1: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 00:34:19.81 ID:34QfA8Ax.net
曜「ええっ? 好きな人が気づいてくれない?」
梨子「うん……その子――その人、なんというかすごい鈍い人で……私としてはアプローチしてるつもりなんだけど、あんまり気が付かれないみたいで……」
梨子「早く気がついてほしいのに……やっぱり私が地味だから、かな?」
曜「梨子ちゃんみたいなかわいい子にアプローチされて気づかない人とかいるの? ありえないよ!」
曜「誰、教えて、その人に一言言ってくるから!」
梨子「ちょっと待って!」
曜「ぐえっ!」
梨子「うん……その子――その人、なんというかすごい鈍い人で……私としてはアプローチしてるつもりなんだけど、あんまり気が付かれないみたいで……」
梨子「早く気がついてほしいのに……やっぱり私が地味だから、かな?」
曜「梨子ちゃんみたいなかわいい子にアプローチされて気づかない人とかいるの? ありえないよ!」
曜「誰、教えて、その人に一言言ってくるから!」
梨子「ちょっと待って!」
曜「ぐえっ!」
3: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 00:39:10.35 ID:34QfA8Ax.net
梨子「とりあえず、何か別の方法でアプローチしようかなって思って……」
曜「なるほど、それで私に相談……ってなんで私? もっと適任者がいるんじゃ……」
梨子「……ほ、ほら! 同い年の方がそういう感覚近いかなって。それで曜ちゃん」
曜「うーん、まぁいいか……」
梨子「それで……例えば、例えばだよ? 曜ちゃんだったら……どんなアプローチが嬉しかったりする……?」
曜「私? えー、全然考えたことないなぁ……」
梨子「……」
曜「あー、た、例えば料理作ってきてくれるとか? 胃袋を掴む、とかいうし! 私じゃなくてもみんな嬉しいと思うよ?」
梨子「料理か……なるほど、ありがとう曜ちゃん! 早速やってみるね!」
曜「……こんなんでアドバイスになったのかなぁ?」
曜「なるほど、それで私に相談……ってなんで私? もっと適任者がいるんじゃ……」
梨子「……ほ、ほら! 同い年の方がそういう感覚近いかなって。それで曜ちゃん」
曜「うーん、まぁいいか……」
梨子「それで……例えば、例えばだよ? 曜ちゃんだったら……どんなアプローチが嬉しかったりする……?」
曜「私? えー、全然考えたことないなぁ……」
梨子「……」
曜「あー、た、例えば料理作ってきてくれるとか? 胃袋を掴む、とかいうし! 私じゃなくてもみんな嬉しいと思うよ?」
梨子「料理か……なるほど、ありがとう曜ちゃん! 早速やってみるね!」
曜「……こんなんでアドバイスになったのかなぁ?」
9: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 00:49:18.94 ID:34QfA8Ax.net
翌日
梨子「あ、あのっ! 曜ちゃん!」
曜「ど、どしたの梨子ちゃん、落ち着きないけど……」
梨子「ええと、お昼一緒に食べない?」
曜「うん、いいよ。中庭行こっか」
梨子「それでね、昨日もらったアドバイスの件だけど……早速作ってきたの!」ジャーン
曜「おおー、サンドイッチ! おいしそう! これなら意中の相手も喜ぶね!」
梨子「……で、でね、曜ちゃんにたべてほしくて」
曜「へ? 私? 何で?」
梨子「じ、実はちょっと自信なくて……」
曜「あーなるほど、まずは味見ってわけね。それならお安い御用さ!」
梨子「じゃ、じゃあ……どうぞ……」
曜「いただきま~す」
梨子「…………」
曜「……うん、おいしい! 梨子ちゃん料理上手じゃん!」
梨子「さ、サンドイッチだから料理か分かんないけど……よかったぁ、曜ちゃんの口に合って」
曜「いや~、梨子ちゃんの相手が羨ましいよ。きっと毎日おいしい料理食べられるんだろうなぁ」
梨子「……」
梨子「あ、あのっ! 曜ちゃん!」
曜「ど、どしたの梨子ちゃん、落ち着きないけど……」
梨子「ええと、お昼一緒に食べない?」
曜「うん、いいよ。中庭行こっか」
梨子「それでね、昨日もらったアドバイスの件だけど……早速作ってきたの!」ジャーン
曜「おおー、サンドイッチ! おいしそう! これなら意中の相手も喜ぶね!」
梨子「……で、でね、曜ちゃんにたべてほしくて」
曜「へ? 私? 何で?」
梨子「じ、実はちょっと自信なくて……」
曜「あーなるほど、まずは味見ってわけね。それならお安い御用さ!」
梨子「じゃ、じゃあ……どうぞ……」
曜「いただきま~す」
梨子「…………」
曜「……うん、おいしい! 梨子ちゃん料理上手じゃん!」
梨子「さ、サンドイッチだから料理か分かんないけど……よかったぁ、曜ちゃんの口に合って」
曜「いや~、梨子ちゃんの相手が羨ましいよ。きっと毎日おいしい料理食べられるんだろうなぁ」
梨子「……」
11: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 00:54:25.49 ID:34QfA8Ax.net
曜「うんうん、これならきっと鈍い人も、梨子ちゃんの想いに気が付いてくれるよ!」
梨子「そ、そうかな……そうだといいな……」
曜「あ、そうだ。実は私も今日はお弁当手作りで……ちょっと多めに作りすぎちゃんだよね。だから、はい」
梨子「え、くれるの?」
曜「えへへ、食べて食べて♪」
梨子「う、うん――おいしい……! 曜ちゃん、やっぱりすごい料理上手だね」
曜「へへっ、なんか照れちゃうなぁ……」
梨子「……曜ちゃんのお弁当、毎日食べたいな……」
曜「ええ? なんか言った?」
梨子「ううん、何でも!」
梨子「そ、そうかな……そうだといいな……」
曜「あ、そうだ。実は私も今日はお弁当手作りで……ちょっと多めに作りすぎちゃんだよね。だから、はい」
梨子「え、くれるの?」
曜「えへへ、食べて食べて♪」
梨子「う、うん――おいしい……! 曜ちゃん、やっぱりすごい料理上手だね」
曜「へへっ、なんか照れちゃうなぁ……」
梨子「……曜ちゃんのお弁当、毎日食べたいな……」
曜「ええ? なんか言った?」
梨子「ううん、何でも!」
15: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 01:15:04.85 ID:34QfA8Ax.net
梨子「気づいてくれませんでした」
曜「なんで!? 普通は気づきそうなもんだけど……」
梨子「普通はね、普通はそうかもしれない。けどその人、大分鈍いみたいで」
曜「うむ~、なかなかの強敵ですな……」
梨子「そうなの……だからもっと別の方法はないかなって……」
曜「そうだなぁ……じゃあもっと分かりやすいアプローチがいいのかな?」
梨子「分かりやすいアプローチ?」
曜「そう、例えば……物を送る、とか!」
曜「なんで!? 普通は気づきそうなもんだけど……」
梨子「普通はね、普通はそうかもしれない。けどその人、大分鈍いみたいで」
曜「うむ~、なかなかの強敵ですな……」
梨子「そうなの……だからもっと別の方法はないかなって……」
曜「そうだなぁ……じゃあもっと分かりやすいアプローチがいいのかな?」
梨子「分かりやすいアプローチ?」
曜「そう、例えば……物を送る、とか!」
17: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 01:22:47.69 ID:34QfA8Ax.net
梨子「それってつまり……ぷれぜんとってこと?」
曜「そういうことだね! 相手の好みを聞いて、それに合わせたぷれぜんとを用意すれば、きっと好意に気が付いてくれること間違いなし!」
梨子「な、なるほど……確かに分かりやすいアプローチかも!」
曜「でしょでしょ!」
梨子「ち、ちなみに曜ちゃんは……今欲しいものとかある?」
曜「え? 私? 何で私?」
梨子「さ、参考程度に、と思って。その人、曜ちゃんと好みが近そうだから」
曜「そうなの? そんな人いるんだ……」
梨子「と、とにかく参考に教えてほしいなぁって」
曜「んーそうだなぁ……強いて言うなら練習で使うようなものとか……」
梨子「なるほど……」
曜「いや、メモ取るほどじゃないって」
梨子「ありがとう曜ちゃん! 私、また頑張ってみる!」
曜「うーん、うまくいくのかなぁ……?」
※なぜかNGワードらしいので、平仮名になってます
曜「そういうことだね! 相手の好みを聞いて、それに合わせたぷれぜんとを用意すれば、きっと好意に気が付いてくれること間違いなし!」
梨子「な、なるほど……確かに分かりやすいアプローチかも!」
曜「でしょでしょ!」
梨子「ち、ちなみに曜ちゃんは……今欲しいものとかある?」
曜「え? 私? 何で私?」
梨子「さ、参考程度に、と思って。その人、曜ちゃんと好みが近そうだから」
曜「そうなの? そんな人いるんだ……」
梨子「と、とにかく参考に教えてほしいなぁって」
曜「んーそうだなぁ……強いて言うなら練習で使うようなものとか……」
梨子「なるほど……」
曜「いや、メモ取るほどじゃないって」
梨子「ありがとう曜ちゃん! 私、また頑張ってみる!」
曜「うーん、うまくいくのかなぁ……?」
※なぜかNGワードらしいので、平仮名になってます
19: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 01:31:17.73 ID:34QfA8Ax.net
翌日
梨子「よ、曜ちゃん!」
曜「ど、どしたの梨子ちゃん、大きい声出して……」
梨子「あ、あの、これ……どうぞ!」
曜「これって……す、水筒?」
梨子「私も使っててすっごい良いものだから、曜ちゃんにも使ってほしいなって……」
曜「そうなんだ……でも何で急に? 今日なんかあったっけ?」
梨子「あーーあ、あれよ! 間違って同じの買っちゃったの! だから余ったのあげようと思って」
曜「えっ、もらうのなんてなんか悪いよ! お金払うから……」
梨子「本当にいいの! だから気にしないで」
曜「えー、でも……」
梨子「いつも曜ちゃんにはお世話になってるから……あ、あとこれもあげる」
曜「ん? 何これ……リストバンド?」
梨子「曜ちゃん、この色好きかなって思って……」
曜「うわぁ……確かにいい感じかも! 梨子ちゃん、私の好きな色知ってたんだね! デザインもいい感じ!」
梨子「……じ、実は私が買ったとのお揃いのデザインなんだ……」
曜「あっ、ホントだ! お揃いだ! なんか嬉しいねー」
曜「せっかくだし、千歌ちゃんにもお揃いの買ってあげようか?」
梨子「……」
梨子「よ、曜ちゃん!」
曜「ど、どしたの梨子ちゃん、大きい声出して……」
梨子「あ、あの、これ……どうぞ!」
曜「これって……す、水筒?」
梨子「私も使っててすっごい良いものだから、曜ちゃんにも使ってほしいなって……」
曜「そうなんだ……でも何で急に? 今日なんかあったっけ?」
梨子「あーーあ、あれよ! 間違って同じの買っちゃったの! だから余ったのあげようと思って」
曜「えっ、もらうのなんてなんか悪いよ! お金払うから……」
梨子「本当にいいの! だから気にしないで」
曜「えー、でも……」
梨子「いつも曜ちゃんにはお世話になってるから……あ、あとこれもあげる」
曜「ん? 何これ……リストバンド?」
梨子「曜ちゃん、この色好きかなって思って……」
曜「うわぁ……確かにいい感じかも! 梨子ちゃん、私の好きな色知ってたんだね! デザインもいい感じ!」
梨子「……じ、実は私が買ったとのお揃いのデザインなんだ……」
曜「あっ、ホントだ! お揃いだ! なんか嬉しいねー」
曜「せっかくだし、千歌ちゃんにもお揃いの買ってあげようか?」
梨子「……」
22: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 01:35:38.88 ID:34QfA8Ax.net
曜「そうだっ! 2年生と、1年生、3年生でそれぞれそろえるのもいいかも! そういうの、ダンスとかで映えるんだよね~」
梨子「あ、うん……いいかもね……」
曜「? あ、そうそう。貰ってばっかで悪いから、梨子ちゃんには……これ!」
梨子「……髪留め?」
曜「うんっ。ちょっと雑貨屋さんを見てたら、梨子ちゃんに似合いそうなやつがあったんだ。だからつい買ってきちゃった」
梨子「そ、そんな、悪いよ曜ちゃん」
曜「梨子ちゃんもくれたし、これでお互い様かな? きっと似合うと思うから、使ってほしいな」
梨子「うん……ありがとう曜ちゃん! 一生大事にする!」
曜「はは、一生は大げさじゃないかな……」
梨子「あ、うん……いいかもね……」
曜「? あ、そうそう。貰ってばっかで悪いから、梨子ちゃんには……これ!」
梨子「……髪留め?」
曜「うんっ。ちょっと雑貨屋さんを見てたら、梨子ちゃんに似合いそうなやつがあったんだ。だからつい買ってきちゃった」
梨子「そ、そんな、悪いよ曜ちゃん」
曜「梨子ちゃんもくれたし、これでお互い様かな? きっと似合うと思うから、使ってほしいな」
梨子「うん……ありがとう曜ちゃん! 一生大事にする!」
曜「はは、一生は大げさじゃないかな……」
24: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 01:45:11.48 ID:34QfA8Ax.net
梨子「またダメでした」
曜「なんでっ!? なんでダメだったの!? ちょっとその相手、いくらなんでもひどすぎない? やっぱり私が一言強く言わないと……」
梨子「そ、それはいいの! きっと私があげたものが、あんまりセンスなかったと思うから……」
曜「えー、でも私がこの間貰った水筒、すっごい便利で重宝してるけどな。まぁちょっと実用的すぎるのがアレかもしれないけど」
梨子「やっぱりそうだんだ!」
曜「わ、私がそう感じただけだから! 普通はもの貰ったらすっごい嬉しいって!」
梨子「もう、私どうすればいいか分からないよ……」
曜「う、うーん、困ったね……あっ、そうだ!」
梨子「……?」
曜「手作り+贈り物なんていいんじゃない! 例えば手編みのセーター編むとか!」
梨子「お、お裁縫……ちょっと自信ないかも……」
曜「時間かけてもいいと思うよ。そういうの手作りでもらうと、本当に嬉しいと思うし。気持ちで勝負だよ、梨子ちゃん!」
梨子「う、うん……頑張ってみる……!」
梨子「ち、ちなみに曜ちゃんは……」
曜「また私? んー……まぁ私寒がりだから、温かくなるものであればいいかなー、って感じだけど……」
梨子「な、なるほど……頑張ってみる!」
曜「今度こそうまくいくといいね……」
曜「なんでっ!? なんでダメだったの!? ちょっとその相手、いくらなんでもひどすぎない? やっぱり私が一言強く言わないと……」
梨子「そ、それはいいの! きっと私があげたものが、あんまりセンスなかったと思うから……」
曜「えー、でも私がこの間貰った水筒、すっごい便利で重宝してるけどな。まぁちょっと実用的すぎるのがアレかもしれないけど」
梨子「やっぱりそうだんだ!」
曜「わ、私がそう感じただけだから! 普通はもの貰ったらすっごい嬉しいって!」
梨子「もう、私どうすればいいか分からないよ……」
曜「う、うーん、困ったね……あっ、そうだ!」
梨子「……?」
曜「手作り+贈り物なんていいんじゃない! 例えば手編みのセーター編むとか!」
梨子「お、お裁縫……ちょっと自信ないかも……」
曜「時間かけてもいいと思うよ。そういうの手作りでもらうと、本当に嬉しいと思うし。気持ちで勝負だよ、梨子ちゃん!」
梨子「う、うん……頑張ってみる……!」
梨子「ち、ちなみに曜ちゃんは……」
曜「また私? んー……まぁ私寒がりだから、温かくなるものであればいいかなー、って感じだけど……」
梨子「な、なるほど……頑張ってみる!」
曜「今度こそうまくいくといいね……」
25: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 01:52:02.77 ID:34QfA8Ax.net
翌日
梨子「よ、曜ちゃん……」
曜「おわっ! り、梨子ちゃん大丈夫? 目にクマが……」
梨子「こ、これ……試しに作ってみたの、マフラー……どうかな?」
曜「もしかして1日で作ったの?! す、すごい才能かもしれない……」
曜「あ、でもこのマフラー……」
梨子「?」
曜「……ちょっと大きい、かな?」
梨子「……」ウル……
曜「あっあっ……そ、そうか! こういう使い方すればいいんだ!」マキマキ
梨子「……へ?」
曜「2人用と考えたらちょうどいいねー、なーんて……」
梨子「……」ドキドキ
曜「ま、まぁこれでも全然使えるって、ねっ! こ、これあげるから元気出してよ!」
梨子「……これは?」
曜「私もちょっと手袋を縫ってて……いっぱい作ったから梨子ちゃんにあげる」
曜「ちなみに私の手袋とお揃いー、なんつって……ははっ」
梨子「あ、ありがとう曜ちゃん……」
梨子「……あったかいね」
曜「……うん、すごいあったかい」
梨子「よ、曜ちゃん……」
曜「おわっ! り、梨子ちゃん大丈夫? 目にクマが……」
梨子「こ、これ……試しに作ってみたの、マフラー……どうかな?」
曜「もしかして1日で作ったの?! す、すごい才能かもしれない……」
曜「あ、でもこのマフラー……」
梨子「?」
曜「……ちょっと大きい、かな?」
梨子「……」ウル……
曜「あっあっ……そ、そうか! こういう使い方すればいいんだ!」マキマキ
梨子「……へ?」
曜「2人用と考えたらちょうどいいねー、なーんて……」
梨子「……」ドキドキ
曜「ま、まぁこれでも全然使えるって、ねっ! こ、これあげるから元気出してよ!」
梨子「……これは?」
曜「私もちょっと手袋を縫ってて……いっぱい作ったから梨子ちゃんにあげる」
曜「ちなみに私の手袋とお揃いー、なんつって……ははっ」
梨子「あ、ありがとう曜ちゃん……」
梨子「……あったかいね」
曜「……うん、すごいあったかい」
29: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 02:05:48.10 ID:34QfA8Ax.net
梨子「また微妙な感じでした」
曜「び、微妙な報告……いい方向なの?」
梨子「うん、多分いい方向だと思うんだけど……いまいち自信が沸かないというか……」
曜「うーん……じゃあいっそのこと告白するっきゃないっしょ!」
梨子「告白……えええっ!?」
曜「いやだってもう鈍すぎだよその人! だったらもうストレートに気持ちを伝えるしかないって!」
梨子「こ、告白かぁ……もうそれしかないのかな」
曜「ここまで色々やってきたんだし、きっと大丈夫だよ! 自信もって、梨子ちゃん!」
梨子「……うん、わかった。私も覚悟を決めたよ、曜ちゃん」
曜「頑張ってね、梨子ちゃん。それじゃあまた明日――」
梨子「曜ちゃん!」
曜「……?」
梨子「……好きです」
曜「……ほえ?」
梨子「私は……桜内梨子は、曜ちゃんのことが好きです!」
曜「……」
曜「ええええええ!?」
曜「び、微妙な報告……いい方向なの?」
梨子「うん、多分いい方向だと思うんだけど……いまいち自信が沸かないというか……」
曜「うーん……じゃあいっそのこと告白するっきゃないっしょ!」
梨子「告白……えええっ!?」
曜「いやだってもう鈍すぎだよその人! だったらもうストレートに気持ちを伝えるしかないって!」
梨子「こ、告白かぁ……もうそれしかないのかな」
曜「ここまで色々やってきたんだし、きっと大丈夫だよ! 自信もって、梨子ちゃん!」
梨子「……うん、わかった。私も覚悟を決めたよ、曜ちゃん」
曜「頑張ってね、梨子ちゃん。それじゃあまた明日――」
梨子「曜ちゃん!」
曜「……?」
梨子「……好きです」
曜「……ほえ?」
梨子「私は……桜内梨子は、曜ちゃんのことが好きです!」
曜「……」
曜「ええええええ!?」
30: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 02:13:34.30 ID:34QfA8Ax.net
曜「いやいやいや梨子ちゃん! 練習だからってそんなことは……」
梨子「練習じゃないよ! 本気だよ!」
曜「う、うそ! じゃ、その鈍感な人って……」
梨子「ぜーんぶ曜ちゃんのことです!」
曜「がーん! わ、私だったのか……」
梨子「鈍すぎだよ、本当に! 今まで曜ちゃんのアドバイス通りにしてから、さすがに気づくと思ったのに!」
曜「だ、だってあれは全部練習かと……」
梨子「練習で徹夜して編み物はしないよ」
曜「そ、そっか……そうだよね、ははは……」
梨子「もう、本当に頑張ったんだからね……」
曜「……あーもう! だったら私だって……私は……」
曜「渡辺曜は……梨子ちゃんのことが大大大好きです!」
梨子「……」
梨子「えええええ!?」
梨子「練習じゃないよ! 本気だよ!」
曜「う、うそ! じゃ、その鈍感な人って……」
梨子「ぜーんぶ曜ちゃんのことです!」
曜「がーん! わ、私だったのか……」
梨子「鈍すぎだよ、本当に! 今まで曜ちゃんのアドバイス通りにしてから、さすがに気づくと思ったのに!」
曜「だ、だってあれは全部練習かと……」
梨子「練習で徹夜して編み物はしないよ」
曜「そ、そっか……そうだよね、ははは……」
梨子「もう、本当に頑張ったんだからね……」
曜「……あーもう! だったら私だって……私は……」
曜「渡辺曜は……梨子ちゃんのことが大大大好きです!」
梨子「……」
梨子「えええええ!?」
32: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 02:24:35.63 ID:34QfA8Ax.net
梨子「いやいやいや曜ちゃん! 対抗して何を言ってるの?」
曜「張り合ってるわけじゃないよ! 梨子ちゃんこそ鈍感だなと思って!」
梨子「ええ?」
曜「だって梨子ちゃんのために料理も作ってきたし、ぷれぜんとも用意したし、手袋だって作ったのに……梨子ちゃん、なんか反応薄くて」
曜「梨子ちゃんにアドバイスしつつもこのニブチンめ! って思ってたよ!」
梨子「え、ええ? じゃあ何で私にアドバイスしてたの?」
曜「そりゃ梨子ちゃん真剣だったし、断るわけにもいかないでしょ……悔しかったけど、梨子ちゃんにはちゃんと好きな人がいるから、応援しなきゃなって」
曜「ん? でも結果的には自分の恋をサポートしてたってこと? もうよくわかんなくなってきた……」
梨子「ぷっ……曜ちゃん、言ってることがよく分からないよ?」
曜「私もよく分かってないや……ははは」
曜「張り合ってるわけじゃないよ! 梨子ちゃんこそ鈍感だなと思って!」
梨子「ええ?」
曜「だって梨子ちゃんのために料理も作ってきたし、ぷれぜんとも用意したし、手袋だって作ったのに……梨子ちゃん、なんか反応薄くて」
曜「梨子ちゃんにアドバイスしつつもこのニブチンめ! って思ってたよ!」
梨子「え、ええ? じゃあ何で私にアドバイスしてたの?」
曜「そりゃ梨子ちゃん真剣だったし、断るわけにもいかないでしょ……悔しかったけど、梨子ちゃんにはちゃんと好きな人がいるから、応援しなきゃなって」
曜「ん? でも結果的には自分の恋をサポートしてたってこと? もうよくわかんなくなってきた……」
梨子「ぷっ……曜ちゃん、言ってることがよく分からないよ?」
曜「私もよく分かってないや……ははは」
33: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 02:29:43.90 ID:34QfA8Ax.net
曜「けどさ、結果的には作戦成功ってことだよね? 私たち、両想いになったんだもんね!」
梨子「なった、というかそうだった、というか……うん、結果オーライ、だね」
曜「えへへ、やったぁ……別の収穫もあったし、よかったよかった!」
梨子「……別の収穫って?」
曜「うんっ! 何かね、これまで頑張ってる梨子ちゃん見てきてね……」
曜「……梨子ちゃんのこと、もっと好きになっちゃったみたい」
梨子「……私も、曜ちゃんのこと、もっともーっと好きになっちゃったよ?」
梨子「もしかして、これも含めて作戦だった?」
曜「……分かんない、分かんないけど……」
曜「……これからもよろしくお願いします、梨子ちゃん」
梨子「……こちらこそよろしく、曜ちゃん」
END
梨子「なった、というかそうだった、というか……うん、結果オーライ、だね」
曜「えへへ、やったぁ……別の収穫もあったし、よかったよかった!」
梨子「……別の収穫って?」
曜「うんっ! 何かね、これまで頑張ってる梨子ちゃん見てきてね……」
曜「……梨子ちゃんのこと、もっと好きになっちゃったみたい」
梨子「……私も、曜ちゃんのこと、もっともーっと好きになっちゃったよ?」
梨子「もしかして、これも含めて作戦だった?」
曜「……分かんない、分かんないけど……」
曜「……これからもよろしくお願いします、梨子ちゃん」
梨子「……こちらこそよろしく、曜ちゃん」
END
引用元: ・梨子「気がついてほしいのに……」
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