1: ◆o8JgrxS0gg 2018/02/18(日) 17:01:48.59 ID:uj61vYSp0
マリー「…」扇子パタパタ
押田「…」コポコポ
ガチャッ
安藤「はよざーっす」
マリー「おはよう、安藤」
押田「ああ、おはよう」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1518940908
押田「…」コポコポ
ガチャッ
安藤「はよざーっす」
マリー「おはよう、安藤」
押田「ああ、おはよう」
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2: ◆o8JgrxS0gg 2018/02/18(日) 17:02:34.21 ID:uj61vYSp0
押田「マリー様、お紅茶が入りました」
マリー「あら、ありがとう」
押田「安藤、頼んでいたものは?」
安藤「あぁ、ほら。ショートケーキだったよな?」コトッ
マリー「」ビクッ
押田「ん、ご苦労」
安藤「偉そうに…」
押田「マリー様、お待たせしました」コトッ
マリー「…」
押田「…マリー様?」
マリー「あぇ?」
マリー「あ、安藤もありがとう」
3: ◆o8JgrxS0gg 2018/02/18(日) 17:03:10.85 ID:uj61vYSp0
マリー「…」
安藤「隊長?いらないのか?」
マリー「い、いえ。頂くわ」
マリー「…んー…」
押田「マリー様?」
マリー「あむっ」パクッ
マリー「もっもっ」モグモグ
安藤「…」
押田「…あ、あの、マリー様?」
マリー「何かしら?」
押田「あの…何故、そんなに首を傾げて食べているんですか?」
4: ◆o8JgrxS0gg 2018/02/18(日) 17:03:42.83 ID:uj61vYSp0
マリー「い、いけないかしらー?」モグモグ
押田「いえ、いけないということはありませんが…食べづらくないかと」
マリー「私はこれが食べやすいの」モグモグ
押田「そういうことでしたら、私からは何もありませんが…」
安藤「いいのかよ…」
押田「これが食べやすいと言っているのだから、私からは何もいう事はない」
安藤「いや、この前まで普通に食べてただろ」
押田「それはそうだが…」
マリー「もっもっ」モグモグ
5: ◆o8JgrxS0gg 2018/02/18(日) 17:04:18.65 ID:uj61vYSp0
安藤「…やっぱり不自然だろ。右でしか噛んでないし、明らかに食べづらそうだぞ」
押田「君もしつこいな。マリー様がそうしたいのであれば口を挟むべきではない」
安藤「左で噛むと都合が悪い事でもあるのか?」
マリー「もっ」ビクッ
押田「おい、いいかげんに…!」
安藤「…隊長、まさか」
安藤「…虫歯か?」
マリー「んぐっ」ビクッ
押田「えっ」
6: ◆o8JgrxS0gg 2018/02/18(日) 17:04:55.75 ID:uj61vYSp0
マリー「」
安藤「図星かー…」
押田「…な…な、な、何を言っているんだ!キミは!無礼にもほどがある!!」
安藤「何でだよ!」
押田「マリー様が虫歯になどなるわけがないだろう!!」
押田「マリー様は虫歯にもならなければ、病気にもならない!なるはずがないんだ!!」
安藤「一昔前のアイドルオタクかよ!!病気にはなるだろ!!」
押田「マリー様の威光の前に、病原菌や虫歯菌は即座に殺菌されるのだ!キミのような受験組にはわからないだろうがな!!」
安藤「言ってる事メチャクチャだぞお前!!」
マリー「…ど、どうして私が虫歯にならなきゃならないの~?」
押田「ほら見ろ!マリー様もこう言っているだろう!!」
安藤「えぇ~…」
7: ◆o8JgrxS0gg 2018/02/18(日) 17:05:28.63 ID:uj61vYSp0
安藤「本当に虫歯じゃないのか?」
マリー「むしば~?」
安藤「…じゃあ、ちょっと左で噛んでみろよ」
マリー「えっ」
押田「おい!まだ疑っているのか!?」
安藤「お前な。虫歯だったら早めに対処しないと、本当にひどい目に合うのは隊長だぞ?」
押田「うぐ…」
マリー「い、いいわよぉ」パクッ
安藤「…」
押田「…」ドキドキ
マリー「もっもっ」モグモグ
マリー「もっもっ」モグモグ
ズキッ!
マリー「も゜っ!!?」
押田「マリー様!!」ガタタッ
8: ◆o8JgrxS0gg 2018/02/18(日) 17:06:29.87 ID:uj61vYSp0
安藤「やっぱりな…」
マリー「う゛ぅえ゛ぇ~…」
押田「ま、マリー様…まさか…」
マリー「…ごめんね、押田ぁ…」
マリー「実は、少し前から歯が痛くて…」
押田「そ…そんな…マリー様が…」
マリー「…もっと早く言うべきなのはわかっていたけれど、どうしても言い出せなくて…」
マリー「ごめんなさい…もう手遅れなのね…」
マリー「私はもう、ここで死ぬのよ…」
安藤「ただの虫歯で何言ってるんだ」
9: ◆o8JgrxS0gg 2018/02/18(日) 17:07:10.35 ID:uj61vYSp0
安藤「痛むのはいつから?」
マリー「えっと…き、今日から…」
マリー「そう!ついさっき!ついさっきから痛くなってその」
安藤「隊長」
マリー「………ほ…ほんとは…せんしゅ…」
安藤「あ?」
マリー「ヒッ!い、1か月くらい前から痛いですごめんなさい!」
押田「(…マリー様が怯えているけど、これは安藤に文句は言えないな…)」
10: ◆o8JgrxS0gg 2018/02/18(日) 17:07:43.44 ID:uj61vYSp0
安藤「歯医者には行ったのか?」
マリー「えっと…ど、どうして私が病院に行かなきゃいk」
安藤「マリー」
マリー「ひえっ!!ゴメンナサイゴメンナサイ…!」ビクビク
押田「お、おい安藤!もう少し優しくできないのか!」
安藤「いや、私も脅かすつもりはないんだけど…」
マリー「…だ、だって…怖いんだもの…」
安藤「怖いって?歯医者が?」
マリー「……ウン」
安藤「いや、怖いってことはないだろ。あんなの上向いて口開けてたら終わ…」
マリー「怖゛い゛ん゛だ゛も゛ん゛!」←涙目
安藤「わ、わかったよ」
11: ◆o8JgrxS0gg 2018/02/18(日) 17:08:22.75 ID:uj61vYSp0
安藤「…仕方ないか。隊長、保険証は持ってるな?」
マリー「え?えぇ…」
安藤「じゃあ今からでも行くぞ、病院」
マリー「えっ…びょう、いん…?」
安藤「病院。歯医者」
マリー「」
安藤「学校出てすぐのところに歯医者があるから、早く行った方が良いぞ」
マリー「わ、私が行くの?」
安藤「いや、他に誰が行くんだよ」
マリー「」
押田「ま、マリー様…」
12: ◆o8JgrxS0gg 2018/02/18(日) 17:08:53.45 ID:uj61vYSp0
マリー「い、行かなきゃダメかしら…?」
押田「その…」
マリー「うぅ…」
押田「…」
押田「わ、わかりましたマリー様!!」
マリー「ふぇ…?」
押田「マリー様の通院、私がお供させていただきます!」
マリー「え…?」
押田「当然キミもだ!いいな!」
安藤「はぁ?」
13: ◆o8JgrxS0gg 2018/02/18(日) 17:09:30.16 ID:uj61vYSp0
●歯医者さんです!
医者「…はい、わかりました。左の奥歯ですね」
マリー「…」
医者「えっと…」
押田「いえ、私たちはお構いなく」
マリー「押田ぁ…怖い…」
押田「大丈夫ですから、マリー様」
マリー「手…」ギュッ
押田「はい…」ギュッ
医者「(何だコレ…)」
安藤「(何だコレ…)」
14: ◆o8JgrxS0gg 2018/02/18(日) 17:10:34.69 ID:uj61vYSp0
医者「じゃあ、とりあえずレントゲン撮りますね」
マリー「えぇ」
医者「コレを来てください。こちらの部屋へ」
マリー「…」トコトコ
医者「…あ、レントゲンの撮影ですので、お連れの方はこちらでお待ちを」
押田「えっ」
マリー「お、押田…私は大丈夫よ。頑張るわ」
押田「…マリー様、頑張ってください」
マリー「ん…」
安藤「(何をがんばれってんだ)」
15: ◆o8JgrxS0gg 2018/02/18(日) 17:11:13.09 ID:uj61vYSp0
医者「こちらへ」
マリー「(ずいぶん薄暗い部屋ね…)」
医者「じゃあ、このマウスピースを咥えてください」
マリー「んぁ…」モゴモゴ
医者「もうちょっと開けられますかー?」
マリー「んぉ…」モゴモゴ
マリー「痛っ」
医者「ん?」
マリー「あの…マウスピースが歯茎に刺さって痛ひわ…」
医者「そうですねー」
マリー「えっ!?」
医者「じゃあ撮影するので、しばらくお待ちくださーい」ガチャ
マリー「へっ!?ちょっ、待っ!あっ、痛ひっ!痛ひぃ!!」ジタジタ
撮影機「ウィーンwwwwwwwンゴゴゴゴゴゴwwwwwwwww」
マリー「ひゃあ!!やめへぇ!!怖い!!怖いぃぃ!!!」
16: ◆o8JgrxS0gg 2018/02/18(日) 17:12:46.38 ID:uj61vYSp0
撮影室『いやあ!!いやああああああ!!!』
押田「マリー様!!大丈夫ですかマリー様!!」
安藤「ちょっと落ち着けよ」
押田「これが落ち着いていられるか!マリー様が中でひどい目に合っているかもしれないんだぞ!!」
安藤「いや、レントゲン撮影してるだけだろ?」
安藤「…あぁ、でもあれマウスピースが刺さってちょっと痛いんだよな」
押田「何だと!?何故そういう事を先に言わないんだ!!」
安藤「いや、言ってどうなることでもないし…」
ガチャッ
医者「はーいお疲れ様でしたー」
マリー「うぅ…うぇぇぇ…」ボロボロ
安藤「(レントゲンでこれって…この後の治療大丈夫かよ…)」
17: ◆o8JgrxS0gg 2018/02/18(日) 17:13:20.56 ID:uj61vYSp0
マリー「…」ドキドキ
医者「えっと…レントゲンで撮影した結果ですが…これ、もう神経がやられちゃってますね」
マリー「えっと…?」
医者「歯の根っこから治療することになりますので、何回か通ってもらうことになります」
医者「たぶん抜く必要はないと思いますので、その辺は治療して様子を見つつですね」
マリー「わ、私はどうすればいいのかしらー?」
医者「とりあえず、今日は痛みを抑える程度までは治療しますね」
医者「この後、麻酔して大丈夫ですか?」
マリー「ま、麻酔!?注射をするの!?」
医者「いや、しないと凄く痛いので…麻酔は痛いの最初だけですから」
マリー「いやっ、でもぉ…」
安藤「あ、大丈夫っス」
マリー「安藤!?ちょっと!!」
安藤「」←手間かけてすいません という顔
医者「」←お互い苦労しますね という顔
18: ◆o8JgrxS0gg 2018/02/18(日) 17:14:35.56 ID:uj61vYSp0
●診察台です!
医者「じゃあ口開けてくださーい」
マリー「…」
医者「あのー…」
マリー「…安藤…押田…手、握ってて…」
安藤「はいはい…」ギュッ
押田「マリー様…大丈夫です、私たちがついています」ギュッ
マリー「うん…」ギューッ
医者「じゃあ、少しチクッとしますねー…」
マリー「…」ドキドキ
マリー「…」
マリー「…」
ちくっ
マリー「ぴ゛っ!!!!????」
19: ◆o8JgrxS0gg 2018/02/18(日) 17:15:05.75 ID:uj61vYSp0
マリー「いひゃい!!!いひゃあいいい!!!」ギューッ
安藤「いたたたた」
押田「マリー様!マリー様ぁ!!」
医者「はーい鼻でゆーっくり呼吸してくださーい」
押田「マリー様!ひっひっふーです!!ひっひっふー!!」
安藤「何もかも違うだろ!」
マリー「ひっ…ひっ…ひゅー…」
安藤「やらなくていいから!」
マリー「ひゅっ…あぐぅ…」
医者「まだ痛みますかー?」
マリー「…?」
マリー「あっ…痛くなっ…うえ゛ぇ!!」
押田「マリー様!?どうされましたマリー様!?」
医者「麻酔するとちょっと口の中苦い感じすると思うので、麻酔終わったらうがいしてくださいねー」
マリー「おぇぇ…」
20: ◆o8JgrxS0gg 2018/02/18(日) 17:15:42.22 ID:uj61vYSp0
●数十分後です!
医者「はーいお疲れ様でしたー」
押田「マリー様!終わりましたよマリー様!」
マリー「ふぐっ…ぐすっ…」
医者「よく頑張りましたねー…」
マリー「うぇぇっ…終わった…の…?」
押田「終わったんですよマリー様…もう頑張らなくていいんですよ…」ナデナデ
マリー「うぇーん…」
医者「とりあえずこれで当分痛まないと思いますので…」
医者「えっと、それじゃあ、次何日にしますか?」
マリー「…」
マリー「…えっ?」
医者「ん?」
21: ◆o8JgrxS0gg 2018/02/18(日) 17:16:17.42 ID:uj61vYSp0
マリー「えっ…つ、つぎ…?」
医者「はぁ…何回かに分けて治療しないと完治しませんので…」
医者「今は左上の奥歯を治療してますけど、あと左下と右上と右下と前歯もちょっと怪しいので、これも治療ですね」
医者「あと右奥に親知らず生えてるので、抜いたほうがいいですよ」
マリー「」
医者「どうされますか?」
マリー「」
押田「ま、マリー様…?」
マリー「や…いやぁ!もういや!もう来たくないの!!」
安藤「あ、じゃあ来週のココで」
マリー「イヤーっ!!」
おしまい
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