ｶﾞﾁｬ


瑠璃乃「はーいはいはい！めぐちゃん！ルリのお部屋にいらっしゃーい！！」


慈「わーおじゃましまーす！」


瑠璃乃「ルリの拠点へようこそ」


慈「わー！...わー...わー」


瑠璃乃「どったの」


慈「なにこのダンボール」


瑠璃乃「それ、充電用のやつ」


慈「...」


瑠璃乃「ルリ充電切れた時のやつね」


慈「じゃまー、インテリアに相応しくない」


瑠璃乃「来て早々ひとの部屋に文句垂れるなんて、さすがめぐちゃん」


慈「まあねー！」


瑠璃乃「褒めてない」


慈「しゃららーん」ｸﾙﾙﾝ


瑠璃乃「褒めてないって」

慈「とにかくとにかく、とにかくね」


瑠璃乃「うん」


慈「るりちゃんと、ステージに上がれて、私は嬉しかったよ」


瑠璃乃「突然の回想」


慈「るりちゃんのお陰で、脚のことも吹っ切れた...ほんとに、るりちゃんのおかげ」


瑠璃乃「ふふーん！まぁね！めぐちゃんの手を引けるのはルリだけだもんねー！故にルリあり！」


慈「あれ、あれやって！」


瑠璃乃「あれ？」


慈「歌い終わったあとにさ、ステージ横でやってくれたやつ！、んーっ！って、ぎゅっしてくれるやつ！」


瑠璃乃「ん...あー、はいはいはい」

慈「めぐちゃんステージ頑張りました！褒めて欲しいです！」ﾊｲｯ


瑠璃乃「自分で言うんだそれ」


慈「ん！ん！ん！」


瑠璃乃「ほれ、おーいで！」ﾊﾟｰｯ


慈「ん！！」ﾍﾟｺｯ


瑠璃乃「ん」ｷﾞｭｯ


慈「んーんーんー」ｸﾞﾘｸﾞﾘ


瑠璃乃「あはは、めぐちゃんは甘えん坊だなぁ」


慈「うん...るりちゃんだけにだよ」


瑠璃乃「めんどくさー」


慈「めんどくさいゆうな！先輩だぞー！」


瑠璃乃「先輩はそんな威厳のないこと後輩に押し付けないぞー」ｳﾘｬｳﾘｬ


慈「んなーあはははは！髪の毛ぐちゃぐちゃー」


瑠璃乃「はぁ...ほんと、ほんとに...おかえり...めぐちゃん」

慈「...うん...。というか、それはこっちのセリフ」


瑠璃乃「？」


慈「私のことを想って...この学校に来てくれて...ほんとにありがとう...、そして、おかえり」


瑠璃乃「あはは、そか、ルリのほうかーおかえりは」


慈「るりちゃんはおばかだなー」


瑠璃乃「それはない、めぐちゃんには負けない、めぐちゃんはおばかの才能ある」


慈「かわいくねーのこの後輩」ﾑﾆﾑﾆ


瑠璃乃「ぼうりょくやめりょー」ﾑﾆﾑﾆ


慈「いひゃいいひゃい」ﾑﾆﾑﾆ


瑠璃乃「てい！」ﾍﾟｼｯ


慈「あだ！」


瑠璃乃「もぉ、とりあえずめぐちゃんはそこ、座ってて...お茶出すから」


慈「んー」

瑠璃乃「...」ｶﾞｻｶﾞｻ


慈「...」ｷｮﾛｷｮﾛ


瑠璃乃「ん、スクールアイドル始めてから、あんまし間食してないから、これしかないや」


慈「んー？...わっ！、このお菓子！！」


瑠璃乃「え、めぐちゃん覚えてる！？」


慈「もちっ！昔公園で分け合いっ子したよねー！」


瑠璃乃「そうそうそう！お家からめぐちゃんが持ってきてくれてさー」


慈「うわー懐かしい...、、、懐かしい...ほんとに」


瑠璃乃「...」

慈「私さ...るりちゃんが居なくなってから、るりちゃんのことたくさん考えてたよ...でもね」


瑠璃乃「うん」


慈「無意識にだけどさ、心のどこかでは忘れようとしてた節もあったのかも...、このお菓子もさ、るりちゃんが行っちゃってから、一度も食べてない...見ないようにしてた」


瑠璃乃「...」


慈「つらくなっちゃう...から。」


瑠璃乃「あーーーーっ！！！！」ｸﾜｯ


慈「うわっ！！？」ﾋﾞｸｯ


瑠璃乃「ん！」ﾎﾟｲｯ


慈「んぐっ！？」ｱﾑｯ

瑠璃乃「暗いお顔禁止でーす」


慈「...」ﾓｸﾞﾓｸﾞ


瑠璃乃「ルリ部屋では暗いお顔も、寂しいお顔も禁止、禁止令」


慈「...」ﾓｸﾞﾓｸﾞ


瑠璃乃「おいしい？」



慈「あっ！！！！！」ｸﾜｯ



瑠璃乃「わっ！？」ﾋﾞｸｯ


慈「おかえしだ！！！」ﾎﾟｲｯ


瑠璃乃「んぐっ！！」ﾊﾟｸｯ


慈「充電切れたら暗くなるやつがよく言うわ」


瑠璃乃「...むぅ」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

慈「ふふっ」


瑠璃乃「やられた」


慈「ふふーん、先輩に勝てるわけないでしょーが」


瑠璃乃「せんぱい？」ｷｮﾛｷｮﾛ


慈「わーたーしー！！」


瑠璃乃「あーごめそごめそ、めぐちゃんは新入部員かとおもっとったよールリ」


慈「減らず口を！！！」ｷｯ


瑠璃乃「ほい、お茶」


慈「ふんっ、ありがとうっ」ｺﾞｸｺﾞｸ


瑠璃乃「そんな不機嫌そうにお茶飲む人、初めて見たよ」

慈「はい、あげる」


瑠璃乃「ルリのはこっちにある」


慈「関節キスさせたげる」


瑠璃乃「いらないかなぁー」


慈「にゃにおー！」


瑠璃乃「...」ｺﾞｸｺﾞｸ


慈「んなー！私の好意をムゲに！！」


瑠璃乃「うるさいなぁ」


慈「んー、るりちゃん、昔より意地悪になった？、なったよ！絶対なった！」


瑠璃乃「しらないよ」


慈「かわいくねー後輩」ﾑｽｯ

瑠璃乃「...」


慈「...」


瑠璃乃「好きな人にはイジワルしたくなるのかもね」


慈「むっ」


瑠璃乃「納得した？」


慈「私はるりちゃんのこと、嫌いになっちゃったかもー」


瑠璃乃「...そっ、か...そっか...」ｼｭﾝ


慈「ちょ、ちょいちょい、冗談じゃんか、そんな顔しないでよ、寂しいお顔禁止令どこいったよ」


瑠璃乃「あっち」


慈「え？」

瑠璃乃「出口あちらです...どうぞ」


慈「やーんごめんごめん！好き！たった今好きになった！！るりちゃん好きー！」ｽﾘｽﾘ


瑠璃乃「ルリはたった今、めぐちゃんのこと嫌いになった」


慈「おい！」ﾋﾞｼｯ


瑠璃乃「ふふっ」


慈「せんぱいをからかうなー！」ﾌﾟﾝｽｺ

瑠璃乃「久しぶりだなぁ...」


慈「？」


瑠璃乃「こんなに楽しくお菓子食べるの、久しぶり」


慈「...」


瑠璃乃「...」ﾓｸﾞﾓｸﾞ


慈「それって、めぐちゃんのおかげ？」


瑠璃乃「...そうだね、...悔しいけど」


慈「一言多いなこいつ」

瑠璃乃「めぐちゃんめぐちゃん」


慈「なにかなるりちゃん」


瑠璃乃「今晩さ、ルリのお部屋で一緒に寝よーよ、一緒のベッド」ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ


慈「お泊まりってこと？」


瑠璃乃「元から同じ屋根の下だけどね」ｴﾍﾍ


慈「仕方ないなー、るりちゃんのお願いなら、仕方ない」


瑠璃乃「あ、ムリっぽいならいいや、ばいばーい」ﾌﾘﾌﾘ


慈「ちょいちょい！冗談じゃんか！」


瑠璃乃「ほーら、なら自分のお部屋からお泊まりセット持っておいでよ」


慈「うん...！、すぐ行く！すぐ持ってくる」ﾖｯｺｲｾ


瑠璃乃「うん」

慈「なんて言うんだっけこういうの...あー、えーと...」


瑠璃乃「？」


慈「"思い立ったら吉日"みたいなやつ」


瑠璃乃「あってる、それ合ってるよ、珍しくあってる、珍しく、めぐちゃんにしては珍しく」


慈「おいバカにしたな今」


瑠璃乃「いいから早く行ってきなよ」


慈「ばーか！るりちゃんのばーか！」


ｶﾞﾁｬ

ﾊﾞﾀﾝｯ

瑠璃乃「なんだよぉ...」


瑠璃乃「...」ｺﾞﾛﾝ


瑠璃乃「...ふふ...えへへ...」


瑠璃乃「めぐちゃん...めぐちゃんめぐちゃん...」ﾎﾞｿﾎﾞｿ


ｶﾞﾁｬ 　慈「鍵忘れた！」


瑠璃乃「うわぁ！！？」ﾋﾞｸｯ


慈「自分のお部屋の鍵忘れちゃった、、、ん？なにしてるの？」


瑠璃乃「んんんんもう！！、これ？これか！！！もう！！！」


ﾎﾟｲｯ

慈「うわ、投げるなー！なーに怒ってんのよ」


瑠璃乃「しらないめぐちゃんなんて、早く行って！」


慈「なんだよーもぉー」


ﾊﾞﾀﾝｯ


瑠璃乃「...」


瑠璃乃「ばか...めぐちゃんのおばか...」ﾎﾞｿﾎﾞｿ


瑠璃乃「...」


瑠璃乃「にひひ。」ﾆﾍﾗ


おわり