1: 名無しで叶える物語 2017/11/06(月) 23:50:12.14 ID:XcLgvSe1.net
前日譚

果南「1年生たちと遊ぼう!」 ・ 


ダイヤ「思えばわたくし……他学年の子たちとあまり親密な関係でないような気がします」

ダイヤ「我が妹やその古くからの友人の花丸さん、そして三年生は当然、幼い頃からの馴染みですから? 仲良しなわけですが……」

ダイヤ「二年生は全員、そして一年生にあの善子さんが!!」

ダイヤ「善子さん……あの子の考えていることはいつも意味がわかりません」

ダイヤ「このままではAqoursとして一丸になっていけるでしょうか!?」

ダイヤ「いいえ、わたくしにはそうは思えません! ですから、わたくしも仲良くならねばという使命感に至ったのです!!」

果南「う、うん、わかったから落ち着いて……」

ダイヤ「というわけで、見事一年生たちと仲良くなりおおせた果南さんにアドバイスを、と」

果南「うーん……」

ダイヤ「とりあえず、誰から仲良くなればいいと思います?」

果南「いきなりだね……」

ダイヤ「このメンバー、濃すぎますから……人を選んでから対策を練るべきではないかと思いまして」

果南「なるほど……それは確かに、そうかも」

果南「それじゃあ……最初は>>3から切り込んでいけばどうかな?」

千歌、梨子、曜、善子の誰か

5: 名無しで叶える物語 2017/11/06(月) 23:57:32.11 ID:XcLgvSe1.net
ダイヤ「梨子さんですか……」

果南「うん、どうかな? だめそう?」

ダイヤ「いえ、むしろこのメンバーの中ではベストな選択だと思います」

ダイヤ「クセの塊のような人たちが多い中、梨子さんはまだ薄いほうでしょうから」

果南「クセの塊って……」

ダイヤ「それに、なんといっても彼女は音ノ木坂学院の元生徒! ああ、聞かせていただきたいことは山ほどあります!れ

果南「むしろそれがメインなんじゃ……」

ダイヤ「なんですって?」

果南「な、なんでもないよー」

ダイヤ「……さて、梨子さんと仲良くなることにそう苦労はしなさそうですね」

果南「まあ、そうだね。私とも初対面で結構喋れてたし」

ダイヤ「Aqours全員でいる時でも、それなりに発言回数は多いですから……あまり物怖じする子ではないように思います」

ダイヤ「最初の選択として、やはりベストですね、梨子さんは」

果南「イージーモードってやつ?」

ダイヤ「そんなゲームみたいな……」

7: ごめんなさい!誤字です、「れ」は」←を打ったつもりでした 2017/11/07(火) 00:03:56.70 ID:jDAiHPU3.net
ダイヤ「ともかく、後々のことも考えて梨子さんから切り崩していくというのはいい選択だということです」

果南「わかったわかった、わかったけど……何して遊ぶの?」

ダイヤ「え?」

果南「私はほら、善子の趣味に付き合ったり、花丸に私の趣味に付き合ってもらったり、ルビィには2人でお出かけじゃん」

果南「ダイヤは梨子ちゃんとどうやって仲良くなっていくつもり?」

ダイヤ「……………………」

果南「……策は無し、かぁ」

10: 名無しで叶える物語 2017/11/07(火) 00:10:37.43 ID:qQdUhB1T.net
ダイヤ「そ、そのために果南さんを呼んだんです」

果南「無理があるってー……」

ダイヤ「くっ……」

果南「アニメ4話がダイヤの話なんだから、それを参考にしたらいいんじゃないの?」

ダイヤ「あにめ……?4話……?」

果南「そういえばまだ見てなかったね……」

ダイヤ「……?」

11: 名無しで叶える物語 2017/11/07(火) 00:13:31.33 ID:qQdUhB1T.net
ダイヤ「まあ、なんでしょう。どんな困難があろうとも、乗り越えなければなりません」

ダイヤ「仲良くなるためならば、わたくしはなんでもいたします!」

果南「お、大きくでたね」

ダイヤ「ええ、当然です。Aqoursのため、そもそもわたくしだけ微妙な空気というのは嫌ですから!」

ダイヤ「そんなの……寂しいではありませんか」

果南「……うん、よしよし」ナデナデ

ダイヤ「…………あまり撫でないでくださいます?」

果南「はいはーい。で、何をするのか決まった?」

ダイヤ「行き当たりばったりなのは承知ですが……とりあえず、きっかけとして>>13をしてみようか、と」

17: 名無しで叶える物語 2017/11/07(火) 00:25:47.78 ID:qQdUhB1T.net
ダイヤ「合奏をしてみようか……と」

果南「合奏?」

ダイヤ「ええ、そうです。確か梨子さんはピアノをやっていましたね」

果南「そうだね。作曲も担当してくれてるし」

ダイヤ「わたくしもお琴などの和楽器はひととおり触れますから、共同作曲というわけではありませんが……一度一緒に演奏をしてみるのも面白いのではないでしょうか」

果南「……なるほど」

ダイヤ「どうです、我ながら名案では!?」

果南「うん、いいと思う! 近いうちにまた新しい曲を作らないといけなかったし」

ダイヤ「よし……では善は急げです!」

果南「がんばれ~」

21: 名無しで叶える物語 2017/11/07(火) 00:41:01.46 ID:qQdUhB1T.net
~昼休み~

千歌「やっとお昼だお昼!」

曜「はー……ねむかったー……」

梨子「曜ちゃんも千歌ちゃんも、授業中寝ちゃだめだよ? 夏休み終わったばかりだからって」

千歌「真面目だなー梨子ちゃんは」

曜「夏休み終わったばっかりって、やっぱりまだ気が抜けちゃうよね~」

梨子「一度ダイヤさんに言って怒ってもらわなきゃかなぁ……」

ようちか『!!?』


ピンポンパンポーン

『生徒の呼び出しをいたしますわ』


千歌「あれ、ダイヤさんだ」

曜「何かあったのかな?」


『桜内梨子さん、桜内梨子さん。至急生徒会室へいらしてくださいまし』

千歌「桜内梨子ちゃんだって」

曜「校内放送で呼び出しってびっくりだよね」

梨子「……えっ、私?」

千歌「あ、ほんとだ!梨子ちゃんだ!」

曜「……梨子ちゃん何かしちゃった?」

梨子「ないないないない! 何もしてないよ~!」

千歌「と、とにかく早く行ったほうがいいよ! 怒られる前に!」

梨子「だから、怒られるようなことは何もしてないってば~!」

41: 名無しで叶える物語 2017/11/07(火) 23:43:27.52 ID:qQdUhB1T.net
~生徒会室~

コンコン

『どうぞ』

梨子(来ちゃった……)

梨子(何言われるんだろう……)

梨子「し、しつれいします!」ガチャ

ダイヤ「……」

梨子「あ、あの……放送を聞いて来たんですけど……」

ダイヤ「ええ、お待ちしておりましたわ」

梨子「その、えと……」

ダイヤ「私用で校内放送を使用したこと、まずはお詫びいたします」

梨子「い、いえそんな……」

梨子「あの、私、何か……」

ダイヤ「お呼び立てしたのは他でもありません」

梨子(あわわわ……や、やっぱり私、何かやっちゃった~!?)

ダイヤ「梨子さん」ガシッ

梨子(ひぃいっ?! お、怒られる!? 私やっぱり怒られるのー!?)


ダイヤ「わたくしと合奏をしていただきたいのです」

梨子「ご、ごめんなさーーーい!!」


ダイりこ『……へ?』

43: 名無しで叶える物語 2017/11/07(火) 23:54:14.27 ID:qQdUhB1T.net
・・・

梨子「なんだ……怒られるわけじゃなかったんですね……」

ダイヤ「なぜわたくしが梨子さんを怒ることがあるのです、千歌さんじゃあるまいし」

梨子「あ、あはは……」

ダイヤ「それとも、まさか……何か怒られるようなことを?」

梨子「いえいえいえいえ! 健全に学校生活を楽しませていただいてます、はい!」

ダイヤ「ならば良し、です」

ダイヤ「それで──その、合奏の話なのですけれど」

梨子「あ、はい。えっと……合奏と言うと……?」

ダイヤ「ええと……わたくし、和楽器は全般触れておりまして、どれもそれなりには演奏できる自信がありますの」

梨子「はぁ……」

ダイヤ「そして、梨子さんはピアノはコンクールに出場するほどの腕前で、我々Aqoursの作曲を担当してくださっています。いつもありがとう」

梨子「そ、そんな……特別上手なわけじゃないですし……私にできることが、これくらいなだけで」

ダイヤ「それでも、あなたは立派にAqoursのためになろうとしています。いえ、事実、あなたはAqoursにはなくてはならない存在」

ダイヤ「梨子さん無くしてAqoursの音楽は無いとすら!」

梨子「か、過大評価過ぎますよ~!///」

ダイヤ「……おほん」

ダイヤ「そこでわたくし、その……少しでも梨子さんのお力になれれば、と思いまして」

梨子「へ……?」

ダイヤ「わたくし、先ほど申した通り和楽器は一通り演奏できますから」

ダイヤ「次の曲作り、梨子さんのピアノとわたくしの和楽器で1つの音楽を作りませんか!」

梨子「!!?」

ダイヤ「ピアノの旋律にお琴やビワ、三味線、尺八などあらゆる和楽器を織り交ぜれば新たな扉が開くと思いませんか!」

梨子(な、なんか新手の宗教勧誘みたいになってるんだけど……)

44: 名無しで叶える物語 2017/11/08(水) 00:01:04.91 ID:BSnHF4EU.net
ダイヤ「……だめですか?」

梨子「そんな、ダメなんかじゃ無いですよ! ……ただ、どうしたんですかダイヤさん」

ダイヤ「へ?」

梨子「なんというか……らしくないというか……」

ダイヤ「む……ま、まさかそんな。わたくしはただ……」

梨子「でも、ダイヤさんが私のことを気にかけてくれてるのは伝わりました」

ダイヤ「!」

梨子「ありがとうございます。次の曲、一緒に作りましょう」

ダイヤ「!!」

ダイヤ「はい、ぜひ!」

45: 名無しで叶える物語 2017/11/08(水) 00:12:32.51 ID:BSnHF4EU.net
ダイヤ「では、放課後に音楽室で」

梨子「はい! それでは失礼します……」バタン

梨子「……ふう」

梨子(ダイヤさん、一体どうして……)

「梨子ちゃん」

梨子「!」

果南「やほー」

49: 名無しで叶える物語 2017/11/08(水) 01:17:40.80 ID:BSnHF4EU.net
~放課後・音楽室~

ダイヤ「さあ始めましょうか」

梨子「はいっ」

ダイヤ「とりあえずわたくしがいま用意できるもの──お琴と尺八と小鼓は揃えてあります」

梨子「すごいことになってる……」

ダイヤ「ピアノはここにありますし! さあ、まずは」

梨子「まずは?」

ダイヤ「梨子さんの演奏を聴かせていただきます」

梨子「!?」

ダイヤ「さ、わたくしが用意したこの曲を♪」バサッ

梨子「えっ……楽譜……?」

ダイヤ「ええ、そうです。実はわたくし、この曲が大好きで……お願いします、梨子さん!」

梨子「は、はあ……えっと、曲名は……>>51?」

54: 名無しで叶える物語 2017/11/08(水) 02:16:53.99 ID:BSnHF4EU.net
梨子「ていくふぁいぶ……?」

ダイヤ「わたくしのケータイに入っていますので、どうぞ」つ イヤホン

梨子「あ、はい……」


https://youtu.be/vmDDOFXSgAs



梨子「……ジャズですか?」

ダイヤ「そうです」

ダイヤ「……意外ですか?」

梨子「そんなことは…………」

ダイヤ「正直に答えてくださいな」

梨子「……はい、えっと……とても意外です」

ダイヤ「では、これは?」

https://youtu.be/sGr-ETcatLI


梨子「……和楽器で?」

ダイヤ「ふふ、そうです」

ダイヤ「この曲、様々な楽器でカバーをされていて、和楽器との相性もいいんですのよ?」

ダイヤ「わたくしがこれを知ったのも、その……お稽古事が嫌になって、和楽器を触りたくない……なんて思ったことがありまして」

梨子「ダイヤさんにもそんなことが……」

ダイヤ「ええ、その……はい、お恥ずかしながら」

55: 名無しで叶える物語 2017/11/08(水) 02:27:13.12 ID:BSnHF4EU.net
ダイヤ「お稽古事に嫌気がさして腐っていた時期に鞠莉さんが聞かせてくれて、知ったんです」

ダイヤ「ジャズの成り立ちから、それが和楽器とコラボレーションしてこんなに素晴らしい旋律を奏でるなんて……素敵でしょう?」

梨子「……」

ダイヤ「それからわたくしはこの曲の……その、虜になってしまいまして」

ダイヤ「わたくしもいつか、この曲を自分で演奏することを夢見て、またお稽古事を頑張るようになりました」

ダイヤ「我ながらひどく単純でお恥ずかしいことですが……思い出の曲なんです」

梨子「……はい、すごくわかりました。ダイヤさんの気持ちも」

ダイヤ「……ほ、本当に恥ずかしいですね……///」

梨子「じゃあ、ピアノですけど……弾いてみますね」

ダイヤ「! ……はい、お願いします」

56: 名無しで叶える物語 2017/11/08(水) 02:40:17.46 ID:BSnHF4EU.net
https://youtu.be/ezkrkxg536o


梨子「……ふう」

ダイヤ「……」

梨子「ど、どうでしたか……?」

ダイヤ「……梨子さん!」ガシッ

梨子「は、はい!」

ダイヤ「ラブライブ予選の曲……頑張りましょう……」ギュウッ

梨子「……はいっ」

梨子(私の演奏でこんなに……ふふ、嬉しいな)

ダイヤ「さあ、まずは片っ端から和楽器を演奏していきますわよ!」

梨子「片っ端から!?」

ダイヤ「梨子さんはそれを聞いて、どれを採用するか決めてくださいまし!」

梨子「え、ええと……が、がんばりま~す!」

69: 名無しで叶える物語 2017/11/08(水) 22:58:34.48 ID:BSnHF4EU.net
・・・

ダイヤ「ふう……ここに用意したものは一通り演奏し終えましたね」

梨子「いやぁ……どれもすごく綺麗で……えへへ、感動しちゃいました」

ダイヤ「あなたにそう言っていただけると、わたくしも嬉しいです、ありがとう」

梨子「ふふっ」

ダイヤ「でも、わたくし自身……いまいちピンときていません」

ダイヤ「最近は『和ロック』というジャンルの音楽もあるらしく、それを目指してみたいとは思うんです」

梨子「和ロック……」

ダイヤ「ですから、もっともっと多くの和楽器を試してみたい」

梨子「でも、それなら……ロックなら、鞠莉さんのほうが適任では……?」

ダイヤ「それは、確かにその通りです。鞠莉さんはあのような性格ですし、ロックのような激しいものを好みます」

ダイヤ「ですが、わたくしは梨子さんと2人で曲を作りたいんです!」

梨子「……はいっ!」

ダイヤ「それについて、またゆっくりとお話をしたいのですが……」

梨子「はい、もちろんです。曲を作るんですから、いっぱい話し合いましょう!」

ダイヤ「! ……ありがとうございます!」

70: 名無しで叶える物語 2017/11/08(水) 23:03:20.37 ID:BSnHF4EU.net
梨子「それにしても、ダイヤさん」

ダイヤ「?」

梨子「ふふ……なんというか、ゆっくり話をするのが初めてで……」

梨子「ダイヤさんって意外と熱いところがあるんですね?」

ダイヤ「ぇっ……そ、そぉ……で、すか?///」

ダイヤ「いやいや、そんなそんな」

梨子「顔、真っ赤ですよ?」

ダイヤ「そ、そんなことありません! な、なぜわたくしが熱くなるのです? ただ、その……ええと、その!」

梨子「ふふふ♪」

梨子(やっぱり果南さんの言ってた通りだ……♪)

71: 名無しで叶える物語 2017/11/08(水) 23:09:08.59 ID:BSnHF4EU.net
・・・

梨子「仲良くなりたい……ですか?」

果南「そ!」

果南「ダイヤって、基本みんなから頭の固い人に見られるじゃん?」

梨子「それは、ええと……」

果南「誤魔化さなくて大丈夫、私も鞠莉だって分かってることだし」

梨子「あ、あはは……」

果南「で! ダイヤって基本的に器用にやるんだけど、自分が本当に心からって思うことに関してはとんと不器用でさ」

果南「ほんとは私も何も言わず見守ってあげるべきなんだろうけど、やばいくらい空回りして見てらんなくなっちゃうから」

果南「だから、梨子ちゃんからもちょっとだけだいいから歩み寄ってあげてほしいんだ」

果南「余計なお世話だってのは分かってんだけど……空回りするダイヤを面白がるくらいの気持ちでいいから、お願い!」

梨子「お、面白がる……というのは、さすがにできないですけど……」

梨子「わかりました! 私ももっと仲良くなれたほうが、これから一緒にやっていきやすいと思いますし」

果南「はぁぁ……よかった~……!」

果南「ありがと梨子ちゃん! ほんとダイヤって不器用でうまく話を誘導させるとか出来ないからさ! うまく導いてあげてよ!」

梨子「が、がんばります……!」

・・・

72: 名無しで叶える物語 2017/11/08(水) 23:29:29.63 ID:BSnHF4EU.net
梨子「それじゃあ今日はここまでにして……また次、日を決めてお話ししましょうか」

ダイヤ「えっ」

梨子「? もう時間も……ほら、5時半ですし」

ダイヤ「た、確かに……もうそんな時間でしたか……」

ダイヤ(しかし、次の日って……しかもこのままで本当に仲良くなんてなれるのでしょうか……)

ダイヤ(当然、今までより接する回数は増えますが……本当に仲良くなるというのなら、もっと……)

ダイヤ「あ、あのぉ……梨子さん?」

梨子「は、はい……?」

ダイヤ「え、ええと……そのぉ、せ、せっかくですし……ね?」

梨子「……?」

ダイヤ「な、なんと言いますか……こ、こう、せっかく2人でゆっくり話す機会ができたのですし……」

梨子「!」

ダイヤ「そ、その……ええと……」

梨子「ダイヤさん!」

ダイヤ「はいっ!?」

梨子「一緒に帰りましょう?」

ダイヤ「……!」

ダイヤ「そ、そうですわね、ええ……お互いの音楽性についても話し合わねばなりませんし」

ダイヤ「その提案、ぜひお受けいたしますわ!」

梨子「ふふっ」

梨子(可愛いとこ、あるんだぁ♪)

74: 名無しで叶える物語 2017/11/08(水) 23:41:01.02 ID:BSnHF4EU.net
・・・

ダイヤ「そういえば……良いのですか?」

梨子「?」

ダイヤ「梨子さんのおうちは千歌さんの隣……ですから、いつもご一緒に帰ってますよね?」

梨子「それはそうですけど……今日はダイヤさんと一緒にいるので、ダイヤさんと帰りたいんです」

梨子「……だめですか?」

ダイヤ「だ、ダメなどとは!」

ダイヤ「す……少し気になっただけです。わたくしが梨子さんを取ってしまって、千歌さんが寂しくしていないか……と」

梨子(取るって……ふふ)

梨子「千歌ちゃんなら曜ちゃんと途中まで一緒ですし、大丈夫ですよ」

梨子「それより、ダイヤさんこそルビィちゃんと帰らなくて大丈夫なんですか?」

ダイヤ「ハッ……ルビィ……」

梨子「忘れてたんですか……」

ダイヤ「す、すみません……少しルビィに電話をしても……!?」

梨子「ど、どうぞどうぞ」

pipipi!

ルビィ! アア、ルビィ! イマドコデスノ、ダレトイマスノー!

梨子(えっと……こういうのを、シスコンって言うんだっけ……それとも過保護……?)

75: 名無しで叶える物語 2017/11/08(水) 23:43:26.71 ID:BSnHF4EU.net
ダイヤ「善子さん花丸さんと3人でちゃんと帰るそうです……」

梨子「一安心ですね」

ダイヤ「ええ、よかっt──いえ! 高校生ですから、1人で帰れないと」

梨子「ふふ、そうですね?」

ダイヤ「……な、なんです、その目は」

梨子「いえいえ♪」

ダイヤ「……///」

ダイヤ「な、内緒ですよ」

梨子「?」

ダイヤ「その……妹に関して、少々過剰に心配してしまう点……///」

梨子「うふふ、素敵なお姉さんだと思いますよ♪」

梨子(私が言わなくてもバレバレだと思うし)

76: 名無しで叶える物語 2017/11/09(木) 00:01:49.20 ID:rxZ7K28W.net
・・・

コンビニでアイスを買いました

梨子「ぢゅ~……」←みかんのアイス

ダイヤ「はむ……」←抹茶アイス

ダイヤ「しかし……2人で曲を作るとなると、色々話し合う機会を設けないといけませんわね」

梨子「そうですね……1人だけなら、好きにできるんですけど」

ダイヤ「ぅ……や、やっぱり迷惑でしたか? その、いきなり首を突っ込まれると……」

梨子「そ、そんなことないですよ! 一緒に作るのも楽しいと思いますし、1人で作ってて悩むと、誰にも相談できないですから」

ダイヤ「そう言っていただけると、ありがたいです」

梨子「でも……私とダイヤさんの音楽性は、やっぱり違うと思うんです」

ダイヤ「音楽性……」

梨子「自分の好む音楽とか、歌詞を見て、思う気持ちの差異とか」

梨子「そういうのを擦り合わせる時間も必要だと思うんです」

ダイヤ「擦り合わせる……なるほど、2人の方向を同じ方向に、同じ方向にと向かわせていくことで円滑な音楽作りを可能に……」

梨子「はい! なので、週末の日曜日、デートしましょう」

ダイヤ「はっ!?」パッ

ベシャッ!

梨子「あ、アイスが!」

ダイヤ(で、でぇと!? えと、あの、そんな、ひ、ひゃ~~っ!!///)

梨子「ダイヤさん、アイス!アイス落としましたよ!靴が!ああ抹茶まみれに!!」

ダイヤ(でーとって、な、なんなんですのーーーー!!!///)

梨子「だいやさーーん!!」

77: 名無しで叶える物語 2017/11/09(木) 00:08:19.78 ID:rxZ7K28W.net
~同日・夜 お風呂~

ダイヤ「……」チャプチャプ

ダイヤ「でーと……でーと……」

ダイヤ「そもそもでーとってなんですの!? でーとって、デートってつまりあれでしょう? 恋仲の男女が……その、休日に仲良く遊んだりすることでしょう?」

ダイヤ「しかし、わ、わたくしと梨子さんは女同士……そんな、そんな禁断な恋など許されることではありません!」

ダイヤ「確かに不純異性交遊など認められませんわ! ぶっぶーですわ! しかし同性交遊というのもぶっぶーでしょう!!」

ダイヤ「どう思いますかルビィ!」

ルビィ「静かにして」

ダイヤ「あぅ……」

79: 名無しで叶える物語 2017/11/09(木) 00:11:46.96 ID:rxZ7K28W.net
ルビィ「ていうか……お姉ちゃん、梨子ちゃんと遊びに行く約束したの?」

ダイヤ「え、ええ……それを梨子さんはデートと……」

ルビィ「……お姉ちゃん?」

ダイヤ「な、なんでしょう」

ルビィ「女の子同士で遊ぶこと……デートって言ったりするんだよ東京って」

ダイヤ「!? ま、まさか東京では同性愛が活発的に!?」

ルビィ「そうじゃなくてっ!」

ルビィ「普通に、女の子同士で遊ぶことをデートって呼んだりしてるみたいだよ?」

ルビィ「同性愛じゃなくて、普通の友達で」

ダイヤ「な……なんということでしょう……」

ダイヤ「我々はやはり田舎者だというのですか……東京ではそんな言い方をするほど、デートという言葉は気軽なものに……?」

ルビィ「だからね、梨子ちゃんがお姉ちゃんを好きとかそういうのじゃなくて、仲良しな女友達と遊ぶって意味で言ったんだと思うよ」

ダイヤ「な、仲良しな……女、友達」

ダイヤ「……仲良しな……///」

ルビィ「お姉ちゃん……?」

80: 名無しで叶える物語 2017/11/09(木) 00:29:32.50 ID:rxZ7K28W.net
ルビィ「だからね、お姉ちゃんは何も考えず、果南さんや鞠莉さんと遊ぶくらいの気持ちで行けばいいと思うな」

ダイヤ「わ、わかりました……ありがとうルビィ」

ルビィ「ふふ、お姉ちゃんがみんなと仲良くなりたいなんて、ね?」

ダイヤ「あ、あまり言わないでください……恥ずかしいんですから///」

ルビィ「頑張ってねお姉ちゃん!」

ダイヤ「……ええ」

ルビィ「果南さんはいっぱい遊んでくれたよ?」

ダイヤ「ぐっ……わ、わたくしと果南さんを比べるのはぶっぶーですわ……」

ルビィ「まあ、そうだねぇ」

ルビィ「でも、お姉ちゃんはお姉ちゃんで頑張ればいいと思う」

ルビィ「無理に張り切ったりしないで、いつもみたいにちょっと硬くて、でも優しいお姉ちゃんで」

ダイヤ「はい……」

ダイヤ「とりあえず人を硬いと言ったことに関しては後で話し合いをするとして」

ルビィ「」

ダイヤ「ほら、早く体を洗ってしまいなさい。後がつかえているんですから」

ルビィ「ハーイ…」ゴシゴシ

81: 名無しで叶える物語 2017/11/09(木) 00:42:21.91 ID:rxZ7K28W.net
~日曜日~

ダイヤ「……」ドキドキ

no title


ダイヤ(ど、どこも変ではないですよね……?)

ダイヤ(朝からルビィに三度見直してもらいましたし……大丈夫のはずです)

ダイヤ「……」

ダイヤ「少し……早く来すぎてしまいましたわね」

待ち合わせまで
あと1時間

117: 名無しで叶える物語 2017/11/11(土) 23:13:38.24 ID:MppGIBOZ.net
ダイヤ「暇なので果南さんに電話してみましょう」

pipipi

prrrrr...

果南『はいはーい? どしたのダイヤ』

ダイヤ「おはようございます」

果南『うん、おはよ』

ダイヤ「いえ……その、特に用があったわけではないんですけどね?」

果南『?』

ダイヤ「少し、時間つぶしに付き合っていただけないか……と」

果南『いいけど……今日って梨子とデートなんでしょ?』

ダイヤ「早く来すぎてしまったんです……」

果南『早くって、何時?』

ダイヤ「ええと……あと、およそ1時間後?」

果南『……えらく張り切ったね』

ダイヤ「ま、間に合うようにたっぷり余裕を持って行動するのは当然でしょう!」

果南『ま、まあそうだけど……そんなに楽しみだったの?』

ダイヤ「ぉっ……おだまらっしゃーい!///」

119: 名無しで叶える物語 2017/11/11(土) 23:26:00.74 ID:MppGIBOZ.net
果南『でも、ダイヤがデートかぁ』

ダイヤ「ただ音楽性を合わせるだけです」

果南『そりゃわかってるけどさー』

果南『2人っきりで遊ぶとか、仲良くなる作戦の大本命みたいなもんじゃん』

ダイヤ「……まあ、それはそうなのですけど……」

果南『さすがに緊張?』

ダイヤ「だ、誰がですかっ! わたくしが緊張など、まさか」

果南『ふふ、まあいいけどさ』

果南『梨子ちゃんの次もあるんだからちゃんと考えて行動しなよー?』

ダイヤ「といいますと……?」

果南『梨子ちゃんとうまくいかないってことは、曜と千歌にもそれが伝わるわけだからさ』

ダイヤ「…………!!」

果南『がんばれダイヤ』

ダイヤ「も、もちろんですわ……」

120: 名無しで叶える物語 2017/11/11(土) 23:40:57.43 ID:MppGIBOZ.net
・・・

梨子┃•́ )ジー

梨子(誰と電話してるんだろう……)

待ち合わせまで
あと30分

梨子(さすがに先輩を待たせるわけには、と思って30分前に来たらすでに先輩は来ていた……)

梨子(いやいやいや、それは置いといて……)

梨子(誰と電話してるんだろう……?)

梨子(果南さんかな? 他のみんなとも仲良くなる算段をつけてるところ……?)

梨子(んー……)

梨子(まあ、どちらにしても)

梨子「今は話しかけないほうがいいよね……」

121: 名無しで叶える物語 2017/11/12(日) 00:02:29.87 ID:ju2zTBPS.net
ダイヤ「では……また明日、学校で」

pi

ダイヤ「ふう……」

ダイヤ「……と、話し込んでいるうちにそろそろ時間のようですわね」

ダイヤ「とはいうものの……」キョロキョロ

ダイヤ「見当たりません……?」

梨子 ┃•́ )ジー

ダイヤ「!?」

梨子「……おはようございます」

ダイヤ「お、おはようございます梨子さん。ちょうどぴったりですね?」

梨子「……ほんとは30分前からいました」

ダイヤ「!?」

ダイヤ「な、なぜ声をかけてくれなかったんですの!? わたくし、実は1時間前から……」

梨子「ええっ!? ご、ごめんなさい……私、そんなに待たせちゃって……」

ダイヤ「あ、あぁ……そんな、わたくしが焦って早く来すぎてしまっただけですから、謝らないでくださいな」

梨子「うぅ……」

ダイヤ「でも……30分前に来ていたなら、なぜ声をかけて下さらなかったんですの?」

梨子「いえ、その……お電話されてたから」

ダイヤ「ああ……あれは果南さんですわ。ただの暇つぶしに話し相手にもらっていましたの」

梨子「あ、そうなんですか」

梨子(やっぱり作戦会議とかしてたのかな?)

ダイヤ「ええ、なので遠慮することはなかったんですが……まあ、無事に集まれたことをまずは喜びましょう」

梨子「はいっ」

122: 名無しで叶える物語 2017/11/12(日) 00:18:47.26 ID:ju2zTBPS.net
ダイヤ「さ、何をいたしますか?」

ダイヤ「今日は交流を深めることでお互いをよく知り、音楽性を擦り合わせるのですよね」

梨子「それはそうなんですけど……」

ダイヤ「?」

梨子「な、何をしましょうか……!」

ダイヤ「考えていなかったんですか!?」

梨子「え、ええと……その、私って思い返してみれば自分から遊びを考えて動くのってあんまりなくって……」

梨子「二年生で遊ぶ時も、いつも千歌ちゃんに振り回されたり、曜ちゃんに付き合ったりしてるから」

ダイヤ「そうだったんですね……」

梨子「ええと、ダイヤさんは……?」

ダイヤ「へ?」

梨子「ダイヤさんは、3年生の皆さんと遊ぶときは……」

ダイヤ「そうですわね……鞠莉さんに振り回されたり、果南さんに連れられて3人で海で泳いだり……」

ダイヤ「……わたくしから動いたことは、ほぼありませんね……」

梨子「……」

ダイヤ「……」

ダイりこ『……』

123: 名無しで叶える物語 2017/11/12(日) 00:36:00.13 ID:ju2zTBPS.net
ダイヤ「……わたくしたち、意外なところで共通点が現れましたわね」

梨子「あ、あはは……」

ダイヤ「まあ、仕方ありません……ここは先輩として、頑張ってみましょう」

梨子「!?」

ダイヤ「わたくし、こう見えても生徒会長ですから」

梨子「そ、それは知ってますけど……」

ダイヤ「仕切るのには慣れています!」

梨子「!!」

ダイヤ「では思いつきですが……>>125に行くのはいかがでしょうか?」

134: 名無しで叶える物語 2017/11/12(日) 21:15:17.93 ID:ju2zTBPS.net
ダイヤ「カラオケに行くのは、どうでしょう?」

梨子「カラオケ……」

ダイヤ「ええ、お互いの好みの曲も分かることですし……悪い案ではないと思うのですが」

梨子「いえ、すごくいいと思います!」

ダイヤ「! そ、そうですか?」

梨子「はい、いきましょういきましょう!」グイグイ

ダイヤ「ちょ、あの……り、梨子さん? あの、あまり引っ張らないで……ちょっと!」

136: 名無しで叶える物語 2017/11/12(日) 21:25:30.87 ID:ju2zTBPS.net
~某カラオケ店~

店員「いらっしゃいませ~」

ダイヤ「ここがカラオケ……」

梨子「ダイヤさん、何時間にしますか?」

ダイヤ「ほえ、時間?」

ダイヤ(時間制限などがあるのでしょうか、カラオケとは……ふむふむ、やはり普段から来ない場所は慣れませんわね)

梨子「はい、フリータイムなら19時まで歌い放題ですけど……それだとデートの意味もないですし」

ダイヤ「ふりーたいむ」

ダイヤ(フリータイム……? 歌い放題というのが、つまり自由ということですか)

梨子「んー……やっぱり無難に3時間かなあ。3時間でどうでしょう」

ダイヤ「……」

ダイヤ「ええ、お任せいたしますわ」ニコッ

ダイヤ(梨子さんが慣れているようで助かりました……)

138: 名無しで叶える物語 2017/11/13(月) 00:31:28.48 ID:ayBc6xyq.net
neteta...

139: 名無しで叶える物語 2017/11/13(月) 00:35:22.12 ID:ayBc6xyq.net
・・・

ガチャッ

梨子「わ、結構広い部屋~」

ダイヤ「……」

ダイヤ(大きなモニター……)

梨子「ダイヤさんどうぞ座ってください」

ダイヤ「あ、ええ……ありがとう」

梨子「マイクと機械と……」イソイソ

ダイヤ(マイクは二本……と、あれはなんですの? 機械? タブレットのようにも見えますが……)

ダイヤ(確かカラオケって本で歌を探して、番号をリモコンで打ち込んで予約するはずですわ)

ダイヤ(あのように大きな必要があるのでしょうか……)

140: 名無しで叶える物語 2017/11/13(月) 00:41:52.84 ID:ayBc6xyq.net
梨子「よしっ」

梨子「ダイヤさん、どっちから歌いますか? やっぱり先輩から……?」

ダイヤ「えっ!? あ、ええと……そ、そうですか? でも、まずはわたくし梨子さんの歌を聴きたいですし、お先にどうぞ?」

梨子「あ、わかりました。それじゃあ……」

pipipi

ダイヤ(む……機械に何か打ち込んで?)

ダイヤ(今は機械に本と同じ機能があるのかしら……)

梨子「よしっ! は、恥ずかしいですけど……聞いてくださいね」

梨子ちゃんが入れた曲
>>141

145: 名無しで叶える物語 2017/11/13(月) 00:54:08.04 ID:ayBc6xyq.net
梨子「目を閉じて~♪ 視えるその~♪」

ダイヤ「……?」

ダイヤ(な、なんですのこの歌は……!?)

146: 名無しで叶える物語 2017/11/13(月) 01:01:11.63 ID:ayBc6xyq.net
https://youtu.be/RKtoreimcQ8


梨子「ふう……」

ダイヤ「お疲れさまでした」パチパチ

梨子「あっ……えと、ありがとうございます……///」

ダイヤ「あれはなんという……?」

梨子「ええと、ボーカロイドの『Hand in Hand』という曲で……」

ダイヤ「ボーカロイド……?」

梨子「知らないんですか?」

ダイヤ「すみません……」

梨子「あ、そんな……えと、ネットで人気の音声ソフトのことですよ」

ダイヤ「音声ソフト……?」

梨子「はい! 声の波長や音、高低などをいじれて、音楽に合わせて歌わせることができるんです」

ダイヤ「花丸さんではありませんが……これが未来というものなのですね……」

梨子「私も作曲するときに使ったりしてるんです」

ダイヤ「そのつながりで、他の人が作った曲も歌う、ということですか」

梨子「はい! 人気なので、カラオケにも収録されてるんです」

ダイヤ「未来ですわ……」

148: 名無しで叶える物語 2017/11/13(月) 01:09:34.95 ID:ayBc6xyq.net
梨子「あ、そういえばダイヤさん入れてなかったですね」

ダイヤ「? ……あ」

梨子「どうぞどうぞ」

ダイヤ「……」

ダイヤ(……こ、ここでしょうか……)pi

ダイヤ(あ、打ち込むページに……ここに曲名を……)pipi

梨子(もしかして……初めて来たのかな?)

梨子「ダイヤさん、もし良ければ私が打ちましょうか?」

ダイヤ「い、いえ! それには及びませんわ、わたくしがパパッと打ち込んでみせます」

梨子「は、はい」

梨子(ダイヤさんって……人にかっこ悪いところ、見せようとしないよね)

梨子(完璧な先輩っていうのもかっこいいけど……少しくらい、見せてくれてもいいんじゃないかなぁ)

ダイヤ「う、打ち込めました……よし」pi

ダイヤさんが入れた曲
>>149

153: 名無しで叶える物語 2017/11/13(月) 01:45:58.27 ID:ayBc6xyq.net
https://youtu.be/OWCPIOLE7Rw


デデデデデー デデデデデー

梨子「?」

ダイヤ「キミニートンテケスキスキプワプワ♪」

梨子「!?」

157: 名無しで叶える物語 2017/11/13(月) 02:15:14.30 ID:ayBc6xyq.net
・・・

ダイヤ「……ふう」

梨子「わ、わ~……」パチパチ

ダイヤ「カラオケにμ'sの歌があるなんて……素敵ですわ、最高ですわ!」

梨子「そ……そうですね、はい」

ダイヤ「しかも、まさか『ぷわぷわーお』まで収録されているとは! 有能にもほどがありますわね、最近のカラオケは……ルビィにも教えてあげなければなりませんわ!」

梨子(ルビィちゃんなら知ってそうだけどなあ……)

158: 名無しで叶える物語 2017/11/13(月) 02:25:00.37 ID:ayBc6xyq.net
・・・

~♪

ダイヤ「マジえんじぇーー!」←楽しくなってきたダイヤさん。

梨子「……」パチパチ

梨子(μ'sの歌でこんなに白熱してるダイヤさん……初めて見たかも)

梨子(ふふ、こんな姿をみんなにいっぱい見せたら、きっと仲良くなれるか……なんて心配なくなると思うな♪)

159: 名無しで叶える物語 2017/11/13(月) 02:33:20.54 ID:ayBc6xyq.net
・・・

ダイヤ「ふう……」

梨子「お疲れ様でした、ダイヤさん」

ダイヤ「ああ、ありがとうございます……こんなに歌ったのは久しぶりですわね……うふふ」

梨子「カラオケって楽しいですよね、ふふっ」

ダイヤ「ええ、ほんとうに」

ダイヤ「でも……すみません、わたくし……μ'sの曲ばかり歌ってしまいましたわ……」

梨子「ふふ、いいんですよ。楽しそうに歌うダイヤさんが見られただけで、私はとっても満足ですから」

ダイヤ「な、なんですかそれ……は、恥ずかしいのでおやめなさいっ///」

梨子「はあい、すみません♪」

169: 名無しで叶える物語 2017/11/14(火) 01:23:37.55 ID:zNzRgIVb.net
ダイヤ「さて、そろそろお昼の時間ですわ」

梨子「13時過ぎ……ですね」

梨子「駅前ですし、いっぱいありますよ? どこに行きましょうか」

ダイヤ「普段、あまり外食をしないのであまり詳しくはないのですが……ご安心なさい! 今日のために頑張って調べてまいりました!」

梨子「!」

ダイヤ「不慣れなものですから、良し悪しはあると思います……が、とりあえず聞いてくださいまし」

ダイヤ「わたくしが調べた中では……このお店などはどうでしょう?」

ダイヤさんの提示したお店とは?
>>170

172: 名無しで叶える物語 2017/11/14(火) 01:55:59.92 ID:zNzRgIVb.net
梨子「えっ……これって駅前のホテルの……!?」

ダイヤ「はい、ホテルのレストランです」

ダイヤ「やはり外食する以上、半端なところで食べさせたくはありませんから」

梨子「そ、そんな……でもここって高いんじゃ……!? 学生で行っていい身分では……」

ダイヤ「ふふ、梨子さんが心配することはありません。当然、ここはわたくしの『おごり』というやつですわ!」

梨子「!!??」

ダイヤ「先輩は後輩にごはんをご馳走するものだとネットで見ました! ですから、安心してお食事してくださいまし!!」

173: 名無しで叶える物語 2017/11/14(火) 02:01:09.16 ID:zNzRgIVb.net
梨子(た、確かにご馳走してくれる先輩なんてのもいるけど……いるけど、ホテルの食事は度が超えてると思う!)

梨子(ま……まずいよね、ここは私がリードしないと!)

梨子「さ、さすがに悪いですよ……! こんなに高いところなんて……!」

ダイヤ「なぜです? お金を出すのはわたくしなのですから、梨子さんはなんの心配も……」

梨子「えと、えっと……わた、私は庶民すぎて、こんなに高級なところじゃダイヤさんと楽しく食事なんてできません~っ!」

ダイヤ「な──ッ!?」

ダイヤ「そ、そんな……わたくし、頑張って見つけたのに……」

梨子「だ……ダイヤさんのお気持ちは、すごく嬉しいです」

梨子「私なんかに……こんなに素敵なところをご馳走してくれるというのも、とても嬉しいです」

梨子「でも、私は……もっと高校生らしいこと、ダイヤさんとしたいって思います」

梨子「だから……ダイヤさん、もっと高校生っぽいところでお昼にしませんか?」

ダイヤ「うぅ……わたくし、また1人で空回りを……っ」

ダイヤ(本当に、情けない先輩ですわ……)

ダイヤ(こんな様では、また果南さんや鞠莉さんに笑われてしまいますわね……)

174: 名無しで叶える物語 2017/11/14(火) 02:01:51.74 ID:zNzRgIVb.net
全然書けてないけど限界…
neru

183: 名無しで叶える物語 2017/11/15(水) 00:13:19.78 ID:3fzXpKOK.net
梨子「ふふ、そんな顔しないでください」

ダイヤ「梨子さん……」

梨子「大丈夫です、そのために私がいますから!」

ダイヤ「……今日は力を借りてばかりですわね、不甲斐ない先輩で恥ずかしい限りです」

梨子「慣れ不慣れはありますよ? だから私に任せてください、他の子と遊ぶときには失敗しないように」

ダイヤ「梨子さん……?」

梨子「ふふ、実は……聞いちゃったんです」

ダイヤ「ま、まさか……」

梨子「果南さんから、ダイヤさんが私たちと仲良くなりたいって思ってる……って」

ダイヤ「あああぁあぁぁぁぁぁ……///」

184: 名無しで叶える物語 2017/11/15(水) 00:33:05.34 ID:3fzXpKOK.net
ダイヤ「こ……これではお嫁には行けませんわ~っ!!///」

梨子「だ、大丈夫ですよ! 私だってダイヤさんと仲良くなれたらいいなって思ってましたし……多分、私だから言ったんだと思います」

ダイヤ「な、なにがですか……」

梨子「ダイヤさんって空回りしちゃうこと多いじゃないですか?」

ダイヤ「ピギッ!?」

梨子「だから、私にリードしてあげて欲しいって」

ダイヤ「だ、だからと言って……後輩にそんなこと……」

梨子「μ'sは仲良くなるために、先輩後輩を禁止したそうですよ?」

ダイヤ「μ's……!」

梨子「なので、それを参考にしてみるといいんじゃないかな……って思います」

ダイヤ「な、なるほど……後輩も先輩もなく和気藹々と親密に……」

ダイヤ「さすがμ'sですわ……!ああ、尊すぎてめまいが……」

梨子「!?」

185: 名無しで叶える物語 2017/11/15(水) 00:56:33.97 ID:3fzXpKOK.net
・・・

ダイヤ「おほん」

ダイヤ「とりあえず後で果南さんはお説教として……」

梨子(ごめんなさい果南さん……)

ダイヤ「さ、梨子さん」

梨子「は、はい」

ダイヤ「わたくしを高校生らしい食事のできるお店に連れていっていただけますか? こういうことは不慣れですので、お願いいたしますね」

梨子「はいっ!」

梨子「それじゃあ……」

梨子ちゃんの選んだお店とは?
>>186

190: 名無しで叶える物語 2017/11/15(水) 01:52:25.93 ID:3fzXpKOK.net
~サイゼリヤ~

梨子「高校生といえば、やっぱりここですよね? サイゼリヤ!」

ダイヤ「な、なんですかここは……」

梨子「ファミレス……でしょうか? メニューがどれもリーズナブルなので、中高生にも大人気なんです」

ダイヤ「ふむふむ……」

梨子「それなりに混んでるみたい……だけど、すぐ入れるみたいですよ」

ダイヤ「あ、ああ……ありがとうございます」

梨子「初めてですか?」

ダイヤ「はい……でも、いい香りですね」

梨子「ふふっ」

191: 名無しで叶える物語 2017/11/15(水) 02:06:17.25 ID:3fzXpKOK.net
・・・

ダイヤ「……忙しなく店員さんが走り回ってますね」

梨子「サイゼはそんなものですよ」

ダイヤ「さいぜ?」

梨子「サイゼリヤのことです、みんなそう呼ぶんですよ」

ダイヤ「ふむふむ……」

梨子「ごはん決めましょ! メニューはこれです」

ダイヤ「……!」

ダイヤ「ドリア、パスタ……ピザ……」

ダイヤ「イタリアンレストラン……のようですが、なんてお安いのでしょう……」

梨子「だから中高生にも人気なんですよ~」

ダイヤ「すごいですわ、びっくりですわ……!」

梨子「じゃあ……これももっと驚くかも」

ダイヤ「?」

梨子「中高生が大好きな……あれが」

ダイヤ「……あれは、なんですか?」

梨子「ドリンクバーです!」

ダイヤ「!!」

192: 名無しで叶える物語 2017/11/15(水) 02:11:34.74 ID:3fzXpKOK.net
ダイヤ「……ドリンクバー?」

梨子「好きなドリンクを好きなだけ飲めるんですよ」

ダイヤ「飲み放題……ということ?」

梨子「そうです! 例えば自分の好きな配合に混ぜてみたり」

梨子「好きな飲み物を延々と飲み続けたり」

ダイヤ「な、なんてことですの……わたくしの知らない世界が……」

ダイヤ「花丸さんではありませんが……未来ですわ……」

梨子「サイゼリヤではご飯と一緒にドリンクバーを注文して、あとはドリンクバーで3時間くらいおしゃべりするんです」

ダイヤ「な、なっ……そんな時間までいたらお店に迷惑ではないですか!」

梨子「でも、そういうシステムですから……」

ダイヤ「しかし……」

梨子「ドリンクバーで値段の元を取るんです」

ダイヤ「な、なるほど……そういう考え方ですか……」

梨子「ふふ、さ……メニュー決めちゃいましょっか♪」

193: 名無しで叶える物語 2017/11/15(水) 02:17:54.38 ID:3fzXpKOK.net
・・・

店員「ミラノ風ドリアのお客様」

梨子「はい」

店員「ミートソースボロニア風のお客様」

ダイヤ「こちらですわ」

店員「こちらやわらかチキンのサラダになります、ごゆっくりどうぞ」

ダイヤ「可愛らしいサラダですわね」

梨子「小さなサラダを2人で分けるのが好きなんです、えへへ」

ダイヤ「確かに、大きなものだと食べきれない場合もありますし……ちょうど良いかもしれません」

梨子「取り分けますよ」

ダイヤ「あ、あぁ……ありがとう」

梨子「ふふ、嬉しいなぁ」

ダイヤ「?」

梨子「先輩と2人でご飯って、少し憧れで……♪」

ダイヤ「そ、そうですか……///」

194: 名無しで叶える物語 2017/11/15(水) 02:23:52.18 ID:3fzXpKOK.net
ダイりこ『いただきます』

梨子「はむ……」

ダイヤ「はむ……ちゅる」

ダイヤ「……おいしい」

梨子「ほんとですか? ふふ、よかった♪」

ダイヤ「ええ……値段が値段だけに、やはり味はそれほどなのかと思っていましたが……意外と悪くはないのですね」

梨子「ダイヤさんが連れて行ってくれようとしていたレストランと比べると、やっぱり違いは出ちゃうと思うんですけど……これも結構いけるでしょ?」

ダイヤ「ええ、侮っていました」

梨子「ふふ♪」

ダイヤ「……あ」

梨子「ドリンク、取りに行きますか?」

ダイヤ「いいえ、食事中に席を立つなど言語道断です。食べ終わるまでは……」

梨子「大丈夫ですよ、みんなやってますから」

ダイヤ「梨子さん、それがいけないのです。お行儀よくすると言いますが、むしろそれは当然の行いなんですよ? それを人が横着し、守らないから『良いこと』と言われるのです」

ダイヤ「規律と同じ、本来ならば言わずとも守られるべきものなのです」

梨子「で、でも喉に詰まったら……」

ダイヤ「詰まらないよう、ゆっくり食べればいいでしょう」

梨子「くっ……」

梨子(さすがダイヤさん……硬度10……!)

195: 名無しで叶える物語 2017/11/15(水) 02:28:15.10 ID:3fzXpKOK.net
・・・

ダイりこ『ごちそうさまでした』

梨子「そ、それじゃあドリンクを……」

ダイヤ「ええ、まいりましょう」

梨子「ほっ……」

梨子「ええと、氷は……2つくらいかな」カラカラン

ダイヤ「コップはこちらのを借りるんですの?」

梨子「はい、そうです。氷、どうぞ」カランカラン

ダイヤ「あ、ありがとうございます」

梨子「それで、機械の受け皿にコップを置いて……好きなドリンクのボタンを押すと」ピッ

トポポポ…

ダイヤ「おお……」

梨子「充分な量になったらボタンをはなして……」

梨子「ストローをもらって、おしまいです」

ダイヤ「すごいですわね……このような機械があったとは、今見ても信じられませんわ」

ダイヤ「ドリンクのジュースはどこにあるんですの? この小さな機械に全て入っている? いや、でもそれならすぐ交換しないとこの量を詰め込むことは……」

梨子「だ、ダイヤさん!後がつかえてるから急いでください~!」

ダイヤ「あ、す……すみません!」

196: 名無しで叶える物語 2017/11/15(水) 02:32:24.04 ID:3fzXpKOK.net
・・・

ダイヤ「……急いで入れたら烏龍茶になってしまいました」

梨子「あ、あはは……でも好きなだけ飲めるので、後でジュースにしましょう?」

ダイヤ「ふふ……わたくし、烏龍茶も好きなので平気ですわ、ふふ」

梨子(相当焦っちゃったみたい……?)

梨子「あ、そうだ」

ダイヤ「?」

梨子「デザート、食べませんか?」

ダイヤ「デザート?」

梨子「はい、食後のデザートです♪ ほら、メニュー見てください」

ダイヤ「こ、これは……プリンがあるじゃないですか!」

梨子「ふふ、ダイヤさんってプリン大好きなんですよね?」

ダイヤ「ええ……その、お恥ずかしながら……///」

梨子「恥ずかしいことないですよ? ダイヤさんにびったりな可愛いスイーツだと思います」

ダイヤ「か、かわっ……!? じ、冗談はおやめなさい……///」

梨子「えぇっ……ほんとなのに……」

197: 名無しで叶える物語 2017/11/15(水) 02:41:52.03 ID:3fzXpKOK.net
・・・

ダイヤ「注文を終えると、少し落ち着いた感覚になりますわね」

梨子「ふふ、そうですね」

梨子「そうだ、こんな待ち時間にぴったりなものがサイゼリヤにはあるんです」

ダイヤ「?」

梨子「ふふ、これです!」ペラリ

ダイヤ「それは……お子様用のメニューではないですか」

梨子「見て欲しいのはこれの……」

ダイヤ「裏?」

梨子「はい、これって同じ絵が左右にあるじゃないですか?」

ダイヤ「ええ、そうですが──まさか」

梨子「はい──間違い探しです」

ダイヤ「……!!!」

213: 名無しで叶える物語 2017/11/17(金) 00:52:42.14 ID:0vvaMQQG.net
ダイヤ「間違い探し……といいますと、左右の絵で違う箇所を見つけるあれですか?」

梨子「はい! そしてサイゼリヤの間違い探しは──とっても難しいです」

ダイヤ「そ、それほどですの……?」

梨子「それほどなんです……本当に難しすぎて、子供向けではないと言われるくらい」

ダイヤ「なるほど……では、デザートが来るまでやってみましょう」

梨子「それまでに解けるといいですけど……」

ダイヤ「ふふ、梨子さん。このわたくしを見くびってもらっては困りますわ!」

ダイヤ「何を隠そう、幼少期からルビィと間違い探しや『ウォーリーをさがせ』で遊びまくっていましたから!」

梨子「な、懐かしい……」

ダイヤ「ですから、この程度の間違い探しに苦戦することは万が一にもありませんわ」


・・・


梨子「あの、ダイヤさん?」

ダイヤ「なんです、あと1つなので話しかけないでもらえますか?」

梨子「デザート、とっくに来てるんですけど……」

ダイヤ「あと少しなんです……!」

214: 名無しで叶える物語 2017/11/17(金) 01:23:55.16 ID:0vvaMQQG.net
・・・

ダイヤ「なぜかあとひとつが分かりません……」モグモグ

ダイヤ「……おいし」

梨子「間違い探しってそういうものですよね……」

ダイヤ「くぅ……悔しいですわ」

梨子「あとでケータイで答え調べちゃいましょうか」

ダイヤ「そんなことができるんですか?」

梨子「えっと、これを見つけた人が毎回載せてくれてるブログみたいなのがあって……」

ダイヤ「それは、それで悔しいですわね……答えを教えてもらうなど……」

梨子「ふふ……とっても楽しそうですね、ダイヤさん」

ダイヤ「?」

梨子「サイゼリヤに来てから、本当に高校生みたいに楽しい顔、してますよ?」

ダイヤ「なっ……///」

ダイヤ「ふ、普段のわたくしは高校生らしくない……と?」

梨子「そういうわけじゃないですよ!? けど……大人っぽいところは多々あるかな、と」

ダイヤ「むう……」

梨子「でも、今のダイヤさんを見て、やっぱり同じ高校生なんだ……って思っちゃったんです」

ダイヤ「……このようなわたくしは、お嫌いですか?」

梨子「むしろ可愛いと思いますっ」

ダイヤ「かっ……///」

ダイヤ「っ……ふ、ふふ……こ、今回は特別に許して差し上げます」

梨子「はーい♪」

216: 名無しで叶える物語 2017/11/17(金) 01:36:37.77 ID:0vvaMQQG.net
ダイヤ「さ、そろそろ参りましょうか」

梨子「もう、ですか?」

ダイヤ「何を言ってるんですか? わたくしたち、元々は新曲を作ろうとしていたんですよ?」

梨子「それはそうですけど」

ダイヤ「これからCDショップなどに行って視聴したり、楽譜を見て色々2人で話し合わねばなりません」

ダイヤ「ですから、次は『すたば』でお茶をしながらみっちり話し込みましょう」

ダイヤ「……あなたのこと、もっと教えて」、

梨子「……はいっ!」

217: 名無しで叶える物語 2017/11/17(金) 01:43:29.40 ID:0vvaMQQG.net
・・・

果南「っていう告白をして完結?」

ダイヤ「告白などではありませーーん!! お互いを知るという話です!!!」

果南「わ、分かってるって……冗談だって」

ダイヤ「まったく……」

ダイヤ「とりあえず、曲は完成しましたわ。放課後、みなさんで聞いていただきます」

果南「はいはーい。ふふ、楽しみだね」

果南「で、完成したってことは仲良くなろう作戦は」

ダイヤ「ええ、成功でしょう。メールアドレスも交換したので、他愛もないやりとりをしています」

果南「ふぅん、ダイヤがねぇ」

ダイヤ「な、なんですか……」

果南「いやー? 私や鞠莉とすらそんなことしてくれないのになーって」

ダイヤ「2人はわたくしが何をせずともいきなり電話をかけてくるでしょうが……」

果南「でもメールもしたいなー」

ダイヤ「不必要です」

果南「ちぇー……ふふっ、でもまだこれからだよ?」

ダイヤ「ええ、当然です。まだ梨子さんと仲良くなっただけ……まだ3人も残っています」

ダイヤ「あのクセの塊のような善子さん千歌さんを攻略するまで、わたくしの戦いは続くのです」

果南「曜は楽チンなんだね」

ダイヤ「ええ、曜さんはまだまだまともですから」

果南「千歌も分かりやすくていい子なんだけどなぁ……私の可愛い妹分たちなんだから、あんまりいじめないであげてね」

ダイヤ「誰もいじめなどしてないでしょうが!」

218: 名無しで叶える物語 2017/11/17(金) 01:49:24.57 ID:0vvaMQQG.net
果南「ま、まず1人目はクリアしたみたいでよかったよ」

ダイヤ「ええ……少し自信がついたように思います」

果南「がんばれ、ダイヤ」

ダイヤ「ありがとう、果南さん」

果南「いやいや、それほどでも」

果南「さて、私も千歌に会いたくなったし、ちょっと顔出しに行ってこようかなん?」

ダイヤ「あ、ちょっと待ちなさい」

果南「?」

ダイヤ「果南さん……わたくしの思惑を梨子さんに話したそうですね」

果南「えっ!? な、なんのことかな~?」

ダイヤ「覚悟は……出来ているのでしょうね……」

果南「え、えっと……」

ダイヤ「ふふふふ……わたくしを辱めたのです、それ相応の覚悟はしていただきますよ……」ゴゴゴゴ…

果南「け、決意を抱き続ければ必ず道は……」

ダイヤ「何を意味のわからないことを言ってるんですか!!」

果南「ご、ごめ~ん!!」


梨子編END

233: 名無しで叶える物語 2017/11/17(金) 23:35:52.61 ID:0vvaMQQG.net
~数日後~

ダイヤ「梨子さんとの新曲も大成功に終わり……そろそろ次の段階はステップアップするべきですわね」

ダイヤ「梨子さんとはとても仲良くなれましたし……ふふ、次はどなたと遊んでみましょうか?」

ダイヤ「……この言い方ではわたくしが遊び人のように思われてしまいますわね……ああ、行けませんいけません、そのようなこと……」

ダイヤ「あくまで健全に、ただただ友達になるだけですわ! ええ、そうです!」

次は誰と?(千歌、曜、善子の中から)
>>235

237: 名無しで叶える物語 2017/11/17(金) 23:52:28.29 ID:0vvaMQQG.net
鞠莉「で、結局千歌っちにしたんだ?」

ダイヤ「ええ……果南さんに相談したのが間違いだったのか……怒涛の千歌さん推しで」

鞠莉「果南は千歌っちがLoveだからねー」

ダイヤ「妹分とはいえ、デートに持って行くものが千歌さんってどう思います?」

鞠莉「ようするに千歌っちとデートしたいってことなんじゃない? でも、今回はダイヤが千歌っちを独占しちゃうのよね♪」

ダイヤ「独占って……いや、ただ仲良くなるためにお誘いをしようかと思っているだけですけれど……」

鞠莉「例によって、どう誘うか、何をすればいいかが、分からないんでしょう?」

ダイヤ「そういうことですわ……」

鞠莉「千歌っちと遊ぶ……かぁ」

鞠莉「とりあえずダイヤが考えてること、聞かせてもらえるかしら? 千歌っちと何をしたら仲良くなれると思ってるの?」

ダイヤ「ええと……梨子さんとは新曲作りという建前でしたわね」

鞠莉「oh……自分で建前とか言っちゃうやつ?」

ダイヤ「千歌さんでしたら……」

>>238

240: 名無しで叶える物語 2017/11/18(土) 00:11:08.93 ID:85ZNkkDe.net
ダイヤ「にわかとは言え……彼女もμ'sに影響された1人。スクールアイドルについて語り明かせば自然と中も深まるかと……」

鞠莉「分かってないわねーダイヤ」

ダイヤ「!?」

鞠莉「千歌っちは、ただμ'sが好きなだけよ? スクールアイドルという媒体が好きなわけじゃないと思うの」

ダイヤ「なっ……!?」

鞠莉「だってほら、ダイヤが最初に出したμ'sの問題、ひとつも答えられなかったでしょ?」

ダイヤ「で、ですがそれはわたくしレベルでないと知らないような問題で……」

鞠莉「じゃあ、スクールアイドルが本当に好きでスクールアイドルを始めたと思う?」

ダイヤ「むぐぐ……そう言われてしまうと、自信がありませんわ……」

鞠莉「それにダイヤ、スクールアイドルの話題になると途端にガチなんだもん。私や果南すらついてけないよ?」

ダイヤ (゚◇゚)ガーン

鞠莉「ダイヤのガチ談義についていてるの、ルビィくらいだもん」

ダイヤ (゜д゜)

鞠莉「だから千歌っちとは、お話するより、パーっと遊ぶ方がいいってマリーは思うの!」

ダイヤ (゜д゜)

鞠莉「ちょっと、come back ダイヤ」ユサユサ

ダイヤ「はっ……」

241: 名無しで叶える物語 2017/11/18(土) 00:47:41.14 ID:85ZNkkDe.net
ダイヤ「で、では鞠莉さんはどうすればいいと思うんです?」

鞠莉「あれ、聞いちゃう? マリーに聞いちゃうの?」

ダイヤ「いいから教えてくださいまし!」

鞠莉「うふふ、どうしよっかなー? 別にマリーはダイヤと千歌っちが仲良くならなくっても平気だしなー?」

ダイヤ「な、なんということを……!」

鞠莉「だってぇ、ダイヤは私たち3人と一緒にいればいいだけだしー?」

ダイヤ「はい……?」

鞠莉「ていうか、マリーたち3人のAqoursなんだしー」

ダイヤ「あ、あの……」

鞠莉「あはは、冗談よ冗談! イッツジョーク!」

ダイヤ「は……はあ……」

鞠莉「で、マリーの考える、千歌っちと遊ぼう作戦よね?」

鞠莉「そうねぇ……やっぱり語り合うとかより遊ぶ方が千歌っちも良いと思うしー……」

鞠莉「>>242とか!」

293: 名無しで叶える物語 2017/11/25(土) 01:23:07.84 ID:Y5vwarz+.net
鞠莉「復活のマリー!」

ダイヤ「何を言ってらっしゃるんですの……?」

鞠莉「ううん、なんでもないわ」

鞠莉「それで……遊園地でパーっと遊びまくるってのはどう?」

鞠莉「それならただおしゃべりするだけより、一緒に遊んで仲も縮まると思うの!」

ダイヤ「遊園地ですか……」

鞠莉「Yes! 小原家が全力でサポートしちゃうよ? ディズニーランドにユニバーサルスタジオ! ダイヤの好きなところぜーんぶで遊べるように手配しちゃうわ!」

ダイヤ「それは……確かに、女子高生にとっては魅力的かもしれませんが……」

鞠莉「ね?」

294: 名無しで叶える物語 2017/11/25(土) 01:26:01.57 ID:Y5vwarz+.net
ダイヤ「しかし、わたくしは……千歌さんとスクールアイドルについての談義もしたいと思っているんです」

鞠莉「むぅ」

ダイヤ「新Aqoursのリーダーとして、あの子にはふさわしい知識や考えを持ってもらわねばならないと思っています」

ダイヤ「これは確かに、わたくし個人の願いですが……今後のAqoursにとって必要なことでもあると思います」

鞠莉「うーん……ダイヤの堅苦しいところ、マリーはあんまり良くないと思うけどー」

ダイヤ「誰が堅苦しいですか、誰がっ!」

鞠莉「でも、ちゃんとみんなのこと考えてくれてるところ、とっても大好きよ♡」

ダイヤ「っ……な、何言ってるんですか? 当然……ですわ」

鞠莉「ふふふ♪」

295: 名無しで叶える物語 2017/11/25(土) 01:30:23.25 ID:Y5vwarz+.net
鞠莉「だからってマリーも自分の案を引っ込める気はないよ?」

ダイヤ「なっ!?」

鞠莉「ダイヤもそんなつもりはなさそうだし──そんな時はじゃんけんターイム!」

ダイヤ「じ、じゃんけんですか……?」

鞠莉「Yes! じゃんけんで勝った方の案を採用するっていうシンプルな戦いね!」

ダイヤ「むう……確かに、お願いした手前、無下にするにもいけませんし……わかりましたわ」

鞠莉「恨みっこは無し! 負けたらちゃーんとマリーの案に従ってもらうよ?」

ダイヤ「そちらこそ、わたくしが千歌さんをスクールアイドルとして進化させてあげますので、楽しみに待っていなさいな」

ダイヤ「じゃーん!」

鞠莉「けーん!」

ダイまり『ぽん!!』

マリーが勝ったら遊園地
ダイヤさんが勝ったらアイドル談義

勝つのはどっち?
>>296

315: 名無しで叶える物語 2017/11/26(日) 23:39:16.14 ID:PbuoMAES.net
ダイヤ「な、なん……わたくしの負けですの……!?」

鞠莉(*。>∀<)9"ッシャ!

ダイヤ「ぐぬぬ……遊園地とは、またキラキラしたところですわね……」

鞠莉「んもー! ダイヤったらしつこい! 諦めてマリーの提案するデートコースで千歌っちと仲良し大作戦!」

ダイヤ「また、またデートですか!? なぜ女子で遊ぶことをデートと!」

鞠莉「細かいことはいいのっ! ほらほら、千歌っちを呼んで!」

ダイヤ「わかりましたわよ……はあ」

316: 名無しで叶える物語 2017/11/26(日) 23:45:30.31 ID:PbuoMAES.net
~2年教室~

千歌「ほえー……ダイヤさんと」

梨子「うんっ! で、この前の新曲は2人で作ったんだよ」

曜「そっかぁ……ダイヤさんが仲良くなりたいって?」

梨子「ふふ、意外だよね」

千歌「ほんとだねー……あんまりそういうの気にしてないと思ってた」

曜「私も、そんなことしなくても仲良くできてると思ってたし」

梨子「……でも、ダイヤさんが自分から私たちと仲良くなりたいって思ってくれてるのは……嬉しくない?」

曜「……そうだね、すごく」

千歌「別に気にしなくていいのになー」

梨子「ふふ、千歌ちゃんだってダイヤさんと遊んでみたら分かるよ」

千歌「そうかなぁ? それなら一緒に遊んでみようかなぁ」

ピンポンパンポーン

ようちかりこ『!!』

317: 名無しで叶える物語 2017/11/26(日) 23:50:30.35 ID:PbuoMAES.net
『生徒の呼び出しをいたします』

梨子「まさか……」

曜「まさか……?」

千歌「おおっ……?!」

『2年生の高海千歌さん』

梨子「やっぱり!?」

千歌「私だ!」

曜「噂をすればだね……」

梨子「この次は曜ちゃんかもよ?」

曜「わ、私かぁ……あはは」

千歌「いってくるね!!」バーン

梨子「は、はやい……」

曜「結構楽しみだったのかもね、千歌ちゃん」

梨子「そうみたい……?」

318: 名無しで叶える物語 2017/11/27(月) 00:08:13.00 ID:uwHkj0AV.net
~生徒会室~

ダイヤ「さて……お茶でも……」

ガッチャーン!!

ダイヤ「!?」ビク

千歌「高海千歌!到着しましたー!」

ダイヤ「……」ビショビショ

千歌「あれ……ダイヤさんシャワー浴びました?」

|c||#^.- ^||

千歌「あわわわ……」

ダイヤ「千歌さん!!!」

千歌「ごめんなさーーい!」

319: 名無しで叶える物語 2017/11/27(月) 00:22:26.30 ID:uwHkj0AV.net
・・・

千歌さんのぶんも淹れてあげました

千歌「いただきまーす」

ダイヤ「ええ、どうぞ」

千歌「ずず……ふぅ。それで、どこに遊びに行きますか?」

ダイヤ「……」

ダイヤ「……梨子さんから何か?」

千歌「はい! ダイヤさんと楽しく遊んだって」

ダイヤ「…………///」

千歌「あれ、どうしたんですか?」

ダイヤ「な、なんでもありませんわっ!」

320: 名無しで叶える物語 2017/11/27(月) 00:37:10.74 ID:uwHkj0AV.net
ダイヤ「で……その、遊ぶという話ですが……」

千歌「はい!」

ダイヤ「わたくしと2人で遊園地に行きましょう」

千歌「……へ?」

ダイヤ「遊園地……です」

千歌「なんかすごい!」

ダイヤ「ええと……まあ、その、鞠莉さん提供のものですから……」

千歌「なるほどー……」

ダイヤ「ですので、あなたが嫌でしたらちゃんと断りますわ」

千歌「うーむ」

千歌「行きます!」

ダイヤ「!」

千歌「せっかくだもん、ダイヤさんと一緒に遊びたい!」

ダイヤ「そ、そうですか? そうですか、ええ、そうですか///」

千歌「また赤くなってる」

ダイヤ「やめてくださいまし!」

321: 名無しで叶える物語 2017/11/27(月) 01:02:40.36 ID:uwHkj0AV.net
ダイヤ「というわけで、ふたりで遊園地に行きますわよ!」

千歌「わかってますってー」モグモグ

ダイヤ「何を食べてるんですか」

千歌「? お菓子ですけど」

ダイヤ「食べてる場合ですか! 遊園地ですよ!? 色々と用意しなければ!」

千歌「ほぇ……?」

ダイヤ「まずは何から……ええと、お洋服も必要ですし……」

千歌「……」

千歌「張り切りすぎじゃないですか?」

ダイヤ「!?」

千歌「大丈夫大丈夫! 最悪制服で行っても大丈夫ですよ! ツイッターにも制服でふたりで行ってる写真とか載ってるし!」

ダイヤ「それは修学旅行なのでは……?」

千歌「!!!」

千歌「じゃあおしゃれしないと!!」

ダイヤ「そうですわ! 田舎者と思われてはいけません!」

千歌「ほんとだ! どーしよーー!」

ダイヤ「大変ですわ……!」


~扉の影~
鞠莉「あの2人って変なところで思考回路似てるわね~……」

322: 名無しで叶える物語 2017/11/27(月) 01:07:37.95 ID:uwHkj0AV.net
・・・

ダイヤ「調べましたところ」

千歌「はい!」

ダイヤ「……普通の格好でもよいらしいです」

千歌「ほ、ほんとですか……田舎者と思われませんか」

ダイヤ「ええ……というか、意外とおしゃれしてるみたいですわ、わたくしたち」

千歌「……ほんと?」

ダイヤ「G'sマガジンのピンナップなどを見ていただけると!意外とおしゃれさんですわ」

千歌「じーずまがじん……?」

324: 名無しで叶える物語 2017/11/27(月) 01:24:30.07 ID:uwHkj0AV.net
ダイヤ「ですので、お洋服は普段のままでもよいかと」

千歌「なるほどー」

千歌「じゃあ、ほかには何を用意すれば?」

ダイヤ「……鞠莉さんに全部任せればよいのではないかと」

千歌「……それもそうですね」

ダイヤ「よし……ではそういうことで」

千歌「?」

ダイヤ「解散と」

千歌「……」

千歌(確かに会話がなんか弾まないかも)

325: 名無しで叶える物語 2017/11/27(月) 01:32:41.31 ID:uwHkj0AV.net
~数日後・黒澤家~

6:00

ダイヤ「おっそーいですわ!」

千歌「ご、ごめんなさーい……寝坊、しちゃって……」

鞠莉「Good morning!」

千歌「あれ……鞠莉さんだ」

鞠莉「はーい♪」

ダイヤ「まったく……ボサボサではありませんか」

千歌「えへへ、用意してる暇なくって……」

ダイヤ「はあ……これでは先が思いやられますわ」

ダイヤ「とりあえず鞠莉さんからチケットはいただいてますので、電車で向かいますわよ」

千歌「あ、それで、遊園地って?」

鞠莉「ディ◯ニーラーンド!」

千歌「おおおーー!」

鞠莉「ってほどじゃないけど、楽しい遊園地よ!」

千歌「あー……」

鞠莉「あからさまに落ち込まない!」

ダイヤ「開園は8時、電車とバスで向かいますわよ」

千歌「はーい」

326: 名無しで叶える物語 2017/11/27(月) 01:37:59.56 ID:uwHkj0AV.net
ダイヤ「では、そろそろ──」

ルビィ「おねぇちゃーん!」タッタッタッ

ダイヤ「ルビィ?」

ルビィ「お姉ちゃん、これ……わすれもの」

ダイヤ「あぁ……ありがとうルビィ、すっかり忘れてしまっていましたわ」ナデナデ

千歌「なんですかそれー?」

ダイヤ「大切なものですわ」

千歌「ほえー」

ダイヤ「では、いってきますわね。ルビィ、鞠莉さん」

ルビィ「お土産……」

ダイヤ「はいはい」

鞠莉「have a nice day!」

千歌「いってきまーす」

343: 名無しで叶える物語 2017/11/28(火) 21:45:46.50 ID:qr2dYl2R.net
~バス~

ブロロロ…

千歌「ふわぁ~……」

ダイヤ「大きなあくびですわね」

千歌「あ、ごめんなさい。早起きって慣れてなくて……」

ダイヤ「まったく……だらしないですわね、それでもAqoursのリーダーですの?」

千歌「早起きとリーダーって関係ないじゃん~……」

ダイヤ「日頃の生活の仕方が、あなたという人間性を作るのです。普段からだらしない生活をしているとそのようにだらしない人間になってしまうんです」

千歌「でも~……」

ダイヤ「せめておめかしくらいはしっかりなさいな……髪、ずっとボサボサのままですわよ?」

千歌「あとで水つけとけば大丈夫大丈夫──」

ダイヤ「ちょっとむこう向きなさい」

千歌「はえ?」

ダイヤ「ほら、梳かしてあげますから」スチャッ

千歌「あ……」

344: 名無しで叶える物語 2017/11/28(火) 22:00:46.73 ID:qr2dYl2R.net
シュッシュッ

千歌「……へへ」

ダイヤ「……何がおかしいんですの?」

千歌「なんか……お姉ちゃんだなぁ、って」

ダイヤ「何を言ってるのです……? わたくしはちゃんとルビィの姉ですわよ」

千歌「それはそうなんですけど……そうじゃなくて、面倒見がいいっていうか、包容力みたいな……」

ダイヤ「まるで人を母親のように言いますわね……」

千歌「え、えっと!それは!」

ダイヤ「ふふ、まあ……それはそれでも構いませんが、あなたのように手のかかる娘は困りますわね」

千歌「ひどーい……」

ダイヤ「うふふ、そもそもわたくしの娘なら、もっと厳しく育ててしっかりした大人にしてみせますけれど」

千歌「お母さんが私をいじめるー!」

ダイヤ「誰が母親ですか!!」

345: 名無しで叶える物語 2017/11/28(火) 22:14:07.82 ID:qr2dYl2R.net
ダイヤ「さ、髪は出来ましたわ」ポンポン

千歌「あ……ありがとうございます」

ダイヤ「あとはお化粧ですわね」

千歌「おけしょー?」

ダイヤ「……コスメセットは持ってきてますの?」

千歌「こすめせっと」

ダイヤ「……あなた、お化粧してないんですか?」

千歌「ライブ以外でやるんですか?」

ダイヤ|c||´-.д-||ハァ-

ダイヤ「あなたという人は……」

346: 名無しで叶える物語 2017/11/28(火) 22:19:49.48 ID:qr2dYl2R.net
ダイヤ「さすがにバスでお化粧……というのはお行儀が悪いので簡易的ですが……」スッ

千歌「……口紅?」

ダイヤ「いえ、リップグロスですわ」

千歌「ダイヤさんからカタカナが……!」

ダイヤ「あなた、わたくしをバカにしていますの?」

千歌「いやいや、そんなまさか~」

ダイヤ「わたくしのですが……あなた、気にします?」

千歌「え、全然」

ダイヤ「では遠慮なく」グイッ

千歌「んっ!?」

ダイヤ「さて、一度口を結んでからパッとしてください」

千歌「んん……ぱっ」

ダイヤ「それでよし……ふふ、少しはマシになったのではなくて?」つ 手鏡

千歌「……おぉ!」

ダイヤ(千歌さんの子供っぽいというか、適当というか……その部分、果南さんを思い出しますわ)

ダイヤ(この2人は昔からの付き合いだそうですし、千歌さんは本当の姉のように果南さんを慕っていることから、似るのもおかしくはないのかも)

ダイヤ「……まあ、手のかかり具合は全然違いますが」

千歌「ほえ? 何か言いました?」

ダイヤ「いえ、なんでも」

349: 名無しで叶える物語 2017/11/28(火) 22:49:57.25 ID:qr2dYl2R.net
~遊園地~

千歌「ついたーーーー!!」

ダイヤ「大声を出さない! 周りの人たちに迷惑でしょう!」

千歌「えー!? でも、みんなそう思ってますって!」

ダイヤ「そんなにテンションを上げてもアトラクションは逃げませんし、好きなだけ遊べますから」

千歌「えへへ、でもダイヤさんも楽しみだったでしょ?」

ダイヤ「い、いやそんな……? わたくしはほら、本日は千歌さんの保護者のようなものですし」

千歌「いきなりそんなこと言わないでくださいよ~! ほら、行こ!」グイッ

ダイヤ「あ、ちょっと! 手を引っ張らなっ…………もうっ!」

千歌「梨子ちゃんから聞いたんだけど、遊園地は先手必勝なんだって! まず最初に行きたいアトラクションから攻めていくんです!」

ダイヤ「最初って……な、何から行くなんですの!?」

千歌「ふっふっふ、それはですね~……」

千歌ちゃんの最初に行きたいアトラクションとは?
>>350

353: 名無しで叶える物語 2017/11/28(火) 22:55:41.45 ID:qr2dYl2R.net
千歌「それはですね……ジェットコースター!」

ダイヤ「ジェットコースター!?」

・・・

ゴオォォォォ!!

キャーーー!!

イヤーー!!

千歌「おおー! すっごい激しそう……!」

ダイヤ |c||;^.- ^||

千歌「あれ、ダイヤさん?」

ダイヤ「は、はひっ!?」

千歌「顔がカチコチになっちゃってますけど……もしかしてジェットコースター怖いの?」

ダイヤ「ま、まさか……ふふ、まさかわたくしがそんな」

千歌「怖いんですか?」

ダイヤ「そんなわけないですわ!行きますわよ!」

千歌「ふ、ふふ……っ」

354: 名無しで叶える物語 2017/11/28(火) 23:02:28.68 ID:qr2dYl2R.net
・・・

ダイヤ(とは言ったものの……)

千歌「~♪」

ダイヤ(この……自分たちの順番が来るまで待つ時間がものすごく浮き足立つというか、そわそわするというか……)

ダイヤ(そもそもわたくしは遊園地などほとんど来たことがないのですよ!? ジェットコースターだって、テレビで見て知っているくらいですし……)

ダイヤ(千歌さんもそれくらい配慮してくださっても良いのではないかと!!)←理不尽

千歌「あ、次で私たちですよダイヤさん」

ダイヤ「は、はひぃ……」

千歌「やっぱり怖い?」

ダイヤ「こ……怖いわけないでしょう、わたくしは先輩ですわよ?」

千歌「ふふ、そっか! ……でも、怖かったら私の手、握ってていいからね」

ダイヤ「ふふ、気持ちだけ受け取っておきますわ」

千歌「はぁい」

355: 名無しで叶える物語 2017/11/28(火) 23:11:20.37 ID:qr2dYl2R.net
クルー『レバーをしっかり胸まで下げてくださいね!』

ダイヤ「こ、これでいいのでしょうか?」

千歌「大丈夫!」

ダイヤ「そ……そうですか」

クルー『それでは! 行ってらっしゃーい!』

ガキンッ!

ガタガタガタ…

ダイヤ「……」

千歌「おお、きたきた……」

ダイヤ(あ、ぁわわわ……う、動いてますわ……い、椅子が高くて足が浮いて……あわわわ……)

千歌「……」

ダイヤ(はぁぁぁ……斜めに上がってます……あわわわ、どうしましょう、どうしましょう……このままわたくし死ぬんじゃ……)

ギュウッ

ダイヤ「!」

千歌「……ちょっと、怖くて……握ってていいですか?」

ダイヤ「……ええ、もちろんですわ」

千歌「へへ、よかった」


ガタガタガタガタ…


ダイヤ(ありがとう、千歌さん)


…ゴオォォォォ!!


ちかダイ『きゃーーーーーーーーっ!!!!』

356: 名無しで叶える物語 2017/11/28(火) 23:21:01.18 ID:qr2dYl2R.net
・・・

ダイヤ「千歌さん、もう一度いきましょう!」

千歌「えぇっ!?」

ダイヤ「ジェットコースター、なかなか面白いですわ! 空中に放り投げられるような感覚は確かに恐ろしいですが、スリルを味わうという点では素晴らしいかと!」

千歌「は、はぁ……」

ダイヤ「さあ、さあ!」グイグイグイ

千歌「で……でもまだ他にも行くところが~……」

ダイヤ「そんなのジェットコースターのあとでもいけますから! ほら、いまなら待ち時間がほとんどなく乗れますわよ!」

千歌「1回だけですよ~……?」

ダイヤ「ありがとうございますっ」

・・・

ゴオォォォォ!!

ダイヤ「きゃーーーーーっ!!!」ギューッ

千歌(それでもずっと手を握ってるんだもんなぁ……)

358: 名無しで叶える物語 2017/11/28(火) 23:33:01.90 ID:qr2dYl2R.net
・・・

ダイヤ「堪能いたしましたわ……♪」

千歌「ほんとー? もう乗りたいって言いません?」

ダイヤ「ええ、これ以上わがままを言うと他のアトラクションに行けませんから」

千歌「よかった~……じゃ、次行きましょう!」

ダイヤ「ええ、次はどこに行きましょうか」

千歌「んー……そうだなあ、ダイヤさんの苦手そうなやつとか」

ダイヤ「!? わ、わたくしに苦手などありませんわ」

千歌「じゃあ~……」

どんなアトラクションに行こうか?
>>359

361: 名無しで叶える物語 2017/11/29(水) 00:16:44.84 ID:H5PwCAQB.net
千歌「ホラーハウスとか……」

ダイヤ「!!」

千歌「ふっふっふ……ダイヤさん、ホラーハウス……お化け屋敷は得意ですか~……?」←オバケの真似しながら

ダイヤ「……」

ダイヤさんはお化け屋敷が……
>>362
得意or大の苦手

365: 名無しで叶える物語 2017/11/29(水) 00:42:04.11 ID:H5PwCAQB.net
千歌「ダイヤさん?」

ダイヤ「……」

千歌「とりあえず行きましょうか」ギュー

ダイヤ「……」


~ホラーハウス~

ドドドドドド…!

ダイヤ(ああ……来てしまいましたわ……)

ダイヤ(この恐ろしき佇まい……この世全ての悪を抱え込んだようなおぞましき場所……)

ダイヤ(実際には聞こえていないのに、ドドドドと、こちらを不安にさせるような音が聞こえるようですわ……)

キャーーー!!

ダイヤ「ひっ!?」

千歌「大丈夫大丈夫! 私がついてますって!」

ダイヤ「バカではないのですか!? あなた1人いたところでお化けというのは……!」

千歌「だから、大丈夫なの!」

ダイヤ「は、はぁ……?」

千歌「私がお化けなんてやっつけちゃいますから!」

ダイヤ「何を言ってるんですのこの子は……」

千歌「果南ちゃんは、千歌がいれば怖くない、っていつも言ってるし」

ダイヤ「た、確かに果南さん……かなりの怖がりですしね」

千歌「だから大丈夫!」

ダイヤ(でも、それとこれとじゃ話は別では!?)

366: 名無しで叶える物語 2017/11/29(水) 00:56:09.87 ID:H5PwCAQB.net
クルー『おふたりさまいってらっしゃーい!』

ダイヤ「お化け屋敷でそんな元気に送り出しますか!?」

千歌「いいからいいから、レッツゴー!」グイグイグイ

ダイヤ「ああもう、あなたもあなたで……」

ガチャッ

ギィィ…

ダイヤ「暗いですわ……」

千歌「お化け屋敷だからねー」

ヒンヤリ…

ダイヤ「うぅ……寒いですわ……」

千歌「お化け屋敷だからね~」

ダイヤ「……あの」

ウワァァァァァ!!

ダイヤ「きゃああああああああ!!!!!」

千歌「ただの音だよ~? まだ誰も出てきてないって」

ダイヤ「はあ……はあ……」

ダイヤ「もう嫌ですわ……」

367: 名無しで叶える物語 2017/11/29(水) 01:13:04.07 ID:H5PwCAQB.net
千歌「雰囲気凝ってるねー」

ダイヤ「あぁぁぁぁ……」ガクガク

千歌「大丈夫ですか?」

ダイヤ「そうに見えますか……」

千歌「いやあ……あはは」

ダイヤ「は、はやく帰りたいですわ……」

千歌「大丈夫大丈夫! 次の部屋からもっと怖くなるみたいだから!」

ダイヤ「うう……嬉しくないですわ……」

ガチャッ

ゾンビ「うぁぁぁぁあああああああああああああああああああああ────!!!!」

ダイヤ「いやああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」

千歌「うおっ」

ゾンビ「ああぁぁぁぁぁぁぁ──」ノロノロ

ダイヤ「は、ぁ……あう……」ヘナヘナ

千歌「今のは流石に私もびっくりした……ダイヤさん大丈夫?」

ダイヤ「大丈夫に……うぅ、見えますかぁあ……」

千歌「よしよーし……」

368: 名無しで叶える物語 2017/11/29(水) 01:22:30.89 ID:H5PwCAQB.net
~ベンチ~

千歌「はい、ダイヤさん。お茶だよ~」

ダイヤ「ありがとうございます……」パキッ

ダイヤ「ん、ごく……ん……ぷは」

ダイヤ「はあ……散々な目にあいましたわ」

千歌「あのゾンビさんから始まって~……幽霊、ろくろっ首、ゲゲゲの鬼太郎、フランケンシュタイン、デュラハン……」

千歌「いろんな世界のお化けが出てきたよね~」

ダイヤ「やめてくださいまし……思い出したくありませんわ」ガクガク

千歌「落ち着くまでゆっくりしとこ? 今のうちに他のアトラクションも見ながらさ」

ダイヤ「元はと言えばあなたのせいですわよ……」

千歌「ふふ、でもダイヤさん、ずっと私にしがみついてたし……距離は近くなったと思う!」

ダイヤ「そ、それは……だから、あんな状況でしがみつくものは欲しくなりますわ」

千歌「まだ怖かったらしがみついててもいいけど」

ダイヤ「……」ギュウッ

393: 名無しで叶える物語 2017/12/02(土) 01:01:09.83 ID:AS7V7v+o.net
・・・

千歌「そろそろ落ち着きましたー?」

ダイヤ「ええ、まあ……」

千歌「そっか!」

ダイヤ「お見苦しいところをお見せしましたわね……すみません」

千歌「え~? 私は楽しかったですけど」

ダイヤ「あなた結構鬼畜ですわね!?」

千歌「そんなことないよ?!」

394: 名無しで叶える物語 2017/12/02(土) 01:05:09.16 ID:AS7V7v+o.net
千歌「さてと……そろそろ次行きましょっか」

ダイヤ「ええ、そうですわね……っと」ヨロッ

千歌「あっ」ギュウッ

ダイヤ「ぁ……」

千歌「大丈夫ですか?」

ダイヤ「え、ぁ……えぇ、大丈夫ですわ、ありがとう」

千歌「はいっ」

ダイヤ(不意に抱きとめられたら、さすがに照れてしまいますわ……///)

千歌「さ、次のところ行きましょう!」

ダイヤ「ええ、そうですわね……」

ダイヤ「ええと、次はなんのアトラクションでしたっけ……」

次のアトラクションは何かなん?
>>395

397: 名無しで叶える物語 2017/12/02(土) 01:19:03.26 ID:AS7V7v+o.net
~メリーゴーランド~

チャッチャララッチャッチャッチャララン♪

千歌「おおー!」

ダイヤ「……」

千歌「行こうダイヤさん!」

ダイヤ「えっ」

千歌「?」

ダイヤ「……わたくしが乗るんですか? メリーゴーランドに?」

ダイヤ「嫌ですわよ」

千歌「えー……」

ダイヤ「乗るならあなたが乗ってくださいな。わたくしがここで最高の写真を撮ってあげますから」

千歌「えー…………」

ダイヤ「わたくしは絶対に乗りませんわよ」

千歌「みんなダイヤさんが乗るとこ見たいと思うけどなあ」

ダイヤ「みんなって誰ですか……」

千歌「ふふん」

ダイヤ「……?」

398: 名無しで叶える物語 2017/12/02(土) 01:27:59.09 ID:AS7V7v+o.net
千歌「じゃあ、じゃんけんしましょう!」

ダイヤ「じゃんけん?」

千歌「負けた方がメリーゴーランドに乗ります」

ダイヤ「えぇ……」

千歌「ダメですか?」

ダイヤ「だって、あなた、勝とうが負けようが乗るつもりだったでしょう?」

千歌「もちろん!」

ダイヤ「ほら見なさい!」

千歌「えー……乗ってほしいなあー……」

ダイヤ「だから諦めろと……」

千歌「じゃあ何か条件つけます!」

ダイヤ「はあ?」

千歌「乗ってくれたら>>399してあげます!」

402: 名無しで叶える物語 2017/12/02(土) 02:00:33.35 ID:AS7V7v+o.net
千歌「果南ちゃん直伝のハグをしてあげます!」

ダイヤ「!?」

千歌「ふっふっふ……果南ちゃんから受け継いだ私のハグでダイヤさんを虜にさせちゃうのだ!」

ダイヤ「そう簡単に落とせる女ではないですわよ!」

千歌「でも果南ちゃんのハグからは逃げられないでしょ?」

ダイヤ「ぐぬぬ……言い返せません……」

千歌「ふふん!」

ダイヤ「はあ……分かりました、乗ります……乗れば良いのでしょう」

千歌「やった!!」

千歌「じゃあ私、最初は外から写真撮るんで」

ダイヤ「!?」

422: 名無しで叶える物語 2017/12/04(月) 00:10:45.89 ID:rhbUL0MX.net
・・・

千歌「いい笑顔だったよー!」

ダイヤ「屈辱ですわ……生き恥ですわ……」

千歌「そこまでかなぁ……?」ピロン

ダイヤ「……今の音は」

千歌「あ、今の写真、Aqoursのラインに載せたんです」

ダイヤ「は?」

423: 名無しで叶える物語 2017/12/04(月) 00:13:27.44 ID:rhbUL0MX.net
ダイヤ「は?」ギリギリ

千歌「じ、冗談……冗談です……」ギブギブ

ダイヤ「確認させなさい」

千歌「は、はい……」

ダイヤ「……確かに、載せていないようですね」

千歌「ダイヤさんったら勘違いばっかr」

ダイヤ「は?」

千歌「ごめんなさーい……」

ダイヤ「はあ……まったく」

424: 名無しで叶える物語 2017/12/04(月) 00:15:33.61 ID:rhbUL0MX.net
ダイヤ「で、あなたは乗らないんですの?」

千歌「あ、乗るのる! 写真撮ってください!」

ダイヤ「はいはい……ほら、早く行ってくださいまし」

千歌「はーい」タッタッタッ


・・・


チャッチャララッチャッチャッチャララン♪

千歌「だいやさ~ん!」ゴウンゴウン

ダイヤ「こっちですわよー」

千歌「いぇーい! ばきゅーん!」

ダイヤ「うっ……!」パシャッ

千歌「ぶっ……ふふふ……w」

ダイヤ「のってあげたのに笑うんですか!?」

425: 名無しで叶える物語 2017/12/04(月) 00:38:09.01 ID:rhbUL0MX.net
・・・

ダイヤ「ふう……いい写真が撮れましたわ」

千歌「いやあ……楽しんじゃった」

ダイヤ「ふふ、なぜか子供に戻ってしまいますわね、メリーゴーランド」

千歌「ダイヤさんもすごく楽しそうだったもんね」

ダイヤ「……あの写真消してもらえません?」

千歌「やだ」

ダイヤ「くっ……!」

千歌「ほら、次いこ!」

ダイヤ「いえ……その前に」

千歌「?」

ダイヤ「そろそろお昼ごはんの時間ですわ」

千歌「んー……あ、ほんとだ。もうこんな時間かあ」

ダイヤ「ですので、次のアトラクションは後回しにして、先に昼食にしませんか?」

千歌「うん!」

ダイヤ「では、ひとまずお手洗いに行ってきますので……わたくしの荷物、見ててください」

千歌「はーい」

426: 名無しで叶える物語 2017/12/04(月) 00:43:09.86 ID:rhbUL0MX.net
千歌「んー……」

千歌「時間に気づいたらお腹すいてきたなぁ……」グー

千歌「……すんすん」

千歌「いい匂い……売店のチキンかなぁ」

千歌「ちょっとだけ覗いてこようかな……っと」ガサッ

千歌「危ない危ない……ダイヤさんの荷物ひっくり返しちゃうとこだった」

千歌「…………あれ?」

446: 名無しで叶える物語 2017/12/07(木) 01:02:45.57 ID:8Y+UbvbY.net
千歌「……可愛い箱」

千歌「スンスン……いい匂い」

ダイヤ「すみません、お待たせしま────あっ」

千歌「?」

ダイヤ「はあ…………見つけてしまいましたか」

千歌「??」

448: 名無しで叶える物語 2017/12/07(木) 01:38:00.44 ID:8Y+UbvbY.net
千歌「なにこれー」

ダイヤ「お弁当ですわ」

千歌「お弁当!!」

ダイヤ「ええ……せっかくなので、二人でと思って」

千歌「買って来てくれたんですか!?」

ダイヤ「……作ったんです」

千歌「え、ほんとに!? すごーい!」

ダイヤ「朝からルビィにも手伝ってもらいましたが、我ながらなかなかの出来ですわ。ええ、きっとあなたも気にいるでしょう」

千歌「あ、ルビィちゃんが持って来てくれたのってこれかー」

ダイヤ「うぐっ…………だ、台所に置いて忘れてしまっていただけです」

千歌「うっかりさんだな~」

ダイヤ「うぐぐ……と、とにかく! お昼は……それをいただきませんか?」

千歌「はい!」

449: 名無しで叶える物語 2017/12/07(木) 01:43:08.98 ID:8Y+UbvbY.net
ダイヤ「ちゃんと二人ぶん用意してありますので、好きに食べてください」

千歌「わー! うれしいな、えへへ」

千歌「それじゃあ……開けてみよーっと」

ダイヤ「……」ドキドキ

千歌「こ、これは……!!」


ダイヤさんの作ったお弁当とはどんなものか!
>>450

452: 名無しで叶える物語 2017/12/07(木) 02:11:19.16 ID:8Y+UbvbY.net
千歌「キャラ弁だ!」

ダイヤ「ふふん」

千歌「しかも私とダイヤさんの顔!?」

ダイヤ「どうです! ルビィと二人で頑張ったんですよ!」

千歌「写真撮ってもいい!?」

ダイヤ「ええ、どうぞ。お好きに撮ってくださいな」

ダイヤ「ええ、ええ……苦労しましたとも……朝早くから薄焼き卵を用意し、あなたのみかん色の髪をチキンライスで作り……」

ダイヤ「せっかくなのでみかんを使ってあげたかったですが、それはデザートに用意してあるのでご安心を」

千歌「わあ……わあぁ……すごい、すごいなぁ…」パシャパシャ

ダイヤ「……えへ」

453: 名無しで叶える物語 2017/12/07(木) 02:34:33.48 ID:8Y+UbvbY.net
ダイヤ「さ、そろそろいただきましょう?」

千歌「はい!」

ダイヤ「それでは」

ダイちか『いただきまーす』

千歌「はむ……もぐもぐ」

ダイヤ「……」

千歌「おいしい!!」

ダイヤ「!」

千歌「おいしいです! えへへ、ダイヤさん、ありがとう♡」

ダイヤ「うふふ、よかったですわ♡」

470: 名無しで叶える物語 2017/12/08(金) 22:24:58.19 ID:4yctvpHh.net
千歌「うまうま~♪」モグモグ

ダイヤ「さっきからずっとそればっかりですわね」

千歌「えへへ、だって本当に美味しいんだもん~」

千歌「あ、そうだ」

ダイヤ「?」

千歌「全然二人で写真撮ってなかったし、今ここで記念に一枚!」

ダイヤ「オコトワリシマス」

千歌「えー!?」

ダイヤ「お行儀が悪いでしょう、食べてるところの写真など」

千歌「むー……」

千歌「……」パシャッ

ダイヤ「なっ!?」

千歌「ふふふ……たまごやきを食べようとするダイヤさんゲット」

ダイヤ「こ、こら!消しなさい!」

千歌「へっへっへーん! 果南ちゃんと鞠莉さんに送っちゃうもんね!」

ダイヤ「!!?」

千歌「そしてAqoursのラインにも……」

ダイヤ「やめてください千歌さん!!!!///」

471: 名無しで叶える物語 2017/12/08(金) 22:28:33.25 ID:4yctvpHh.net
千歌「じゃあ、普通に撮りましょ?」

ダイヤ「はあ……はあ……わ、分かりました……分かりましたから、やめてくださいね……」

千歌「はーい♪」

ダイヤ「ほんとに……なんとお転婆な子なのでしょう……」

千歌「果南ちゃんの弟子なので……フフ」(`✧∀✧´)キラーン!

ダイヤ「ではまずその師匠とやらを締め上げないといけませんわね……」

千歌「ごめんなさい謝りますから果南ちゃんをいじめないでください!」

ダイヤ「……ふふ、冗談ですわ」

千歌「……えへへ」

ダイヤ「ああ、そういえば……話は変わるのですが」

千歌「?」

ダイヤ「あなたにずっと聞きたいことがあったんです」

千歌「聞きたいこと? いいですよ、なんでも聞いてください!」

ダイヤ「では、遠慮なく」

ダイヤ「あなた──スクールアイドルについて、どのようなものとお考えです?」

472: 名無しで叶える物語 2017/12/08(金) 22:48:05.52 ID:4yctvpHh.net
千歌「すくーる……あいどる?」

ダイヤ「あなたはスクールアイドルを遊びだと思っていますか?」

千歌「えっ……」

ダイヤ「わたくしは違います」

ダイヤ「わたくしはスクールアイドルを心より愛しています。A-RISEが広め、μ'sが我らの記憶に刻み込んだ尊い歴史、文化を愛しています」

ダイヤ「高校生の間、3年間という短い時間。これを何よりも美しく輝きたいという女子高生たちの想い、願い、望みを実現させてくれるのがスクールアイドル」

ダイヤ「わたくしはそう思っております」

ダイヤ「千歌さん、あなたはどうですか?」

千歌「え、えっと……いきなりで、なんて言ったらいいかよくわかんないんだけど……」

ダイヤ「あ……す、すみません、ずっと話そうと思っていたので、つい熱く……」

千歌「────でも」

ダイヤ「……」

千歌「スクールアイドルは素敵だって思います」

473: 名無しで叶える物語 2017/12/08(金) 23:13:46.46 ID:4yctvpHh.net
千歌「その……ダイヤさんみたいな、深い言葉は言えないけど」

千歌「すっごくかっこよくて、すっごく可愛くて、すっごく素敵だって思います」

千歌「私がその……かっこよくて可愛いってわけじゃないけど、ほんとに普通な私だけど」

千歌「それでも、その人たちに近づきたいって思いました」

千歌「廃校が決まって、少しでも思い出を作れたら……っていうのが最初の気持ち」

千歌「でも、今は、ただスクールアイドルが好き」

千歌「スクールアイドルが大好きだから、本気でやってるつもりです!」

ダイヤ「……」

ダイヤ「なるほど」

千歌「……は、はい」

ダイヤ「では、これからも共に精進しましょう」

千歌「! ……はいっ」

474: 名無しで叶える物語 2017/12/08(金) 23:21:02.76 ID:4yctvpHh.net
千歌「でも、なんでそんなことを?」

ダイヤ「いえ……あなたはAqoursのリーダーですから、その気持ちを聞いておきたかっただけですわ」

ダイヤ「ふふ、及第点ではありますが、まあ、合格としておいてあげましょう」

千歌「合格とかあるの!?」

ダイヤ「当たり前です」

千歌「もし不合格だったら……」

ダイヤ「リーダーを果南さんに変えます」

千歌「!!?」

ダイヤ「ふふ、冗談ですわ」

千歌「も……もー……」

ダイヤ「簡潔にですが話はできました」

ダイヤ「さあ……またアトラクションで遊びましょうか」

千歌「あ、はーい」

ダイヤ「そうですわ、次はゆっくり出来るボートのアトラクションに行きましょう、水辺をくるーじんぐできるそうですし!」

千歌(あ、それサメのやつ……)

ダイヤ「さあ行きますわよ、千歌さん!」

千歌(面白いから黙ってよっと……♪)

千歌「待ってよダイヤさーん!」

475: 名無しで叶える物語 2017/12/08(金) 23:26:58.66 ID:4yctvpHh.net
・・・

鞠莉「ちかっちとのデートは成功したの?」

ダイヤ「デートというのは違うと思いますが……ええ、成功です。とても有意義な時間でした」

鞠莉「ふぅん……ふふ、よかったわね☆」

鞠莉「これもぜーんぶマリーのお・か・げ♡」

ダイヤ「はいはい」

ノξソ´・ω・`ハ6

ダイヤ「さ、今日は練習もないんですから早く仕事を終えて帰ったらどうです」

鞠莉「むぅ」

鞠莉「それじゃあ、はやーく終わらせたら、今日はマリーとデートしてくれる?」

ダイヤ「あ、すみません……今夜は千歌さんと梨子さんにお夕飯に誘われているので、また今度にしてもらえますか?」

鞠莉「えっ」

ダイヤ「では、わたくしは先に終わらせたのでこれで」

ノξソ´・ω・`ハ6 ダイヤノイケズー…


千歌編END

478: 名無しで叶える物語 2017/12/09(土) 00:26:31.95 ID:9ZT4onFY.net
~数日後~

ダイヤ「千歌さんとはあれから、梨子さんも含めてよくお呼ばれするようになりました」

ダイヤ「ふふ、ふふふふ……いい傾向ではありませんか? このまま残る二人ともサクッと仲良くなってみせますとも!」

ダイヤ「……まあ、一人、最難関の相手がいますが……ええ、善子さんです」

ダイヤ「あの子とは、どう仲良くなれば……」

ダイヤ「まあ、それも含めてのあと二人……ですわね」

ルビィ「お姉ちゃん、最近楽しそうだね」

ダイヤ「ええ……お友達が増えましたから」

ルビィ「ふふ、そっか!」

480: 名無しで叶える物語 2017/12/09(土) 00:51:50.72 ID:9ZT4onFY.net
ルビィ「それで……善子ちゃんと曜ちゃんが残ってるんだよね?」

ダイヤ「ええ、そうです」

ダイヤ「曜さんについて、特に難しいとは思いませんが……善子さんは鬼門ですわね」

ダイヤ「あの地獄弁についていける気がしません……」

ルビィ「大丈夫だよお姉ちゃん、善子ちゃんはゲームの話をしたら笑顔で楽しそうに語ってくれるから」

ダイヤ「うぅむ……まあ、ルビィがそう言うなら……」

ルビィ「うんっ」

ルビィ「それで、誰と遊ぶのか決まったの?」

ダイヤ「ええと、そうですわね……それでは…………」

次は誰だ!
善子or曜
>>481

483: 名無しで叶える物語 2017/12/09(土) 01:18:24.35 ID:9ZT4onFY.net
ダイヤ「曜さんにします」

ルビィ「逃げたねお姉ちゃん」

ダイヤ「ひ、人聞きの悪いことを言わないでくださいな! これは……その、あえて難敵を最後に持ってくるという戦略ですわ」

ルビィ「先延ばしにしちゃダメっていつもお姉ちゃんが言ってるんだよー……?」

ダイヤ「うぐぐ……で、ですが……」

ルビィ「ま、いっか! ……それで、曜さんとは何をするの?」

ダイヤ「ええと、梨子さんとは作曲で近づいて……千歌さんとはアイドルについて聞くために何故か遊園地……」

ダイヤ「まあ……そのアイドルについて聞いたのも、簡単に意思を確認した程度ですが」

ルビィ「うん」

ダイヤ「そうですわね……曜さんとは、どういたしましようか……」

どういたします?
>>484

486: 名無しで叶える物語 2017/12/09(土) 01:28:07.76 ID:9ZT4onFY.net
ダイヤ「やはり曜さんといえば、Aqoursの衣装担当です」

ルビィ「そうだね」

ダイヤ「旧Aqoursでは、わたくしとルビィで衣装担当をしていました」

ルビィ「あ、なるほど! 衣装担当同士、ゆっくり語り合うんだね!」

ダイヤ「その通りですわ! さすがルビィ、わたくしの愛しい妹ですわ~♡」ナデナデスリスリ

ルビィ「えへへ、お姉ちゃんくすぐったいよぅ~」

ダイヤ「そして衣装の参考になるかもしれませんし、布の販売店に行ったり、衣装の展示を見に行ったりするのも良いのではないかと」

ルビィ「ルビィも行きたい……」

ダイヤ「ふふ、よしよし。ルビィは、わたくしが曜さんと仲良くなれたら、その後、三人で行きましょう?」

ルビィ「ぅゆ……えへへ」

487: 名無しで叶える物語 2017/12/09(土) 01:33:06.26 ID:9ZT4onFY.net
~2年の教室~

ダイヤ「と言うわけで、二年生の教室まで来たのですが……」

ダイヤ「曜さんの姿が見えませんわね」

ダイヤ「……よし。そこのあなた、少しいいかしら?」

「えっ……あ……お、おね……げふんげふん、生徒会長!」

ダイヤ「うふふ、ごきげんよう」

「え、ええと……ごきげんよう、お姉様♡」

ダイヤ「お姉様?」

「あ……い、いえ、なんでも! そ、それで……私に何か御用でしょうか……?」

ダイヤ「ええ、このクラスの渡辺曜さんは……今、どちらへ?」

「いいと……曜ちゃんなら、体育館で千歌ちゃんたちと遊んでると思います」

ダイヤ「……そう、わかったわ。ありがとう、──さん」

「!! わ、私の名前……」

ダイヤ「ふふ、当たり前でしょう? わたくしは生徒会長なのですから、我が校の生徒の名前くらい、全員覚えています」

「ああ……あぁ、お姉様……♡」

ダイヤ「それでは、わたくしも体育館に行きますので……失礼しますわね」


ダイヤ(お姉様……ってなんですの?)

489: 名無しで叶える物語 2017/12/09(土) 01:43:39.08 ID:9ZT4onFY.net
~体育館~

キュッキュッ

ダムッダムッ

ダンッ…ガシャッ!!

曜「……っと」

千歌「おおーすごい!すごいよ曜ちゃん!」

梨子「曜ちゃんってスポーツ万能だね、ほんとに」

曜「いやいや……これくらいしか取り柄ないからさ~」

千歌「よし!今度こそ止めてみせるよっ!」

曜「ふふふ、また抜いちゃいますよ!」

千歌「受けてたーつ! はい、ボール」シュッ

曜「ありがとっ」パシッ!

491: 名無しで叶える物語 2017/12/09(土) 02:03:49.39 ID:9ZT4onFY.net
梨子「バスケ対決……いまのところ曜ちゃんの全勝だけど……」

千歌「今度こそ止めてみせるよ……」

曜「ふふ…………」

曜「……」

曜「……」ダンッダンッ

千歌「……」


梨子(見つめ合う二人……距離はたった数メートル。しかし、あの二人はそれをどれほどに感じているのだろう)

梨子(今の今まで騒がしく喋っていたのに────一瞬ですシンと静まり返った体育館)

梨子(響くのは曜ちゃんのドリブルするボールの音と)

梨子(わたしか、千歌ちゃんか、曜ちゃんか────誰かの、心臓の音)


「……………………ごくり」


梨子(誰かの、唾を飲む音が一瞬だけ聞こえた)

梨子(わずかに千歌ちゃんの右足が後ろに沈んだ瞬間────曜ちゃんは動いた)

曜「…………シッ!」ダッ


梨子(しかし千歌ちゃんも運動能力はそれなりに長けている────!)


千歌「!」バッ

曜「ッ……」ダンッダンッ

梨子(曜ちゃんの動きをうまく読んだディフェンス。いかな曜ちゃんと言えど、彼女の動きを読まれては抜きようがない)

千歌「ふう、ふう……」

梨子(確かに、運動能力はいい。だが───圧倒的な差がある)

梨子(体力の限界、スタミナという圧倒的な差が……!!)

曜「……!」バッ

千歌「あっ……!」

梨子(一瞬の隙を突き、曜ちゃんは千歌ちゃんの脇をすり抜けて前に進む)

梨子(気付いた時には既に遅い。曜ちゃんの身体は一呼吸の間にゴール手前に在り────)

タンッ

────パサッ

梨子(華麗なレイアップシュートが、ネットを揺らした)

492: 名無しで叶える物語 2017/12/09(土) 02:07:29.78 ID:9ZT4onFY.net
千歌「はああーーー……負けたー……」

梨子「さすがだね、曜ちゃん」

曜「あはは……でも、千歌ちゃんに動きを読まれた時は流石に焦っちゃったよ」

千歌「でも抜かれたしー」

曜「ふっふん。それは隙を見る判断力とスタミナの差であります!」

千歌「ぐぬぬ……スポーツじゃ勝てないなー……」


パチパチ


ようちかりこ『?』

ダイヤ「お見事ですわね」

千歌「あっ!」

梨子「ダイヤさん!」

曜「どうしてここに?」

梨子「あ、もしかして生徒会の用事で使う予定が?」

ダイヤ「いえ、別に体育館を使う予定はありませんわ」

曜「それなら、どうして……」

ダイヤ「ええ、その……曜さんに会いたくてきました」

曜「……へ?」

千歌「!?」

梨子「……!///」

493: 名無しで叶える物語 2017/12/09(土) 02:36:37.40 ID:9ZT4onFY.net
千歌「あ、もしかして次は曜ちゃんの番?」

梨子「ああ……なるほど」

曜「んー……?」

千歌「ほら、ダイヤさんが今みんなと遊んで回ってるって話!」

曜「ああ!」

ダイヤ「人聞きの悪い言い方はしないでくださいます!?」ガシッ

千歌「ぁいたたたた……あぁあごめんなさいごめんなさいだからやめてそれ痛いですううう」

梨子(あ、アイアンクロー……)

曜「それで、私の番って……」

ダイヤ「ええ、つぎは曜さんとデートをしようかと」

梨子「デート……!///」

千歌「いいなー……また私も遊びたーい」

ダイヤ「また今度遊びましょう?」

千歌「はーい……」

ダイヤ「で……曜さんとは衣装についての話を……」

曜「私に勝ったらいいですよ」

ダイヤ「はい?」

曜「私に、バスケで勝ったらいいですよっ」

ダイヤ「…………………………はい?」

505: 名無しで叶える物語 2017/12/10(日) 02:01:05.70 ID:hvlDO3aP.net
・・・

曜「ふふふ」ダンッダンッ

ダイヤ(何故こんなことに……)

ダイヤ(そもそもバスケってなんですの……体育で少しやったくらいでしか知りませんわよ?!)

ダイヤ「あ、あの……曜さん? なぜその、バスケで勝ったらと……」

曜「いやあ、せっかくなので」

ダイヤ「はい……?」

曜「今も私たちバスケで遊んでて、ダイヤさんも遊びに来たみたいですし、せっかくなのでバスケで親睦を深めてみてもいいかなって」

ダイヤ「ば、バスケで……? わたくし、曜さんとは────」

曜「あ、言わなくて大丈夫ですよ! ダイヤさんが勝ってから聞きますから!」

ダイヤ「むぐぐ……」

ダイヤ(取りつく島もなさそうですわ……)

506: 名無しで叶える物語 2017/12/10(日) 02:08:15.87 ID:hvlDO3aP.net
ダイヤ(曜さんと遊びに行くためには勝つしかない、というわけですわね……)

千歌「ダイヤさん大丈夫?」

ダイヤ「ええ……大丈夫とは言い難いですが、わたくしも黒澤家の女ですわ。覚悟は決めました」

梨子「曜ちゃん……すごく強いですけど……」

ダイヤ「だって勝たないと遊んでくれないって……うぅ」

千歌「よしよーし……」

梨子「頑張ってくださいダイヤさん……」

ダイヤ「うう、ちかさん……りこさん……」

曜「あれ……なんか私の方がアウェー……?」

507: 名無しで叶える物語 2017/12/10(日) 02:16:34.67 ID:hvlDO3aP.net
曜「はい、ダイヤさんっ」シュッ

ダイヤ「っ……」パシッ!

曜「ダイヤさんからどーぞ! 止めてみせます」

ダイヤ「えっと……とにかく、勝負はわたくしが入れれば勝ち、なのですよね?」

曜「はい!」

ダイヤ「……分かりました」

ダイヤ「……」

千歌「?」

梨子「?」

ダイヤ「……えいっ!」ブンッ

曜「えっ」


ヒューン…………パサッ

ボテッボテッ……


曜「……はいった? え?」

千歌「……はいっちゃった」

梨子「えっ、えっ……やばい、えっ」

ダイヤ「入りました!入りましたわ!」

千歌「……すごい!ダイヤさんすごいよ!」

ダイヤ「千歌さん!ちかさん!やりましたわ!」

曜「ちょ、ちょっと待ってください! 今のは反則ー!」

542: 名無しで叶える物語 2017/12/14(木) 01:00:55.21 ID:jBsuMfUI.net
曜「ずるい!ずるいずるいー!」

ダイヤ「で、ですが入ったのは入ったんですし……」

曜「私の想定してた勝負と全然違うんです!」

ダイヤ「えぇ……」

曜「こう……抜いたり抜かなかったり、抜いたと思ったら素早くディフェンスされたり……そんな手に汗握る攻防がしたかったんです!」

曜「血湧き肉躍るような真剣勝負を!」

ダイヤ「ち、血!? 肉!?」

千歌「曜ちゃんって負けず嫌いなんだよねー」

梨子「確かに……」

千歌「ダイヤさん、がんばれ!」

ダイヤ「他人事ですの!?」

543: 名無しで叶える物語 2017/12/14(木) 01:03:36.10 ID:jBsuMfUI.net
ダイヤ「と、とりあえず落ち着きましょう? ほら、ね? 」

曜「勝つまでやりますからっ!」

ダイヤ「むう……千歌さぁん……」

千歌「あ、あはは……そうなったら私にも止められなくってぇ……」

ダイヤ「りこさん……」

梨子「私、そもそも曜ちゃんと何かで勝負して勝ったことないので……」

ダイヤ「ど、どうしましょう……」


どうしましょう……?
>>544

546: 名無しで叶える物語 2017/12/14(木) 01:32:53.37 ID:jBsuMfUI.net
ギュウッ

ちかりこ『!!?』

ダイヤ「よしよし……大丈夫、落ち着いてくださいな? 興奮せず、ゆっくり気持ちを鎮めるのです……」ナデナデ

曜「むう……でも、せっかくやるんなら勝ちたかったなあ」

ダイヤ「ふふ、わたくしは生徒会長ですよ? 24時間365日、わたくしは誰からの相談も受け付けます!」

曜「じゃあ勝負も!?」

ダイヤ「ええ♪」

千歌(大変なことになりそー……)

547: 名無しで叶える物語 2017/12/14(木) 01:52:46.11 ID:jBsuMfUI.net
・・・

ダイヤ「それで、ええと……曜さんにお話ししたい事があると言ったのは覚えていますか?」

曜「ああ……そういえばそうでしたね。なんですか?」

ダイヤ「ええと、そのお二人からも聞いてらっしゃると思うのですが……」

曜「あ、はい! 遊びに行くんですよね!」

ダイヤ「は……はい!」

ダイヤ「それで、曜さん……お洋服などお好きですよね」

曜「はいっ」

ダイヤ「なので……お洋服を見たりしながら、色々デートできればなと」

曜「お洋服……」

ダイヤ「不満です?」

曜「そ、そんなことないですよ!! でも……そうだなあ」

ダイヤ「?」

曜「どうせなら……ダイヤさんが普段行かないようなところ、連れてってあげたいなって」

ダイヤ「ふむ……?」

548: 名無しで叶える物語 2017/12/14(木) 02:03:17.60 ID:jBsuMfUI.net
ダイヤ「例えば?」

曜「ゲームセンターとか」

ダイヤ「!?」

曜「スポーツジムとか」

ダイヤ「!?」

曜「プールとか!」

ダイヤ「!!?」

549: 名無しで叶える物語 2017/12/14(木) 02:17:13.36 ID:jBsuMfUI.net
千歌「それ勝負したいだけなんじゃないのよーちゃん」

曜「えっ!? そ、そんなことないよ~……?」

千歌「えー……?」

ダイヤ「ふふ、わたくしは構いませんよ? もちろんわたくし、旧Aqoursの衣装担当その1として、現Aqoursの衣装担当その1とお話させてもらうつもりではありますが」

ダイヤ「それ以前に、楽しくデートできなければ意味がありません」

ダイヤ「でしたら、曜さんが楽しめて、わたくしも楽しめるようにしたいですわ」

梨子「じゃあ……」

ダイヤ「ええ、このデート中、曜さんは好きなとき、いつでもわたくしに勝負を挑んでくださって構いません」

曜「おお! ダイヤさん、いいんですか!」

ダイヤ「ええ♪」

千歌「わたししーらない……」

559: 名無しで叶える物語 2017/12/15(金) 00:35:54.56 ID:f2jAKvAj.net
~そんなわけで日曜日~

AM 6:00

ダイヤ(今日は曜さんとお出かけする日……どこへ行くのか曜さんにお任せしてしまいましたし、お弁当を用意してあげようかと思っていたのですが……)

曜「おはようございます! 渡辺曜、お迎えにあがりました!」ビシッ

ダイヤ「……おはようございます、曜さん」

曜「はいっ! いやあ、ダイヤさんとお出かけって考えたら居ても立っても居られなくって……寝起き一発、急いで用意して自転車漕いで来ちゃいました!」

ダイヤ「朝から大変元気がよろしいようで……ええ、わたくしも嬉しい限りですわ」

曜「へへへ~」

ダイヤ(千歌さんとは違うベクトルで元気印、やると決めたら一直線タイプですね……)

ダイヤ「まあ、ここではなんですし……あがってくださいな。時間も時間ですので居間には通せませんが、わたくしのお部屋でよければ」

曜「えっ……あ、いや、それは……えっと、ここで用意するの待ってますから!」

ダイヤ「お客様を玄関に待たせ続けるわけにはいきませんわ、お早く」

曜「は、はぁい……おじゃまします」

561: 名無しで叶える物語 2017/12/15(金) 00:55:05.10 ID:f2jAKvAj.net
~ダイヤの部屋~

曜(ドアを抜けると、先は)

ダイヤ「どうぞ」

曜「失礼します…………わっ」

曜(めちゃくちゃおっきな白熊が待ち受けていた)

ダイヤ「……な、何です? おかしかったですか!?」

曜「い、いえ……その、もっと殺風景なのかなって勝手に想像してました……」

曜「っていうか、このクマなんですか!? 大きい……」

ダイヤ「まあ、このような性格ですし……そう思われても仕方ありませんわね」

ダイヤ「でも……わたくしだって、女の子なんですから……」モフ

ダイヤ「ぬいぐるみとか……好きなんですよ?」ギュウッ

曜(か、可愛い……)

ダイヤ「恥ずかしいので、言いふらさないように! 先輩命令ですわ!」

曜「うふふ、そんなことしませんって~」

曜(けど、おっきなクマのぬいぐるみ抱きかかえてるダイヤさんの写真撮りたい……)

ダイヤ「ちなみに、これは抱き枕ですよ」

曜「大きすぎません!?」

ちなみにこちら↓
https://vvstore.jp/i/vv_000000000148245/#

563: 名無しで叶える物語 2017/12/15(金) 01:17:28.95 ID:f2jAKvAj.net
ダイヤ「ふふ、可愛いでしょう? お気に入りです」

曜「でも……ぬいぐるみって、それだけしか置いてなくないですか?」

ダイヤ「あとは全部ルビィにおさがりとして貰われていきました」

曜「なるほど……そっか、姉妹だからそういうことになるんだ」

ダイヤ「ふふ、曜さんは一人っ子でしたね」

曜「あはは……でも、小さい頃から美渡姉や志満姉、果南ちゃんも居てくれたから寂しいと思ったことはないですけど」

ダイヤ「いい縁に恵まれているようですわね……ふふ、わたくしも皆さんともっと早く知り合えていればと少し思います」

曜「でも、それを埋めようとして今みんなを遊びに誘ってるんでしょ?」

ダイヤ「ええ……お恥ずかしい話ですが」

曜「恥ずかしくなんかないですよ!」

ダイヤ「!」

曜「千歌ちゃんも梨子ちゃんも喜んでますし、最近ダイヤさんの可愛い話聞かせてくれますもん。それって、ふたりともダイヤさんのこと大好きになってる証拠でしょ?」

ダイヤ「な、なっ……そ、そんなことを話してるんですか……!?///」

ダイヤ「……でも、そうですか。そうですか……ふふ、とても嬉しいです……///」

曜「えへへっ! だから私もダイヤさんのこと知りたいなって思うので、今日はいっぱい連れ回しますよ!」

ダイヤ「ええ、期待していますわよ?」

曜「はい! ……で、そのクマさん…………ちょっと抱かせてもらえませんか?」

ダイヤ「ダメです」

曜「そんなー!?」

ダイヤ「大切なものですから」

曜「そんなー……」

ダイヤ「……ふふ♪」

565: 名無しで叶える物語 2017/12/15(金) 01:49:33.37 ID:f2jAKvAj.net
・・・

ダイヤ「さて……お客様にお茶も用意せず、大変失礼しました」

ダイヤ「すぐに用意してきますので、座ってお待ちくださいな」

曜「あ、はあい……」


バタン


曜「……落ち着かないなー」

曜「クマさん触りたいなー……」

曜「……」


『お触りはぶっぶーですわ!!』


曜「ひっ……」

曜「大人しくしとこう……」

曜「……でも、暇だし」

曜「ちょっとなんかしちゃおうかな?」


なにしちゃおっか?
>>566

569: 名無しで叶える物語 2017/12/15(金) 02:02:40.24 ID:f2jAKvAj.net
曜「本棚……ちょっと除いてみよっか」

ゴソゴソ

曜「んー……勉強熱心だなあ。参考書がたくさん…………と、これはアイドル雑誌かな?」ペラリ

曜「μ'sの事いっぱい書いてる……ほんとに好きなんだ、ダイヤさん」

曜「凄いな……千歌ちゃんがハマるのも分かる……ほんとに、μ'sって凄いんだ」

曜「私たちもμ'sみたいにって頑張って……ふふ、凄い先輩に憧れて頑張る後輩ってスポ根みたいで熱いよね」

曜「もう千歌ちゃんはμ'sのこと、口にしなくなったけど……みんな、ちゃんと胸の中で燃えてるものがある」

曜「だからいつか……追い越せるわけないけど、少しでも近づけたら……そのときは、燃え滾る闘志をμ'sの先輩たちにぶつけさせてもらいますっ!」

曜「……なんて、えへへっ!」

ゴソゴソ

バサッ

曜「あ、やべ……落としちゃった」

曜「……ん? これは……」


不意に本棚から落としちゃったもの
それは一体……?
>>570

607: 名無しで叶える物語 2017/12/18(月) 17:04:00.54 ID:eFLPBxCQ.net
曜「これって……ダイヤさんと鞠莉ちゃんと果南ちゃん……?」

曜「なんで3人だけの……しかも……これ、衣装だよね」

曜「あ、そっか」

曜「3人の……Aqoursの写真なんだ」

曜(写真立てに綺麗に飾って……やっぱり、ダイヤさんにとってこの時が一番なのかな)

曜(果南ちゃんが発起して始めた浦の星のスクールアイドル)

曜(途中、色々あって一度解散して……今度は千歌ちゃんがまた作って)

曜(……ふふ)


パタパタ

ダイヤ「お待たせしま……っと、なに見てるんですの?」

曜「あっ!」

ダイヤ「それは……」

曜「あ、あはは……いやあ、暇だったもんで、つい」

ダイヤ「……ふふ、構いませんわ」

608: 名無しで叶える物語 2017/12/18(月) 17:08:06.47 ID:eFLPBxCQ.net
曜「これって、3人のAqoursのですよね」

ダイヤ「ええ」

ダイヤ「初めてライブを終えた後……友達が撮ってくれたんです」

ダイヤ「最後には……色々あって夢半ばで諦めることにはなってしまいましたが

ダイヤ「……わたくしの宝物ですわ」

曜「……素敵な宝物ですね」

ダイヤ「もちろん、あなたたちもわたくしの宝物ですわよ? そこは勘違いしないようにっ!」

曜「へへっ……はいっ!」

曜(今度は……諦めなくて大丈夫)

曜(絶対みんなで、先輩たちに新しい宝物を贈りますから!)

609: 名無しで叶える物語 2017/12/18(月) 17:16:42.82 ID:eFLPBxCQ.net
ダイヤ「さ、お茶が入りましたので、どうぞ」

曜「あ、いただきます!」

ダイヤ「お茶請けは松月のみかんどら焼きですわ」

曜「千歌ちゃんの大好きなやつだ」

ダイヤ「そういえば……千歌さん、みかんが好物でしたわね」

曜「はい、おうち行くといつもみかんありますよ」

ダイヤ「えぇ……なんですかそれ……」

曜「みかん切れてるの見たことないですし」

ダイヤ「わたくしの家にもだいたいはありますけど……」

曜「千歌ちゃんちは……常にダンボールで……」

ダイヤ「……」

曜「……」

ダイヤ「みかんばかり食べると手や足の先が黄色くなるといいますが……」

曜「……今度千歌ちゃんに手、見せてもらおう」

ダイヤ「それはそれとして……お茶を飲んだら、どこに行きますか?」

曜「あ、はい。えっと……」

ダイヤ「……」

曜「……」

ダイヤ「まさかなにも考えて」

曜「ないですね!」

ダイヤ「ぶっぶーですわ!!」

曜「だってあれこれ予定立てて動くの苦手だもーん……」

ダイヤ「曜さんはまともだと思っていたのに……くっ……」

曜「ほら……果南ちゃんと千歌ちゃんが常にそばにいたから」

ダイヤ「察しましたわ……」

曜「あ、あはは……」

610: 名無しで叶える物語 2017/12/18(月) 17:26:31.70 ID:eFLPBxCQ.net
・・・

ダイヤ「ふう……」カチャ

曜「よっし! そろそろ出ますか」

ダイヤ「も、もうですの? まだ7時ですけど……」

曜「朝の空気は気持ちいいですから!」

ダイヤ「えぇ……」

曜「大丈夫ですよ! どうせ沼津まで1時間くらいかかりますし」

ダイヤ「ここから沼津って……歩いても2時間はかかるじゃないですか……」

曜「だから、大丈夫なんですよっ!」


・・・


曜「ほら、乗ってください!」チリンチリーン

ダイヤ「……じ、自転車ですか」

曜「はいっ! 渡辺曜が、ダイヤさんを朝のドライブにお連れしますよー!」

ダイヤ「二人乗りはいけませんわ」

曜「えー!? そんな固いこと言わないでくださいよ~」

ダイヤ「いいえ、危ないですわ!」

曜「大丈夫ですよ! 鍛えてますから」

ダイヤ「それに……」

曜「?」

ダイヤ「わ、わたくし……重たいですわよ?」

曜「……ふふ」

ダイヤ「なっ!?」

曜「鍛えてますから、大丈夫ですよっ!」

ダイヤ「むうぅ……わかりましたよ! 乗ります、乗りますよ!」

曜「やった!」

ダイヤ「まったく…………すぐ荷物を用意してきますわ」

曜「は~い」

611: 名無しで叶える物語 2017/12/18(月) 17:39:13.53 ID:eFLPBxCQ.net
・・・

ダイヤ「よいしょ……っと」ギシッ

曜「うっ」

ダイヤ「なんですか!!!」

曜「じょ,冗談……冗談です、冗談」

ダイヤ「ほら、早く出てくださいな!」

曜「は~い……っと」

曜「それじゃ、ぜんそくぜんし~ん!」

ダイよう『ヨーソロー!』

⌒°(*- ω -)° ⌒∋|ガラッ

ダイよう『!?』

ルビィ「……お姉ちゃんうるさい」

ダイヤ「あ……ごめんなさい」

曜「い、いってきま~す……」

613: 名無しで叶える物語 2017/12/18(月) 17:50:51.72 ID:eFLPBxCQ.net
・・・

曜「ふんふん~♪」キコキコ

曜「涼しくて気持ちいいですねー!」

ダイヤ「確かに……そろそろ肌寒くなる季節ですわね」

曜「でも、これくらい涼しい方が過ごしやすいですよ?」

ダイヤ「それは、そうですが……」

ダイヤ(ふと……季節の変わり目に考えてしまう)

ダイヤ(Aqoursのこれからと……卒業と、学校のこと)

ダイヤ(考えたところで、どうにかなる物ではありません……それは分かっているのに)

ダイヤ(……)

曜「ダイヤさん」

ダイヤ「!」

曜「なーに暗くなってるんですか! 今日はいっぱい遊びますよ!」

ダイヤ「そ、そんな顔してましたか?」

曜「ふふ、この前のリベンジマッチしますから!!」

ダイヤ「……」

ダイヤ「うふふ、先輩として挑戦は全て受けて立ちますわ?」

ダイヤ「全て勝ちますから」

曜「負けたらその倍だけ勝ちます!」

ダイヤ「ではその3倍圧勝します!」

曜「あははっ! 楽しくなりそー!」

ダイヤ「……ええ」

ダイヤ(ほんと……千歌さんといい、果南さんといい……)

ダイヤ(この三姉妹は人を元気にする天才ですわね)

614: 名無しで叶える物語 2017/12/18(月) 18:02:08.36 ID:eFLPBxCQ.net
・・・

キッ

ダイヤ「きゃっ……」

ダイヤ「……あの、曜さん? まだ海しか見えませんが……」

曜「…………疲れた」

ダイヤ「鍛えてるんじゃなかったんですの!?」

曜「いやあ……二人乗りがこんなキツイなんて思ってなくって~」

ダイヤ「体育会系千歌さんがいるみたいですわ……」

曜「えっ、私と千歌ちゃん似てますか!?」

ダイヤ「ええ、果南さんと千歌さんのハイブリッドみたいですわ」

曜「果南ちゃんにも?! えへへ、なんかうれしいな~」

ダイヤ「褒めてませんわ」

曜「少し休憩したら、また行きますから! あと半分くらいで沼津ですし!」

ダイヤ「ほんと、あなたはあの二人が大好きですわね……」

曜「ずっと一緒だったから……あ、でもダイヤさんたちも大好きですよ?」

ダイヤ「ええ、ありがとうございます。わたくしもあなたたちが大好きですわ」

曜 (*´˘`*)

ダイヤ「……ふふ」

615: 名無しで叶える物語 2017/12/18(月) 18:27:49.82 ID:eFLPBxCQ.net
~沼津~

9:00

曜「つーーいたーーーー!!」

ダイヤ「うう……お尻が痛いですわ……」

曜「まさか2時間かかるなんて……」

ダイヤ「あれだけ休憩すればそうなりますよ……」

曜「あ、あはは~……とりあえず自転車預けてきますね」

ダイヤ「あ、はい」

ダイヤ「さて……今のうちに遊ぶ場所を決めておくべきでしょうか」

ダイヤ「といっても……わたくし、スマートフォンではありませんし……」

ダイヤ「ここはアナログで駅のマップを」

曜「見なくていいですよ~」

ダイヤ「!?」

曜「ふふ、預けてきました」

ダイヤ「早くないですか……」

曜「もう最初は決めてます」

ダイヤ「そ、そうなんですか……?」

曜「はい!それはズバリ」

ダイヤ「……ごくり」

曜「バッティングセンター!!」

ダイヤ「なんですってーー!?」

616: 名無しで叶える物語 2017/12/18(月) 18:28:00.54 ID:eFLPBxCQ.net
QK

623: 名無しで叶える物語 2017/12/19(火) 00:46:26.24 ID:wMj1m6V1.net
~沼津バッティングスタジアム~

カキーン

カィーン

カァン!

ダイヤ(沼津駅から一駅……大岡駅から歩いて15分ほど……)

ダイヤ(金属バットの鳴り響く、この場所)

曜「沼津バッティングスタジアムにヨーソロー!」

ダイヤ「ようこそみたいに言わない……」

曜「まあまあ、えへへ」

曜「待ちに待ったリベンジマッチ初戦だから~」

ダイヤ「……相当根に持ってらしたんですね」

曜「ふふ、負けたぶんは倍にして返さないと」

ダイヤ「それは結構ですが……まさかバッティングセンターとは」

曜「ダメですか……?」

ダイヤ「だ、ダメとは言っていませんわ! 不慣れなだけで……」

曜「えっ……生徒会長なのにバッティングできないんですか?」

ダイヤ「はい?」

曜「そんな……バスケはあんなに綺麗なスリーだったのにバッティングは下手くそなんですか……!?」

ダイヤ「……」

曜「そっか……じゃあ私の圧勝間違いなしだなあ」

曜「わかりました、それじゃあ戻って別のことして遊b」

ダイヤ「受けて立ちますわ!!!」

曜(よしっ!)( ・ㅂ・)و ̑̑

626: 名無しで叶える物語 2017/12/19(火) 01:01:22.52 ID:wMj1m6V1.net
・・・

曜「じゃあ負けた方は勝った方の言うこと1つ聞くってことで」

ダイヤ「!?」

曜「あれー?無理なんですかー?」

ダイヤ「む、無理とか言ってませんし!? やりますし!」

曜「へへっ!」

曜「じゃあ……ここは簡単に、多く打った方が勝ちにしましょう」

ダイヤ「わかりましたわ……!」

ダイヤ(不用意に受けてしまいました……むむむ、負けず嫌いは嫌ですわ……)

曜「よーし! 曜ちゃんの実力見せちゃいますよー!」

627: 名無しで叶える物語 2017/12/19(火) 01:11:42.44 ID:wMj1m6V1.net
・・・

曜「お金入れてー……っと」チャリン

曜「ワンゲーム20球なので、それまでに打ったホームランの数で勝負ですよ!」

ダイヤ「え、ええ」

曜「よーし……」ブンッブンッ

曜「さあやってきましたバッティングセンター! 渡辺曜の第一打席────ふんっ!!」ブンッ

ガキーーン!!

バサッ!

曜「あー……惜しい」


ダイヤ(……早すぎません?球……)

ダイヤ「ええと、球速は……」


【70~170km】


ダイヤ「……………………………………は?」

ダイヤ「いやいやいやいやいやいや……待ってください待ってください……」

カキーン

バシッ! テレレレー♪

曜「よっしゃホームランだ!」

ダイヤ「待ってください!?」

628: 名無しで叶える物語 2017/12/19(火) 01:29:30.87 ID:wMj1m6V1.net
~20球終了~

曜「ふー……打った打った」

ダイヤ「……70~170って……」

曜「あ、忘れてましたけど、ここって70~170で好きに設定できるんです」

ダイヤ「そ、そうなんですか……さすがに驚きましたわ。70~170なんて差が開きすぎですもの」

ダイヤ「ちなみに、曜さんは何キロにしてたんですか?」

曜「150km!!」

ダイヤ「」

曜「ダイヤさんは150じゃなくても大丈夫ですよ……? たぶんAqoursの中だと、私と果南ちゃんくらいしか打てないと思うし」

ダイヤ「あ……当たり前ですわ!? 150って……プロ野球選手ですかあなた!?」

曜「あはは、球技は得意だから~」

ダイヤ「得意だなんてものではないですよ!」

曜「まあまあ、で、ホームランの数なんですけど~」

ダイヤ「あ、ああ……はい」


ホームランの数
>>629
>>630
のコンマ一桁の合計
2レスとも00の場合は20球
(曜ちゃんはすでに1球外してる描写があるので最大でも19球)

632: 名無しで叶える物語 2017/12/19(火) 01:48:40.58 ID:wMj1m6V1.net
曜「私は7球ですね。150は思ったより速かった……」

ダイヤ「当たり前ですわよ!? プロ野球選手でも空振りするような速度なんですから……150をばかすか打てたらプロ顔負けでしょう」

曜「あはは、いけると思ったんだけどな~」

曜「さ、次はダイヤさんですよ!」

ダイヤ「は、はい……わたくしはさすがに150は打てませんし……」

曜「そうですね。120とか、打ちやすい速さでやってください

ダイヤ(しかしそれで勝負に勝ったと言ってもいいのでしょうか……)

ダイヤ(いいのでしょうか…………?)


120kmで打って勝っても胸を誇れますか、わたくし?
>>633

640: 名無しで叶える物語 2017/12/19(火) 11:08:03.96 ID:wMj1m6V1.net
曜「あ、計算間違えてた。7じゃなくて9球ですね!」

ダイヤ「どっちにしてもおかしいですわ!!」


大変失礼しました

642: 名無しで叶える物語 2017/12/19(火) 11:53:57.01 ID:wMj1m6V1.net
>>627で1球ホームランもに入れてました
すみません

649: 名無しで叶える物語 2017/12/19(火) 23:10:20.54 ID:wMj1m6V1.net
ダイヤ「────いいえ!!」

曜「!」

ダイヤ「わたくしも150kmで打ちます!」

曜「!?」

ダイヤ「見ててくださいまし。わたくしの心情として、勝つならば同じ土俵、同じ条件でなければなりません」

ダイヤ「曜さんと同じように150kmでホームランかっ飛ばしますわよ~~!!」

曜「ほ、ほんとにやめたほうがいいですよ!? 私でもホームランにできた9球以外は当てるのもやっとだったとこもあるし……」

ダイヤ「ですが、それは打ち始めた最初の11球でしょう? 今もう一度やった場合、どうですか」

曜「それはたぶん……ほとんど打てると思うけど」

ダイヤ(対応力おばけですのこの人)

ダイヤ「ともかく、売られた喧嘩は同じステージで買います。それが黒澤ダイヤという女ですわ!!」

曜「おお、かっこいい!」

ダイヤ「ふふん」

650: 名無しで叶える物語 2017/12/19(火) 23:20:33.81 ID:wMj1m6V1.net
・・・

ダイヤ「さあ行きますわよ!」ブンッブンッ

曜「ダイヤさん持ち方が逆!」

ダイヤ「ほえ?」

曜「右打ちなら左手は下、右手が上!」

ダイヤ「こ、こうですか?」

曜「あー……んー……ちょっと入りますね」キィ

曜「えっと」ギュウッ

ダイヤ「!?」

ダイヤ「な、なんで後ろから抱きしめるんですか!?」

ダイヤ「しかも手を重ねるなど……///」

曜「こうしないと教えられないでしょー?」

曜「で、左手はこうで……右手はこう!」

ダイヤ「はわわわ……///」

曜「うん、いい感じですね!」パッ

曜「それで脇をグッと締めて……そうそう、いいフォームです!」

ダイヤ「は、はぃ……」

曜「じゃ、お金入れますねー?」

ダイヤ(あわわわ……不用意に後輩に抱きしめられてしまいましたわ……ああ、なんと、なんと恥ずかしい……あぁぁぁ……)

曜「ダイヤさーん? もうお金入れましたよー?」

ガショッ

ダイヤ「はずかしいですわーーーーー!」ブンッ

ガキーーン!!

バシッ! テレレレー♪

曜「えっ、当たったの? いまのホームラン!?」

ダイヤ「あぁぁぁぁぁあああ……」

651: 名無しで叶える物語 2017/12/19(火) 23:25:41.66 ID:wMj1m6V1.net
~20球終了~

ダイヤ「はあぁ……」

曜「お疲れ様ですダイヤさん!」

ダイヤ「はわっ!?///」

曜「はわ?」

ダイヤ「あ、いえ……な、なんでもありませんわ」

ダイヤ「ええと……わたくし、どうだったんでしょう……」

ダイヤ「とにかく無心でバットを振ってたような気がしますけれど、実際打てていたのか不明で……」

曜「えっと、私も数えてなくて分からないんですけど……マシンに最終スコア出るから見ましょうか」

ダイヤ「はい……」


ホームランの数
>>652
>>653
のコンマ一桁の合計
00の場合、10球として扱う
(ダイヤさんはすでに1球打った描写があるため、00が二回続いても20球となる)

658: 名無しで叶える物語 2017/12/19(火) 23:58:32.79 ID:wMj1m6V1.net
曜「えーっと…………え?」

ダイヤ「どうしました?」

曜「み、見て……見てダイヤさん……」フルフル

【9/20球】
GAME OVER!(CV.影山ヒロノブ)

ダイヤ「半分打てなかったらゲームオーバーって、150で10も打てるわけないですわよ!!」

曜「そっちじゃなくて数! 球の数!」

ダイヤ「ええと……きゅう……9!?」

曜「私と同じ……9球……」

ダイヤ「そ、そんな……わたくし、あの時、曜さんと同じ数、打ってたんですの……?」

曜「……ってことは」

ダイヤ「引き分け……ですわね……」

曜「そんな~!!」

ダイヤ「ああ、心なしか腕から痛みが……」

659: 名無しで叶える物語 2017/12/20(水) 00:27:07.14 ID:KvaweGEB.net
曜「よ~~~~…………そろーーーーっ!!」カキーン!!

ガキーーン!!

グワラキーン!!

ダイヤ「全部ホームラン……ばけものなんじゃないですか……」

ダイヤ「いや……それよりすごい果南さんは何なんですか……」

ガシャ

曜「ふー……打った打った!」

ダイヤ「おかえりなさい、アクエリですが、もしよければ」

曜「あ、ありがとうございます! 嬉しいな~…いただきます」パキッ

(/◎\)ゴクゴク

曜「ぷはー……しみるー……」

ダイヤ「今のは何球打てたんですの?」

曜「当てるだけなら全球できるんだけど……ホームランはやっぱり難しいですねー」

曜「頑張ったけど18球が限界でした」

ダイヤ「充分ばけものですわよ……」

660: 名無しで叶える物語 2017/12/20(水) 00:32:01.98 ID:KvaweGEB.net
曜「でも引き分けかー……」

ダイヤ「ま、まあ……真の実力とはこういうものですわね」

曜「まぐれのくせに」

ダイヤ「なんですって?」

曜「へへへっ」

ダイヤ「……まあ、そういうわけですし約束は無しですわね」

曜「え?」

ダイヤ「はい?」

曜「誰が1回勝負って言ったんですか?」

ダイヤ「……はい?」

曜「そんなの、もちろん勝つまで勝負ですよ!」

ダイヤ「はいぃ!?」

曜「バッセンは引き分けだったけど、次は勝ちますよ!」

ダイヤ「はあ……仕方のない人ですわね……」

曜「にひひっ!」

662: 名無しで叶える物語 2017/12/20(水) 01:14:08.40 ID:KvaweGEB.net
ダイヤ「……それで、次はどこで勝負するんですの?」

曜「まあまあ、勝負ばっかりも楽しくないですし」

ダイヤ「これはこれで楽しんでるけれど……まあ、本日は全て曜さんにお任せしてますし、わたくしは着いていくだけですわ」

曜「ふふ、任せといてください!」

ダイヤ「ええ、期待していますわよ?」

曜「んー……じゃあ次行くとこ、いま決めますね」

ダイヤ「えっ……いまですか?」

曜「はい! えーっと……じゃあー……」

ダイヤ「……」


次に遊びに行くところは?
>>663

676: 名無しで叶える物語 2017/12/21(木) 00:37:58.88 ID:nlQtLZnp.net
~沼津駅 某ゲームセンター~

ウィーン

ガヤガヤ

曜「ふー……ついたついた」

ダイヤ「ひゃっ……すごい音ですわね」

曜「ゲームセンターってこんなもんですよ?」

ダイヤ「曜さんって……ゲームセンター、よく来るんですの?」

曜「千歌ちゃんたちと遊びにきたりしますね。あとは……善子ちゃんがゲーム好きだから、たまに」

ダイヤ「ふむ……善子さんはゲーム好きなんですか」

曜「あれ、もう善子ちゃんと遊ぶ時の準備ですか?」

ダイヤ「ち、ちがいますわ! そういうわけでは……」

曜「あはは、冗談ですよ~」

曜「あ、ほら! ありましたよプリクラ」

ダイヤ「ぷり……くら」

曜「プリクラ知ってます?」

ダイヤ「バカにしないでくれます? プリクラくらい知ってます、写真撮るやつでしょう」

曜「ダイヤさんが言うと証明写真の機械みたいに聞こえるなー……」

677: 名無しで叶える物語 2017/12/21(木) 00:44:06.03 ID:nlQtLZnp.net
ダイヤ「あ……」

ダイヤ(しろくまさんの仲間のパグさんですわ……!!)

曜「UFOキャッチャーですか?」

ダイヤ「あ、いえ……なんでもありませんわ。プリクラでしたよね」

曜「はい、あいてる機体が奥にあったので、それでやりましょ」

ダイヤ「は、はい……なんというか、緊張しますわね……」

曜「あはは、大丈夫ですよ~? 仲良しの友達が一緒に撮るやつですし」

ダイヤ「え……こ、こういうのってお付き合いしている男女が撮ったりするものではないんですか!?」

曜「いや、それもそうなんですけどね……? ほら、女の子の友達同士でも撮ったりしますから!」

ダイヤ「そうなんですか……」

曜「なーのーで!」ガシッ

ダイヤ「ひゃっ……」

曜「みんなに自慢しちゃいましょうよ、二人で撮ったんだぞ~って」ギュウッ

ダイヤ「え、えぇと……そ……そう、ですわね……///」

678: 名無しで叶える物語 2017/12/21(木) 00:54:08.27 ID:nlQtLZnp.net
・・・

曜「早く早くダイヤさん」

ダイヤ「ちょ、ちょっと押さないで……」

曜「ふふ、お金入れて~っと」チャリンチャリン

ダイヤ「え、ええと」

曜「あ、すぐ設定済ませるんで、そしたら撮影始まりますから用意しててください」

ダイヤ「すぐですか!? よ、用意って何をしたら……」

曜「ふふ、なんでもいいですよ~」ピッピッ

曜「よしっ」


『撮影を開始するよ!』


ダイヤ「喋りましたわ!?」

曜「あはは、まあまあ♪」

曜「最初はぎゅっとくっついちゃいます?」

ダイヤ「えっ」

曜「はい、むぎゅーっ!」ギュウッ

ダイヤ「ぁっ……///」


パシャッ!

680: 名無しで叶える物語 2017/12/21(木) 01:20:14.58 ID:nlQtLZnp.net
・・・

曜「できたできた♪」

曜「ダイヤさん、これどーぞ……って、大丈夫ですか?」

ダイヤ「…………ほえ?」

曜「あの……顔がぽかーんってしてますよ?」

ダイヤ「あ……あ、いや、あの……!」ワタワタ

モミモミフニフニムニムニ

ダイヤ「……よし」

ダイヤ「あなたのせいですわ曜さん!」

曜「ええっ!?」

ダイヤ「ええっ、ではありません! なんですかあれ、あの……なんかこう、わたくしのあごを持ち上げたり、かっこよく抱きしめたり……な、なんなんですか!?」

曜「い、いやあ……女の子って、やっぱりああいうほうが喜ぶかと思って……」

曜「梨子ちゃんが言ってたから……?」

ダイヤ「梨子さんの趣味はどうなってるんですの……///」

681: 名無しで叶える物語 2017/12/21(木) 01:26:59.86 ID:nlQtLZnp.net
ダイヤ「でも……このようなもの、貰ってもどうしたらいいのか……」

ダイヤ(部屋に飾っておけばいいのかしら……? でも、それは少し違う気もしますし、そもそもプリクラって撮った後はどうやってるんでしょう……)

曜「あ、ダイヤさん、プリとケータイ貸してもらっていいですか?」

ダイヤ「え……ケータイですか? ええと……はい、どうぞ」

曜「ありがとございまーす♪」

ダイヤ「ねえ、それで何をするんですの……?」

曜「ふふ、プリクラは~……」チョキン

ダイヤ「え……切ってしまうんですか!?」

曜「そのためにハサミ置いてますから、ここ」

ダイヤ「ええ~……!? そんな、大切な思い出が……」

曜「にひひ、それをこうしてケータイに……」ペタリ

ダイヤ「……あ」

曜「これでいつでも見れますよ!」

ダイヤ「……」

曜「……あ、勝手に貼っちゃダメでした……? ごめんなさい、私なにも考えて……」

ダイヤ「……ありがとう」ニコッ

曜「あ……///」

曜「い、いえ……そんな、これくらい……あははっ///」

ダイヤ(果南さんや鞠莉さんとはこういうの、したことなかった)

ダイヤ(だから……ふふ、すごく嬉しいですわ)

曜(や、やっべー……ダイヤさんの笑顔にドキッとしちゃった)

曜(くっ……渡辺曜、まだまだ修行不足であります……)

682: 名無しで叶える物語 2017/12/21(木) 01:37:36.84 ID:nlQtLZnp.net
ダイヤ「さて……プリクラは終えましたけれど……次はどうするんですの?」

曜「あれ、ダイヤさん忘れてませんか?」

ダイヤ「?」

曜「ふふ、ここでも勝負しますよ!」

ダイヤ「!?」

曜「もちろんじゃないですかー! 曜ちゃんは栄光のウィニングロードを常に貼り続けているのであります!」ビシッ

ダイヤ「ま、まさか先ほどのプリクラでいろいろ……その、わたくしが恥ずかしくなるようなのばかり撮ったのは!」

曜「そう! この勝負のための布石!」

ダイヤ「はめられましたわ……!」

曜(ていうのは冗談で、あれは本気でやってたんだけど~……ま、いっか)

ダイヤ「そ、それで……なんの対決をするつもりなんですの……?」

曜「んー……私が決めてもいいんですけど……」

曜「ここはダイヤさんに決めてもらおうかな」

ダイヤ「わ、わたくしですか?」

曜「さっきは私が決めたからですよ~」

ダイヤ「む……分かりました。ただ、どんなゲームがあるのか分からないので……少し歩き回って見てもいいですか?」

曜「はい!」

683: 名無しで叶える物語 2017/12/21(木) 01:46:35.86 ID:nlQtLZnp.net
~散策中~

ダイヤ「うわ、タバコ臭い……」

曜「このフロアは格ゲーですね」

ダイヤ「かくげー?」

曜「はい、えっと……ほら、キャラを動かしてボタンで戦う感じの」

ダイヤ「なんですかあの指の動きは……!?」

曜「あれくらいになると……すごい大変だと思います……」

曜「多分善子ちゃんくらいやり込まないと」

ダイヤ「逆に善子さんはあのレベルなんですか……!?」

・・・

ダイヤ「ここは……」

曜「音ゲーのフロアですね」

ダイヤ「音ゲー……音感を鍛えるんですか?」

曜「ちょっと違うけど……ほら、音に合わせてボタンを押したり……太鼓叩いたり」

ダイヤ「太鼓……あ、知ってますわ! CMで見たことあります、太鼓の達人」

曜「そうそう! そういうのが音ゲーなんです」

ダイヤ「なるほど……」

曜「今はスクフェスが人気かなー」

ダイヤ「スクフェス……?」

684: 名無しで叶える物語 2017/12/21(木) 01:55:07.53 ID:nlQtLZnp.net
・・・

ダイヤ「この階はひときわ音が大きいのね……」

曜「ここはダンスゲームのフロアですね」

ダイヤ「といいますと、ダンスを?」

曜「はい! ほら、あのステージみたいなところで」

ダイヤ「あれは……」

曜「床に上下左右のボタンがあって、画面に流れてくるのと同じのを踏むんです」

曜「音に合わせて流れるので、かっこよく可愛く踊りながらやるとテンション上がって楽しいですよ!」

ダイヤ「ふむふむ……ダンスなら、わたくしたちも普段やってますし、いい試合になりそうですわね」

曜「そううまく出来るかなぁ……」

ダイヤ「……さあ」

・・・

ダイヤ「ここが最後でしょうか」

曜「メダルゲームのフロアですね」

曜「とにかくメダルを増やして遊びます」

ダイヤ「それだけですの?」

曜「それだけ……まあ、それだけですけど、結構面白いんですよ?」

曜「またゆっくりやりましょう!」

ダイヤ「ええ、わかりましたわ」

・・・

ダイヤ「ふう……見て回るだけでも一苦労ですわね、ゲームセンター」

曜「でも、楽しいでしょ?」

ダイヤ「ええ……なかなか興味深いですわね」

曜「じゃ、そろそろ勝負するゲーム決めましたか!」

ダイヤ「そうですわね……」


見て回った結果、ダイヤさんの決めた勝負するゲームとは!
>>685

698: 名無しで叶える物語 2017/12/22(金) 19:16:46.00 ID:fCjHKb27.net
ダイヤ「スクールアイドルフェスティバルですわ!!!」

曜「!!?」

ダイヤ「スクールアイドルと聞いて、選ばずにはいられませんでした……そして、音ゲーならば身体能力で劣るわたくしでも戦えると思いまして」

曜「なるほど……確かに、その考えは……」

曜「……ふふ、ふふふふ」

ダイヤ「……?」

曜「愚策ですねダイヤさん!」

ダイヤ「!?」

曜「確かに身体能力で言えば私の方が上……だけど、音ゲーはその人のセンスを問うゲーム!ダイヤさんにその素質はありますかっ!!」

ダイヤ「くっ……ですが、それこそ曜さんにも言えることですわ! あなたこそ音ゲーに対するセンスはおありで?」

曜「スクフェスは結構やり込んでますよ」

ダイヤ「……は?」

曜「ふふん」

ダイヤ「……」

曜「撤回するなら今のうちですけど」

ダイヤ「ええい、黒澤の女に二言はありません!! さあ、勝負ですわ!」

曜「ヨーソロー!!」

700: >>1はスクフェスACやったことないです 2017/12/22(金) 19:26:07.41 ID:fCjHKb27.net
・・・

スクフェス「」ゴゴゴゴ…

ダイヤ「……」ゴクリ

ダイヤ(スクフェスは対戦ゲームではない……らしいので、勝負の形式は得点の高さで決します)

ダイヤ(わたくしはデータを持っていないので新しく作るとなると、曜さんと圧倒的な差が生まれて勝負になりません。ですので、今回は曜さんのデータをお借りすることになりましたわ)

ダイヤ「さ、並びますわよ」

曜「ダイヤさんこっちの列ですよ」

ダイヤ「え?」

曜「そっちはセンター筐体だからゲームやる方じゃないんです」

ダイヤ「……??」

701: 名無しで叶える物語 2017/12/22(金) 19:40:28.87 ID:fCjHKb27.net
・・・

曜「次、ダイヤさんの番ですよ」

ダイヤ「あ……はい」

曜「私はダイヤさんが終わったらすぐ入るので!がんばって!」

ダイヤ「は、はい……!」

ダイヤ「ええと、お金を入れて……」チャリン

ダイヤ「ねしか……? というのを読み込ませて……」ピロン

スクフェス『ラブライブ! アフタースクールフェスティバル!』

ダイヤ「……!!!」

ダイヤ「き、曲選択……」


答えなくていいんだ分かるから~♪


ダイヤ「ぁ、ああ……ぁぁああ……」

曜「?」

ダイヤ「えりー……ちか……ぁぁぁあ……」ポロポロ

曜「!?」

ダイヤ「えりーちか……あああ、ぁぁぁあ……」シャンシャンシャン

703: 名無しで叶える物語 2017/12/22(金) 20:01:53.77 ID:fCjHKb27.net
・・・

曜「わ、私も終わりました~……」

ダイヤ「うぇぇ、うぅ、ぐす、えぐっ……ぅぇぇ……」

曜「だ……ダイヤさん?よしよし」ナデナデ

ダイヤ「えりーちかぁああ……」ポロポロ

曜「おおぅ……」

曜(落ち着くまでもう少しかかりそうかな……?)

・・・

ダイヤ「……大変お見苦しいところをお見せしました」

曜「いえいえ♪ そういえばダイヤさん、μ's大好きだったもんね」

ダイヤ「ええ……」

ダイヤ「ゲームという媒体ではありましたが……動くエリーチカを見ることができて、わたくし、感無量ですわ」

ダイヤ「今なら敗北しても満足です」

曜「もー……それはそれ、これはこれですよ」

ダイヤ「ふふ、そうですわね」

ダイヤ「では互いの得点を発表しましょうか」

曜「は~い」


ダイヤさんと曜ちゃんの勝負第二弾
コンマ1桁が大きい方の勝ち!
ダイヤさん>>704
曜ちゃん>>705

708: 名無しで叶える物語 2017/12/22(金) 20:34:52.12 ID:fCjHKb27.net
ダイヤ「────という結果ですわ」

曜「そんな…………私が負けた…………」

ダイヤ「……よしよし」

曜「うぐぐぐ……そんなー! 負けた……負けちゃった……」

ダイヤ「ふふ、わたくしはいつでも勝負を受け付けていますから、また挑んでいらっしゃい」

曜「悔しい……」

ダイヤ「よしよし」ナデナデ

曜「…………覚悟は決めました」

ダイヤ「はい?」

曜「負けたので!私はもうダイヤさんの奴隷です!」

ダイヤ「は!?」

曜「ほら、負けたら1つだけ言う事を聞くって!」

ダイヤ「……ああ、そういえば」

曜「……覚悟は決めてます。なんでも言ってください、私にできる事なら誠心誠意全力で叶えさせていただく所存であります!」ビシッ

ダイヤ「そ、そこまで気合を入れずとも……」

ダイヤ「うーん、そうですわねぇ……」

ダイヤ「曜さんにお願いしたいこと、ですか……」

ダイヤ「……………………>>708とか?」

712: 名無しで叶える物語 2017/12/22(金) 21:01:24.34 ID:fCjHKb27.net
ダイヤ「一週間、わたくしのことをお姉ちゃんと呼ぶ……とか?」

曜「!?」

ダイヤ「5秒前 4321」

曜「え、ちょっ、ま」

ダイヤ「スタートですわ」

曜「あの、ダイヤさん……」

ダイヤ「……」ジー

曜「……お姉ちゃん」

ダイヤ「はい♡」

曜「くぅぅ~~~~っ……///」

ダイヤ「可愛いですわね曜ちゃん?」

曜「うわーー!むずむずする~!!」

ダイヤ「ふふ、嫌なら勝負で勝つことですわね♪」

曜「絶対勝ってやめてもらう……!!」

ダイヤ「受けて立ちますわよ~」

ダイヤ「……と、少し休憩させてもらってもいいです?」

曜「あ、はい。そうですね……確か入り口に自販機とベンチがあったんで、そこで」

ダイヤ「ありがとう」

713: 名無しで叶える物語 2017/12/22(金) 21:14:01.10 ID:fCjHKb27.net
・・・

ダイヤ「ふう……」

ピッ…ガシャコン

曜「はい、ダイヤさん」

ダイヤ「は?」

曜「……ダイヤお姉ちゃん」

ダイヤ「はい、ありがとう♡」

曜「くぅっ……」

ダイヤ (/◎\)ゴクゴク

ダイヤ「ふう……よく遊んだので喉が渇いていたんです。ふふ、おいしいですわ」

曜「へへ、楽しんでもらえてるみたいで良かったです」

ダイヤ「ええ、とても楽しいですわ」

曜「ふふん! ……っと、ちょっとトイレ行ってきてもいいですか?」

ダイヤ「はい、ここにいますわね」

曜「はーい! ちょっと行ってきます!」タタタッ


ダイヤ「……しかし、ゲームセンターとは色々な人もいるんですわね」

ダイヤ「大人の男性は……おそらく格闘ゲームでしょう。あとは高校生……女子も多いですわ」

ダイヤ「浦の星の生徒も多く訪れているのかしら……わたくしの知らない世界、まだまだ広いですわね」

ダイヤ「しかし、ゲームセンターというと……そうそう、ああいった不埒な輩が…………」

ダイヤ(……え、こっちに近づいてません?)

不埒な輩A「あれぇ~? お姉さん一人?」

714: 名無しで叶える物語 2017/12/22(金) 22:00:24.77 ID:fCjHKb27.net
ダイヤ「えっ……いえ、あの」

不滅な輩B「なになに、一人の女の子発見~?」

ダイヤ「……」

ダイヤ(面倒なことに……はあ)

ダイヤ「なんですの?あなたたち」

不滅な輩A「いやいや、なんですの?だってww」

不滅な輩B「え、お嬢様とかそういう系? やっべ今時いるんだそういうのww」

ダイヤ「見た目からして下衆な輩ですわね」

ダイヤ「ナンパならよそでやってくださいまし。わたくし、あなたたちと遊んでいるほど暇ではありませんので」

下衆な輩A「へえ、じゃあ無理やり連れてっちゃおうかなぁ? なあ」ガシッ

ダイヤ「っ……!」

下衆な輩B「やめといた方がいいと思うよ? こいつキレるとやべーからさ」

ダイヤ「だから、お断りだと……!」

下衆な輩A「……」ブンッ

ガシッ

下衆な輩A「あ?」

曜「ちょ、ちょっと……何してるんですか」

ダイヤ「曜さん!?」

715: 名無しで叶える物語 2017/12/22(金) 22:01:14.66 ID:fCjHKb27.net
下衆な輩A「あ~? お友達?」

下衆な輩B「いやいや、そこのお姉ちゃんが僕らと遊びたいっていうからさ~?」

曜「残念だけど、その人は私と遊んでるからやめてもらえませんか?」

下衆な輩B「んじゃあ二人揃って遊ばね? 全部おごるからさ」

曜「いや、別に」

下衆な輩A「はあああああああ」

下衆な輩A「いいから来いって言っt」

ダイヤ「せいやっ!!!!」ゴスッ!

下衆な輩A「…………!!!」

ダイヤ「はっ!」ゴッ!

下衆な輩B「ぁ、…………」

曜「き、金的…………」

ダイヤ「何してるんですか!逃げますわよ!!」グイッ

曜「は、はい!」

716: 名無しで叶える物語 2017/12/22(金) 22:07:43.13 ID:fCjHKb27.net
・・・

曜「はあ、はあ……はあ……つっかれた……」

ダイヤ「はあ……すみません、わたくしがあんな穢らわしい輩に絡まれなければ……」

曜「いや、そんな……私こそ、遅くなってごめんなさい……」

ダイヤ「ふふ、お怪我はありませんか?」

曜「私は大丈夫……だけど、ダイヤさんって強かったんですね……」

ダイヤ「まあ、護身術を少々かじってますので。あとお姉ちゃんです」

曜「あ、はい……」

ダイヤ「少し、落ち着くところまで行きましょ……っと」

曜「?」

ダイヤ「先ほど暴れてしまったせいですわね……お洋服が汚れてしまいました」

曜「あ、ほんとですね……」

ダイヤ「そうですわ、せっかくですし、お昼を食べたらお洋服を見に行きましょう?」

曜「お洋服!!」

ダイヤ「ええ、曜さんもお洋服はお好きでしょう? もしよければコーディネートしていただけると嬉しいですわ」

曜「まっかせてください! 渡辺曜、お姉ちゃんのお洋服の選定任務、請け負いました!」

ダイヤ(元気な妹も可愛らしくて素晴らしいですわ……♪)

717: 名無しで叶える物語 2017/12/22(金) 22:23:03.84 ID:fCjHKb27.net
~その日の夜・某ゲームセンター~

曜「んー……あ、あったあった」

曜「あのパグ……ダイヤさn……お姉ちゃんの持ってたしろくまの仲間だよね」

曜「ふふ、取って喜ばせてあげるんだ~♪」イソイソ



下衆な輩A「くっそ……まだ痛えんだけど」

下衆な輩B「あの女やってくれやがって……」

下衆な輩A「次見つけたらブッコロ…………お?」

下衆な輩B「あん? なんだよ────おお」

下衆な輩A「いんじゃん、あのツレ」

『おい』ガシッ

下衆な輩A「ああ? んだよ今からいいことすんだよ────え?」

黒服の大男「探したぞ」

黒服の大男「お前たちだな、昼間、お嬢が言ってた男たちは」

下衆な輩B「は……は? え?」

黒服の女性「ええ、そうですわね。よかった、見つけられて」

黒服の女性「本当に良かったですわ────わたくしの大切な妹が傷つけられる前で」

720: 名無しで叶える物語 2017/12/22(金) 22:55:22.16 ID:fCjHKb27.net
~翌日・通学路~

ルビィ「へー、それじゃあ結局曜ちゃんはお姉ちゃんに勝てなかったんだ」

ダイヤ「ええ、やはりわたくしは持ってる女ですわね。いえ、持ってるというよりは背負っているのかもしれませんわ」

ルビィ「いいなー……それでお洋服も選んでもらったんでしょ?」

ダイヤ「ふふ、帰ってすぐルビィに見せましたわね」

ルビィ「うんっ! 持っても可愛くて似合ってたよ!」

ダイヤ「……えへへ」

ルビィ(かわいい)

ダイヤ「あ、そういえば昨夜は……」

オーイ!

ダイヤ「?」

曜「おーい!」タタタッ

ルビィ「あ、曜ちゃんだ」

曜「おはようございます!」

ダイヤ「曜さん……? 何を持ってるんです、学校に不要なものは────」

曜「これ、プレゼント!」

ダイヤ「え……?」

曜「あの、えっとー……昨日あのあと、帰る前に散歩してたらまたゲームセンターあって、そこでかわいいぬいぐるみ見つけたから、お姉ちゃん好きかなと思って」

ダイヤ「……これ、わたくしのくまさんの」

曜「えっ! そうなんですか!? うわあ、偶然!」

ダイヤ「……ふふ、ありがとうございます」

曜「えへへ、喜んでもらえたなら良かったです」

ダイヤ「ですが、今後は持ち込まないように! どうせならおうちまで来てくだされば良かったのに」

曜「早く渡したくて……」

ダイヤ「うふふ、せっかちな妹ですわね?」

曜「あはは、ごめんなさ~い。 それで──」

ダイヤ「ふむふむ、それは──」

ルビィ「……え? お姉ちゃんって……え? 妹って……え?え?」

ルビィ「……どういうこと……??」

曜編END

721: 名無しで叶える物語 2017/12/22(金) 22:59:55.12 ID:fCjHKb27.net
日付変わる頃に善子編始める予定

722: 名無しで叶える物語 2017/12/22(金) 23:00:25.61 ID:fCjHKb27.net
足りなかったらまた建てるのでご心配なく

727: 名無しで叶える物語 2017/12/23(土) 00:27:13.49 ID:CwQANLbo.net
~数週間後・生徒会室~

ダイヤ「めっきり寒くなってきましたわね」

花丸「そうですねぇ……」

ダイヤ「もうすぐ12月ですわよ」

花丸「世間は天皇誕生日だけどね」

ダイヤ「何を言ってるんですの……?」

花丸「ううん、こっちの話ずら~」

花丸「それで……どうして今日はマルが呼ばれたの?」

ダイヤ「……長い戦いでした」

花丸「え?」

ダイヤ「善子さんと遊ぼう作戦ですわ」

花丸「…………え?」


~少女説明中~


花丸「なるほど~……今まで本当の意味で親交が深くはなかった子たちと遊んでた、ってことですね」

ダイヤ「さすがマルちゃん、理解が早くて助かりますわ~」ナデナデ

花丸「えへへ! ルビィちゃんと一緒にちっちゃな頃から遊んでもらってたからですよ~」

ダイヤ「で……善子さんを攻略するにあたって、花丸さんは幼稚園の頃、善子さんと一緒だったと聞きました」

花丸「なるほど、だからマルから色々聞き出そうってこと?」

ダイヤ「ご名答ですわ! 偉い子にはキャンディをあげましょう」

花丸「わーい!チェルシーずら、マル、チェルシー大好きずら」

728: 名無しで叶える物語 2017/12/23(土) 00:39:56.27 ID:CwQANLbo.net
花丸「……それで、ダイヤちゃんは善子ちゃんとどう遊びたいんですか?」

ダイヤ「ええとですね……果南さんから、善子さんはゲームがお好きだと聞いていますので、それを攻めて仲良くなるのはすごく良いと」

花丸「二番煎じずら」

ダイヤ「何か言いました?」

花丸「ううん、なんでもないずら~」

ダイヤ「それで、ゲームでしたら先日からゲームセンターに遊びに行くことが増えたので、それなりに慣れてきてはいるんです」

花丸「マル誘われてない……」

ダイヤ「こ、今度行きましょう? ルビィと善子さんも呼んでみんなで」

花丸「うんっ! マル、ゆーふぉーきゃっちゃー? でお菓子取るの得意なんです」

ダイヤ「すごいですわね……」

花丸「それで、ゲームに誘うんですか? それとも他に?」

ダイヤ「うーん……」

ゲームで遊ぶ?それとも他に?
>>729

731: 名無しで叶える物語 2017/12/23(土) 01:14:47.02 ID:CwQANLbo.net
ダイヤ「まず、ゲームをするにも打ち解けるところから始めなければなりません」

花丸「ふむふむ?」

ダイヤ「なので、かつて破廉恥と切って捨てた堕天使を理解するところから始めようかと思いまして……」

花丸「墓地から特殊召喚されたら、墓地の天使族を特殊召喚できるずら」

ダイヤ「何を言ってるんですか……?」

花丸「なんでもないずら~」

ダイヤ「マルちゃんはたまに不思議なことを言いますわ……」

花丸「えへへ~」

ダイヤ「というわけで、堕天使というものを理解してからゲームなどで心を通わせたいと思いますわ」

花丸「あとは……イシュタムと堕天使カードを墓地に送って2枚ドローずら」

ダイヤ「何がですの……?」

732: 名無しで叶える物語 2017/12/23(土) 01:25:27.04 ID:CwQANLbo.net
ダイヤ「それはそれとして、善子さんにどう近づくか……それが問題なのです」

花丸「んー……普通に話しかけるのはダメ?」

ダイヤ「ええ、なんと言いますか……わたくしは善子さんから若干警戒されているというか、避けられている感じがありますので……」

ダイヤ「できるだけ、自然に」

花丸「うーん……難しいです」

ダイヤ「マルちゃん、何かありませんか……!」

花丸「うーむむむ……マルには無警戒な善子ちゃんだから、マルがこちょこちょっと誘導して、放課後二人でお話できるように仕向けてみます」

ダイヤ「マルちゃん……!」

花丸「ダイヤちゃんの頼みだもの、断れるわけないし全力でお手伝いするずら!」

ダイヤ「ああ、わたくしはいい妹を持ちましたわ」

花丸「じゃあ……なでなでを」

ダイヤ「いっぱいしてあげますわよ~」ナデナデナデナデ

花丸「んへへ……♪」

735: 名無しで叶える物語 2017/12/23(土) 01:58:46.87 ID:CwQANLbo.net
~放課後・1年の教室~

花丸「善子ちゃん善子ちゃん」

善子「何よずら丸。あとヨハネ」

花丸「……さ、最近調子どう?」

善子「はあ……?」

花丸「え、えっと……いい天気だね!」

善子「はあ……」

花丸(……ごめんなさい、マルはいざって時にうまく話すのは苦手みたいです)

花丸「善子ちゃんは、どうしてダイヤさんを若干避けてるの?」

善子「えっ……いきなりね。めちゃくちゃいきなりね」

花丸「結構目立つから」

善子「ええと……そんな、つもりではないけど……まあ、なんていうか……」

善子「……ちょっとほら、怖くない?」

花丸「え、全然」

善子「そりゃあ……あんたには優しいからでしょ」

花丸「?? ダイヤさん、優しくない?」

善子「……私に厳しくない?」

花丸「堕天使のせいずら」

善子「堕天使は悪くないし!私の魂だもん!」

736: 名無しで叶える物語 2017/12/23(土) 02:15:44.37 ID:CwQANLbo.net
花丸「じゃあ、ダイヤさんにもその魂を理解してもらえば大丈夫なんじゃない?」

善子「えー……めんどくさい」

花丸「ああ言えばこう言うずら…」

善子「そもそも! なんで私が生徒会長と仲良くならなきゃいけないわけ?」

花丸「これからのぱふぉーまんすにししょうがでるずら」

善子「なんで棒読みなのよ」

善子「ははーん、わかったわ。あんた、なんか生徒会長に頼まれたわね?」

花丸「ぎくり……」

善子「おおかた私の堕天使を直すよう言われたんでしょ」

花丸(全然違うずら)

善子「いいわ、そこまで言うならあのカタブツ生徒会長を堕天使ヨハネの邪悪なる魂の虜にしてあげましょう」

善子「うふふ、この私に喧嘩を売ったこと、後悔させてあげるわ生徒会長……ククク」

花丸(けっかおーらいずら!)

752: 名無しで叶える物語 2017/12/25(月) 00:15:38.90 ID:Ys3lBh9Z.net
~生徒会室~

善子「よく来たわね、金剛不壊の生徒会長!」

ダイヤ「いや、あなたが来たんでしょう。今、ドアから」

善子「そ、そういうのはいいのよ!雰囲気大事にして!」

ダイヤ「はあ……」

善子「ふふ、聞くところによると生徒会長……あなたは下級生をたぶらかして遊んでいるようですね?」

ダイヤ「はい? なに言ってるんですかあなた」

善子「ふふ、言わなくても構いません。すでに我が耳にあなたの噂は届いているのですから」

ダイヤ「え、ええと……」

善子「分からないようですね……」

善子「この私、堕天使ヨハネが粛清しようというのです!」

ダイヤ「!?」

善子「後輩を弄び、おのれのトリコリコにしてしまう邪悪なる魔王黒澤レッズ!」

ダイヤ「レッズ!?」

善子「その命、神に返しなさい!」

ダイヤ「堕天使が神に命を返せとは……設定に矛盾がありすぎますわよ」

善子「ふーんーいーきーだーってばー!」

753: 名無しで叶える物語 2017/12/25(月) 00:54:32.83 ID:Ys3lBh9Z.net
ダイヤ「まあ……お茶でも出しますので、座ってはどうですか?」

善子「む……ふん! 堕天使ヨハネに逆らった不届き者の施しは受けません」

ダイヤ「そうですか……最近女性に人気の例の店の緑茶なのですが」

善子「れ、例の店の……?!」

ダイヤ「ええ。それに駅前のあの店の和菓子もお茶請けに用意してありますけれど」

善子「くぅぅ……」

ダイヤ「ふふ、いただいていきますか?」

善子「っ……た、食べます!」

ダイヤ「はい♪」

・・・

善子「うまー……♡」ポワポワ

ダイヤ「うふふ」

善子「……はっ」

善子「お、おほん……私が来たのは他でもありません」

ダイヤ「善子さんもわたくしと遊んでくれるんですか?」

善子「ヨハネ! ……まあ、簡単に言えばそうだけど……私は逆にあなたを堕天使ヨハネの虜にしに来たのよ!」

ダイヤ「ふむ……虜に、ですか」

善子「ふふふ、私には『魅了』の魔術がかけられていますからね……見る者すべてが私に心を奪われてしまうのです」

ダイヤ「ふふ、今日も地獄弁が達者ですわね」

善子「地獄弁って何!? ……っていうか喧嘩売ってる?!」

ダイヤ「売ってません! しかし、あなたがわたくしを虜にしようというのは、わたくしにとっても好都合」

善子「へ?」

ダイヤ「では聞かせていただきますけれど……いったい何をしてわたくしを虜にしてくださるんですの?」

善子「え、えっと……えーっと」

ダイヤ「5、4、3」

善子「カウント早い!?」

善子「えっと、>>754!」

756: 名無しで叶える物語 2017/12/25(月) 01:36:23.24 ID:Ys3lBh9Z.net
善子「私のニコ生配信に参加して!!」

ダイヤ「!!?」

善子「はあ、はあ……そう、そうよ……私の堕天使がいかに堕天使であるか、それを理解するには配信が1番ね」

ダイヤ「は、はいしん……ぶんぶんはろー、とかいうやつですの?」

善子「そう! ……まあ、その、大御所の先輩様をネタにするのはやめてね」

ダイヤ「……??」

*ネット配信の世界は厳しいのです

善子「とりあえずあれね!配信内容はまた追い追い決めるとして……今夜!私の家で配信するから!」

ダイヤ「……えっ」

ダイヤ「今夜、善子さんの家ですの?」

善子「当たり前でしょ? 二人で配信やるんだから」

善子「20時からやる予定だから、それまでに来てくれたらいいわ」

ダイヤ「ではこのままお邪魔しましょうか」

善子「!?」

ダイヤ「もう17時ですし……その時間から行うのでしたら、今夜は善子さんと夕食をとって、それからその……ぶんぶんはろーすればどうでしょう」

善子「……まあ、その方が余計な時間は食わないし、それまでに配信の段取りも組めるわね」

善子「いいわ! それでいきましょう」

ダイヤ(マルちゃんの言う通り、うまくいっているようで安心ですわ……ありがとう、マルちゃん)

771: 名無しで叶える物語 2017/12/27(水) 00:58:21.76 ID:ixTTyKS1.net
~帰り道~

善子「────ということなの。わかった?」

ダイヤ「はあ……」

善子「……わかってないわね生徒会長」

ダイヤ「いえ、分かるのは分かりますが……その、堕天使として地上に降臨したヨハネがその魔力をネットを通じて……ええと」

善子「全国のリトルデーモンたちに分け与えるの!」

ダイヤ「そう……そうです、その魔力というものはネット回線で相手に渡せるものなのですか?」

ダイヤ「魔力が電子回線にのせて送ることができるなら、そもそも……そのネット配信などせずともこの電柱やテレビの電波などを上手く使えば全国どころか、全世界の人に送り届けられるのでは……」

善子「んんんんんん! もう、そういうのじゃないの! 私の姿を皆に見せてこそ意味があるの!」

ダイヤ「はあ……」

善子「理屈じゃないのよ……心で繋がることもあるの」

ダイヤ「そうなんですか……ネット配信とは奥が深いんですね」

善子「ええ!」

772: 名無しで叶える物語 2017/12/27(水) 01:04:17.24 ID:ixTTyKS1.net
善子「で、とりあえずご飯食べたら私の家に行くから」

ダイヤ「ああ……もしおうちにご飯の用意があるのでしたら、わたくしだけ別でも構わないけれど……」

善子「……いいのよ、いえ、誰もいないし」

ダイヤ「ご両親は遅いんですの?」

善子「まあ……父親はよく出張でいないし、母親は教師だけど……時期も時期だから忙しくて残業だし」

善子「あと、今時宿直なんかあるのよ。古い学校よね」

ダイヤ「……寂しくありませんか?」

善子「……別に慣れたわ。っていうか、センパイも生徒会長もみんなそれ言うわね」

ダイヤ「センパイ?」

善子「あー……えっと、果南センパイ」

ダイヤ「ああ、果南さんとも遊んだのでしたね」

ダイヤ「それは当然、心配するに決まってます。大切な後輩が一人で寂しい思いをしているなど、先輩からすれば不安でいっぱいですわよ」

善子「な、なによそれ……」

ダイヤ「大丈夫ですわ、今夜はダイヤお姉ちゃんが一緒ですから」

善子「お姉ちゃん!? い、いらないわよそんなの!」

ダイヤ「ふふ、遠慮しなくていいんですよ? さあ、気軽にダイヤお姉ちゃんと呼んでくださいまし、サファイア」

善子「誰がサファイアよ! 私はヨハネッ!」

善子(でもサファイアちょっとかっこいい)

774: 名無しで叶える物語 2017/12/27(水) 01:32:44.16 ID:ixTTyKS1.net
~サイゼリヤ~

善子「んー……」

ダイヤ「サイゼリヤは前に1度、きたことがあります」

善子「えっ……生徒会長ってサイゼとか来るんだ」

ダイヤ「ええ、と言っても……先日、梨子さんに連れられてはじめて来たのですけれど」

善子「まあ、まあ……そうよね。生徒会長はファミレスとか行かなさそうだし、買い食いすらしなさそう」

ダイヤ「当たり前です、学校帰りに買い食いなどお行儀が悪いでしょう」

善子「小学生じゃないんだから……」

ダイヤ「ええ、もう……果南さんと鞠莉さんはいつも学校の帰りに駄菓子屋でお菓子を買ったり、ジュースを買ったりしてました」

ダイヤ「それを見つけて追い回すのもひと苦労で……」

善子「……想像に難くないわね」

ダイヤ「善子さんは普段、夕食はどうしてるんです?」

善子「ヨハネだってば」

善子「……まあ、コンビニで買うことが多いけど」

ダイヤ「!?」

善子「びっくりすることないでしょ? 少しできるとはいえ、料理スキルが高いわけでもないし……家に人がいないならコンビニ弁当も増えるわよ」

ダイヤ「……」

ダイヤ「そうですか……」

善子「なんで生徒会長が悲しそうにするのよ」

775: 名無しで叶える物語 2017/12/27(水) 01:40:50.84 ID:ixTTyKS1.net
ダイヤ「……今夜はずっと一緒ですからね」

善子「だ、だから……配信終わったら解散って」

ダイヤ「いいえ、本日は泊まらせてもらいます」

善子「はあ!?」

ダイヤ「もうあなたを一人にはしませんわ、サファイア」

善子「善子だっt……じゃなくてヨハネだから!」

ダイヤ「あなたはもうわたくしの妹です! 今夜はお姉ちゃんがずっとそばにいて抱きしめてあげますからね……」

善子「な、なんなのよこのセンパイたち……」

善子(果南センパイといい生徒会長といい……アホなんじゃないの……)

ダイヤ「さあ、それでは早く食べておうちに向かいましょう♪ わたくしたちのおうちへ」

善子「私の家だから!」

776: 名無しで叶える物語 2017/12/27(水) 01:49:42.93 ID:ixTTyKS1.net
~津島家~

善子「ふう……」ガチャッ

ダイヤ「あ、サファイア」

善子「ヨハネ」

ダイヤ「あの、わたくしに先に上がらせて下さい」

善子「は……?」

ダイヤ「……」パタパタ

クルッ

ダイヤ「お帰りなさい、善子」ニコッ

善子「!?」

ダイヤ「うふふ」

善子「……ふ、ふんっ」プイッ

ダイヤ「……」

ダイヤ ( ´・ω・`)

善子「バカなことしてないで早くやるわよ!」

ダイヤ「は、はい……」

777: 名無しで叶える物語 2017/12/27(水) 01:52:05.95 ID:ixTTyKS1.net
~善子の部屋~

グチャー

ダイヤ「」

善子「やっべ……掃除するの忘れてた」

ダイヤ「……善子さん?」

善子「……」

ダイヤ「10分ほどお時間をください」

善子「えっ」

ドンッ

善子「あいたー!?」

バタン

ガサガサゴソゴソドタンバタン

善子「ちょっと!? なに、なに勝手に……こらー! 変な配置にしたら場所が……じゃなくて、魔力の流れが変わるじゃないのー!」ドンドンドン

778: 名無しで叶える物語 2017/12/27(水) 01:59:07.10 ID:ixTTyKS1.net
・・・

ガチャッ

善子「ほんとに10分だし……」

ダイヤ「ふう……あらかた片付けは完了しました」

善子「あ゛ーーーーー!! わたしの本が!なんか色々変なってる!」

ダイヤ「なに言ってるんです、あなたが置いてたもののなんかこう……ジャンル別で適当に並べただけですわ」

善子「もー! 勝手に触って……あ、でも割と見やすい」

ダイヤ「でしょう? お姉ちゃんスキルの賜物ですわ」

善子「ルビィの部屋も掃除してあげてるんだ……?」

ダイヤ「当然ですわ」

善子「過保護」ボソ

ダイヤ「!?」

779: 名無しで叶える物語 2017/12/27(水) 02:05:04.50 ID:ixTTyKS1.net
善子「ま、割といい感じだから良しとするわ」

ダイヤ「ふふ、よかったですわ」

善子「じゃ、時間もいい感じだしそろそろ用意しましょうか」

ダイヤ「は、はい……!」

善子「まずこのマントと衣装を着て」

ダイヤ「こ、これをですの!?」

善子「別に  くもないでしょ! 普通のゴスロリとマントだから!」

ダイヤ「わ、分かりました……覚悟は決めます」

ダイヤ「ですが……配信とはいいますけれど、具体的にはどんな内容を配信するんですか?」

善子「ふふ、よくぞ聞いてくれたわね」

善子「今夜行うのは生徒会長にも分かるよう、我が堕天使としての使命を披露させてもらうわ」

ダイヤ「具体的にいいますと?」

善子「ようするに、配信の内容は……>>780

788: 名無しで叶える物語 2017/12/27(水) 23:28:12.82 ID:ixTTyKS1.net
善子「我がリトルデーモンたちのお悩み相談よ!」

ダイヤ「お悩み……相談……」

ダイヤ「なんて良い子なのでしょうねぇサファイア……♪」ナデナデ

善子「なでんなっ!」パシッ

善子「リトルデーモンは世界で暗躍する堕天使の眷属。彼らのメンタルケアは、その親である私の義務なのよ」

ダイヤ「なるほど」

ダイヤ(つまりは見ず知らずの人のお悩みも解決、または親身になって聞いてあげるのですわね)

ダイヤ(ふふ、素敵な子に育って……お姉ちゃん、感動ですわ)

善子「……なんか変なこと考えてない?」

ダイヤ「いえいえ」

善子「まあ……どんな感じかは、見てもらえば分かるはずよ」

善子「さあ、カメラの用意は完璧。はじめましょうか」

ダイヤ「!!」

789: 名無しで叶える物語 2017/12/27(水) 23:44:17.85 ID:ixTTyKS1.net
ch名:堕天使の宴

~ジングル~

ヨハネ「こんばんは、全世界のリトルデーモンたち」

ヨハネ「今宵も堕天使の宴をはじめましょう」

ヨハネ「ただ、その前に今回は一人、我が新たな眷属を紹介するわ」

ヨハネ「さあいらっしゃい」

ダイヤ「あら、これはもう写っているんですの? こちらのパソコンにわたくしたちの映像が流れていますわね」

ヨハネ「ちょっと変なとこ触らない! ほら、自己紹介!」

ダイヤ「あ、ああ……すみません」

ダイヤ「んん、わたくしは……ええと」

ヨハネ「レッズ!」

ダイヤ「あ、そうでした。ええと、レッズと申します?」

ヨハネ「レッズはレッドダイヤモンズの略よ」

ダイヤ「そ、そうなんですか」

ヨハネ「赤い宝玉には我が魔力が溜まりやすいゆえに付けられた名前であること、誇りに思いなさい」

ダイヤ「いつになく元気ですわね」

ヨハネ「うるさいっ」

791: 名無しで叶える物語 2017/12/27(水) 23:52:54.73 ID:ixTTyKS1.net
ヨハネ「んん……ともかく、今宵はこのレッズも参加しての配信となります」

ヨハネ「我がリトルデーモンたち、あなたたちの悩みを私たちに話してみなさいな」

ヨハネ「懺悔室のように我々が聞くだけでもいい、意見を求めるならそれも良しとしましょう」

ヨハネ「さあ、あなたの悩みはなあに?」

>>783

792: 名無しで叶える物語 2017/12/27(水) 23:53:46.19 ID:ixTTyKS1.net
レッズ「間違ってますわよ」

ヨハネ「!!」

レッズ「本当は>>793ですわよね?」

ヨハネ「そ、そうよ!そうです!ええ!」

795: 名無しで叶える物語 2017/12/28(木) 00:12:19.97 ID:ZWNjhBZO.net
ヨハネ「んーと……なになに?」


『ヨハネ様とレッズ様のご関係が気になって夜も眠れません……』


ヨハネ「いい質問ですね、リトルデーモン793」

レッズ「いい質問なんですか?」

ヨハネ「ふふ、このレッズと私は人間界で私が見出した逸材とも呼べる存在」

ヨハネ「最初はカタブツのように嫌がっていたけれど、やはりこの目に狂いはなかったわ」

レッズ「あとで少しお話ししましょうか」

ヨハネ「ヒェー…」

ヨハネ「まあ、ようするに……彼女は私の大切な眷属、リトルデーモンのひとりってことよ!」

レッズ「大切なお姉ちゃんでしょう?」

ヨハネ「違うって言ってるでしょ!! ────やばっ」

『姉妹ktkr』

『似てると思った』

『わたしのヨハネ様にお姉さまが……!? あぁぁ……』

ヨハネ「や、やばい……荒れてる……」

レッズ「ふふ、どうしたんです? 我が愛しの妹」

ヨハネ「キャラ作りは完璧ね!?」

796: 名無しで叶える物語 2017/12/28(木) 00:16:31.38 ID:ZWNjhBZO.net
ヨハネ「ち、ちょっとレッズ! あなた何言ってるのよ!」

レッズ「あら、何か間違っていまして?」

『    はよ」

レッズ「破廉恥はBANしますわよ」

ヨハネ「ネットの煽りにも動じない……!?」

レッズ「さあ、わたくしたちの関係をご理解いただけたところで、次の質問といきましょうか」

ヨハネ「なんでレッズが進めるわけ!?」

レッズ「主人とはどっしり構え、下々の者の働きを眺めているものですわよ?」

ヨハネ「ふ、ふん……ええ、当然です。さあ、私の代わりに進行してみなさい」

レッズ「ではわたくしと彼女の学校でのはなs」

ヨハネ「こら!! やっぱり無し!」

レッズ「ええっ!?」

ヨハネ「はい! 次のお悩みは>>797!!」

799: 名無しで叶える物語 2017/12/28(木) 00:39:42.56 ID:ZWNjhBZO.net
ヨハネ「ええと……」

『幼馴染が最近後輩とばっか遊んでて寂しいデース。私はどうすれば良いか、ヨハネ様教えてくださーい』

ヨハネ「ふむふむ……そう、リトルデーモン797は幼馴染に構ってもらえないのが寂しいのね」

レッズ「現実的な悩みですわね」

ヨハネ「リトルデーモンは人の世界に暮らすんだから当たり前よ」

レッズ「ふむふむ」

ヨハネ「それで……幼馴染が遊んでくれないことよね」

レッズ「そうですわねぇ……何か、こう……幼馴染の気を引くようなことをしてみるとかどうでしょう」

ヨハネ「気を引く?」

レッズ「わたくしも最近、よく後輩と遊ばせてもらうようになりましたが……幼馴染同士でのんびり、ゆっくり時間を過ごすのも素敵なことだと思いますわ」

レッズ「きっとその方も、後輩さんたちが周りにいるから満ち足りているように感じるだけで、心のどこかで幼馴染がいない事に寂しさを感じているはずですわ」

レッズ「幼馴染さんの行いの結果ではありますが、あなたが優しく遊びに誘ってあげればきっと……ですので、寂しさをグッと飲み込んで笑顔で遊びに誘ってあげてください」

ヨハネ「……やるわね、レッズ」

レッズ「ふふ、わたくしにも大好きな幼馴染がいるものですから」

ヨハネ「ふうん……」

800: 名無しで叶える物語 2017/12/28(木) 00:45:55.43 ID:ZWNjhBZO.net
その後、数件のお悩み相談を終えて────

ヨハネ「────さあ、今宵の宴もこれまで」

ヨハネ「お別れの時間ね」

レッズ「ふふ、リトルデーモンのみなさん、またお会いしましょう」

ヨハネ「次はまた私一人で配信しますから」

レッズ「えっ!?」

ヨハネ「では、チャンネル登録はこちら」→

ヨハネ「Twitterのアドレスは概要欄に書いてあるので是非ご覧くださいな」↓

ヨハネ「それでは我が愛しのリトルデーモンたち、素敵な夜を」

801: 名無しで叶える物語 2017/12/28(木) 00:57:16.76 ID:ZWNjhBZO.net
・・・

善子「ふう…………ふふ、素敵な宴になってよかったわ」

ダイヤ「さて、先ほどのお説教から始めましょうか」

善子「」

・・・

善子「ゴメンナサイ…」

ダイヤ「分かればよしですわ。あまり先輩先輩と言いたくはありませんが、ある程度の口の聞き方は考えるべきです」

ダイヤ「誰彼構わず暴言を吐いたり、偉そうな口の聞き方をすると大変ですわよ? 敬語が上手く使えないのはまだ仕方ないですが、せめてその努力は見せるべきです」

善子「はい……」

ダイヤ「……あなたも私の妹ですから……鞠莉さんのようなアホになってはいけませんからね」

善子(理事長、あなた幼馴染にアホ扱いされてるわよ……)


~その頃の鞠莉~

鞠莉「へくちっ……」

果南「風邪?」

鞠莉「んー……ダイヤが噂してるのかも?」

果南「あはは、ないない。ダイヤに限ってそれはないよ」

鞠莉「ひどくないかしらっ!」

802: 名無しで叶える物語 2017/12/28(木) 01:13:33.70 ID:ZWNjhBZO.net
善子「さて……1時間生放送して9時だけど……お風呂とかどうする?」

ダイヤ「ああ、ええと……」

善子「もし入るなら、私の部屋でて目の前だから」

ダイヤ「……下着の用意が」

善子「コンビニに買いに行くとか……?」

ダイヤ「コンビニすごいですわね……なんでも売ってるんですか」


~コンビニに買いに行きました~


ダイヤ「これでよしですわ」

善子「お湯も沸かしてあるからどうぞー」

ダイヤ「え?」

善子「その間、私はゲームやっとくからゆっくりしてきてもいいわよ」

ダイヤ「……」

ダイヤ(これは姉妹として一緒に入るべきなのでは???)


どう思われますか?!
>>803

818: 名無しで叶える物語 2017/12/30(土) 00:15:17.26 ID:VG0LREyX.net
ダイヤ「サファイア」

善子「だから誰よ……サファイアって」

ダイヤ「そういうことはいいのです、お風呂に入りましょう」

善子「え、だから行ってらっしゃいって……」

ダイヤ「いえ、一緒にですよ?」

善子「…………………………は?」

ダイヤ「ふふふ、姉妹なのですから恥ずかしがることなんか」

善子「ありまくりじゃー! ていうか、私と生徒会長は姉妹じゃないって!」

ダイヤ「!?」

善子「!? じゃないでしょ!」

善子「そもそも高校三年にもなって妹とお風呂に入る姉がどこに居るのよ!」

ダイヤ「ここにいますけれど……」

善子「シスコンすぎない……?」

ダイヤ「いえ……そもそも、ルビィから誘ってきますし……」

善子「あっちもシスコンか! いや、シスコンだった……」

ダイヤ「さあさあ、お風呂入りましょう?」

善子「ぐぬぬ……なら、デュエルで決着よ!」

ダイヤ「はい……?」

善子「ふふ、いつもやっているじゃない? 私たちが自分の意見を曲げることはない、曲げたいならば勝つしかない」

ダイヤ「なるほど……ジャンケンですか」

善子「デュエルよ!」

819: 名無しで叶える物語 2017/12/30(土) 00:30:52.16 ID:VG0LREyX.net
善子「さあ、私のデュエルを受けてもらうわ……生徒会長」

ダイヤ「いや、ですから……ジャンケンでしょう?」

善子「雰囲気大事にしてっ!」

ダイヤ「はあ……」

善子「ま、まあ……あれよ、カードゲームの影響だから、気にしないで」

ダイヤ「は、はい……すみません」

善子「ん」

善子「さ、じゃんけんしましょ? どうしても私をお風呂に入れたいならね」

ダイヤ「ええ、それはもう」

ダイヤ「頭も洗ってあげますわ」

善子「ルビィにそんなことしてんの!?」

ダイヤ「ルビィが頼んでくるんですっ!」

善子「ほんとシスコンね……」

ダイヤ「まあ、嫌ではないので良いのですが……ともかく、やりますわよ」

善子「ええ……!」

だいよし『最初はグー! ジャンケン────』


直下3レス
どちらが負けか
名前が多い方が敗北

823: 名無しで叶える物語 2017/12/30(土) 01:02:45.69 ID:VG0LREyX.net
だいよし『ポン!!』

善子:いつものチョキ

ダイヤ:無慈悲なグー

善子「……」

ダイヤ「さ、入りましょう♪」

善子「なんで負けるのよーー!」


・・・


カポーン

善子「あ゛ぁ~~…………」

ダイヤ「おじさんみたいな声を出すんですね……」

善子「体内に溜まった毒素はありとあらゆる手法で外に出すものよ……」

ダイヤ「このままお風呂上がりにビールを飲んでいてもおかしくない一言ですわね……」

善子「はあ~……あったか……」

ダイヤ「というか……広いお風呂ですわね」

善子「んー……うちの親が、家族でお風呂に入るのが夢だったらしくて、マンションだけど、お風呂広いとこ探したみたい」

善子「といっても、私はさすがに中学から入ってないけど」

ダイヤ「ふむふむ……ですが、家族でお風呂とは……素敵なお考えですわね」

善子「そう? 思春期の女の子にとっては鬱陶しいだけでしょ」

ダイヤ「まあ、それは仕方のないことですわ」

ダイヤ「でも……家族との思い出でしょう? 素敵じゃないですか」

善子「…………まあね」

ダイヤ「ふふ、あなたはやはりいい子ですわ」

善子「いい子言うなっ」

861: >>1 2018/01/03(水) 21:31:08.56 ID:YlqL7tyb.net
・・・

ダイヤ「────それにしても、サファイア」

善子「?」ゴシゴシ←身体洗い中

ダイヤ「髪を解くと……尚更、わたくしと似ていますわね」

善子「そ、そう……?」

ダイヤ「ええ、長くてストレートな黒髪ですし」

善子「髪型だけじゃないの」

ダイヤ「いいえ、その限りではないですよ」ザバッ

ペタペタ

ダイヤ「ほら、この目元とか────」ギュウッ

善子「!? ちょっ……な、なに!?なんで後ろから抱きつくわけ!?」

ダイヤ「ほら、鏡を見てくださいな────わたくしとサファイアの目」

ダイヤ「色こそ違えど、少しつり上がった目は……似ていませんか?」サワサワ

善子「ゃ、ちょっ……と、なんか手つきが  いんだけど!」

ダイヤ「そうですか? うふふ、ただのスキンシップですわ。ルビィともしますし」

善子「あんたたち姉妹ってレズってんじゃないの……」

ダイヤ「さあ、髪はわたくしが洗ってあげましょうね。お姉ちゃんにおまかせなさい、サファイア」

善子「自分でできるわ! 先輩に髪洗ってもらう後輩とか嫌でしょ!」

ダイヤ「後輩ではありません!妹ですわ!」

善子「妹ちゃうわ!!」

863: 名無しで叶える物語 2018/01/03(水) 21:39:11.08 ID:YlqL7tyb.net
善子「っていうか……なんで私が生徒会長の妹なのよ」

ダイヤ「実は……あなたはわたくしと同じ、黒澤家の子だったんです」

善子「……は?」

ダイヤ「名前はそう、黒澤サファイア」

ダイヤ「しかし我が黒澤家には────2人目の子は、一族に災いをもたらす───そういう言い伝えがあります」

善子「……」

ダイヤ「ならば、ルビィはどうなのか。そう思っていますわね」

ダイヤ「ルビィは───黒澤の分家の子です」

ダイヤ「分家の子だから、2人目の子としてはカウントされていません」

ダイヤ「しかし、本当の2人目の子である、あなた」

ダイヤ「あなたは置いておけなかった……だから、だからあなたは黒澤家とは何も関係がない、一切の関係がない津島さんのお宅へと貰われていくことになったんです」

善子「……」

善子「私が、あなたの……?」

ダイヤ「ええ……そうです」

善子「……」

865: 名無しで叶える物語 2018/01/03(水) 21:46:08.81 ID:YlqL7tyb.net
ダイヤ「────という設定なら妹に」

善子「なれるか! 重いわ! 闇深すぎでしょ黒澤家!!」

ダイヤ「くっ……すみません、ルビィ……お姉ちゃんは妄想とはいえあなたを他人の子に……っ」

善子「まったく……なんて設定思いつくのよ生徒会長……」

ダイヤ「こういう設定なら、善子さんは喜ぶのではと思って……」

善子「いや、まあ……好きよ? そういうの……韓国ドラマでもたまに見かけるし」

善子「恋人じゃなくても、たまたま知り合って一気に仲良くなった親友同士が、実は異母兄妹とかすごくかっこいい!」

ダイヤ「かっこいいんですか……」

善子「ええ! 二人で乗り越えようのない困難を乗り越えたり、乗り越えられなくて最後は愛の逃避行……」

善子「すてき……♡」

ダイヤ(意外と乙女脳ですわね、サファイア♪)

善子「あ、そうだわ。全然違う話だけど、お風呂でたらゲームやるから早く出ましょ」

ダイヤ「え、ゲームですか?」

善子「そう! ふふ、私が最も愛し、得意とする闇魔術────私もいつかゲームの力で戦う仮面の戦士に……」

ダイヤ「は、はあ……では、髪から洗わせてもらいますわね?」

善子「わかったわ!」

サアァァァァ…

ダイヤ「ん……」

善子(なんか洗い方が  い……)

866: 名無しで叶える物語 2018/01/03(水) 21:58:01.33 ID:YlqL7tyb.net
~1時間後・善子ルーム~

善子「髪乾かすのに時間かかったわ」

ダイヤ「髪のお手入れは女として当然ですわ」

善子「いつも適当にやってるんだけど」

ダイヤ「ダメですわよ、サファイア」

善子「くっ……確かに生徒会長を見てると、なんかこう胸に刺さる……」

ダイヤ「今度、わたくしが使っているヘアーローションやリンスなどを贈りますわ」

善子「い、いらないわよそんなの」

ダイヤ「わたくしがあげたいだけですわ♪」

善子「そ……そう、勝手にすれば」

ダイヤ「ええ、勝手にしますとも」

ダイヤ「ところで」

善子「?」

ダイヤ「……わたくしの衣服は」

善子「制服なら全部洗濯機に入れたけど」

ダイヤ「!!?」

善子「大丈夫よ、服なら貸してあげるわ!」

ダイヤ「えっ……着れますか、わたくし……あなたの服……」

善子「くっ……! なんか失礼!」

善子「そんな生徒会長に貸す服はこれよ!」


善子ちゃんの用意したダイヤさんの着替えは?
>>867

869: 名無しで叶える物語 2018/01/03(水) 22:14:36.24 ID:YlqL7tyb.net
ダイヤ「……」←サイバー・ボンテージ装備

ダイヤ「……」

善子「www……ヒーwwww」バンバンバンバンバンバン

善子「あっははははははwww」

ダイヤ「……」


パチーン!!


ダイヤ「なんなんですかこれは」

善子「SM嬢の格好よ! こんなこともあろうかとコスプレショップで安かったから買っておいたの」

ダイヤ「こんなことってありますか!?」

善子「ひっひっwww」

ダイヤ「……」パチーン!!

善子「ご、ごめん……www」

ダイヤ「せめて上着は貸してください!」

善子「それは着るのねwww」

ダイヤ「……」バチーン!!

善子「いったああああーーーーー!!!!!!」

870: 2018/01/03(水) 22:20:16.31 ID:YlqL7tyb.net
・・・

善子「さて、ゲームやりましょ」

ダイヤ「……」←コート借りた

善子「ゲーム機は……今はPS4が熱いわね」

善子「最近おもしろいRPG買ったから是非見てほしいし、オープンワールド系も充実してて楽しいし」

ダイヤ「……」

ダイヤ「ゲームというものの経験は、花札のような日本の遊びがほとんどですわ」

ダイヤ「だから……あーるぴーじー、とか、おーぷんわーるどとか、ちんぷんかんぷんです」

善子「……ソシャゲとかやらないの?」

ダイヤ「わたくしのケータイは、すまほではないですから」

善子「まじで……」

善子「センパイといい生徒会長といい、なんなのこの先輩たち……」

善子「じゃあ仕方ないわね、私がテレビゲームの面白さを教え込んであげるわ!」

ダイヤ「ええ、お願いしますわね♪」

871: 名無しで叶える物語 2018/01/03(水) 22:26:37.61 ID:YlqL7tyb.net
善子「最近買ったので言ったら……センパイいじめるためのホラゲー……デッドスペースと」

善子「自分がやりたかったアンダーテールと」

善子「バイオハザード、CoD、静岡……」

善子「あとはポケモンとウィッチャーとペルソナと……」

ダイヤ「……??」

善子「アンダーテールやる?」

ダイヤ「は、はあ……」

善子「アンダーテールはね、ある山の穴に落ちた主人公が、魔物たちの住む地底世界から帰るために冒険するRPGなの」

ダイヤ「ふむふむ……」

善子「主人公の選択でエンディングが変わる、素敵なゲームよ」

ダイヤ「なるほど……主人公が選んだ道で、ゲームの最後が変わるんですね」

善子「そういうこと!」

善子「他にも色々あるわ! そこの棚に全部あるから好きなの選んでよ」

善子「シューティングがやりたいならこの棚で、ホラーはそこ、格ゲーならこっちで~……」

ダイヤ「は、はい~……」


・・・


ダイヤ「と、とりあえずこれにしてみますわ」

苦悩の末、ダイヤさんが選んだゲームは?
>>872

875: 名無しで叶える物語 2018/01/03(水) 22:43:20.08 ID:YlqL7tyb.net
ダイヤ「綺麗なパッケージでしたから……」

【ホワイトアルバム2】

善子「」

ダイヤ「ええと……」

善子「ど、どこから出したのそれ」

ダイヤ「ベッドの奥に箱があったので……?」

善子「と……とりあえずそれを渡して」

ダイヤ「は、はあ」

善子「……」

善子(なんで18禁版を出すのよこの生徒会長はあああああああああああああああああああああ)

善子(移植版だってあるのに、なんで、なんでよりにもよって……!!!)

善子「わ、わかったわ生徒会長……とりあえずこっちのホワイトアルバム2を」

ダイヤ「それと何が違うんですの?」

善子「え、えっと……ほら、昔のゲームって新しくリメイクされたりするから、そっちのほうを」

ダイヤ「でも、そういうのは最初のものこそ1番といいますし」

善子(なんでそんなこと知ってるのよ!!!)

善子「で、でもほら……」

ダイヤ「いいじゃないですか、やりましょう」

善子「……はい」

876: 名無しで叶える物語 2018/01/03(水) 22:55:15.76 ID:YlqL7tyb.net
・・・

ダイヤ「いやーーーー!! 破廉恥ですわ!///」

善子「……」

ダイヤ「だ、男女が……な、なぜ……こんな!///」

ダイヤ「ま、まさかわざとこれを……サファイア!」

善子「なわけないでしょ!   シーンのない移植版だってあるわよ! むしろ私それやろうって言ったじゃない!」

ダイヤ「しかし、しかしこれは……っぐぐ……」

善子「でも……いいゲームなのよ、これ」

ダイヤ「でも、こんな破廉恥は……」

善子「生徒会長……  ゲーにおける  シーンはね、主人公とヒロインが心と体で結ばれたってことを視覚的に表現しているだけなのよ」

ダイヤ「うぐぐ……」

善子「ただの……プレイヤーの興奮材料なんかじゃないの。主人公とヒロインが愛を確かめ、お互いを求め合う素敵なものなのよ」

ダイヤ「うぅ……」

善子「だからね……ただ、破廉恥だからと、切り捨てないでほしい」

善子「時にホワイトアルバムは神ゲーなのよ」

善子「これ、色んな意味で号泣するから! もうパソコンごと貸すから!やって!!」

ダイヤ「し、しかし……こんなものを部屋においては」

善子「大丈夫、箱はここに置いておけばいいし……パソコンだけ持っていけばいい」

善子「ディスクはパソコンに入れたままにしておけば問題ないわ」

ダイヤ「わ……分かりました」

善子「ちなみに私は小春が好きよ」

ダイヤ「は、はい……」

877: 名無しで叶える物語 2018/01/03(水) 23:02:30.52 ID:YlqL7tyb.net
善子「かずさと雪菜は~」ウンタラ

善子「主人公は二人の間でずっと苦悩して~」カンタラ

善子「あ! 春希を果南センパイに置き換えたら面白いSS書けそう」

ダイヤ「そ、それはやめなさい!」ベシ

善子「ぎゃう……」

善子「と、とりあえずノベルゲーはやめときましょ……オススメのやつ全部貸すから」

善子「ホワイトアルバム2もグリザイアシリーズもマブラヴもFateもドラクリオットも色々貸すから」

ダイヤ「は、はい……」

善子「さてと……ノベルゲーム以外で遊べるやつにしましょう? 読むだけは寝ちゃうし、ゲームってものの良さを伝えられないわ」

ダイヤ「わ、わかりましたわ……では、サファイアが選んでください」

善子「わかったわ! じゃあ……>>878

880: >>1 これでneru 2018/01/03(水) 23:36:19.16 ID:fZQSRyh5.net
善子「地球防衛軍をやるわ!」

ダイヤ「ち、地球防衛軍」

善子「宇宙から攻めてくる敵から地球を守るゲームよ」

ダイヤ「現実的ではないですわね」

善子「ゲームはそういうもの!」

ダイヤ「な、なるほど……」

善子「地球防衛軍は、今1から5まで出てるの」

善子「もちろん最新作の5もあるんだけど、あえてこの2をやるわ」

善子「このシリーズはね、発売された当時ではかなりの売り上げを博したいいゲームなの」

善子「ストーリーは単純にして明快! 宇宙から現れた敵から地球を守るために戦う!」

善子「使える兵科……隊員は2種類」

善子「銃やバズーカのエキスパート、陸戦兵!」

善子「そして空を飛び回って科学兵器で戦う女の子、ペイルウィング!」

ダイヤ「この世界は女性も兵役を……」

善子「地球外の敵と戦うためには男女もないのよ……!」

ダイヤ「まさに全人類をあげての戦いというわけですわね……!」

899: 名無しで叶える物語 2018/01/05(金) 22:16:19.90 ID:yDb1kluS.net
・・・

ダイヤ「善子さん! 向こうから蟻がきていますわ!」

善子「ヨハネよ! ちっ……さすがに序盤のステージでも難易度が高いとキツイわね……」

ウワァァァァァ!!

ダイヤ「!」

善子「振り返るな!前を見て進むのよ!」

ダイヤ「しかし、しかし仲間が……」

善子「ここで止まって私たちも死んだら、あいつが死んだ意味がなくなる!」

ダイヤ「くっ……ごめんなさい、ごめんなさい……」

善子「青い地球を守るため~!」

ダイヤ「善子さん……?」

善子「地球防衛軍4の歌だけど……地球を守る気持ちは、2も4も一緒よ」

善子「青い地球を守るため!」

隊員『EDFの出動だ!!』

ダイヤ「…………!」

善子「ふふっ……ひらめけ勝利の稲光!」

ダイヤ「……宇宙人ども撃滅だ!」

善子「進めッ! 敵は前方の巨大蟻!!」

ダイヤ「うおおおおおっ!!」

901: 名無しで叶える物語 2018/01/05(金) 22:25:14.83 ID:yDb1kluS.net
ババババババッ!!

蟻「ギシャァアア!」

ダイヤ「はあ、はあ……」

善子「結構倒したはず……だけど、なによ……まだまだ湧いてくるじゃないの」

ダイヤ「あなたの堕天使とやらでどうにかならないんですか……」

善子「ふ……この世界に堕天使は不要。人の力だけで倒す────それが私たち地球防衛軍に課せられた使命であり、役割なのよ!」

ダイヤ「…………!」

ダイヤ「善子さん……ふふ、あなたという人は────」

善子「!! 生徒会長、後ろ!」

ダイヤ「!」

蟻「ギシャァアア!!」

ダイヤ「あ、あぁ……あ」

善子「ローリングで避けて! こいつは噛み付き───いや、これは……!!」

蟻「ブシャァッ!」

ダイヤ「さ、サンダーーー!!?」

善子「生徒会長ーーーーー!!」


・・・


善子「結局わたしひとりでクリアした……」

ダイヤ「まさか後ろに来ているなんて……」

善子「まさかあんな動きをするとはね……やっぱり蟻やばいわ、侮った私たちの負けね」

善子「やっぱり最初は爆発物で周りの建物は全部破壊して見晴らしよくした方が戦いやすいか……」

ダイヤ「え、ええと……」

善子「?」

ダイヤ「……非常に悔しいので、もう一度同じステージをやらせてください」

善子「!! ……ええ、もちろんいいわ! 次はこのゴリアス99で建物を……」

ダイヤ「ふむふむ、なるほどなるほど……爆発で建物を……」

902: 名無しで叶える物語 2018/01/05(金) 22:44:46.35 ID:yDb1kluS.net
善子「はーー……あそんだあそんだ! 目が疲れたわー……」

ダイヤ「初めてですわ、こんなに画面を長時間凝視し続けたのは……」

善子「なによ、映画とか見たりしないわけ?」

ダイヤ「映画は……見るときもありますが、それでも長くて2時間でしょう?」

ダイヤ「時計を見てみなさいな、もう3時間は続けていましたわよ……」

善子「……どうりでステージほとんどクリアしてるわけね」

ダイヤ「しかし、そろそろ12時……眠る時間でしょう」

善子「え、なに言ってるの?」

ダイヤ「え?」

善子「夜はまだまだこれからでしょ? 明日は休みだし、どうせ泊まるんだし」

ダイヤ「なにを言ってるんですか。夜更かしはお肌の敵、そして早寝早起きの生活リズムを作ることが1日を健康に生き抜く原点でしょう!」

善子「なんでよ! それじゃ夜中の時間がもったいないじゃない!」

ダイヤ「もったいない……? もったいってなんですか! 夜遅く寝て、昼過ぎまで寝ているなら結局同じでしょう!」

善子「深夜アニメとかあるのよ!見たいじゃん!」

ダイヤ「録画してればいいでしょう!」

善子「リアルタイムで見ることに意味があるのよ!」

ダイヤ「むむむむむむ」

善子「ぬぐぐぐぐぐぐ」

善子「ここは私の家よ! 郷に入っては郷に従えって言うでしょ!」

ダイヤ「わたくしはサファイアの姉として、妹を正しく導く義務があります!」

善子「勝手に言ってるだけでしょ!」

ダイヤ「姉とは勝手なものです!」

ダイよし『ぐぬぬぬぬぬ……』

903: 名無しで叶える物語 2018/01/05(金) 22:54:52.55 ID:yDb1kluS.net
善子「ならばこれで決めるしかないわね────」

ダイヤ「また、アレですのね────」

善子「いくわよ生徒会長! 私が勝ったら夜更かしで遊ぶ!」

ダイヤ「受けて立ちますわ、サファイア! わたくしが勝ったら一緒の布団で眠るのです!」

『────デュエル!!』

なにで勝ち負けを決める?
>>904

906: 名無しで叶える物語 2018/01/06(土) 00:11:32.51 ID:7NVwPDzF.net
善子「ゲームは簡単! お互いのいいところをあげ続け、あげられなくなった方の負け!」

ダイヤ「なんて難しいゲームですの……!?」

善子「難しいとかいうな!私だっていいところあるわ!」

ダイヤ「そうでしょうか……」

善子「ぐぬぬぬ! ……でもこのゲーム、相手をいかによく知っているかが問題よ」

善子「そう考えると、このゲーム、一見ルールは複雑そうだけど、実際ルールは複雑よ」

ダイヤ「……なにを言ってるのかわかりませんが、まあ、やってみましょう」

善子「えっとー……じゃあその1、生徒会長は生徒会長」

ダイヤ「それっていい点なのですか?」

善子「キャラに合ってるってことはいいことでしょ」

ダイヤ「は、はあ……ではこちらもその1……まあ、あまり容姿について言及はしたくないですけれど」

ダイヤ「容姿端麗ですわね、サファイアは」

善子「えっ……え、ちょ、なに!? なにその褒め方、はっず!!///」

ダイヤ「じ、事実です! さあ、ほらあなたの番です!」

善子「は、あ……はい、えっと……」

907: 名無しで叶える物語 2018/01/06(土) 00:46:10.22 ID:7NVwPDzF.net
最終的に

ダイヤ「はあ……はあ、はあ……」

善子「ふう……ふう……」

ダイヤ「ま、まだ出てくるんですわね……」

善子「そ……そっちこそね」

ダイヤ「まさか」

善子「まさか」

ダイよし『まさかそれだけ私(わたくし)のことが好きだったなんて……』

善子「やるわね生徒会長……いや、相棒と呼ぶべきかしら?」

ダイヤ「でしたら、ぜひお姉さまと呼んでいただきたいところですわね……」

善子「ふふ、誰が」

ダイヤ「強情な妹も可愛らしいものですわ」

善子「……そっちこそ」

ダイヤ「……ええ、そうですわ。わたくし、これでもあなたのことは結構気に入っていましてよ?」

善子「む」

ダイヤ「地獄弁は訳がわからないし、いきなり変な行動をすることも多い……」

ダイヤ「ですが、それもなんだか可愛らしい、なんて思います」

善子「い、いきなりマジな褒め方しないでよ……///」

ダイヤ「ふふ、それは当然、先ほどみたいな勢いで考えたわけではなく、本当に思っていることですからね」

善子「う~……///」

908: 名無しで叶える物語 2018/01/06(土) 01:02:07.40 ID:7NVwPDzF.net
ダイヤ「さ、ゆっくり寝るとしましょう?」

善子「は?! なんでそっちが勝ったみたいになってるのよ!」

ダイヤ「え? いやいや、今のはわたくしの勝ちでしょう? 紛れもなく」

善子「いやいやいや! 今のはまだ勝負ついてないでしょ! 私勝つから、勝って朝まで遊ぶの」

ダイヤ「寝て起きてから遊べばいいでしょうが!」

善子「やーだー!せっかく来たのにもったいない!」

ダイヤ「勿体無いという気持ちはわかりますが、生活リズムを崩してまで遊ぶのは認められません!」

善子「ぐぬぬぬぬ……」

ダイヤ「結局堂々めぐりのようですわね……」

善子「そのようね……なら、まだまだ続けるしかなさそうね」

ダイヤ「ええ、そのようですわ……」

ダイよし『────デュエル!!」


こうして二人の夜は更けていったのだった

909: 名無しで叶える物語 2018/01/06(土) 01:40:49.62 ID:7NVwPDzF.net
・・・

花丸「結局ふたりとも気づいたら寝ちゃってたんですか……」

ダイヤ「ええ……気づいたら朝でしたわ」

花丸「遊びすぎずら」

ダイヤ「うぐっ……言い返す言葉もありません……」

花丸「でも……うふふ」

ダイヤ「マルちゃん……?」

花丸「ううん、ふたりとも、おらが思ってた以上に簡単に仲良くなれたみたいで」

花丸「安心しちゃいました♪」

ダイヤ「そ、そうですか? わたくしはなかなか苦戦した気がしたのですが……マルちゃんがそう言うのなら、そうなのでしょうね」

ダイヤ「ありがとう、あなたのおかげですわ」

花丸「えへへ、マルは何もしてないよ~」

ダイヤ「ふふ、お礼を言いたいのですから、受け取ってくださいな♪」ナデナデ

花丸「えへ、えへへへ~……♪」

910: 名無しで叶える物語 2018/01/06(土) 01:45:07.15 ID:7NVwPDzF.net
ダイヤ「さてと」

花丸「お仕事?」

ダイヤ「ええ、サファイアに呼ばれていましてね」

花丸「……ふうん」

ダイヤ「どうかなさいました?」

花丸「ううん! 頑張ってね、ダイヤちゃん!」

花丸(マルが二人目の妹なのになあ……むう、妹増えすぎずら!)

花丸(あとで善子ちゃんにもお話ししてみよっと)

善子編END

911: 名無しで叶える物語 2018/01/06(土) 01:54:11.17 ID:7NVwPDzF.net
~さらに後日~

鞠莉「ダイヤ~」

ダイヤ「……」カリカリカリ←書類製作中

鞠莉「ねーえーダーイーヤー」

ダイヤ「……なんですか」

鞠莉「ひーまー」

ダイヤ「……」

ダイヤ「……」カリカリカリ

鞠莉「無視しないでよー!」

ダイヤ「……じゃあ言いますが、わたくしが作っているのは誰の書類ですか」

鞠莉「オーゥ! It's mine!」

ダイヤ「ええ、あなたのでしょうが! それをわたくしがやってるんですよ、理事長が本来作る書類を!わたすしが!」

鞠莉「Thank you!」

ダイヤ「まったく……なぜわたくしのほうがあなたより仕事を覚えているんでしょう……」

鞠莉「お礼にお菓子を用意するから~」

鞠莉「……まあ、別に? ダイヤの好きな後輩達も呼んでもいいケド?」

ダイヤ「ええ、いいですわね……それ」

鞠莉「……!」

ダイヤ「ただ……せっかくですし、たまには果南さんも入れて3人でお茶でもしませんか?」

鞠莉「!!」

ダイヤ「ふふ、最近あなたと遊んでなかったですし、そろそろ顔が見たかった頃なので」

鞠莉「おぅ……オゥ……オーゥ……」

ダイヤ「えっ……」

鞠莉「だ~いや~!! あいらびゅーー!」ムギュー スリスリ

ダイヤ「なーんで抱きつくんですか!? 書き間違えるでしょう、離れなさいな!」

鞠莉「いーやー! 今日はたくさん好きって伝えるから絶対離れない~!」

ダイヤ「な、なんなんですの、ほんとにもう……」

ダイヤ「……ふふ、ほんとにもう♪」ナデナデ


ほんとにEND

引用元: ダイヤ「他学年の子たちと遊びます!」