1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 21:33:21.03 ID:TQNayRsE0

マミ「また一人ぼっちになっちゃったわね」はあ……

マミ「佐倉さんもここのところ見滝原を空けてるし、美樹さんは円環の理に……」

マミ「……」

マミ「暁美さんはどうしてるのかしら…?」



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2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 21:40:12.83 ID:TQNayRsE0

ほむら「(美樹さやかが導かれてからしばらくの時がたった)」

ほむら「」ヒュンッ!

魔獣「…」ザシュッ!

ほむら「(私は魔獣狩りという平坦とも異色ともいえない日々を送っていた)」

コツン[ソウルジェムを浄化]

スズムシ「りんりんりん…りんりん…」

月の出る夜空の下、立ち去るほむら

ほむら「(時は流れてく。美樹さやかが消えた日から、そして、鹿目まどかがこの世から…私のもとから姿を消した、あの日から……)」

スズムシ「りんりんりん…りんりん…」

ほむら「(私の孤独の戦いは続く。あの子が愛した世界を守るために、魔獣を狩り続ける)」


3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 21:52:06.23 ID:TQNayRsE0

マミ「くっ・・・!」

身の竹10メートルの大物魔獣のレーザーを受け、追い詰められるマミ

ここは見滝原の一角に位置する巨大な滝
マミは、滝と野原の境に立ち、滝壷に潜む魔獣からの攻撃に防戦していた

マミ「(まずいわね…この魔獣は強力な上に、卑劣で厄介だわ……岸壁の窪みに身を隠しているから大技が決められない・・・)」

魔獣「…」ビイイイイイイーッ……!!

マミ「(『絶対領域』!)」

無敵のバリアーで魔獣のレーザーをブロック

マミ「(岸壁ごと壊さないように小技で挑発して…)」

これがマミの作戦だった が、

マミ「(『ティロ・ボレー』・・・きゃっ!!)」

レーザーの切れ目で攻撃に切り替えるが、カウンターをくらうマミ

水しぶきを上げて迫ってくるレーザーを慌ててリボンで防御するも、地面がぬかるんでいてバランスを崩し、勢いに負けて吹き飛ばされる

マミ「きゃああ……!!」

魔獣「……」[鼻先を流れる滝水を見つめる]


4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 22:10:30.86 ID:TQNayRsE0

マミ「うっ……くぅ……あっ……」

マミ「・・・やられたわね……」

マミ「(一筋縄ではいかない相手ね・・・あれじゃぁ攻撃を受ける一方だわ・・・)」

マミ「(ともかく傷を癒さなくちゃ)」ぱああ

?「巴マミ」

マミ「・・・え?」

ほむら「…」

マミ「暁美さん」

ほむら「まさか、あなたが魔獣に後れを取るなんて」

マミ「やられたわ…腑甲斐ないわね・・・でも、今回のはこれまでの個体とはわけが違うの」

ほむら「・・・治療、手伝うわ」

マミ「あら、助かるわ、ありがとう…暁美さん」


5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 22:17:13.36 ID:TQNayRsE0

ほむら「それで魔獣には、何か特色があったの?」

マミ「ええ、大きさが今までのものとは桁違いよ…あっ、暁美さん」

ほむら「なにかしら?」

マミ「ここで話すのもなんだから、私の家に来ない?治療のお礼もかねて、お茶をふるまうわ」

ほむら「ええ、それじゃぁ…お邪魔しようかしら」

マミ「嬉しいわ。暁美さんが家に来るの、何日ぶりかしら」

ほむら「悪いわね。また上がらせてもらうなんて」

マミ「いいのよ。さぁ、行きましょう。大物魔獣の話もしたいしね」


6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 22:20:24.06 ID:TQNayRsE0

マミホーム

マミ「軽い夜食だと思って、遠慮なくめしあがってちょうだい…紅茶でいいかしら?」

ほむら「お気遣いなく」

マミ「暁美さんはストレートだったわね」こん[テーブルに置く] かたん[レモンケーキの皿]

マミ「それじゃぁ今日私が戦った魔獣のことをお話するわね」

7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 22:25:47.37 ID:TQNayRsE0

マミ「ということだったの」

ほむら「一箇所に留まって攻撃してくる魔獣……あなたですらかなわなかった大物・・・」

マミ「やあね、買いかぶられたものだわ」

ほむら「間違ってないでしょ・・・厄介な点はこちらから大技を仕掛けられないところね。それであなたは敵の攻撃を防ぎつつ小威力の攻撃で挑発し、誘き出そうとした」

マミ「そう・・・だから気をつけるのよ」

ほむら「?」

マミ「あそこの攻略はお勧めしないわ・・・一人じゃこの結果よ」

ほむら「そうね、一人で戦った場合は、ね」

マミ「・・・え?」

ほむら「私たちで連係すれば、仕留められるはずよ」

マミ「協力してくれるの?」

ほむら「ええ…さっきの戦いで魔翌力を消費したでしょ?」[グリーフキューブを取り出す]

マミ「いいの?」

ほむら「ベストコンディションで戦うべきでしょ」

マミ「(暁美さんとコンビネーションを組むなんてひさしぶりね)」にこ

8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 22:27:20.31 ID:TQNayRsE0

ほむら「(未明、作戦を立てた私と巴マミは、大物魔獣が拠点とする見滝原市の一角に向かった)」

QB「きゅっぷい」


11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/11(日) 22:20:37.19 ID:2g2Xz53D0

魔獣「……」ジーッ[何かを見透かすように、滝水を見つめる]

無機質なその目に、マミとホムラが映る

ジーッ……

魔獣「」ビイイイイイイイイーッ……

ほむら「!!」

マミ「行くわよっ!」[リボンの障壁でブロック]ジジジジジ…

マミ「暁美さん!」

ほむら「作戦開始ね」バッ!

矢をつがえ、リボンの障壁の端に飛び移るホムラ

ほむら「」ヒュンッ!

ヒュンヒュンッ!…

魔獣「っ」ビイイイイイーッ……

魔獣の手から放たれたレーザーが、矢の軍を弾き返す

ほむら「っ!」スッ

危ういところでリボンの障壁の内側に飛びすさるほむら

直後、レーザーはほむらの立っていた辺りに命中し、地面を水浸しにする

ほむらは寸暇を惜しむようにすぐさま反対側に飛び移ろうとする が、

マミ「だめっ!暁美さんっ!」

ほむら「っ!?」ピタッ

ビイイイイイーッ……

まさにその時、狙っていたかのようにレーザーが壁の端に命中

12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/11(日) 22:23:28.18 ID:2g2Xz53D0

マミ「なっ・・・」グググ・・・ボロボロボロ・・・

二箇所に攻撃を受けた障壁は、みるみるもろくなっていく

さらに水が降ってきて、二人はバランスを崩し掛ける

ほむら「さすがにしぶといわね……」

マミ「(あの魔獣、両手から向後にレーザーを出して隙を作らないようにしているんだわ……)」

魔獣「」ビイイイイイーッ…ゴオン!!

・・・障壁の中央にレーザーが刺さり、到頭崩れる

マミ「(しまっ・・・)」

ほむら「・・・巴・・・」

?「マミ!」

マミ・ほむら「!?」

ズドオオオン……!!

巨大な魔槍が襲来し、魔獣に突き立った

13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/11(日) 22:25:41.51 ID:2g2Xz53D0

魔槍は岸壁を削りながら魔獣の腕を切断し、滝壺から突き放す

マミ「・・・佐倉さん…」

杏子「よー、マミ、しばらくだったね」

ほむら「佐倉杏子」

杏子「おぉ、あんたか。…魔獣は叩き出したぜ。攻めるぞ!」

マミ「ティロ・リチェルカーレッ!」ドガガガガン!!

14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/11(日) 22:32:28.98 ID:2g2Xz53D0

マミの連射攻撃に続き、大き目の矢が放たれる

魔獣「・・・」グガガガガ……

抗おうとするように、魔獣のレーザーがダブルシューティングを迎え撃つ

それはほむらの矢数本とマミの銃弾数発を押し返す

ちょうどその時、二人に並ぶべく走り寄り、攻撃の体勢に入った杏子に……

杏子「ぐわっ……!!」

15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/11(日) 22:34:00.36 ID:2g2Xz53D0

杏子の手足が打ち抜かれる

マミ「そんな・・・佐倉さん……!」

ほむら「杏子!!」

杏子「うっ……ぐっ……」

マミは攻撃を中断してしまう

ほむらは一人で攻撃に転じ、打ち合いになる が、長くは続かない……

ほむら「どうすれば・・・!」

マミ「佐倉さん、しっかり・・・」

ゆま「杏子!!」

16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/11(日) 22:35:43.46 ID:2g2Xz53D0

ゆまの遠隔魔法で杏子の手足が復活 直前に負傷したほむらとマミも癒す

杏子「でやああっ!!」ドゴオオン…!!

迷うことなく立ち上がった杏子が巨大な魔槍投げ

魔獣の足を粉砕

魔獣「っ!」ゴトン・・・

杏子「いまだっ!!」

ほむら「決めるわ!」ビュンッ!! グガーン!!……

ビッグサイズの矢が魔獣の片腕を吹き飛ばす

マミ「『ボンバルダメントッ』!」

同じくマミのビッグ版の大砲が炎を吹き、魔獣の胸部を打ち抜いた

ズゴオオオン……!!

17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/11(日) 22:37:32.10 ID:2g2Xz53D0

ゆま「杏子!杏子!」てててて…すちん

杏子「走るな、危ねえだろ」

杏子「来るなって言っただろ?」

ゆま「だって、杏子が…」うるうる

ゆま「杏子が死んじゃいそうだったもん!」ぐすん

マミ「そうね、佐倉さんも危なかったわよ。ソウルジェムが無事なのは奇跡よ」

杏子「・・・ああ、そうだな。ゆまが治してくれたから勝てたんだ。ありがとな」

ゆま「うん!ゆまだって杏子のために戦えるもん!杏子の役に立つんだもん!」

杏子「調子に乗るなよな、ゆまはまだ出来立てほやほやなんだから」

ほむら「ところで、佐倉杏子」

杏子「あん?」

ほむら「この子は?」

杏子「ああ、ゆまか。千歳ゆまってんだ。風見野で会ってね」

ほむら「あなたがここを留守にしている時?」

杏子「そうだよ。なんだかなぁ、ひさびさに故郷が恋しくなってさ……ゆまとはそん時に会ったんだ。こいつ、幼児虐待にあっててさ、煙草が基で家が燃えちまったんだ」

マミ・ほむら「……」

杏子「やっぱりさ、どうしたって親は親じゃん?ゆまは親の火傷を治してやりたかったんだ。でも、時既に遅しってのはこのことだなぁ・・・奇跡にも神にも見限られちまって……」

マミ「そう・・・だったの・・・」

ゆま「杏子はいっしょにいてくれた!ゆま、寂しくないよ!だって、杏子は優しい魔法少女だもん!」

杏子「(悪くないな、こいつといるの)」

マミ・ほむら「・・・」

杏子とゆまを見つめる二人

18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/11(日) 22:38:44.09 ID:2g2Xz53D0

杏子「あんたがねえ、珍しいよなー」

ほむら「なにがよ?」

杏子「だってあんたってスタンドプレイじゃん。マミと組むなんてレアだろ?」

マミ「あ・・・うん。迷惑掛けたわね、暁美さん」

ほむら「いいのよ、大物だったんだもの。私だって一人じゃ敵わなかったわ」

マミ「佐倉さんもね。加勢してくれなかったら私たち全滅していたかもしれないわ・・・」

杏子「恩には茶で返してくれよ。そうだなあ…ゆまもがんばったんだから、アップルパイで!」ぐー

ゆま「アップルパイで!」ぐー

マミ「もお!佐倉さんったら…!それが師匠に対する礼儀かしらね・・・まぁ、いいわ」ふふふ

ほむら「(こっちの方が乗り気じゃない)」

19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/11(日) 22:40:36.06 ID:2g2Xz53D0

マミホーム

ゆま「」はむはむっ

杏子「こらこら、ゆま。せっかくのリンゴが落ちちまってるぞ」

ゆま「わうっ・・・」

杏子「パイからくってるとリンゴが飛び出ちまうだろ」すっ

ゆま「ん」ぱくり

マミ「佐倉さん、すっかり御守してるわね・・・焼いてしまいそう・・・」ひそひそ

ほむら「ああ見えて面倒見がいいのよね」

ゆま「はむはむ…んぐぅ…」

杏子「だー、ほら、落ちついてくわねえから…」背中のとんとん

杏子「マミ、水頼む」

マミ「はいはい、今持っていくわね」いそいそ

20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/11(日) 22:43:41.04 ID:2g2Xz53D0

杏子「マミ、今日はありがとな。ほら、ゆま」

ゆま「ありがとう」

ほむら「(まるで姉妹ね)」

マミ「どういたしまして。助けてもらったお礼もあるし。また来てもいいのよ。前みたいにここにいてくれてもいいのに・・・」

杏子「いやぁ、あたしは行く当てがねえけど、ゆまには祖父母の家があんだよ。魔法少女っつっても、保護者がいりゃあ、そこに預けたほうが安心だろ?」

マミ「そ、そう……そうよね……」

ゆま「ゆまは杏子といっしょにいたい。杏子と離れるなんていやだよ!」

杏子「ばか言え、あたしが新米魔法少女をほっとくわけないだろ?一人ぼっちは寂しいもんな」

ゆま「いっしょにいる?」

杏子「ああ、魔獣狩りとか、家から出る時にいっしょにいてやるよ。だからじいちゃん ばあちゃんちで良い子にしなよ」

マミ「…………」

杏子「マミのおかしは絶品だもんな。気がむいたらまた来るよ」

ゆま「ごちそうさま」

マミ「ええ…また来てね、佐倉さん、ゆまちゃん」

21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/11(日) 22:46:11.10 ID:2g2Xz53D0

マミ「佐倉さんたち、行っちゃったわね……暁美さん」

ほむら「なにかしら?」

マミ「今日はありがとう」

ほむら「改まらなくていいのよ。私もごちそうになったんだから」

マミ「ううん、いいのよ。…あ、でも」

ほむら「?」

マミ「…何でもないわ」

ほむら「(寂しいのね、巴さん)」

ほむら「そろそろ私は帰るわね」

マミ「うん・・・あの…先輩して言うべきことじゃないんだけど・・・」

ほむら「…」

マミ「また今回みたいな強い魔獣が出たら、共闘してもらえないかしら?暁美さんがいてもらったほうが心強いの」

ほむら「…そうね……」

がちゃん

22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/11(日) 22:49:12.01 ID:2g2Xz53D0


QB「やぁ、ほむら」

ほむら「QB」無関心

QB「ここのところ顔を合わせていなかったけれど、あいかわらずすげないね、君は」

ほむら「そう?歓迎をお望みなのかしら?」

QB「まぁいいさ。君がぼくを信じられなくとも、パートナーに変わりはないからね。ところで、聞きたいことがあるんだけれど」

ほむら「質問によるわ」

QB「『まどか』について、もうすこし教えてもらえないかい?」

ほむら「あなたにこれ以上話すことはないわ」即答

QB「…それならそれで、いいんだ」きゅっぷい

23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/11(日) 22:58:59.17 ID:2g2Xz53D0

夕焼けの見滝原―河川敷

私は一つ家族の姿を眺めていた


地面に座り込んだ幼い男の子が、熱心お絵書きに興じていて、それを夫婦が見守っている

ここにはたまに来る

特に目的はないのだけれど、何か心に空虚感を感じた時、私の足は自然にこの場所へと私をつれて行った

ここにはあの家族がいる時もあれば、いない時もある

家族がいる時は男の子はいつものように地面に絵を書いていて、私は離れたところでその様子を、ただ、見つめていた

タツヤ「まどかっ!」

詢子「タツヤ、またお友達かい?」

知久「もしかして、タツヤは女の子の兄弟がほしいのかなぁ……」

タツヤ「まどかっ、まどかっ!」

私はおもむろに男の子に歩み寄る

ほむら「上手ね、ほんとうにまどかに見えるわ」にこ

タツヤ「うん!」にっ

詢子「ほむらちゃんか。どう?元気にしてた?」

ほむら「はい、ごぶさたしてます」

知久「やあ、ありがとねー…タツヤの相手をしてくれて」

ほむら「いいえ、素敵な子ですね」

男の子―鹿目タツヤはあの子の弟だった

でも、この子がまどかを覚えていてくれているのかはわからない

それでも、鹿目家の人たちはかすかでも、まどかのことを心に留め、懐かしんでくれる時がある

そんな気がする

げんに、タツヤと呼ばれるこの男の子は、この世にまどかの生きた痕跡を残そうとしてくれている

男の子はあの子と同じ、春色笑顔をしていた

私はこの男の子の面影から、日だまりのようなあの笑顔を見出しているのかもしれない

24: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/11(日) 23:02:00.41 ID:2g2Xz53D0

詢子「じゃぁ、気をつけてね、ほむらちゃん」

知久「またタツヤと遊んでおくれ」

暮れなず無空の下、歩き去るほむら

私はきっと、あの家族と係わることで、まどかと過ごした記憶を、あの笑顔を思い出そうとしているのだろう

甘えるな、と胸の内で声がする

私は、五日あの子と出会う時まで、孤独の戦いに励まなければならない


25: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/11(日) 23:13:56.89 ID:2g2Xz53D0

スズムシ「りんりんりん……りんりん…」

ほむら「(日が暮れて夜がふける。闇夜に溶け込んで、魔獣が沸き出てくる)」

ほむら「(私は、いつものようにスタンドプレイで狩りを続ける)」

ほむら「(巴マミも、美樹さやかが消えて、佐倉杏子が見滝原を去ってからは孤独感を抱えつつ、戦い続けている。そんな彼女と共闘するのも、悪くない話かもしれない。千歳ゆまに寄り添った杏子のように)」

魔獣「…」ゾワゾワゾワ……

ほむら「(それでも私は、孤独を辞められない。私は、あの子のことを記憶に強く焼き付けて、あの子の愛した世界を守り続けなければならない)」

ほむら「」ヒュンッ!

(叛逆に繋がる……)

26: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/11(日) 23:18:25.52 ID:2g2Xz53D0

完結
叛逆の前日談のつもりで書いてみた
読んでくれた人いたらサンキューな

引用元: ほむら「私は、スタンドプレイ」