1: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/09(土) 12:48:03 ID:???Sd
かのん「…おはよ」

かのん「きのうアレ見た?作画凄かったね、悪い意味で」

かのん「うひひwゲスいw」

かのん「もうすぐ高校生なのにガキすぎるw」

かのん「………はー…高校やだ」

2: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/09(土) 12:53:54 ID:???Sd
かのん「なんかキミくらいがちょうどいいな」

かのん「キラキラしてる人って…ウザいし」

かのん「何話すのも楽だわw」

かのん「女子トークマジつらい」

ありあ「ただいまー…、げ」

ありあ「お姉ちゃんまたこんな人と…」

かのん「wwwありあw」

ありあ「だってさ…こう…いかにもっていうか」

かのん「ちょっとwwさすがに失礼ww」

ありあ「受験落ちたからってさあ…」

かのん「…」ピクリ

ありあ「あ、ごめん…」

3: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/09(土) 12:57:03 ID:???Sd
千砂都「呼び出してごめん」

千砂都「〇〇君、最近かのんちゃんと仲いいよね」

千砂都「…ちょっとどうかなって」

千砂都「第一志望落ちた仲間ってことでかのんちゃんが親近感持ってるけど…あんまよくないよね」

千砂都「まあ女子校行けば会う機会もなくなるだろうけど…」

千砂都「距離は適切にね」ギロリ

5: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/09(土) 13:03:30 ID:???Sd
かのん「…きょうはなにする?」

かのん「ん、ノープラン」

かのん「テキトーにぶらつこうか」

かのん「うん…もうなんか、疲れたw」

かのん「こんな感じでダラダラして一生を終えるよあたしゃ」

かのん「どうせ高校でもいいことなさそーだし」

かのん「まあそんときゃ付き合ってちょうだいねwひとりだけリア充にならないでよw」

6: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/09(土) 13:08:22 ID:???Sd
4月中旬


かのん「あ、偶然だね」

かのん「どうって…予想通りだよ」

かのん「生徒数少ないのに変な子ばっか」

かのん「やってける自信ないわw」

かのん「キミも?やっぱりなw」

かのん「まあ、ちょっとお茶飲んできなよ」

============

かのん「ただいま」

ありあ「…うわ、なんでいるんですか」

かのん「www」

ありあ「高校別になってもう会わないと思ってたのに…」

かのん「あははw落伍者の繋がりはつよいんだよ」

7: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/09(土) 13:18:27 ID:???Sd
かのんLINE『よっすー』

かのんLINE『あ.mp4』

かのんLINE『こないだのことで歌作った』

かのんLINE『よくない?』

かのんLINE『ボカロにでも歌わせるかな』

かのんLINE『そういえば、部活決めた?』

かのんLINE『やっぱり』

かのんLINE『私はそのうち』

8: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/09(土) 13:23:39 ID:???Sd
かのん「…あ、やっほー」

かのん「ごめん、考え事してて気づかなかったw」

かのん「ふひひwさーせんw」

かのん「………」

かのん「そ、そういえばさ、私、部活やろっかなー、なんて」

かのん「えっと…その…身体動かす、系?」

かのん「いや、デブってもいやだから!軽くね?軽く」

かのん「まあ…新しいこと始めても…いいかなって」

かのん「………そっか」

かのん「ありがと」

11: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/09(土) 13:27:54 ID:???Sd
千砂都「………」

千砂都「あ、〇〇君もいたの」

千砂都「よかったでしょ…かのんちゃんのライブ」

千砂都「昔のかのんちゃんが戻ってきたみたいだった…〇〇君は知らないよね」

千砂都「やっぱりかのんちゃんは輝いてないとね」

千砂都「〇〇君とは違うから」

12: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/09(土) 13:40:56 ID:???Sd
かのん「…あ、久しぶり~!」

かのん「そう、最近帰り遅くて」

かのん「前よりは下校被らないみたいね」

かのん「……」

かのん「あ、あのさ?こないだキミも…いたよね?」

かのん「やっぱり~!右手側にそれっぽいのいるな~って思ってたんだよ」

かのん「うわー恥っずww」

かのん「もーやめてやめてw」

かのん「…どうだった、かな…私」

かのん「そ、そっかあ!だよね…」

かのん「ならいいんだよ、うんうん」

かのん「いや~やっぱりキミと話すと落ち着くわw」

13: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/09(土) 13:48:24 ID:???Sd
ありあ「………」

ありあ「…あ、ども」ペコリ

ありあ「注文はどうしますか?」

ありあ「なんですか…客として来てるなら私も普通に応対しますよ」

ありあ「最近はお姉ちゃんとは会ってないみたいですね」

ありあ「ええ、毎日楽しそうですよ」

ありあ「あなたは…相変わらずみたいですね」

ありあ「…いかにもって感じ」

ありあ「お姉ちゃんとは大違いですね」

14: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/09(土) 13:53:28 ID:???Sd
横断歩道


かのん「…よっ、元気?」

かのん「あ、うん、ジョギングしてたの」

かのん「えへへ…まあ、自主的に」

かのん「キミもこれからいっしょにどう?…そっか、やらないか」

かのん「そうね…、私なんだかんだで最近けっこう楽しいかもw」

かのん「あはは、そうかもね」

かのん「あ、青だ…じゃーね」

15: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/09(土) 14:00:42 ID:???Sd
スクールアイドルの情報サイト


『今注目の新人スクールアイドル大特集!』

『高い楽曲と突き抜ける歌声が魅力の渋谷かのん(1年)率いる新設校の…』

『早くも人気急上昇中…』

『同級生は語る…』

母「何見てんのあんた?」

母「あら、渋谷さんとこの子じゃない…有名なの?」

母「あんた中学まで友達じゃなかった?凄いわねえ…」

18: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/09(土) 14:10:50 ID:???Sd
ピンポーン


かのん「こんばんは…、ってキミかあ」

かのん「今ね、ご近所の人にビラ配ってるんだけど」

かのん「これこれ…、そう、今週末学園祭で」

かのん「私たちもライブやるからさ、よかったら来てよ」

かのん「あ、うん、よく知ってるね」

かのん「今は…ほんとについ最近、また1人増えた、かな?」

かのん「これでもっと凄くなるよ~」

かのん「…え、私変わった?そうかな?」

かのん「表情がイキイキ…そんなもんかな…」

かのん「キミは…昔のまま…かな」

かのん「wwwごめんごめんw」

19: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/09(土) 14:21:05 ID:???Sd
ありあ「いらっしゃ…、あー…」

ありあ「カウンターにどうぞー」

ありあ「ご注文は…またミルクですね…、どうせ一番安いのしか頼まないでしょ…」

ありあ「この時間にいくら来てもお姉ちゃんはいませんよ」

ありあ「毎日最終下校ギリギリまで練習してるみたいですから」

ありあ「あなたは何もしてないから暇でいいですね」

ありあ「…まあ、私も人のこと言えないか」

ありあ「今のお姉ちゃん…キラキラしてますよね」

ありあ「昔みたい…、昔よりもっとかな」

ありあ「疎遠になるのも当然ですね」

21: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/09(土) 14:26:01 ID:???Sd
下校中


前からLiella5人「ワイワイガヤガヤ」

かのん「それでさ…、あ…」

すみれ「?」

可可「どうかしましたカ?」

恋「お知り合いの方でも?」

かのん「……ううん、なんでもないよ」

千砂都「………」

スタスタ

22: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/09(土) 14:33:29 ID:???Sd
かのん「…」

かのん「わ、びっくりした」

かのん「どしたの?コンビニ?」

かのん「私は…気分転換で散歩を」

かのん「作曲に行き詰まったときとか、たまにね」

かのん「…え、あ、うん」

かのん「なんかぎこちなくなっちゃうな…話すの数ヶ月ぶりくらい?」

かのん「あ、そうだ…ちょっと前、無視しちゃってごめん!」

かのん「友達もいたから…その…ちょっと…」

かのん「ほら…誤解されたりしても…イヤだし…」

かのん「ち、ちがうよ!嫌いとかじゃなくって!」

かのん「と、とにかくごめんね!」サササ

25: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/09(土) 14:47:35 ID:???Sd
部室


恋「そういえば、取材のペーパーが来ていましたが、お受けしますか?」

すみれ「…、紙面回答のみのやつね…、いいんじゃない、書いたら」

かのん「けっこう項目多いなあ」カリカリ

千砂都「…わ、珍しい、『恋人かそれに類する人はいますか?』とかあるよ」

可可「こんなのいいえにマル付けるに決まってマス」カリカリ

すみれ「露骨に人気下がるものねー…」

恋「公表なされているスクールアイドルもいるようですが」

千砂都「ていうか作る暇ある?って話だよね、1日中スクールアイドルのこと考えてるのに」

すみれ「ほんそれ」

かのん「…『それに類する』って…どこまで入るのかな?男友達も?」

千砂都「…入んないんじゃない?」

すみれ「何よ、かのんいるの?それっぽい人」ニヤニヤ

かのん「いや、別に…」

可可「かのんに男なんて必要ありまセン!」

千砂都「………」

27: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/09(土) 15:03:17 ID:???Sd
竹下通り前のスクリーン


『私たちLiellaの歌を…聞いてください』

モブ「わーあの子かわいい」

モブ「この辺の子でしょ?あたし見たことあるよ、渋谷かのん」

モブ「へーすごっ、高校生で有名人ってヤバいね」

ありあ「………」

ありあ「…げ」

ありあ「…あなたも見てたんですか?」

ありあ「なんだかもう、別の世界の人みたいですよね…お姉ちゃん」

ありあ「どんどん遠くに…」

ありあ「私は…」

ありあ「…」

28: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/09(土) 15:12:47 ID:???Sd
かのん「…あ、あけおめ…って時期でもないね、あはは」

かのん「なんかめっちゃ久々?」

かのん「んー…なんもないよ」

かのん「半年ぶりくらいに何の予定もない日…何しよっかなって」

かのん「まあ、結局ラブライブのこと考えちゃうんだけど」

かのん「私?毎日充実してるよ、目標があるからね」

かのん「来年全国優勝…そんな非現実的じゃないと思う」

かのん「うん、エネルギーが湧いてくるって感じ…1日も無駄にしてられないよ」

かのん「キミは…」

かのん「うん…うん、そうなんだ…」

かのん「変わらないのも…大事だよね」

かのん「また機会があれば…キミとダベったりしたいなあ」

かのん「うん、それじゃ…じゃあね」

29: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/09(土) 15:20:15 ID:???Sd
ありあ「…あれ、きょう臨時休業日なんです」

ありあ「お母さんの都合が悪くて…」

ありあ「………」

ありあ「よかったら、少し雨宿りしますか?」

ありあ「…常連さんですし」

=============

ありあ「これ、どうぞ…、ただの市販のオレンジジュースです」

ありあ「…いえ別に、私も暇なので…」

ありあ「ついでなので、話し相手になってくれません?」

34: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/09(土) 15:42:25 ID:???00
ありあ「お姉ちゃんさ、〇〇さんっていたでしょ」

かのん「え?…ああ、同じ中学の?いたね」

ありあ「まだ仲いいの?」

かのん「うーん…高校入ってからそんな会ってないしなあ…ふつーに友達ではあるけど…」

ありあ「そっか」

かのん「てか、ありあの口から〇〇君の名前が出るんだwずいぶん嫌そうだったのに」

ありあ「いや…今も嫌だけど…、まあ、よくお店に来てくれるし、ひいきにはしといてもいいかなって」

かのん「え?そうなの?」

ありあ「お姉ちゃんとは時間帯被らないけど…なんか、会えないかなって思ってるらしいよ」

かのん「!」

かのん「…そうなんだ…、私、全然知らなかった…」

ありあ「知ろうとしてなかっただけでしょ」

かのん「………」

ありあ「ずっと応援してるって、キモいよね」

かのん「……」

かのん「うわー…どうしよ…、私、LINEかなんかで謝った方がいいかな…」

ありあ「………」

ありあ「…別にいいんじゃない?ほっとけば」

35: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/09(土) 15:48:08 ID:???00
千砂都「こんばんは」

千砂都「急に呼び出しちゃってごめんね」

千砂都「なんかさ、かのんちゃんが最近ちょっとダウナー気味でさ」

千砂都「聞いてみたら、〇〇君のことっぽいんだよね」

千砂都「何かマルくないことでもあったの?」

千砂都「ふーん…」

千砂都「そもそも滅多に会わないし、当たり障りのない会話しかしてない?そっか」

千砂都「そうだよね、〇〇君とかのんちゃんはもう重ならないもんね」

千砂都「まあ、くれぐれも気をつけてね」

36: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/09(土) 15:53:27 ID:???00
かのん「………」

かのん「………」

かのん(…ほんとだ…、よく来てる…)

かのん(なんか…悪いことしちゃったな…)

かのん(たまに会っても邪険にして…)

かのん(よくよく振り返ると…、私は…彼と過ごす意味のない時間も…嫌いじゃなかった)

かのん(考えてみれば…いちばん仲いい男子だし…)

かのん(気遣わないでいられるし…)

かのん(春から突っ走ってきたから気づかなかったけど…、息抜きになってたのかも)

かのん「………」ゴロリ

かのん(あー…今更急に連絡してもなー…でもなー…)

かのん「………」ゴロゴロ

37: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/09(土) 15:57:20 ID:???00
ありあ「…あの、ちょっといいですか」

ありあ「きょう、学校で…恋愛トークになったんですよね」

ありあ「恋愛経験早いほうがいい的な」

ありあ「…で、まあ…誰でもいいから作っとけと言われて…」

ありあ「………」

ありあ「…よ、よければ、どう、ですか?」

ありあ「…べ、別に誰でもいいんで…、年上の方が…友達と話すときに大人ぶれるし…」

ありあ「だから…」

ありあ「その…」

58: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/10(日) 08:16:02 ID:???00
かのん「!」

かのん「お~い!」ブンブン

かのん「ちょっとちょっと~w無視すんな~w」

かのん「………」

かのん「や、たまたま…通りがかって…」

かのん「いいじゃん、別にw中学まではよくいっしょに帰ってたんだし」

アレカノンチャンジャネ?キャーカノンサマー

かのん「…さっさと帰ろっ!」

59: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/10(日) 08:20:41 ID:???00
かのん「ふひひwゲスいゲスいww」

かのん「いやーなんかこんな話久しぶりだわw」

かのん「向こうじゃみんないい子でさー…」

かのん「私もかw」

かのん(…あーこの程度低い感じ…落ち着く…)

かのん(これで息抜きして、結ヶ丘では真面目にしてれば完璧じゃん!)

かのん「嬉しいな~ラララ~♪」

かのん「あ、ごめんwついw」

かのん「これからまたちょくちょく会おっかw」

60: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/10(日) 08:24:13 ID:???00
ありあ「………」

ありあ「…なんか〇〇さんと話してると落ち着きますね…悪い意味で」

ありあ「自分より下見て安心するっていうか…」

ありあ「自分も立派じゃなくてもいいっていうか…」

ありあ「お姉ちゃんの気持ち…わかったかな」

ありあ「まあ…お姉ちゃんには昔のことだけど…」

ありあ「…何飲む?」

ありあ「たまには紅茶でも飲んでくださいよ」

ありあ「か、彼氏なんだから…淹れてあげる、し…」

61: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/10(日) 08:30:27 ID:???00
きな子「先輩」

かのん「なに?きな子ちゃん、だいぶ部活慣れてきたよね?」

きな子「なんでもないことなんすけど…」

きな子「こないだ、男の人?と話してたっすよね?」

かのん「!え、ああ、そだね」

きな子「お友達っすか?」

かのん「え~いや~別に…同じ中学の男子では…あるけど…」ワタワタ

かのん「仲良くは…ないかな?」

きな子「そうなんっすね!ちょっとこう…」

きな子「見た目…、雰囲気が、かのん先輩とあんま結びつかない感じの人だったからびっくりして」

かのん「あ~そうだねそうだよね~アハハ」

きな子(あとでそのへんのカラスに聞いてみよ)

62: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/10(日) 08:34:35 ID:???00
かのん「…え?」

かのん「無理に話してくれなくて…いい?」

かのん「そ、そんなことないよ!無理してなんて…」

かのん「キミと話してると…楽、そう、楽なんだよ!」

かのん「だからさぁ!」

かのん「同中で近所なだけで…気を遣わなくても…」

かのん「…」

かのん「…ごめん…」

63: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/10(日) 08:38:54 ID:???00
千砂都「あのさぁ」

千砂都「言ったよね?気を付けてって」

千砂都「後輩も3人入ってきて、大事な時期なんだよ?」

千砂都「私たちも真剣に上を目指してやってるし…」

千砂都「かのんちゃんは〇〇君が足引っ張っていい子じゃないんだよ?」

千砂都「それは〇〇君がいちばん分かってるよね」

千砂都「高校入ってから何か生産的なことした?」

65: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/10(日) 08:46:33 ID:???00
ありあ「…いらっしゃいませ」

かのん「いらっしゃ…」

かのん「あ…よ、よお…」

かのん「さ、最近は店に立ってなかったから…」

かのん「たまには…手伝いしないとなって」

ありあ「…お姉ちゃん、他のお客さんもいるから」

かのん「あ、そだね…じゃ」

ありあ「…ご注文は?」

ありあ「…アールグレイ?珍しいですね」

ありあ「お母さんアールグレイひとつー」

かのん「…」

かのん「お母さん、それ、私が淹れてもいい?」

かのん母「え?できるの?」

かのん「任せて!なんならお代私持ちでいいから」
  
===========

かのん「おまたせしましたー…」コト

かのん「これ、私が淹れたんだよ…どう?」

かのん「美味しい?やった!ふふ」クネクネ

ありあ「………」

66: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/10(日) 08:52:08 ID:???00
ありあ「私、平凡だよ」

ありあ「お姉ちゃんみたいに作曲なんて出来ないし」

ありあ「歌も…音痴とかじゃないけど…」

ありあ「見た目も…」

ありあ「私ができることはだいたいお姉ちゃんができるんだよね」

ありあ「だから、かな…」

ありあ「〇〇さんといると、楽」

67: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/10(日) 08:58:24 ID:???00
かのん「…ちょっと、買い物でも、どう、かな?」

かのん「ぎ、ギター見たくて!重いからさ!ほら」

かのん「荷物持ちしてよ!真夏に1人で楽器持ってたら死んじゃうよ!」

==========

かのん「あはは…ごめんw」

かのん「ああいうとこ、結構私を応援してくれてる人、多いんだったw」

かのん「なんか試しに弾いたら人集まってきちゃうし…」

かのん「いや~時間食っちゃったね」

かのん「こ、この後さ…」

かのん「……、ちがうよ、そんなんじゃなくて…」

かのん「私といると、辛い?」

かのん「息苦しい?」

かのん「なにそれ」

68: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/10(日) 09:02:53 ID:???00
かのん「ただいま」

ありあ「おかえりー」ポチポチ

かのん「あれ?お客さん来てたの?コップあるじゃん」

ありあ「…まあ」

かのん「休業日じゃなかったっけ?」

ありあ「…その、〇〇さんが来てて」

かのん「へ?そ、そう」

かのん「…でも、いくら常連でも、休みの日に開けるのは…」

ありあ「……あー、あのさ」

ありあ「客じゃなくて、私と会ってたんだ」

かのん「???」

ありあ「その…3月くらいから、付き合ってるの」

ありあ「私と〇〇さん」

かのん「………」

かのん「………は?」

71: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/10(日) 10:04:18 ID:???Sd
かのん「ちょwちょっと待って、初耳なんだけど」

ありあ「言ってないもん」

かのん「あんなに嫌いキモいって…」

ありあ「今もキモいとは思うけど…」

ありあ「それとこれとは別、みたいな?」

かのん「な、なんで…」

ありあ「お姉ちゃんに関係ある?」

ありあ「もう…別世界の人でしょ」

かのん「そ、それはあんまりなんじゃ…ない?」

かのん「私だって仲良しだし…」

かのん「…………」

ありあ「…とにかく、そういうことだから」

かのん「………そ、そう、なんだ」ヘラヘラ

77: 名無しで叶える物語◆X6e29XQI★ 2024/11/10(日) 12:35:09 ID:???00
ラブコメって全然見ないんだけどこういうのは好き

78: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/10(日) 13:13:49 ID:???Sd
『祝!ラブライブ決勝大会出場!』

結女生「いやー凄いねほんとに」

結女生「ほんとに全国優勝しちゃうかも」

結女生「いやもう天才集団だわ」

結女生「特に最近のかのんちゃん…極まってるよね」

結女生「まさにカリスマって感じ」

結女生「もう神よ神」

ナナミ「…去年はあんな完璧じゃなかったけどな」

ヤエ「確かに…人間味は…昔のほうが」

千砂都「それでいいんだよ、かのんちゃんは」

82: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/10(日) 13:18:10 ID:???Sd
ありあ「〇〇さんの高校…案外偏差値高いね」ゴロン

ありあ「通学も楽そうだし…ここにしようかな」

ありあ「…もうちょい喜んでよ」

ありあ「え?結女?」

ありあ「あはは、ないない」

ありあ「近いし評判も最近はいいけど…」

ありあ「別に私は芸能系目指してるわけでもないし…」

ありあ「…絶対お姉ちゃんのことで色々比べられますし」

83: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/10(日) 13:25:48 ID:???Sd
『本年度のラブライブ優勝校は…』

『いや、本当に理事長としても、あれほど優秀な生徒を誇りに…』

『留学の話が…』


かのん「………」

かのん「………」

84: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/10(日) 13:27:02 ID:???Sd
かのん「……あ」

かのん「久しぶり…」

かのん「………」

かのん「………」

かのん「じゃ、じゃあ…」

85: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/10(日) 13:37:37 ID:???Sd
かのん「…ま、待って!」

かのん「私、わたし…」

かのん「あの…そのっ」

かのん「ちょ、待って」

かのん「…いかないで」

かのん「い、い゛がな゛い゛でよ゛お゛お゛お゛」ビエーン

かのん「ぎみ゛がい゛な゛い゛どわ゛だじ…わだじっ」ビエ‐

かのん「い゛ぎでぎな゛い゛の゛お゛お゛」

オイ、ヒトガナイテンゾ
ジケンカ?
アレ、シブヤカノンジャネ?
ナンダアイツ

かのん「ぴっ…」ギュ

かのん「ど、どごに゛…」

86: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/10(日) 13:47:00 ID:???Sd
俺君宅


かのん「ひっぐ…えぐ…」グスグス

かのん「ごご…ぎみのいえ…?」

かのん「…お、おじゃましてます…」ソソクサ

かのん「………ごめん、急に…」

かのん「なんか…止まんなくて…」

かのん「…あーもう、わかんないよ…ふざけんなっつーの…」グシャグシャ

かのん「…って、キミの方がもっと意味不明だよね、ごめん…」

かのん「………」

かのん「…この半年間、ずっと水に顔をつけて泳いでるみたいだった」

かのん「苦しくて…、でも、その方がみんな喜んで…」

かのん「…私、キミといる時だけ、息してる気がする」

かのん「…キミといると楽」

87: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/10(日) 13:51:29 ID:???Sd
かのん「知らないしそんなの」

かのん「キモいしなんもできないしキモいけど…関係ないじゃん、私に」

かのん「…2回言うなって?ふひひwサーセンw」

かのん「…」ギュウ

かのん「…あったかいな」

かのん「私、留学するんだよ」

かのん「3月下旬には日本にいないんだよ」

かのん「…」

かのん「だから…いいよね」

かのん「こういうこと、しても…」

89: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/10(日) 14:01:54 ID:???Sd
かのん「…おはよ」

かのん「………うん、だいじょぶ」

かのん「…んー…なんか…」

かのん「まだ…ふわふわしてる、頭が」

かのん「思ったより…痛くなかった」

かのん「漫画だとボロ泣きしてたけどな…」ブツブツ

かのん「…スケベ…」ボソ

かのん「は!?言ってないし!」

かのん「キミだって…私の身体でこーふんしたんでしょ!?」

かのん「アバラちょっと浮いてて悪い?」

かのん「この変態…ふひひw」

かのん「……ん」

かのん「………」

かのん「…どうしよっか、これから」

かのん「私は…後悔してないよ」

92: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/10(日) 14:12:06 ID:???Sd
かのん「一度も聞いたことなかったけど…」

かのん「キミは…私のこと、どう思ってるの?」

かのん「………」

かのん「そう、なんだ…」

かのん「…私、ウィーンでは…また、息しないで頑張る」

かのん「で…日本帰ってきたら…会いにここ来るよ」

かのん「そしたら…また聞くね」

かのん「そのときは…ちゃんと…」

かのん「……」

かのん「…もっかいちゅーして」

かのん「ん…」

93: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/10(日) 14:15:13 ID:???Sd
ありあ「高校…受かったよ」

ありあ「え、1人で見に行きましたけど…」

ありあ「だって…〇〇さんと歩いてると…キモいし…」

ありあ「…これで先輩後輩だね」

ありあ「1年だけだけど…」

ありあ「…そしたら、たまにはこっそり…いっしょに帰っても…いいけど」

ありあ「あ、原宿近辺までね」

ありあ「近所で噂されるとマジ嫌だから」

94: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/10(日) 14:20:25 ID:???Sd
千砂都「〇〇君って結局変わらなかったね」

千砂都「あんなにかのんちゃんは成長したのに」

千砂都「まあ、みんながみんなかのんちゃんみたいにはなれないけど」

千砂都「人間半分やめてるもんね」

95: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/10(日) 14:27:56 ID:???Sd
ありあ「私、英語得意なんだよ」

ありあ「お父さんの影響かな?」

ありあ「苦手意識はないってだけで…めっちゃできるとかじゃないけど」

ありあ「高校では…その方面でちょっとがんばってみようかなって…人並み程度に」

ありあ「〇〇さんは…そのままか」

ありあ「まあ…そうですよね」

ありあ「なんかチャレンジできてたらこんな人になってないよね…」

ありあ「…どうしようもない、か」

ありあは「…好きだけど」

98: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/10(日) 14:36:21 ID:???Sd
3月


ありあ「…どう?かっこよく淹れられるようになったと思いません?」フフン

ありあ「数こなしたから…」

ありあ「てか、来すぎ」

ありあ「タダで飲ませてあげてるからって…」

ありあ「…そういえば、お姉ちゃん、どうしてるかな…」

ありあ「最近会った?」

ありあ「会ってない…そっか」

ありあ「…会わなくてもいいよ」カチャ

ありあ「あ、お砂糖ない」

ありあ「ちょっとお店で貰ってくる」

ありあ「コンビニ?って…ウチはけっこうシュガーにもこだわってるの」

ありあ「細かいとこが喫茶店に大事なんだから」

ありあ「30分くらい待ってて」

ありあ「買ってきたら淹れなおさないとね」

ガチャリ

101: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/10(日) 14:44:09 ID:???Sd
ガチャリ


「……た、ただいま~…」ソロソロ

「………」

「………」

かのん「…あれ?なんでいるの?」

かのん「それはこっちのセリフって…」

かのん「………」

かのん「…え~と、その~…」

かのん「なんか色々あって…」

かのん「………」

かのん「留学、とりあえず今年はナシになった…みたいで」

かのん「………」ダラダラ

かのん「…て、てへぺろ☆」

かのん「………」

かのん「私が知り゛だい゛よ゛ぞん゛な゛の゛!」

かのん「なんなんだっつーの私!」

かのん「はぁ…もう…」

かのん「………と、とりあえず…、3年でもよろしくってことで…ふひひ…」

かのん「キミといると…楽…だし」

105: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/10(日) 15:07:11 ID:???Sd
千砂都「~♪」

千砂都「どこへむーかうかなんてきーにしないであるいてく…」

千砂都「いーっしょにすごすってこーと、そーれがいちばんだいじだよー…」

ありあ「あ、千砂都さんこんにちは」

千砂都「ういっすー!お買い物?」

ありあ「ええ…ちょっとお店の買い出しに」

千砂都「そうなんだ~偉いね、マルだね!」

ありあ「いえ、そんな…」

千砂都「…あっ、そうだ!ありあちゃんのお母さんに渡し忘れてたものあったんだ」

千砂都「かのんちゃんの部室に置いてった忘れ物…」

ありあ「ありゃ…、お姉ちゃんがすみません」

千砂都「いえいえ、大したものじゃないし…バタバタしてたから」

千砂都「この後ちょっとお家行って渡しても大丈夫?」

ありあ(…んー…、客って言えば〇〇さんいてもまあ…いいか)

ありあ「はい、いいですよ」

千砂都「ありがとう!じゃあちょっとしたら行くね」タッ

ありあ「待ってますね~」

ありあ(…私も早めに帰って…あの人に隅で大人しくしてろって言っとかないと)

ありあ(後でちょっと優しくしてやるか)

ありあ「~♪」

106: 名無しで叶える物語◆0VrOwwKp★ 2024/11/10(日) 15:10:34 ID:???Sd
おわりです

中学まで仲良かったかのんちゃんと高校から疎遠になって…系のほろにが話が書きたかったのですが、そこまでしか考えていなかったので途中から迷走してしまったかもしれません
お付き合いいただきありがとうございました

118: 名無しで叶える物語 (スプー 0a43-bd13) 2024/11/10(日) 18:17:58 ID:z0XdO4.kSd
頼むいつか続きを…

引用元: 【SS】かのん「ふひひ…俺君といると楽」🆓