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2018/04/15(日) 22:19:25.441ID:k7B/heP90
コナン「知ってるだろ? 巷を騒がせてる、ゼロの執行マン」
灰原「当然じゃない! 犯罪現場にRX-7で乗り付けて、事件を解決する正義の味方……!」
灰原「ゼロの執行マンの正体が、あの安室って人だったなんて……!」
コナン「すげえ食いついたな」
灰原「ファンだもの」
コナン「へぇ……」
灰原「ちょっと行ってくる」
コナン「へ? どこへ?」
灰原「決まってるじゃない。ポアロよ。サイン貰わなくちゃ」
コナン「お、おいおい。おめえ安室さん避けてたじゃねえか。良いのか? 会って」
灰原「ゼロの執行マンと分かれば話は別よ……!」
灰原「あなた仲良いんでしょ? 一緒にお願いして」
コナン「あ、ああ。いいけどよ」
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2018/04/15(日) 22:22:09.744ID:k7B/heP90
~ポアロ~
梓「あらコナンくんいらっしゃい。今日はお友達も一緒?」
コナン「うん! 安室さんいる?」
梓「ええ」
安室「やあコナンくん」
コナン「安室さん。今日はお願いが――」
灰原「サイン……!」
安室「え?」
灰原「ゼロの執行マン……! 比護さんと同じくらいファンです……! サインください!!!」
安室「!?」
コナン「お、おいっ、灰原!」
灰原「この色紙に……! 『志保ちゃんへ』って……!」
コナン「げっ」
コナン(オイオイオイオイオイオイオイ! さすがにやべえぞ!)
安室「ちょ、ちょっと、君たち! いったん外へ!」
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2018/04/15(日) 22:25:05.320ID:k7B/heP90
安室「困るよコナンくん。僕の正体を無闇に明かしたら、活動に支障が出るだろう?」
コナン「ごめんなさい」
安室「それで……えっと、君はしほちゃんでいいのかな?」
灰原「はい」
コナン「いや! ち、違うよ! この子は、灰原哀っていうんだ!」
コナン「おい灰原……! 安室さんはゼロの執行マンである以前に組織の人間でもあるんだぞ……!」ボソッ
灰原「そ、そうだったわ……ごめんなさい。舞い上がり過ぎて……」
安室「あいちゃんはコナンくんのお友達?」
コナン「うん。それで、安室さんの……というか、ゼロの執行マンのサインが欲しいんだって」
灰原「お、お願いします……!」
安室「うーん、しょうがないな。こういうことはしないつもりだったんだけど」
安室「そんなに一生懸命頼まれちゃったら、断れないな。この色紙でいいかな」
灰原「はい……!」
安室「『あい』はどう書くんだい?」
灰原「『こころざし』に……『保険』の『ほ』で、『あい』」
安室「『志保』か……これで『あい』って読むの? へー、珍しいなぁ」
コナン(ハッハッハー……灰原のやつ……)
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2018/04/15(日) 22:28:10.992ID:k7B/heP90
安室「さて、僕はまだ仕事があるから、もう戻らないと」
灰原「サ、サインありがとうございました」
安室「どういたしまして。けど君も知っての通り、僕の仕事はシークレットだからね」
安室「今回のことは、内密に頼むよ」
灰原「はいっ」
コナン「おし。そんじゃ、俺たちも帰るか」
ウーウーウー
コナン「ん? なんだ?」
安室&灰原「「 執行マン・ゼロ・アラーム!!! 」」
コナン「えっ」
安室「事件だ!!!」
灰原「信じられない……私たち、執行マン・ゼロ・アラームが鳴る瞬間に立ちあったんだわ……!」
コナン「お、おい灰原。なんだよ、そのなんちゃらアラームって」
灰原「執行マン・ゼロ・アラームよ! 執行マンへ風雲急を告げる執行アイテムのひとつ!」
灰原「あのアラームが非常の音を奏でる時――」
安室&灰原「「この空の下。どこかで事件が起きている……!」」
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2018/04/15(日) 22:31:47.573ID:k7B/heP90
安室「ちょっと失礼。執行マン・ゼロ・データベースへアクセスするよ」
コナン「執行マン・ゼロ・データベース……」
灰原「あれが執行マン・ゼロ・データベース……実在したんだわ……!」
コナン「なあ灰原。なんでそんなに詳しいんだ?」
灰原「執行マンの公式サイトに大図鑑があったもの! 私、全部見たわ……」
コナン(んなもんがあったのか……)
『警視庁から各局。米花町○○銀行にて強盗事件が発生――』
安室「銀行強盗? なるほど、どうやら僕の出番だ」
灰原「すごい……執行マン驚異の科学力ね……!」
コナン(ただの無線傍受じゃねえか……)
安室「出動だ……!」
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2018/04/15(日) 22:35:00.564ID:k7B/heP90
ブォンブォン
安室「さあ、ここから先は危険な執行の時間になる。君たちはすぐに家へ帰るんだ」
コナン「う、うん」
灰原「待って!」
安室「?」
灰原「わ、私たちも連れていってもらえないかしら」
コナン「え!?」
安室「それはできないよ。言っただろう? 執行はとても危険なんだ。正義と悪の一騎打ち……」
安室「それに、このRX-7は暴れ馬でね。一度乗ってしまえば、無傷でいられる保証はない」
灰原「それでも……!」
コナン「オイ灰原。無茶言うなって。安室さんも困ってるし、ほら帰ろう」
安室「そんなに一生懸命頼まれちゃったら、断れないな」
コナン「ええええええええええっ」
安室「さあ、乗るんだ! シートベルトを締めて!」
灰原「急いで!」
コナン「ちょちょっとまっ」
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2018/04/15(日) 22:38:12.436ID:k7B/heP90
安室「外道の血を純白のボディに浴びたいと、RX-7が唸っている……!」
ブォォォォン
灰原「凄い、工藤くん……見て! あれが執行マン・ゼロ・ハンドル……!」
コナン「ただのハンドルだろ。ってか工藤って呼ぶなよ……!」
コナン「あの安室さん。やっぱり危ないし、僕たち帰った方がいいんじゃ」
安室「緊急時だからね。今日は君たちに執行マンの称号を与えることにするよ」
灰原「えっ!」
コナン「えー」
安室「『ゼロの執行マン2(ツー)』と『ゼロの執行マン3(スリー)』だ」
灰原「ツー……!」
コナン(ゼロなのかスリーなのかハッキリしろよ……)
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2018/04/15(日) 22:42:04.602ID:k7B/heP90
コナン「あ、安室さん。色々と心配なんだけど」
安室「悪いんだけど、今は僕のことを『執行マン』と呼んでくれないかな」
コナン「…………執行マン。相手は銀行強盗なんだよね。きっと出入り口は警官隊が取り囲んでると思うんだけど」
安室「だろうね」
コナン「それじゃあ、車で乗りつけるのは難しいんじゃ……」
安室「それは心配いらない。執行アイテムがある」
安室「それに、突入するために必要な情報はこのデータベースに入っているんだ」
安室「現場の見取り図や、犯人、人質の位置関係もばっちりリサーチ済みってわけさ」
コナン「へぇ……でも、突入時に車のナンバーで照合されちゃったりは……」
安室「おっと、僕としたことが。忘れていたよ。スイッチオン!」
安室「『執行マン・ゼロ・ナンバープレート・ゼロ』を使えば、プレートが収納されるんだ」
コナン(違法じゃねえか……!)
灰原「フフ。バカね江戸川くん。執行マンにぬかりがあるわけないでしょう?」
コナン「そ、そうだな……」
0011以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/04/15(日) 22:45:41.971ID:k7B/heP90
警官「人質を解放し、出てきなさい!」
犯人「うっせー! はやく逃走用の車を用意しやがれ!」
警官「ぐっ……このままでは……」
機動隊A「あ? あれはなんだ?」
機動隊B「白い車が猛スピードでこちらへ突っ込んできます!」
警官「あれは……! 執行マンか!?」
安室「落ちろっ!」
バシュッ
灰原「あれは! 執行マン・ゼロ・ミサイル……!」
コナン「ミサイル!?」
コナン(ンなもんまであんのか!?)
機動隊B「なんか飛んできます!」
警官「逃げろ!!!」
ワーキャー
安室「よし! 警官隊は退いたな! 僕の独壇場だ!」
コナン「マジかよ……!」
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2018/04/15(日) 22:49:27.316ID:k7B/heP90
バリーン
犯人A「うおっ! な、なんだ!? み、ミサイル!?」
人質A「いやー!!!!」
人質B「ぎゃああああああああああ」
コナン「あ、安室さん! あのミサイル大丈夫なの!?」
安室「大丈夫。催涙ガスを噴射するだけで、人質を傷つけることはないさ。それよりも、喋ってると舌を噛むよ!」
ガッ
コナン「うわっ」
安室「このまま突っ込む! うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
人質A「く、車が!」
犯人B「ひ、ひえええ」
安室「逃がすものかぁ!!!!」
ズドォン
グチャアアア
犯人B「ぐあああああああああ……」
安室「ひとつ!」
犯人A「ひ、ひえええ……」
0014以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/04/15(日) 22:52:25.979ID:k7B/heP90
犯人A「こ、殺される……! 助けてくれぇ!」
安室「これで、終わりだ! ふたぁつ!」
ギュオォォォン
ズドォン
グチャアアア
犯人A「ぎゃあああああああ……」
灰原「やった……!」
安室「執行完了……! これより、帰投する!」
ブォォォォォン
機動隊A「犯人が押しつぶされています! 人質は無事です!」
警官「執行マン……いったい何者なんだ……!」
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2018/04/15(日) 22:55:36.566ID:k7B/heP90
安室「どうやら、またこの街に束の間の平和をもたらしたようだね……」
灰原「はぁ……夢の様だった……」
コナン「……ねえ、安室さん」
安室「ん? なんだいコナンくん」
コナン「今のは、ただの殺人で正義じゃない……」
安室&灰原「「 !? 」」
コナン「いくら相手が犯罪者だからって、命を奪っていいことにはならない……!」
コナン「そんなものは、正義とは言えない!」
安室「…………ハァ、コナンくん」
コナン「…………」
安室「……歌います、聴いてください」
灰原「ミュージック・スタート」
テレレレテレレテレレテレレ……♪ https://youtu.be/3j9vrTsLqyA
コナン「!?」
安室「真実は~いつも~ひと~つでも~♪ 正義はそう~涙の数だけ~♪」
0016以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/04/15(日) 22:58:38.737ID:k7B/heP90
安室「誰も傷つかず 誰も傷つ~けないまま~♪↑↑↑」
安室「君を守ることなどはできないとわかってる♪」
安室「完~全~なる~正~しさ~な~どーーーーーーーーーーー♪」
安室&灰原「「 無(ゼロ)なんだよ~♪ 」」
コナン「いや、安室さん! それは違う!」
コナン「そんな正義は認めない! 正義のために、人が死んでもいいのか!?」
安室「……」
コナン「……」
安室「真実は~いつもひとつ♪」
安室「だけど正義は~いつも~♪ ひ~とつ~じゃない~♪ 無限な~ん~だ~♪↑↑↑」
安室&灰原「「 無(ゼロ)じゃないんだ~♪ 」」
コナン「歌うのやめろ!!!」
安室「コナンくん……君と僕の『正義』に対する価値観はだいぶ違うようだね」
コナン「そうみたいだね……」
安室「いいだろう。君と僕とで決着をつけよう」
コナン「ああ……だが、その結末は……」
コナン「劇場で確かめよう! 『映画名探偵コナン ゼロの執行人』! 大ヒット上映中!」
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