
千歌「かなちー!」
果南「え?」
千歌「果南ちゃんとチカの名前からとって、かなちー」
千歌「どう?」
果南「うーんちょっと変な気もするけど」
果南「千歌の気持ちが嬉しいからそうしよっか」
千歌「わーい、かなちー、今日からよろしくね」
プシュー
千歌「わ、また潮吹いた」
果南「案外返事だったりしてね」
千歌「大きくなるんだよー、かなちー」
14: 名無しで叶える物語 2017/11/06(月) 00:08:54.95 ID:UAsB0P7C.net
果南「えーっと、マッコウクジラの主な餌は…」
果南「イカやタコみたいだね」
果南「じゃあ私が潜って毎日潜って捕まえてくるよ」
千歌「何から何までごめんね果南ちゃん」
果南「気にしない。これもかなちーのためだから」
果南「じゃあちょっと行ってくるね」
千歌「気をつけてねー」
・
・
・
果南「お待たせ」
千歌「うわあ、おっきいイカだね」
果南「大王イカだよ」
果南「さ、かなちー、ご飯の時間だよ」
ポイ
ドボーン
千歌「あはは、食べてる食べてる」
果南「いっぱい食べるんだよー」
果南「イカやタコみたいだね」
果南「じゃあ私が潜って毎日潜って捕まえてくるよ」
千歌「何から何までごめんね果南ちゃん」
果南「気にしない。これもかなちーのためだから」
果南「じゃあちょっと行ってくるね」
千歌「気をつけてねー」
・
・
・
果南「お待たせ」
千歌「うわあ、おっきいイカだね」
果南「大王イカだよ」
果南「さ、かなちー、ご飯の時間だよ」
ポイ
ドボーン
千歌「あはは、食べてる食べてる」
果南「いっぱい食べるんだよー」
15: 名無しで叶える物語 2017/11/06(月) 00:20:16.44 ID:UAsB0P7C.net
《数日後》
果南「千歌ー、餌もってきたよー」
千歌「はーい」
果南「千歌、どうしたのその手」
千歌「えへへ、かなちーに噛みつかれちゃって」
果南「大丈夫?」
千歌「大丈夫、ちょっと右手が喰いちぎられただけだから」
千歌「病院行ったらすぐ新しい手をつけてもらえたよ」
果南「そっか、良かった」
千歌「やっぱりクジラにお手は無理みたい」
果南「あはは、手がないもんね」
千歌「でもかなちー、なかなか私に慣れてくれなくて」
果南「まあまあ、まだ日が浅いから」
果南「きっといつか千歌に懐いてくれるよ」
千歌「そうだね、信じよう!」
果南「動物には愛情を持って接するのが何よりだからね」
果南「千歌ー、餌もってきたよー」
千歌「はーい」
果南「千歌、どうしたのその手」
千歌「えへへ、かなちーに噛みつかれちゃって」
果南「大丈夫?」
千歌「大丈夫、ちょっと右手が喰いちぎられただけだから」
千歌「病院行ったらすぐ新しい手をつけてもらえたよ」
果南「そっか、良かった」
千歌「やっぱりクジラにお手は無理みたい」
果南「あはは、手がないもんね」
千歌「でもかなちー、なかなか私に慣れてくれなくて」
果南「まあまあ、まだ日が浅いから」
果南「きっといつか千歌に懐いてくれるよ」
千歌「そうだね、信じよう!」
果南「動物には愛情を持って接するのが何よりだからね」
17: 名無しで叶える物語 2017/11/06(月) 00:34:13.54 ID:UAsB0P7C.net
果南「かなちー、餌だよー」
ドボーン
千歌「あれ?食べない」
果南「まだお腹いっぱいなのかな」
千歌「でもいつもはこの時間に食べてるよ」
果南「うーん、気分じゃないとか」
千歌「心配だなあ」
千歌「お医者さんにみてもらわなくて大丈夫かな」
果南「まあまあ、もうちょっと様子を見てみようよ」
千歌「うん…」
《夜》
千歌「あ、かなちー、ちゃんと餌食べてくれたんだね」
千歌「いい子いい子」ナデナデ
プシュー
千歌「あはは、冷たいよおー」
千歌「ねえ、かなちー」
千歌「私たちはもう家族なんだから」
千歌「言いたいこととかあったら、ちゃぁーんと言ってね」
千歌「私、できる限りのことするよ」
千歌「それに、私には果南ちゃんもいるしね」
千歌「かなちー、私ね、果南ちゃんがだーい好き」
千歌「だからね、私が果南ちゃんを好きなように」
千歌「あなたがチカを好きになってくれるよう」
千歌「精一杯頑張るからね」
プシュー
千歌「だから冷たいよおー」
ドボーン
千歌「あれ?食べない」
果南「まだお腹いっぱいなのかな」
千歌「でもいつもはこの時間に食べてるよ」
果南「うーん、気分じゃないとか」
千歌「心配だなあ」
千歌「お医者さんにみてもらわなくて大丈夫かな」
果南「まあまあ、もうちょっと様子を見てみようよ」
千歌「うん…」
《夜》
千歌「あ、かなちー、ちゃんと餌食べてくれたんだね」
千歌「いい子いい子」ナデナデ
プシュー
千歌「あはは、冷たいよおー」
千歌「ねえ、かなちー」
千歌「私たちはもう家族なんだから」
千歌「言いたいこととかあったら、ちゃぁーんと言ってね」
千歌「私、できる限りのことするよ」
千歌「それに、私には果南ちゃんもいるしね」
千歌「かなちー、私ね、果南ちゃんがだーい好き」
千歌「だからね、私が果南ちゃんを好きなように」
千歌「あなたがチカを好きになってくれるよう」
千歌「精一杯頑張るからね」
プシュー
千歌「だから冷たいよおー」
18: 名無しで叶える物語 2017/11/06(月) 00:49:36.57 ID:UAsB0P7C.net
《翌日》
千歌「果南ちゃん、果南ちゃーん」
果南「どうしたの千歌?」
千歌「あのね、かなちーが変なの」
果南「え?」
千歌「かなちー!」
プシュ…
千歌「潮が全然噴き出なくて」
果南「うーん、これはお医者さんに連れていったほうがいいかもね」
千歌「病気なの?」
果南「それを判断してもらうためにも、病院に行こう」
千歌「うん…」
果南「じゃ、私が水槽ごと運ぶから」
千歌「私も手伝うよ」
果南「おっけー、じゃあ行くよ」
ズルズルズル
千歌「果南ちゃん、果南ちゃーん」
果南「どうしたの千歌?」
千歌「あのね、かなちーが変なの」
果南「え?」
千歌「かなちー!」
プシュ…
千歌「潮が全然噴き出なくて」
果南「うーん、これはお医者さんに連れていったほうがいいかもね」
千歌「病気なの?」
果南「それを判断してもらうためにも、病院に行こう」
千歌「うん…」
果南「じゃ、私が水槽ごと運ぶから」
千歌「私も手伝うよ」
果南「おっけー、じゃあ行くよ」
ズルズルズル
19: 名無しで叶える物語 2017/11/06(月) 00:50:08.55 ID:UAsB0P7C.net
《動物病院》
獣医「これはストレスですな」
千歌「ストレス?」
獣医「マッコウクジラは本来広い広い海を回遊する生き物」
獣医「恐らく狭い水槽に飼われて我慢がならなくなったんでしょう」
千歌「そんな…」
果南「千歌、どうだった」
千歌「うん、かなちーね、海に帰したほうがいいかもって」
果南「え?」
千歌「水槽の中じゃストレス溜まるんだって」
果南「そっか…」
千歌「ねえ果南ちゃん、どうしたらいいと思う?」
果南「…それを決めるのは飼い主の千歌だよ」
千歌「……」
獣医「これはストレスですな」
千歌「ストレス?」
獣医「マッコウクジラは本来広い広い海を回遊する生き物」
獣医「恐らく狭い水槽に飼われて我慢がならなくなったんでしょう」
千歌「そんな…」
果南「千歌、どうだった」
千歌「うん、かなちーね、海に帰したほうがいいかもって」
果南「え?」
千歌「水槽の中じゃストレス溜まるんだって」
果南「そっか…」
千歌「ねえ果南ちゃん、どうしたらいいと思う?」
果南「…それを決めるのは飼い主の千歌だよ」
千歌「……」
20: 名無しで叶える物語 2017/11/06(月) 00:59:34.46 ID:UAsB0P7C.net
ザザーン
千歌「元気でね、かなちー」
果南「さ、おゆき」
ドボーン
果南「達者で暮らすんだよー」
千歌「バーイバーイ」
プシュー
果南「ありがとう千歌、だって」
千歌「ホントにそう言ってるかな」
果南「言ってるよ、きっと」
千歌「ありがと」
果南「それにしても私、かなちーと千歌に悪いことしちゃったなあ」
果南「ごめんね、千歌に寂しい思いさせて」
千歌「ううん、平気だよ」
千歌「たった数日でも、クジラを飼えるなんて滅多にできない経験ができたし」
千歌「だからありがとうだよ、果南ちゃん」
果南「千歌…」
ハグ
千歌「わわ、いきなりどうしたの」
果南「なんかハグしたい気分」
千歌「元気でね、かなちー」
果南「さ、おゆき」
ドボーン
果南「達者で暮らすんだよー」
千歌「バーイバーイ」
プシュー
果南「ありがとう千歌、だって」
千歌「ホントにそう言ってるかな」
果南「言ってるよ、きっと」
千歌「ありがと」
果南「それにしても私、かなちーと千歌に悪いことしちゃったなあ」
果南「ごめんね、千歌に寂しい思いさせて」
千歌「ううん、平気だよ」
千歌「たった数日でも、クジラを飼えるなんて滅多にできない経験ができたし」
千歌「だからありがとうだよ、果南ちゃん」
果南「千歌…」
ハグ
千歌「わわ、いきなりどうしたの」
果南「なんかハグしたい気分」
22: 名無しで叶える物語 2017/11/06(月) 01:05:02.18 ID:UAsB0P7C.net
終わり
引用元: ・果南「ほら千歌、これがクジラだよ」
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