1: 名無しさん@おーぷん 2018/05/10(木)23:06:28 ID:X14
彡(゚)(゚)「ええ湯やった」

彡(゚)(゚)「やっぱ湯屋はええなぁ…心も体もキレイにして明日からまた大工頑張るで!」


➖➖➖…

(*^◯^*)「刀を買っちゃったんだ!その辺にいる人間で試し斬りしたいんだ!」

彡(゚)(゚)「ロックマイソール♫みんなで歌おうロックマイソール♫」

(*^◯^*)「あいつでいいや、斬ってやるんだ!」

5: 名無しさん@おーぷん 2018/05/10(木)23:08:28 ID:X14
(*^◯^*)「居合の名人の僕と、この名刀があればあんなやつなんて」スパッ!

(*^◯^*)「このとおり!真横に振れば一刀両断なんだ…上半身だけが斬った勢いで用水桶にのっかっちゃった」

彡(゚)(゚)「なんやなんや…!漏らすほど驚いたで…誰やねん!後ろからワイを掴んで放り投げおって!怪我したらどないすんねん!」

(*^◯^*)「まぁいいや!斬っちゃったー!やっぱこの感触最高なんだ」ソソクサー

彡(゚)(゚)「あの侍の仕業やな…おい待てこら!ボケカスあほドジマヌケノッポチビ!どこ行くねん!おい!こら!」

6: 名無しさん@おーぷん 2018/05/10(木)23:12:10 ID:X14
彡(゚)(゚)「全く…侍も落ちたもんやな……ん、なんか変やな…」下ちら見

彡()()「あかんあかんあかん!!足ないやん!どこやワイの足……」

足「……」

彡(゚)(゚)「そこにおったんか、おい!こっちやこっち!」

足「……」ウロウロ

彡(゚)(゚)「そっちやない、声のする方やこっちや…だから!そっちはあかんて!そこには犬のフンが……ほらぁ、踏んだやん…」

足「……」ウロウロ

彡(゚)(゚)「よしよし、そのまま前に進め…そこで止まるんや!よしよし」

足「……」ピタ…

彡(゚)(゚)「よーし…それにしてもこの足、どこでワイの声聞いとんのやろな…耳なんて足にあるはずないし、他に穴といったら……」

彡(゚)(゚)「………やめとこか」

7: 名無しさん@おーぷん 2018/05/10(木)23:15:23 ID:X14
彡(゚)(゚)「はぁ、ワイはあの侍のに投げられたんやないな…斬られたんやなぁ……いや、しかし凄い腕やな、斬られたことに気付かんかったわ」

彡(゚)(゚)「でも、ワイも凄いんちゃうか?真っ二つになっても生きてるわ」

足「……」

彡(゚)(゚)「無口やなぁコイツ…無理もないか足やもん」

彡(゚)(゚)「帰らなあかんけどどうやってかえるか…ん?」

( ・`ω・´)「ちっちっぱぁいぱんちっちぱぁいぱんちっちっぱぁいぱんちぱぁいぱんー♫っとぉ」スタスタ

彡(゚)(゚)「お、真弓や…けったいなの歌ってんな…せや、あいつに連れて帰ってもらおうか!おーい!真弓ー!」

8: 名無しさん@おーぷん 2018/05/10(木)23:18:14 ID:X14
( ・`ω・´)「ん?どこからか声が…誰もいない、気のせいか」

( ・`ω・´)「へいたんなむねーおうとつのないちk」スタスタ

彡(゚)(゚)「おい真弓!ここやここ!というかそれ以上は歌うな!」

( ・`ω・´)「うおっ!…なんだ、やきうじゃないか…脅かすなよ」

彡(゚)(゚)「すまんな、脅かすつもりはなかなったんやけどな」

( ・`ω・´)「なんでまた用水桶の上なんかに座ってんだ?そこはトイレじゃないぞ」

9: 名無しさん@おーぷん 2018/05/10(木)23:20:25 ID:X14
彡(゚)(゚)「そのことなんやけどな…ちょっとワイの体持ち上げてくれるか?」

( ・`ω・´)「また妙なこと言いだしたな、体を持ち上がればいいのか?」

彡(゚)(゚)「せやせや」

( ・`ω・´)「じゃぁいくぞ?よいしょぉっと!」スッ

(;⚪︎`ω⚪︎´)「うおわああああ!!あ、足が!足がない!足はどこにいったんだお前!」

彡(゚)(゚)「お前の横に立ってるで」

( ・`ω・´)「わお、驚いた…どうしたんだよこれ」

彡(゚)(゚)「かくがくしかじか」

( ・`ω・´)「これこれうまうま」

10: 名無しさん@おーぷん 2018/05/10(木)23:22:04 ID:X14
もう文字化けぇ…

12: 名無しさん@おーぷん 2018/05/10(木)23:23:57 ID:X14
( ・`ω・´)「お前それ辻斬りじゃないか…昼間に役場の人間が呼びかけてただろ?東の方から性の悪い侍が流れてきてるって」

彡(゚)(゚)「知らんわそんなもん」

( ・`ω・´)「あの時のお前焼き栗食うのに夢中だったから聞いてないだけだろ…そんな呑気さだから辻斬りの標的にされるんだぞ」

彡(-)(-)「もう、そんなガミガミ言うなや…」

( ・`ω・´)「俺を呼び止めたのは連れて帰ってもらおうってことだろ?昔ながらな友人だ、まかせとけ」

13: 名無しさん@おーぷん 2018/05/10(木)23:28:28 ID:X14
( ・`ω・´)「ほら、後ろから俺につかまれ」

彡(゚)(゚)「こうか?」ガシッ

(;・`ω・´)「!!!」タップタップ

彡(^)(^) パッ

( ・`ω・´)「なんで首をしめる!?え!?落ちないように?じゃぁ腕を掴むからダラーンとされろ!」

彡(゚)(゚)「こうか?」ダラーン

( ・`ω・´)「そうだ」ガシ

彡(゚)(゚)「すまんな、迷惑かけて」


( ・`ω・´)「お前が酔いつぶれた時はいつもこうやって連れて帰ってんだ、慣れたものよ」ドッコイショ

( ・`ω・´)「…………」

彡(゚)(゚)「どうしたんや?」

( ・`ω・´)「いや、おんぶって尻がないと違和感がすごいな」

14: 名無しさん@おーぷん 2018/05/10(木)23:32:35 ID:X14
( ・`ω・´)「ところで、その足はどうするんだ?置いてくわけにわいかないだろ?」

彡(゚)(゚)「そいつ自分でに動けるけんやけどな、顔がないから足元が見えんのや…ロープかなんかでくくって誘導したったくれや」

( ・`ω・´)「自分で動くって…お前の意思に関係なくうごくのか?」

彡(゚)(゚)「せや」

( ・`ω・´)「不思議な足だな…それとロープっていってもどこにも………そうだ、フンドシの下り持とうか」

彡(゚)(゚)「真弓はワイの腕を掴むために両手塞がっとるやろ?ワイが持つわ」

足「……」

( ・`ω・´)「いくぞ足」

足「……」テクテク

( ・`ω・´)「本当に歩いてるし声に反応するんだな…どっかで聞こえてんだろうな、どっかで…」

15: 名無しさん@おーぷん 2018/05/10(木)23:33:51 ID:X14
( ・`ω・´)「よし家に着いたぞ」

彡(゚)(゚)「ありがとやで」

( ・`ω・´)「お前のお袋さんにも事情を説明しないとな…とりあえず足はそこで待っててくれ」

足「………」ジッ

( ・`ω・´)「こんばんわー」ドンドン

ガラガラ…
J('ー`)し「あら、真弓さんいらっしゃい!やきうなら今ね湯屋に行ってるから今ウチにいないの」

J('ー`)し「もう少ししたら帰ってくると思うから上がって待っててね………って」

16: 名無しさん@おーぷん 2018/05/10(木)23:36:30 ID:X14
彡(゚)(゚)「ただいまやで」

J('ー`)し「また酔い潰れて帰ってきやがったのかこのグンガン星人!!飲むのはかまわんが友達に迷惑かけてまで飲むんじゃないよ!大腸引きずりだすぞ!」

( ・`ω・´)「ま、まぁまぁ落ち着いてください…今日は酔いつぶれたからおぶってるんじゃないんです」

彡(`)(′)「せやせや!ガミガミうるさいんやでクソババア」

J('ー`)し「あん?」

17: 名無しさん@おーぷん 2018/05/10(木)23:38:57 ID:X14
( ・`ω・´)「いいですか?落ち着いて見てくださいね…降ろすぞやきう」ストン

彡(^)(^)「上半身だけになってサプラァァイズ」

J('ー`)し「おい糞息子!お前足はどこに置いてきたんだ!私がお使いたのんだ時も品物忘れてくる、大工の道具も忘れる、尻も拭き忘れる、挙句の果てには自分の足も忘れてくるのかこの野郎!あぁ!?」

(;・`ω・´)「気持ちはわかりますが、落ち着いてください!実はかくがくしかじかでですね」

J('ー`)し「呑気すぎて辻斬りに遭ったのかこのカスは」

18: 名無しさん@おーぷん 2018/05/10(木)23:40:45 ID:X14
J('ー`)し「で、その勝手に動く足はどこにいるの?」

( ・`ω・´)「表で待たせてまして…おーい、入ってこい足」

足「……」スタスタ

J('ー`)し「まぁ!本当に…足が足で歩いてる」

( ・`ω・´)「妙なこと言いますね、そりゃ足は足で歩きますよ」

彡(゚)(゚)「こう見るとワイの足って短いな」

( ・`ω・´)「とりあえず今日はもう遅いんで寝ましょうか、明日またどうするか考えましょう!それでは」

19: 名無しさん@おーぷん 2018/05/10(木)23:42:16 ID:X14
次の日の朝

( ・`ω・´)「いやー、俺としたことが医者に診せることを忘れていた…大事ないといいが…おはようございます」ドンドン

J('ー`)し「あら、真弓さん!おはよう!」

( ・`ω・´)「やきうの調子はどうですか?」

J('ー`)し「憎たらしいほど元気よ、胴体も足も傷口なんてなくツルツルしてるの、やきうは奥の居間で煙草吸ってる、足も一緒よ」

( ・`ω・´)「わかりました、お邪魔させていただきます」

20: 名無しさん@おーぷん 2018/05/10(木)23:44:31 ID:X14
彡(^)(^)「高くてのーぼれーないー低くてくーぐれーないー広くてまーわれないー、オーロックマイソール」

( ・`ω・´)「本当に元気そうだな」

彡(゚)(゚)「お、真弓やん!おはようやで!」

足「……」スタタンッスタタンッ

( ・`ω・´)「………あの足は何をしてるんだ?」

彡(゚)(゚)「なんかワイが歌うとな?その足が踊りだすんや」

( ・`ω・´)「ここまで元気なら医者はいらないな」

21: 名無しさん@おーぷん 2018/05/10(木)23:47:56 ID:X14
( ・`ω・´)「昨日の帰り際にどうするか考えようって言っただろ?とりあえずは仕事についてなんだが…その体じゃ大工はもう無理だろ」

彡(゚)(゚)「せやな、こんな体じゃクソの役にもたたんやろな」

( ・`ω・´)「そこでだ、   の番台なんてどうだ?あれなら腰から上があれば出来る仕事だぞ」

彡(゚)(゚)「ええやん!辻斬りに遭う遭わない関係なく番頭の座ってるとこに入ってみたかったんや!でも、ワイなんて雇ってくれるとこあるんか?」

( ・`ω・´)「お前もよく知ってるとこだ、昨日も行っただろ?野獣湯があるだろ?そこの田所さんがいい人いたら紹介してくれって言ってたんだよ」

彡(^)(^)「ホンマか!?決まりや!ワイは番台になるで!」

22: 名無しさん@おーぷん 2018/05/10(木)23:50:36 ID:X14
( ・`ω・´)「それと足についてなんだが…」

足「…!!」ピョンピョン ドタバタ

(;・`ω・´)「お、おい暴れるな!どうしたんだこいつ」

彡(゚)(゚)「元気なとこ見せてるんやで、足も働ける場所あるんか?」

( ・`ω・´)「なるほどな、それなら安心…実はな、足にも仕事の話を持ってきたんだ」

彡(゚)(゚)「まじで?」

( ・`ω・´)「御治栄町で原公がやってるコンニャク屋、あそこでコンニャクを踏む仕事をしてもらう」

23: 名無しさん@おーぷん 2018/05/10(木)23:52:10 ID:X14
彡(゚)(゚)「あぁ、原ちゃんがやってるあの店ね」

( ・`ω・´)「踏むだけなら胴体はいらないしな、そいつにピッタリじゃないか」

足「…」ピョンピョン^

彡(゚)(゚)「さすが真弓やな、顔が広くて助かったで!ありがとな!」

( ・`ω・´)「いいってことよ」

25: 名無しさん@おーぷん 2018/05/10(木)23:56:03 ID:X14
数日後…

( ・`ω・´)「さて、ちょっとやきうの様子でも見に行ってみるか」

( ・`ω・´)「おう、やってるか!」

彡(^)(^)「いらっしゃいやで真弓!ホンマええとこ紹介してくれたで!」

彡(^)(^)「田所さんは優しいな!こんな体じゃ不便だろうっていろいろ良くしてもらってるで!たまにワイに目隠して熱くて固い美味いキャンディを舐めさせてくれるしな!ももっと早くに辻斬りに遭いたかったわ!」

( ・`ω・´)「次に遭う時は縦に半分だろうな…まぁ、順調そうで良かった」

彡(゚)(゚)「おう、風呂入ってくか?」

( ・`ω・´)「いや、今はいいんだ、これから御治栄町に行く用事があってな」



26: 名無しさん@おーぷん 2018/05/10(木)23:59:11 ID:X14
彡(゚)(゚)「なら、ついででええからお使い頼まれてくれんか?」

( ・`ω・´)「かまわないぞ、なんだ?」

彡(゚)(゚)「御治栄町にいるワイの弟に言伝をな」

( ・`ω・´)「やきうに弟なんていたか?お前とは長い付き合いだが初耳だぞ」

彡(゚)(゚)「おるやんけ、お前もよく知ってるやろ?御治栄町でコンニャクを踏んでる、血肉を物理的に分けた弟が」

( ・`ω・´)「……足か、あれ弟なのか?」

彡(゚)(゚)「だって、ワイが上であいつが下やん」

28: 名無しさん@おーぷん 2018/05/11(金)00:02:05 ID:rOt
( ・`ω・´)「そういうことか…言伝とはなんだ?」

彡(゚)(゚)「   の番台になって間もないから湯気で目が霞むんや、足三里穴にお灸を据えてくれとな」

( ・`ω・´)「わかった伝えておこう」


ところ変わって御治栄町


( ・`ω・´)「それにしても面白いお使いだな、胴体から足への言伝なんて」

( ・`ω・´)「こんな体験する奴なんて他にいないだろうな…よしここだ、邪魔するぞ」


ID変わりましたが>>1です

30: 名無しさん@おーぷん 2018/05/11(金)00:04:10 ID:rOt
(´・ω・`)「あ、真弓じゃないか!いやーいい人?足か!足を紹介してくれたよ!」

( ・`ω・´)「足も頑張ってるみたいだな」

(´・ω・`)「他に雇ってるBBAみたいに私語はしないし飯は食わないし、ただひたすらに踏んでくれる!最高だよ!」

( ・`ω・´)「その足に言伝があるんだ、入らせてもらうぞ」

(´・ω・`)「どうぞどうぞ!一番奥の布で仕切ってるとこにいるからね」

31: 名無しさん@おーぷん 2018/05/11(金)00:07:16 ID:rOt
( ・`ω・´)「ここか、本当に布で仕切ってるんだな、まぁ無理もないか…」

( ・`ω・´)「おーい足!やってるかー!」

足「これはこれは真弓さんプゥ、この間はどうもですプゥ」ペッタンペッタン

(;・`ω・´)「うわっ喋った…」

足「一昨日あたりからプゥ、喋れるようになりましたプゥ」ペッタンペッタン

( ・`ω・´)「そうか…しかし、どこで喋ってるんだ?」

足「大きな声ではプゥ、言えないので私のお尻の方へ耳を近づけてくださいプゥ」ペッタンペッタン

( ・`ω・´)「いやいい!もうわかった…どうりで臭うと思った」

33: 名無しさん@おーぷん 2018/05/11(金)00:13:44 ID:rOt
足「ところで真弓さんプゥ、何かご用で?」ペッタンペッタン

( ・`ω・´)「あぁ、そうだった…やきうが慣れない   の番台で目が霞むそうだ」

( ・`ω・´)「だから三里にお灸を据えてきてほしいそうだ」

足「わかりましたプゥ、仕事帰りに行ってきますプッ」ペッタンペッタン

足「ところで真弓さんプゥ、兄貴のところへ戻られますか?プゥ」ペッタンペッタン

( ・`ω・´)「あぁ、他の用事も終わったし野獣湯でひとっ風呂いくところだ」

足「なら、私からも兄貴に言伝をお願いしますプゥ」ペッタ…ピタ

( ・`ω・´)「かまわんぞ、なんだ?」

足「あまり水だのお茶だの沢山飲まないように言ってください…小便が近くて敵わないんです」

以上、胴切りというお話でした

引用元: 彡(゚)(゚)「ワイ、風呂帰り」