1: 名無しで叶える物語 2017/12/10(日) 22:35:27.34 ID:DLgCWHwC.net
※二十歳超えてる設定です。お酒は二十歳になってから!


曜・梨子「「かんぱ~い!」」


曜「いや~まさかこうして梨子ちゃんとお酒を飲む日が来るとはね」

梨子「うん……こうして会うの、ちょっと久しぶりだしね……千歌ちゃんは?」

曜「おうちの方が忙しいみたいで今日はパス。まぁ、また近くにでも飲もうよ」

梨子「そうだね。千歌ちゃんともお酒、飲んでみたいし。というか、今日は曜ちゃんの家でよかったの?」

曜「いいのいいの。こっちの方が安く済むしね~。おつまみは曜ちゃんにお任せ!」

梨子「ふふっ、楽しみだな~」

曜「ちなみに梨子ちゃんって、お酒強いの?」

梨子「私? 多分強くはないけど……普通かなぁ?」

曜「へぇ~、そうなんだぁ……」

2: 名無しで叶える物語 2017/12/10(日) 22:39:01.22 ID:DLgCWHwC.net
梨子「――あぁー飲まなきゃやってらんない! 時代が悪いのよ時代がぁ!」

曜「お、落ち着いて梨子ちゃん……」

梨子「これが落ち着いてられるかってーの! ゴクッゴクッ……うぃーひっく」

曜「梨子ちゃん飲みすぎだよ……」

梨子「飲み過ぎてないもん! 酔ってないもん!」

曜「ええ……」

曜(まさか梨子ちゃんが悪酔いするタイプだったとは……なんか学校で嫌なことでもあったんだろうか)

梨子「うぃー……にしても曜ちゃん……」

曜「……うん?」

梨子「……すっごいかわいくなったね~」

曜「……はい?」

5: 名無しで叶える物語 2017/12/10(日) 22:44:36.91 ID:DLgCWHwC.net
梨子「高校の頃からすっごいかわいかったけどさー……卒業してからもっとかわいくなったよね」

曜「え、えー、そんなことないよー……」

梨子「ちょっと大人っぽくもなったし……ついでに、ここも大きくなったし」

曜「ひゃっ! ど、どこ触ってるの梨子ちゃん!」

梨子「いいじゃな~い、減るもんじゃなしー……。彼氏とかいたりするの?」

曜「えっ? い、いないけど……?」

梨子「うっそー! こーんなにかわいいのに? こんなにかわいいのに?」

曜「なんで2回も言ったの……それを言ったら、梨子ちゃんだって、すごい綺麗になったよね」

梨子「ホント? 惚れちゃった?」

曜「ほ、惚れてはないけど……梨子ちゃんこそ、恋人とかいないの?」

梨子「……」

曜(あ、聞いちゃまずかったかな……)

6: 名無しで叶える物語 2017/12/10(日) 22:48:16.87 ID:DLgCWHwC.net
梨子「……いないよ、そういう人」

曜「あっ……そう、なんだ……」

梨子「……あーあ、曜ちゃんみたいな良い人がいれば、すぐにでも恋人にしたいんだけどなぁ」

梨子「というか曜ちゃん、彼氏いないんなら私と……」

曜「へ、変な冗談言わないでよ~」

梨子「……冗談じゃなかったとしたら?」

曜「え……?」

梨子「……う、うそうそうそ! 冗談でした! 梨子ちゃんジョークでした!」

曜「ははは! だ、だよね!」

梨子「……」

曜「……」

梨子「……もう1本飲む!」プシュ!

曜「ちょ! 梨子ちゃん飲みすぎだってばー!」

梨子「飲まなきゃやってらんないのよー!」

8: 名無しで叶える物語 2017/12/10(日) 22:51:32.98 ID:DLgCWHwC.net
梨子「うぃーひっく……ふふ、曜ちゃぁん……」

曜「り、梨子ちゃん……べろんべろんに酔ってるね……」

梨子「えへへ、酔ってないですー……」

曜(さっきから追加で数本飲んでもはやこんな状態……抱き着いて絡んでくるのでちょっと面倒です……)

梨子「それにしても曜ちゃん……ホントかわいい……ホントに彼氏いない?」

曜「い、いないよ? さっきも言ったでしょ?」

梨子「ふぅん……じゃあ……」

曜「……?」

梨子「……曜ちゃんとちゅーしたい!」

曜「は、はは、はぁ?!」

梨子「ちゅーしたーい!」

曜「はいいいい?!」

12: 名無しで叶える物語 2017/12/10(日) 22:54:32.25 ID:DLgCWHwC.net
梨子「ちゅーだよちゅー? ちゅー……」

曜「だ、ダメダメ! ダメだよその……き、キスとかぁ!」

梨子「なんで? 別にちゅーくらいいいじゃんー……それとも曜ちゃん、私のこと嫌い……?」ウルウル

曜「き、嫌いじゃないけど! ないけどぉ……」

梨子「……ないけど?」

曜「ほ、ほら! キスとかはさ、恋人同士でするものだから! 私たち、そういうのじゃないじゃん?」

梨子「ふぅん、そっか……そうだよね……」

曜「分かってくれた?」

梨子「うん、分かった」

曜「ほっ……」

梨子「じゃあ梨子ちゃん、今から曜ちゃんと恋人になりまーす!」

曜「分かってねえええええ!」

15: 名無しで叶える物語 2017/12/10(日) 23:01:51.65 ID:DLgCWHwC.net
梨子「なんで? 恋人同士ならキスしていいんだよね?」

曜「そ、そうですけど……」

梨子「じゃあ恋人になればいいんだよ!」

曜「た、確かに間違ってない! 盲点だった!」

梨子「ふふっ……じゃあこれで曜ちゃんとちゅーできるね」

曜「ま、待った待った! 恋人ってさぁ、そんな簡単にはなれないでしょ? お互いに好き合うとじゃないとさぁ……」

梨子「私、曜ちゃんのこと好きだよ?」

曜「……へ?」

梨子「曜ちゃんのこと、好き。曜ちゃんは、私のこと、好き?」

曜「え、ええ? い、いや、あの……」

梨子「ねぇ……好き?」

曜「……す、好き、かも……」

梨子「じゃあ、これで恋人だね……」

曜「え、あ……」

梨子「……」

曜(うわああああ梨子ちゃんが近づいてくる――!)

曜「…………あれ?」

梨子「……あっつい」

曜「……?」

梨子「……シャワー浴びてくる」

曜「……え?」

18: 名無しで叶える物語 2017/12/10(日) 23:06:18.95 ID:DLgCWHwC.net
梨子「汗かいた! シャワー浴びる!」

曜「え、ああ……しゃ、シャワー……」

梨子「じゃあお風呂借りるねー!」

曜「ど、どうぞ……」

ドタドタ
ヌギヌギ

曜「……じ、自由だなー、梨子ちゃん……まさかこんなに面倒な酔い方するとは……」

曜「……そ、それにしてもなんだったんだ、さっきのは……あやうく梨子ちゃんと……///」

梨子「ようちゃ~ん?」

曜「は、はいい!? ななな、な~に?」

梨子「あのねー、今から私お風呂入るんだけどー」

曜「う、うん」

梨子「……覗かないでね?」

曜「え、なに?」

梨子「私の裸みたいからって、絶対に覗かないでね? いい? 絶対だからね?」

曜「う、うん、分かった……」

梨子「絶対だからね!」

曜「……?」

25: 名無しで叶える物語 2017/12/10(日) 23:17:10.39 ID:DLgCWHwC.net
曜「はぁぁぁ……な、なんかどっと疲れた気がする……いつもあんななのかな、梨子ちゃん」

曜「これは次飲むかどうかも考えものだな……千歌ちゃんは知ってるのかな、梨子ちゃんの酒癖」

曜「……すごい変な汗かいたなぁ……私も後でシャワー浴びよ」


……30分後


曜「……ていうか……」

曜「……シャワー長くね?! い、いや、女の子ってこんなもんかな……」

曜「すごい酔ってるし、心配だな……大丈夫かな?」


曜「梨子ちゃ~ん、おーい、おーい」コンコン

シーン……

曜「梨子ちゃん……まさか!?」ダッ!

曜「梨子ちゃん!? 梨子ちゃんっ?!」

梨子「うぅ……う……あ、曜ちゃん……やっと来てくれた……」

曜「梨子ちゃん大丈夫!? すごいぐったりして……」

梨子「もぉ……覗かないでって言ったら、覗きに来るのが普通でしょ? 来るのが遅いよ、曜ちゃん……」

曜「梨子ちゃんが何言ってるか分かんないよ……」

梨子「えへへ……裸見られちゃった……これはもう責任取ってもらわないとね……」

曜「訳分かんないこと言ってないで! 早くお風呂から出よう!」

梨子「う、うぅ……うう……」

28: 名無しで叶える物語 2017/12/10(日) 23:22:37.50 ID:DLgCWHwC.net
梨子「――う、うーん……」

曜「あ、やっと起きた、梨子ちゃん」

梨子「曜ちゃん……? 私、いつの間にか寝ちゃってた……?」

曜「うん……お風呂場でのぼせてたんだよ」

梨子「そうだったんだ……ごめん、迷惑かけて……」

曜「別にいいよ、梨子ちゃんが無事なら」

梨子「ありがとう、曜ちゃん……て、ていうか、これ、膝枕……」

曜「こ、これは不可抗力ってやつ!」

梨子「……えへへ、ちょっと得した気分かも」

曜「こっちはすごい心配だったんだからね!」

梨子「ごめんごめん、以後気を付けます」

曜「まったくもう……梨子ちゃんがあんなに悪い酔い方するタイプとは思わなかったよ」

梨子「……恥ずかしいところ見られちゃったね」

曜「こっちもすごい恥ずかしかったんだからね!」

梨子「? どういうこと?」

曜「お、覚えてないのー!?」

34: 名無しで叶える物語 2017/12/10(日) 23:38:14.76 ID:DLgCWHwC.net
曜「梨子ちゃん、酔っ払ってる時にすっごい私に迫ってきて」

梨子「うん……それで?」

曜「それでいきなりあんなこと言いだして――こ、この先は恥ずかしくて言えない!」

梨子「ええー! 何それ、私何したの?」

曜「わ、忘れた梨子ちゃんが悪いよ! ……自分だけ恥ずかしい思いしたみたいで悔しい……」

梨子「ね、ねぇ曜ちゃん? 私、まずいことした?」

曜「かなり危なかったんだからね!」

梨子「危なかったの!? ますます何したか気になるんだけど……」

曜「ああもう……あの時のあれは全部嘘だったの……?」

梨子「そ、そんな目で見られても……」

曜「うう……梨子ちゃんのバカ!」

梨子「あ、あー……でも、曜ちゃん、私ね……」

曜「もう何! 梨子ちゃん! 本当に恥ずかしか――」

チュッ

梨子「……ちゅーしたいってのは、本当のこと、かな?」

曜「……」ポーッ


曜(……お酒くさ)


初めてのキスはお酒の味だったとさ
おしまい

引用元: 梨子「うぃーひっく……」曜「梨子ちゃん飲み過ぎだよ……」