今世界を救ってる

俺「来んなよ！今世界を救ってんだよ！」

妹「(またネトゲしてるんだ。私とゲームどっちが大事なんだろう…)」

妹「わかった。夕飯作り終えるまでに頑張って世界を救ってね…」

俺「(すまない妹、今俺は世界を救うための>>16の真っ最中なんだ…！)」

レベル上げ

俺「おおおお…！！！」ﾎﾟﾁﾎﾟﾁ

俺「(俺がここで頑張らなきゃゲームの中の世界はどうなっちまうんだ！すまない妹！)」ﾃｨﾛﾘﾝｯ

数時間後

妹「お兄ちゃん…そろそろ世界救った？」ｺﾝｺﾝ

俺「>>22」

助けてくれ！ゲームの中からモンスターが出てきた！

「助けてくれ！ゲームの中からモンスターが出てきた！」

ｷｼｬｧｧｯ!!!!!!!

妹「！？ すぐに行くねお兄ちゃん！」ｶﾞﾁｬｯ

妹「……！これは…お兄ちゃんが>>29に襲われてる！！」

俺「ひィィ！！」ｶﾞｸﾌﾞﾙ

幼馴染さん

幼馴染「ねぇ、俺くん…！私俺くんのことずっと想い続けてたらこの世界に出てこれたの！これで一緒になれるよ♡」

俺「や、やめろ！俺は3次元の女に興味はねェ！！」ﾄﾞﾝｯ

幼馴染「……！？痛いよ…なんで！ゲームの中ではどんなことがあっても私を愛してくれるって…言ってた…！」

妹「お兄ちゃんから離れろ！この化け物が！！」ｹﾞｼｨｯ

幼馴染「っ…！許せない。私は…なんのために…この世界に！！ウウッ」

幼馴染「>>48！！！！」

俺「ひィッ」

トイレ貸して

俺「お、俺は世界を救う勇者なんかじゃなくて妹に養われてるただのクサレニートだったんだ…！」ｶﾞｸｶﾞｸ

妹「お、お兄ちゃん…！しっかりして！大丈夫！？」

俺「離せ！」ﾄﾞﾝｯ

妹「きゃっ！？」

俺「どうせお前も俺みたいなクズ死ねばいいと思ってるんだろ…？いいよ！今から首吊って死んでやるよォ！！」

妹「そんなことない！>>62だよ！！」

お兄ちゃんはもう死んでるん

妹「そんなこと思うわけないじゃん…！だって…お兄ちゃんはもう死んでるんだから…」

俺「！？」

俺「え…は？き、急に怖いこと言うなよ…！はは、じゃあ今ここにいる俺は何なんだよ！」

妹「>>77だね」

俺「！！！」

ドッペルゲンガー

妹「そんなの私が知りたいよ…！確かにあの日お兄ちゃんは事故で死んだのに…家に帰るとお兄ちゃんそっくりの人が家にいた」

俺「じ、じゃあ俺はなにか…？ドッペルゲンガーか何かだって言うつもりかよ！バカらしい！！」

俺「さてはドッキリかなんかだろ…！慌てる俺の醜態を隠しカメラかなんかで撮っててYouTubeに投稿する気だな！？そうはいくか帰れ！」ﾄﾞﾝｯ

妹「きゃっ…！？待ってまだ話が…」

ﾊﾞﾀﾝｯ

俺「(俺がもう死んでる…？はは、いつまでもニートだから仕返しに騙そうとしてるんだ…そうだ…！そうに決まってる…)」ｶﾞｸｶﾞｸ

ｶﾀｶﾀｶﾀｯ

俺「！？？！！？！ パソコンのキーボードが…勝手に！！！！！」ﾄﾞｷｨｯｯ

パソコン「>>88」

死

死死死死死死死死死死死

俺「ひィィィィ！！！！！！い、妹！！！！助けて！！！パソコンが勝手にィィ！！！！」ﾄﾞﾝﾄﾞﾝﾄﾞﾝｯ

俺「あ、開かない…！嘘だろ！？？！！！ドッキリかなんかなんだよなぁ！？？！！そろそろネタバラシしてくれよ怖ェよ！！！！！」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

ﾊﾞﾘｨﾝｯｯ!!!!!!

俺「！？？！！！(窓ガラスが割れ…！何か…入ってくる…！)」ﾋﾞｸｩｯ

ﾇﾁｬｯ…ﾇﾁｬｯ…

「見ぃつけたぁ…」

俺「(ふ、振り返ったら…あの文字の通り…し、死ぬかも…！けど、このままじっとしてるわけには…！)」ｶﾞｸｶﾞｸ

俺「ひっ…ひィィ…お前誰なんだよ！！！俺に何の用だ！！！！！」ｸﾙﾘ

>>104

オマエハオレジャナイ、シネ

「オマエハオレジャナイ、シネ」

俺「！！！」ﾄﾞｸﾝｯｯ

俺「かはッ…！？お前は…お前のその顔っ…あぁ！」

妹「お、お兄ちゃん…どうかした？さっきからすごい物音がするよ！ここ開けて！お兄ちゃん！？」ﾄﾞﾝﾄﾞﾝ

俺「(妹…ごめん…俺お前のお兄ちゃんじゃなかったみたいだ…！俺は…元いた場所に帰るよ…)」ﾋｭ-ﾋｭ-

俺「ぐふッ！？」ﾋﾞｸﾝｯ

妹「待って！逝っちゃうの…？さ、最期に聞かせてよ！結局あなたは…何だったの…？どうして私の前に現れたの…？」

俺「……>>120」

そうだ……！俺は妹を守るために…………！

俺「(あれ…そういえば俺って一体何なんだ…？)」

俺「(妹のお兄ちゃんの俺はあの霊だろ…？じゃあ何のために俺は妹の前に…)」

「イモウト、オマエモノロイコロス」

妹「え…？こ、この声…！お兄…ちゃ…？」ｿﾞｸｯ

俺「！！！！！(そうだ…俺は妹を守るために！)」ｶﾞﾊﾞｯ

俺「可愛い妹に手を出すんじゃねぇ！！！！この悪霊がッ！！！！！」ｹﾞｼｨｨｯｯ!!!!!!!

「ガアアァァ！？ジ、ジャマスルナァ！！オマエハオレジャナイ！イモウトハオレノモノダァァ！！！！」ｷｼｬｧｧｯ!!!!!!!

妹「お、お兄ちゃん…！助けに来てくれたんだ！」ｳﾙｯ

俺「そうだ…！俺はお前のお兄ちゃんだ…そこにいる悪霊も！俺たちは元々一つだった！！！！」

「ウッ…ウガァァァ！！！！！！！シネエ！！！！」

俺「あの世まで一緒について来てもらうぜ！！！！！喰らえッ、>>133！！！！！！！！」ｶｧｧｯ

妹「お、お兄ちゃぁぁぁぁ！！！！！！！」

「アアアアアアアアッッ！！！！！！！！」

スターダストレビュー

俺「喰らえ！スターダストレビュー！！！！！！！」ｶｧｧｧｯｯ

「ギャアアアアアア！！！！！！ジ、ジョウカサレル…ウグゥ！？イ、イモウトォ！！」

妹「お兄ちゃん！大丈夫だった！？」

俺「あぁ、この通り無事だよ」ﾆｺｯ

「……アア、ニセモノハオレダッタノカ」ｻﾗｻﾗｧ

妹「き、消えた…！助かったぁ…」

妹「これでもう安心だね。お兄ちゃ…！？身体が…透けて…！」

俺「あぁ、目的は果たしたからな。俺も成仏するときが来たみたいだ」ｽｩｩ

妹「そ、そんな！せっかくまた会えたのに！もう少しぐらいいたっていいじゃない！まだ逝かないで！！」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

俺「泣くなよ妹…最期くらい笑って見送ってくれよ…」ｳﾙｳﾙ

妹「う、うぅ…お兄ちゃん、わかった。>>152」

ニャガニャガニャガニャガ！！

妹「ニャガニャガニャガニャガ！！」

俺「はは…サイコマンみたいな…変な笑い方しやがって…」ｽｩｩ

俺「……元気でな。妹」

妹「うん…お兄ちゃんも元気でね。それじゃあ…ばいばい」ﾆｺｯ

ｻﾗｻﾗｻﾗｧ…

こうして俺は成仏し、妹は元の日常生活へと帰っていった。そして数年後

ﾁｭﾝﾁｭﾝ…

妹「ふぅ…今日から私も高校生か…！お兄ちゃん、今ごろあの世で元気にしてるかなぁ…」

「おう！あの世で応援してるからな！頑張れよ！」
「チコクシナイヨウニナ」

妹「……！うんっ。大好きだよお兄ちゃん！」ﾆｺｯ


THE END