翌日



俺氏「あ、あの午後から面接させていただくことになってます。俺氏と申します。」

担当「あぁ、じゃあ座って」

俺氏「(なんや、わいとあんま年齢変わらんくらいのやっちゃな)」

担当「工場とかはじめて？重いものとか持つけど大丈夫？」

俺氏「は、はい」

担当「よくさ、軽作業だからって軽いもんばっかりだと思う人とかいるんだ。ちがうからね。軽作業って誰でも出来る作業って意味だから」

俺氏「は、はい(知っとるわ)」

担当「ま、でも君、若いから体力ありそうだしね。なれるまでキツイけど大丈夫そうかな？」

俺氏「あ、はい(え？なに採用？)」

担当「ま、採用って事で、明日から来れる？」

俺氏「は、はい(ま、まぁええやろ)」

翌日



担当「お、おはよう。じゃ、ついてきて」

俺氏「(こいつ敬語、使えんのんか？)」

担当「はい。おはようございます。きょうからね。新人さんが入りました。よろしくお願いしますね。じゃ、自己紹介して」

俺氏「(ってか…なんやねん。ジジイ、ジジイ、ジジイ、ババア、ババア、若僧、池沼？？)」



ジロジロジロ



担当「あ、軽くでいいよ。」

俺氏「あ、俺氏です。よろしくお願いします！(なにがアットホームや。老人ホームやないかい)」



ぱちぱちぱ

担当「で、この現場のリーダがAさん。この人に教えてもらって」

俺氏「あ、はい(こいつも若いな)」

A「よろしくお願いしますね。最初はキツイかもしんないですけど慣れれば楽ですから。」

俺氏「は、はい(なんや、ちょっとは礼儀正しいやん)」



A「作業はいたって簡単で住所別に荷物を仕分けるだけです。ま、みてて下さい」

スタスタ…ドサッ…スタスタスタスタ…ドサッドサッ



俺氏「すごい。テキパキしてますね」

A「慣れですよ。最初はみんなの仕事みながら覚えてって下さい」

俺氏「は、はい(ほんま感じのええや



1時間後



A「だいぶ、なれましたね。それじゃ目処もついたし、休憩所とか案内しますよ。」

俺氏「は、はい」

A「ボールペンの赤色もってます？」

俺氏「あ、黒しかないです」

A「じゃ、渡すんで事務所よりましょう」



事務所



ガチャッ…



バイト「すみません」

担当「すみませんじゃねぇよ！なんでお前は同じミスを繰り返してさらに残業までしてんだよ！！」

バイト「…」

担当「答えろよ！！」

バイト「…す、すみ

間違えた

A「ボールペンの赤色もってます？」

俺氏「あ、黒しかないです」

A「じゃ、渡すんで事務所よりましょう」



事務所



ガチャッ…



バイト「すみません」

担当「すみませんじゃねぇよ！なんでお前は同じミスを繰り返してさらに残業までしてんだよ！！」

バイト「…」

担当「答えろよ！！」

バイト「…す、すみません」

担当「何回、言わせんだよ！答えろっつうんだよ！」

A「はい、ボールペンです。あ、タバコって吸います？」

俺氏「…は、はい(なんやねん)」

A「喫煙所も案内しますね」

わいは胸糞わるさを感じながらも休憩所、喫煙所、トイレなどを案内された

この間、事務所での出来事には触れることはなかった

そして現場に戻る



A「それじゃ、俺はミーティングあるんでぬけます。後はBさんに教えてもらって下さい」



わいはこの時、Aという人間を見抜けなかったんや。外面だけの性悪とは



B「Bです。」

俺氏「俺氏です。よろしくお願いします(なんやジジイやん。前歯ないし)」

スタスタ…ドサッ



B「あ、待ってそれは仕分けないよ。教えてもらったでしょ？」

俺氏「は、はぁすいません」



スタスタ…ドサッ



B「もっと綺麗に仕分けないとさぁ」

俺氏「は、はい(やかましわ)」



スタスタ……スタ…ドサッ



B「そんなんじゃ、遅いよ！」

俺氏「(なんやねんこいつ。お前もかわらんやん)」

B「ちょっとトイレ行くから」

俺氏「は、はい」

20分後



俺氏「おそいな。あのジジイ」

スタスタ

俺氏(やっと、来おったで)



プ～ン



俺氏(あ？タバコくさっ！！)

B「……ったく進んでねぇな」

俺氏(なんやねんこいつ！アホか！)

なんやかんやでひと段落し飯休憩

俺氏(Aさん、ミーティングってごっつ長いな。サボりか 笑)

池沼「くふふ」

俺氏「？」

池沼「うふふ」

俺氏(なんや池沼のおっさんスマホでなんかみてわろとるわ)

若僧C「池沼ちゃん。なにみてんだよ？アニメ？つーかさぁ。金かしてジュース飲みてぇ」

池沼「え…う…うぅ」

C「いつもお前、たすけてんじゃん。いいじゃんよ」

池沼「……」

C「サンキュー」

俺氏(カスしかおらんのかここは)

ババア「あ、これ食べる？イチゴ」

俺氏「あ、すんません」

はぁ……

休憩終了

ピーッピーッピーッ

Aがフォークリフトでなにやらおかしなものを運んできた



コピー用紙の入ったケース5パレット

計100ケース

1ケース15～20kgある



俺氏「え…」

おっさんD「…」

A「なにやってんですか？仕分けて下さい」

俺氏「ラップ切らなあかんな」

D「…」

俺氏「あ、あの切りますよ」

D「は、はい」

A「Dさん。俺氏さんはわかんないでしょう？あなたがやらなきゃ」

D「は、はい」

A「…」



モタモタ



A「おい！！てめぇ！なにやってんだよ！わかんだろうが！」

俺氏(なんや、さっきとちがうで。ミーティングで嫌な事あったんかいな)



モタモタ



A「こらぁ！おまえはやくしろよ！Bさんよ！なに教えてんだよ！」

B「あ…わかんないです」

俺氏(なんやねんこいつ)

まさに地獄やった

なんでこんなことせなあかんねん

そんな表情をしていると



A「辛いのはお前だけじゃねぇんだよ！」



Aの怒りはわいではなくDからのとばっちりであったもののキツイ言葉やった

担当も担当やがAもなかなかのやつや

後で聞いたらミーティングといいつつコンビニで買い物しつつサボっていたらしい

日常茶飯事だとのこと



わいはトイレに行くふりして事務所に寄った。辞めるつもりやった



しかし



担当「答えろって言ってんだろ？」

バイト「…」



まだやってた……(実話)

さすがに辞めるとは言えずその日はクタクタで帰った

工場系ではよくあるが、おばちゃんに恋してまうという あるある がある

わいも例外ではなく、小綺麗なおばちゃんと仲良くなった。

すると他のおばちゃんから目をつけられ、「仲いいんだよね～？あの人、仕事かけもちだから休みの日に会いに行けば？」

などと言われる始末



そんなこんな1ヶ月いたが体調こわしバックれてしまった

給料が入ってないので手紙で給料振込みをお願いした



わいもクズやったわ



終わり