1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/13(水) 00:15:04.59 ID:/inpO5On0
~大洗女子学園、ある日の下校風景~

あや「ふぁ~今日も疲れた~」

優季「早く帰ろ~」

梓「あれ?紗希は?」

桂里奈「いなくなっちゃった?」

あゆみ「時々急にいなくなるよね、どうしたんだろ?」

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2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/13(水) 00:33:12.97 ID:/inpO5On0
~一方そのころ~

カツン・・・カツン・・・

紗希「・・・・・」

ここは学園の最深部ともいえる艦底、通称大洗のヨハネスブルグ

そこの通路を我が物顔で歩く少女がいた

そう、件の丸山紗希である

3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/13(水) 00:44:28.08 ID:/inpO5On0
女生徒A「よっ!」

女生徒B「また来たのか」

紗希「・・・・・」ニコ

明らかにガラの悪そうな女子生徒が声をかけ、彼女も笑顔で返す

彼女はここでは顔が通っているようだ

4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/13(水) 06:30:10.89 ID:/inpO5On0
そして、最奥にある扉までやってきた

紗希「・・・・・」ガチャ

その中は、BARのようなたたずまいとなっていた、そして・・・

「・・・いらっしゃい、また来たの」

紗希「・・・・・うん」

カウンターでグラスを磨いていた金髪の少女が口を開いた

7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/13(水) 21:31:57.01 ID:/inpO5On0
彼女はバーテンダーを務める、ここでは生しらす丼のカトラスと呼ばれている

・・・一応、学生である

紗希「・・・・・よいしょっと」スッ

紗希はすぐにカウンターの席へと座った

奥の席で銀髪の少女がカラオケで熱唱し、何人かがそれを聞いているが特に気にしなかった

8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/13(水) 22:04:45.98 ID:/inpO5On0
カトラス「・・・注文は?」

紗希「・・・・・いつもの」

カトラス「・・・わかった、ちょっと待ってて」タタタ・・・

バタン

そう言って、カトラスは奥の部屋へ入っていった

BARである以上、店頭に炊飯器や湯飲みを置くわけにはいかないのだろう

9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/13(水) 22:19:09.20 ID:/inpO5On0
しばらくして、カトラスは戻ってきた

カトラス「お待たせ、特製生しらす丼と昆布茶だよ」スッ

紗希「おお・・・」ゴクリ

相変わらずのいい香りに、紗希は思わず生唾を飲んだ

紗希「それでは・・・いただきます」パク

モグモグ・・・

10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/13(水) 22:33:11.38 ID:/inpO5On0
紗希「!!!」ビクン

食べた瞬間に口の中に広がる味に、紗希の心は踊った

紗希「・・・おいしい」

カトラス「・・・そう」ニコ

紗希「・・・ふふ」ズズッ

紗希はお茶を飲みながら微笑んだ

11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/13(水) 22:49:10.84 ID:/inpO5On0
紗希「このしらす丼も昆布茶も・・・いい食材使ってるね」

カトラス「まぁ水産科や農業科からパク・・・いただいたものだからね」

紗希「ふーん・・・これは・・・」

シラスをかき分けてみると、ベーコンの燻製が出てきた

カトラス「・・・サービスだよ」

12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/13(水) 22:55:08.35 ID:/inpO5On0
紗希「ありがと」モグモグ・・・

カトラス「上の様子はどう?」

紗希「・・・ぼちぼち」

カトラス「そう、そういや夏ごろかな・・・何かゴタゴタしてたみたいだけど、何かあった?」

紗希「うん、ちょっと・・・」

13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/13(水) 22:59:21.27 ID:/inpO5On0
カトラス「まぁ深くは聞かないけど・・・アンタも来なくなっちゃうし・・・」

紗希「ごめん・・・心配してくれたの?」

カトラス「べ、別に///」

紗希「ふふっ・・・あ、もうそろそろ帰るね、皆心配するし」

カトラス「・・・あっそ」

14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/13(水) 23:04:53.98 ID:/inpO5On0
カトラス「あ、ちょっと待ってて」タタタ・・・

そう言ってカトラスはまた店の奥へ消えた

紗希「?」

そしてすぐ戻ってきた

カトラス「・・・これ」スッ

その手にはソーセージやベーコンの燻製のパック詰めがあった

15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/13(水) 23:06:42.72 ID:/inpO5On0
紗希「・・・いいの?」

カトラス「ああ、『上の友達』にでも食わせてやりな」

紗希「・・・わかった、ありがとう」

紗希「そういえば・・・」

カトラス「?」

16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/13(水) 23:11:46.61 ID:/inpO5On0
紗希(あの燻製のあった部屋・・・多分「アレ」だよね・・・)

紗希(皆に言った方がいいのかな・・・)

紗希(いや、やめておこう)

紗希(私たちはもう未来を掴んだ、これ以上アレは必要ないのかもしれない)

紗希(だったらここで彼女達のために・・・)

カトラス「どうした?」

紗希「・・・なんでもない」

カトラス「・・・そう」

17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/13(水) 23:14:38.75 ID:/inpO5On0
~地上・・・というか甲板の上~

紗希「・・・ただいま」

あゆみ「あ!紗希!どこ行ってたの?」

梓「心配したんだから」

紗希「・・・これ」スッ


18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/13(水) 23:16:47.38 ID:/inpO5On0
桂里奈「わぁ、いい匂い!」

優季「ソーセージと・・・ベーコンの燻製?」

あや「どうしたのこれ?」

紗希「・・・内緒」

5人「?」キョトン

19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/13(水) 23:19:32.73 ID:/inpO5On0
~それから数日後~

梓「ええっ!?」

あや「河嶋先輩が!!!?」

紗希「・・・・・」

紗希(ここに未来を掴めてない人が・・・)

20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/13(水) 23:21:26.85 ID:/inpO5On0
優花里「反応は・・・ここですね」

みほ「ここに・・・もう1台が・・・」



紗希「・・・!!!」

紗希(どうやら見つかってしまった)

紗希(やっぱり、アレが必要になってくるんだね・・・)

21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/13(水) 23:24:15.50 ID:/inpO5On0
紗希(でもそうしたらあの子達も・・・)

紗希(そういうのも、悪くないかな・・・)

紗希「・・・ふふっ」

桂里奈「あ、紗希ちゃんが笑ってる」

優季「そんなに河嶋先輩が面白い?」

桃「おい」

22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/13(水) 23:26:32.16 ID:/inpO5On0
紗希「ううん・・・違う」

あゆみ「じゃあ何で?」

紗希「・・・・・内緒」

これからあの人達が輪に加わって、どんな物語が始まるのか

それをちょっと期待している紗希ちゃんでした


~おしまい~

引用元: 【ガルパン】紗希「生しらす丼一杯」【最終章ネタバレ注意】