2: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 20:58:20 ID:???00
マルガレーテ「プロフィールの提出、明日までよね。私は書き終わったけど、冬毬はどう?」
冬毬「もちろん、すでに作成済みです。こういうものは期限前に仕上げるのがセオリーですので」
マルガレーテ「ま、冬毬ならそうだと思ったわ。どんな感じかちょっと見せてよ」
冬毬「構いません。こちらです」
冬毬「もちろん、すでに作成済みです。こういうものは期限前に仕上げるのがセオリーですので」
マルガレーテ「ま、冬毬ならそうだと思ったわ。どんな感じかちょっと見せてよ」
冬毬「構いません。こちらです」
3: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 20:58:45 ID:???00
マルガレーテ「どれどれ…ねぇ、なにこれ」
冬毬「なにって、プロフィールです」
マルガレーテ「『私の名前は鬼塚冬毬。鬼塚夏美は私の姉者です』しか書かれてないじゃない」
冬毬「一番重要なことだけを書きました。それ以上のデータは不要です」
冬毬「なにって、プロフィールです」
マルガレーテ「『私の名前は鬼塚冬毬。鬼塚夏美は私の姉者です』しか書かれてないじゃない」
冬毬「一番重要なことだけを書きました。それ以上のデータは不要です」
4: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 20:59:08 ID:???00
マルガレーテ「好きなものとか、得意科目とか色々あるでしょ。何のための記載欄よ」
冬毬「四季先輩の自己紹介をリスペクトし、これが最も効率的で無駄がない書き方だと判断しました」
マルガレーテ「どこがよ。ミニマリストを極めすぎて、必要な情報までそぎ落としてるじゃない」
冬毬「効率が最優先ですので」
冬毬「四季先輩の自己紹介をリスペクトし、これが最も効率的で無駄がない書き方だと判断しました」
マルガレーテ「どこがよ。ミニマリストを極めすぎて、必要な情報までそぎ落としてるじゃない」
冬毬「効率が最優先ですので」
5: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 20:59:48 ID:???00
マルガレーテ「作業としてはそうかもだけど、プロフィールは自分のことを知って、興味を持ってもらうためのものよね」
冬毬「はい」
マルガレーテ「ということは、読んだ人に冬毬の人となりが伝わらなければ、プロフィール作成の目的を達成できないわけだから、それは効率的とは言えないんじゃないかしら」
冬毬「痛いところを…確かに、一理あります」
冬毬「はい」
マルガレーテ「ということは、読んだ人に冬毬の人となりが伝わらなければ、プロフィール作成の目的を達成できないわけだから、それは効率的とは言えないんじゃないかしら」
冬毬「痛いところを…確かに、一理あります」
6: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 21:00:17 ID:???00
マルガレーテ「現に、トマカノーテの初ライブのときは、私とかのんの紹介文を人目を引くように書いてくれていたでしょう。冬毬風に言うなら、これも大事なイメージコンサルティングってところね。そういうわけで、書き直し」
冬毬「むぅ…それならば、マルガレーテのプロフィールを見せてください」
マルガレーテ「私の?」
冬毬「私だけがリテイクというのは不公平です。共同での確認作業の必要性を認めます」
冬毬「むぅ…それならば、マルガレーテのプロフィールを見せてください」
マルガレーテ「私の?」
冬毬「私だけがリテイクというのは不公平です。共同での確認作業の必要性を認めます」
7: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 21:00:35 ID:???00
マルガレーテ「よくわからないけど、まあいいわ。これよ、参考にしなさい」
冬毬「ありがとうございます、少し目を通させていただきます。ふむ…」
マルガレーテ「そんなに真剣に読まれると、なんだか面接試験を受けてるみたいね」
冬毬「好きな動物は狼とサメ。勇ましいですね」
冬毬「ありがとうございます、少し目を通させていただきます。ふむ…」
マルガレーテ「そんなに真剣に読まれると、なんだか面接試験を受けてるみたいね」
冬毬「好きな動物は狼とサメ。勇ましいですね」
8: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 21:01:18 ID:???00
マルガレーテ「強い動物が好きなの。私のはいいから、早くクラゲって書きなさいよ」
冬毬「先読みしないでください」
マルガレーテ「ちなみに、クラゲのどういうところが好きなの?」
冬毬「それはもちろん」
冬毬「先読みしないでください」
マルガレーテ「ちなみに、クラゲのどういうところが好きなの?」
冬毬「それはもちろん」
9: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 21:01:45 ID:???00
マルガレーテ「全てです、ってのは無しね」
冬毬「…だから、先読みしないでください。好きなものの良さは、簡単には言い尽くせません」
マルガレーテ「ならシンプルに行きましょう。クラゲ好きの冬毬が真っ先に思い付くクラゲの魅力、3、2、1、はい」
冬毬「いきなり急かさないでください。えっと、漂う姿が可愛らしくて癒されます」
冬毬「…だから、先読みしないでください。好きなものの良さは、簡単には言い尽くせません」
マルガレーテ「ならシンプルに行きましょう。クラゲ好きの冬毬が真っ先に思い付くクラゲの魅力、3、2、1、はい」
冬毬「いきなり急かさないでください。えっと、漂う姿が可愛らしくて癒されます」
10: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 21:02:01 ID:???00
マルガレーテ「へえ」
冬毬「なんですか、さっきから」
マルガレーテ「素直でいいなと思っただけ。他意はないんだから、いちいち嚙みつかないの」
冬毬「そうですね。噛みつくのは狼とサメが好きなマルガレーテの領分ですものね」
冬毬「なんですか、さっきから」
マルガレーテ「素直でいいなと思っただけ。他意はないんだから、いちいち嚙みつかないの」
冬毬「そうですね。噛みつくのは狼とサメが好きなマルガレーテの領分ですものね」
11: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 21:02:15 ID:???00
マルガレーテ「そうそう、隙を見せたらがぶりとひと噛み…って、なに言わせてんのよ!」
冬毬「さて、次は特技ですか」
マルガレーテ「ストップ、ちょっとストップ」
冬毬「もう、なんなのですか」
冬毬「さて、次は特技ですか」
マルガレーテ「ストップ、ちょっとストップ」
冬毬「もう、なんなのですか」
12: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 21:03:32 ID:???00
マルガレーテ「こっちのセリフよ。自分から話を振っておいてスルーするのは、日本ではルール違反でしょ」
冬毬「知らないルールを強要するのは合理的ではありません」
マルガレーテ「ノリツッコミのお約束を無視する方こそ不合理じゃない」
冬毬「はぁ、これ以上の議論は建設的ではありません。先に進みますよ」
冬毬「知らないルールを強要するのは合理的ではありません」
マルガレーテ「ノリツッコミのお約束を無視する方こそ不合理じゃない」
冬毬「はぁ、これ以上の議論は建設的ではありません。先に進みますよ」
13: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 21:04:14 ID:???00
マルガレーテ「無視するなって言ってるのに」
冬毬「後で構ってあげますから、今は書類を仕上げましょう」
マルガレーテ「子供扱いしないでよ。まったく、マイペースなんだから」
冬毬「特技は、整理整頓、スケジュール管理、あとは暗算にしておきましょう」
冬毬「後で構ってあげますから、今は書類を仕上げましょう」
マルガレーテ「子供扱いしないでよ。まったく、マイペースなんだから」
冬毬「特技は、整理整頓、スケジュール管理、あとは暗算にしておきましょう」
14: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 21:04:58 ID:???00
マルガレーテ「無駄が嫌いで合理的を地で行く特技。どれもビジネスに役立ちそう」
冬毬「マルガレーテは、歌、ヴァイオリン、射撃。歌やヴァイオリンはともかく、射撃などはめったに見かけない特技です」
マルガレーテ「日本では身近じゃないものね。冬毬はやったことある?」
冬毬「お祭りの射的がせいぜいです」
冬毬「マルガレーテは、歌、ヴァイオリン、射撃。歌やヴァイオリンはともかく、射撃などはめったに見かけない特技です」
マルガレーテ「日本では身近じゃないものね。冬毬はやったことある?」
冬毬「お祭りの射的がせいぜいです」
15: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 21:07:06 ID:???00
マルガレーテ「でしょうね。ま、いつか海外にでも行ったとき、私の腕前を披露してあげるわ」
冬毬「楽しみにしています。次は趣味ですか…パズルゲーム、と」
マルガレーテ「ここでも頭を使う系なのね」
冬毬「マルガレーテは、お菓子作り、クラシック音楽、クレー射撃。射撃の話は先ほどしたとおりですが、お菓子作りが趣味というのも意外でした」
冬毬「楽しみにしています。次は趣味ですか…パズルゲーム、と」
マルガレーテ「ここでも頭を使う系なのね」
冬毬「マルガレーテは、お菓子作り、クラシック音楽、クレー射撃。射撃の話は先ほどしたとおりですが、お菓子作りが趣味というのも意外でした」
16: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 21:07:20 ID:???00
マルガレーテ「ウィーンは音楽はもちろん、お菓子も有名だからね」
冬毬「音楽の都であり、カフェの街としても知られていますね」
マルガレーテ「そのとおりよ。さすが得意科目:地理ね」
冬毬「それはあまり関係ないと思いますが。ザッハトルテはウィーンが発祥だとか。マルガレーテも作れるのですか?」
冬毬「音楽の都であり、カフェの街としても知られていますね」
マルガレーテ「そのとおりよ。さすが得意科目:地理ね」
冬毬「それはあまり関係ないと思いますが。ザッハトルテはウィーンが発祥だとか。マルガレーテも作れるのですか?」
17: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 21:07:37 ID:???00
マルガレーテ「当然じゃない。ザッハトルテはチョコレートケーキの王様よ。この私が作るにふさわしいお菓子と言えるわ」
冬毬「ふむ。音楽や歌、お菓子、そしてカフェ」
マルガレーテ「なによ、意味ありげに」
冬毬「好きなものに囲まれて、かのん先輩のお宅にお世話になるのは、ベストな選択でしたね」
冬毬「ふむ。音楽や歌、お菓子、そしてカフェ」
マルガレーテ「なによ、意味ありげに」
冬毬「好きなものに囲まれて、かのん先輩のお宅にお世話になるのは、ベストな選択でしたね」
18: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 21:07:48 ID:???00
マルガレーテ「…ふん、ただの成り行きよ」
冬毬「嬉しそうに見えますが」
マルガレーテ「うっさい」
冬毬「素直じゃありませんね」
冬毬「嬉しそうに見えますが」
マルガレーテ「うっさい」
冬毬「素直じゃありませんね」
19: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 21:08:05 ID:???00
マルガレーテ「その言葉、ラッピングしてリボンをつけてお返しするわ」
冬毬「今もお菓子作りはするのですか?」
マルガレーテ「たまにはね。お店のキッチンに設備も材料もそろってるから、色々使わせてもらってる。この前もりんごタルトを作ってご馳走したのよ。お母さんとありあと、ついでにかのんに」
冬毬「ふむ、それは興味深い話です」
冬毬「今もお菓子作りはするのですか?」
マルガレーテ「たまにはね。お店のキッチンに設備も材料もそろってるから、色々使わせてもらってる。この前もりんごタルトを作ってご馳走したのよ。お母さんとありあと、ついでにかのんに」
冬毬「ふむ、それは興味深い話です」
20: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 21:08:18 ID:???00
マルガレーテ「はあ、もう少し素直に言えないものかしら」
冬毬「はい?」
マルガレーテ「私の作ったお菓子が食べてみたいのなら、素直にそう言いなさいってこと」
冬毬「そ、そのようなことは別に思っていません」
冬毬「はい?」
マルガレーテ「私の作ったお菓子が食べてみたいのなら、素直にそう言いなさいってこと」
冬毬「そ、そのようなことは別に思っていません」
21: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 21:09:08 ID:???00
マルガレーテ「そうかしら」
冬毬「そうです、マルガレーテの思い違いです」
マルガレーテ「ふぅん。興味津々です、って顔に書いてあるけど」
冬毬「!」
冬毬「そうです、マルガレーテの思い違いです」
マルガレーテ「ふぅん。興味津々です、って顔に書いてあるけど」
冬毬「!」
22: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 21:09:28 ID:???00
マルガレーテ「あ、図星だったんだ」
冬毬「っ、カマをかけましたね…!」
マルガレーテ「ふふっ、冬毬って意外と可愛いところがあるのよね。可愛い可愛いって言って回る、かのんの気持ちが少しだけわかった気がする」
冬毬「や、やめてください…」
冬毬「っ、カマをかけましたね…!」
マルガレーテ「ふふっ、冬毬って意外と可愛いところがあるのよね。可愛い可愛いって言って回る、かのんの気持ちが少しだけわかった気がする」
冬毬「や、やめてください…」
23: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 21:09:48 ID:???00
マルガレーテ「耳まで赤いわよ」
冬毬「こ、これ以上妨害を続けるのなら、かのん先輩の話を嬉しそうにしていたとご本人に報告します」
マルガレーテ「なっ…私を脅迫するつもり!?」
冬毬「脅迫だなんて、なんのことかさっぱりわかりません。が、今の話を聞けば、かのん先輩はきっと喜ぶでしょうね」
冬毬「こ、これ以上妨害を続けるのなら、かのん先輩の話を嬉しそうにしていたとご本人に報告します」
マルガレーテ「なっ…私を脅迫するつもり!?」
冬毬「脅迫だなんて、なんのことかさっぱりわかりません。が、今の話を聞けば、かのん先輩はきっと喜ぶでしょうね」
24: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 21:10:04 ID:???00
マルガレーテ「くっ、抜け目がないわね…わかったわよ、この話はおしまいにする。それでいいでしょ」
冬毬「お互いの平和のために、合意に至ってなによりです」
マルガレーテ「よく言うわよ、ほんと。ほら、早く書いちゃいましょう。次は、好きな言葉ね」
冬毬「マルガレーテの好きな言葉は、初志貫徹ですか」
冬毬「お互いの平和のために、合意に至ってなによりです」
マルガレーテ「よく言うわよ、ほんと。ほら、早く書いちゃいましょう。次は、好きな言葉ね」
冬毬「マルガレーテの好きな言葉は、初志貫徹ですか」
25: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 21:10:25 ID:???00
マルガレーテ「四字熟語っていうのよね、いい言葉だと思ってる」
冬毬「はい。初めに心に決めた志を持ち続けて、貫き通すことですね。マルガレーテを表す言葉として、ぴったりだと思います」
マルガレーテ「そういう冬毬の好きな言葉は…」
『夢でお腹は膨れない』
冬毬「はい。初めに心に決めた志を持ち続けて、貫き通すことですね。マルガレーテを表す言葉として、ぴったりだと思います」
マルガレーテ「そういう冬毬の好きな言葉は…」
『夢でお腹は膨れない』
26: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 21:10:38 ID:???00
マルガレーテ「…」
冬毬「そんな顔をしないでください。単に好きというだけで、他意はありません」
マルガレーテ「別に。リアリストな冬毬っぽいなと思っただけよ」
冬毬「そうですか」
冬毬「そんな顔をしないでください。単に好きというだけで、他意はありません」
マルガレーテ「別に。リアリストな冬毬っぽいなと思っただけよ」
冬毬「そうですか」
27: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 21:10:58 ID:???00
マルガレーテ「まぁ、ね」
冬毬「…マルガレーテからは」
マルガレーテ「ん?」
冬毬「マルガレーテからは、姉者はどのように見えていますか」
冬毬「…マルガレーテからは」
マルガレーテ「ん?」
冬毬「マルガレーテからは、姉者はどのように見えていますか」
28: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 21:11:41 ID:???00
マルガレーテ「いきなりなによ」
冬毬「教えてほしいのです。初志貫徹の言葉のとおり、夢に向かって貫き通んでいるマルガレーテには…志半ばで夢に破れ続けてきた姉者と私はどう見えているのかを」
マルガレーテ「冬毬…」
冬毬「教えて、ください」
冬毬「教えてほしいのです。初志貫徹の言葉のとおり、夢に向かって貫き通んでいるマルガレーテには…志半ばで夢に破れ続けてきた姉者と私はどう見えているのかを」
マルガレーテ「冬毬…」
冬毬「教えて、ください」
29: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 21:11:56 ID:???00
マルガレーテ「…真剣な問いには、真剣に答えないとね」
冬毬「お願いします」
マルガレーテ「まず、私のスタンスを改めて明確にしておくわ。私は夢を絶対に叶えてみせる。何があったって諦めない。どんな困難が待ち受けようとも、どんな不運に見舞われようとも、この手で必ず未来を掴み取る」
冬毬「はい」
冬毬「お願いします」
マルガレーテ「まず、私のスタンスを改めて明確にしておくわ。私は夢を絶対に叶えてみせる。何があったって諦めない。どんな困難が待ち受けようとも、どんな不運に見舞われようとも、この手で必ず未来を掴み取る」
冬毬「はい」
30: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 21:12:19 ID:???00
マルガレーテ「そんな私から言わせてもらえば、夏美先輩や冬毬がやってきたことは…」
冬毬「…っ」
マルガレーテ「立派なものだと思うわ」
冬毬「…え?」
冬毬「…っ」
マルガレーテ「立派なものだと思うわ」
冬毬「…え?」
31: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 21:13:27 ID:???00
マルガレーテ「後から聞いた話なんだけど、きな子先輩たちが言ってたんだって。傷ついたり、落ち込んだりしながらも、夢を目指してたくさん挑戦を続けてきた夏美先輩はすごい、って」
冬毬「先輩方が…」
マルガレーテ「私も同意見。何かに向かって頑張り続けることがいかに難しくて、当たり前じゃないってことは、ちょっと周りを見渡せばわかるでしょ。二人は夢を模索していただけ。目指す方向が変わっただけで、継続してこられたのは一つの才能であり、努力の形なのよ」
冬毬「ですが…ですが、その度に姉者は挫折を重ねてきました。諦めるたびに諦めきれずに…私はそんな姉者を見るのが辛かった…」
冬毬「先輩方が…」
マルガレーテ「私も同意見。何かに向かって頑張り続けることがいかに難しくて、当たり前じゃないってことは、ちょっと周りを見渡せばわかるでしょ。二人は夢を模索していただけ。目指す方向が変わっただけで、継続してこられたのは一つの才能であり、努力の形なのよ」
冬毬「ですが…ですが、その度に姉者は挫折を重ねてきました。諦めるたびに諦めきれずに…私はそんな姉者を見るのが辛かった…」
32: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 21:13:44 ID:???00
マルガレーテ「そう思っているのなら、答えはもう見えているはずよ」
冬毬「…?」
マルガレーテ「夏美先輩にしろ、冬毬にしろ、挫折したり落ち込んだりっていうのは、それだけ物事に真剣に打ち込んでいたってことでしょ。楽して叶う夢なんて、叶ったところでなんの喜びも達成感もない。情熱もない。そんな無価値なものを夢とは呼べないわ」
冬毬「…わかる気がします。できてしまう自分に、空虚さを感じることがありましたから」
冬毬「…?」
マルガレーテ「夏美先輩にしろ、冬毬にしろ、挫折したり落ち込んだりっていうのは、それだけ物事に真剣に打ち込んでいたってことでしょ。楽して叶う夢なんて、叶ったところでなんの喜びも達成感もない。情熱もない。そんな無価値なものを夢とは呼べないわ」
冬毬「…わかる気がします。できてしまう自分に、空虚さを感じることがありましたから」
33: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 21:14:12 ID:???00
マルガレーテ「たとえ挫折があったとしても、その頑張りや努力は無駄ではなかった。だからこそ、ようやくスクールアイドルという輝きに巡りあえた」
冬毬「はい。私は再び出会うことができました。姉者の夢に、姉者の心からの笑顔に」
マルガレーテ「そして、お姉さんを笑顔にするスクールアイドルが何なのかを見定めようとしたからこそ…冬毬もその輝きを求めてみたくなったんでしょ」
冬毬「!」
冬毬「はい。私は再び出会うことができました。姉者の夢に、姉者の心からの笑顔に」
マルガレーテ「そして、お姉さんを笑顔にするスクールアイドルが何なのかを見定めようとしたからこそ…冬毬もその輝きを求めてみたくなったんでしょ」
冬毬「!」
34: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 21:14:48 ID:???00
マルガレーテ「わかるのよ。私も冬毬と同じ新参者だから。こういう未来が訪れるなんて、少し前の私は想像もしていなかった。冬毬だってそうでしょう?」
冬毬「マルガレーテも、同じ…」
マルガレーテ「Liella!に合流して、私たちの進む道は一つになった。正直、スクールアイドルがどういうものなのかは、私にもまだまだわからないけれど…これからも一緒に頑張りましょう」
冬毬「はい、頑張りましょう。マルガレーテと一緒なら、輝きを目指せる気がします」
終わり
冬毬「マルガレーテも、同じ…」
マルガレーテ「Liella!に合流して、私たちの進む道は一つになった。正直、スクールアイドルがどういうものなのかは、私にもまだまだわからないけれど…これからも一緒に頑張りましょう」
冬毬「はい、頑張りましょう。マルガレーテと一緒なら、輝きを目指せる気がします」
終わり
35: 名無しで叶える物語◆WzRR99Lu★ 2024/11/11(月) 21:15:05 ID:???00
とまマルでした。
この二人の呼び方はいくつかありますが、個人的にとまマル呼びが好きなので採用しています。
宣伝となり恐縮ですが、以下はとまマルの過去作です。よろしければ併せてお願いします。
この二人の呼び方はいくつかありますが、個人的にとまマル呼びが好きなので採用しています。
宣伝となり恐縮ですが、以下はとまマルの過去作です。よろしければ併せてお願いします。
引用元: ・SS マルガレーテ「新参者」
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