0001以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/06/09(土) 21:29:05.228ID:kx500pJF0
俺「そこまで落ちぶれてないから」
幼馴染「えー?私これでも結構モテるんだよ?」
俺「どこの世界にそんなマニアがいるんだか・・・」
幼馴染「やれやれ、君は何年経っても変わらないねえ」
俺「人なんてそんなもんだろ」
幼馴染「私ね、お見合いに誘われてるんだ」
俺「ふーん」
幼馴染「ふーんって!もうちょっと興味もちたまえよ」
俺「興味ないし」
幼馴染「じゃあお見合いに行ってもいいわけー?」
俺「どうぞどうぞご自由に」
幼馴染「ふーん」
0007以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/06/09(土) 21:32:08.547ID:kx500pJF0
幼馴染「本当に行っちゃうよ?」
俺「おう、行ってこいよ」
幼馴染「・・・」
俺「え、なに?」
幼馴染「別に」
俺「なんか怒ってる?」
幼馴染「怒ってないよ、たださ」
俺「うん」
幼馴染「いや、なんでもない。蛇足だったね」
俺「なんだよそれ」
幼馴染「気にしないで、モーマンタイだよ!君」
俺「あ、その映画まだ見に行ってない」
幼馴染「じゃあさ次の日曜日・・・あ、その日はお見合いだった」
俺「いいよ、一人で観に行くから」
幼馴染「別に他の日でもいいのに・・・」
0010以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/06/09(土) 21:37:44.255ID:kx500pJF0
幼馴染「よ!少年、彼女できたか?」
俺「少年って歳じゃねえし、彼女のこと毎回聞くな、嫌味か」
幼馴染「あはは、すまない青年」
俺「それでお見合いはどうだったんだよ?」
幼馴染「あ、気になる?やっぱり気になっちゃう感じですかね?」
俺「別にどーでもいいけど。他に話題ないし」
幼馴染「そっかぁ」
俺「どうせお見合いにくる奴なんてロクでもない童貞野郎なんだろ」
幼馴染「いい人だった」
俺「え?」
幼馴染「年上なんだけどすごく優しくてね。公務員だから時間があるおかげで平日も趣味を楽しんでるんだって」
俺「へー」
幼馴染「なんだよその反応は」
俺「いやお前がジジイ専門だとは知らなくてな」
幼馴染「失敬な!私そんな年上好きなわけじゃないから!」
0013以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/06/09(土) 21:41:21.947ID:kx500pJF0
俺「それで、そいつとまた会うのか」
幼馴染「うん、ちょっと悩んでる」
俺「なんで?」
幼馴染「ちょっとね」
俺「悪い奴じゃないんだろ?」
幼馴染「そうだけど・・・」
俺「じゃあ会ってこいよ、会わないとどんな奴かもわからないだろ?」
幼馴染「また会っていいのかな?」
俺「なぜ俺に許可を取る・・・自分のことだろ?」
幼馴染「私は別に許可なんて・・・」
俺「それによ、会ってびっくり!実は冬彦さんかもしれないぞ?」
幼馴染「だからそういう人じゃないってば!」
俺「わかるのか?」
幼馴染「わかるよ、話せばどんな人かってくらい」
0014以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/06/09(土) 21:45:26.156ID:URKDpkDY0
呂布「そこまで落ちぶれてないから」
張遼「えー?私これでも結構モテるんだよ?」
呂布「どこの世界にそんなマニアがいるんだか・・・」
張遼「やれやれ、君は何年経っても変わらないねえ」
呂布「人なんてそんなもんだろ」
張遼「私ね、魏に誘われてるんだ」
呂布「ふーん」
張遼「ふーんって!もうちょっと興味もちたまえよ」
呂布「興味ないし」
張遼「じゃあ魏に行ってもいいわけー?」
呂布「どうぞどうぞご自由に」
張遼「ふーん」
0015以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/06/09(土) 21:48:34.298ID:kx500pJF0
幼馴染「これはこれは爺さんや、こんな場所で奇遇ですな」
俺「これはこれは婆さんや、アンタいつも暇ですな」
幼馴染「まったく、君にだけは言われたくないね」
俺「お前今日あの変態ロリコン野郎と今日デートじゃないのか?」
幼馴染「会ったこともないのにどれだけ悪く言うのかな」
俺「行かないのか?」
幼馴染「うん・・・どうしようかなって」
俺「ロリコン待ってるんだろ?」
幼馴染「そうだけど・・・」
俺「いいじゃん、どうせ奢ってもらえるんだしタダ飯食ってこいよ」
幼馴染「はぁ、君ってやつは本当に・・・」
俺「悩むくらいならばっと行ってばっと帰ってこいよ」
幼馴染「わかった・・・」
俺「やれやれ、手のかかる婆さんだな」
幼馴染「ねえ、あのさ」
俺「なんだよ」
幼馴染「いいのかなこれで」
俺「いいんだよこれで」
0017以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/06/09(土) 21:53:18.715ID:kx500pJF0
俺「よう」
幼馴染「・・・」
俺「おいって」
幼馴染「あ!」
俺「なんだよぼーっとして」
幼馴染「いや、なんでもないよ!よっ!元気かいブラザー?」
俺「元気なんて出ねえよ、氷河期つったって未だに仕事決まってねえし良いことねえし」
幼馴染「彼女もいないしね?」
俺「うるせーよ」
幼馴染「へへ、まだいないんだね」
俺「俺はお前と違ってお見合いなんか行くほどガツガツしてねえから」
幼馴染「あ、それは酷いんじゃないかな?私は行きたくて行ったわけじゃ・・・」
俺「でも結果的に行ってるじゃねえか」
幼馴染「それは君が・・・」
俺「おまけにデートまでしてる」
幼馴染「それだって君が・・・」
俺「なんだよ、俺の意見なら何でも従うのか?」
0018以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/06/09(土) 21:58:31.841ID:kx500pJF0
幼馴染「別にそういうわけじゃないけど・・・」
俺「本当お前みたいな奴とデートする奴の気がしれねえわ」
幼馴染「・・・」
俺「なんだよ、いつもみたいに言い返してこいよ。調子狂うな」
幼馴染「・・・結婚しようって」
俺「は?」
幼馴染「今日ロリコンに結婚しようって言われた」
俺「お前がロリコンっていうなよ・・・」
幼馴染「私断ろうと思ったんだけど、どうしてかな、すぐに断れなかった」
俺「何で断る必要があるんだよ」
幼馴染「だって・・・」
俺「きらいじゃないんだろ?」
幼馴染「・・・」
俺「なら断る理由なんてないだろ」
幼馴染「・・・バカだね、君も私も」
俺「何の話をしてるんだよ」
0019以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/06/09(土) 22:03:11.813ID:kx500pJF0
幼馴染「覚えてる?小さい時にさ、たぶん幼稚園の頃だったのかな。ずっと一緒にいようって言ったこと」
俺「覚えてねえよそんな昔のこと」
幼馴染「私は覚えてる、ずっと忘れられないんだ。あの約束が、ベタかもしれないけど」
俺「そんな昔の話は時効だろもう」
幼馴染「じゃあまた作ろうよ、約束」
俺「なんでそんな約束しなきゃいけないんだよ」
幼馴染「君だってわかってるでしょ?このままだと」
俺「このままだと何だよ」
幼馴染「わかってるよね・・・」
俺「何をだよ・・・」
幼馴染「わかっててよ・・・」
俺「わからねえよ・・・」
0020以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/06/09(土) 22:08:50.735ID:kx500pJF0
幼馴染「やあ、ベイビー。ちゃんとママのミルク飲んでるかい?」
俺「いきなりシモネタかよ」
幼馴染「バカ、そういう意味じゃないって」
俺「なんだよ急に呼び出して」
幼馴染「うん、まぁね」
俺「俺は就活で忙しいんだ、大企業で働いてるお前様と違って暇じゃねえんだよ」
幼馴染「あのね、今日ロリコンと会ってきた」
俺「はいはい、じゃあ帰るぞ」
幼馴染「聞いて!」
俺「うるせえな・・・なんだよ」
幼馴染「それでね、結婚のこと。OKした・・・」
俺「そうかいそうかい、じゃあ帰るぞ」
幼馴染「待ってよ!ねえ、なんも感じないの?」
俺「なんだよ、祝えば良いのか?」
幼馴染「そうじゃなくてさ!はぁ、もう・・・君ってやつは本当に」
俺「おめでとう」
幼馴染「え?」
俺「だから、おめでとうっていってんだよ」
幼馴染「・・・」
俺「なんだよ」
幼馴染「ううん・・・ありがとう」
俺「おう・・・」
幼馴染「あと、ごめんね」
俺「何にだよ」
0022以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/06/09(土) 22:16:22.644ID:kx500pJF0
母「ねえあんた」
俺「ん?」
母「今日って幼馴染ちゃんの結婚式じゃないの」
俺「あぁそうだな」
母「そうだな、じゃないわよ。どうして行かなかったの」
俺「もう祝福はしたから」
母「そういう問題じゃないでしょ!誘われたんだから行かないと!」
俺「金」
母「え?」
俺「祝儀はどこから出す?喪服代はどこから出す?」
母「それくらい親が・・・」
俺「この歳でさ、親に式代出してもらってるやつがどこにいるわけ?」
母「アンタは就職氷河期のせいで仕事が決まらないから仕方ないし・・・」
俺「どんな時でも決まってるやつは決まってる。時代のせいにしたって将来が明るくなるわけじゃない」
母「それはそうだけど・・・」
俺「それに参加してどうする?仕事もしてないのに他の奴と何を話す?学生時代の部活の話か?」
母「・・・」
俺「俺なんかが式に出ても迷惑なだけだ、新郎新婦の顔に泥を塗る」
母「幼馴染ちゃんはそんな事思うような子じゃないと思うけど・・・」
俺「表には出さないだろ、表にはな」
母「あんたねえ・・・」
俺「いいんだよこれで」
0024以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/06/09(土) 22:21:17.865ID:kx500pJF0
幼馴染「やあ!ちょっとだけ久しぶりだね、元気にしてたかな?」
俺「おう」
幼馴染「君ねえ?結婚式すっぽかす奴がどこの世界にいるんだ?」
俺「わりい」
幼馴染「だいたいさ、君はいっつも人に迷惑ばっかり」
俺「本当ごめん」
幼馴染「・・・なんだよ、らしくないじゃないか」
俺「別に」
幼馴染「調子狂うな・・・まったく」
俺「・・・」
幼馴染「まぁいいや、今度さうちの旦那と三人で前に見えれなかった映画をさ」
俺「会わない」
幼馴染「え?」
俺「俺、もうお前とは会わない」
幼馴染「え?ちょ、ちょっとまって。急にどうしたの?」
俺「前から決めてたことだから」
幼馴染「わけわかんないよ、どうして会わないの?」
俺「ごめん、元気で。じゃあな」
幼馴染「あ、ちょ、ちょっと!」
0027以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/06/09(土) 22:27:56.652ID:kx500pJF0
幼馴染「まってよ!なんでそんな事言うの」
俺「・・・」
幼馴染「私が結婚したから?ごめんって!でもあれはさ!」
俺「・・・」
幼馴染「私だって待ったんだよ!ずっと!でももうわからなくなっちゃったんだよ!」
俺「・・・」
幼馴染「どうしたら良かったのかな!?もっと待ってたらよかったのかな!?」
俺「・・・」
幼馴染「ねえ本当にわからないの!?本当にわかってないの?」
俺「・・・」
幼馴染「私は昔から変わってないんだよ!!君とずっと一緒にいれればそれでよかったのに!!」
俺「知ってるよ!!!!」
幼馴染「なっ・・・」
俺「知ってるよ馬鹿!!!そんなこと言われなくても!!!!」
幼馴染「じゃあ・・・じゃあ何で何も言ってくれなかったの・・・」
俺「俺には何もできないからだよ!!!」
0031以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/06/09(土) 22:38:48.327ID:kx500pJF0
俺「俺には仕事がない!金もない!!顔も性格もいいわけじゃない!!何もないんだよ!!!」
幼馴染「そんなのいらない・・・何もなくてよかったのに」
俺「俺はお前を幸せにはできない・・・」
幼馴染「幸せの定義なんて人それぞれだろ・・・馬鹿・・・」
俺「現実はそんなに甘くないんだよ、いつまでも夢見る少女じゃいられないぞ」
幼馴染「私ロックは嫌いだって何回も言ってるだろ・・・」
俺「でもな、あいつなら大丈夫だと思った」
幼馴染「え・・・?」
俺「お前の結婚相手だよ」
幼馴染「あぁ・・・」
俺「優しいし公務員だから安定して時間と金がある」
幼馴染「うん・・・」
俺「俺にはできないこと、あいつならやってくれると思う」
幼馴染「うん・・・」
俺「だからもう俺には会うな、結婚したのに男と会うのは変だろ?」
幼馴染「わかった・・・」
俺「おう・・・それじゃあな」
幼馴染「あのさ」
俺「ん?」
幼馴染「ずっと好きでいてくれてありがとうね」
俺「お前もな、小1の時の事覚えていてくれてありがとな」
幼馴染「あはは・・・本当嘘つきなんだから。私よりしっかり覚えてたじゃん・・・」
0033以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/06/09(土) 22:49:40.851ID:kx500pJF0
団塊ジュニア世代をご存知だろうか。
第二次ベビーブーム世代とも言われるこの世代は1971年から1974年生まれの者である。
この世代では毎年200万人を超えた子供が生まれており、
これは現在の年間出生数である約100万人の2倍にあたる。
子供が多い分たくさん友達を作ることができたが、
その反面、受験戦争や就職戦争といった世代内の競争が非常に激化した時代だった。
おまけに大学進学率の上昇とバブル崩壊による就職難の影響により
過去類を見ないレベルで就職は難しいものとなった。
これに対して政府は大した政策を打ち出すこともなく、文字通り世間から見捨てられてしまった世代である。
挙げ句「自己責任」などともいわれてしまい、未だに苦しんでいる団塊ジュニア世代は少なからず存在する。
時代のせいにはできないが、社会のせいにはできないが、本当に自己責任で済まされる問題なのだろうか。
0037以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
2018/06/09(土) 22:59:04.916ID:kx500pJF0
――――2018年
母「幼馴染ちゃんから年賀状が届いたわよ」
俺「おう」
母「あらあら、幼馴染ちゃんもすっかりお母さんの顔になっちゃって」
俺「・・・バイト行ってくるわ」
母「あら、読まないの?」
俺「うん、いいや」
母「たまには会ってあげなさいよ」
俺「まぁ、気が向いたらな」
謹賀新年
やあ、少年元気かい?久しぶりだね。
少年って歳でもないな、お互いもう本当のオジサンとオバサンだね。
子供が3月に高校を卒業するのでやっと手を離れます。
まったく子育ては本当に疲れるね、二度とやりたくないよ。
時間ができるので、久しぶりに会いたいって思ってます。
今はどんな生活をしているか話を聞くのが楽しみです。
嫌でなければ下の電話番号に電話してください。
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