1: |c||´.-`|| 善子ママのキャラ付けと、本編の展開と違うのでお許しを… 2017/12/06(水) 21:04:02.70 ID:CzuUReH2.net
とある日、善子の部屋…

善子「…」

善子(堕天使ヨハネ、絶賛不登校中…)

善子「…」

善子「うわあああああああああ!」

善子「やってしまったああ!やあってしまったああああああ!」ゴロゴロ

善子「あんな自己紹介したらもう学校に行けないわよーーーーー!」ワーン

善子ママ「こらー善子!うるさいわよ!ご近所さんに怒られるでしょ!」ガチャ

善子「!」

善子「入ってこないでよママ!」バッ

善子ママ「あ、こら!開けなさいよ!」ググググ…

2: 名無しで叶える物語 2017/12/06(水) 21:04:55.54 ID:CzuUReH2.net
善子「ぐぬぬ…“不死鳥の騎士団”の手の者め!我の結界を侮るでないわ!」ググググ…

善子ママ「あまーい!その程度の結界で私を封じることなどできぬ!」バタン

善子「ふぎゃんっ!」ドサッ

善子ママ「まったく!いつまで引きこもってるのよ!早く学校に行きなさい!」

善子「む、無理よ!自己紹介であんなコト言っちゃったんだし!」

善子「どんな顔して学校に行けばいいのよー!」

善子ママ「…」

善子ママ「ぷっ!り、リトルデーモンだっけ?なんなのソレ…」ププ

善子「わ、笑うなぁー!///」カァアアア

3: 名無しで叶える物語 2017/12/06(水) 21:05:39.76 ID:CzuUReH2.net
善子「親なのに娘の失態を笑うなんて!もう知らない!」プイッ

善子ママ「もー、そんなに怒らないでよ。美人が台無しだぞー」プニプニ

善子「…」プクー

善子ママ「ん?」プニプニ

善子ママ「…」プニプニ

善子「な、なによ…」

善子ママ「アンタ太ったんじゃない?」

善子「追い討ちかけるんじゃないわよ!」

4: 名無しで叶える物語 2017/12/06(水) 21:06:14.86 ID:CzuUReH2.net
善子ママ「そうだわ、久々に2人でどこかに出かけましょう!」

善子「…はあ?行かないわよ、面倒だし」

善子ママ「いいじゃない。引きこもってばかりだからいい気分転換になるわよ、ね?」

善子「行きません」

善子ママ「あ、じゃあママの故郷までドライブしよっか?楽しいぞー?」

善子「行かないってば」

善子ママ「…」

善子「…」

善子ママ「…そう」

善子ママ「じゃあアンタ今日から3日間ごはん抜きね」

善子「私、親に脅されてる!?」

5: 名無しで叶える物語 2017/12/06(水) 21:07:00.20 ID:CzuUReH2.net
車中…

善子「…」

善子ママ「いつまでも膨れてないの。たまには親娘でドライブもいいものよ」

善子「…サービスエリアでソフトクリーム食べたい」

善子ママ「はいはい」クス

善子ママ「…」

善子ママ「そういえば…最近、学校でAqoursってスクールアイドルができたとか」

善子「…何でそんなこと知ってるの?」

善子ママ「親ネットワークってやつよ」

善子「なによそれ…」

善子ママ「それでね、こないだ花丸ちゃんのお母さんと話したんだけどアンタも誘われたんだって?」

善子「何回かね、ずら丸から一緒にやろうって言われたわ」

善子ママ「やらないの?」

善子「わ、私そんなのキョーミないもん」

6: 名無しで叶える物語 2017/12/06(水) 21:07:52.84 ID:CzuUReH2.net
善子ママ「ウソね、目が泳いでるわ!ママの目はごまかせないわよ!」

善子「うっ…!だ、堕天使にはそんなキラキラした世界は似合わないのよ!」

善子ママ「ふーん…何でもチャレンジしてみればいいのに。もったいないわねー」

善子「そういえば…ママの学生時代って聞いたことないけどどんな感じだったの?」

善子ママ「えっ?えっと…ねー…」

善子ママ「もちろんクラスの人気者だったわよ?美人って評判でモテモテだったんだから」

善子「なっ、なにそれ!私と正反対じゃない!」

善子「くっ…!なんとなくママからオーラが出てきた気がするわ…!」

善子ママ「そ、そうでしょ?善子もママを見習って学校の人気者になりなさい?」

善子「…スクールアイドル始めたらなれるかしら?」ソワソワ

善子ママ「きっとなれるわよ!あ、サービスエリアが見えてきたわね」

善子ママ「ほらほら、ソフトクリームたべよっ!」

善子「うんっ!」

善子ママ(ふふっ、ちょっとは元気出てきたかしら)

――――
――

7: 名無しで叶える物語 2017/12/06(水) 21:08:45.08 ID:CzuUReH2.net
数時間後、静岡のとある町…

善子「やっと着いた…ママの故郷は遠いわよ…」

善子ママ「んー!やっぱり地元は落ち着くわねー!」ノビー

善子「これからどこ行くのよ。おばあちゃんの家とか?」

善子ママ「それはまた今度。今日は善子に見せたい場所があったのよ」

善子「見せたい場所?」

善子ママ「…と、その前に。ずっと運転してたから喉が渇いたわね」

善子ママ「ママの馴染みの店に行きましょ」

9: 名無しで叶える物語 2017/12/06(水) 21:09:48.22 ID:CzuUReH2.net
喫茶店…

善子ママ「こんにちはー」カランカラン

店主「あらいらっしゃい、久しぶり」

善子ママ「ここは高校のときの同級生がやってる店なの」

善子「へー…オシャレな喫茶店ね」

店主「娘さん?お母さんに似てすごく美人ね」

善子「あ、ありがとうございます…///」カァアアア

善子ママ「じゃあ、とりあえずビールとコーヒーお願い」

善子「待ちなさいよ!車で来たんでしょーが!」

善子ママ「あ、そうだった。じゃあコーヒー2つね。あと特製チーズケーキもね」

店主「はーい、ちょっと待っててね」

10: 名無しで叶える物語 2017/12/06(水) 21:10:22.58 ID:CzuUReH2.net
店主「はい、お待たせ」コト

善子「お、おいしいー!」モグモグ

善子ママ「ん~♪やっぱりここのチーズケーキはサイコーね!」モグモグ

店主「平日にどうしたの?学校は?」

善子ママ「それがねー聞いてよ!この子ったら学校で大ポカして不登校に…」

善子「わー!わー!余計なこと言わなくていいから!」

店主(なんだか…本当に似てるわね)クス

善子ママ「…っと、ちょっと待っててね」スッ

善子「ん?どこ行くのママ」

善子ママ「ちょっと暗黒物質(ダークマター)を放出してくるわ」

善子「普通にトイレって言いなさいよ!」

11: 名無しで叶える物語 2017/12/06(水) 21:11:22.54 ID:CzuUReH2.net
客ABC「どうも~!やってる~?」カランカラン

店主「あ、いらっしゃいませー」

善子ママ「~♪」

バタン…

客B「ん?」

客A「どうしたの?」

客B「いまトイレに入った人、どこかで見たような…」

客C「あれよ、高校の時に同じクラスだった津島さん!」

客A「あーそうだ!思い出したわ!」

善子「いま来た3人、ママと店主さんのクラスメイトだった人たちですか?」

店主「そうよ。田舎は狭いからね、よく昔の同級生が来るのよね」

12: 名無しで叶える物語 2017/12/06(水) 21:12:08.30 ID:CzuUReH2.net
客A「津島さんっていえばさ」

客A「変な自己紹介してからしばらく不登校だったよね?」

善子「えっ…?」

客B「そう!なんだっけ…堕天使がどうとかラグナロク?がどうとか…」

客A「それそれ!意味わかんないよね」

客C「なんだか痛かったよね。学校に来てからもほとんど話したこと無いけど」

客B「私も。でもさ、意外とかなり遊んでたらしいよ?」

客A「なんか男を取っ替え引っ替えだったとか」

客C「本当~?見えないよー。変な子だったしウワサじゃないの?」

<アハハハハ!

善子「…」

店主「よ、善子ちゃん…」

13: 名無しで叶える物語 2017/12/06(水) 21:13:12.64 ID:CzuUReH2.net
善子ママ「おまたせー、じゃあそろそろ目的の場所に行こうか…」

善子「…」バンッ!

善子ママ「どうしたの?急に立ち上がって…」

善子「…ウソつき」ダッ

善子ママ「ちょっと善子!?」

善子ママ「善子!善子ってばー!」

客A「あ、やっぱり津島さん?」

客B「久しぶり!いまどこにいるんだっけ?」

善子ママ「あっ…えっと、今ちょっと…」

店主(彼女たちは私が相手してるから。善子ちゃん、あっちの方に行ったみたいよ)ヒソヒソ

善子ママ「ご、ごめんね!お金置いてくから!」

14: 名無しで叶える物語 2017/12/06(水) 21:13:48.47 ID:CzuUReH2.net
公園…

善子「…」

善子ママ「見つけた…」ハァ…ハァ…

善子「…ママだって同じじゃない」

善子「あの人たちが言ってた…!自分だって不登校なのに私のこと笑って…」

善子「人気者だったなんてウソついて…」

善子「こんなところに来るんじゃなかった…」グス

善子ママ「…ごめんね、善子」

善子「私…やっぱり学校に行かない。スクールアイドルもどうだっていいわよ…」

善子ママ「よ、善子…」

15: 名無しで叶える物語 2017/12/06(水) 21:14:32.65 ID:CzuUReH2.net
善子ママ「嘘をついたのは謝るわ…。ただ、私は善子に元気になってほしくて…」

善子ママ「ママと同じような学校生活を送ってほしくなかったから…」

善子「…」

善子「…もう帰りましょうよ。…知りたくなかったママの昔話も聞けたことだし」

善子ママ「…」

善子ママ「…まだ帰らないわよ」

善子「え?」

善子ママ「アンタに見せたいところがある、って言ったでしょ!」グイッ

善子「あっ!ちょっとママ!?」

――――
――

16: 名無しで叶える物語 2017/12/06(水) 21:15:27.29 ID:CzuUReH2.net
とある山道…

善子「はぁ…はぁ…」

善子「ど、どこまで登るのよ…」

善子ママ「もうすぐよ」

善子「こんな山に何があるっていうのよ…」

善子ママ「…」

善子ママ「…実はね、ママの時代にもスクールアイドルってあったのよ」

善子「…えっ、そうなの?」

善子ママ「今より全然、規模が小さかったけどね」

善子ママ「ママね…自分を変えたくて始めようと思ったの」

善子ママ「でも無理だったのよ。内気な私じゃメンバーが集められなくて…」


『スクールアイドル?こんな田舎でそんなの無理でしょ』

『恥ずかしいだけだよ~!やめた方がいいって』

『うーん、津島さんのことよく知らないし…ごめんね』


善子ママ「…」ジワ…

善子ママ「…あはは、昔を思い出しちゃった」ゴシゴシ

善子「ママ…」

善子ママ「あ、ほら!頂上に着いたわよ!」

17: 名無しで叶える物語 2017/12/06(水) 21:16:15.23 ID:CzuUReH2.net
頂上…

善子ママ「暗くなってきた今がちょうどいいわね」

善子「こんな所から一体なにが…」

善子「…!」

キラキラ…

善子「わぁ…!」

善子「すごい…キレイ…」

善子「街の灯りが…まるで内浦のスカイランタンみたいに輝いてる…」

18: 名無しで叶える物語 2017/12/06(水) 21:16:53.53 ID:CzuUReH2.net
善子ママ「ね、すっごくキレイでしょ?」

善子ママ「ママね、落ち込んだ時によくこの場所に来てたんだ。だから善子にも見せてあげたかったの」

善子「そう…だったの…」

善子ママ「この灯りの数だけ色んな想いの人たちがいるって思うと…少し元気が出てきたの」

善子ママ「私と同じように落ち込んだり躓いた人がいるのかな…って」

善子「…」

善子ママ「ママは…なかなか立ち上がることが出来なかったけど…」

善子ママ「善子なら勇気を出せば、きっと光が灯るはず…私はそう信じてるから…」

善子「ママ…」

善子「…」

善子「…」スゥ…

善子「わーたーしーはーーーー!」

19: 名無しで叶える物語 2017/12/06(水) 21:17:20.50 ID:CzuUReH2.net
善子「私はー!津島善子よーーー!」

善子「ぜーったいにー!ナンバーワンのスクールアイドルになるんだからーーー!」

善子ママ「善子…!」

善子ママ「…」スゥ…

善子ママ「娘のことー!応援してねーーー!」

善子ママ「よろしくねーー!リトルデーモンたちーーーー!」

善子「…ふふっ」

善子・善子ママ「あはははは…!」

善子「みんなに聞こえたかしら?」

善子ママ「うん、きっとね!」

20: 名無しで叶える物語 2017/12/06(水) 21:17:53.18 ID:CzuUReH2.net
善子「私…学校行く。スクールアイドルやってみる!」

善子ママ「善子…!」

善子「たくさんの人たちに光を届けられるような…そんなスクールアイドルになりたい!」

善子ママ「なれるわよ!だって私の自慢の娘なんだから!」

善子「…ママ」

善子ママ「ん?」

善子「…ありがとう」

善子ママ「あら、堕天使も親にありがとうって言うのね」クス

善子「か、からかわないでよっ!///」カァアアア

善子(私…)

善子(ママの子供で…よかった…)

21: 名無しで叶える物語 2017/12/06(水) 21:18:22.50 ID:CzuUReH2.net
善子ママ「じゃあ、そろそろ帰ろうか」

善子「あっそうだ!聞きたいことあったんだけど…」

善子ママ「ん?」

善子「クラスメイトの人たちが…ママのこと、その…」

善子「遊び人だって言ってたんだけど…どうなの?」

善子ママ「…ぷっ!」

善子ママ「なに言ってんだか、私はずーっとパパ一筋だったわよ」

善子「それ本当?」

善子ママ「もう嘘はつかないわ。なんならパパに聞いてみる?」クス

善子「い、いいわよ!信じてるから!///」カァアアア

――――
――

22: 名無しで叶える物語 2017/12/06(水) 21:19:14.55 ID:CzuUReH2.net
ブロロロ…

善子「あ、さっきの喫茶店…」

善子「ママ!ちょっとストップストップ!」

善子ママ「どうしたの?」

善子「え、えっと…」

善子「ちょっとその…暗黒物質を放出してくるわ…///」

善子ママ「もう、早く済ましてきちゃいなさいよ」

善子「うん、わかった!」

23: 名無しで叶える物語 2017/12/06(水) 21:20:21.06 ID:CzuUReH2.net
喫茶店…

善子「…」カランカラン

店主「いらっしゃいませ…って善子ちゃん?」

善子「…」スタスタスタ

客ABC「え、な、なになに??」

善子「よーく聞きなさい!」ビシッ

客ABC「ひいっ!?」ビクゥッ

善子「いい!偉大なる母から生まれしこの堕天使ヨハネが!」

善子「いずれあなた方をリトルデーモンの一員にしてあげます!来たるべきラグナロクに備えるのよ!」

客ABC「は、は、はいぃっ!」

善子「…」

善子「と、というわけで!おじゃましましたー!」

善子「店主さんごちそうさまー!また来ますからー!」カランカラン

客ABC「」ポカーン

店主「…」

店主(津島さん、やっぱりあなたの子だわ)

店主(とっても善い子…なんだもの)クス

24: 名無しで叶える物語 2017/12/06(水) 21:21:18.72 ID:CzuUReH2.net
善子「ママただいま!」バタン

善子ママ「おかえり、早かったのね」

善子ママ「…どう?スッキリした?」

善子「うん!とっても!」

善子ママ「そっか…じゃあ、家に帰りましょうか!」

善子「さあ、リトルデーモン第1号!家まで全速前進よー!」

善子ママ「心得た我がマスター!よーし、かっ飛ばすわよー!」

ブロロロ…

――――
――

25: 名無しで叶える物語 2017/12/06(水) 21:22:11.62 ID:CzuUReH2.net
次の日、浦の星女学院…

善子「あ、お、おはよう…」ガラッ

ルビィ「あ、善子ちゃん!」

花丸「やっときたずらね!みんな待ってたんだよ!」

クラスメイト「善子ちゃん!久しぶり!」

クラスメイト「授業遅れてるからノート見せてあげるね!」

善子「…!」

善子「あ、ありがとうみんな…」

善子「…」

善子「あ、あのね!花丸!ルビィ!」ドキドキ

花丸・ルビィ「ん?」

善子「わ、私は…その…えっと…」ドキドキ


『勇気を出せば、きっと光が灯るはず…!』


善子「…」

善子「私は!」

善子「私は2人と一緒に…スクールアイドルを――――」




おわり

引用元: 善子「ママと2人で」