0001以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/05/13(日) 00:03:58.353ID:QLmyNzb+x
ジン「お前ももう中堅だからな。そろそろ面接官をやってもいい頃だ。」
ウォッカ「しかし兄貴、俺そんなことやったことないですぜ。俺に務まるかどうか…」
ジン「安心しろ、ウォッカ。当日は俺も同席して隣にいてやる。」
ウォッカ「で、でも…」
ジン「俺の後釜を立派に務めてくれるのはウォッカ、お前だけだと思っているからこうやって頼んだんだ。だが自信がないなら仕方ない。コルンにでも…」
ウォッカ「俺にやらせてくだせえ、兄貴!兄貴の後は俺が立派に継いでみせますぜ!!」
ジン「(まったく、単純な奴だぜ...)」ヤレヤレ
0003以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/05/13(日) 00:07:14.049ID:QLmyNzb+x
当日
ウォッカ「兄貴、緊張してきましたぜ」
ジン「落ち着けウォッカ。俺が教えてやったことをしっかり思い出せば大丈夫だ。そんなに気負わずにやれ。」
ジン「ただし、俺たちはなめられたら終わり。分かってるな」ゴゴゴゴ
ウォッカ「へ、へい。もちろんですぜ兄貴。(全然落着けない、ミスったら殺される...)」
0006以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/05/13(日) 00:08:59.924ID:QLmyNzb+x
ジン「ん、そろそろ時間だぞ。準備しておけ。」
ウォッカ「へい、兄貴」
コンコン
ウォッカ「(き、来たっ。) どうぞ。」
就活生A「失礼します!」
0008以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/05/13(日) 00:10:46.505ID:QLmyNzb+x
ウォッカ「どうぞ掛けてください。ではまず自己紹介をしてください」ドキドキ
A「はい、OO大学のAと申します。」
ウォッカ「では、志望動機をお願いします。」
A「はい、まず御社の業務内容に関心があり……さらに、明るくアットホームな社風に……………。」
ウォッカ(ほう、話を聞いているとハキハキしていて好印象じゃねえか。)
0012以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/05/13(日) 00:13:53.406ID:QLmyNzb+x
A「以上の理由から、私は御社を志望致します!」
ウォッカ「では次n」
ジン「先ほどあなたは弊社の業務内容がとおっしゃっていましたが、話を聞く感じだとあなたの関心とはかなりずれてしまっているんではないですか。」
ジン「また、アットホームな社風と話にありましたが、確かに弊社では親睦会やパーティを開いて社員の結束を高めていますが、基本的に仕事は単独で行うことが多い。そのことは把握しているんですか。」
ウォッカ(あ、兄貴...)
A「そ、それは、その、、、、、、」
0014以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/05/13(日) 00:15:21.035ID:QLmyNzb+x
しばらくして
ジン「以上で本日の面接は終了です。結果はまた後日お知らせします。」
A「失礼しました....」
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2018/05/13(日) 00:16:31.406ID:QLmyNzb+x
ジン「今の学生は恐らく何十、へたしたら何百もの会社を受けて、一つ一つの会社について細かく把握できてないんだろう。」
ジン「どこにでも共通するうわべだけのことは言えても、少しつっこまれるとすぐぼろが出ちまう。学生の揚げ足を取りたいわけじゃねえが、あんなのと仕事してたら危なっかしくてしょうがねえ。」
ウォッカ「ハァ...」
ジン「気にするな、ウォッカ。お前も最初にしてはいいほうだったぞ。」
ウォッカ「ほ、本当ですかい、兄貴!頑張りますぜ!」
ジン(本当に単純なやつだ)ヤレヤレ
0016以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/05/13(日) 00:17:27.664ID:QLmyNzb+x
コンコン
ウォッカ「どうぞー」
就活生B,C,D「潤滑油です」「スルメです」「スポンジです」
ジン「以上で本日の面接は終了です。結果はまた後日お知らせします。」
0017以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/05/13(日) 00:18:50.936ID:QLmyNzb+x
ウォッカ「あ、兄貴、聞いてもいいですかい?」
ウォッカ「あいつら同じことしか言いませんでしたけど、何かのじゅもんですかい?」
ジン「潤滑油、スルメ、スポンジ、どれも「自分をものに例えると何か」という質問の回答例として知られている。そこから転じてその言葉を唱えていれば受かるというデマも流れているが、」
ジン「そんなネットの情報を鵜呑みにしちまうような奴はうちにはいらねえ。」
ジン「ましてや俺らが求めている人材は、例え優秀でなくても個性的な人間だからな」キリッ
0018以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/05/13(日) 00:19:52.102ID:QLmyNzb+x
就活生E「・・・・以上の理由から、私は御社を志望致します。」
ウォッカ「では最後に、あなたにとって弊社の志望度はどのくらいですか。」
E「はい、もちろん御社が第一希望です!」
ウォッカ「分かりました。本日はこれで終了です。」
0019以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/05/13(日) 00:21:04.126ID:QLmyNzb+x
ウォッカ「兄貴、今の学生はなかなかよかったんじゃないですかい?!」
ジン「ああ、そうだな。」
ウォッカ「しかもうちが第一希望だっつってたし、やっと一人決まりそうですね。」
ジン「ウォッカ、学生はどこの会社にも「御社が第一希望です」と言うもんだ。」
ジン「それにあれほど優秀な学生なら他の企業からも内定をもらうだろう。あまり期待はしないほうがいいだろうな。」
ウォッカ「そ、そうだったんですかい、知りませんでしたぜ...」ションボリ
ジン「かといって学生を恨むわけにはいかねえ。あいつらも必死だからな。」
ジン「恨むんなら今の社会、就活というシステムを恨まねえとな...」
0022以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/05/13(日) 00:21:56.255ID:QLmyNzb+x
ウォッカ「以上で終了です。結果は後日改めてお知らせします。」
ウォッカ「くぅ~、やっと終わりましたぜ、兄貴!」
ジン「ああ、ご苦労だったな、ウォッカ。」
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2018/05/13(日) 00:23:50.766ID:QLmyNzb+x
ジン「今日の面接の内容をもとに、あの方やラムと話し合って決めるが、」
ジン「お前もよくやってくれたな。初めてにしては上出来だぞ、ウォッカ。」
ウォッカ「そ、そこまで言われると、照れますぜ、兄貴。」
ジン「今日の夕飯は好きなもん奢ってやる。遠慮するんじゃねえぞ。」
ウォッカ「本当ですかい。だったら俺兄貴の手料理が食いたいですぜ。」
0025以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/05/13(日) 00:24:59.654ID:QLmyNzb+x
ジン「ふっ、しょうがねえな。ん、あれはベルモットだな。何をしているんだ。」
ウォッカ(何か嫌な予感が…)
0027以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/05/13(日) 00:26:06.818ID:QLmyNzb+x
ジン「おいベルモット、そこで何をしている。」
ベルモット「あらジン、それにウォッカじゃない。さっき学生の履歴書見てたんだけど」
ベルモット「この子かなりイケメンだからさっきあの方に電話して、採用するようにお願いしてたのよ。やっぱり話なんか聞くより顔よね~。」
ウォッカ「お、俺の苦労が…」ウルウル
ジン「ベルモット、やはり貴様は油断ならない女だな...」ゴゴゴゴ
0028以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/05/13(日) 00:28:25.585ID:QLmyNzb+x
短いけど以上で終わりです。
読んでくれた方ありがとうございました。
黒の組織のほのぼのした話をネットで読んでるうちに、
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