0001以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/05/25(金) 20:55:03.030ID:iJYHb2SA0
俺「浮いた話の一つも聞かないけど。かわいいのにもったいねえな」
幼馴染「キミだって人のこと言えないでしょうが。恋人どころか女の子と親しげにしてるって話も聞かない」
俺「お前だって女の子じゃねえか。俺はお前といればそれで十分なんだよ」
幼馴染「はぁ……。そんなこと言ってるから恋人の一人もできないんじゃん。モタモタしてると私しかいなくなっちゃうよ?」
俺(なんだよこいつ鈍いな……。ずっとお前のことが好きなんだよ気付けよ……)
幼馴染(ほんと鈍感なんだから。幼稚園の時からアピールしてるんだからいい加減気付いてよ)
俺「帰るか……」
幼馴染「あっ、途中でご飯食べていかない? ハンバーグ屋さんが新しくできたって聞いたんだー」
俺「いいね。どの辺にできたの?」
幼馴染「隣町」
俺「遠いじゃねえか……。まあいいけど」
幼馴染「えへへー♪ 楽しみー!」
俺「食いしん坊さんかよ」
幼馴染(キミとのデートが楽しみなんだよバカ!)
俺(なんかデートみたいだな。俺も楽しみだぜ)
0002以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/05/25(金) 20:56:16.865ID:iJYHb2SA0
俺「ハンバーグセット1つ」
幼馴染「私はチーズハンバーグとデミグラスハンバーグセット1つずつで」
俺「よく食うな……。なんで太らないのか不思議だわ」
幼馴染「栄養は全部胸にいくんだよー! どや! 私の胸の前にひれ伏せ!」
俺(最高です……最高ですよ……。触ってみたい……!)
幼馴染(早く堕ちろ……! 好きだって一言言えばいくらでも……)
俺「俺別に胸とか興味ないし」
幼馴染「……なっ!?」
俺「おっ、ハンバーグ来たぞ。食おうぜ」
幼馴染「ぐぬぬぬぬぅ……! いただきます」
俺「いただきます。んまーい」
幼馴染「んぐんぐ。おいひいね♪ もぐもぐ、はぐはぐ」
俺「ほら、ほっぺたに付いてんぞ」フキフキ
幼馴染「……! あ、ありがと……」テレテレ
俺「……かわいいなぁ」ジー
幼馴染「んふふ……さいこー♪ むしゃむしゃぱくぱく」
0003以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/05/25(金) 20:56:59.264ID:iJYHb2SA0
俺「ごちそうさまでした」
幼馴染「んぐっ、ぷはーっ! 食べた食べた! ごちそうさまでしたー」
俺「あの量を軽くペロリだもんなあ」
幼馴染「……けぷっ」
俺(これだよこれ。食べた後のげっぷ。なんであんなかわいくげっぷできるんだよ。もはや反則だろ)
幼馴染(あわわわわ……! げっぷ出ちゃった……! うぅ……恥ずかしいぃぃ……!)
俺「お前食後にげっぷする癖治せよな……。一緒にいるのが俺だからいいけどさ」
幼馴染「く、クセじゃないもん! キミの前だと……安心しちゃって……その……」
俺「まあ俺の前だけならいいよ。が、我慢するのもよくないしな」
幼馴染「もうしないように気をつけます……」
俺「いやいや。だから我慢するなって。な?」
幼馴染「……?」
俺「食べたらちゃんとげっぷしろよ?」
幼馴染「イヤだよ! 恥ずかしいもん!」
0004以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/05/25(金) 20:57:40.363ID:iJYHb2SA0
俺「なあ、お前彼氏とか作らないの?」
幼馴染「なーに? さっきの続き? ……キミはどうなの? 彼女。作らないの?」
俺「俺は、その……モニョモニョ」
幼馴染「えっ! やっぱり好きな人いるの!?」
俺(お前だよ!!)
俺「お前こそ好きな人いるんだろ。隠してたってわかるぞ」
幼馴染「私は、その……ムニャムニャ」
幼馴染(キミだよ!!)
俺「はぁ……いるのかぁ……」
幼馴染「はぁ……」
俺「……」
幼馴染「……」
俺「……」
幼馴染「……」
俺「……もうこの話はやめようか」
幼馴染「……そうだね」
俺「はぁ……」
幼馴染「はぁ……」
俺「じゃあまた明日」
幼馴染「あ、うん。朝迎えに行くね」
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2018/05/25(金) 20:58:20.677ID:iJYHb2SA0
俺「あいつの好きな人って誰なんだろう……。気になるなぁ」
俺「男で話してるやつなんて敵男くらいだし……まさか好きな人って敵男なのか?」
俺「友子に相談してみよ」プルルルル
友子『もしもーし? どした?』
俺「あっ、友子? 相談なんだけどさ」
友子『またなの? この前も一方的に惚気聞かされたのに』
俺「かくかくしかじかでね? 俺、どうしたらいいのかなって……」
友子『だーかーらー。告白しなって。あたしが保証するから。成功間違いなしよ』
俺「でも……」
友子『あんたらほんとクソね。クソだわ。あークソクソ。爆発しろ』プチッ
俺「あっ……切れちゃった。結局何も進まないじゃん」
俺「……寝よ」
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2018/05/25(金) 20:59:13.840ID:iJYHb2SA0
幼馴染「はぁ……好きな人、かぁ……。友子ちゃんだよね、やっぱり。仲よさそうだし」
幼馴染「私じゃダメなのかな……。こんなに好きなのに」
幼馴染「敵男くんに相談してみよ」プルルルル
敵男『もしもし。どうしたの? 何かあった?』
幼馴染「敵男くん? こんばんは。ちょっと相談したいことがあって……」
敵男『あっ、うん。いつものやつだね』
幼馴染「かくかくしかじかで……。私どうしたらいいんだろう……」
敵男『あのね? 僕にできることは何もないんだよ。どっちかが素直になるだけで解決なの』
幼馴染「うーん?」
敵男「好きだって言ってみたら? 5秒で解決だよ。頑張ってね応援してるから。それじゃ』プチッ
幼馴染「うーん、よくわかんない……」
幼馴染「明日もお弁当作らないとだし、もう寝ちゃお」
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2018/05/25(金) 21:01:32.691ID:iJYHb2SA0
幼馴染「おーはーよー。おーはーよー」ドンドンドン
俺「……おはよ」ガチャ
幼馴染「あーもう、寝癖! 制服もグネグネだし! じっとしててね」ナオシナオシ
俺「ん……ありがと」
幼馴染「ふふん、全部私に任せてくれてもいいんだからね」
幼馴染(お世話したい。でも私の全てを任せたい)
俺「お前いい奥さんになりそうだよなー」
俺(結婚するのか……? 俺以外のやつと……)
幼馴染「奥さんかぁ。ね、もし私が奥さんになったらどうする?」
俺「うーん……。幸せだろうなあ。理想といえば理想かもしれないね」
幼馴染(どきっ! そ、それって……!)
俺「まあありえないだろうけど」
幼馴染(あり得るよ! キミが一歩踏み出すだけでゴールインだよ!)
俺「結婚願望とかあるの?」
幼馴染「うん! ある! あるよ!」
俺(花嫁姿も似合うだろうなあ。今すぐにでも抱きしめて愛を誓いてえ……)
幼馴染「でもまずはお付き合いからだよねっ! 二人でゆっくり愛を……って私なに言ってんだろ! あはは!」
俺(お前への愛はもう限界まで育ち切ってるよ。破裂寸前だよ。ああもう!)
0010以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/05/25(金) 21:02:32.563ID:iJYHb2SA0
幼馴染「あれ? 友子ちゃんと敵男くんだ。珍しいね、二人で登校なんて」
俺「……本当だ。あっ、おい! 見てみろよ!」
幼馴染「わわっ! 手繋いでる! ま、まさかあの二人……?」
俺「つ、付き合ってる……のか?」
幼馴染(うわわわわ! もし友子ちゃんのことが好きだったらきっと傷付いてるよ! どうしようどうしよう……)オロオロ
俺(あわわわわ! もし敵男のことが好きだったらきっとヘコんでる! 一体どうしたら……)オロオロ
幼馴染「……」チラッ
俺「……」チラッ
幼馴染(すっごいオロオロしてる! やっぱり友子ちゃんのこと好きだったんだ!)
俺(めっちゃ動揺してる! やっぱり敵男のこと好きだったのか!)
俺「……なあ」
幼馴染「な、なにカナ?」
俺「元気出せよ」
幼馴染「キミがだよ」
俺「……?」
幼馴染「?」
0012以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/05/25(金) 21:04:05.340ID:iJYHb2SA0
友子「えっ、なに? 見られてたの? かーっマジかー」
俺「お前たち付き合ってたんだな」
幼馴染「あわわわ……修羅場……修羅場だよ……」
敵男「別に隠すことでもないんだけどね」
幼馴染(殴り合い? 殴り合いなの?)
友子「今朝突然告白されてねー。付き合いたてホヤホヤよ。うふふーん」
俺「お、お前なかなかやるじゃん……」ヒソヒソ
敵男「君も早く付き合っちゃいなよ。見ててヤキモキする」ヒソヒソ
俺「そんな簡単に言うなよ」ヒソヒソ
敵男「そっちの場合死ぬほど簡単なんだけど」ヒソヒソ
幼馴染(コソコソ二人で何を……。はっ!? まさか決闘の時間と場所を!?)
友子「あんた多分勘違いしてるわよ」
幼馴染「なにが?」
友子「この四人の関係。すっごく単純なんだから」
幼馴染「Uの字だよね」
友子「ニだよ」
0013以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/05/25(金) 21:05:47.236ID:iJYHb2SA0
幼馴染「お弁当食べよー」
俺「毎日作ってもらってすまんな」
幼馴染「私が(キミのこと)好きで作ってるんだから気にしないで」
俺「俺も(料理)好きだから今度から時々俺も作るよ」
幼馴染(えっ、なに? 告白? えっ?)
俺「どうした? ほら食べようぜ」
幼馴染「あっ、う、うん。それじゃあこっちの大きい方が──」
俺「お前のな。俺はこっちの小さい方」
幼馴染「えへへ……」
俺「いただきまーす……ってまたハート弁当か」
幼馴染「イヤなら食べなくていいよーだ。いただきまーす」
俺(勘違いしちまうだろうが……。その気もないのにハートになんてするなよな)
幼馴染「んぐんぐ……んぐっ。んぐんぐんぐ……」
俺「あーうまかった。ごちそうさまでした」
幼馴染「えへへ、喜んでくれて嬉しい♪ ごちそうさまでした!」
俺「……」ワクワク
幼馴染「けぷぅ」
俺(きたああああ!! 好きいいいい!!)
幼馴染(ああああ! またやっちゃったああああ! 嫌われるぅぅぅぅ!)
0014以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/05/25(金) 21:07:48.882ID:iJYHb2SA0
幼馴染「かーえーろー! かーえーろー!」バンバンバン
俺「……っ!?」ガバッ
幼馴染「おはよ♪ 帰ろー」
俺「寝てたのか……。帰るか」
幼馴染「あっ、やっぱりちょっと待ってて!」
俺「なんだ、トイレか?」
幼馴染「分かるならわざわざ言わないでよっ! 待っててね!」タタタッ
俺「急がなくていいぞー」
友子「ねー、あんたいつ告白するの?」
俺「こ、告白って……友子、お前そんな」
友子「焦れったいっていうかさー。好きなんでしょ?」
俺「あいつのことは……好きだけど……」
友子「だけど?」
俺「もしフラれてよそよそしくなったら……」
友子「ならないっての!」
俺「万が一でも怖いの!」
幼馴染「……っ」ガタガタッ
友子「やっべ……」
俺「あっあっあっ」
幼馴染「あの、今の……」
友子「待って待って、どこから聞いてた?」
幼馴染「あんたいつ告白するの、ってところ……」
俺「全部じゃねえか! トイレ行ったんじゃねえのかよ!」
友子「あはは……あたし帰るね……」ソソクサ
0016以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/05/25(金) 21:08:47.634ID:iJYHb2SA0
俺「……」
幼馴染「……」
俺「えっと、ごめんな」
幼馴染「……私っ、うぅっ……ぐすっ……」
俺「 」
幼馴染「キミのことが好きっ……! 小さい頃からずっと……!」
俺「っ!?」
幼馴染「だから……だか、らぁ……ひっく……」
俺「お、俺だって昔から……! ずっと、好き、だよ」
幼馴染「うぇぇ……うれしいよぅ……」
俺「よ、よしよし」ナデナデ
幼馴染「……つ、付き合ってくれる?」
俺「こっちからお願いしたいです。付き合ってください」
幼馴染「好きーっ!」ダキッ
俺「あはは……よかった……」ギュッ
友子「全然大丈夫じゃんか……。あぁ、よかった……」コソコソ
0017以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/05/25(金) 21:10:54.649ID:iJYHb2SA0
俺「もう付き合い始めて三ヶ月か。なんだか今までお前と過ごした年数よりよっぽど満ち足りてたな」
幼馴染「えへへぇ♪ 私も今すっごく幸せだよ~」
俺「こうしてお前の部屋に来るのもなんか緊張するよ」
幼馴染「わ、私も……えへ……」
俺「で、今日は三ヶ月記念日なの? 刻み過ぎじゃない? 先月もやったよね。先々月も」
幼馴染「……重いかな?」
俺「特別感があんまりない」
幼馴染「でもケーキ食べたくない?」
俺「ケーキ食べてるお前を見るのは楽しい」
幼馴染「いやんいやん♥ 恥ずかしいよぅ! ね、ね、食べさせて?」
俺「はいはい。あーん」
幼馴染「あーん♪ ……むぐむぐ」
俺「どんどん食べるんだ。さあさあ」
幼馴染「んぐぐっ……はむはむ」
俺「おいしい?」
幼馴染「んっ……えへへ、おいし──けふぅっ」
俺「かわいい……」
幼馴染「うぅ……。あっ、 ……ってる……」
俺「え? なに?」
幼馴染「えへへ……♪ 今日さ、特別な記念日にしちゃおっか♥」サスサス
俺「お、おう……!?」
幼馴染「優しくしてね……?」
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