真姫「....あのねぇ、宿題がわからないって言って下級生である私に泣きついてたのは誰よ！」

希「そ、それは...ほら！えっと...そう！ほら真姫ちゃんは頭がいいし...頼りがいがあるから」

真姫「っ...ほ、褒めても！勉強はちゃんとしてもらうんだからね！」

希「...わかった！でも、終わったらうちのお願いを聞いてくれる？」

真姫「内容によるわね」

希「よーし！！真姫ちゃんのお願いを聞いてくれるみたいだし！頑張らないと！」

真姫「だから内容によるって」

希「楽しみやね！」

真姫「人の話を聞きなさいよ！！！」

真姫「で？ここって訳？」

希「～♪ここ、前から気になってたんよね」

真姫「よりによってなんでお化け屋敷なのよ」

希「夏と言えばやっぱりオカルトやん？」

真姫「夏と言えばオカルトなんて聞いたことないわよ」

希「そうかなー？」

真姫「...........」


キャー！！

真姫「！！」ビクッ！！

希「んー？もしかして真姫ちゃん怖いのー？」ニヤニヤ

真姫「そ、そんな訳ないわよ！！」

希「ふ～ん...でも、ここのお化け屋敷、滅茶苦茶怖いって評判なんよねー」

真姫「な、なに？怖いの？希？」

希「そうやねー...ゾクゾクするくらい楽しみかな？」

真姫「ふ、ふーん....」

希「........えい」ピトッ

真姫「ひゃあ！！！」ブン！

バシン！

希「ぐへぇ！！」

希「痛い....」

真姫「もう！！」

希「真姫ちゃん、やっぱり怖がってるやん」

真姫「ちょっとびっくりしただけよ！」

希「びっくりねぇ...」

真姫「～っ！！さっさと入るわよ！！」

希「あ！！待ってよ！！真姫ちゃん！」

真姫「...........」

希「おー...中々、いい雰囲気やん」

真姫「いい雰囲気ってなによ」

希「洋風のお化け屋敷って感じやね」

真姫「洋風って...まぁ、たしかに古い西洋のお城の廃墟みたいね」

希「お！真姫ちゃん見て！」

真姫「なによ」

希「アイアンメイデンがあるよ！」

真姫「ひっ！！」

希「なんか新鮮やね」

真姫「何が新鮮よ、意味わかんない！」

希「いやー、ドラキュラの棺桶とか魔女の工房みたいやつとか間近で見たことなかったから」

真姫「普通は見ないから！！そんなもの！！」

希「捕まってる人魚もいたし」

真姫「真っ暗な水槽が急に点いて中におぞましい顔をした人魚がライトアップされた時はびっくりしたわよ....」

希「いい表情をしてたよね」

真姫「してないよ！！悪趣味よ！！」

希「真姫ちゃんはびっくりしてうちに抱き着いてくるし」

真姫「っ～～！！」

希「ふふふ♪」

真姫「もう！！知らない！！」ダッ

希「あっ！！待ってよ！！真姫ちゃん！！」

真姫「..........」タッタッタッ

希「待ってよ、真姫ちゃん！」

真姫「きゃあ！！」ズサッ

希「！！真姫ちゃん！」

真姫「痛たた....」

希「大丈夫！？怪我とかしてない？」

真姫「別にしてないわよ...もう！希が変なことばっかり言うから！！」

希「ごめんごめん、真姫ちゃんが可愛くてつい」

真姫「っ....もう、すぐ調子のいいことを言うんだから....」

希「えへへ....」

チリーン♪

希「ん？」

真姫「いつの間にか違うところに出てたのね、って、ここって社？」

希「みたいやね」

真姫「西洋じゃなかったっけ？ここって」

希「あえて、違うところを入れて恐怖を演出してるのかも」


スー....

真姫「！！」

希「お、あれは妖狐さんかな？」

真姫「ようこさんって人の名前みたいに言わないでよ」

希「金髪で綺麗な妖狐さんやね」

真姫「はぁ...そうね、怖いというよりは綺麗な感じね」

「...........」

希「ふぅ...今日は楽しかったね」

真姫「全く、酷い目に遭ったわ」

希「真姫ちゃんのいい顔がたくさん見れた！」

真姫「貴方ねぇ....」


＼話題のお化け屋敷特集！！／

希「あ！今日行ったやつやん！」

真姫「あ、本当だ」

「本格的な西洋風のお化け屋敷！今までにない再現度！！リポーターが完全攻略！！」

真姫「すごいネタバレをやってるわね、ある意味で、完全攻略って...」

「わぁ！！きゃー！！こ、怖い！！怖い！！！」

希「真姫ちゃんみたいに怖がってる、怖がってる」

真姫「あんなには怖がってないわよ！」

「以上で完全攻略です！」

真姫「あれ？」

希「どうしたの？真姫ちゃん」

真姫「完全攻略っていうのに...あの社が出てないわね」

希「あ、たしかに言われてみればそんなに怖くないからカットされちゃったのかな？」

真姫「あの金髪の妖狐の人、綺麗だったから話題になると思うのに」

～♪

希「あ、凛ちゃんからだ...もしもし？」

凛『希ちゃん見た！？お化け屋敷のやつ！』

希「うん、見た！見てたよー！」

凛『昨日、行っておいてよかったよ！ＴＶで紹介されたからこれから行くともっと混むと思うから』

希「そうやねー」

凛『あ？でも、ほとんど中を映しちゃったし、そんなに混まないかも』

希「あー...でも社とかの部分は映してなかったし、全部は映してないから大丈夫じゃない？」

凛『やしろ？』

希「ほら！ほこらみたいなやつ、金髪の狐のお姉さんがいたでしょ？」

凛『え？そんなのはなかったけど』

希「え？」ゾクッ

凛『かよちんーお化け屋敷に狐の格好したお姉さんとかやしろ？とかいうの見た？』

花陽『見てないよー？』

凛『希ちゃん？かよちんも見てないって、中が少し変わったのかな？でもそんな案内はなかったような...』

希「あは...あはは....」


真姫「希ー？先にお風呂入っちゃうわね」

希「！あ！ちょっと待って！！凛ちゃんまた後で！」

凛『え？』

ガチャ

真姫「？どうかしたの？」

希「いや、その...えっと....」

真姫「？」

希「一緒にお風呂入ろ♪」

真姫「.....は？」

希「あと今日は一緒に寝よう？ね？ね？」

真姫「急にどうしたのよ...」

希「べ、別になにも？」

真姫「？....！まさか...」

希「！.....」

真姫「また、なにか悪戯しようとしてるんじゃないでしょうね？」

希「ち、違うよ！！お願いだから一緒にいて？」

真姫「？？......！」

真姫(ははーん....希もあんなことを言ってたけど、結局怖いのね、もう仕方ないわね)

希(真姫ちゃんには言わないでおこう...でも怖い！！)


その日の夜は二人は仲良く一緒に寝ました

おしまいです
のぞまきが書きたかったんです、お付き合いいただきありがとうございました