千歌「決めた…!私、この転校を機にヤンキー辞めて、真面目に生きる!!」 前編

393: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 17:43:05.23 ID:G6bLkOW+0

着席後-


梨子「あ…あはは……」

曜「なるほど……凛ちゃんが、ことりちゃんに会いたがらなかったのって……」

千歌「こういうわけね……」

花陽「変わってませんね……ことり先輩……」

凛「………」ワシャワシャ

ことり「やっぱり、凛ちゃん可愛い~♪」ナデナデ

394: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 17:44:09.63 ID:G6bLkOW+0
凛「や…やめてほしいにゃ……髪が…」ワシャワシャ

ことり「あっ!ごめんね?久しぶりに会ったら、つい……それにしても、凛ちゃん、また可愛くなったね!!髪は伸ばさないの?」

凛「……邪魔になるにゃ…」

ことり「え~!?もったいないよ~!ショートも似合ってるけど、ロングにしても絶対可愛いよ!ねぇねぇ、一回やってみない?伸ばしたら、私がいろいろ髪型教えてあげるから~」

凛「……遠慮しとくにゃ…」

ことり「え~!?あ、じゃあ、ショートでもいいから結んでみたら?ほら、ここの横の所で~」スッスッスッ…

凛「………」スッスッスッ…

ことり「できた…!わ~!やっぱり可愛いっ!!」

凛「……解いてほしいにゃ…」

ことり「え~!?でも…

梨子「ことりちゃん…!」

ことり「え?梨子ちゃん?」

梨子「本題に入ってほしいんだけど……」

395: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 17:46:29.25 ID:G6bLkOW+0
ことり「あっ…、ごめんごめん……あはは…そうだったね……」

ことり「えっと……そちら、高海千歌ちゃんだったよね?」

千歌「うん…」

ことり「それで……渡辺曜ちゃん…」

曜「そうです…」

ことり「そっか!二人とも、よろしくね!」

千歌「よろしく……」

曜「うん…よろしく……」

ことり「あ…あれ…?二人とも…元気ないの…?」

梨子「あ、気にしないで?この子達、今、田舎者って言われて卑屈になってるの」

千歌「ごめんね…私なんかがいたら、雰囲気壊れるよね……」

曜「田舎臭くなっちゃうよね……」

ことり「え~!?そんな事ないよ?二人とも、すごい可愛い!!」

千歌「え…?」

曜「わ…私達が…?」

396: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 17:47:30.79 ID:G6bLkOW+0
ことり「うん…!モデルさんみたいに可愛い!!」

千歌「モ…」

曜「モデル……」

千歌「私達が……」

凛「………」

ことり「うんうん…!スタイルもいいし、洋服も何着ても似合うんじゃない?」

千歌「そ…そんな……///」

曜「いやぁ~……でも、洋服あんまり持ってないから……」

ことり「じゃあ、今度ウチにおいでよ!沢山持ってるから、貸してあげるよ!」

千歌「ふ…ふ~ん……じゃあ…///」

曜「うん…そうだね……ちょっと見せてもらうだけ……///」

ことり「やった~!二人に似合う服用意して待ってるね!」

凛(二人とも、ことり先輩のおもちゃ行き決定だにゃ……)

397: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 17:48:05.22 ID:G6bLkOW+0
梨子「ちょ…ちょっと!ことりちゃん…!」

ことり「あっ…あはは…ごめんごめん……またやっちゃった…」

梨子「全く……急に呼び出すから、何かあったのかと思って、心配してたのよ?その様子なら心配いらなそうだけど……」

ことり「あ…いや……」

梨子「?」

花陽「な…何かあったんですか…?」

ことり「………」

ことり「うん……」

梨子「え…」

花陽「……」

398: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 17:49:10.89 ID:G6bLkOW+0
ことり「梨子ちゃん、この前、穂乃果ちゃんに会ったんだよね…?その時……穂乃果ちゃん……何か変わった様子は無かった…?」

梨子「いや……いつも通りの穂乃果ちゃんだったと思うけど……」

ことり「そっか……じゃあ、梨子ちゃんの前では、忘れられたのかも……」

梨子「忘れる……?なにを…」

ことり「………」

ことり「絶対誰にも言わないって約束できる…?」

梨子「うん……言わないわ…」

千歌「私達も言わないよ…」

399: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 17:51:12.92 ID:G6bLkOW+0
ことり「………」

ことり「じゃあ…言うね……」

ことり「これは、本当は絶対誰にも言っちゃいけない事なんだけど……」

花陽「……」ゴクリッ…

ことり「穂乃果ちゃん……今、暴走族の人と関わりがあるんだ……」

梨子「…!?」

千歌「…!」ピクッ…

梨子「ぼ…暴走族…!?」ガタッ!

400: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 17:51:45.49 ID:G6bLkOW+0
ことり「り…梨子ちゃん…静かに……」

梨子「あ…ご…ごめん……」スッ…

梨子「そ…それで……暴走族って……」

ことり「うん……えっと…焔ヶ丘の変って覚えてる…?もう一年前になるんだけど……」

梨子「え…えぇ……」

梨子(今日、知ったけど……)

401: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 17:52:19.99 ID:G6bLkOW+0
ことり「あれね……本当は、穂乃果ちゃんがやった事じゃないの……」

梨子「…!」

花陽「えぇ…!?そ…そうなんですか…!?」

ことり「うん……」

梨子「でも、納得ね……穂乃果ちゃんが、そんな事できるわけないもの……」

花陽「じゃ…じゃあ、誰が……」

ことり「それが、その暴走族の人なの……」

花陽「…!」

402: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 17:54:06.28 ID:G6bLkOW+0
凛「……ど…どういう事にゃ……?なんで、暴走族の人がやった事が、穂乃果先輩のやった事になってるにゃ…?」

ことり「………」

ことり「凛ちゃんさ、一年前の秋葉原覚えてる?あの…焔ヶ丘の変が起きる前の……」

凛「え…?そ…そりゃあ、もちろん覚えてるにゃ……鞠莉先輩と果南先輩が暴れ回ってて、みんな酷く怯えてて……なんというか…あの頃のアキバは最悪だったにゃ……」

ことり「そう……あの頃のアキバは、鞠莉先輩と果南先輩に支配されてて、アキバに不良の居場所は無かった……」

花陽「………」

凛「たしかに、そうだったにゃ……凛達は、どっかで鞠莉先輩と果南先輩を恐れながら、不良やってたにゃ……」

403: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 17:54:51.96 ID:G6bLkOW+0
曜「あれ…?でも、アキバ四天王とかいうのが、あったんだよね?絵里先輩とかは対等だったんじゃなかったの?」

花陽「それは一対一の話です……四天王のうち二人が組んで、それも二人とも喧嘩ジャンキー……絵里先輩は、たしかに強いですが、一人で行って勝てない事は目に見えていました……それに、絵里先輩は、そんなに喧嘩したがりませんし……」

曜「そっか……まあ、二対一は厳しいよね……」

ことり「そう…だから、鞠莉先輩と果南先輩の天下は、誰にも止められないものだと思われた……穂乃果ちゃんが、焔ヶ丘に入学するまでは……」

凛「…? 穂乃果先輩が入学するまで…?」

404: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 18:01:28.78 ID:G6bLkOW+0
ことり「うん……穂乃果ちゃんね、鞠莉先輩と果南先輩を倒すために、焔ヶ丘に来たの……」

凛「あっ……そ…そういえば、中学の時、穂乃果先輩、そんな事言ってたにゃ……」

花陽「私も覚えてます……「私がアキバを救う」って言ってたような……」

ことり「そう……穂乃果ちゃんは、みんなに言ってた……自分がアキバの救世主になるんだって……みんなを救うって……」

千歌「………」

ことり「だから、沢山の人が、穂乃果ちゃんに期待した……当然、穂乃果ちゃんの周りには人が集まって、穂乃果ちゃんも楽しそうだった……」

千歌「………」

ことり「でも、無理だった……」

ことり「穂乃果ちゃんには、鞠莉先輩と果南先輩を倒す事はできなかった……」

梨子「そんな……」

405: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 18:02:03.76 ID:G6bLkOW+0
凛「仕方ないといえば、仕方ないにゃ……穂乃果先輩は強いとは言っても、鞠莉先輩と果南先輩より年下だし……勝てなくても無理ないにゃ……」

ことり「うん……だから、穂乃果ちゃんも、そんなにショックは受けてなかった……また挑めばいい……それで、次は勝つんだって……」

千歌「………」

千歌「でも…周りが許さなかったんだね……」

ことり「…!」

曜「千歌ちゃん……」

千歌「分かるよ……私も、期待される立場だったから……」

ことり「そ…そっか……千歌ちゃんは、こっちに来る前は、番長さんだったんだもんね……」

千歌「………」

406: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 18:02:36.70 ID:G6bLkOW+0
ことり「その通り……穂乃果ちゃんに期待した人達は全員、穂乃果ちゃんから離れていった……」

梨子「ひどい……そんなの勝手すぎる……」

ことり「だよね……でも、事実そうなった……」

梨子「嘘……穂乃果ちゃんが可哀想よ……」

ことり「うん……実際、あの時、穂乃果ちゃんは、すごく落ち込んでた……私達でフォローできないぐらい……」

千歌「期待を裏切るのは辛いからね……」

407: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 18:04:04.98 ID:G6bLkOW+0
ことり「そんな時だった……あの暴走族の人達が、穂乃果ちゃんに近づいてきたのは……」

花陽「…!」

花陽「ま…まさか、それで……」

ことり「うん……その人達は、焔ヶ丘の変を起こす事に、穂乃果ちゃんを誘った……」

ことり「鞠莉先輩と果南先輩に、水見色を襲わせて、そこを待機していた複数の警察で一気に捕まえる作戦だった……」

梨子「け…警察……」

ことり「普段は、鞠莉先輩の家が抑えちゃうんだけどね……その暴走族の頭の人が、警察を動かして……」

花陽「そんな事まで、できるなんて……」

408: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 18:04:37.44 ID:G6bLkOW+0
ことり「でも、この作戦は、水見色の生徒を犠牲にして成り立つものだった……」

梨子「穂乃果ちゃんは、反対しなかったの…!?」

ことり「しなかった……ううん…そんな事考えられるような状態じゃなかった……」

梨子「…!」

ことり「それで、作戦通り、鞠莉先輩と果南先輩は捕まった……穂乃果ちゃんを英雄にして……そして、水見色と焔ヶ丘の対立を残して……」








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409: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 18:06:14.19 ID:G6bLkOW+0

同じ頃 秋葉原 街中-


ザワザワ… ガヤガヤ…


穂乃果「えっと……ここの角を曲がった所……」トコトコ…

穂乃果「…!」

穂乃果「こ…ここかぁ……」

穂乃果「………」

穂乃果(すっごい高そうなお店……普段だったら、絶対入れないね……)

穂乃果(時間は……)

穂乃果(…ちょっと早いけど、大丈夫かな……)

穂乃果「………」

穂乃果(よし…!入ろう…!)

410: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 18:07:03.48 ID:G6bLkOW+0
穂乃果「………」ドキドキドキドキ…

穂乃果(うぅ…緊張する……)

穂乃果(どんな顔して入ればいいんだろ……)

穂乃果(制服で来ちゃったし……)

穂乃果(や…やばい……着替えてくれば良かった……)

穂乃果(せ…制服じゃあ、入店できないとかないよね……???)

穂乃果(うぅ…ど…どうしよう……海未ちゃん、ことりちゃん、助けて……)

ツバサ「あら?穂乃果さん?」

穂乃果「…!?」

穂乃果「ツ…ツバサさん…!!」クルッ!

411: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 18:08:06.72 ID:G6bLkOW+0
英玲奈「なんだ?約束の時間まで、まだ1時間はあるぞ?もう来ていたのか?」

穂乃果「あ…は…はい……遅れちゃいけないと思って……」

穂乃果(ツ…ツバサさん、まだ着いてなかったのかぁ……危なかった……私一人で、こんなお店いれないよ……)

ツバサ「ふふっ、それにしても、1時間前は早すぎよ?」

穂乃果「あはは…ですよね……あれ?でも、ツバサさんも……」

あんじゅ「早く来ちゃマズイ?」

穂乃果「あっ…!い…いえ…!そんな事は……」

ツバサ「脅かさないのよ?あんじゅ…ごめんなさいね?穂乃果さん……私との食事、楽しみにしてくれてたみたいで嬉しいわ」

穂乃果「は…はい…!ありがとうございます…!」

ツバサ「ふふっ、それじゃあ、少し早いけど入りましょうか…」

穂乃果「はい…!」







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412: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 18:08:35.45 ID:G6bLkOW+0
AKIBAカフェ-


花陽「ま…待ってください…!それじゃあ、焔ヶ丘と水見色の対立って……」

ことり「うん……たしかに、作戦を了承した穂乃果ちゃんも悪いのかもしれない……でも、主犯は穂乃果ちゃんじゃない……悪いのは、その暴走族の人達……」

花陽「そんな……じゃあ、今すぐにでも、その事を伝えて、対立を止めなきゃ…!!」

ことり「……花陽ちゃん……」

花陽「え…?な…なんですか……?」

ことり「無理なの……それは……」

花陽「えっ…な…なんでですか…!?」

ことり「約束なの……穂乃果ちゃんと暴走族の人の……」

花陽「や…約束……?」

413: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 19:50:44.29 ID:G6bLkOW+0
ことり「うん…果南先輩と鞠莉先輩を自分の手で倒すまで、暴走族の人の、言いなりになるって約束……」

梨子「い…言いなり…!?穂乃果ちゃんが…!?」

ことり「うん……もう一年になる……」

凛「そ…そんな事が……」

曜「ひどい……そんなのやり方が汚すぎる……」

ことり「でも、それが暴走族……私達とは違う、少し大人の世界……」

千歌「……それで、穂乃果ちゃんは、この事を口止めされてるって事…?」

ことり「うん……他にも、穂乃果ちゃんは話したがらないけど、悪い事もしたんだと思う……」

梨子「…!!」

梨子「そんな……そんなのって……」

梨子「やだよ……穂乃果ちゃんが、そんなに苦しんでたなんて……」

414: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 19:51:22.45 ID:G6bLkOW+0
ことり「………」

ことり「…ありがとう…梨子ちゃん……でも、もう大丈夫だよ」

梨子「え…?」

ことり「あれから一年……つまり、鞠莉先輩と果南先輩が年少から出てくるんだよ」

花陽「…!じゃ…じゃあ、それで穂乃果先輩が、二人を倒せれば…!!」

ことり「うん…!穂乃果ちゃんは自由になれる…!!昔みたいに戻れるんだよ…!」

花陽「本当ですか…!?そしたら、水見色と焔ヶ丘の誤解も解けて、対立も無くなりますよね…!」

梨子「そうね…!ちゃんと話せば、みんな分かってくれるわ…!」

415: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 19:51:49.18 ID:G6bLkOW+0
ことり「………」

千歌「………」

梨子「え……?こ…ことりちゃん……?」

ことり「う…うん……その…」

千歌「………」

千歌「もう引き返せないんだね……穂乃果ちゃんは……」

梨子「…!」

ことり「あはは……すごいね…千歌ちゃん……なんでも分かっちゃう……」

梨子「え…そ…それって……」

416: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 19:52:52.69 ID:G6bLkOW+0
ことり「穂乃果ちゃんがね、焔ヶ丘の変をやった事になって…「アキバの救世主」だなんて呼ばれるようになった時ね……離れていったみんなが、また戻ったきたの……」

ことり「それに、今年は、その穂乃果ちゃんに憧れた沢山の一年生が入ってきた……」

凛「………」

ことり「穂乃果ちゃんは、それで、また期待を背負った……それも、失った時の苦しみを知っちゃってる分、前より重く……」

梨子「そ…そんなの…!!無視すればいいじゃない…!!そんな関係なんて……!」

ことり「梨子ちゃん……」

417: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 19:53:56.24 ID:G6bLkOW+0
梨子「だって、そうでしょ…!?そんな人達いなくたって、私達がいる…!!私達なら、どんな事があっても、穂乃果ちゃんを見捨てたりはしないわ…!」

ことり「……ありがとう…梨子ちゃん……でもね…それは、私も、何度も穂乃果ちゃんに言ったの……」

梨子「な…なら…!」

ことり「でも、ダメだって……もう、引き返せないんだって……」

梨子「…!」

曜「…一度手に入れた物を失うのは怖いからね……それも、「アキバの救世主」だなんて、大きくて偉大な物なら……なおさら……」

千歌「………」








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418: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 19:54:29.31 ID:G6bLkOW+0

高級中華料理店-


ワニ ジュー…ジュー…

穂乃果「………」

穂乃果(ワ…ワニさんが……そのまま……)

ツバサ「………」

ツバサ「珍しい?ワニの姿焼きよ」

穂乃果「す…姿焼き…ですか……はは…」

穂乃果(うそ…こ…これ…食べるの……)

419: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 19:55:54.77 ID:G6bLkOW+0
穂乃果(あれ…?ていうか、このワニさんって、さっきお店入った時、入り口にいた……)

穂乃果「…」クルッ…

穂乃果「…!」

穂乃果(い…いなくなってる……!そんな…ワニさん……)

穂乃果(お店に入った時は、眠ってて可愛かったのに……)

料理長「焼き上がりました」スッ…

穂乃果「えっ…」

穂乃果(そ…そのまま出すの……!?)

穂乃果(ど…どうやって食べれば……)

420: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 19:57:03.89 ID:G6bLkOW+0
ツバサ「美味しそうね、いただくわ」スッ…

ツバサ「……」ツッー…

穂乃果(ナ…ナイフ…!)

ワニ ダラァー…

穂乃果(血…!?)

ツバサ「……」バクリッ

穂乃果(いった…!)

ツバサ「……」モグモグ…

穂乃果(あ…味は……)

421: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 19:57:50.48 ID:G6bLkOW+0
ツバサ「……」

穂乃果(………)

ツバサ「うん…変わらないわね!最高の焼き加減よ!」

料理長「ありがとうございます…」

穂乃果(お…美味しいの…!?)

穂乃果「…」チラッ…

ワニ「………」

穂乃果(うっ…目が合っちゃった……)

穂乃果(ワニさん……さっきまで生きてたのに……)

ツバサ「………」

ツバサ「食べないの…?穂乃果さん……」

穂乃果「え…!あ…い…いや……その…」

422: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 19:58:27.07 ID:G6bLkOW+0
ツバサ「………」

ツバサ「気に入らなかったかしら……?私の選んだ料理は」

穂乃果「…!」

穂乃果「ち…違いますよ…!!こんな素晴らしいもの、本当に、私なんかが頂いちゃっていいのか悩んでて…!!」

ツバサ「そう……?いいのよ?そんなの気にしないで……」

穂乃果「そ…そうですか…!?じゃあ、い…いっただっきまーす…!!!」

穂乃果「……」ガブッ!!

料理長「…!?」

あんじゅ「そ…そのままいった…!」

英玲奈「か…?み切れるのか……?」

穂乃果「むぐぐ…」ギリギリギリ…

ツバサ「………」

料理長「………」

穂乃果「むんっ…!!」ブチリッ!!

ツバサ「…!」

英玲奈「か…噛み切った……」

穂乃果(うぅ……血の味がするよぉ……)モグモグモグ…

423: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 19:59:12.44 ID:G6bLkOW+0
料理長「………」

ツバサ「穂乃果さん……」

穂乃果「ふぁい…?なんですか…?」

ツバサ「豪快なのはいいけど、その……はしたないわよ?」

穂乃果「あっ…!す…すみません……!!つい勢いで…」

ツバサ「ごめんなさいね、料理長。今度は、ちゃんと躾けてから来るわ」

穂乃果「…!」

料理長「いえ、いいんですよ、ツバサさん。ここまで豪快に食べられては、私も嫌な気はしません」

ツバサ「そう…?それなら、良かったわ」

穂乃果「す…すみませんでした……」

424: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 20:00:00.76 ID:G6bLkOW+0
ツバサ「………」

ツバサ「…ところで、穂乃果さん…」

穂乃果「は…はい…なんですか…?」

ツバサ「あなた…最近、水見色狩りなんていう事してるんだって……?」

穂乃果「…!」ドキッ!

穂乃果「あ…あはは……マズかったでしょうか…」

ツバサ「別にマズくはないわよ?ただ、少し気になってね……なんで、そんな事してるのか」

穂乃果「えっ…」

穂乃果「な…なんで……」

ツバサ「えぇ、理由があるんでしょう?」

穂乃果「そ…それは……えっと…」

穂乃果「ほ…焔ヶ丘と水見色は対立してるから……だと思います……」

425: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 20:01:42.64 ID:G6bLkOW+0
ツバサ「………」

穂乃果「………」

ツバサ「…そう……」

穂乃果「……はい…」

ツバサ「じゃあ、何をグズグズしてるのかしら…?たしか、今、水見色は頭がいないんでしょう?いまが好機なんじゃないの…?」

穂乃果「あっ…は…はい……そうなんですが……」

ツバサ「………」

穂乃果「実は、水見色に転校生が来まして…」

ツバサ「転校生…?」

穂乃果「はい……高海千歌っていう子なんですが……」

ツバサ「…!」

426: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 20:02:08.46 ID:G6bLkOW+0
穂乃果「え…?ツバサさん、どうかしました?」

ツバサ「………」

英玲奈「ツバサ…」

ツバサ「えぇ……」

穂乃果「…?」

ツバサ「ふふっ……そう…あの子が……」

あんじゅ「………」

穂乃果「え…?ええ…?知ってるんですか…?」

ツバサ「ふふっ…昔、ちょっとね…?それにしても、この街に来てただなんて……」

穂乃果「…?」

427: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 20:03:03.06 ID:G6bLkOW+0
ツバサ「穂乃果さん、水見色潰し……私からもお願いするわ」

穂乃果「えっ…!?ツ…ツバサさんが…?」

ツバサ「えぇ…それと、これは命令ね?逆らう事は許さないわよ」

穂乃果「…!」

穂乃果「は…はい……で…でも…なんで……」

ツバサ「あなたが理由を知る必要は無いわ?知った所で、あなたのやる事は変わらないもの……私の言われた通りに動く……それだけでしょ…?」

穂乃果「…!」

穂乃果「は…はい……すみませんでした……」

428: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 20:04:17.73 ID:G6bLkOW+0
ツバサ「必要な物があったら、なんでも言ってね。すぐに準備するわ」

穂乃果「あ…ありがとうございます…」

ツバサ「そうね…今はとりあえず……」

穂乃果「え…?」

ツバサ「英玲奈、この子に」

英玲奈「あぁ」

穂乃果「…?」

英玲奈「無くすなよ…?」ゴトッ…

穂乃果「…!!」


拳銃 ゴゴゴゴゴゴゴゴ…


穂乃果「こ…これって……」

429: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 20:06:05.90 ID:G6bLkOW+0
ツバサ「本物よ、あると便利だわ。貸してあげる」

穂乃果「そ…そんな…!!ピストルなんて、私…!」

ツバサ「………」

穂乃果「あっ……」

穂乃果「い…いただきます……」スッ…

拳銃 ズシッ…

穂乃果(お…重い……)

ツバサ「ふふっ、触ったのは初めて…?結構重いでしょ」

穂乃果「は…はい……これじゃあ、ちゃんと撃てるか……」

ツバサ「ふふっ、別に撃つ必要は無いのよ?見せるだけ……それだけで、十分だわ」

穂乃果「…!」

ツバサ「さ、この話はこれで終わり。食事を楽しみましょう?せっかくのご馳走なんだから」

穂乃果「………」

穂乃果「は…はい……」








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430: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 20:07:03.92 ID:G6bLkOW+0
AKIBAカフェ-


凛「じゃ…じゃあ、水見色と焔ヶ丘の対立はどうすればいいにゃ…!?こんな誤解で戦うなんて、最悪だにゃ…!!」

ことり「それは、私がなんとかする………私が、穂乃果ちゃんを説得してみせる……!」

花陽「…!」

梨子「ことりちゃん……」

431: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 20:07:50.50 ID:G6bLkOW+0
ことり「だから、みんなは待ってて欲しいの……私が説得できるまで……」

千歌「そっか……それで、今日、梨子ちゃんを呼んだんだね……」

ことり「うん……これを伝えたくて……」

千歌「そういう事なら、分かったよ!私は焔ヶ丘とは戦わない…三年生含め、他のみんなにも、そう伝えとくよ!もちろん、事実は伏せてね」

ことり「千歌ちゃん…!」

千歌「凛ちゃんと曜ちゃんも、それでいいよね?」

曜「もちろん!ヨーソロー!」

凛「………」

千歌「凛ちゃん…?」

432: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 20:08:27.45 ID:G6bLkOW+0
凛「凛は……凛は、一発、穂乃果先輩を殴らないと気が済まないにゃ……」

千歌「凛ちゃん…!?」

花陽「………」

ことり「凛ちゃん……」

凛「でも……ことり先輩が代わりににやってくれるって言うなら、凛は辞めるにゃ」

ことり「…!」

ことり「うん…!分かったよ…!私が、凛ちゃんの代わりに穂乃果ちゃんの目覚ましてくる…!!」

ことり「バシンッとね!」

凛「にゃはは…ことり先輩のパンチは凛のより、何倍も効きそうだにゃ」

ことり「じゃ…じゃあ…!」

凛「うん…凛も喧嘩しないにゃ!」

ことり「凛ちゃん…!」

433: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 20:09:00.26 ID:G6bLkOW+0
ことり「ありがとう…!ありがとう、みんな…!私、頑張るね!絶対、穂乃果ちゃんを説得してみせる…!!」

梨子「うん…!頑張ってね…!!応援してるわ!」

花陽「私も応援します…!ことり先輩、すごいです!」

ことり「えへへ…///」

曜「ところで、その暴走族ってのは、どんなチームなの?結構悪い感じ…?」

ことり「あっ…う…うん……それは…」

ことり「A-RISEってチームなんだけど…」

花陽、凛「…!?」

曜「…!?」

千歌「……!?」

梨子「え…?な…なに…?有名なの…?」

434: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 20:10:02.35 ID:G6bLkOW+0
千歌「……」スクッ…

曜「ち…千歌ちゃん…!」

千歌「ごめん…私……帰る……」

梨子「え…!?な…なんで…!?」

千歌「……」スタスタスタ…

曜「千歌ちゃん…!!待って…!!」

千歌「……」スタスタスタ…

曜「っ…!ご…ごめん…!私も帰るね!千歌ちゃんを一人にできない…!!」ダッ!

梨子「よ…曜ちゃんまで…!?ちょ…ちょっと…!」

カランカラーン…

凛「行っちゃったにゃ……」

435: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 20:11:03.82 ID:G6bLkOW+0
ことり「あ…あれ……?私、なんかマズイ事言ったかな……?」

花陽「わ…分かりません……確かに、A-RISEは有名なチームですが、その名が静岡まで届いてるとは思えませんし……」

凛「それに…ただ知ってるだけじゃなさそうだにゃ……今の様子からして……」

梨子「な…なんなの……?そのA-RISEっていうのは……」

ことり「………」

花陽「…アキバ最大の暴走族の事です……」

梨子「ア…アキバ最大…!?」

436: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 20:11:50.24 ID:G6bLkOW+0
花陽「はい…数年前までは、喧嘩はしない走り専門のチームだったんですが……」

花陽「現三代目総長…綺羅ツバサが頭についてからは、突然、武闘派チームになりまして……」

梨子「綺羅…ツバサ……」

凛「たしか、その綺羅ツバサが、一人でアキバの他のチーム全て潰して、A-RISEを最強集団にしたらいしにゃ」

梨子「ひ…一人で…!?そんなに強いの…」

ことり「うん…強さもたしかにあるんだけど……それよりも怖いのが、頭が誰よりもキレるって事…」

花陽「はい……残忍かつ狡猾なやり方で、アキバ中から恐れられています……」

梨子「…!そ…それで…穂乃果ちゃんも……」

ことり「うん……」

437: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 20:12:24.61 ID:G6bLkOW+0
梨子「で…でも、なんで…!?なんで、そんなすごい暴走族が、穂乃果ちゃんを…」

ことり「………」

ことり「たぶん…楽しんでるだけだと思う……」

梨子「…!」

ことり「自分達は、もう倒す敵もいなくなって…他にやる事がないから……」

梨子「そんな……」

梨子「そんなのって……」

ことり「ごめんね…?今日は、こんな重い話ばっかりになっちゃって……」

花陽「いえ…!大事な事ですし……」

ことり「それはそうなんだけどね……今度は、穂乃果ちゃんや海未ちゃんも混ぜて、楽しい話ができたらいいなって……」

梨子「ことりちゃん……」

438: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 20:13:13.25 ID:G6bLkOW+0
ことり「梨子ちゃんにも久しぶりに会って、本当はもっと楽しい話したかったんだけどね……」

梨子「………」

凛「全部、終わってから遊べばいいにゃ。今は、問題の解決が先にゃ」

ことり「そうだね…じゃあ、私も行くね?あんまり遅くなると、お母さん心配するし」

梨子「う…うん……それじゃあ、途中まで一緒に行こっか」

ことり「うん…!凛ちゃんと花陽ちゃんも!」

花陽「はい…!ご一緒させていただきます…!」

凛「何かあったら、凛が守らないとだしね!」

ことり「じゃあ、行こっか!」

梨子「えぇ…!」

梨子(………)

ことり「………」

梨子(ことりちゃん……)








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439: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 20:16:51.49 ID:G6bLkOW+0

秋葉原 路地-


千歌「………」ツカツカツカツカ…

曜「ち…千歌ちゃん…!待って…!一旦、落ち着いて…!」タッタッタッ!

千歌「………」ツカツカ…

千歌「………」ピタッ…

曜「千歌ちゃん……」

千歌「………」

千歌「…曜ちゃん……さっき、ことりちゃん…A-RISEって言ったよね……」

曜「う…うん……言った…」

千歌「………」

曜「………」

千歌「そっか……この街にいたんだ……」

千歌「…綺羅…ツバサ……」

曜「…千歌ちゃん……」

千歌「………」

440: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 20:17:24.27 ID:G6bLkOW+0
??「あれ?その装束……もしかして、あなた達…闇の組織の一員……?」ザッ…

??「その制服…水見色ずらね?」ザッ

曜「…?」

千歌「………」

曜「だ…誰……?」

善子「くっくっくっ……よくぞ聞いてくれたな…!!我が名はヨハ…

花丸「善子ちゃんと、オラは花丸ずら」

善子「…!?」

善子「ヨハネだってば…!!」

441: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 20:18:17.74 ID:G6bLkOW+0
曜「は……はぁ…?ヨ…ヨハ…?」

千歌「曜ちゃん…この子達…たぶん焔ヶ丘…」

曜「あっ…!そ…そっか……それで、私達の制服見て……」

善子「くっくっく…今頃気づいたようね……しかし…!!時すでに遅し…!!このヨハネに出会った時点で、お前達の運命は…

花丸「善子ちゃん……」

善子「ちょ…なによ!ずら丸…!!今、決め台詞言う所だったのに…!!」

花陽「もう、逃げてるずら」

千歌、曜 ピューン!

善子「…って、あっー!!!逃げ足はやっ!!」

442: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 20:19:13.31 ID:G6bLkOW+0
善子「コ…コラァー!!!勝手に逃げるな!この腰抜けー!!!」

曜「…」ムカッ…

曜「っ…誰が腰抜け…

千歌「曜ちゃん…!ことりちゃんに言われたでしょ!」タッタッタッ!

曜「む~……分かってるよ…」タッタッタッ!

443: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 20:21:00.88 ID:G6bLkOW+0
善子「腰抜けー!!アホー!!間抜けー!!!」

花丸「善子ちゃん、そんな事言ってないで、あれやるずら」

善子「えっ…?あ…あー…あれね……」

善子「えーっ…と……」ゴソゴソ…

善子「あった…!」

吹き矢 ゴゴゴゴゴゴゴゴ…

善子「行くわよ~……ヨハネファイナルダーク…

花丸「いいから、早く撃つずら!!」

善子「~っ…!わ…分かったわよ…!!ヨハネアローッ!!!」フッ!!!

曜の鞄 ピタッ!

善子「よし…!鞄に当たったわ!」

花丸「ナイスずら!善子ちゃん!!」

444: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 20:22:10.99 ID:G6bLkOW+0
善子「散々練習したからね!!外す事はないわ!」

花丸「あれ…?その吹き矢は、善子ちゃんが天から授かった相手を追跡する吹き矢って設定だったんじゃ……」

善子「あっ…!」

花丸「忘れてたずらね…?」

善子「ち…違う…!!ていうか、設定って言うな!!」


曜「はぁ…はぁ……」タッタッタッ!

曜の鞄 「………」ピッピッピッ…














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447: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 17:19:02.39 ID:KH0vmilW0

次の日 朝-

千歌達のマンション-


チュンチュン…


梨子「………」

梨子(はぁ…曜ちゃんと千歌ちゃん襲いなぁ……)

梨子(………)

梨子(昨日の事…聞きたいのに……)

曜「行って来まーす」ガチャ!

梨子「あっ、曜ちゃん!」

448: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 17:20:43.05 ID:KH0vmilW0
曜「梨子ちゃん!おはヨーソロー!あれ?千歌ちゃんは、まだ来てない感じ?」

梨子「うん、なんかバタバタしてるのは聞こえたけど…」

曜「あはは、千歌ちゃん、朝弱いからね~」

梨子「………」

梨子「あのさ、曜ちゃん…」

曜「あっ…もしかして、昨日の事…?」

梨子「えっ…う…うん……よく分かったわね…」

曜「いやぁ~…あんな事しちゃったら、当然、梨子ちゃんも心配してるだろうなぁ~って思って…」

梨子「じゃ…じゃあ…」

曜「ん~…でも、理由は言えない…かな……」

梨子「え…」

449: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 17:21:43.95 ID:KH0vmilW0
曜「千歌ちゃんに口止めされてるの……梨子ちゃんには言っちゃダメだって……」

梨子「口止めって……」

曜「でも、それは私が転校して来たばっかりの時の話で、今は、たぶん、千歌ちゃんも話していいと思ってると思う……」

梨子「そ…それなら…!」

曜「でも、私の口からは言えないよ、千歌ちゃんの問題だから…」

梨子「曜ちゃん……」

千歌「行って来まーす!」ガチャ!

梨子「あ、千歌ちゃん…!」

450: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 17:22:42.83 ID:KH0vmilW0
曜「千歌ちゃん!おはヨーソロー!」

千歌「おはよー!二人とも!!ごめんごめん!ちょっと遅れた!」

曜「いいよいいよ、私も今出た所だし!さっ、早く学校行こう!」

千歌「うん…!」

梨子「………」

千歌「ん?梨子ちゃん、どうかした?」

梨子「……いや、なんでもないわ、さっ、行きましょう」

千歌「え…?そう…?なら、いいけど…」



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451: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 17:23:43.91 ID:KH0vmilW0
千歌「よーし!行くぞ~!オレンジみかん号!」ブロロロ…

曜「千歌ちゃん号も、行くよ~!!」ブロロロ…

梨子「って、いやいやいやいや!」

千歌「ん?どうかしたの?」

梨子「二人とも、スクーター乗ってくの!?私は!?」

曜「ん~……後ろ、乗ってくかい?」キランッ!

梨子「いや、犯罪だから!」

千歌「でも、そうしないと梨子ちゃんだけ走る事になるよ?」

梨子「えぇ!?スクーターに乗らないって選択肢は無いの!?」

千歌「えぇ~!だって、せっかく持ってるのに乗らないなんて!」

梨子「でも、私だけ走るなんておかしいでしょ!」

千歌「だから、乗ればいいよ!二人ぐらいなら余裕だよ!!余裕!!」

梨子「そういう問題じゃないでしょ!?犯罪なの!犯罪!!ルールなの!やっちゃダメなの!!」

千歌「梨子ちゃん…ルールは破るためにあるんだよ!」

梨子「はぁ!?」

452: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 17:25:11.85 ID:KH0vmilW0
千歌「さっ!行こう!!」グイッ!!

梨子「わわっ!ちょっ…千歌ちゃ…

千歌「おりゃ!」グイッ!!

梨子「きゃっ!」ドサッ!!

千歌「よし!!出発進行ー!!!」ギュルン!!

梨子「えっ…!?」

曜「ヨーソロー!!」ギュルン!!

千歌「ひゃっほうー!!!」ビューーーンッ!!

曜「いえええいっ!!!」ビューーーンッ!!

梨子「いやあああああああああっっっ!!!」

453: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 17:26:03.17 ID:KH0vmilW0
梨子「死ぬ死ぬ死ぬ!!降ろして!!死ぬから!!」

千歌「死なないよ!ちゃんと、私に掴まってれば!」ブーンッ!!

梨子「掴まってるわよっ!!」

曜「あはは!楽しーね!!」ブーンッ!!

千歌「うん!!最高!!!」ブーンッ!!

梨子「楽しくないわよ!!バカじゃないの!?」

千歌「そんな風に目つぶってるからだよ!もったいないよ!目、開けて!!」ブーンッ!!

梨子「怖くて開けられないの!」

千歌「大丈夫!!信じて!!」ブーンッ!!

梨子「う…うぅ……」

梨子(す…少しだけなら……)

梨子「……」スゥ…

梨子「…!」

454: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 17:26:30.81 ID:KH0vmilW0
千歌「どう?気持ちいいでしょ!!」ブーンッ!!

梨子「………」

千歌「あれ?気絶でもした?」ブーンッ!!

梨子「すごい……」

千歌「…!」ブーンッ!!

千歌「見えた!?」ブーンッ!!

梨子「うん……景色が流れてく……」

千歌「でしょ!!それに風も気持ちいい!!」ブーンッ!!

梨子「うん…うん…!たしかに…!!気持ちいいわね!!」

曜「おー!梨子ちゃん、分かってきたね!!」ブーンッ!!

梨子「うん…!気持ちいい!バイクって、こんなに気持ちいいものだったんだ…!!」

千歌「あはは、スクーターだけどね~!」

455: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 17:28:06.91 ID:KH0vmilW0
警察官「最近、不良生徒が多いからな…見つけたら、ちゃんと注意しないと…」トコトコ…

オレンジみかん号 ブーンッ!!

千歌ちゃん号 ブーンッ!!

警察官「む…?」

千歌「いえええええいっ!!!」ブーンッ!!

曜「気持ちー!!」ブーンッ!!

警察官「なっ…!?そ…そこの原付!!止まりなさい!!!」ダッ!!

千歌「ん?あ…!警察だ!!」ブーンッ!!

曜「お…!ほんとだ!」ブーンッ!!

梨子「えぇ!?えええ!!??嘘!?捕まっちゃうじゃないの!!」

警察官「ノーヘル禁止ー!!!二人乗りもだー!!!あと、スピード違反だー!!」ダッダッダッ!!

千歌「お勤めご苦労様ですっ!」ビューンッ!!

曜「ヨーソロー!」ビューンッ!!

梨子「…!?」

警察官「コ…コラァー!!待てーー!!!」ダッ!

千歌「あはは、追いつけるわけないよーん」ブーンッ!!

曜「ま、バイクで来たところで、捕まらないけどね~!」ブーンッ!!

梨子「ちょ…ちょっと!!二人とも!?」

456: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 17:28:35.09 ID:KH0vmilW0
千歌「ん?どしたの?梨子ちゃん」ブーンッ!!

曜「何ー?」ブーンッ!!

梨子「い…いいの…!?あんな事して!!」

千歌「いいわけないじゃん!!あはは!」ブーンッ!!

曜「当たり前だよ!梨子ちゃん!!」ブーンッ!!

梨子「え…えぇ……?」

梨子(ダ…ダメだ……私、この子達の事、分からないわ……)

千歌「ひゃっほうー!!!」ブーンッ!!

曜「ヨーソロー!!!」ブーンッ!!












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457: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 17:30:57.71 ID:KH0vmilW0

焔ヶ丘高校 二年生教室-


海未「え…ツ…ツバサさんから……?」

穂乃果「うん…水見色を潰せって……」

ことり「そんな…」

穂乃果「まあ、言われなくてもやる話だったけど、これで、もう本当にやらないわけにはいかなくなった……」

海未「そうですね……」

ことり「…!」

ことり「ま…待って…!!でも、あと少しすれば、そのツバサさんから自由になれるんでしょ!?それなら…!」

穂乃果「……ことりちゃん…」

458: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 17:32:35.83 ID:KH0vmilW0
ことり「お願い…穂乃果ちゃん……、だって、こんなのおかしいよ…水見色と焔ヶ丘が争う必要なんて無いんだよ……」

穂乃果「………」

穂乃果「必要だよ……」

ことり「…!」

ことり「そんな…!なんで…!!」

穂乃果「私のため……ことりちゃんも、本当に私の事考えてくれるなら、口出さないでよ……」

ことり「…!」

ことり「穂乃果ちゃ…」ウルッ…

穂乃果「………」

海未「穂乃果っ…!!」

穂乃果「…!」

海未「謝りなさい……ことりに……」

穂乃果「………」

ことり「海未ちゃん……」

459: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 17:33:02.94 ID:KH0vmilW0
穂乃果「………」

海未「………」

穂乃果「もう、いい……」クルッ…

海未「あっ…!穂乃果…!!」

穂乃果「………」ガララ…バタンッ…

海未「穂乃果……」

ことり「穂乃果ちゃん……」

460: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 17:33:34.43 ID:KH0vmilW0
海未「ごめんなさい…ことり……」

ことり「そんな……海未ちゃんが謝る事がじゃないよ……」

海未「いえ…私が悪いんです……私が…あの時、ちゃんと気づいてあげていれば……」

ことり「それなら、私だってそうだよ…!穂乃果ちゃんが、一人で苦しんでるのに気づけなかった…!相談に乗ってあげることもできなかった…!」

海未「………」

海未「…いいんですよ…ことり……ことりは、私達の支えなんですから……」

ことり「海未ちゃん……」

461: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 17:34:25.15 ID:KH0vmilW0
海未「でも、だからといって水見色潰しを辞めるわけにはいきません……今、それが無くなれば…穂乃果は……」

ことり「違う…!それじゃあ、繰り返すだけだよ…!!変わんなくちゃダメなんだよ…!」

海未「………」

海未「ごめんなさい…ことり……私は…私は、もう穂乃果を失いたくはないんです……」

ことり「…!」


キーンコーンカーンコーン…キーンコーンカーンコーン…


ことり「あっ…」

462: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 17:36:05.77 ID:KH0vmilW0
海未「ホームルームが始まります…私は席に戻りますね」

ことり「穂乃果ちゃんは…!」

海未「………」

海未「分かりません…いづれ戻ってくるでしょう……」

ことり「う…うん……」

















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463: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 17:36:49.86 ID:KH0vmilW0

水見色高校 昼休み-

屋上-


千歌「相手を絶対倒す最強のパンチって何か分かる?」

凛「ん…ん~……ものすごい威力の…」

千歌「はずれ~」

凛「えぇ~!?でも、すごい強いパンチなら、相手は立てないにゃ!」

梨子「………」モグモグ…

花陽「……」モグモグ…

千歌「ん~…まあ、本当にすごい威力なら立てないよ?でもね、人間ってのは、案外、来るって分かってれば、どんなパンチも一発なら耐えられるんだよ」

凛「そ…そんな事…」

千歌「あるって、我慢すればいい、覚悟すればいい、もっと言えば、ガードすればいい。来るって分かってるなら、耐えられないパンチはないよ」

凛「じゃ…じゃあ、正解はなんにゃ」

千歌「簡単だよ!来るって分からないパンチを打てばいい!」

凛「来るって分からないパンチ…?」

曜「ま、その代表例がカウンターだね!千歌ちゃんお得意の!」

凛「カウンター……」

464: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 17:38:29.90 ID:KH0vmilW0
千歌「喧嘩の中で、相手が一番油断する瞬間っていつだと思う?」

凛「ん~……攻撃の時…?」

千歌「そうそう、だから、その瞬間を狙う…相手が踏み込んで攻撃を繰り出そうとした瞬間…!」

千歌 バッ!!

凛「…!」フワッ…

千歌「拳を突き出す……」

千歌「相手の見えない角度、タイミング、スピードで打つ…!これがカウンターの原則!」

凛「でも、それって失敗したら……」

千歌「うん…自分が大ダメージを食らう…相手の攻撃に対して、こっちは踏み込んでるわけだからね……」

凛「こ…怖いにゃ…」

465: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 17:40:06.64 ID:KH0vmilW0
千歌「でも、そこを乗り切れれば、一発で相手を倒せる!ハイリスクハイリターンってやつだね!」

凛「な…なるほど……」

千歌「だから、カウンターで一番大切なのは、まず相手の攻撃を見切ること!これに尽きるよ!」

凛「見切る……難しそうにゃ……」

千歌「普通にやればね…」

凛「普通に……?じゃあ、普通じゃない方法があるって事かにゃ…?」

千歌「うん…!ズバリ、相手の攻撃を待つんじゃなく、打たせる!」

凛「う…打たせる……?」

466: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 17:41:17.50 ID:KH0vmilW0
千歌「例えばだけど、不用意に前に出たり、わざとガードに隙を作って狙わせたり……相手の次の攻撃を誘導するの!」

凛「誘導……す…すごいにゃ……」

曜「まあ、失敗すれば、普通に攻撃くらって終わりだけどね~」

凛「てことは、またハイリスクハイリターンって事かにゃ……」

千歌「だから、練習しないと実践では使えない…まあ、私は、いきなり実践でやったけど……」

凛「え…!?で、できるのかにゃ!?」

曜「いやいや、普通は無理だよ。千歌ちゃんは特別だからね…凛ちゃんは、やりたいなら、ちゃんと練習した方がいいよ」

千歌「いやぁ~…///」テレテレ

467: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 17:41:48.16 ID:KH0vmilW0
凛「分かったにゃ…!じゃあ、さっそくカウンターやってみるにゃ!」

千歌「よっしゃ!じゃあ、私が適当に攻撃するから…

梨子「じゃないでしょ!!なんで喧嘩教えてるのよ!!」

千歌「えっ…」

梨子「喧嘩しないんでしょ!!昨日、ことりちゃんに言われたばっかりじゃない!!」

千歌「い…いやぁ~……これは、喧嘩というか…スポーツ…?みたいな……あはは…」

梨子「明らかに喧嘩目的だったでしょ!!もう!本当にダメよ?喧嘩しちゃ…」

千歌「わ…分かってるって…!昨日だって、焔ヶ丘に絡まれたけど、黙って逃げ出し…」

梨子「え…?そうなの…?」

468: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 17:44:19.44 ID:KH0vmilW0
千歌「うん…!ね!曜ちゃん!」

曜「本当だよ、なんか変な二人組で、千歌ちゃんに腰抜けだなんて言うもんだから、キレそうになったけど、逃げてきたよ」

梨子「へぇ~…偉いわね、二人とも」

千歌「えへへ…///」

曜「いやぁ~…///」

花陽「…」モグモグ…

花陽「…」ゴクン…

花陽「…変な二人組って、どんなですか?」

曜「え…?ん~…えっと…片方は、なんか自分の事ヨハネとか言ってて…もう片方は、なんか方言……ずらって言ってたかな…?」

凛「えっ…」

花陽「そ…それって……」

469: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 17:47:56.44 ID:KH0vmilW0
曜「あれ?知ってるの?」

凛「…知ってるにゃ……アホのよしまるコンビだにゃ……」

千歌「ア…アホ…?」

凛「アホだにゃ…あいつらは……」

曜「中学の時、なんかあった感じ?」

花陽「隣の中学でした、善子ちゃんと花丸ちゃんが音ノ木二中……私達と穂乃果先輩達が音ノ木三中でした」

曜「へぇ~…なんか面白いね~」

梨子「ちなみに、私は一中よ」

千歌「誰も聞いてないよ…梨子ちゃん……」

梨子「…!?」

梨子「なんで、そんな事言うのよ!!」

千歌「いや、なんか梨子ちゃん面白くて…」

梨子「どういう事!?」

470: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 17:48:30.96 ID:KH0vmilW0
曜「それで、何がアホなの?その二人って」

凛「喧嘩の仕方だにゃ……もう二度とやりたくないにゃ……」

曜「え…?どゆこと…?」


キーンコーンカーンコーン…キーンコーンカーンコーン…


曜「あ…ベル鳴っちゃった……」

凛「まあ、そのアホ二人の話は、またどっかでしてあげるにゃ」スクッ…

凛「今は、そんな事構ってられる状況じゃないし…」

梨子「そうね……それよりも、穂乃果ちゃん達の事の方が問題だわ…」

471: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 17:50:45.75 ID:KH0vmilW0
花陽「きっと大丈夫ですよ…!ことり先輩なら!」

千歌「でもさ、例え説得できて、水見色と焔ヶ丘の対立が無くなったとしても、その…鞠莉…と果南…?って人達倒さないと、穂乃果ちゃんは自由になれないんでしょ?」

千歌「それって、結構大変なんじゃない?」

花陽「いや…!穂乃果先輩は本当に喧嘩強いので、大丈夫ですよ!」

曜「でも、一回負けてるんでしょ?」

花陽「…!そ…それは……二対一だったからで…」

千歌「たとえ、そうだとしてもさ……喧嘩で一度負けた相手に勝つってのは、本当に大変な事なんだよ」

花陽「そ…そうなんですか…?」

472: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 17:51:28.68 ID:KH0vmilW0
千歌「喧嘩は、スポーツと違って、ルールなんてないからね……危険な技も使えるし、ストップも無い……だからこそ、精神面が大きく影響するんだよ」

梨子「どういう事…?」

曜「ちょっとでも気持ちで負けてれば、例え実力差があったとしても、一発で形成が逆転するって事だよ」

千歌「それが、一度負けた相手だと、どうしても負けた時のイメージが付きまとう……これがキツイ……それを考えた時点で負けたようなものだから……」

梨子「はぁ…なんとなくだけど、分かったわ…」

473: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 17:52:17.09 ID:KH0vmilW0
花陽「じゃ…じゃあ、穂乃果先輩が勝つのは相当難しいって事ですか…?」

千歌「まあね…普通に考えたら無理だろうね……」

凛「………」

凛「大丈夫にゃ……」

千歌「…?」

凛「穂乃果先輩なら……昔の…凛の憧れた穂乃果先輩なら……」

花陽「凛ちゃん……」

474: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 17:53:53.47 ID:KH0vmilW0
凛「………」

凛「…さっ、もう教室戻るにゃ!授業が始まっちゃうにゃ」

梨子「あ!本当だ!早く行かないと!」

曜「ていうか、次、体育じゃん!着替えないとだよ!!」

千歌「えぇ!?今日、体育あったの!?体操着忘れたっー!!」

梨子「えぇ!?じゃあ、誰かに借りないとじゃない!なおさら急がないと!!」

千歌「うん!!そ…それじゃあ、私達行くね!また放課後!!」ダッ!


ガチャッ…バタンッ…!


凛「はぁ…全く忙しい人達だにゃ…」

花陽「あはは…そうだね」

475: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 17:54:47.92 ID:KH0vmilW0
凛「じゃあ、凛達は、ゆっくり優雅に教室に向かうにゃ。かよちん、次の授業なんだっけ?」

花陽「えっと…たしか英語だったかな…?」

凛「…!?」

凛「え…英語…!?」

花陽「え…?ど…どうかしたの!?」

凛「しゅ…宿題やってないにゃ…」

花陽「えぇ!?い…今からじゃ間に合わないよ…!?」

476: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 17:55:20.42 ID:KH0vmilW0
凛「間に合わせるにゃ…!!かよちん、宿題見せて!!」ダッ!

花陽「えぇ!?ちょ…凛ちゃん!?」

凛「かよちん、早く来るにゃー!!」

花陽「ま…待ってよー!!」ダッ!
















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477: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 17:56:59.83 ID:KH0vmilW0

放課後 焔ヶ丘高校-


キーンコーンカーンコーン…キーンコーンカーンコーン…


ザワザワ…ガヤガヤ…

花丸「うわぁ~…本当に焔ヶ丘中の不良が集まってるずら……」

善子「まあ、穂乃果先輩直々の呼び出しだからね」

花丸「それにしても、なんだろうね……急に放課後、校舎裏に集まれーだなんて……」

善子「さぁ…?水見色に総攻撃でも仕掛けるんじゃないの?」

花丸「そ…それは流石に……」

ザワザワ…!

善子「ん?あっ…!来たみたいよ!!」

花丸「え!?どこずら!?」

478: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 17:58:55.20 ID:KH0vmilW0
穂乃果「………」ザッ…

海未「………」ザッ…

善子「いた…!!前の方に!」

花丸「あっ!本当ずら…!!かっこいいずら……」

善子「当たり前じゃない!アキバの救世主よ!救世主!!そして、それを支える最強のNo.2!「武神」こと、園田海未先輩!!やっぱり、焔ヶ丘に入学して良かったわ…!」

穂乃果「………」

シーン…

善子(す…すごい……穂乃果先輩が来てから、ずっと騒がしかった不良が静かになった……)

花丸(これが、高坂穂乃果先輩……すごいカリスマ性ずら……)

479: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 17:59:21.98 ID:KH0vmilW0
穂乃果「………」

穂乃果「…みんな…今日、あちゅまって…あっ…」

ヤンキー達「「…!?」」

善子「え…?」

花丸「い…今……」

海未「………」

穂乃果「こほんっ…///えー…みんな…今日、集まってもらったのは…」

善子(す…すごい…!無かった事にした……)

花丸(これが、高坂穂乃果先輩……すごいカバー能力ずら……)

480: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 18:01:06.91 ID:KH0vmilW0
穂乃果「他でもない……水見色と焔ヶ丘の事についてだ……」

善子(やっぱり……でも、今更なにを…?)

穂乃果「単刀直入に言う……今日、総攻撃をかけて水見色を潰す」

ヤンキー達「「…!?」」

花丸(きょ…今日…!?)

穂乃果「今から、配置に分かれて、下校中の水見色生徒を襲う……二度と焔ヶ丘に刃向かえないように…徹底的に……」

善子「…!」ゾッ…

善子(ほ…本気だ……)

481: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 18:02:22.30 ID:KH0vmilW0
穂乃果「配置は…

ことり「穂乃果ちゃん…!!」ザッ…!!

海未「…!?こ…ことり…!!」

穂乃果「………」

穂乃果「ことりちゃん……」

ザワザワ…

善子「え…?誰…?あの人……穂乃果先輩を呼び捨てで……」

花丸「たしか…二年の南ことり先輩ずら……穂乃果先輩と海未先輩と幼馴染とかいう……」

海未「ことり…!なぜ来たのですか!!ここには来てはいけないと、先程…

穂乃果「海未ちゃん…」スッ…

海未「穂乃果…」

482: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 18:03:05.07 ID:KH0vmilW0
ことり「………」

穂乃果「私が行く……ここは海未ちゃんに任せてもいい…?」

海未「穂乃果……」

穂乃果「ことりちゃん……話があるんでしょ…?場所…変えよう」

ことり「…!」

ことり「う…うん…!」

ザワザワ…

善子「え…!?なに…!?どういう事!?」

花丸「分かんないずら…!なんで、こんな大事な時に、穂乃果先輩が…」

海未(穂乃果……ことり……)

483: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 18:03:39.57 ID:KH0vmilW0
ヤンキー「なんだなんだー!?」

ヤンキー「どういう事だー!?」

善子「ちょ…ちょっと……なによ、これ…!急に騒がしくなってきたわよ…!?」

花丸「そりゃそうずら…!本来、不良が静かにしてる方がおかしいずら…!!」

ヤンキー「いって…おい!てめぇ、今、足踏んだろ!!」

ヤンキー「あぁ!?てめぇが、そんな所に立ってるから悪いんだろうが!!」

花丸「け…喧嘩まで……」

善子「や…やばいんじゃない……これ…逃げた方が……」

海未「………」

484: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 18:05:33.72 ID:KH0vmilW0
海未「…」スッ…

踏み足 ダンッッッッッ!!!!!!

ヤンキー達「「…!?」」ビクゥッッ!!!

善子、花丸「…!?」ビクゥッッ!!!

善子(え…な…なに……?地震……!?)

海未「……あなた達……」

海未「…誰が喋っていいと言いました……?」

ヤンキー達「「…!!」」ゾッ…!

ヤンキー達「す…すみませんでした…!!」ピシィッ!!

海未「全く……」

花丸(こ…怖すぎるずら……)

善子(海未先輩には逆らわないようにしよう……)






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485: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 18:07:38.48 ID:KH0vmilW0

校舎内 廊下-


穂乃果「……」

ことり「……」

ことり「ほ…穂乃果ちゃん……」

穂乃果「ことりちゃん……言いたい事は分かるよ……でもね、もう何があろうと、変える気はないから」

ことり「………」

ことり「で…でも……私は…」

穂乃果「………」

ことり「私は…もうそんな辛そうな穂乃果ちゃんを見たくないよ……」

穂乃果「………」

ことり「大丈夫だよ…私達がいるから……変われるよ……今からでも……」

穂乃果「………」

穂乃果「無理だよ…」

ことり「無理じゃないよ…!!みんながいるから…!梨子ちゃんや花陽ちゃん達だって…!」

穂乃果「…!」

486: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 18:08:16.98 ID:KH0vmilW0
穂乃果「梨子…ちゃん……」

ことり「大丈夫だから……私達がいるから……だから……」

穂乃果「…っ」

穂乃果「なにが……」

穂乃果「なにが分かるのさ……ことりちゃんに…」

ことり「えっ…」

穂乃果「何も知らないくせに……」

ことり「穂乃果…ちゃ……」

487: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 18:11:08.95 ID:KH0vmilW0
穂乃果「………」

穂乃果「ごめん……私、もう戻らなきゃ……」クルッ…

ことり「そんな…!待って!!穂乃果ちゃん!!穂乃果ちゃん!!!」

穂乃果「……っ」ツカツカ…

ことり「穂乃果ちゃん……」

穂乃果「……」ツカツカ…

ことり「……」

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ことり「それは、私がなんとかする………私が、穂乃果ちゃんを説得してみせる……!」

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ことり「………っ」

ことり(ごめん……みんな…)

488: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 18:11:45.20 ID:KH0vmilW0
穂乃果「……」ツカツカ…

ことり(…約束……守れそうにない……)

はさみ スッ…

ことり(やっぱり、私じゃ説得なんてできなかった……でも……)

ことり「…っ!!」バッ!

ことり(穂乃果ちゃん一人止める事なら……!)


グサッ!!


ことり「~っっ!?」

ことり「ぐっ…あああああああああっっ…!!!」

穂乃果「…!?」クルッ!!

ことりの足 ダラダラダラ…

穂乃果「こ…ことりちゃん…!?ち…血が…!!」

489: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 18:12:28.63 ID:KH0vmilW0
ことり「あぐっ…あっ…あああっっ…!!うあああああっっ…!!!」ドサッ…!!

穂乃果「…!?」

穂乃果「ことりちゃん…!!」ダッ!!!

ことり「うぐっ…あ…あぁ……」

穂乃果「な…なんで…!!ことりちゃん…!!ことりちゃん…!!!」

ことり「はぐっ…あ…はぁ……はぁ…」

穂乃果「ち…血の量がすごい……止血しなきゃ……ほ…保健室に……!!」

ことり「はっ…はっ…はぁ…はぁ…」

穂乃果「ごめん…ことりちゃん…ちょっと、動かすよ…!!」

穂乃果「よっと…!」グイッ…!

ことり「うぐっ…!」フワリッ…

穂乃果「…!」

穂乃果「…っ」

穂乃果「ごめん…ごめん……ことりちゃん……ごめん……」

ことり「はぁ…はぁ……」

490: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 18:13:12.63 ID:KH0vmilW0
穂乃果「…!」

穂乃果の服 ジワァ…

穂乃果(血が私の服まで……出血量が多すぎる……)

穂乃果「急がないと…!!」ダッ…!!

ことり「はぁ…はぁ……」














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491: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 18:13:49.12 ID:KH0vmilW0

水見色高校 校門-


キーンコーンカーンコーン…キーンコーンカーンコーン…


花陽「それじゃあ、くれぐれも喧嘩しないようにしてくださいよ…!ことり先輩のためにも!」

千歌「分かってるって!それに、今日は焔ヶ丘と会わないように、別の道で行くし」

曜「いつもの道だと、焔ヶ丘の通学路と重なるからね」

花陽「そうなんですか…?でも、それなら安心ですね!会わないのが一番ですから!」

梨子「会ったら喧嘩しそうだしね」

千歌「し…しないよ!!」

492: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 18:16:06.07 ID:KH0vmilW0
曜「そういえば、今日、凛ちゃんは?昼休みの時はいたけど…」

花陽「凛ちゃんは、宿題忘れて、職員室に呼び出されてます……」

千歌「ほんと!?あははっ!凛ちゃん、バカだね~!」

梨子「人の事、言えないでしょ?千歌ちゃん、このままいったら、留年よ」

千歌「えぇ!?」

493: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 18:19:24.28 ID:KH0vmilW0
凛「おーい!みんなー!!」タッタッタッ!

花陽「あ、凛ちゃん!」

凛「ごめん、かよちん、遅くなったにゃ……」

凛「なんか、宿題の話だったのに、聞く態度が悪いとか別の事も言ってきて……」

梨子「凛ちゃんが悪いじゃないの……」

凛「凛は普通に立ってただけだにゃ!」

曜「どんな風に立ってたの?」

千歌「あ…あの……梨子ちゃん、留年って……」

凛「普通に、こうにゃ!」バーン!

梨子「え?千歌ちゃん、何か言った?」

曜「態度、わるっ!!」

花陽「凛ちゃん、そんなに顎あげて聞いてちゃダメだよ…?」

千歌「いや、私が留年するとか、なんとか…」

凛「えっ!?千歌先輩、留年するの!?」

梨子「このままだとね、先生が話してたわ」

凛「ほんとかにゃ!?じゃあ、もう千歌先輩じゃなくて、千歌ちゃんだね!」

千歌「…!?」

494: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 18:20:35.19 ID:KH0vmilW0
千歌「ま…まだ決まったわけじゃないよ!!これから、頑張るんだよ!!」

梨子「頑張るの?」

千歌「うっ……」

千歌「が…頑張る…よ……うん…」

梨子(頑張らなそうね……)

曜「じゃあ、今日は早く帰って勉強会でもしますか!」

千歌「えぇ…!?」

梨子「そうね、じゃあ行きましょう」

千歌「そ…そんなぁ……今日は、見たいテレビが…」

梨子「それじゃあ、凛ちゃん、花陽ちゃん、また明日ね」

花陽「はい…!失礼します…!」

495: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 18:23:51.32 ID:KH0vmilW0
凛「あれ?今日、千歌先輩達、いつもと方向が違うような……」

花陽「あ、焔ヶ丘に会わないように、道変えたんだって」

凛「ふーん、面倒くさい人達だにゃ」トコトコ

花陽「あはは、まぁ、でも、会うと何が起きるか分からないからね…不良同士だと……」トコトコ

凛「たしかに……特に曜先輩は怪しいにゃ、喧嘩を楽しんでるような所あるし……」トコトコ

花陽「曜先輩は格闘技やってるからね~、闘うの好きなんだよ、きっと」トコトコ

凛「戦闘狂だにゃ……」トコトコ

花陽「凛ちゃん、それひどい」アハハ…


??「なにやら楽しそうですね…私も混ぜてもらえますか?」ザッ…

凛「え…?」クルッ…

凛「…!!?」














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496: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 18:26:09.42 ID:KH0vmilW0

水見色二年生サイド-


梨子「はい、じゃあ、次の問題」トコトコ

千歌「……」ゴクリッ…

梨子「享保の改革を行った江戸幕府八代将軍は?」トコトコ

千歌「と…徳川………」トコトコ

曜「頑張って!千歌ちゃん!」トコトコ

千歌「い…家…

梨子「はい、はずれ」トコトコ

千歌「えぇ…!?まだ全部言ってないじゃん!」トコトコ

梨子「正解は徳川吉宗。全員「家」がつくと思ったら大間違いよ」トコトコ

千歌「なっ…」

曜「ドンマイ!千歌ちゃん!次、頑張ろ!」トコトコ

497: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 18:26:35.73 ID:KH0vmilW0
千歌「うぬぬ…でも、梨子ちゃんの出す問題、難しすぎて……」トコトコ

梨子「いや、簡単よ……これくらい、中学生でも分かるわ」トコトコ

千歌「私が中学の時は分かんなかったよ!」トコトコ

梨子「一般的な中学生なら分かるの!はい、ほら、次の問題いくわよ」トコトコ

千歌「う~…もう、やめたい……」トコトコ



498: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 18:27:21.81 ID:KH0vmilW0

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スマホ ピコンッ…ピコンッ…ピコンッ…

花丸「こっちに歩いてきてるずらね」

善子「くっくっくっ……愚かね…地獄に近づいているとも知らずに……」

花丸「そろそろ、そこの角から出てくるずら」

善子「そうね……じゃあ、行きますか」


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499: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 18:27:51.43 ID:KH0vmilW0
千歌「ペ…ペリー!」

梨子「違うわ……千歌ちゃん、外国人は全員ペリーじゃないわよ…?」

千歌「わ…分かってるよ!!でも、ペリーしか知らないから、ペリーに賭けるしかないんだよ!」

曜「千歌ちゃん、外国人の問題、全部ペリーって答えてるもんね…」

500: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 18:28:17.38 ID:KH0vmilW0
善子「くっくっく……」

千歌「え…?なに……?笑い声…?」

善子「外国人をペリーしか知らないとは……愚かな下界の者よ……」ザッ…

千歌、曜「あっ…!!」

花丸「善子ちゃんに言われたくないけどね」ザッ…

千歌、曜「あーーーっ!!!」

梨子「え…?なに…?知り合い…?」

千歌「違うよ!!昨日会った焔ヶ丘の奴らだよ!!」

梨子「えぇ…!?焔ヶ丘!?」

501: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 18:29:41.37 ID:KH0vmilW0
曜「そうだよ!!はやく逃げなきゃ!!」

花丸「なっ…また逃げようと……」

善子「今度、そうはいかないわよ!!」ゴソゴソ…

千歌「梨子ちゃん!走るよ!!」

梨子「え…えぇ…!!頑張るわ!!」

善子「くらえっ!!堕天奥義!!堕天龍鳳凰縛ーーっっ!!!」バッ!!!


網 ブワッ…!!


千歌「え…」

曜「あ…網…!?」

梨子「…!?」

千歌「危なっ!」ヒョイッ!

曜「よっと!」ヒョイッ!

梨子「きゃあああっ!!」ガバッ!!

曜「梨子ちゃん!!」

千歌「あぁ…!梨子ちゃん、鈍臭いから!」

502: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 18:31:03.26 ID:KH0vmilW0
梨子「ちょ…なにこれ…!!助けて!!」ジタバタ!

善子「くっ…一人しか捕らえられなかったか……」

善子「まあ、いいわ……後は、これで…」スッ…

梨子「え!?なに…!?手錠!?」

善子「その通り!!それも、警察から頂いた本物の手錠よ!!」ガチャン!!!

梨子「ああっーー!!」

善子「片方は、この金網につけて……」ガチャン!

梨子「ああっーー!!!」

千歌「あ…」

曜「や…やば……」

503: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 18:31:35.03 ID:KH0vmilW0
梨子「なんで早く助けてくれなかったのよ!!」

千歌「いや…なんか行ったら私も絡まりそうで……」

梨子「なによ!それ!!じゃあ、これ、どうするのよ!!」

曜「か…鍵を貰えれば……」

善子「バカなの?渡すわけないでしょ?」

曜「あはは…ですよね……」

花丸「これで、まる達と闘うしかなくなったずらね……まあ、仲間を置いて逃げるって手もあるけど……」

善子「その場合は、お仲間さんが、どうなるか……分かってるわよね…?」

梨子「ひっ…」ゾッ…

千歌「くっ…」

504: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 18:32:27.93 ID:KH0vmilW0
曜「ち…千歌ちゃん……これは…」

千歌「…! ダ…ダメだよ…!!ことりちゃんと約束したんだから…!!」

曜「でも…このままじゃ、梨子ちゃんが…」

梨子「私の事はいいから!二人とも、逃げて!!」

千歌「梨子ちゃん……」

曜「………」

善子「そんなに逃げたいの?随分と、まあ腰抜けなのね……くくっ……」

曜「…!」ムカッ…

曜「あいつ…また……千歌ちゃんを……」

善子「あら…?なに、その目は……腰抜けって言われてキレた……?くっくっ…あなたは、まだ見込みあるようね……そこのオレンジ頭に比べて……くっくっくっ……」

曜「…!」プツンッ…

千歌「…オ…オレンジ頭って……」

曜「………」

曜「千歌ちゃん……」

曜「先行ってていいよ……」

千歌「え……よ…曜ちゃん…!?」

505: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 18:32:59.94 ID:KH0vmilW0
曜「梨子ちゃんは、私がなんとかするから……」

千歌「い…いや…!それなら、私も残って…」

曜「二対二じゃ、喧嘩になっちゃう」

千歌「え…」

曜「二対一なら……正当防衛だよね…?」

千歌「い…いや……それは……」

梨子「ちょ…曜ちゃん!?喧嘩しようとしてない!?」

曜「喧嘩じゃないって…二対一だから正当防衛だよ…正当防衛……」

梨子「いや、喧嘩よ!?やっちゃダメよ!曜ちゃん!!」

曜「行って、千歌ちゃん……千歌ちゃんが捕まるのはマズイ……」

千歌「う…うん……!」

梨子「ちょ…千歌ちゃん!!」

506: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 18:33:36.62 ID:KH0vmilW0
千歌「それじゃあ、梨子ちゃんは任せたよ!!曜ちゃん!!」ダッ!!

曜「任せて……ふふふ……」

梨子「あっ…!ちょ…ま…待って!!千歌ちゃん!!明らかにダメでしょ!!曜ちゃん、喧嘩する気満々よ!!」

千歌「だとしても、もう止められないから!!後は、よろしくね!梨子ちゃん!!」タッタッタッ!

梨子「え…ちょ……」

曜「さぁー…て…」コキッ…

花丸「善子ちゃん!オレンジの方が逃げちゃうずらよ!」

善子「分かってるわよ!!私が行くわ!!」ダッ!!

曜「…」サッ…

花丸「…!」

善子「え…


曜「はっ…!!」ズンッッッ!!!


善子「…!?」

507: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 18:34:18.78 ID:KH0vmilW0
善子「あ…あが……」フラッ…

花丸(今の動き……)

花丸「空手……ずらか……?」

曜「ご名答……まあ、普通の空手とはちょっと違うけどね…?」

善子「~~っっ!!」

善子(ちょ…な…なにこのパンチ……重……鉄球でもお腹に叩きつけられたみたいに……)

梨子「はぁ……もう……」

曜「空手の拳は痛いでしょ?ボクシングなんかとは違って、素手でやる格闘技だからね……拳の硬さが違うんだよ」

善子「…っ」

花丸「善子ちゃん……これは、ちょっと本気でやらないとマズイ相手っぽいずら……」

善子「わ…分かってるわよ……」

善子、花丸「……」ゴゴゴゴゴ…

曜「来なよ…」クイクイ…


梨子(ダ…ダメだ……この人……)











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511: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 21:28:40.85 ID:8rfPf4vL0

凛、花陽サイド-


海未「………」ゴゴゴゴゴゴゴ…

花陽「う…海未先輩……」

凛「なんで、こんな所に……」

海未「あなたを倒すためですよ、凛。絢瀬絵里のいない今、水見色で一番怖いのはあなたですからね」

凛「…!」

花陽「り…凛ちゃん……」

512: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 21:29:12.67 ID:8rfPf4vL0
凛「分かってるにゃ……でも、海未先輩から逃げられるかどうか……」

海未「逃げる……?アキバの暴れ猫と呼ばれたあなたが…?」

凛「…っ、そうにゃ…!ことり先輩と約束したんだにゃ…!!」

海未「ことり……?」

海未「………」

凛「な…なんにゃ…!その顔は…!!」

花陽「凛ちゃん…!早く逃げないと…!」

513: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 21:31:45.33 ID:8rfPf4vL0
海未「………」

凛「…っ!」

凛「な…なんで暴走族なんかにいいようにされてるにゃ…!!ことり先輩は一人で闘ってたにゃ!!可哀想だにゃ!!なんで、支えてあげないんだにゃ!!」

海未「………」

花陽「凛ちゃん……」

凛「ことり先輩、辛そうだったにゃ……昔みたいに戻りたいって言ってたにゃ……なのに…なんで……」

海未「………」

花陽「………」

海未「…言いたい事はそれだけですか……?」

凛「…!!」

海未「では…行きますよ…」スッ…

凛「………!」

花陽「海未先輩……」

花陽(ダメだ……考える事を放棄してる……)

514: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 21:33:02.34 ID:8rfPf4vL0
凛「…かよちん……」

花陽「え…?なに…?凛ちゃん……」

凛「やっぱり、凛……約束守れないにゃ……」

花陽「…!」

凛「凛は、このバカを一発殴ってやらないと、ことり先輩に申し訳ないにゃ…!!」

花陽「凛ちゃん……」

花陽「うん…!分かった…!!凛ちゃんがそうしたいと思ったなら、それが一番だよ…!!ことり先輩には、後で一緒に謝ろう…!」

凛「ありがとう…かよちん……やっぱり、かよちんは最高の親友だにゃ……」

515: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 21:34:03.09 ID:8rfPf4vL0
海未「話は済みましたか……?」ゴゴゴゴゴゴ…

凛「……」ゴクリッ…

凛「別に待ってくれなんて言ってないにゃ…」

海未「そうですか……では…」ザッ…

凛「…!」

凛(来る…!) ビクッ…!

海未「…」サッ…

凛(なっ…速…


ドンッ!!!


凛「あぐぁっ…!」グラッ…

凛(掌底……!)

花陽「凛ちゃん…!!」

516: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 21:34:47.49 ID:8rfPf4vL0
海未「………」スッ…

凛「くっ…」フラッ…

海未「……私が怖いですか…?凛…」

凛「…!」

凛「そ…そんな事…!」

海未「分かりますよ……あなたに喧嘩を教えてあげたのは私ですものね……」

凛「…っ」

海未「さっきから、ずっと震えてますよ…?降参した方が良いのではないですか…?」

凛「…!」

凛の足 ガクガクガク…

花陽「凛ちゃん……」

517: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 21:35:47.43 ID:8rfPf4vL0
凛「くっ…」


--------------------

中学-


凛「にゃ…!」バタッ!

海未「足への警戒が足りていませんよ?凛」

凛「うぬぬ……もう一回だにゃー!!」ガバッ!

海未「よっ…」トスッ…!

凛「にゃにゃっ!?」

海未「隙ありです…!」ドンッ!!

凛「にゃふっ…!」

海未「ふふっ…まだまだですね…凛、そんなんじゃ、いつまで経っても穂乃果には勝てませんよ?」

凛「ぬ~……勝てるようになるまでやるにゃーっ!!!」ガバッ!


--------------------


凛「……っ」

518: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 21:36:25.24 ID:8rfPf4vL0
海未「どうしました…?来ないなら、こっちから行きますよ…?」

凛「…!」

凛(ダ…ダメにゃ……勝てる気が…

花陽「凛ちゃん…!!」

凛「…!」

凛「かよちん…?」

花陽「思い出して…!!屋上で、曜先輩と千歌先輩に教わった事…!!!」

凛「…!!」

海未「曜…千歌……?」

凛「そうだ……そうだったにゃ……」

海未「例の浦の星の転校生ですか……関わりがあったとは……ますます見過ごすわけにはいかなくなりましたね……」

凛「思い出したにゃ……」

凛の足 スッ…

海未「…!?」

海未(震えが……止まった……?)

519: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 21:37:20.77 ID:8rfPf4vL0
凛(怯える事なんてなかったにゃ……)

凛(凛には、海未先輩よりずっとずっと強い先輩がついててくれてたにゃ……)

凛(大丈夫……凛は勝てる……勝てる…!)

凛(曜先輩から教わったフラッシュと蹴り……) スッ…

凛(千歌先輩から教わった一撃必殺のカウンター……) ググッ…

凛(この二つがあれば……凛は海未先輩にだって負けない…!!!)

海未「…!?」

海未(構えが変わった……?)

海未(………)

凛「ここからが本番だにゃ…!!覚悟するにゃ!!凛が千歌先輩達と過ごした全てを、今ここで、海未先輩にぶつけるにゃ…!!!」

520: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 21:38:03.21 ID:8rfPf4vL0
海未「………」

海未「どうやら、中学の時の私は一つ教え忘れたようですね……」

凛「………」

海未「師を超える弟子など存在しないと…」スッ…

花陽「……っっ!!」












--------------------


521: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 21:38:57.81 ID:8rfPf4vL0

焔ヶ丘高校 保健室-


ことり「はぁ…はぁ…はぁ…」

穂乃果「うぅ……ことりちゃん……」

体温計 ピピピピピピピ…

穂乃果「あっ…鳴った…!」

ことり「はぁ…はぁ…はぁ……」

穂乃果「…!」

穂乃果「は…8度もある……」

穂乃果「ど…どうしよう……やっぱり病院に…」

ことり「…」ガシッ!

穂乃果「…!」

ことり「……」フルフル…

穂乃果「ことりちゃん……でも…」

ことり「はぁ…はぁ…ダメ……ダメなの……ここに居て……」

穂乃果「ことりちゃん……」

522: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 21:41:26.77 ID:8rfPf4vL0
ことり「はぁ…はぁ……はぁ………」

穂乃果「どうして……どうして、そこまで……」

ことり「はぁ…はぁ……ほ…穂乃果ちゃんが…」

穂乃果「……」

ことり「穂乃果ちゃんが……辛そうだったから……」

穂乃果「……っ」

穂乃果「そんなの……そんな事で……」

ことり「こ…ことりにとっては……一番大事な事だから……」

穂乃果「…!」

523: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 21:43:00.17 ID:8rfPf4vL0
ことり「うぐっ…!」ズキッ…!

穂乃果「ことりちゃん…!!」

ことり「はぐぅっ……くぅっ…」

穂乃果「ことりちゃん……」

穂乃果「うぅ……」

穂乃果「や…やっぱり病院行かないとダメだよ…!!」スクッ!

ことり「穂乃果ちゃ…」

穂乃果「もう何言っても聞かないから…!!私も、ことりちゃんが一番大事だよ…!!ことりちゃんが辛いのに、黙ってられないよ…!!」

524: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 21:43:50.41 ID:8rfPf4vL0
ことり「で…でも……」

穂乃果「ダメダメ…!!もう聞かないから…!!行くよ…!!」ガバッ!

ことり「いっ…」ズキッ…!

穂乃果「ごめん…痛むよね……でも、病院までだから…!」

ことり「はぁ…はぁ……」

穂乃果「行くよ、ことりちゃん!」スッ

ことり「ほ…穂乃果ちゃ……」












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525: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 21:44:33.62 ID:8rfPf4vL0

秋葉原 街中-


ザワザワ…ガヤガヤ…


千歌「あ…あれ…?」クルッ…!

千歌「えっと……」クルッ…!

ザワザワ…ガヤガヤ…

千歌「………」

千歌(ど…どうしよう………完全に迷った……)

千歌(もう……いつもと違う道とか行くから……)

千歌(どこだ、ここ……全然分かんないよ……)

千歌(あっ…!そうだ……人に聞けば……)

通行人「……」スタスタスタ…

千歌「あ…あの~……」

通行人「……」スタスタスタ…

千歌「なっ…」

千歌(む…無視…!?)

千歌(ここにきて、都会の冷たさが……)

526: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 21:46:04.76 ID:8rfPf4vL0
千歌(あっ…!スマホ…!)

千歌(そうだ……そうだ……スマホがあったっけ…!いやぁ~……便利になったなぁ~…) ゴソゴソ…

千歌(ん…?) ゴソゴソ…

千歌(んん…!?) ゴソゴソ!!

千歌(嘘………)

千歌(スマホ、学校に忘れた……)

千歌(そんなぁーーーーっっ!!!)

千歌(どうすればいいのさ…!!これ!!もー!!曜ちゃん、梨子ちゃん、助けてー!!!)













--------------------



527: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 21:47:12.90 ID:8rfPf4vL0

曜、梨子サイド-


梨子「ふんっ……おりゃっ…!」ガシャンッ!ガシャンッ!

梨子「もー……全然取れそうにない……」

梨子(取れれば、喧嘩も終わるのに……)


善子「行くわよ!ずら丸!」

花丸「分かってるずら!善子ちゃん!」

曜「………」ゴゴゴゴゴ…

梨子「うぅ……」

528: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 21:48:05.77 ID:8rfPf4vL0
曜(二対一……)

曜(囲まれたらマズイ……深追いはできないか…)

曜(攻撃に来た所を狙うしかないね……)

善子「行くわよ~」ゴソゴソ…

曜(ん…?何か来る…!)

善子「堕天奥義!!堕天龍幻惑無双!!!」バッ!!

曜(なんだ…!?)


煙玉 ボンッ…!!!


曜「えっ…!?な…なに…!?煙…!?」

曜「けほっ…な…なんなの……」

レーザー光線 ピーーー…

曜「…!?」ピーーー…

善子「いた…!!ずら丸!あそこよ!!」

花丸「分かったずらああああっっっ!!!」ダッ!!

煙 ブワッ!!!

曜「…!!?」


花丸「ずらあっ!!」ドンッッッ!!!!


曜「ぶっ…!?」メキメキィッ…

曜(た…体当たりって……)

529: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 21:48:36.57 ID:8rfPf4vL0
花丸「ずらぁっ!!!」ドガッッッ!!

曜「あがっ…!」

梨子「ちょ…曜ちゃん…!?大丈夫なの…!?何が起こってるの…!?」

善子「くっくっくっ……狂乱の宴よ……」

梨子「え…?きょ…狂乱…?宴……?」

梨子(ダ…ダメだ……この善子って子、何言ってるのか全然分からない……)

曜「くっ…!」ザザッ…!

梨子「あっ!曜ちゃん…!!」

善子「あら…、今ので倒れないなんて……なかなかタフなようね…」

花丸「仕留め損ねたずら……」スッ…

曜「~っ!」

曜(いったぁ~……骨いったかな…これ……)

530: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 21:49:02.50 ID:8rfPf4vL0
曜(それにしても、煙玉にレーザーまで使って……なんなの、この喧嘩……)

曜(凛ちゃんが二度とやりたくないって言ってたのも納得だよ……全く……)

善子「くっくっくっ……次は立っていられるかしらね……」ゴソゴソ…

曜「あっ…!」

曜(やばい…!また、なんか変な事される…!!)

曜(止めなきゃ…!!) ダッ!!

善子「む…!」

531: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 21:51:35.10 ID:8rfPf4vL0
曜「はぁっ…!」ブンッ!!

善子「危なっ!」スカッ!!

曜「…!?」

曜(避けられた…!?)

善子「…」タッタッタッ…!

曜(うっ…もう、あんな遠くに……)

花丸「ずらぁっ!!」ブンッ!!

曜「…!」ガキィンッ!!

曜「~っ!!」

曜(ガ…ガードしたのに……)

曜(この子…スピードは無いけど、パワーが段違いだ……)

善子「さー!休ませないわよー!!」ゴソゴソ…

曜(そんで、奥の子は反射神経はあるけど、おそらく腕力は無い……)

曜(互いに弱点を補い合ってるってわけか……厄介な二人組だな……)

532: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 21:52:16.68 ID:8rfPf4vL0
善子「くらいなさいっ…!!堕天奥義!!」

曜「…!!」

曜(マズイ…!それをやられると…!!)

善子「堕天龍日輪閃光!!!」ポイッ!

曜(なに…!?)

善子「ずら丸!」ギュッ…!

花丸「分かってるずら!」ギュッ…!

閃光弾 カッ…

梨子「え…?」


閃光弾 ピカァァァァッッッ!!!!


梨子「きゃ…!?なに…!?」

曜「眩しっ…!?」

533: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 21:52:58.19 ID:8rfPf4vL0
善子「よしっ!」スゥッ…

花丸「閃光弾炸裂ずら!!」スゥッ…

曜(うぐっ…目が……)

善子「今よ!ずら丸!!」

花丸「ずらぁっ!!」ダッ!!

曜「くっ…」

花丸「ボディーがガラ空きずら!!」


ドスッッッ!!!


曜「ぐぁっ…!?」メキッ…

曜「~~っ!!」

534: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 21:54:13.27 ID:8rfPf4vL0
梨子「え…!?ど…どうしたの!?曜ちゃん!?見えないんだけど…!!」

曜「うっ…うぁ……」

曜(くっ……)

曜(や…やばい……結構いいの貰っちゃった……)

善子「さぁ……トドメよ……地に伏しなさい……蛮族よ……」ゴソゴソ…

梨子「…!!」

梨子「そんな…!曜ちゃん……!!」

曜「っ……」













--------------------


535: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 21:55:42.10 ID:8rfPf4vL0

凛、花陽サイド-


海未「………」ゴゴゴゴゴゴゴゴ…

凛「………」ゴゴゴゴゴゴゴゴ…

花陽「り…凛ちゃん……」

海未「……」ズリッ…

凛「…!」

凛(…距離を縮めてきてる……)

536: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 21:56:11.49 ID:8rfPf4vL0
凛「………」

海未「………」

凛(海未先輩の家の武術は打撃技中心の独自流派……)

凛(凛との戦いは必然、近距離でのインファイトになる……)

凛(そんな中で…まして、武術の達人の海未先輩からカウンターを取れるほど、凛は強くない……)

海未「……」ズリッ…

凛(だとすれば、海未先輩を倒す可能性のある打撃は……)

海未「すぅ……」

花陽(う…海未先輩が、攻撃に入る……!)

凛(フラッシュで隙を作ってからの蹴り……!これしかないにゃ……!!)

537: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 21:58:12.44 ID:8rfPf4vL0
海未「はっ…!!」ダッ!!!

凛「…!!」

凛(来た…!!!)

海未「……」ザッ!

凛(右を振りかぶった…!!ガード…!!!) サッ…!

海未「……」キッ…!


ガツンッッッ!!!!


凛「あぐっ…!?」フラッ…

凛(左…!?マズイ……右は誘いだった……!)

538: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 21:59:04.36 ID:8rfPf4vL0
凛(迂闊だった……!相手は海未先輩…!考えを改めろ…!!)

凛(体勢を立て直せ…!!!)

海未「……」シュッ…!!


パンッ!!パンッ!!!


凛「ぶっ…!あっ…!!」

花陽(左右のワンツー…!!速い…!!見えなかった…!!)

凛(た…体勢を……)

海未「……」キュッ…!!

凛「…!!」

海未「はあぁっっ!!」


ドッッッッッ!!!!


凛「ぶはっ…!!」フワリッ…

539: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 21:59:51.28 ID:8rfPf4vL0
凛「ぐっ…あがっ……!」ズザァァァッッ!!!

凛「うぐ……ぐぅ…」

花陽「凛ちゃん…!!」

海未「………」

凛「げほっ…!がはっ…!!」

花陽「凛ちゃん……」

花陽(ワンツーで距離をとってからの腹部への前蹴り……海未先輩…本気で凛ちゃんを潰す気だ………)

540: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 22:01:58.18 ID:8rfPf4vL0
凛「はぁ…はぁ……」

海未「……」

海未「…そんなものですか……あなたの全ては……」

凛「…!」

凛「くっ…!」キッ…!

海未「睨んだところで何も変わりませんよ、分かりますか?凛……世の中には、思いがどんなに強くても、どうにもならない事があるのですよ」

凛「っ…」

凛「そ…それは……A-RISEの事を言ってるのかにゃ……?」ゴゴゴゴゴゴゴゴ…

海未「…!?」

海未「…ことり…ですか……全く……他には漏らすなと言ったのに……」

凛「質問に答えるにゃ……それは…!A-RISEの事を言ってるのかにゃ…!!」ゴゴゴゴゴゴゴゴ…

海未「………」

海未「そうですが………どうかしましたか…?」

凛「…!!」

花陽「凛ちゃん……」

541: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 22:03:08.82 ID:8rfPf4vL0
凛「あぁ…そうかにゃ……よく分かったにゃ……やっぱり、海未先輩は凛がぶっ飛ばさないと気が済まないにゃ………」

海未「………」

凛「何が、どうにもならない…だ……!そんな事あるか……!ことり先輩は…!ことり先輩は、諦めてなかったにゃ…!!!」

海未「………」

凛「……」スクッ…

凛「さっきは、ちょっと油断してたにゃ……こっからが本番……覚悟するにゃ…!!!」ザッ…!!

花陽「凛ちゃん…!!」

海未「…何度やっても…結果は同じです……あなたが私に勝つ事は絶対にありません……!!」ザッ…!!













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542: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 22:04:19.78 ID:8rfPf4vL0

西木野総合病院 出口-


穂乃果「ありがとうございました!」

看護師「お大事に~」

ことり「はい…!ありがとうございます…!」

自動ドア ウィーン…

ことり「よっと……」ツカッ…

穂乃果「大丈夫?ことりちゃん……松葉杖歩きにくくない…?」トコトコ

ことり「ううん…!思ったより歩きやすいよ!早くは歩けないけど……」ツカツカ

穂乃果「そっか……足は…?痛くない……?」トコトコ

ことり「あはは…それは、まだちょっと痛いかな……でも、さっきよりは全然平気!」ツカツカ

穂乃果「そっか……」トコトコ…

543: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 22:06:16.12 ID:8rfPf4vL0
ことり「………」ツカツカ…

ことり(………) ツカツカ

ことり(結局、焔ヶ丘を出る事になっちゃったけど、この時間なら、もう水見色のみんなは家に帰ってるはず……) ツカツカ

穂乃果「………」トコトコ…

ことり(でも、根本的解決にはなってない……私が……私が、穂乃果ちゃんを説得しないと……) ツカツカ

穂乃果「………」トコトコ…

ことり「あ…あのさ…

穂乃果「ことりちゃん……」トコトコ…

ことり「え…」ツカツカ…

穂乃果「ごめんね……私のせいで、こんな事になっちゃって……本当に…ごめん……」トコトコ…

ことり「穂乃果ちゃん……」ツカツカ…

544: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 22:09:37.43 ID:8rfPf4vL0
穂乃果「っ……」トコトコ…

ことり「ほ…穂乃果ちゃん…!じゃあ…!」ツカツカ…

穂乃果「ごめん……」トコトコ…

ことり「…!」ツカツカ…

穂乃果「ごめん……無理なんだ………もう、どうしようもないんだ……」トコトコ…

ことり「…!そ…そんなの、やってみなくちゃ分からないよ…!!」ツカツカ…

穂乃果「…分かるよ……相手が悪すぎる……歯向かっちゃダメなんだよ………」トコトコ…

ことり「で…でも…!」ツカツカ…

穂乃果「もう…私だけの問題じゃない……私の我儘で動いていい問題じゃない……」トコトコ…

ことり「穂乃果ちゃん……」ツカツカ…

545: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 22:12:09.72 ID:8rfPf4vL0
穂乃果「………」トコトコ…

穂乃果「…私ね……昔は、頑張ればできない事なんて無いんだって思ってた……」トコトコ…

ことり「……」ツカツカ…

穂乃果「だから、私は無我夢中に頑張ったし、実際できた……できなかった事もあったけど、それは頑張りが足りなかったからだと思った……」トコトコ…

ことり「……」ツカツカ…

穂乃果「…でも、違った……世の中には、絶対にどうにもならない事があった……」トコトコ…

ことり「……」ツカツカ…

穂乃果「私なんかじゃ、何をどう頑張ったって変えられない……そういう絶対のモノ……」トコトコ…

ことり「穂乃果ちゃん……」ツカツカ…

穂乃果「だから諦めるしかない……でも、これは悪い事じゃないの……仕方ないから……それを変えようとするのは無謀だし、もっと悪い方向に行くかもしれない……」トコトコ…

ことり「……」ツカツカ…

546: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 22:21:06.80 ID:8rfPf4vL0
穂乃果「ごめんね……こんなの私らしくないよね……私も大人になったのかも……」トコトコ…

ことり「…!」ツカツカ…

穂乃果「昔みたいに戻れるって言ったけど、やっぱり無理かもしれないや……私、もう知っちゃったから……嫌な事も含めていろいろ……」トコトコ…

ことり「そ…そんな……」ツカツカ…

ことり「戻れる…!戻れるよ…!!いや、戻ろうよ…!!できるよ……絶対できるって……!穂乃果ちゃんが、私に教えてくれたんじゃん…!!だから、私は……」ウルウル…

穂乃果「………」トコトコ…

穂乃果「ごめん……ごめんね……ことりちゃん……」トコトコ…

ことり「うぅ……謝らないでよ……また、昔みたいに笑ってよ……」ポロポロ…

穂乃果「……ごめん…」トコトコ…

ことり「うぅ…ぅ……」ポロポロ…

547: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 22:21:57.60 ID:8rfPf4vL0
穂乃果「………」トコトコ…

千歌「えっと…たしかこっちの方に……」タッタッ…

穂乃果「…!!?」ピタッ…!

ことり「…!!?」

ことり「ち…千歌ちゃん……!!?」

千歌「え…?」クルッ…

千歌「…!!??」

千歌「ええええええええええええっっっ!!??こ…ことりちゃんと穂乃果ちゃん…!!??」

548: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 22:23:03.34 ID:8rfPf4vL0
穂乃果「千歌…ちゃん……」

穂乃果「………」

--------------------

一年前 都内某所-


ツバサ「東京都…千代田区…外神田○丁目……○-○○……」

穂乃果「…!?」

ツバサ「それと……東京都…千代田区…外神田○丁目……○○-○……」

穂乃果「そ…それって……」

ツバサ「そう……」ピラッ…

ことりと海未の家の写真 ドンッ!!

穂乃果「…!!」

549: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 22:23:48.21 ID:8rfPf4vL0
ツバサ「無論、これだけじゃなく、あなたの友達の住所は全て把握してあるわ…中学時代のものも含めてね…?」

穂乃果「…!!!」

ツバサ「約束を守れなかったら………」

ツバサ「分かるわね……?」

穂乃果「………っ」

穂乃果「は…はい……」


--------------------

穂乃果「高海…千歌……」メラァッ…

千歌「え…ちょ……ほ…穂乃果ちゃん…?」

550: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 22:24:25.47 ID:8rfPf4vL0
ことり「…!」

ことり「千歌ちゃん、逃げて…!!!」

千歌「え…?」

穂乃果の鞄 ドサッ…

穂乃果「……」ダッ…!!!

千歌「え…!えぇ…!?」

千歌「ほ…穂乃果ちゃん…!!おおおお落ち着いて…!!話し合えば…」

穂乃果「……」ザッ…!

千歌「いっ…!」

穂乃果「……」ブンッ!!!

千歌「あぶっ…!?」スカッ…!!

穂乃果「……」ギュルンッ…!

千歌「え…?」

穂乃果「あぁっ!!!」ブゥンッッ!!!

千歌「…!?」

千歌「っ…!」カスッ…!

千歌(う…後ろ回し蹴りって……!喧嘩で使う人、曜ちゃん以外に初めて見た…!!)

千歌(格闘技経験者…!?)

551: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 22:26:14.57 ID:8rfPf4vL0
穂乃果「……」ダッ…!!!

千歌「うっ…」

千歌(ま…まだ来る…!!)

ことり「千歌ちゃん…!!」

千歌「う…うん…!!これは逃げた方が良さそうだ…!!」ダッ…!!!

穂乃果「くっ……待てっ…!!」タッタッタッ!!!

千歌「いや、待つのは穂乃果ちゃんの方だよ…!!一旦、話し合おうって…!!!」タッタッタッ!!!

ことり「逃げて…!!遠くまで…!!!絶対、闘っちゃダメだから…!!!」

千歌「わ…分かってるよ…!!!」タッタッタッ!!!

穂乃果「……」タッタッタッ!!!

552: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 22:27:02.96 ID:8rfPf4vL0
ことり「………」

ことり「穂乃果ちゃん……」

--------------------

穂乃果「昔みたいに戻れるって言ったけど、やっぱり無理かもしれないや……私、もう知っちゃったから……嫌な事も含めていろいろ……」トコトコ…

--------------------

ことり「………」ウルウル…

ことり「…っ」

ことり「ダメだ……今は感傷的になってる場合じゃない……穂乃果ちゃんを止めなきゃ……」

ことり「できる……やれる……そう穂乃果ちゃんに教えて貰ったから……」

穂乃果の鞄 ズズズ…

ことり(穂乃果ちゃんの鞄……ここに置いてくわけにもいかないよね……)

553: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 22:28:11.64 ID:8rfPf4vL0
ことり「よっと……」グイッ…

ことり「ん…?重い……」

ことり「何が…」

拳銃 ポロッ…

ことり「…!!??」

拳銃 ガンッ…ゴロゴロ……

ことり「こ…これって………」













--------------------


554: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 20:37:33.95 ID:5YIaQvJu0

凛、花陽サイド-


花陽「………」ゴクリッ…

海未「……」ズリッ…

凛「…!」

凛(来る……行かなきゃ…!)

凛(後手に回れば、凛に勝ち目は無い…!)

凛(先手を取って、速さで圧倒する…!!)

555: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 20:38:13.34 ID:5YIaQvJu0
海未「……」ズ…

凛(今にゃ…!!)

凛「にゃあああっ!!!」ダッ!!!

海未「……」ユラリ…

凛「…!」

凛(隙あり…!!チャンス…!!!)

海未「……」

凛(ここだぁっっ!!!) ゴォッッ!!!


ガンッッッ!!!!


花陽「あっ…!」

凛「…がはっ……!」フワリッ…

海未「………」

凛(い…今……何が……)

花陽「カ…カウンター……!!」

556: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 20:38:50.69 ID:5YIaQvJu0
海未「若いですね……私が、そう簡単に隙を見せるとでも…?」

凛「…!」

凛(そ…そうだった……) クラッ…

--------------------

千歌「例えばだけど、不用意に前に出たり、わざとガードに隙を作って狙わせたり……相手の次の攻撃を誘導するの!」

--------------------


凛(なにも……)

凛(なにも身につけてなんかいなかった……)

凛(ダメだ……もう…頭が…回らない……)

凛(ごめん……ごめん…千歌先輩…曜先輩……) フラフラ…

花陽「り…凛ちゃん…!!!」

557: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 20:39:38.10 ID:5YIaQvJu0
海未「眠りなさい……」

凛(凛の……) フラッ…

海未「……」

花陽「そんなっ…!」ウルッ…

凛「……」フラァ…

凛(凛の……負…

??「おっと…」ポスッ…

海未「…!!?」

花陽「あ…あぁ……!」

凛「うっ…な…なんにゃ……?」

??「星空…凛さんだったかしら…?ありがとうね、それと、遅くなってごめんなさい…病院抜け出すのは大変で……」

凛「え…?」

海未「っ……」

海未「あ…あなたは……!!」

絵里「さぁーて……ウチの可愛い後輩を傷つけた罪は重いわよ……?園田さん……」

海未「絢瀬…絵里……!!!」

花陽「え…絵里先輩っっ…!!!」ウルッ…!

558: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 20:40:59.92 ID:5YIaQvJu0
凛「絵里…先輩………」

絵里「喋らなくていいわ…ゆっくり休みなさい……後は、私がやるから……」

凛「…!!」

凛「絵里先輩……」ウルッ…

凛「凛……凛…ダメだったにゃ……凛…なにもできなかったにゃ……うぅ……」ポロポロ…

絵里「泣かないのよ…可愛い顔が台無しだわ」ニコッ

絵里「小泉さん…」

花陽「は…はいっ…!!」

絵里「星空さんをお願いできるかしら……あなたといる方が、星空さんも休まるだろうから」

花陽「…!!」

花陽「はいっ…!!」

花陽「り…凛ちゃん…!!」ダッ!

凛「うぅ……かよちん……」ポロポロ…

花陽「凛ちゃん…!かっこよかったよ…!!勝てはしなかったけど、恥じる事なんてないよ…!!凛ちゃんは、最高にかっこよかったよ…!!!」

凛「かよちん……」

凛「うぅ……ありがとう……ありがとう…かよちん……やっぱり、かよちんは最高の親友だにゃ……」

559: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 20:42:04.89 ID:5YIaQvJu0
海未「………」ゴゴゴゴゴゴゴゴ…

絵里「さて……私の仕事はこっちね……」

海未「………」

海未「…あなたの退院は、たしか明日だったはずです……何故、ここに……」

絵里「ふふっ…知らせてくれたのよ……私の学校の生徒が……」

海未「くっ…余計な事を……」

絵里「水見色の愛すべき生徒が血を流してる……そしたら私が出ないわけには、いかないでしょ?水見色は私の学校なんだから…」

海未「ずいぶんと母校に思い入れがあるようですね……絢瀬絵里……」

絵里「…さっきからフルネームで呼ぶの辞めて貰えないかしら……一応、年上よ…?」

海未「敵に敬語を使う人間はいません……」

絵里「使ってるじゃない……」

海未「っ…ず…ずいぶん余裕ですね……勝てると思ってるのですか…?私に……」

絵里「勝てるわね」

海未「…舐められたものですね……」

560: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 20:42:50.24 ID:5YIaQvJu0
絵里「私が強すぎるからね、あなたが弱いわけじゃないわよ?」

海未「戯言を……」ズリッ…

凛「…!」

凛(あ…あれは…!!)

凛「絵里先輩!気をつけて!!来ます!!」

絵里「教えてくれてありがとう、星空さん。おかげでカウンターが狙えそうだわ」ニッ

凛「え…!?」

海未「…!!」

海未「敵に次の攻撃を教えるとは……愚かな行動を取りましたね…絢瀬絵里…!」ズリッ…

絵里「あなたじゃ、分かってても防げないからね」

海未「っ…!」

絵里「試してみなさいよ」クイクイ…

海未「なっ…」

絵里「ふふっ…」

海未「怒りましたよ……」ゴゴゴゴゴゴ…

花陽(な…なんで、あんなに相手を挑発するようなマネを……)

561: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 20:43:31.20 ID:5YIaQvJu0
海未「望み通り、試してあげますよ…!!」ダッ!!

絵里「……」

海未「……」ザッ…!!

凛「…!!」

絵里「……!」キッ…!

海未「はあぁっ…!!」ゴオッッ!!!


スカッ!!


海未「…!!?」

絵里「若いわね……」

海未「はっ…!」


ドカッッッ!!!!


海未「ぐあっ……!」

花陽「き…決まった…!カウンター…!!」

562: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 20:44:23.84 ID:5YIaQvJu0
海未「くっ……」

花陽「す…すごい……なんて見切りの能力……」

凛「いや…違うにゃ……」

花陽「え…?」

凛「今の海未先輩の攻撃……いつもの海未先輩より、少し大振りで隙があったにゃ……」

花陽「そ…そうなの…!?」

凛「うん……それで、それをさせたのが……」

花陽「あっ…!」

花陽「あ…あの挑発……」

凛「うん……あそこから絵里先輩の攻撃は始まっていたんだにゃ……」

563: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 20:45:55.78 ID:5YIaQvJu0
絵里「ふふふっ……あなた、格闘技は相当やるみたいだけど、路上はやらないタイプでしょ」

海未「…!」

海未「な…何故それを……」

絵里「そういう所よ、今のがハッタリだったら、相手に喧嘩経験が無い事をバラす事になるわよ?」

海未「…!!」

絵里「路上での喧嘩はね、格闘技とは違うの……単純な暴力の勝負だと思ったら大間違いよ」

海未「くっ……」

花陽「す…すごい……絵里先輩…海未先輩を圧倒してる……」

564: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 20:48:02.65 ID:5YIaQvJu0
海未「……」タラリッ…

絵里「どうしたの……?来ないなら、こっちから行くわよ?」

海未「っ……」

海未(くっ…まさかアキバ四天王の一人、絢瀬絵里が出てくるとは……迂闊でした……そうと分かっていれば……)

海未(そうと分かっていれば……っ)


ヤンキー「へっへっ…水見色の奴ら、ビビって逃げて行きやがったぜ!」ザッザッ…

ヤンキー「お前が、木刀なんか持ってるからだよ!どっから持ってきたんだよ!」ザッザッ…

海未「…!?」クルッ…!

海未「あっ…!」

565: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 20:48:39.11 ID:5YIaQvJu0
ヤンキー「あー?剣道部の部室から借りてきたんだよ、いいだろ?」

絵里「……」

絵里(あれは……焔ヶ丘の……)

花陽「う…嘘……敵が……」

凛「ま…まずいにゃ……」

海未「あなた達…!!」

ヤンキー「え…?」

ヤンキー「あっ…!う…海未さん…!!」

ヤンキー「お…お疲れ様です…!!!」バッ!

絵里「くっ……面倒な事になりそうね……」

566: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 20:50:00.63 ID:5YIaQvJu0
海未「………」

ヤンキー「あっ…!あれ…!?海未さんが闘ってるのって……」

ヤンキー「あ…絢瀬絵里…!?」

ヤンキー「四天王の一人じゃないですか!!加勢しますよ!!」

花陽「…!!」

凛「くっ…こ…こうなったら、凛も……」

花陽「凛ちゃん…!それは……!」

凛「でも…!このままじゃ、絵里先輩が危ないにゃ…!!凛が行かないと……」

海未「…いえ……加勢は必要ありません……」

凛「え…」

絵里「……?」ピクッ…

ヤンキー「え…!?な…なんでですか…!?相手は四天王ですよ!!流石の海未先輩でも……」

海未「大丈夫です……ただし、その木刀……貸していただいてもよろしいでしょうか…?」

ヤンキー「え…?ぼ…木刀を……?」

凛「あっ…!!」

絵里(木刀……)

凛「そ…そうだったにゃ……」

花陽「え…?ど…どうしたの…?凛ちゃん……」

567: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 20:52:23.76 ID:5YIaQvJu0
凛「う…海未先輩は……」

ヤンキー「ど…どうぞ……」スッ…

海未「………」

海未「…赤樫ですが……良いですね……」ブンッ…ブンッ…

ヤンキー「あ…あかがし……?」

海未「木刀の種類ですよ、まあ、この赤樫は本赤樫では無いようですが……」

ヤンキー「…??」

絵里(今の素振り……そして、木刀への知識……)

絵里(この子……まさか……)

凛「う…海未先輩は……」

花陽「う…海未先輩は……?」ゴクリッ…

凛「け…剣道の…有段者なんだにゃ……!!」

花陽「えぇ…!!?」

568: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 20:53:00.17 ID:5YIaQvJu0
絵里「くっ……」

絵里(やっぱり……)

海未「さ、あなた達はもう行きなさい……ここは私、一人で十分です」

ヤンキー「…!は…はいっ…!!失礼します…!!」ダッ!!

海未「ふぅ……さて……」

海未「……」ピタッ……

花陽「…!」

花陽(き…綺麗……構えただけなのに……)

絵里「っ……」

海未「行きますよ……?」

凛「や…やばいにゃ……」

絵里「………」










--------------------


569: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 20:53:50.48 ID:5YIaQvJu0

曜、梨子サイド-


善子「行くわよ…!!」

花丸「ずら!!」

曜「くっ…」

梨子「曜ちゃん…!!逃げて…!!」

善子「堕天究極奥義!!」

曜(来る…!!)

善子「堕天龍堕天DATTEN!!!」バッ!!

袖口 キラッ…

曜「ん…?」

善子「発射…!!」

袖口 ブシャッ!!!

曜「…!!」

曜「むがっ…!?」バシャッッ!!

梨子(曜ちゃんの顔に謎の液体が…!?)

570: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 20:54:26.82 ID:5YIaQvJu0
曜「………っ!!」

曜「かっ…」

梨子「え…?」

善子「ふっ…」ニヤリッ…

曜「かっ…辛ああああああああああいっっ!!!辛い!!辛い!!辛い!!辛いいいいっっ!!!」

曜「み…水…!!水!!!り…梨子ちゃ……水を……あっ…あああっ…!!」

梨子「え…!?ええ…!?そ…そんな事言われたって、私、動けないわよ…!?」

善子「今よ!ずら丸!!今度こそ、楽にしてやりなさい!!」

花丸「言われなくても行くずら!!」ダッ!!

曜「ぐ…ぐぅ……痛い……顔全部痛い……梨子ちゃ……助けて……」

梨子「そ…そんな事言ってる場合じゃ無いわよ!!攻撃が来てるわ!!避けて!曜ちゃん!!」

花丸「逃がさないずらああ!!!」ダッダッ!!

曜「む…むぐぅ……梨子ちゃんが全然、心配してくれない……本当に痛いのにぃ……」

571: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 20:56:30.93 ID:5YIaQvJu0
善子「な…なんで当たるのよ!!まさか、もう眼が見えるように!?」

曜「見えないよ!!痛すぎて開けられるわけないじゃん!!」

花丸「じゃ…じゃあ、なんで……」

曜「あんな大声出して、突っ込んできたら、見えなくても位置ぐらい分かるよ!!」

花丸「はっ…!」

善子「そ…そんな……」

梨子「そ…そう言われればそうね……」

花丸「まさか、そこを突かれるなんて……」

善子「なかなかのキレ者のようね……」

曜「いや、普通に分かるよ!!バカなの!?」

梨子「曜ちゃん……顔が痛すぎるのか何だか知らないけど、口が悪くなってるわよ……」

572: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 20:57:31.82 ID:5YIaQvJu0
善子「バ…バカ……?今、私達の事をバカだと言ったわね……」ゴゴゴゴゴゴゴ…

花丸「許さないずら……もう、大声出して突っ込むのは辞めるずら……」ゴゴゴゴゴゴゴ…

曜「ぬぐぅ……まだ痛い……なんなのこれ……」

梨子「曜ちゃん、気をつけて!!相手二人とも、怒ってるわよ!!」

曜「私も怒ってるよ…!!」

曜「ぜぇ~ったい許さない!!眼なんか見えなくても、関係ない!!全力でぶっ飛ばす!!!」ザンッ!!

善子「くっくっくっ……眼が見えないのに、どうやって攻撃を当てるつもり…?行きなさい、ずら丸…今度は静かにね……」

花丸「…分かったずら……」コソッ…

梨子「曜ちゃん!来てるわよ!!」

曜「分かってる…!!」

573: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 20:58:08.71 ID:5YIaQvJu0
曜「ふぅっーー……」

曜「………」

花丸「………」ソロォ~……

曜「………」

--------------------

曜、幼少期-

空手道場-


師匠「違うぞ…曜よ……見るのではない……感じるのじゃ……」

曜「……?」

曜「全然意味が分かんないであります!!ししょー!」

574: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 20:58:36.50 ID:5YIaQvJu0
師匠「視覚だけに頼っていては、ダメじゃという事じゃ……聴覚、嗅覚、触覚……全ての感覚を用いれば、見えぬ物などないのじゃ……」

曜「………」

曜「わ…分かったであります!!ししょー!」

曜(………)

曜(ぜ…全然意味分かんない……)


--------------------

曜(…今なら、ちょっとだけ言ってる事分かるよ……師匠……)

575: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 20:59:17.23 ID:5YIaQvJu0
曜(………)

曜(心を落ち着かせて……)

曜(全神経を鋭く集中させる……)

風 サァー……

鳥 チュンチュン…

手錠 カチャ…

花丸 ゴクリッ…

曜(……いた……左側……まだ遠い……)

花丸 スッ…

曜(少しずつ近づいてる……おそらく一歩で詰めれる距離に来て、右ストレートを狙ってる……)

576: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 21:02:02.11 ID:5YIaQvJu0
花丸 スッ…

梨子「よ…曜ちゃん……」

梨子(な…何なの……この言い知れぬ雰囲気は……)

善子「……」

汗 タラリッ…

善子「くっ……」

善子(眼が見えないっていうのに、何故ここまでの迫力を……)

花丸「……」スッ…

曜「………」

花丸(行ける……この距離なら一歩で……)

曜「………」

花丸(でも……)

曜「………」ゴゴゴゴゴゴゴ…

花丸(な…なんなんずら……この予感は……)

花丸(近づいちゃダメだって言うこの予感は……!)

577: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 21:02:47.55 ID:5YIaQvJu0
曜「………」

花丸「ぐっ…」タジッ…

曜「…!」

曜(今の気配……引いた…!?チャンス…!!)

曜「…」ギュルンッ…!

花丸「…!」

曜「ハアァッ…!!」ブンッ!!


バシィィンッッ!!!


花丸「いっ……!?」

花丸「ぐ…ぐあああっっ…!!」

善子「ず…ずら丸…!!」

578: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 21:03:29.00 ID:5YIaQvJu0
花丸「う…ぐ……くぅ……」

花丸(ロ…ローキック……足の感覚が……)

曜「見つけたよ……ずら丸ちゃん……」

花丸「…!」

曜「正確な位置は分からなかったからね……ローで足、止めさせて貰ったよ…動けないでしょ…?」

花丸「っぐ……」

善子「ずら丸…!!何やってるのよ!!早く逃げなさい…!!」

花丸「わ…分かってるずら……!!」

花丸(分かってる…分かってるけど……!)

花丸(足が、まだシビれてるずら…!今は立ってるのがやっとで……)

579: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 21:04:08.24 ID:5YIaQvJu0
曜「位置さえ分かれば、後はこっちのもの……」

曜「行くよ……」スッ…

花丸「っ…!」

花丸(どうせ、動けないなら……)

花丸(こっちから攻撃に出てやるずら……!!)バッ!!

梨子「…!曜ちゃん、危ない…!!」

曜「……」


スカッ…!


花丸「…!?」

花丸(な…なんで……見えてないのに……)

580: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 21:04:44.10 ID:5YIaQvJu0
曜「……」バッ…!

善子「…!ずら丸!前!!」

花丸「え…


ガンッッッ!!!


花丸「…!!」グラッ…

花丸(こ…こめかみに……見えてないのに……)

曜「……」ザッ…!


ズンッッッ!!!


花丸「~~っ!!」

花丸(み…みぞおち……!?)

曜「はっ…!!」


ガツンッッッ!!!!


花丸「ぶはっ…!?」

梨子「…!?」

善子「あ…顎を……蹴り上げた……」

581: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 21:07:04.17 ID:5YIaQvJu0
花丸「うぅ……」フラッ…

花丸「……」ドサッ…!!!

曜「セイッ!!!」


スカッ!!!


曜「あ…あれ…!?」

花丸「う…うぅ………」ゴロンッ…

善子「ずら丸…!!」ダッ…!!

曜「え…?」

善子「ずら丸…!!ちょっと!!しっかりしなさい…!!ずら丸…!!ずら丸!!!」ユサユサ…!!

花丸「う…う~ん……」ユサユサ…!!

曜「あ…あぁ……倒れたのか……」

梨子「…!?」

梨子「よ…曜ちゃん、まだ目開けられてなかったの…!?」

582: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 21:07:40.44 ID:5YIaQvJu0
曜「え…?う…うん……顔すごい痛いし……」

梨子「う…嘘……じゃあ、さっきの攻撃は……」

曜「あー…あれは……何というか…その…なんとなく気配でローキック打ったら、当たって……それで…位置が分かってからは、まあ練習通りに……」

善子「…!」

善子「な…なによ!それ!!意味分からないわよ!!そんな理由で、ずら丸がやられたって言うの!?本当は眼開いてたんでしょ!!」

曜「いやいや…違うって、実際、熟練の人なら気配を読むような人もいるし…その後は、私が何千何万と繰り返してきた動きだもん……眼が見えなくても、関係ないよ」

善子「…!!」

善子「な…何千何万……」

善子(今まで、空手やってた不良なんて沢山いた……でも、たいてい喧嘩目的だし、不良だから長続きしなかったような奴ばっかりで、大して強くも無かった……)

善子(だけど、この人は違う……本物だ……本物の空手家だ……)

583: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 21:08:22.61 ID:5YIaQvJu0
曜「………」ス…スゥ……

曜「いたっ…!」ギュッ…!!

曜「う…うぅ……やっぱりダメだ……痛すぎて開けられない……」

善子「……」

曜(まだ、後一人倒さないといけないっていうのに……!!)

善子「………」ゴソゴソ…

曜「…!」

曜(バックを探る音…!何か来る…!!) ザッ…!

584: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 21:08:53.31 ID:5YIaQvJu0
善子「………」ゴソゴソ…

善子「……」

善子「……」バッ…!

曜「…!」

梨子「…!?」


バシャッッ…!


曜「わ…ぶっ…!?」

梨子「え…!?な…なに…!?」

善子「水よ……顔洗いなさい」

曜「え…!?あ…あぁ……本当だ……」

梨子「水…!?なんで!?どういう事!?」

善子「私達の負けって事よ……鍵も置いておくわ……」ポイッ…

鍵 カランッカラン…

梨子「あ…!」

585: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 21:09:35.13 ID:5YIaQvJu0
曜「………」ゴシゴシ…

善子「ほら、行くわよ…ずら丸……」グイッ…

曜「………」スゥ……

梨子「あ…!曜ちゃん!!目、開けられたのね!!」

曜「………」

善子「………」

梨子「え…」

曜「………」

善子「ふっ……なに?その顔は……勝って嬉しくないの…?」

曜「………」

586: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 21:11:26.85 ID:5YIaQvJu0
善子「こんな形だから不満…?言っとくけど、もう無理よ、私達は二人で一人……片方がやられたんなら、それで終わりよ……それに……」

善子「あなたみたいな本物に出会えた……私も不良だからね…ただ純粋に、あなたのその強さを尊敬しちゃったの……その時点で、もう私の負けだわ……」

曜「………」

梨子「………」

梨子(こ…この子……バカな子だと思ってたけど……意外なところあるのね……)

善子「それじゃあ、私はずら丸を病院に連れてくわね……会えて良かったわよ、渡辺曜……」クルッ…

曜「……」

曜「……」ガシッ…

善子「え…?」クルッ…

曜「なにいい感じに帰ろうとしてんの?私は、あんたにムカついてんだけど…?」ニコニコ

善子「へ…?」

梨子「え…」

587: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 21:12:05.48 ID:5YIaQvJu0
曜「千歌ちゃんに何度もナメた口聞いた罪…償って貰わないとね…?」ニコッ!

善子「う…嘘……」

梨子「いや…千歌ちゃんって……」

曜「せー…のっ…!」

善子「い…いやいやいやいや…!!ちょっと待って!?え!?ええ!?今、いい感じに帰れる流れじゃなかっ…

曜「ごちゃごちゃうるさいよ」ニコッ!

善子「え…


ゴンッッッ!!!


梨子「あぁ……もう……」

善子「あ…あひゅー……」バタンッ…!

花丸「うっ……」バタンッ…!

曜「はー!スッキリした…!!大満足!!」ニッコリ!

588: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 21:12:41.99 ID:5YIaQvJu0
曜「これで、千歌ちゃんの威厳は守ったぞー!!私、最強ー!!!」

梨子「あ…あぁ……」

梨子(や…やっぱりダメだ……この人……千歌ちゃん以上にバカかも……)

曜「さーて…!じゃあ、囚われの梨子ちゃんを解放してあげようかな!」タッタッ…!

梨子「はぁ……私の手錠解いたら、そこの二人連れて病院行くのよ…?」

曜「えぇ…!?なんで私が……」

梨子「やったの曜ちゃんでしょ……責任持ちなさい」

曜「えー……面倒くさい……」

梨子「ダメよ、行くの…!ことりちゃんとの約束破ったんだから、これぐらい我慢しなさい…!」

曜「ぶー……分かったよー……」スッ…

梨子「当たり前よ……」

589: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 21:13:45.14 ID:5YIaQvJu0
曜「もー…梨子ちゃん、真面目すぎ……」カチャカチャ…

手錠 カチャッ…!

曜「お…開いた……」

梨子「ん…んん~…!!」ノビィー……

梨子「やっと、解放された…!!もう、手が痛いわ……」

曜「あはは……結構長い間、手錠されてたもんね……」

梨子「そうね……曜ちゃんが、喧嘩しだすから」

曜「え…!?いやいやいや、私が喧嘩しなきゃ、ずっと手錠されてたよ!梨子ちゃん!!」

梨子「話し合えば、すぐ渡してくれたかもしれないわ」

曜「い…いや……だから、不良に話し合いとか通じないって……」

梨子「不良である前に人間よ…?言葉が通じるなら、やりようがあるはずだわ、すぐに暴力に訴えるのは良くないわよ」

曜「う…うーむ……」

曜「そ…それは……そうかもしれないけど……」

590: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 21:14:32.74 ID:5YIaQvJu0
善子「う…うーん……」ゴロンッ…

曜「あれ…?起きた…?」

善子「ん…」パチッ…

善子「あ……あれ…?空……?」

曜「おーい」ヌッ…

善子「…!?」

善子「ぎゃ…ぎゃあああっ!!あ…悪魔!!や…やめて!!来ないで!!!」ズザザザザッッ!!

曜「あはは…もう、何もしないって……」

善子「え……ほ…本当に……?」

曜「ほんと、ほんと、後ろから私より怖い人に睨まれてるから」

梨子「………」ジィーーー…

善子「え…」

善子(嘘…!あの人、そんなに強かったの!?)

591: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 21:16:38.19 ID:5YIaQvJu0
花丸「う…うぅ……」

曜「あ、ずら丸ちゃんも起きた?」

花丸「う…こ…ここは……」ムクリッ

善子「なに寝ぼけてんのよ……やられたのよ、私達二人とも……この渡辺曜に……」

花丸「あっ……」

花丸「そっか……」ゴロンッ…

花丸「まる達、負けたずらか……」

善子「そうね……完敗だったわ……」

曜「いやいや、結構苦戦したよ?私だって、ずら丸ちゃんのタックルで相当ダメージあるし……」

善子「………」

花丸「…花丸ずら……」

曜「え…?」

592: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 21:17:30.66 ID:5YIaQvJu0
花丸「花丸ずら…!!ずら丸は、善子ちゃんが勝手に呼んでるだけずら!!本名じゃないずら!!!」

善子「あはは…ずら丸、ごめん……」

花丸「…!!」

花丸「ずら丸って呼ぶなずら!!」ポカッ…

善子「いてっ…!」

花丸「まるには、花丸っていう、ちゃんとした名前があるずら…!善子ちゃんにも、そう呼んで欲しいずら……!」

善子「え~……でも、今更だし……それに、あんただって、私の事ヨハネって呼んでくれないわけだし……」

花丸「ヨハネは本名じゃないずら…!」

善子「…!?」

善子「ほ…本名よ…!!」

593: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 21:18:03.27 ID:5YIaQvJu0
花丸「なに言ってるずら…!!じゃあ、なんでクラスの名簿に津島善子って書いてあるずら!?津島ヨハネだって、先生に言いに行けばいいずら!」

善子「うぐっ……そ…それは……その…善子は仮の名前で……その…ヨハネは……知られてはいけない名前というか……下界では善子として活動しているというか……」

梨子「はいはい……何言ってんのか分かんないけど、くだらない事で言い争っちゃダメよ…?二人とも……」

善子「…!」

花丸「なっ…!く…くだらない事じゃな…もがっ…!?」

善子「ず…ずら丸…!!」グググッ…

花丸(よ…善子ちゃん…!?く…苦しいずら…!!)

善子「ダメよ……逆らっちゃ……さっき知ったけど、この人は、渡辺曜より強いのよ…!!逆らったら、なにされるか……」コソコソ…

花丸「…!?」

花丸「こ…この人が……?」

梨子「…?」

花丸(ぜ…全然強そうに見えないのに……)

花丸(まさに、能ある鷹は爪を隠すずらね……)

花丸「…敵わないずら……」ガックシ…

梨子「え…?」

594: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 21:18:33.44 ID:5YIaQvJu0
善子「今はまだね……」スクッ…

花丸「そうずらね……」スクッ…

曜「あ…あれ……?二人とも、もう行くの?」

善子「いつまでも、敵と仲良く話してるのも、おかしいでしょ?私達は帰るわ」クルッ…

花丸「次会った時は覚えとくずらよ!!絶対、二人ともやっつけてやるずら!!」ザッ…

梨子「え…!?わ…私も…!?」

曜「あはは…なんでだろ……ドンマイ、梨子ちゃん」

梨子「ド…ドンマイじゃないわよ……私なにもしてないのに……」

595: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 21:19:15.00 ID:5YIaQvJu0
曜「あはは…あ、いてて…」ズキッ…

梨子「…!」

梨子「曜ちゃん!大丈夫!?」

曜「う…うーん……ちょっとマズイかも……梨子ちゃん、助けて…」

梨子「えぇ…!?マズイの!?じゃ…じゃあ、病院…!病院行かないと…!!」

曜「運んで~」

梨子「は…運ぶの…!?できるかしら……」

曜「できる、できる、人間一人くらい訳ないって」

梨子「そ…そう…?じゃあ……」

梨子「ふぬぬ……」グググッ…

曜「………」

梨子「ぬぬ~……っ!」グググッ…!

曜「………」

梨子「っはぁ……!む…無理……曜ちゃん、重すぎ……」ハァ…ハァ…

曜「いや、梨子ちゃんが力無いんだよ……私、別に太ってないし……」

596: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 21:21:16.29 ID:5YIaQvJu0
曜「はぁ……仕方ない…歩くか……」スクッ…

梨子「ごめんなさい……力無くて……」

車 ブーン…

曜「あ、すごい車だ…!乗せてもらおうかな?」

梨子「はぁ…?な…なに言って……」

曜「すいませーん!病院までー!!」ブンッ!ブンッ!

梨子「ちょ…」


車 ブオオオオンッッッ!!!


曜「…!?」

597: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 21:21:42.62 ID:5YIaQvJu0
梨子「あぁ……通り過ぎちゃった……」

曜「………」

梨子「…内浦じゃどうだったか知らないけど、東京じゃ、知らない人を車に乗せてくれる人なんていないわよ…?」

曜「い…今の……」

梨子「…?」

梨子「曜ちゃん……?」

曜「……綺羅…ツバサ………」

梨子「え…?」

曜「綺羅ツバサだった……今、車に乗ってたの……」

梨子「えぇ…!?き…綺羅ツバサ…!?」

梨子「それって、たしか…A-RISEの……」

曜「う…うん……」

598: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 21:22:14.14 ID:5YIaQvJu0
曜「………っ」

曜「あいつ……本当にいたんだ……ここに……っ」

梨子「よ…曜ちゃ……」

曜「ぐっ……」

拳 グググッ…

梨子「…!」

梨子「…………」

--------------------

曜「でも、私の口からは言えないよ、千歌ちゃんの問題だから…」

--------------------

梨子「っ……」

梨子「よ…曜ちゃん…!!」

599: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 21:23:02.89 ID:5YIaQvJu0
梨子「そ…その……!やっぱり、教えてもらえないかしら…!千歌ちゃんと曜ちゃんが昔、何があったのか…!!」

曜「………」

梨子「もう前とは違って、私は二人が不良だって事知ってるし……それに、なにより…私だけ、仲間外れは嫌よ…!!」

梨子「二人が何か悩んでるなら、助けになりたい……!何もできないかもしれないけど……それでも、何もしないでいるなんて、できない…!!」

曜「……梨子ちゃん………」

梨子「友達だから……大切な……」

曜「………」

梨子「………」ジッ…

曜「…はぁ……」

梨子「曜ちゃん……」

曜「後で、千歌ちゃんに怒られても知らないからね……?」

梨子「…!」

梨子「う…うん…!」

600: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 21:24:33.38 ID:5YIaQvJu0
曜「………」

曜「先に言っとくけど、聞いてて気持ちがいい話じゃないからね……私も、できれば思い出したくないし……」

梨子「わ…分かったわ……ごめんなさいね……」

曜「いいよ……思い出したくないけど、私も梨子ちゃんには知ってて貰いたい……」

梨子「…曜ちゃん……」

曜「……あれは…」

曜「…私達が、ここに転校して来る前の八月…夏休み……」

梨子「………」ゴクリッ…










--------------------


601: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 21:26:59.10 ID:5YIaQvJu0

千歌、穂乃果サイド-


千歌「ひっ…ひぃっ……」タッタッタッ…!

穂乃果「………」タッタッタッ…!

千歌「ちょ……ほ…穂乃果ちゃ…ストップ……!一旦止まって…!!」タッタッタッ…!

穂乃果「………」タッタッタッ…!

千歌「うぐ……」タッタッタッ…!

千歌(ぜ…全然聞いてくれない……) タッタッタッ…!

穂乃果「………」タッタッタッ…!

千歌(道分かんないから、どこ走ってんのか全然分かんないし……穂乃果ちゃん、止まってくれそうにないし……) タッタッタッ…!

千歌「こ…これ…どうすれば………」タッタッタッ…!

602: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 21:27:42.65 ID:5YIaQvJu0
千歌「…!」

千歌(ま…前……階段……) タッタッタッ…!

穂乃果「………」タッタッタッ…!

千歌(この距離なら……) タッタッタッ…!

千歌 ダッ!!

千歌(階段上がった所で、振り切れる…!!) タッタッタッ…!

穂乃果「…!」

穂乃果(あの階段……) タッタッタッ…!

穂乃果「………」タッタッタッ…!

穂乃果 ダッ!!

603: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 21:28:53.11 ID:5YIaQvJu0
千歌「はぁっ…はぁっ……」タッタッタッ…!

千歌(か…階段キツ……結構長いし……) タッタッタッ…!

千歌(あと…少し……!) タッタッタッ…!

千歌「っはぁ……」タンッ!!

千歌「え……」

千歌(こ…ここって……)

千歌「…じ…神社……?」

604: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 21:31:28.15 ID:5YIaQvJu0
穂乃果「………」タッタッタッ…!

千歌「…!」

千歌(き…来てる…!!)

千歌(とりあえず右に…!!) ダッ!!

千歌「…!!」

千歌「い…行き止まり…!?」

千歌(ど…どっかに他の入り口……!) クルッ…!

穂乃果「……」ザッ…!

千歌「あっ…!!」

穂乃果「はぁ……はぁ……」

穂乃果「やっと……止まったね……高海千歌……」ハァ…ハァ…

千歌「うぐっ……」

千歌「穂乃果ちゃん……」


--------------------


605: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 21:32:13.11 ID:5YIaQvJu0
ことり「はぁ…はぁ……」ツカツカ…!

ことり(たしか……二人とも、こっちに……) ツカツカ…!

ことり「…!」

ことり(わ…分かれ道……)

ことり「はぁ…はぁ……」クルッ…クルッ…

ことり(左右の道には、いない……)

ことり「じゃ…じゃあ……」

ことり「………」

ことり(こ…この階段………)

606: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/09(金) 21:33:05.36 ID:5YIaQvJu0
ことり(ここは……)

ことり「………」

ことり(穂乃果ちゃん……)

ことり「………」

ことり ダッ…!











--------------------


609: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 20:29:34.92 ID:hwG2NJq20

凛、花陽、絵里サイド-


海未「………」ゴゴゴゴゴゴゴゴ…

絵里「……っ」


花陽「…剣道経験者で、それも有段者が、木刀を使うなんて……ずるいよ……そんなの勝ち目が……」

凛「いや……ずるいなんて事は無いにゃ……」

花陽「えっ…!?で…でも……」

凛「そもそも、これは喧嘩にゃ……ルールなんてどこにも無いにゃ……」

花陽「そ…そんな……じゃあ、絵里先輩は……」

凛「………」

凛「…残念だけど、普通に考えて、今の海未先輩に勝つのは不可能だにゃ……」

花陽「…!!」

凛「多分、絵里先輩も分かってる……なんとか隙を作って、逃げる事を考えてると思うにゃ……」

花陽「に…逃げる……」

凛「うん……だから、かよちん……凛達も逃げる準備を……」

花陽「…!う…うん……!」

凛「………」

凛「絵里先輩……」

610: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 20:30:01.39 ID:hwG2NJq20
海未「………」

海未「……」ヒュンッ…

絵里「…!」ピクッ…

海未「………」

絵里「くっ……」

絵里(切っ先を細かく動かしてフェイントをかけてる……)

絵里(私が、突っ込むのを待ってるんだわ……)

海未「………」ヒュンッ…

絵里「…!」ピクッ…

絵里(……落ち着くのよ……私……絶対に釣られてはダメ……)

絵里(この距離をキープ……この距離なら、避けられる……)

611: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 20:30:37.69 ID:hwG2NJq20
海未「………」ズリッ…

凛「…!」

凛「絵里先輩…!!逃げて…!!!」

絵里「…!?」

海未 ダッ!!!!

絵里「なっ…!?」

絵里(きょ…距離が一気に……)

海未 ザッ!

絵里「…!」

絵里(小手狙い…!?)

海未 ブンッッッ!!!

絵里(手を引け…!!!) バッッ!!


スカッ!!!


絵里「…!!」

絵里(ま…間に合った……)

612: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 20:31:35.18 ID:hwG2NJq20
海未「……」ザッ!!

絵里「あっ…!」

絵里(ま…まずい……!!頭が……!!)

絵里(がら空…


ガンッッッ!!!!


絵里「~っっ…!!?」

凛「…!!」

凛「こ…小手…!!」

613: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 20:32:40.09 ID:hwG2NJq20
海未「………」

絵里「ぐっ……ああっ……くっ…」ドサッ…

海未「……折れましたね……手首……」

絵里「っ……!」

花陽「そ…そんな……手首が……」

海未「それでは、もう勝負にならないでしょう……私の勝ち……いや、焔ヶ丘の勝利という事で、よろしいですか……?」

絵里「くっ………」

海未「………」

凛「え…絵里先輩……」

海未「反論しないと言う事は、了承したと受け取ってよろしいですね…?」

凛「っ…!!」

凛「ま…まだにゃ…!!!」スクッ…!!

花陽「凛ちゃん…!?」

614: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 20:33:22.50 ID:hwG2NJq20
海未「…凛……」

凛「り…凛が相手にゃ…!!!こ…このまま焔ヶ丘の好きになんかさせないにゃ…!!!」

海未「………」

海未「足……震えていますよ……?」

凛「…!!」

足 ガクガクガク…

海未「怖いのでしょう……?素手ですら勝てなかったあなたが、木刀を持った私に勝てるわけがありませんものね……」

凛「っ……!!」

凛「そ…そんなの……!!」

絵里「星空さん…!!!」

凛「…!」

凛「え…絵里先輩……?」

絵里「ありがとね……私の事…心配してくれたんでしょ……?」

凛「……」

絵里「でも、大丈夫よ……私に任せて……?勝てるから……」

凛「…!?」

凛「か…勝てる……!?」

615: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 20:33:55.85 ID:hwG2NJq20
海未「………」

海未「見苦しいですね……絢瀬絵里……嘘までついて、後輩に良い所を見せたいのですか…?」

絵里「嘘じゃないわよ……本当に勝てるの……見つけたのよ……あなたの弱点………」

海未「…?」ピクッ…

凛「じゃ…弱点……?海未先輩に……?」

海未「戯言を……」

絵里「ふふっ……戯言か、どうかはやってみれば分かるわ……」

海未「っ…」

海未「…大人しく降参していれば良かったものを……」

海未「骨折どころでは済まなくなりますよ……?」ゴゴゴゴゴゴゴ…

絵里「ふふっ……どうかしらね……」

616: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 20:34:47.38 ID:hwG2NJq20
海未「………」ゴゴゴゴゴゴゴ…

絵里「………」

海未「………」ズリッ…

絵里(来る…!!)

海未 ダッ!!!!

絵里「…!!」

絵里(やっぱり速い…!!これが剣道の踏み込み…!!)

絵里(でも……)

海未 ガバッッ!!!

絵里(これならどう…!?) バッッ!!

海未「…!?」

凛「え…!?」

凛(手…手を後ろに……!?)

海未「っ……」ピタッ…

凛「う…海未先輩の動きが……!!」

絵里(今…!!)キッ…!

絵里 ザッッ!!!

海未「…!」


ドカッッッ!!!!


海未「~っ!?!?」

凛(当たった……!!)

617: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 20:36:34.69 ID:hwG2NJq20
海未「ぐっ……あぁ……っ」

海未(な…なんて重い蹴り……) ガクッ…

絵里 ザッ…

海未「え…


ガツンッッッ!!!!


海未「ぶっ…!?」

凛「…!?」

花陽「ひ…ひどい……顔を……」

絵里 ザッ…

海未「ぐ……あぐ……ぐ…」ポタポタ…

凛「…!!」

凛「え…絵里先輩…!!」ダッ!!

絵里「………」バッ…!

海未「ぐっ……」ポタポタ…

海未(血…血が……)

凛「ス…ストップッッ……!!」ガバッッ!!!

絵里「わっ…と……」

花陽「凛ちゃん…!!」

618: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 20:37:07.07 ID:hwG2NJq20
絵里「………星空さん……」

海未(り…凛……) ポタポタ…

凛「もう終わりにゃ…!!もう勝負ついたにゃ……!!!これ以上やったら、海未先輩が死んじゃうにゃ……!!!」

絵里「………」

海未「………」ポタポタ…

絵里「…星空さん……これは、勝負じゃないのよ……?喧嘩……分かる…?」

凛「…!!」

海未(け…喧嘩……)

絵里「園田さんもよ…?あなた……小手以外打つ気無かったでしょう……?」

海未「…!!!」

海未「そ…そんな事は…!!」

絵里「あるわよね…?最初の攻撃の時、がら空きだった面じゃなく、わざわざ後ろに引いてあった手を狙った……」

海未「…!」

619: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 20:37:48.13 ID:hwG2NJq20
絵里「怖かったんでしょう……?面を打つのは……」

海未「っ……!」

海未「だ…だから……!そんな事は……

絵里「骨折どころでは済まなくなる……」

海未「…!」

絵里「あなた、そう言ったわよね…?分かってるんでしょう……?頭や胴や突きを打つのは、命を奪ってしまうかもしれないって」

海未「…!!!」

凛「海未先輩……」

絵里「星空さん……離して貰っていいかしら……?もう、殴らないから」

凛「え……」

絵里「いい…?」

凛「…!」ゾッ…!

凛「は…はい……」スッ……

絵里「ありがとう……」

花陽(凛ちゃん……)

620: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 20:38:26.26 ID:hwG2NJq20
絵里「さて……園田さん……」ザッ…

海未「…!」

絵里「一つ聞いていい……?あなた……なぜ喧嘩なんかしてるの……?」

海未「…!?」

海未「そ…それは……」

絵里「おかしいわよね……あなたは、こっち側の人間じゃないわ……人を傷つけるなんて、本当は出来ないはずよ……?」

海未「っ……」

絵里「………」

凛「海未先輩……」

海未「わ…私は……」

海未「………」

花陽「ほ…穂乃果先輩のためですか……?」

海未「…!?」

621: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 20:39:22.50 ID:hwG2NJq20
絵里「高坂さんの……?」

海未「っ……」

凛「だ…だとしたら、それは間違ってるにゃ…!!こんな事しても、穂乃果先輩のためになんか、ならないにゃ…!!!」

海未「………」

海未「…また、それですか……凛………」

海未「じゃあ、なんですか……?ことりのやっている事が正しい事だとでも言うのですか……?」

絵里「…?」

絵里(なんの話……?)

凛「そ…そうにゃ……!!穂乃果先輩が暴走族に苦しめられてるなら、支えるんじゃなくて、そこから、助けてあげないとダメなんだにゃ…!!!」

絵里(暴走族……?)

海未「だから、それは無理だと……

スマホ ピロリンッ♪

花陽「あっ…」

絵里「ちょ……花陽さん……こんな時に……」

花陽「す…すみません……誰かからLINEが…」

花陽「あっ…!」

凛「…?」

花陽「こ…ことり先輩からです……」

海未「…!?」

海未「こ…ことりから……!?」

622: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 20:41:13.48 ID:hwG2NJq20
花陽「はい……今すぐ、神田明神に来てくれって……」

凛「神田明神……?なんで……」

花陽「分かんない……でも、急いでるみたいだし、たぶん……穂乃果先輩の事だと……」

海未「…!!」

海未 スクッ…

凛「え…?う…海未先輩……?」

海未「私も神田明神に向かいます……」

絵里「は…?」

絵里「ちょっと……まだ話は…

海未 ダッ!!!

絵里「あっ…!!」

凛「い…行っちゃったにゃ……」

623: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 20:41:52.59 ID:hwG2NJq20
絵里「はぁ……全く……」

凛「お…追わないんですか……?」

絵里「………」

絵里「…やめとくわ……そろそろ看護師さん達が、血相変えて私の事探してる頃だろうしね……私は病院に戻るわ」

凛「そう…ですか……」

絵里「あなた達は、どうするの……?行くの…?神田明神……何か私の知らない事情があるようだけど……」

花陽「……い…行きます……!」

花陽「だよね…凛ちゃん…!」

凛「う…うん……!全部、終わったら、絵里先輩にも説明するにゃ…焔ヶ丘の変の真相について……」

絵里「…焔ヶ丘の変……真相……?」

絵里「………」

凛「そうにゃ……今は説明してる時間は無いけど、焔ヶ丘と水見色は争っちゃダメなんだにゃ……悪いのは全部A-RISEなんだにゃ……!!」

絵里「A-RISE…?」

絵里「なんで、A-RISEが……」

624: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 20:42:25.82 ID:hwG2NJq20
花陽「すみません…!後で、全部説明します…!!とりあえず、今は急がないとなので……」

絵里「………」

絵里「…そう……分かったわ……それじゃあ、二人とも気をつけてね」

凛「はい…!ありがとうございました…!!絵里先輩…!!!」

凛「行こう!かよちん!!」

花陽「うん…!」

凛、花陽 ダッ!!!



625: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 20:43:14.24 ID:hwG2NJq20
絵里「………」

絵里(…焔ヶ丘の変……A-RISE……)

絵里(………)

--------------------

一年前-

??「大丈夫!ウチに任せて!エリチは無理する事ないから!!」

絵里「で…でも……松浦さんと小原さんは……」

??「大丈夫やって!心配性やな~、エリチは!」

--------------------

絵里(………)

絵里「希………」













--------------------


626: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 20:44:39.61 ID:hwG2NJq20

曜、梨子サイド-


曜「…私達が、ここに転校して来る前の八月…夏休み……」

梨子「……」

梨子「夏休み……」

曜「うん。内浦も一応、観光地だからさ、毎年、この時期には観光客も来て結構賑わうんだよ」

梨子「そ…そうなの…?」

曜「伊豆も近いしね、水族館とかあるから」

梨子「そうなんだ……」

スマホ ピロリンッ♪

梨子「あっ…」

曜「ちょ……梨子ちゃん……」

627: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 20:45:47.96 ID:hwG2NJq20
梨子「あはは…ごめんごめん……なんかLINE来たみたい……えっと……」

梨子「え…!?」

曜「…?」

曜「どうかしたの…?梨子ちゃん」

梨子「こ…ことりちゃんから……」

曜「ことりちゃんから…?」

梨子「これ……」スッ…

曜「え…?なに……?」

曜「…!?」

曜「こ…これって……」

628: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 20:46:27.93 ID:hwG2NJq20
梨子「うん……この急ぎ様……穂乃果ちゃんに何かあったのかも……」

曜「…!」

曜「じゃ…じゃあ…!早く神田明神って所に行かないと…!!」

梨子「えぇ…!話は走りながらお願いできる…?」

曜「うん…!とりあえず、急ごう!!」ダッ!!

梨子「えぇ…!」ダッ!

梨子「…って、えぇ…!?」タッタッタッ…

曜 ピューンッ!!

梨子「足速っ…!!?」タッタッタッ…

曜「え…?」クルッ…

曜「えぇ…!?梨子ちゃん、遅っ…!?」

梨子「い…いや……曜ちゃんが速いのよ……もうちょっと遅く走っ…」カツッ…!

梨子「え…」グラッ…

足首 グキィッ…!

梨子「…っ!!?」

曜「え…」

629: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 20:47:02.30 ID:hwG2NJq20
梨子「いたああああああっっ!!!??」

曜「ちょ…梨子ちゃん……」

梨子「いったぁ……痛い……痛すぎる……うぐぅ……」

曜「………」

梨子「あ…歩けない……助けて、曜ちゃん……」

曜「嘘でしょ……」













--------------------


630: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 20:49:03.55 ID:hwG2NJq20

神田明神-


スマホ スッ…スッ…

ことり(よし……)

ことり(これで、梨子ちゃん達が来てくれる……)

ことり(後は……)

穂乃果「………」ゴゴゴゴゴゴゴゴ…

千歌「うぐ……」

ことり(私が、なんとか時間を稼がないと……!)

631: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 20:50:51.60 ID:hwG2NJq20
ことり「ほ…穂乃果ちゃん…!!」

穂乃果「………」ゴゴゴゴゴゴゴゴ…

千歌「ことりちゃん……」

ことり「一旦落ち着こう…!?千歌ちゃんとは、友達なんでしょう…?一緒に曲も作るんじゃなかったの…!?」

穂乃果「………」

千歌「そ…そうだよ…!!穂乃果ちゃん…!!あの日、一緒に遊んだ仲じゃん…!!私、穂乃果ちゃんと闘いたくないよ…!!」

穂乃果「………」

千歌「大丈夫だよ…!A-RISEなんて、怖くないよ!!私達も協力するし…!!」

穂乃果「…!?」

穂乃果「あ…A-RISE……?なんで、千歌ちゃんが、それを………」

千歌「え…」

632: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 20:51:35.08 ID:hwG2NJq20
ことり「………」

穂乃果「…!」

穂乃果「…ことり……ちゃん……まさか……」

ことり「………」

ことり「う…うん……」コクリッ…

穂乃果「…!!!」

ことり「で…でもね…!!これは、穂乃果ちゃ…

穂乃果「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああっっっっ!!!!!!!」

ことり「…っ」

千歌「…!?」

633: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 20:52:04.84 ID:hwG2NJq20
穂乃果「なんで……どうして………言っちゃダメなのに……そう言われてたのに……」

穂乃果「どうしよう……みんなが……みんなが…!私の大切な物が全部………」ブルブルブルブル…

千歌「…!」

千歌(ふ…震えてる……)

千歌(こんなに怯えるなんて……)

千歌「くっ……」ギリィッ…

千歌(綺羅ツバサ………一体何を……)

634: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 20:52:54.34 ID:hwG2NJq20
ことり「穂乃果ちゃん…!」ダッ!!

穂乃果「う…うぅ……どうすれば……どうすれば……」

ことり「大丈夫だよ…!穂乃果ちゃん…!!みんなで、なんとかしよう…!?きっと、なんとかなるよ…!!私達だけじゃない…!梨子ちゃんや、千歌ちゃん達もいるから…!!!みんなで頑張ろう…?」

穂乃果「うぅ……無理だよ……何も変えられないよ……無理なんだよ……」

千歌「穂乃果ちゃん……」

千歌「………」

穂乃果「どうすれば……どうすれば……」

千歌「ほ…穂乃果ちゃん…!」

穂乃果「…!」

穂乃果「千歌……ちゃん……」

千歌「だ…大丈夫だよ!!私も含め水見色のみんなにも協力するから!みんなで頑張れば、きっと、できないことなんて、なんにも無いよ…!!」

穂乃果「高海……千歌……」ザワッ…

千歌「え…」

穂乃果「……」スクッ…

ことり「ほ…穂乃果ちゃん……?」

千歌(様子が……)

635: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 20:54:18.04 ID:hwG2NJq20
穂乃果「…そうだ………悪い事したら、良い事して打ち消しちゃえばいいんだ……」フラリ…

千歌「…!?」

千歌(近づいてくる…)

穂乃果「そうすれば、大丈夫……ふふふっ……良かった……私は、また守れたんだ……」ピタッ…

千歌「…!」

ことり「え…?」

ことり(ち…千歌ちゃんの前で……)

穂乃果「ありがとう…高海千歌……」ニコリ…

千歌「…!!」


ガツンッッッ!!!!


千歌「あぐぁっ…!!」フラッ…

ことり「…!!?」

636: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 20:55:41.14 ID:hwG2NJq20
ことり「ほ…穂乃果ちゃん…!?」

穂乃果「倒れろっ!!!」ギュルンッッ!!

千歌「…!!」


メキィッ!!!!


千歌「…!!?」グラッ…

千歌「いっ…」ドサッッ…!!

千歌(う…後ろ回し蹴り……頭を……)

637: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 20:56:09.79 ID:hwG2NJq20
ことり「…!!」

ことり「千歌ちゃん!逃げて…!!」

穂乃果 ドサッッ!!

千歌「うぐっ…!?」

千歌(や…やば……上に乗られ…


ゴンッッッ!!!


千歌「ぶはっ…!?」

ことり「…!」


ガンッッッ!!!


千歌「あぐ…」

ことり「…!!」


ドカッッッ!!!


千歌「あ…」

穂乃果「………」スッ…

ことり「や……」

千歌「うぐぅ……」

千歌(い…意識が……)

ことり「やめてえええええええええええええっっっ!!!」


バキィッッッ!!!


千歌「あぅ……」ゴロンッ…

穂乃果「………」

ことり「…!!」

ことり「そ…そんな……千歌ちゃん……」

638: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 20:58:28.60 ID:hwG2NJq20
千歌「………」

穂乃果「………」

穂乃果「……」スッ…

穂乃果「………」

穂乃果「……」クルッ…

ことり「…!!」

ことり「穂乃果ちゃん…!!」

穂乃果「………」スタスタスタ…

ことり「うぅっ……!」

ことり「ち…千歌ちゃん…!!」ダッ!!

千歌「………」

ことり「千歌ちゃん…!!千歌ちゃん、しっかり…!!!目開けて…!!千歌ちゃん…!!」ユサユサ…!

千歌「………」ユサユサ…!

穂乃果「………」スタスタスタ…

ことり「あぁ……そんな……そんな……」

ことり「なんで……なんで、こんな事に……」ポロポロ…

639: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 20:59:08.59 ID:hwG2NJq20
穂乃果「………」スタスタスタ…

ことり「ほ…穂乃果ちゃん…!!」

穂乃果「………」スタスタスタ…

ことり「うぅ…穂乃果ちゃん……」

千歌「………」

ことり(ダメだ……こんな状態の千歌ちゃんを放って、穂乃果ちゃんを追うなんて、できない……)

ことり(どうすれば……)

穂乃果「………」スタスタスタ…

ことり(誰か……誰か、穂乃果ちゃんを……)


海未「…!」ザッ…!!

ことり「…!!?」

穂乃果「……!」

ことり「う…海未ちゃん…!!?」

640: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 21:01:03.71 ID:hwG2NJq20
海未「穂乃果…!!ことり…!!」

穂乃果「…海未ちゃん……」

海未「穂乃果………こ…これは……」

穂乃果「………」

穂乃果「見た通りだよ…私がやったの……言ったでしょ?高海千歌は、私がやるって」

海未「…!」

穂乃果「海未ちゃんは?凛ちゃん、倒したんだよね?」

海未「…!そ…それは……」

凛「えっ…!?」ザッ…!!

穂乃果「…!?」

海未「り…凛…!!」クルッ…!

凛「こ…これは……」

641: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 21:01:33.41 ID:hwG2NJq20
ことり「凛ちゃん……!千歌ちゃんが…!千歌ちゃんが……!!」ポロポロ…

千歌「………」

凛「…!!?」

凛「ち…千歌先輩…!?」ダッ…!!

穂乃果「………」

海未「………」

穂乃果「海未ちゃん……なんで、凛ちゃんが、ここにいるの……?」

海未「…!!」

海未「ち…違うんです…!!あれは、絢瀬絵里が…

穂乃果「言い訳は聞きたくないよ……」

海未「っ…」

642: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 21:02:05.80 ID:hwG2NJq20
花陽「はぁ…はぁ……凛ちゃん速いよ……」タッ…

穂乃果「…!!」

穂乃果「花陽ちゃんまで……」

花陽「え…?こ…これ……何が……」

凛「かよちん…!!」

花陽「え…?」

千歌「………」

花陽「…!!?」

花陽「千歌先輩…!?」

花陽「だ…大丈夫ですか…!!?」ダッ…!!

穂乃果「………」

海未「……っ」

穂乃果「…どうする?海未ちゃん…あっちは手負いの凛ちゃん一人……私達は二人……やるなら今だよね……?」

海未「…!」

海未「ほ…穂乃果…!あなた…!!」

643: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 21:02:44.59 ID:hwG2NJq20
穂乃果「しょうがないじゃん…海未ちゃんが、しくじるから、いけないんだよ…?やんなきゃダメなんだよ……そう言われたんだから」

海未「…!」

--------------------

凛「何が、どうにもならない…だ……!そんな事あるか……!ことり先輩は…!ことり先輩は、諦めてなかったにゃ…!!!」

--------------------

海未「……っ」

--------------------

凛「そ…そうにゃ……!!穂乃果先輩が暴走族に苦しめられてるなら、支えるんじゃなくて、そこから、助けてあげないとダメなんだにゃ…!!!」

--------------------

海未「………」

穂乃果「海未ちゃん……?」

海未「くっ…」

海未(私は……)

--------------------

絵里「一つ聞いていい……?あなた……なぜ喧嘩なんかしてるの……?」

--------------------

海未(私は…穂乃果のために……)

穂乃果「……?」

--------------------

凛「だ…だとしたら、それは間違ってるにゃ…!!こんな事しても、穂乃果先輩のためになんか、ならないにゃ…!!!」

--------------------

海未「……っ」

644: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 21:03:21.58 ID:hwG2NJq20
穂乃果「どうしたの……?早くしないと、逃げられちゃうよ…?」

海未「…ほ……穂乃果………」

穂乃果「…?なに…?海未ちゃん」

海未「私は……」

穂乃果「…?」

海未「私は……間違っていたんじゃないでしょうか……」

穂乃果「え…?」

凛「海未…先輩……?」

ことり「………」

穂乃果「間違いって、どういう事?何が?どうしたの?海未ちゃん」

海未「た…闘いましょう……!!穂乃果…!!」

穂乃果「え…?あぁ……うん…そうだね…早く…

海未「違います…!!A-RISEとです…!!取り戻すんです…!!私達で…!!」

穂乃果「………」

凛「…!!」

ことり「海未ちゃん……」

645: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 21:03:55.50 ID:hwG2NJq20
海未「もう少しで、松浦果南と小原鞠莉が出所してくるのは分かってます……でも、私は、それで終わる気がしないんです……A-RISEは、そういう人達じゃないですか…!だから、断ち切らないといけないんです…!私達自身の力で……」

穂乃果「………」

海未「すみません……急にこんな事言い出して……今まで言ってきた事と全然違いますよね……混乱させてしまっているのは分かります……でも…」

海未「でも、気づいたんです……!今まで考えようともしなかった事…!そうさせた自分の弱さ…!!だから、考えました……それで、思ったんです……このままじゃいけないって……」

ことり「…!!」

ことり「そ…そうだよ…!!穂乃果ちゃん…!!このままでいいはず無いよ…!!動かなきゃ…!!じゃなきゃ、何も変えられないよ…!!!」

穂乃果「………」

凛「ことり先輩……」

646: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 21:04:23.16 ID:hwG2NJq20
千歌「………」

花陽「…!」

花陽「ち…千歌先輩……」

花陽「意識が……」

千歌「………」

海未「ことり……」

ことり「海未ちゃん…ありがとう…!一緒に頑張ろう…!!」

海未「…!」

海未「そんな……悪いのは私なのに……ことり…あなたという人は……」

ことり「ううん…海未ちゃんも穂乃果ちゃんも悪くないよ……?ただ、ちょっと道に迷っちゃってただけ……そうでしょ…?だから、大丈夫…!少しの勇気があれば、いつだって、道は変えられるよ…!!」

海未「ことり……」

海未「うぅ…ありがとうございます……あなたには感謝してもしきれませんね……」ウルッ…

647: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 21:05:31.88 ID:hwG2NJq20
穂乃果「………」

海未「穂乃果……やり直しましょう…きっと大丈夫です…私達には心強い仲間が居てくれるんですから…」

穂乃果「………」

凛「穂乃果先輩…」

穂乃果「………」

ことり「穂乃果ちゃん…」

穂乃果「………」

花陽「穂乃果先輩…」

穂乃果「………」

海未「穂乃果…」

穂乃果「……」

穂乃果「……っさい……」

海未「え……」

穂乃果「…うるさい……」

海未「…!?」

ことり「ほ…穂乃果ちゃん……?」

648: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 21:06:06.22 ID:hwG2NJq20
穂乃果「うるさいよ……何も知らないくせに……綺麗事ばっかり並べて……」

海未「…!!」

ことり「穂乃果ちゃん……」

千歌「………」

穂乃果「………」

ことり「た…たしかに……綺麗事かもしれない……でも…!私は、それでいいと思う…!やってみてダメでも、また頑張れば、きっと、いつかなんとかなるよ…!!」

花陽「ことり先輩……」

穂乃果「………」

穂乃果「はぁ……じゃあ、言うけどさ……」

ことり「え…?」

穂乃果「A-RISEにね、脅されてるの……もし、約束を破ったら、私達の知り合い全員ただじゃ済まないって……」

ことり、海未「…!!?」

649: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 21:06:36.91 ID:hwG2NJq20
花陽「そ…そんな……」

凛「なんにゃ……それ……」

千歌「………」

穂乃果「もちろん、凛ちゃん達も入ってるよ…?住所だけじゃなく、写真も見せられた……分かる…?もう私一人の問題じゃないの……」

ことり「……!」

穂乃果「どう……?これでも、歯向かおうと思う…?私達の知り合い全員を犠牲にする事になるとしても……」

海未「穂乃果……あなた……」

ことり「穂乃果ちゃん……」

穂乃果「……?」

海未「なんで早く言ってくれないんですか……」

穂乃果「…!?」

650: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 21:07:02.11 ID:hwG2NJq20
ことり「それで、ずっと一人で苦しんでたなんて……ごめん…穂乃果ちゃん……何もしてあげられなくて……」

穂乃果「…!!?」

穂乃果「ちょ…な…何言ってるのさ…!!ふたりとも……!!そんなの、言った所で、何も変わらないじゃん!!二人に心配かけてまで、言う事じゃないよ…!!」

海未「変わるじゃないですか……あなたの心が……」

穂乃果「…!!?」

海未「辛いなら話してください……苦しいなら叫んでください……私達にも背負わせてください…一人で背負わないで…」

ことり「そうだよ…!心配なんか、いくらでもかけてよ…!穂乃果ちゃんが辛いなら、私も辛いよ…!」

穂乃果「ことりちゃん……海未ちゃん……」

651: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 21:07:34.74 ID:hwG2NJq20
穂乃果「………」

凛「穂乃果先輩……」

花陽「………」

千歌「………」

穂乃果「くっ……」

穂乃果「で…でも……!!私が多少、楽になった所で、この状況は何も変えられないじゃん…!!!今ので分かったでしょ!?無理なんだよ!!A-RISEに立ち向かうなんて…!!」

ことり「……そ…それは……」

海未「……っ」

穂乃果「二人の気持ちは嬉しいよ…?でも、私が動けば、すぐに周りに被害が出る…!!それに、例え、犠牲覚悟で動いたとしても、上手くいくわけない…!!A-RISEを倒すなんて、絶対できない…!!」

凛「………」

花陽「…穂乃果先輩……」

652: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 21:08:42.67 ID:hwG2NJq20
穂乃果「………」

穂乃果「…無理なんだよ……もう……」

穂乃果「諦めるしかないんだよ……」

ことり「………」

海未「………」

凛「………」

花陽「………」

千歌「………」

穂乃果「………」

千歌「…はぁ……」

ことり「…!?」

ことり「ち…千歌ちゃん…!?意識戻ったの…!?」

653: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 21:09:11.02 ID:hwG2NJq20
千歌「さっきね…」スクッ…

花陽「…!!」

花陽「た…立って大丈夫なんですか…!?ダ…ダメージは……」

千歌「治った……やらされてるパンチなんて効かないからね」コキッ…コキッ…

穂乃果「…!」

穂乃果「っ……」

千歌「何…?何か言いたい事でもあるの…?操り人形のくせに、意思はあるの……?」

穂乃果「…!!」

穂乃果「だ…だから、言ってるじゃん!!しょうがないんだよ…!!好きで、操られてるわけじゃない…!!」

千歌「しょうがない……?」

654: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 21:09:41.65 ID:hwG2NJq20
千歌「なんで?」

穂乃果「だ…だから…!!立ち向かった所で、無理なんだって…!!!」

千歌「無理……?」

千歌「なんで、そんな事分かるの…?」

穂乃果「…!?」

千歌「そんなの、やってみなきゃ分かんないじゃん…」スッ…

凛「…千歌先輩……」

千歌「それを、やっても無いのに、無理だの、できないだの、わめいて……」スタスタ…

穂乃果「…っ」

ことり(千歌ちゃん、穂乃果ちゃんの方に……)

千歌「できるとかできないは、後から分かる話じゃん……」スタスタ…

千歌「いつだって、あるのは、やるかやらないかだけなんだよ……」スタスタ…

千歌「……」ピタッ…

穂乃果「…!」

海未(ほ…穂乃果の前で止まった……)

655: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/10(土) 21:10:13.11 ID:hwG2NJq20
千歌「そんな事も分からない腐った脳みそは、私が叩き直してやんよ」

花陽「…!!」

凛「千歌先輩……」

ことり「千歌ちゃん……」

千歌「……」コキッ…

千歌「第二ラウンドだ…」

海未「…!!」

穂乃果「くっ……」

千歌「来なよ……お人形さん?」クイクイッ…

穂乃果「高海千歌……!」











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657: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:20:21.13 ID:Sw6bgkz60

曜、梨子サイド-


曜「はぁ…はぁ……」ズン…ズン…

梨子「だ…大丈夫……?曜ちゃん……」

曜「…え…!?…な……なにが……?」ズン…ズン…

梨子「いや…だって……いくら、曜ちゃんが力持ちって言っても、私を背負って神田明神まで行くなんて……」

曜「しょ…しょうがないじゃん…!梨子ちゃんが、転ぶから…!!」ズン…ズン…

梨子「うっ……そ…それはそうだけど……」

曜「いーよ…!別に……修行だと思って、頑張る…!」ズン…ズン…

658: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:20:49.04 ID:Sw6bgkz60
曜「それに、梨子ちゃん軽いしね…!」ズン…ズン…

梨子「え…///」

梨子「そ…そう……?」

曜「うん…!ダイエットとかしてるの…?」ズン…ズン…

梨子「い…いやいや…!ダイエットなんかしてないわよ…?なにかしらね……才能…?私、太らない体質なのかしらね……ふふ…」

曜「………」ズン…ズン…

曜(なんか調子乗ってるな……) ズン…ズン…

659: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:22:09.29 ID:Sw6bgkz60
梨子「曜ちゃん…」

曜「ん…?なに……?」ズン…ズン…

梨子「そ…その、千歌ちゃんとA-RISEの過去って言うのは……」

曜「あー…話すって約束だったね……えっと…」ズン…ズン…

曜「夏休みで内浦にも観光客が来るって事までは、言ったよね…?」ズン…ズン…

梨子「えぇ…そこまでは聞いたわ」

曜「うん…それでね……その観光客の中にA-RISEがいたの」ズン…ズン…

梨子「あ…A-RISEが…!?」

曜「そうそう……まあ、観光客の中に悪い人が混ざってるのは、別に良くある事だし、どうって事ないんだけど……」ズン…ズン…

曜「A-RISEは、私達の通ってた浦の星の生徒に対して、暴力を振るったの……」ズン…ズン…

梨子「…!」

梨子「そ…そんな……なんで……」

660: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:22:59.60 ID:Sw6bgkz60
曜「道を歩いてたら、邪魔だったからとかで……」ズン…ズン…

梨子「…!?」

梨子「理不尽過ぎるわ……理解できない……」

曜「暴走族だからね……自分中心に世界が回ってると思ってるんでしょ……?」ズン…ズン…

梨子「子供みたいね……救いようがないわ…」

曜「そういう人達だから……」ズン…ズン…

梨子「じゃあ、それで千歌ちゃんがA-RISEに復讐を…?」

曜「正解……傷つけられたのが千歌ちゃんの友達だったのも、あって、千歌ちゃん、めちゃくちゃ怒っててね……」ズン…ズン…

曜「すぐにA-RISEの所に行った……」ズン…ズン…

661: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:23:28.90 ID:Sw6bgkz60
梨子「そ…それで、千歌ちゃんが負けちゃったとか……?」

曜「勝ったよ…」

梨子「…!?」

梨子「ぼ…暴走族相手に…!?」

曜「んー…ていうか綺羅ツバサ相手に……一人でいた所を、千歌ちゃんが見つけたみたいだから……」

曜「その時、綺羅ツバサは武器も持ってなかったし、味方も近くにいなくて、完全なステゴロ勝負……」

梨子「す…すてごろ……?」

曜「素手での喧嘩の事だよ……まあ、ステゴロなら、千歌ちゃんに勝てる人はいないね……」ズン…ズン…

梨子「そ…そう……そんなに強いのね……」

662: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:24:10.74 ID:Sw6bgkz60
曜「まあね…でも、綺羅ツバサも強かったっぽいよ……いつもは無傷で帰ってくる千歌ちゃんが、ボロボロになってたし……」

梨子「で……でも、勝ったのよね…?じゃあ、なんで千歌ちゃんと曜ちゃんは、そんなにA-RISEを意識してるの……?」

曜「………」ズン…ズン…

曜「燃やされたの……」ズン…ズン…

梨子「え…?」

曜「最初に暴力にあった千歌ちゃんの友達の家が……」ズン…ズン…

梨子「え…!?」

梨子「そ…それって……放火……」

曜「うん……幸い、中に人はいなかったから、誰も死なずに済んだんだけど……家を含め中にあった物は全部燃えちゃったの……」ズン…ズン…

663: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:24:55.75 ID:Sw6bgkz60
梨子「ひどい……その子は、何も悪くないのに……」

曜「そう……でも、だからこそ、千歌ちゃんには、それが効いた……自分の軽はずみな正義感で、振るった暴力が、罪の無い他人を巻き込んだ……」ズン…ズン…

梨子「………」

曜「いつも、話し合いで解決しようって言う梨子ちゃんなら、分かるでしょ……?暴力に暴力で対抗すれば、時には更に悪い事が起きる……」ズン…ズン…

梨子「…そうね……たしかに、そうだわ……」

梨子「…でも……私は千歌ちゃんが悪いとは言い切れない……方法は間違ってるけど、動機は正しいわ……友達を傷つけられて黙ってる方がおかしい……」

曜「だよね……だから、千歌ちゃんも、そう思った……そして、いつかA-RISEに報復するつもりでいた……でも…」ズン…ズン…

梨子「でも……?」

曜「言われちゃったの……家を燃やされた友達に……」ズン…ズン…

梨子「…?」

曜「「お前のせいだ」って……」ズン…ズン…

梨子「…!!」

664: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:26:40.67 ID:Sw6bgkz60
梨子「そんな……そんなのって……」

曜「どうなんだろうね……その通りなのかもしれないし……間違ってるかもしれない……でも、千歌ちゃんに、その言葉は刺さっただろね……」ズン…ズン…

梨子「そ…そうね……そんな事言われたら……」

曜「でもね…A-RISEはこれで終わらなかった……今度は、いろんな所に手を回して、火事を千歌ちゃん一人のせいにした……」ズン…ズン…

梨子「…!?」

梨子「そ…そんな事って……」

曜「できるね……A-RISEなら……」ズン…ズン…

梨子「なんなの……それ……」

曜「千歌ちゃんは、不良で有名だったから、世間も簡単に信じた……それで、内浦の人中から非難されて、もちろん学校も退学……だから、お母さんを頼って秋葉原に来たの……」ズン…ズン…

梨子「そんな事が……」

665: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:27:13.86 ID:Sw6bgkz60
曜「うん……だから、千歌ちゃんは不良を辞める決意をした……もう誰も傷つけないために……」ズン…ズン…

梨子「………」

曜「ま、結局、喧嘩してるけどね…?」ズン…ズン…

梨子「そ…そうね……」

曜「………」ズン…ズン…

梨子「………」

曜「…大丈夫…?梨子ちゃん……急にこんな話しちゃったけど……」ズン…ズン…

梨子「あっ…いや……大丈夫よ……少し驚いただけ……」

梨子「そうね……驚いたわ……何も知らないで、千歌ちゃんと接してた自分が恥ずかしい……」

曜「あはは…いいんだよ、別に……普通に接してあげれれば……」ズン…ズン…

曜「千歌ちゃんは、普通でいたいんだから……」ズン…ズン…

666: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:27:55.24 ID:Sw6bgkz60
梨子「………」

梨子「でも……もう普通じゃいられないわね……」

曜「………」ズン…ズン…

曜「…そう…だね……A-RISEのせいで、また自分の大切な友達が壊されようとしてる……」ズン…ズン…

梨子「………」

曜「千歌ちゃんも、一度は屈した……対抗するのは諦めた……」ズン…ズン…

曜「それでも……いや、だからこそ……同じ境遇にいる穂乃果ちゃんを助けずにはいられないだろうね……」ズン…ズン…

梨子「そうね……」

667: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:28:33.43 ID:Sw6bgkz60
曜「うん……でも、それは、ことりちゃんに任せてる……昔なら、自分の暴力で解決しようとしてたからね……」ズン…ズン…

梨子「成長したのね……千歌ちゃん……」

曜「うん…今は、もう家に着いてる頃だろうしね…」ズン…ズン…

梨子「ことりちゃんからのLINEは、千歌ちゃんにもいったのかしら……?」

曜「どうだろ…?ことりちゃんのLINE持ってないんじゃない…?私も持ってないし……」ズン…ズン…

梨子「そう……じゃあ、神田明神にも来てないわよね……」

曜「だね……」ズン…ズン…

梨子「………」

曜「………」ズン…ズン…

梨子「ほ…本当に家にいるわよね……?」

曜「う…うん……私も不安になってきた……」ズン…ズン…

668: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:29:04.24 ID:Sw6bgkz60
梨子「道に迷って、穂乃果ちゃんとバッタリ会うとか、してないわよ…??」

曜「わ…分かんない……でも、千歌ちゃんがアキバの道知らないのはたしかだし……」ズン…ズン…

梨子「………」

曜「………」ズン…ズン…

曜「い…急ごう……!」ダッ…!











--------------------


669: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:32:01.27 ID:Sw6bgkz60

神田明神-


穂乃果「……っ」

千歌「………」

ことり「千歌ちゃん……」

凛「………」


穂乃果「………」

千歌「どうしたの…?来ないなら、こっちから行くよ…?」

穂乃果「くっ……」


ことり「………っ」

ことり「ち…千歌ちゃん…!!喧嘩は…

凛「ことり先輩…」スッ…

ことり「り…凛ちゃん……?」

670: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:32:27.74 ID:Sw6bgkz60
凛「ここは……」

凛「ここは、千歌先輩に任せるにゃ……」

ことり「え……」

凛「………」

海未「………」

海未(凛……)

671: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:33:08.32 ID:Sw6bgkz60
千歌「………」

穂乃果「………っ」

穂乃果(あれだけ殴ったのに……まだ立ってくるなんて……)

千歌「………」

穂乃果(私とした事が見誤った……次は、確実に息の根を止める……)

穂乃果「……」ザッ…

千歌「ん…?やる気になった……?」

穂乃果「…行くよ……」

千歌「……」ニッ…

672: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:34:10.36 ID:Sw6bgkz60
海未(穂乃果が戦闘態勢に入った……)

海未「っ……」

海未(凛……あなたは任せると言いましたが、危険であれば、私は止めに入りますよ……)

海未(穂乃果の喧嘩は、危なすぎます……放っておけば、殺してしまう可能性だってある……それも、相手が一度やられてダメージのある高海千歌では……)


千歌「………」フラッ…

海未「…!!」

海未(バランスを崩した……!やはりダメージが!?)

穂乃果(チャンス……!) バッ…!!

花陽「ち…千歌先輩…!!」

穂乃果(終わりだ……!!!) グオォォッッ!!!

千歌「……」


スカッ……


穂乃果「……え…

千歌「……」ザッ…


メキィッッ!!!


穂乃果「ぶっ…!!?」

千歌「……」ニィッ…

海未「…!!?」

673: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:34:49.35 ID:Sw6bgkz60
穂乃果「ぶはっ…!?あ…あぁ……」フラッ…!

穂乃果「あぐ……くっ…」ポタポタ…

穂乃果(な…殴られた…!?私が攻撃してたはずなのに……!!)

穂乃果(な…なにが……)

千歌「………」


凛「い…今のは……」

海未「ク…クロスカウンター……」ゴクリッ…

花陽「ク…クロスカウンター…!?」

674: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:35:15.64 ID:Sw6bgkz60
海未「…相手のパンチを顔スレスレで避けて、腕が交差するように、拳を繰り出すカウンターの事です……」

花陽「か…顔スレスレで…!?」

凛「そうにゃ……だから、相手のパンチに向かっていく分、失敗した時のリスクが高くなる……」

海未「…その代わり、成功すれば、相手が向かってくる所にパンチを当てられます……ハイリスクハイリターンの高等技術ですよ……これは……」

ことり「千歌ちゃん……」

海未「まさか、路上の喧嘩で観れるなんて……」

675: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:37:10.73 ID:Sw6bgkz60
千歌「………」

穂乃果「……っ」

穂乃果(そっか……カウンター喰らったのか……気づけなかった……)

千歌「………」

千歌「…なに……?その顔……まさか一発で、ビビっちゃった……?」

穂乃果「…!!」

穂乃果「ま…まさか…!!この程度…東京には、いくらでも居るよ…!!!」

千歌「そう…?じゃあ……」スッ…

穂乃果「…!」

穂乃果(来る…!)

千歌「遠慮なく……」ギュルンッ!

穂乃果「…!?」

千歌「全力で行くよ…!!!」


ガッッッ!!!!


穂乃果「っ……!!」

穂乃果(う…後ろ回り蹴り……!!)

千歌「あれ…?ガードされたか……」


海未「また高等技術……」

海未「高海千歌……一体何者……」

凛「つ…強い……これが……」

花陽「…喧嘩の……カリスマ………」

676: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:37:55.63 ID:Sw6bgkz60
千歌「ちぇ…さっきの、お返ししようと思ったのに……」

穂乃果「…!!」

穂乃果「くっ…調子に……」

穂乃果「乗るなあああああああっっっっ!!!!」ザッ!!!

海未「穂乃果…!下手に手を出しては…!!」

千歌「……」ニッ…


ガツンッッッ!!!


穂乃果「あがっ…」

凛「ア…アッパー…!!!」

海未「っ……」

海未(速い……穂乃果の拳が届く前に……)

穂乃果「くっ……」

677: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:39:32.94 ID:Sw6bgkz60
千歌「……」ザッ…!

海未「穂乃果…!危ない…!!」

穂乃果(やば…逃げ…

千歌「遅いよ」


ズドンッッッ!!!!


穂乃果「~っっ!!?」

凛「ボ…ボディーを……」

ことり「穂乃果ちゃん……」

穂乃果「ぐっ……くぅ……」

678: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:41:26.90 ID:Sw6bgkz60
千歌「……」ザッ…

穂乃果「…!!」

海未「ほ…穂乃果の前に……」

穂乃果「くっ……!」

穂乃果(ダ…ダメだ……逃げなきゃマズいのに、さっきのボディー攻撃が効いて、足が……)

穂乃果の足 ガクガク…

ことり「千歌ちゃん……」

ことり(一体何を……)

千歌「………」

穂乃果(な…なに……?攻撃してこない……なんで……)

千歌「………」

凛「………」

凛(千歌先輩……)

679: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:42:00.37 ID:Sw6bgkz60
穂乃果「なっ……なんなの…!?なんで攻撃しないの…!?言っとくけど、私は、まだ…

千歌「…私の拳は効くでしょ」

穂乃果「え……」

千歌「どっかの操り人形の拳とは違って」

穂乃果「…!?」

穂乃果「な…何を言って……」

千歌「弱いんだよ……穂乃果ちゃんは」

穂乃果「なっ…!!」

穂乃果「そ…そんな事ない…!!」

千歌「……」

穂乃果「私は強い…!!誰にも負けない…!!現に、焔ヶ丘のみんなは、私についてきてくれる…!!アキバの救世主って呼んでくれる…!!ツバサさんも認めてくれてる…!!だから、私は強いんだ…!!弱くないんかない…!!!」

千歌「………」

ことり「穂乃果ちゃん……」

海未「穂乃果……」

680: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:42:48.83 ID:Sw6bgkz60
穂乃果「っ……」

千歌「違うんだよ……穂乃果ちゃん……」

穂乃果「…!?」

千歌「そんなの強さじゃないんだよ」

穂乃果「…!!?」

穂乃果「じゃ…じゃあ…!!何なの…!!こんなに沢山の人に、強いって言われてる私が、強くないんだとしたら、何が強いの…!!?教えてよ…!!」

千歌「………」

千歌「…それは私にも分からない……」

穂乃果「は…はぁ…!?」

千歌「何だろうね…強さって……私も、ずっとそれを探してる気がする……」

穂乃果「な…なにそれ……」

穂乃果「じゃあ、偉そうに言っといて、結局、なにも分かんないんじゃん……」

681: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:43:42.47 ID:Sw6bgkz60
千歌「そうだね…でも、これだけは分かる…」

穂乃果「…?」

千歌「強い人は、変われる人なんだと思う……それは、すごい勇気がいる事だから……」

穂乃果「…!」

千歌「自分の弱さに正面から向き合って、このままじゃいけない…変わろうって思える人……」

穂乃果「……」

千歌「もうダメだ…逃げ出したいって時に、諦めないで、一歩踏み出せる人……」

穂乃果「……」

千歌「…たぶん……強い人って、そういう人なんだと思う……」

ことり「………」

海未「………」

凛「………」

花陽「………」

682: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:44:40.82 ID:Sw6bgkz60
穂乃果「……っ」

穂乃果「な…なにそれ……」

穂乃果「…じゃあ、なに…?今、私がA-RISEに立ち向かう事が強さなの…?だとしたら、それは勇気じゃなくて、蛮勇だよ…!!さっきから、言ってるじゃん…!私達が、いくら束になろうと、A-RISEの前じゃ、ちっぽけな存在でしかないんだって…!!」

ことり「穂乃果ちゃん……」

海未「………」

千歌「………」

千歌「…たしかに、私達の力は微力かもしれない……でも、無力じゃない……」

穂乃果「…!」

凛「………」

千歌「少しずつでもいい……抗い続ければ、何か変わるかもしれない……」

穂乃果「………」

千歌「それを、最初から無理だって言って、やらないで、屈服するしかないの……?」

穂乃果「………」

千歌「違うじゃん……!無理じゃないよ…!1%でも、0.1%でも可能性があるなら挑もうよ…!!」

穂乃果「………」

千歌「それを諦めちゃったら、私達は、何の為に生きてんのか分かんないじゃん…!!」

穂乃果「………!」

凛「千歌先輩……」

ことり「千歌ちゃん……」

花陽「千歌先輩……」

海未「高海…千歌……」

穂乃果「千歌…ちゃん………」

千歌「………」

683: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:45:49.03 ID:Sw6bgkz60
梨子「千歌ちゃんの言う通りね……」

千歌「…!?」クルッ…!

凛「え…!?」

海未「………!」

花陽「り…梨子先輩…!!」

曜「あはは…やっぱり、千歌ちゃんが絡んでたか……」ハァ…ハァ…

花陽「それに、曜先輩も…!!」

ことり「二人とも来てくれたんだ…!」

梨子「えぇ…いろいろあって、少し遅くなったけどね……」

曜(梨子ちゃんのせいでね……)

684: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:47:38.20 ID:Sw6bgkz60
穂乃果「………梨子ちゃん…」

梨子「………」

曜「………」

曜(みんな、ひどい怪我してる……ことりちゃんまで……)

曜(一体なにが……)

梨子「…何があったのかは聞かないわ……」

曜「え…」

梨子「今の会話で、だいたい分かったから…」スッ…

花陽(…千歌先輩達の方に……)

685: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:48:10.52 ID:Sw6bgkz60
梨子「………」

穂乃果「………」

千歌「梨子ちゃん……」

梨子「………」

梨子「また、喧嘩したのね…」

千歌「うぐっ…」

梨子「いいわ…分かってる……拳で語るって言うの?そういうのが、あるんでしょう?」

千歌「……!」

穂乃果「………」

梨子「それで、どうだった?千歌ちゃんの言葉は伝わった…?」

穂乃果「…!」

686: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:48:53.33 ID:Sw6bgkz60
穂乃果「………」

千歌「穂乃果ちゃん……」

穂乃果「……」

ことり「……」

海未「……」

凛「……」

花陽「……」

梨子「………」

穂乃果「………」

穂乃果「か…」

穂乃果「…変わりたい……」

ことり「…!!」

687: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:49:30.54 ID:Sw6bgkz60
梨子「……」

穂乃果「私も変わりたい……強くなりたい……」ポロポロ…

海未「穂乃果……」

梨子「……」

千歌「……」

穂乃果「でも…できるのかな……分からない……私は、そんな事ばかり考えちゃう……不安ばかり浮かんできて、進む足が動かなくなる……」

梨子「………」

穂乃果「ねぇ…梨子ちゃん……できるのかな…?私は……私は、前に進めるのかな……?」

梨子「…そうね……」

梨子「それは、やってみないと分からないわね…」

穂乃果「…!」

梨子「でも、絶対に無理だった道が、進めるかもしれない……無理じゃなくなるんだよ…」

穂乃果「…!!」

梨子「みんなで考えよう…?みんなで立ち向かう…?そしたら、きっと進めるよ……未来に……」

穂乃果「…梨子ちゃん……」

688: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:52:02.47 ID:Sw6bgkz60
>>687
すみません…脱字ありました……訂正します。

689: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:52:33.97 ID:Sw6bgkz60
梨子「……」

穂乃果「私も変わりたい……強くなりたい……」ポロポロ…

海未「穂乃果……」

梨子「……」

千歌「……」

穂乃果「でも…できるのかな……分からない……私は、そんな事ばかり考えちゃう……不安ばかり浮かんできて、進む足が動かなくなる……」

梨子「………」

穂乃果「ねぇ…梨子ちゃん……できるのかな…?私は……私は、前に進めるのかな……?」

梨子「…そうね……」

梨子「それは、やってみないと分からないわね…」

穂乃果「…!」

梨子「でも、絶対に無理だった道が、進めるかもしれない……無理じゃなくなるんだよ…」

穂乃果「…!!」

梨子「みんなで考えよう…?みんなで立ち向かおう…?そしたら、きっと進めるよ……未来に……」

穂乃果「…梨子ちゃん……」

690: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:53:09.07 ID:Sw6bgkz60
ことり「穂乃果ちゃん…」ツカ…

海未「…!」

海未「ことり、手を貸しますよ」スッ…

ことり「ありがとう、海未ちゃん…」ニコッ…

穂乃果「……」

ことり「よっ…と……」ツカ…ツカ…

海未「………」トコ…トコ…

穂乃果「…ことりちゃん……海未ちゃん……」

691: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:54:43.16 ID:Sw6bgkz60
梨子「……」

ことり「………」

海未「………」

穂乃果「あ…あぅ……」

穂乃果「………」

ことり「穂乃果ちゃん…」

穂乃果「…!」

海未「穂乃果…」

穂乃果「……!」

ことり「………」

海未「………」

穂乃果「………」

穂乃果「ふ…二人とも……」

ことり「…なに…?穂乃果ちゃん」

海未「なんですか…?なんでも言ってください」

穂乃果「っ……」

692: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:55:27.84 ID:Sw6bgkz60
穂乃果「うぅ……」グスンッ…

穂乃果「いいのかな……私…」ウルウル…

ことり「……」

海未「……」

穂乃果「いいのかな……我儘言っていいのかな……」ウルウル…

ことり「……」

海未「……」

穂乃果「絶対迷惑かけるよ…?危険な目に合うかもしれない……私が我慢すれば済んだかもしれない事なのに……」ウルウル…

ことり「……」

海未「……」

穂乃果「私は……」

ことり「穂乃果ちゃん…」

海未「穂乃果…」

穂乃果「うぅ……私は……」ポロポロ…

ことり「……」

海未「……」

693: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:57:51.21 ID:Sw6bgkz60
穂乃果「私は変わりたいよ……辛いんだもん……このままなんてイヤだよ……昔みたいに戻りたい……また、昔みたいに笑いたい……」ポロポロ…

ことり「……」

海未「……」

穂乃果「だから……」ポロポロ…

穂乃果「うぅ……だから……」ポロポロ…

梨子「………」

凛「………」

花陽「………」

曜「………」

千歌「………」

ことり「穂乃果ちゃん…」

海未「穂乃果…」

穂乃果「……っ」ポロポロ…

穂乃果「助けて……っ」ポロポロ…

ことり「……!」

海未「……」ニコッ…

694: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:58:51.73 ID:Sw6bgkz60
穂乃果「ごめん…迷惑かけるかもしれないけど……でも、力を貸して欲しい……私一人じゃ怖くて進めそうに無いから……」ポロポロ…

ことり「………」

穂乃果「う…うぅ……」ポロポロ…

ことり「……」ニギッ…

穂乃果「え……」

穂乃果(手を……)

ことり「…ありがとう……穂乃果ちゃん……」ニコッ…

穂乃果「…!」

ことり「やっと言ってくれたね……もちろんだよ……穂乃果ちゃん……私に出来る事なら、なんでもする……だから、みんなで頑張ろう…?私達を取り戻すために……」ポロポロ…

海未「……」ニギッ…

穂乃果「…!」

海未「…私もです……穂乃果……もう見失いません……今度は、本当のあなたのために、私も尽力します……」ポロポロ…

穂乃果「海未ちゃん……ことりちゃん……」ポロポロ…

695: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 19:59:31.73 ID:Sw6bgkz60
梨子「私達もよ…」スッ…

穂乃果「梨子ちゃん……」

凛「もちろん、凛も!!」

花陽「私も微力かもしれませんが、穂乃果先輩のために頑張ります…!」

穂乃果「凛ちゃん…花陽ちゃん……」

曜「……」

花陽「曜先輩も…!ですよね…?」

曜「うん…!私達もA-RISEには借りがあるしね…!それに、穂乃果ちゃん達も助けたい……やらせてもらうよ…!A-RISE退治!だよね?千歌ちゃん…!」

千歌「………」

曜「千歌ちゃん……?」

千歌「あ…うん……そりゃもちろんそうだけど……」

曜「え…?」

穂乃果「……?」

梨子「千歌ちゃん……?」

千歌「とりあえず、私の勝ちって事でいいのかな…?この喧嘩……」

穂乃果「…!!!」

696: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 20:00:01.29 ID:Sw6bgkz60
千歌「いや、なんか終わりっぽい感じになってるから、どうなのかなーって……」

梨子「…!?」

梨子「ちょ…ちょっと…!!何言ってるの、千歌ちゃん!!喧嘩とかそういう問題じゃないでしょ!?さっきのだって、喧嘩とかじゃなくて…

穂乃果「梨子ちゃん…」スッ…

梨子「え…?」

穂乃果「………」ニッ…

千歌「…!」

穂乃果「誰も負けたなんて言ってないけど…?」コキッ…

千歌「…!!」

千歌「………」ニッ…

千歌「そっか……じゃあ……」スッ…

穂乃果「うん……」スッ…

梨子「え…!?えぇ…!!?な…なにやって…

海未「梨子…」

梨子「え…!?海未ちゃん…!?なに静かに見てるの!?止めないと…!!」

海未「いいんですよ……梨子……」

ことり「うん……」

697: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 20:00:45.06 ID:Sw6bgkz60
穂乃果「………」

千歌「………」

ことり(穂乃果ちゃんの、あんなに楽しそうな目……)

穂乃果「言っとくけど、さっきの本気じゃないから……怪我しても知らないよ…?」ゴゴゴゴゴゴ…

千歌「奇遇だね……私も本気じゃない…怪我するのは、そっちじゃなくて…?」ゴゴゴゴゴゴ…

ことり(すごく久しぶりに見た気がする……あの日に……昔の楽しかったあの日に、戻ったみたい……)

凛「あの目……」

花陽「…?凛ちゃん……?」

凛「あの目だにゃ……」

穂乃果「さて……じゃあ、そろそろ……」ズリッ…

千歌「うん……」ズリッ…

花陽「目…?どういう事……?」

凛「凛の……」

凛「凛が憧れた穂乃果先輩が戻ってきたにゃ……」

花陽「…!!」


穂乃果 ダッッ!!!

千歌 ダッッ!!!

698: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 20:02:43.63 ID:Sw6bgkz60
海未「同時に…!」

穂乃果 ザッ…!

千歌 ザッ…!

曜「いや……」


ガツンッッッ!!!!


穂乃果「あぐぁっ…!!」フラッ…

千歌「……」ニッ…

曜「千歌ちゃんの方が速い…!!」

穂乃果「あああっ…!!」グアアッ…!!

千歌「…!」


バキィッッッ!!!!


千歌「ぐはっ…!!」フラッ…

穂乃果「……」ニッ…

海未「すぐに返した…!」

曜(モロに千歌ちゃんのパンチを貰ってるのに……!)

曜「な…なんて精神力……レベルが違う……」

699: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 20:03:11.21 ID:Sw6bgkz60
千歌「あああっっ!!!」バッ!!

穂乃果「あああっっ!!!」バッ!!


ドカッッッ!!!!
ゴンッッッ!!!!


千歌「ぶはっ…!!」ヨロッ…

穂乃果「ぐっ…!!」ヨロッ…

花陽「相打ち…!!」

凛「な…なんにゃ……この喧嘩……」

花陽「す…すごすぎる……」

700: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 20:04:32.56 ID:Sw6bgkz60
千歌「……」ザザァッ…!

穂乃果「……」ザザァッ…!

千歌「………」

穂乃果「………」

梨子「え……と…止まっちゃったけど……どうしたの…?終わったの…?喧嘩……」

凛「………」

凛「違うにゃ……」

梨子「え…」

梨子「ま…まだやるの……?二人とも、もうボロボロじゃない……」

凛「やるに決まってるにゃ…いや、むしろ、喧嘩はここからだにゃ……」

梨子「こ…ここから…?」

701: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 20:05:49.55 ID:Sw6bgkz60
凛「今のは、相手の実力を確かめただけだにゃ……ここから……ここから本当の闘いが始まるんだにゃ……」

梨子「えぇ…!?」

梨子「そ…そんな……危ないわよ……」

曜「でも、止める事はできないよ…」

梨子「え……な…なんで……」

凛「これは不良のプライドをかけた闘いなんだにゃ……ただ単純に、どっちが強いのか……それを止めるなんて差し出がましい事できないにゃ……」

梨子「ど…どっちが強いか……って……」

梨子「…そ…そんなのどうでもいいじゃない……理解できないわ……」

曜「そういう生き物だから……不良ってのは…」

梨子「曜ちゃん……」

702: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 20:06:37.13 ID:Sw6bgkz60
梨子「………」

梨子「うぅ……分かったわ……でも、危なくなったら止めるからね……私は…」

凛「そしたら、凛が梨子先輩を止めるにゃ……」

梨子「え…!?」

凛「もうダメなんだにゃ……凛も知りたくなっちゃったんだにゃ……」

凛「一人の不良として、ただ単純に……」

曜「………」

海未「………」

花陽「………」

凛「どっちが強いのか……」

梨子「…!!」

凛「誰が…アキバ最強なのか……」


穂乃果「………」ゴゴゴゴゴゴゴ…

千歌「………」ゴゴゴゴゴゴゴ…

703: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 20:08:01.78 ID:Sw6bgkz60
千歌「……」モゴモゴ…

千歌「……」

千歌「ぺっ…」

血 ベチャッ…!

梨子「…!!」

梨子「ちょ…血が……」

千歌「………」

穂乃果「………」

千歌「……」ニッ…

穂乃果「……」ニッ…

梨子「え…笑って……」

千歌「行くよ…穂乃果ちゃん……」

穂乃果「こっちのセリフだよ……」

710: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 20:46:45.39 ID:RjhCgGwR0
千歌「……」

穂乃果「……」

凛「………」ゴクリッ…

千歌「……」ズリッ…

凛「…!!」

凛(動く…!!)


千歌「はあああっっ!!!」ダッッッ!!!

穂乃果「ああああっっ!!!」ダッッッ!!!

凛「また同時…!!」

711: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 20:47:25.69 ID:RjhCgGwR0
曜「…!!」

曜(速い…!!穂乃果ちゃんが、千歌ちゃんのスピードに合わせてきた…!!)

海未(全くの互角……あの穂乃果と……)

千歌 ザッ…!!

穂乃果 ザッ…!!

凛(来る…!!)

曜(モーションに入った…!どっちも右の大振り…!!)

海未(当たれば倒れる…!!)

712: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 20:48:13.63 ID:RjhCgGwR0
千歌「はああっ…!!」バッ…!

穂乃果「あああっ…!!」バッ…!


ツバサ「……」ザッ…

ツバサ「…これは……」


穂乃果「…!!?」ビクッ…!

千歌「え……?」ピタッ…!

ツバサ「…一体なにをしているのかしら……?」

海未「あ…あなたは……」

英玲奈「たまたま通りかかって見たら…」ザッ…

あんじゅ「なにやら面白い事になってるわね…ふふっ……」ザッ…

ツバサ「………」

曜「き…綺羅ツバサ……!!!」

穂乃果「な…なんでここに………」

ことり「っ……」

花陽「あ…あぁ……」

梨子(こ…この人が……)

713: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 20:48:54.95 ID:RjhCgGwR0
千歌「………」ザワッ…

曜「あ…!!」

曜「ち…千歌ちゃん…!!ダメ…!!!」

千歌「……」ザッ…!!

ツバサ「……!」

千歌 ブゥンッ…!!!


パシィッッッ!!!!


花陽「え……?」

ツバサ「………」ググググッ…

千歌「くっ…」グググッ…

花陽「ち…千歌先輩…!!?」

凛(き…綺羅ツバサに攻撃を……)

穂乃果「ち…千歌ちゃ……」

ツバサ「…あんじゅ」

あんじゅ「えぇ」

千歌「…!」

あんじゅ ザッ…!!


ドカッッッ!!!


千歌「あぐっ…!!?」グラッ!!

千歌「いっ……!!」ズザアアアアッッッ!!!

714: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 20:49:33.91 ID:RjhCgGwR0
ツバサ「………」

千歌「くっ…!!」バッ…!

ツバサ「……ふふっ……そんなに睨まないでくれる……?久しぶりの再会なんだから……」

ツバサ「ね…?高海…千歌さん……?」

千歌「綺羅…ツバサ……!!」ギリッ…

海未(久しぶりの再会……?)

穂乃果(え…?千歌ちゃんと、ツバサさんが……?)

ツバサ「英玲奈…」

英玲奈「あぁ」

英玲奈 ザッ…

千歌「…!」

英玲奈「お前は、放っておくと何をするか分からないんでな……大人しくしてもらうぞ…」

拳銃 スチャッ…

千歌「…!!?」

梨子「け…拳銃って……」

ことり「…!!」

715: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 20:50:03.44 ID:RjhCgGwR0
千歌「くっ……」

英玲奈「動くなよ…?動けば、撃つぞ」

穂乃果「ち…千歌ちゃん…!!」

ツバサ「穂乃果さん」

穂乃果「…!!」

穂乃果「ツ…ツバサ…さん……」

千歌「っ………」

ツバサ「説明してもらえる…?これは、どういう状況なの……?」

穂乃果「…!!」

穂乃果「そ…それは……」

ツバサ「言ったわよね?水見色を潰せって。なにを楽しそうに喧嘩してるの…?拳銃は?渡したわよね?」

穂乃果「…!!」

ことり「………!」

ことり(そ…そっか……あの拳銃は……)

716: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 20:51:38.76 ID:RjhCgGwR0
穂乃果「ツ…ツバサさん……」

ツバサ「なに…?」

穂乃果「………っ」

ツバサ「どうしたの…?なんでも言ってみなさい?」

穂乃果「わ…私は……」

梨子「穂乃果ちゃん…」

海未「穂乃果…」

ことり「穂乃果ちゃん…」

穂乃果「………!」

凛「穂乃果先輩…」

花陽「穂乃果先輩……」

穂乃果「わ…私は……!」

ツバサ「……?」

穂乃果「私は、もうツバサさんの指示通りには動けません…!!!」

あんじゅ「……!!?」

英玲奈「なっ……!?」

ツバサ「………」

717: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 20:53:29.58 ID:RjhCgGwR0
千歌「…穂乃果ちゃん……」

穂乃果「…………」

英玲奈「こ…高坂穂乃果…!!お前、一体なにを…

ツバサ「英玲奈」

英玲奈「え……」

ツバサ「いいから……」

英玲奈「……」

穂乃果「………」

ツバサ「………」

ツバサ「…あなた……自分の言ってる意味分かってるの……?」

穂乃果「…!」ドキッ…!

穂乃果「……は…はい…」

ツバサ「………」

穂乃果「………っ」

ツバサ「…分かってないわね…現実から目を背けている……」

穂乃果「…!」

718: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 20:53:59.45 ID:RjhCgGwR0
ツバサ「あなた、今、「動きません」じゃなく、「動けません」って言ったわよね?」

ツバサ「まるで、誰かにそうさせられているような言い方……自分の意思を隠してる……まだ決心がついてない証拠ね」

穂乃果「……っ」

ツバサ「あなたの目には綺麗事しか見えてない……何を吹き込まれたのか知らないけど、現実を見なさい?思考を停止させちゃダメよ、ちゃんと冷静に考えるの……分かる…?」

穂乃果「………!」

ツバサ「もう一度聞くわ……あなた…自分の言ってる意味……分かってて、そんな事言っるの…?」

穂乃果「っ………」

穂乃果「は…はい……」

ツバサ「………」

ツバサ「そう……」

穂乃果「っ……」

ことり「穂乃果ちゃん……」

719: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 20:54:34.07 ID:RjhCgGwR0
ツバサ「英玲奈」

英玲奈「…?」

ツバサ「高海千歌の頭を撃ち抜きなさい」

穂乃果「…!!?」

千歌「…!!!」

梨子「ちょ…な…なに言って……」

ツバサ「本気よ?言っとくけど、人を殺しても捕まらない方法なんていくらでもあるからね」

梨子「…!!?」

ツバサ「英玲奈…やりなさい」

英玲奈「あぁ」

穂乃果「え…あ…あぁ……」

ツバサ「なにを困惑しているの?あなたがさっき言った言葉は、こう言う意味よ…?」

穂乃果「…!」

海未「穂乃果…!!今すぐ訂正しなさい…!!」

英玲奈「もう遅い」ガチャッ…

千歌「っっ…!!」

曜「やめろ…!!!千歌ちゃんを撃ったら、私がお前を殺すぞ…!!!」ザッ…!!!

梨子「よ…曜ちゃん……」

曜「ふっー…ふっー……」ゴゴゴゴゴゴ…

英玲奈「………」

千歌「曜ちゃん……」

英玲奈「そんな言葉が脅しになると思っているのか?」

英玲奈「渡辺曜よ……」

曜「…!!?」

曜(わ…私の名前……覚えて……)

720: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 20:55:13.03 ID:RjhCgGwR0
穂乃果「あ…あぁ……」

海未「穂乃果…!!早く訂正を…!!!」

凛「ど…どうすれば……」

花陽「…嫌……そんなの……」

穂乃果「つ…ツバサさ…

ツバサ「遅いって言ったでしょ?」

千歌「~~っ!!」

ツバサ「さようなら、千歌さん」

千歌「…!!」

英玲奈「……」スッ…

曜「や…やめ…

千歌「曜ちゃん!!伏せて…!!!」

曜「え……?」


バンッッッ!!!!


曜「…!!?」

梨子「な…なに……?」

曜「…発砲音……?」

曜(後ろから……?) クル…

ことり「はっ…はっ…はっ…はぁっ…」

拳銃 プルプルプル…

曜「…こ…ことりちゃん………?」

721: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 20:56:51.32 ID:RjhCgGwR0
凛「え……」

花陽「け…拳銃……?」

穂乃果「…なんでことりちゃんが……それを……」

英玲奈「……あの拳銃は……」

あんじゅ「ツバサ…」

ツバサ「えぇ……あれは、穂乃果さんに渡したはずの拳銃ね……」

穂乃果「…!!」ビクッ…!

ことり「ち…千歌ちゃんを離してっ…!!!」

千歌「…!!」

英玲奈「………」

英玲奈「二度目になるが…」

ことり「はぁっ…はぁっ……」

英玲奈「そんな言葉が脅しになると思っているのか…?」

ことり「っ………!」

722: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 20:57:21.04 ID:RjhCgGwR0
英玲奈「拳銃を持ったのは初めてか?さっきのは狙った場所に撃てたのか?私を狙ったんじゃないのか?その様子じゃ、次はどこに当たるか分からないぞ?」

ことり「…!!」

英玲奈「言っておくが……」

英玲奈「お前の持っているそれは、人を殺せるんだぞ……?」

ことり「………!!」ゾッ…

ことり「あ…あぁ……」

海未「こ…ことり……!!」

拳銃 スッ…

凛「…!!」

花陽「け…拳銃を下げた……」

凛「ことり先輩……」

千歌「ことりちゃん……」

ツバサ「………」

英玲奈「賢明だ」

ことり「うっ…くぅ……」

723: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 20:58:13.95 ID:RjhCgGwR0
ツバサ「英玲奈」

英玲奈「……?」

ツバサ「気が変わったわ、引くわよ」

英玲奈「なに……?」

穂乃果「…!!?」

千歌「なっ……」

あんじゅ「ちょ…ちょっと…!ツバサ…!?なんで引くの!?こいつらは、どうすんのよ!!」ザッ!

ツバサ「………」

ツバサ「もちろん潰すわよ?でも、こんなやり方つまらないわ、それに……」

ツバサ「……」チラッ…

千歌「…!」

ツバサ「いい事思いついたのよ…暇潰しのね…?」

あんじゅ「は…はぁ……?」

724: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 20:58:44.84 ID:RjhCgGwR0
ツバサ「ほら、英玲奈も銃しまって、行くわよ」

英玲奈「……あ…あぁ……」

拳銃 スッ…

あんじゅ「ちょっと!英玲奈!!」

英玲奈「あんじゅ、分かってるだろ?ツバサは一度言った事は変えない……面倒だが、付き合うしかないだろ……こうなっては……」

あんじゅ「そ…それは……」

ツバサ「置いてくわよー」スタスタ

英玲奈「あ…あぁ……」ザッ…

あんじゅ「ちょ…」

ツバサ スタスタ

英玲奈 スタスタ

あんじゅ「っ……」

あんじゅ「あー!もう…!!ここで、やっちゃえばいいのに…!!」

あんじゅ「…」キッ…!

ことり「ひっ…!」

拳銃 バッッ!!

ことり「きゃっ…!」

あんじゅ「これは返して貰うわよ…!全く…素人が軽はずみに使うんじゃないわよ…!」

725: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 20:59:20.48 ID:RjhCgGwR0
ツバサ「何やってるのあんじゅ、早くしなさい」

あんじゅ「分かったわよ!」

あんじゅ スタスタ…!

穂乃果「え………」

花陽「か…帰ってく……」

凛「よ…良かった……助かっ…

千歌「綺羅ツバサ…!!!」ザッッ!!!

凛「…!?」

梨子「ち…千歌ちゃん……!?」

ツバサ「………」

ツバサ「まだ何か用……?高海千歌さん……?」

千歌「……お前……」ゴゴゴゴゴゴゴ…

ツバサ「………」

穂乃果「千歌ちゃん……」

千歌「何する気だ……!!この街で…!!!」ゴゴゴゴゴゴゴ…

ツバサ「………」

千歌「……」ゴゴゴゴゴゴゴ…

ツバサ「………」

ツバサ「ふっ…そうね……戦争でも起こそうかしら……」

海未「…!!?」

726: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 20:59:54.37 ID:RjhCgGwR0
曜「せ…戦争って……」

千歌「………」

ツバサ「退屈はさせないわ…楽しんでね……?喧嘩のカリスマさん……?」

ツバサ「……」クルッ…

千歌「………!」

千歌「くっ……」

千歌「お前のっ……!」

千歌「お前の好きになんかさせないからな…!!!綺羅ツバサ…!!!!」

ツバサ「……」スタスタ…

曜「ち…千歌ちゃん……」

千歌「………っ」

梨子「………」

穂乃果「………」












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727: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:01:22.47 ID:RjhCgGwR0

A-RISEサイド-

車内-


車 ブロロロロ…

英玲奈「………」

あんじゅ「………」

ツバサ「………」

あんじゅ「…はぁ……それで?今度はどうするつもりなの?ツバサ…」

ツバサ「興味あるの?」

あんじゅ「別に…?私は高校生の事なんてなんとも思っちゃいないわ、ただツバサは何かするんでしょ?じゃあ、協力するわよ」

ツバサ「あら…優しいのね、あんじゅ。英玲奈は?」

英玲奈「私も協力させて貰おう、借りがある相手もいたしな……」

ツバサ「借り……?」

あんじゅ「あー、さっき英玲奈に向かって殺すとか言った子?名前も知ってるようだし、何かあったの?」

英玲奈「………」

英玲奈「…お前が知る必要は無い……」

あんじゅ「あら…ひどいわね」

ツバサ「まあ、でもその通りね。英玲奈の問題なら英玲奈に任せるわ」

英玲奈「あぁ…」

728: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:01:59.88 ID:RjhCgGwR0
あんじゅ「いいわね~英玲奈もツバサも、高校生のお相手がいて……私は気乗りしないわ」

ツバサ「私に相手?千歌さんの事かしら?」

あんじゅ「違うの?ツバサがやるつもりなんでしょ?あの子」

ツバサ「ふふっ…私が?そう……それもいいかもね……でも、私がやったらすぐに終わっちゃうでしょ?飽きちゃったのよね、そういうの」

あんじゅ「じゃあ、どうするつもりなの?」

ツバサ「言ったでしょ?戦争を起こすって……」

英玲奈「戦争…か……お前……またすごい事考えてるな……」

あんじゅ「え…?なになに…?どういう事?」

729: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:02:25.57 ID:RjhCgGwR0
あんじゅ「え…?えっと……焔ヶ丘と水見色と……」

あんじゅ「りょ…緑王……」

ツバサ「そう……緑王学園……」

あんじゅ「あ…ツ…ツバサ、あなた……」

ツバサ「分かった?」

あんじゅ「ま…待って…!!でも、緑王学園の番長ってたしか……」

英玲奈「あぁ……ここらじゃ最大規模のヤクザ「黒澤組」の娘がいるな……」

ツバサ「そうね……たしか、黒澤ダイヤさんだったかしら……」

730: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:03:01.52 ID:RjhCgGwR0
あんじゅ「…ツバサ……やる気なのね……」

ツバサ「…何が?私は何もしないわよ?ただ、ちょっと背中を押してあげるだけ……」

ツバサ「楽しみだわ……どうなるのかしらね……予想もつかない……これこそ、最高のエンターテイメントよ、自分でやっちゃうなんてつまらない……」

あんじゅ「ツバサ……」

ツバサ「最後まで付いてきてね……あんじゅ、英玲奈。きっと楽しいわよ……ふふっ…ふふふっ…」

英玲奈「………」

あんじゅ「………」

英玲奈「…あぁ……」

あんじゅ「えぇ……」














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731: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:03:49.74 ID:RjhCgGwR0

3日後-

神田明神-


ザワザワ…ガヤガヤ…


凛「す…すごい……こんなに沢山の不良が集まるなんて……」

花陽「水見色と焔ヶ丘の不良の、ほぼ全員が来てるからね……すごい迫力だよ……」

善子「凛!花陽!」

凛「…?」クルッ

凛「あっ…!」

花丸「久しぶりずらね」

花陽「花丸ちゃん!善子ちゃん!」

732: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:04:18.09 ID:RjhCgGwR0
善子「あんた達も来てたのね」タッタッ!

花陽「うん!こんな歴史的な事、見逃せないよ!」

凛「二人とも曜先輩にやられた傷は、もういいのかにゃ?」ニヤニヤ

善子「うっ…ま…また棘のある言い方するわね……あんただって負けたんでしょ?ウチの海未先輩に」

凛「凛は最終的に勝ったにゃ」

善子「絵里先輩に助けられてでしょ?あんた個人では全く歯が立たなかったって聞いてるけど?」

凛「だとしても、2対1なのに完全に負けた善子ちゃん達よりはマシだにゃ」

善子「なっ…!あ…あんたねぇ……」

733: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:04:47.77 ID:RjhCgGwR0
凛「なんにゃ?武器に頼らないと何もできない善子ちゃん?」

善子「…!」ムカッ…

善子「くっくっくっ…いいの…?そんな事言って……また、いじめてやってもいいのよ?」

凛「いじめる?誰が?中学の時、凛に負けたの忘れたのかにゃ?」

善子「はい…?もしかして、あれで勝ったつもりだったの?私には、勝ち目が無くて逃げたように見えたけど?」

凛「…!」ムカッ

善子「ふっ…」ドヤァ…

凛「どうやら、立場をはっきりさせといた方がいいみたいだにゃ……」コキッ…

善子「こっちのセリフよ…」ゴソッ…

花陽「ちょ…二人とも……」アワアワ…

善子「さぁ!行くわよ!ずら丸!!まずは煙玉…

花丸「やめるず…らっ!!」ドカッ!

善子「あがっ…!?」

善子「ちょ…ちょっと!なんで私を殴るのよ!!」

734: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:05:19.90 ID:RjhCgGwR0
花丸「花陽ちゃんが困ってるずら!それに、今はそんな事してる場合じゃないずら!」

善子「う…うぅ……でも、凛が先に……」

凛「なんにゃ?人のせいにするのかにゃ?」

善子「…!」ムカッ…

花陽「り…凛ちゃん…!」

凛「…?」

花陽「ダメだよ!喧嘩しちゃ!!今日が何の日か忘れちゃったの!?」

凛「かよちん……」

凛「ふふっ…心配しなくても、ちゃんと覚えてるにゃ、さっきのは久しぶりに善子ちゃん見て、からかいたくなっただけにゃ」

善子「か…からかうって……あんた…」

花丸「善子ちゃん、完全に下に見られてるずらね」

善子「えぇ…!?同学年なんだけど!?」


エンジン音 ブルルンッ!ブルンッ!!

ザワザワ…!


凛「ん…?」

善子「なんか騒がしいわね…どうかしたのかしら」

735: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:06:15.98 ID:RjhCgGwR0
ヤンキー「お…おい……」ザワザワ…

ヤンキー「あぁ……こ…こいつらが……」ザワザワ…

花陽「あっ…!」

善子、花丸「げっ……」

凛「はぁ……」


梨子「え?えぇ?な…なに……?なんで、みんなこっち見るの……?」

曜「あはは…すっかり有名人になっちゃったねぇ~」

梨子「ゆ…有名人に!?」

千歌「うーん……喜んでいいのか悲しむべきなのか……」

梨子「いや、悲しむべきでしょ!こんなの良い事なわけないじゃない!」

736: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:06:54.83 ID:RjhCgGwR0
花陽「千歌せんぱーい!」ブンブン!

千歌「あっ!花陽ちゃん達だ!おーい!」ブンブン!

曜「あれ?善子ちゃんと花丸ちゃんもいるじゃん、仲良いのかな?あの4人」

梨子「どうなのかしらね……でも、とりあえず今は花陽ちゃん達の所行きましょう?ここにいると、いつ襲われるか……」

ヤンキー ジロジロ…

ヤンキー ニヤニヤ…

梨子「うぅ……」タジッ…

曜「あはは、流石に襲われはしないと思うけどね」

千歌「まあ、でも行こっか!花陽ちゃんに聞きたい事もあるし!」

梨子「そ…そうね……行きましょう」



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737: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:08:32.16 ID:RjhCgGwR0
曜「久しぶりだね!善子ちゃん!花丸ちゃん!怪我は治った?」

善子「ふんっ…お陰様でね、すっかり完治したわよ、いつでも再戦待ってるわ」

曜「おぉー!いいねー!やろうやろう!」

花陽「って曜先輩!?」

曜「あはは、冗談だよ!冗談!」

凛「曜先輩のは冗談に聞こえないにゃ……」

曜「えぇ…私そんな喧嘩っ早くないよ?」

花陽「はぁ…ほんとに頼みますよ?今日は水見色と焔ヶ丘が同盟を結ぶ記念すべき日なんですから……」

曜「分かってるって!私も嬉しいんだよ?今日という日を迎えられてね!」

梨子「そうね、思ってた方法とは違ったかもしれないけど、ことりちゃんの願いが叶ったんだもの…本当に喜ばしい日だわ」

738: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:09:10.96 ID:RjhCgGwR0
千歌「ところでさ、今日って結局なにすんの?こんな大人数で集まって…」

花丸「それはまるも思ってたずら、同盟を結ぶのに、なんで神田明神に焔ヶ丘と水見色の不良を集めたずら?」

花陽「………」

花陽「こ…これは……あくまで噂なんですが……」

凛「…?」

花陽「…和平の儀を…やるらしいんです……」

善子「え…!?」

花丸「わ…和平の儀を!?」

千歌「…?」

曜「…ってなに……?」

善子「あっ…そうよね……あんた達は転校してきたばっかりだから知らないわよね……」

曜「なに?有名なの?」

善子「えぇ……アキバの不良達に伝わる歴史ある儀式……それが和平の儀よ…」

千歌「ふーん、そんなのあるんだ」

花丸「いや、ほとんど伝説的なもので、実際に行われたなんて話は聞いた事ないずら……」

花陽「たぶん、絵里先輩が考えたんだと思うけど、流石だね……ここで和平の儀を持ち出すなんて…」

739: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:09:58.05 ID:RjhCgGwR0
千歌「へぇ~、そんなすごい事なんだ。凛ちゃんは知ってた?」

凛「うーん……かよちんが昔喋ってたような喋ってなかったような……」

花陽「は…話したよ!!ちゃんと聞いててよ~!」

凛「あはは…ごめんごめん……なんだっけ、和平の儀って」

花陽「うぅ…今度はちゃんと聞いててよ?和平の儀って言うのはね…その昔、まだ戦争が終わったばかりの頃…

凛「あ、昔話は長くなりそうだから、要点だけで……」

花陽「り…凛ちゃん!!?」

梨子「花陽ちゃん…申し訳ないけど、私からも頼むわ……花陽ちゃんが喋り始めると今日終わっちゃうから……」

花陽「えぇ…!?わ…私いつもそんな喋ってますか!?」

梨子「えぇ……止まらないわ」

花陽「そ…そんな……以後気をつけます……」

凛「気をつける事なんてないにゃ!凛はかよちんの話大好きだにゃ!」

花陽「でも、凛ちゃん聞いてなかったし…」

凛「うぐっ…」

花陽「…いいよ別に……つまんない話してた私が悪いんだから……」グスッ…

凛「か…かよちん!そんな事ないよ!かよちんの話面白いよ!あの時はちょっと凛が眠かっただけで…」

花陽「そ…そう?」

740: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:10:34.63 ID:RjhCgGwR0
凛「うん!かよちんの話は誰よりも面白いにゃ!」

花陽「え…えへへ…///そうかなぁ……」

凛「そうにゃ!そうにゃ!凛が言うんだから間違いないにゃ!」

花陽「そっか…///じゃ…じゃあ!気を取り直して、和平の儀の話してあげるね!」

凛「え…」

花陽「和平の儀って言うのはね、その昔…

絵里「小泉さん」ポンッ…

花陽「え…?」クルッ…

花陽「あ…!え…絵里先輩…!!」

ヤンキー「久しぶりだなぁ…お前ら」

花陽「…と三年生の先輩方…!!!」

741: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:11:01.21 ID:RjhCgGwR0
絵里「ふふっ…久しぶりね、怪我は平気?」

花陽「あ、私達は結構もう平気ですけど……」

絵里「…?」

花陽「絵里先輩……腕が……」

絵里「あぁ…まあね……木刀でやられちゃったから…折れてたわ」

ヤンキー「園田のやつ、見つけたらただじゃおかねぇぜ!」

絵里「コラ!ダメでしょ?今日が何の日か忘れたの?」

ヤンキー「わ…忘れてないっすよ~…焔ヶ丘と同盟結ぶんですよね……なんでも水見色と焔ヶ丘の対立は誤解だったとかで……」

絵里「そうよ、それも高海さん達が頑張ってくれたからなんだから、感謝しないとね?」

千歌「…!」

ヤンキー「わ…分かってますよ……」

絵里「全く……」

742: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:12:10.65 ID:RjhCgGwR0
千歌「絵里先輩……」

絵里「聞いたわよ、焔ヶ丘の子達と協力して誤解を解こうとしてくれたんでしょ?」

千歌「あ、いや…私達はただ……」

絵里「謙遜する事ないわ、あなた達のやった事はすごい事よ?ありがとね」

千歌「あはは…いやぁ~、こちらこそありがとうございます」

絵里「…それで……どう?」

千歌「…?」

絵里「探していた答えは見たかった?」コソッ…

千歌「…!」

千歌「答え……」

絵里「………」

千歌「そ…それは……」

絵里「………」

ヤンキー「絵里さーん!!」タッタッ!

絵里「…?」クルッ…

千歌「あっ…」

743: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:13:36.71 ID:RjhCgGwR0
ヤンキー「お酒の方、準備できましたー!!」

千歌「え…?」

梨子「お…お酒……?」

花陽「…!!?」

絵里「そう…なら、そこの台に…

花陽「え…絵里先輩!!!」

絵里「え…?な…なに……?」

花陽「そ…そのお酒って……ま…まさか……」

絵里「あ…あぁ……ふふっ…気づいた?」

花陽「は…はい……赤酒…ですよね……?」

絵里「えぇ、詳しいのね」

善子「ははっ…本当だったのね……和平の儀…」

花丸「で…伝説通りずら……」

曜「え?えぇ?な…なに?どゆこと!?凛ちゃんの!」

凛「凛も分かんないにゃ!かよちんに聞くにゃ!」

花陽「あ…あれは、和平の儀で使う赤酒です……」

千歌「あ…赤酒……?」

744: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:14:12.35 ID:RjhCgGwR0
梨子「お酒を使うの?」

善子「そうよ…和平の儀ってのはね、同盟を結ぶ高校の番長同士が同じお酒を飲む事で完了するの」

梨子「えぇ…!?未成年よ!!?」

千歌「梨子ちゃん…今はそういうのいいから…」

梨子「えぇ…!?」

花丸「それも、ただのお酒じゃないずら……あのお酒はアキバの高級な地酒ずら」

花陽「それだけじゃないです…!和平の儀は、絶対の誓いを示すために、お互いの血を混ぜて飲むんです……その赤く染まったお酒の色から、通称「赤酒」……そう呼ばれています……」

梨子「ち…血を…!?」

千歌「うげぇ……」

凛「不衛生だにゃ…」

曜「ちょっと汚いね…」

花陽「ちょ…!し…神聖な儀式ですよ!?汚いとかじゃないですって!!」

絵里「こ…小泉さんの言う通りよ……?それに、これから私が飲むんだから……」

千歌「あ、そ…そうですよね……てことは、相手は穂乃果ちゃんか……」

絵里「えぇ…まだ来てないようだけど……」

745: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:14:44.61 ID:RjhCgGwR0
梨子「昨日の夜、LINEで「朝一で来る」って言ってたんですけどね……」

凛「寝坊でもしてるんじゃないかにゃ?」

善子「なっ…!ちょっと、凛!ウチのカリスマ番長の穂乃果先輩が寝坊なんてするわけないでしょ!!」

凛「にゃははは、善子ちゃんは穂乃果先輩の事知らないだけにゃ」

善子「え…?」

凛「穂乃果先輩は……


??「どわわわわわっー!!」ブロロロッ!!!

??「ちょ…ちょっと!穂乃果!?」

??「穂乃果ちゃん!ブレーキ!ブレーキ!!」


凛「噂をすれば…」

746: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:15:48.22 ID:RjhCgGwR0
ヤンキー「ぎゃー!」

ヤンキー「お…おい!!止まれー!!」

ヤンキー「わー!!」

穂乃果「どっ…どいてええええっっっ!!!」ブロロロッ!!!

善子「え…!?ちょ…こ…こっち来るんだけど…!?」クルッ…!


シーン…


善子「って、みんなもう逃げてるし!!」

穂乃果「わああああああああっっっ!!!」ブロロロッ!!!

善子「…!!!」


コンッ!


善子「あ…あぅ……」

善子「……」バタンッ…!

747: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:16:21.35 ID:RjhCgGwR0
穂乃果「と…止まった……」

善子「………」ブクブク…

海未「いや、ちょっと当たってるじゃないですか!!なにしてるんですか!!」

善子「………」ブクブク…

花丸「泡吹いてるずらね…」

凛「情けない……ビビって気絶したってところだにゃ」

花陽「あはは……とりあえず、怪我は無いっぽいね…」

穂乃果「よ…良かったぁ~……犯罪者になるところだったよ…」

ことり「3人乗りなんてやるから…」

穂乃果「いやぁ~…でも、そうでもしないと遅れちゃうところだったし…」

海未「穂乃果が寝坊するからじゃないですか!全く…昨日あれほど言ったのに……!」

穂乃果「ごめんごめん……」

748: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:17:53.46 ID:RjhCgGwR0
梨子「あ…あれ……?」

穂乃果「あ!梨子ちゃん!!おはよー!」

千歌「う…嘘……そ…それって……」

穂乃果「ん?」

穂乃果「あ、あぁ!スクーター?えへへ、前に見せるって言ったもんね!」

曜「あはは…」

穂乃果「べスパだよ!いいでしょ!!」

千歌「わ…私もべスパなんだけど……」

穂乃果「………」

穂乃果「え…?」



749: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:18:27.78 ID:RjhCgGwR0

--------------------


千歌「ほ…ほら……これ…」

オレンジみかん号 ドーン…

穂乃果「そ…そんな……かぶった……」

梨子「見事に色もかぶってるわね」

千歌「うわあああああああ!!!ペスパなんて乗ってるの私だけだと思ってたのにいいいいい!!!」

穂乃果「それは私もだよ!!誰も持ってないの持ってるから嬉しかったのに!!」

曜「あはは…面白い事もあるもんだねぇ」

穂乃果「面白くないよ!」

穂乃果「うぅ…私の「GOGO!穂乃果号」が……」

梨子「え…?」

凛「ご…ごーごー……?…は?」

穂乃果「「GOGO!穂乃果号」だよ!凛ちゃん!かっこいいでしょ!」

凛「いや、めちゃくちゃダサいにゃ……」

穂乃果「えぇ!?」

曜「あはは…面白い名前だね……」

梨子「いや、「千歌ちゃん号」の人に言われたくないけどね?」

曜「えぇ!?」

750: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:19:00.73 ID:RjhCgGwR0
穂乃果「うぅ…GOGOのゴーと穂乃果号のゴーがかかってるっていうのに……」

海未「穂乃果…何度も言っているでしょう……その名前はダサいと……」

穂乃果「そ…そんなぁー!でも、ことりちゃんはかわいいって言ってくれたよ!?」

ことり「うん!かわいいよ!穂乃果ちゃん!」

穂乃果「ほら!わーい!ことりちゃん大好き!」

ことり「えへへ…///」

海未「はぁ…なんですか、それは……」

751: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:19:28.90 ID:RjhCgGwR0
絵里「ふふっ…ハラショーね」

千歌「え…?は…はら…?」

穂乃果「はら…はらしょ…?はら…?」

絵里「あっ…ごめんなさいね、ロシア語が出てしまったわ。気にしないで」

千歌、穂乃果「ロ…ロシア語…!?」

絵里「えぇ…ほら、私、ロシア人とのクォーターだし、たまにロシア語が出てしまう時があるのよ」

千歌「す…すごい……かっこいい……」

絵里「ふふっ、別にすごくはないわよ?私にとっては普通よ、普通」

穂乃果「じゃ…じゃあ…!絵里先輩ってロシア語ペラペラなんですか…!?」

絵里「えっ…」ギクッ!

穂乃果「え…?」

千歌「その反応って……もしかして喋れ…

絵里「…るわよ!?喋れる!!喋れる!!当たり前じゃない!」

穂乃果「わぁ~!じゃあ、やっぱり本当に喋れるんですね!すごいです!」

絵里「そ…そう…?私にとっては大した事じゃないけど…?」

千歌「いやいや!大した事ですって!!ロシア語喋れるなんて自慢できますよ!!」

絵里「あはは…そ…そうかしら……」

752: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:21:30.39 ID:RjhCgGwR0
穂乃果「あ!そうだ!!試しに何か喋ってみてくださいよ!ロシア語聞きたいです!」

絵里「えっ!?」ギクッ!

穂乃果「え…?」

千歌「その反応って…やっぱり喋れ…

絵里「…ぬ○fべ☆*uwは?@ら→〆□……」

穂乃果、千歌「…!!?」

絵里「………」ダラダラダラダラ…

穂乃果「い…今って……」

絵里「………」ダラダラダラダラダラダラ…

千歌「す…すごい……」

穂乃果「すごい…!」

千歌「すごい!すごい!!かっこいい!!」

絵里「…!」

穂乃果「すごいです!絵里先輩!!私、何言ってるか全然分かりませんでした!!」

絵里「そ…そりゃあね……ロシア語だから……あはは…」

絵里(私も何言ってるか全然分からなかったわよ……)

753: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:22:00.46 ID:RjhCgGwR0
ヤンキー「絵里さん!和平の儀、準備できました!」

絵里「あっ…えぇ、分かったわ、今行く」

穂乃果「も…もう…!?」

絵里「ごめんなさいね、着いてすぐになってしまって……もう少し待ってもらう?」

穂乃果「あ…い…いえ!大丈夫です!いつでもいけます!」

絵里「そう?じゃあ、行きましょうか、高坂さん」

穂乃果「は…はい!」

海未「穂乃果!しっかりやるのですよ!」

穂乃果「うん…!任せて!焔ヶ丘の番長としてバッチリこなしてくるよ!」

ことり「穂乃果ちゃん、頑張ってね!」フリフリ

穂乃果「うん!」

絵里「高坂さん、こっちよ」

穂乃果「はい!今行きます!」タッ…!

754: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:22:26.47 ID:RjhCgGwR0
ことり「ふふっ…穂乃果ちゃん楽しそう…」

海未「そうですね…本当によく笑うようになりました」

梨子「えぇ…やっぱり穂乃果ちゃんはああでなくっちゃね」

曜「でも、まだそう安心していい状況じゃないよね…A-RISEは戦争を起こすって言ってたし…」

ことり「そうだね…でも、私は穂乃果ちゃんはあれでいいと思うんだ……ああやって前だけ向いて失敗なんて何も考えずに進んでいける……それが穂乃果ちゃんだもん」

海未「えぇ…その代わり後ろを固めるのは私達の役目ですけどね」

千歌「あはは…じゃあ、これから大変だね」

海未「はい…でも、以前よりずっと心が楽なんです。だから、きっと上手くいく…そんな気がします」

755: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:23:10.96 ID:RjhCgGwR0
梨子「それに、A-RISEも今日まで何もしてこないしね。案外、諦めでもしたんじゃない?」

千歌「いや、それは無いんじゃ…」

曜「梨子ちゃんって、穂乃果ちゃんばりに楽観的だよね……」

梨子「じょ…冗談よ!?流石に本気でそうとは思ってないわよ!」

千歌「なんだ…冗談か……梨子ちゃんなら本気で思ってそうだったから……」

梨子「そんな事ないわよ!私だってA-RISEの怖さはこの目でちゃんと見たんだから……あれは、もう普通じゃないわよ……」

ことり「そうだね……A-RISEがこのまま終わるとは考えられない…」

海未「警戒はしておく必要がありますね…」

曜「うん……」

756: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:23:39.42 ID:RjhCgGwR0
仕切り人「では、互いに誓いの血を…」

絵里「……」ピッ…!

指 ポタッ…

穂乃果「いっ…」ピッ…!

指 ポタタッ…


善子「う…うーん……」ムクリッ…

花丸「あ、善子ちゃん起きたずら」

善子「あ…あれ……?ここは……」

花丸「なに寝ぼけてるずら…もう始まってるずらよ?」

善子「え…?」

花陽「す…すごい……今日はアキバの歴史に残る一日になるよ……」

凛「うわぁ……本当に血飲むんだ……」

757: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:24:21.30 ID:RjhCgGwR0
赤酒 ズーン…

穂乃果「………」


梨子「ほ…穂乃果ちゃん、あれを飲むの……?」

ことり「い…いや、まさか!穂乃果ちゃんお酒なんて飲めないし……」

海未「口を付けるだけでいいと言ってありますよ、それぐらいなら穂乃果でもできますし」

梨子「そ…そう……良かったわ…」

758: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:24:56.09 ID:RjhCgGwR0
仕切り人「では、失礼ながら口上を述べさせていただきます!この度は長らく対立していた水見色、焔ヶ丘の誤解が解け、晴れて対立関係を解消し、互いに協力しあう事が決定されました!」

絵里「……」

穂乃果「……」

仕切り人「つきまして、本日はここ秋葉原に伝わる伝説の儀式…和平の儀をもって同盟を結ばせていただきます!!」

花陽「は…始まる……」ゴクリッ…

仕切り人「では、まずは水見色高校代表!絢瀬絵里殿!誓いの証である赤酒にお口をお付けください!!」

絵里「……」スッ…

穂乃果「………」

絵里「………」

仕切り人「どうぞ!!」

絵里「……」グイッ!

穂乃果「…!!?」

梨子「え…!?」

曜「ご…豪快にいった…!」

759: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:25:53.67 ID:RjhCgGwR0
絵里「………」ゴクゴク…

穂乃果「………!」

絵里「ぷは……」

海未「なっ……」

絵里「美味しかったわ」ニコッ

ヤンキー「お…おぉ……!」

ヤンキー「すげぇ…!飲みきった…!」

ヤンキー「さ…さすが水見色の番長……」

ザワザワ…ザワザワ…

穂乃果「………!」

760: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:26:35.15 ID:RjhCgGwR0
凛「す…すごいにゃ……あの量のお酒を一気に……」

花丸「か…かっこいいずら……」

善子「えぇ…憧れるわね……」

花陽「す…すごい…!!さすが絵里先輩!!感激です…!!」

穂乃果「…………」

ことり「あはは…す…すごいね……絵里先輩……」

海未「………」

ことり「…?海未ちゃん…?」

海未「…い…嫌な予感がします……」

ことり「え…?」

海未「くだらない事考えてないといいのですが……」

761: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:47:16.65 ID:RjhCgGwR0
仕切り人「絢瀬絵里殿ありがとうございました!では、続いて焔ヶ丘高校代表!高坂穂乃果殿!誓いの証である赤酒にお口をお付けください!!」

穂乃果「は…はい……」スッ…

絵里「………」

仕切り人「どうぞ!!」

穂乃果「………」ゴクリッ…

海未「穂乃果……口を付けるだけでいいのですよ……変な気を起こさないで……」

穂乃果(絵里先輩…すごい飲みっぷりだった……)

穂乃果(みんなも驚いてた……)

穂乃果(………)

穂乃果(海未ちゃんが口を付けるだけでいいとかなんとか言ってたような気がするけど……)

穂乃果「……!」

穂乃果(焔ヶ丘代表として、かっこ悪いところは見せられないよね…!!)

穂乃果「……」グイッ!

海未「あっ…!!」

花陽「ほ…穂乃果先輩も豪快にいった!!」

762: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:47:50.88 ID:RjhCgGwR0
穂乃果「……!!?」

絵里「……?」


穂乃果「ぶっーーーーー!!!!!」ビシャアアアアッッッ!!!!

絵里「…!!」


善子「…!?」

花丸「なっ……!」

花陽「う…嘘……」

ことり「穂乃果ちゃ……」

海未「全く……あのバカは…」

763: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:48:29.86 ID:RjhCgGwR0
絵里「………」ビチャビチャ…

穂乃果「あぁ…!!え…絵里先輩がびしょびしょに…!!!」

絵里「こ…これは……」ビチャビチャ…

絵里「どういう意味かしら……?高坂さん……?」ゴゴゴゴゴゴ…

穂乃果「ご…誤解です……!!決してわざとやったわけでは…

ヤンキー「オラァァ!!!どういうつもりだ!焔ヶ丘ぁぁ!!!」

ヤンキー「ウチの絵里さんに、なにさらしてくれとんじゃ!!ボケがあああ!!!」

穂乃果「や…やば……」

ことり「ほ…穂乃果ちゃん!早く謝って…

海未「聞いてくれると思いますか!?逃げますよ!!弁明は後です!!!」

穂乃果「え…!?えぇ…!!?」

764: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:48:56.04 ID:RjhCgGwR0
ヤンキー「オラァァ!!逃すか!!ボケコラァァァ!!!」ドドドドド…!!!

穂乃果「ちょ…!わわっ!わっーー!!!」


ドンチャン!ドンチャン!ワイワイ!ワイワイ!


善子「な…なにこれ……」

花陽「そ…そんな……神聖な和平の儀が……」

凛「にゃはは!穂乃果先輩っぽいにゃ!」

曜「楽しそう!私も混ざろっかな…!」

梨子「はぁ!?何言ってんの!曜ちゃん!!」

千歌「あはははっ!なんか楽しーね!」

梨子「た…楽しくないわよ!!せっかく水見色と焔ヶ丘が仲良くなれそうだったのに!」

765: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:49:43.33 ID:RjhCgGwR0
曜「まあ、心配しなくても大丈夫でしょ!すぐ誤解だって伝わるよ!」

梨子「そ…それはそうかもしれないけど……」

善子「全く……バカな生き物ね…不良っていいのは……」

千歌「あはは…でも、私は好きだな……不良の生き方って…」

梨子「え…?」

千歌「うん…!私は、自分の細かい事なんて気にせずに自分のやりたいように生きる不良って生き物が好き!」

梨子「ち…千歌ちゃん……?」

766: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:51:27.30 ID:RjhCgGwR0
千歌「梨子ちゃん!」

梨子「なに…?」

千歌「私分かった!」

梨子「…?」

千歌「分かったよ!私が探してた答え!私が大切にしたいもの!!」

梨子「え…!」

千歌「私は今ここにある幸せを守りたい!!」

梨子「…!」

梨子「千歌ちゃん……」

千歌「今日、みんなでワイワイしてるのがすごい楽しかった!私は今日みたいな日がこれからも続いていって欲しい!」

千歌「どうかな?梨子ちゃん!」

梨子「うん…!私もそれがいいと思う!」ニコッ!

千歌「えへへ…///ありがと!梨子ちゃん!」

767: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:52:12.55 ID:RjhCgGwR0
凛「はぁ……また千歌先輩がクッサい事言ってるにゃ」

千歌「えぇ…!?」

凛「まあ、でも……言ってる事はなんとなく分かるにゃ」

千歌「え…?」

凛「凛も守りたい……A-RISEなんかに壊されたくないにゃ」

千歌「凛ちゃん……」

曜「それは私も!今日みたいに、ずっとみんなで笑っていたい!」

千歌「曜ちゃん…!」

花陽「もちろん、私もです…!頑張りましょう!みんなで!みんなの笑顔を守るために!」

千歌「花陽ちゃん…!!」

梨子「そうね……頑張りましょう…!私達ならきっと大丈夫よ!」

千歌「うん…!そうだね!きっとできる!!A-RISEなんかぶっ倒そう!!」

768: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:52:57.95 ID:RjhCgGwR0
善子「あ…A-RISEを倒すって……あんた…」

花丸「あはは…でも、この人達ならやっちゃいそうずらね」

善子「そうだ、ずら丸、あんた凛達に聞きたい事あったんじゃないの?」

凛「え?凛達に?」

花陽「どうかしたの…?」

花丸「う…うん……その……」

凛「…?」

花丸「黒澤ルビィちゃんって覚えてる?ほら、まる達と中学同じだった……」

凛「え…あ…あぁ……覚えてるけど……何かあったの?」

769: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:53:26.83 ID:RjhCgGwR0
花丸「実は…最近全く連絡がつかなくなったんずら……」

花陽「え…!?れ…連絡が……!?」

花丸「うん…中学卒業した後もずっと連絡取り合ってたんだけど……」

梨子「心配ね……変な事に巻き込まれてないといいけど……」

凛「たしか、緑王行ったんだよね?お姉ちゃんがいるとかで…」

花丸「そうずら…今の緑王の番長のダイヤさんずら……」

千歌「番長……」

曜「千歌ちゃん……」

千歌「うん……何か裏がありそうだね……」











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770: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:53:58.84 ID:RjhCgGwR0

同じ頃、緑王学園ー

生徒会室-


にこ「ちょっとー!!なんで、また、あんたと二人っきりなのよ!!」

真姫「知らないわよ、私に言わないで」

にこ「あぁ!!またタメ口!!年上なんだから敬語使いなさいよ!!」

真姫「年齢は上でも同学年でしょ?留年しすぎて…ぷぷっ……」

にこ「わ…笑うんじゃないわよ!!」

771: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:54:58.44 ID:RjhCgGwR0
にこ「…ったく……希は?どこ行ったの!?」

真姫「さぁ……また、あそこじゃない?」

にこ「はぁ…?ま…またぁ……?」

にこ「全く…どんだけ柔道好きなのよ……」






柔道場-


希「ふぅーー……」

柔道部員「あ…あぅ……」

柔道部員「う…腕が……あぁ……」

柔道部員「う…うぐぁ……」

希「今日もいい稽古ができたみたいやね!」

希「じゃあ、明日もよろしくなー」ガララ…






生徒会室-


にこ「じゃあ、ダイヤは?あいつ、生徒会長でしょ!?なんで、いつも居ないのよ!」

772: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:56:57.65 ID:RjhCgGwR0
真姫「ルビィを探してるんでしょ?居なくなったらしいじゃない」

にこ「ル…ルビィ……?あぁ…妹の?」

真姫「えぇ、にこちゃんの隣のクラスのね」

にこ「…!」ムカッ…

にこ「あんた、いちいち私の事バカにしないと喋れないわけ…?」

真姫「そんな事ないわよ?に…こ…ちゃん?」

にこ「…!」ブチッ…

にこ「ちゃ…ちゃん付けで呼ぶんじゃないわよ!!!真姫!!!」

真姫「はいはい…」













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773: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 21:57:41.12 ID:RjhCgGwR0

神田明神-


花陽「よしっ…と……」

善子「できた?」

花陽「うん…とりあえず、私からもLINE送ってみたよ…」

凛「凛も送っといたにゃ」

梨子「これで見つかってくれるといいわね…」

花丸「うん……本当に心配ずら…」

善子「まあ、きっと大丈夫よ!あの子、ああ見えて、芯は強い子だから!」

花丸「う…うん……」

774: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 22:02:14.87 ID:RjhCgGwR0
千歌「でも、用心するに越した事はないよ…A-RISEが関わってるかもしれないから……」

花丸「あ…A-RISEが…!?なんで……」

曜「緑王の番長さんの妹だから……A-RISEの言ってた戦争ってのが、アキバの三校を戦わせる事だとしたら、可能性はあるよね……」

花丸「そんな……ルビィちゃん……」

千歌「許さない……A-RISE……私が絶対ぶっ倒してやる……」

梨子「………」

梨子「千歌ちゃん……?」

千歌「なに…?梨子ちゃん……」

梨子「あんまり考えすぎちゃダメよ……?曜ちゃんに昔のことは聞いたけど、執着しすぎないようにね…?」

千歌「え…?」

千歌「む…昔のことって……」

曜「あはは…ごめん、千歌ちゃん……私の判断で言っちゃった……」

梨子「い…いや!私が言わせたようなもので……」

千歌「そ…そっか……もう梨子ちゃんも知ってるのか……」

775: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 22:02:44.27 ID:RjhCgGwR0
梨子「う…うん……ダメだった…?」

千歌「………」

千歌「いや…ダメじゃないよ……私もいつか話さないといけないと思ってたから……」

梨子「………」

千歌「………」

千歌「どう思った……?」

梨子「え……」

千歌「私の昔の話聞いて……梨子ちゃんの意見が聞きたいな……」

梨子「……!」

梨子「う…うん……私は…」

梨子「………」

千歌「………」

梨子「私は…やっぱり千歌ちゃんのやった事が正しいとは言えないわ……」

千歌「……!」

千歌「そっ…か……」

776: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 22:03:21.07 ID:RjhCgGwR0
梨子「でも、それは千歌ちゃんも分かってる事でしょう?だから、直そうとした……」

千歌「……」

千歌「うん……」

梨子「なら、それでいいと思うわ、失敗なんて誰にでもある……だから、しょうがないとは言わないけど、それを直そうとできるなら、失敗も無駄じゃないはずよ」

千歌「………!」

千歌「梨子ちゃん……」

千歌「あはは…やっぱり梨子ちゃんはすごいな……言う事が違うや……」

梨子「そんな事ないわよ……私のだって本の入れ知恵みたいなものだし……」

千歌「それでもすごいよ、ありがとう…梨子ちゃん…少しスッキリした……」

梨子「……!」

梨子「そう……良かったわ……」

777: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 22:03:56.91 ID:RjhCgGwR0
千歌「………」

梨子「あ、それと千歌ちゃん」

千歌「ん?なぁに?」

梨子「今度、千歌ちゃんの故郷に連れてってね」

千歌「え…!?」

千歌「で…でも……私は……あっちだと……」

梨子「ちゃんと説明すればいいのよ、そうすればきっと、みんな分かってくれるわ」

千歌「……!」

千歌「梨子ちゃん……」

778: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 22:04:27.29 ID:RjhCgGwR0
梨子「誤解されたままなんて悲しいわ、千歌ちゃんはこのままでいいの?」

千歌「……!」

千歌「そ…それはヤダけど……」

梨子「そう……じゃあ、誤解は解かないとね…」

千歌「 う…うぅ……でも……」

梨子「………」

梨子「大丈夫よ…千歌ちゃん……」

千歌「え……?」

梨子「大丈夫……穂乃果ちゃんの事もそうだったでしょ?きっと大丈夫……信じれば上手くいくわ」

千歌「……!」

梨子「それに、内浦って良い所なんでしょ?行ってみたいのよ、純粋にね?」

千歌「梨子ちゃん……」

千歌「う…うん…!分かったよ…!じゃあ、私がたっぷり内浦の良い所紹介してあげるよ!私が生まれ育った街だもん!沢山知ってるよ!!」

梨子「そっか…!楽しみね!」ニコッ!

千歌「うん…!」ニコッ!













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779: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 22:04:58.40 ID:RjhCgGwR0

同じ頃-

秋葉原少年刑務所-


刑務官「もう悪さするんじゃないぞ!」

??「はいはい!分かってるって~!」

??「も~、私達ちゃんと更生したんだから大丈夫だよ!」

刑務官「本当に更生してるといいんだが……」

780: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 22:15:57.72 ID:RjhCgGwR0
??「ほんと!ほんと!刑務官のみんなにも感謝してるんだから!」

??「うんうん!だから、たっぷりお礼しないとね!」

刑務官「む…?」

??「よっと!」ガシッ!

刑務官「…!?」

刑務官「な…!何をする…!!」

??「お礼だよ…?お、れ、い」スッ…

刑務官「なっ!ちょ…ま…待て!!」

??「いままでありがとね!!」


ガツンッッッ!!!!


刑務官「あ…あが……」バタッ…

781: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 22:16:29.06 ID:RjhCgGwR0
??「イェーイ!ナイスパンチー!!」

??「あははは!いやぁー!スッキリしたぁー!久しぶりに人殴ったよー!!」


??「鞠莉さん…果南さん……」ザッ…

果南「ん…?」クルッ…

鞠莉「あっ…!!」

??「刑務所で反省したかと思ったら……相変わらずのようですね……」

果南「ダ……」

鞠莉「ダイヤ…!!」

ダイヤ「お久しぶりですね、二人とも」

782: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 22:16:58.35 ID:RjhCgGwR0
鞠莉「ほんとに久しぶりねー!!元気してた!!?」

ダイヤ「えぇ…鞠莉さん達はどうでした?年少で一年過ごしてみて……」

鞠莉「そうね~…結構楽しかったわよ!ね?果南」

果南「うん!意外にね~!結構自由な時間とかもあったし!」

ダイヤ「そうですか……」

鞠莉「んん~??どうかしたのかな?ダイヤ?」

ダイヤ「え…?」

果南「悩んでる顔してるよ?ダイヤ!」

ダイヤ「え!?そ…そんな……顔に出てました……?///」

果南「あはは!昔っからの付き合いだからね!なんでも分かっちゃうよ!」

ダイヤ「そ…そうですか……」

783: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 22:17:30.22 ID:RjhCgGwR0
鞠莉「うん…!それも、今回は結構深刻な悩みっぽいねぇ~!」

ダイヤ「………」

果南「どうしたの?なんでも言ってみて?」

ダイヤ「果南さん……」

鞠莉「そうよ?私達の仲でしょ?それに、私達焔ヶ丘辞めちゃったから、今暇人なのよねぇー!まあ、一人お礼しないといけない子がいるけど……」

ダイヤ「あはは……そ…そうですか……じゃあ……」

果南「………」

鞠莉「………」

ダイヤ「果南さん……鞠莉さん……」

果南「なぁに?」

鞠莉「早くいいなさいよ!もう!」

784: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/14(水) 22:19:19.03 ID:RjhCgGwR0
ダイヤ「ほ…焔ヶ丘と水見色を……」

果南「ん?焔ヶ丘と水見色?」

ダイヤ「潰す手伝いをして欲しいんです……」

果南「………!」

鞠莉「あら……」ニコッ…

ダイヤ「こ…答えは……」

果南「ふふっ……そんなの決まってるじゃん…」

鞠莉「えぇ……」



鞠莉「もちろん…イエスよ、焔ヶ丘水見色潰し……楽しんでいきましょう?ダイヤ……」









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完結編に続く……


引用元: 千歌「決めた…!私、この転校を機にヤンキー辞めて、真面目に生きる!!」