1: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/08/25(土) 19:20:46.213 ID:D+duLEviD.net
喪黒「私の名は喪黒福造。人呼んで『笑ゥせぇるすまん』。
ただの『せぇるすまん』じゃございません。私の取り扱う品物はココロ、人間のココロでございます。
この世は、老いも若きも男も女も、ココロのさみしい人ばかり。
そんな皆さんのココロのスキマをお埋めいたします。
いいえ、お金は一銭もいただきません。お客様が満足されたら、それが何よりの報酬でございます。
さて、今日のお客様は……。
香川翔太(30) 消防士
【炎への執着】
ホーッホッホッホ……。」
ただの『せぇるすまん』じゃございません。私の取り扱う品物はココロ、人間のココロでございます。
この世は、老いも若きも男も女も、ココロのさみしい人ばかり。
そんな皆さんのココロのスキマをお埋めいたします。
いいえ、お金は一銭もいただきません。お客様が満足されたら、それが何よりの報酬でございます。
さて、今日のお客様は……。
香川翔太(30) 消防士
【炎への執着】
ホーッホッホッホ……。」
2: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/08/25(土) 19:22:33.089 ID:D+duLEviD.net
ある夜。一軒家が炎をあげて激しく燃えている。ゴオオオオオッ!!!
火災現場へ向かう消防車。現地には、防火服を身にまとった消防士たちが次々と現れる。
ホースを持ち消火作業を行う消防士たち。その中に、精悍な顔立ちの男――香川翔太がいる。
テロップ「香川翔太(30) 消防士・双龍消防署勤務」
炎を恐れず、燃えている家の中に入る消防士たち。
消防士のある一人が、部屋に倒れている母親や小学生の少年を抱きかかえる。
火災から数か月後。小学校で、例の少年が教室で作文を書いている。
少年(燃えている家の中に倒れていた僕とお母さんは、消防士さんに助けられました)
(僕とお母さんが今生きているのは、消防士の人たちのおかげです)
(だから、僕は大きくなったら消防士になろうと思います)
テロップ「東京都、双龍市――」
正午。双龍消防署。建物の中では、午前中の訓練を終えた消防士たちが食事をしている。
消防士たちが食事をしながら会話をする中、香川だけは明らかに周囲から浮いている。
火災現場へ向かう消防車。現地には、防火服を身にまとった消防士たちが次々と現れる。
ホースを持ち消火作業を行う消防士たち。その中に、精悍な顔立ちの男――香川翔太がいる。
テロップ「香川翔太(30) 消防士・双龍消防署勤務」
炎を恐れず、燃えている家の中に入る消防士たち。
消防士のある一人が、部屋に倒れている母親や小学生の少年を抱きかかえる。
火災から数か月後。小学校で、例の少年が教室で作文を書いている。
少年(燃えている家の中に倒れていた僕とお母さんは、消防士さんに助けられました)
(僕とお母さんが今生きているのは、消防士の人たちのおかげです)
(だから、僕は大きくなったら消防士になろうと思います)
テロップ「東京都、双龍市――」
正午。双龍消防署。建物の中では、午前中の訓練を終えた消防士たちが食事をしている。
消防士たちが食事をしながら会話をする中、香川だけは明らかに周囲から浮いている。
4: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/08/25(土) 19:24:31.246 ID:D+duLEviD.net
香川「…………」
消防士たちは、何かひそひそと香川のことを話しているようだ。
消防士たち「香川の奴、一体何を考えて毎日を生きているんだ?」「さあ……、あいつは一匹狼で変わり者だからなぁ……」
「酒を飲む量はごくわずか、タバコは吸わない、ギャンブルも女遊びもしない……。そんなんで生きてて楽しいのか?」
「でも、訓練や勤務は至って真面目……。ある意味、得体の知れない奴だよな。香川って」
ある日。双龍市の郊外。周囲を緑に囲まれた中に、建築から年数が経った家がある。
その家は生活感が全く感じらず、誰も住んでいるようには見えない。どう見ても廃屋だ。
この廃屋の中には人がいない……、いや、一人いる。私服姿の香川翔太だ。
廃屋の居間にいる香川。彼の足もとには、クシャクシャになった古新聞の紙と、透明な液体が入ったペットボトルがある。
ペットボトルのふたを開け、古新聞に油をかける香川。彼はさらにライターを取り出し、古新聞に火をつけようとする。
その時……、香川の後ろからある声がする。
喪黒「お待ちなさい!!」
香川が後ろを振り向くと、そこには喪黒福造が立っている。
香川「うおっ!!びっくりしたあっ!!」
消防士たちは、何かひそひそと香川のことを話しているようだ。
消防士たち「香川の奴、一体何を考えて毎日を生きているんだ?」「さあ……、あいつは一匹狼で変わり者だからなぁ……」
「酒を飲む量はごくわずか、タバコは吸わない、ギャンブルも女遊びもしない……。そんなんで生きてて楽しいのか?」
「でも、訓練や勤務は至って真面目……。ある意味、得体の知れない奴だよな。香川って」
ある日。双龍市の郊外。周囲を緑に囲まれた中に、建築から年数が経った家がある。
その家は生活感が全く感じらず、誰も住んでいるようには見えない。どう見ても廃屋だ。
この廃屋の中には人がいない……、いや、一人いる。私服姿の香川翔太だ。
廃屋の居間にいる香川。彼の足もとには、クシャクシャになった古新聞の紙と、透明な液体が入ったペットボトルがある。
ペットボトルのふたを開け、古新聞に油をかける香川。彼はさらにライターを取り出し、古新聞に火をつけようとする。
その時……、香川の後ろからある声がする。
喪黒「お待ちなさい!!」
香川が後ろを振り向くと、そこには喪黒福造が立っている。
香川「うおっ!!びっくりしたあっ!!」
5: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/08/25(土) 19:26:50.833 ID:D+duLEviD.net
喪黒「誰もいないこの家で……。あなた、一体何をしているのですかねぇ……!?」
香川「そ、それは……」
喪黒「おや……。あなた、どうしてライターを持っているのですか……?それと、足元にある新聞紙……」
香川「ううっ……!!」
喪黒「放火は犯罪ですよ」
香川「す、すみません……!!どうしても、魔が差してしまって……!!」
喪黒「魔が差す!?それにしちゃあ、ずいぶん手慣れた手つきでしたなぁ……。まるで、常習犯に見えますよ」
香川「くっ……!!」
喪黒「もしかすると……。あなた、現役の消防士さんではないですかねぇ……!?」
香川「ど……、どうして俺が消防士だと分かったんですか!?」
喪黒「いやぁ……。仕事柄、長年、人間観察を行ってきた賜物ですよ。何しろ、私はこういう者ですから」
喪黒が差し出した名刺には、「ココロのスキマ…お埋めします 喪黒福造」と書かれている。
香川「そ、それは……」
喪黒「おや……。あなた、どうしてライターを持っているのですか……?それと、足元にある新聞紙……」
香川「ううっ……!!」
喪黒「放火は犯罪ですよ」
香川「す、すみません……!!どうしても、魔が差してしまって……!!」
喪黒「魔が差す!?それにしちゃあ、ずいぶん手慣れた手つきでしたなぁ……。まるで、常習犯に見えますよ」
香川「くっ……!!」
喪黒「もしかすると……。あなた、現役の消防士さんではないですかねぇ……!?」
香川「ど……、どうして俺が消防士だと分かったんですか!?」
喪黒「いやぁ……。仕事柄、長年、人間観察を行ってきた賜物ですよ。何しろ、私はこういう者ですから」
喪黒が差し出した名刺には、「ココロのスキマ…お埋めします 喪黒福造」と書かれている。
6: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/08/25(土) 19:29:17.180 ID:D+duLEviD.net
香川「ココロのスキマ、お埋めします?」
喪黒「実はですね……。私、人々の心のスキマをお埋めするボランティアをしているのですよ」
香川「は、はあ……」
喪黒「あなたのような人を救うのが、私の仕事なんです。何なら、相談に乗りましょうか?」
BAR「魔の巣」。喪黒と香川が席に腰掛けている。
香川「現役の消防士でありながら、放火に手を染めてしまうとは……」
「俺のやったことは、何も言い訳できるものではありません」
喪黒「でも、香川さんは放火をやめたくてもやめることができない。それが現実ですよね!?」
香川「はい。喪黒さんのおっしゃる通り、私には放火の余罪がいろいろあります」
「今のところ、私の放火で死人を出したことは一度もないですが……」
喪黒「香川さんがこのまま放火を続けたならば、いつか、間違いなく誰かが死ぬことになりますよ」
「放火によって善良な市民の命や財産が失われるのですよ」
香川「……ですよね。言い返すことは何もありません」
喪黒「それどころか、放火をやめなかったならば香川さんは……。将来、確実に警察に捕まるでしょうねぇ」
香川「分かっていますよ。分かっているんですけど……」
喪黒「実はですね……。私、人々の心のスキマをお埋めするボランティアをしているのですよ」
香川「は、はあ……」
喪黒「あなたのような人を救うのが、私の仕事なんです。何なら、相談に乗りましょうか?」
BAR「魔の巣」。喪黒と香川が席に腰掛けている。
香川「現役の消防士でありながら、放火に手を染めてしまうとは……」
「俺のやったことは、何も言い訳できるものではありません」
喪黒「でも、香川さんは放火をやめたくてもやめることができない。それが現実ですよね!?」
香川「はい。喪黒さんのおっしゃる通り、私には放火の余罪がいろいろあります」
「今のところ、私の放火で死人を出したことは一度もないですが……」
喪黒「香川さんがこのまま放火を続けたならば、いつか、間違いなく誰かが死ぬことになりますよ」
「放火によって善良な市民の命や財産が失われるのですよ」
香川「……ですよね。言い返すことは何もありません」
喪黒「それどころか、放火をやめなかったならば香川さんは……。将来、確実に警察に捕まるでしょうねぇ」
香川「分かっていますよ。分かっているんですけど……」
8: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/08/25(土) 19:31:18.962 ID:D+duLEviD.net
喪黒「あなたが放火をやめることができない理由を当ててみましょうか!?」
「それはすなわち、性的な理由によるものでしょうねぇ。要するに、『性欲』の問題ですよ」
香川「いやぁ、ここまで俺のことを見抜くとは……。あなたは恐ろしいお方ですね」
喪黒「燃えている炎を見ると性的な興奮や快感を覚える……。それが香川さんの性癖でしょう」
「何しろ、昔から今に至るまで……。放火魔にはそういう性癖の持ち主が多いですからねぇ……」
香川「実はそうなんですよ……。中学のころ、山の中でチラシの紙や落ち葉を燃やした時、それを感じました……」
喪黒「幸い、大きな火事になることはなかったのですね」
香川「でも、それ以来……。俺は……」
喪黒「10代のころから今に至るまで、放火の常習者として生きてきたというわけですね……」
「おそらく、香川さんが消防士となった動機も、実は……。炎に対する病的な執着からきているでしょうなぁ」
香川「その通りですよ。間違いなく、俺は消防士失格でしょうね」
「でも、今まで放火を繰り返してきたのは自分の性癖によるものだから、どうしようもできないし……」
「やめたくてもやめられない。このままでは喪黒さんがおっしゃるように、俺はとんでもないことをやらかすでしょう」
「自分の放火で死者を出し、挙句は警察に捕まって前科者となる。今のままでは、そうなるのは確実でしょうから……」
喪黒「私が何とかしましょうか?」
香川「えっ!?」
「それはすなわち、性的な理由によるものでしょうねぇ。要するに、『性欲』の問題ですよ」
香川「いやぁ、ここまで俺のことを見抜くとは……。あなたは恐ろしいお方ですね」
喪黒「燃えている炎を見ると性的な興奮や快感を覚える……。それが香川さんの性癖でしょう」
「何しろ、昔から今に至るまで……。放火魔にはそういう性癖の持ち主が多いですからねぇ……」
香川「実はそうなんですよ……。中学のころ、山の中でチラシの紙や落ち葉を燃やした時、それを感じました……」
喪黒「幸い、大きな火事になることはなかったのですね」
香川「でも、それ以来……。俺は……」
喪黒「10代のころから今に至るまで、放火の常習者として生きてきたというわけですね……」
「おそらく、香川さんが消防士となった動機も、実は……。炎に対する病的な執着からきているでしょうなぁ」
香川「その通りですよ。間違いなく、俺は消防士失格でしょうね」
「でも、今まで放火を繰り返してきたのは自分の性癖によるものだから、どうしようもできないし……」
「やめたくてもやめられない。このままでは喪黒さんがおっしゃるように、俺はとんでもないことをやらかすでしょう」
「自分の放火で死者を出し、挙句は警察に捕まって前科者となる。今のままでは、そうなるのは確実でしょうから……」
喪黒「私が何とかしましょうか?」
香川「えっ!?」
9: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/08/25(土) 19:33:21.550 ID:D+duLEviD.net
喪黒「あなたの放火癖、私が治してみせますよ」
香川「は、果たしてそんなことが……」
喪黒「できますよ。香川さん、私に着いて来てください」
喪黒に誘われ、外に出る香川。2人は街の中を行き、あるマンションの中に入る。
エレベーターの中で会話をする喪黒と香川。
香川「この建物の中に、一体何があるんですか?」
喪黒「着いてからのお楽しみですよ」
エレベーターは上の階に到着する。ある部屋のドアの鍵を開ける喪黒。
2人が室内を入ると、そこには何やら変わった装置がある。
装置にはヘルメットと椅子が付いており、形としては、歯科医が使用する機械にも似ている。
香川「これは……」
喪黒「最新の機能を持ったマシンですよ。名前は『性癖改造装置』です」
「この装置のヘルメットを頭にかぶせ、電気ショックを行うと利用者に特殊な効果がもたらされます」
香川「は、果たしてそんなことが……」
喪黒「できますよ。香川さん、私に着いて来てください」
喪黒に誘われ、外に出る香川。2人は街の中を行き、あるマンションの中に入る。
エレベーターの中で会話をする喪黒と香川。
香川「この建物の中に、一体何があるんですか?」
喪黒「着いてからのお楽しみですよ」
エレベーターは上の階に到着する。ある部屋のドアの鍵を開ける喪黒。
2人が室内を入ると、そこには何やら変わった装置がある。
装置にはヘルメットと椅子が付いており、形としては、歯科医が使用する機械にも似ている。
香川「これは……」
喪黒「最新の機能を持ったマシンですよ。名前は『性癖改造装置』です」
「この装置のヘルメットを頭にかぶせ、電気ショックを行うと利用者に特殊な効果がもたらされます」
10: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/08/25(土) 19:35:38.620 ID:D+duLEviD.net
香川「つまり……。この装置を使うことによって、利用者は自分の性癖を変えることができるのですね」
喪黒「そういうことです」
香川「確かに……、放火魔や性犯罪者を更生させるのには、ちょうどいいマシンかもしれませんね」
『性癖改造装置』の椅子に座る香川。彼の頭にヘルメットが被せられる。
喪黒「それでは、いきますよ」
マシンを操作する喪黒。ヘルメットから香川の頭へと、電気ショックが浴びせられる。ゴオォォォ、バリバリバリ!!!
香川「ぐおおおおおおおおっ!!!」
電気ショックを終え、会話をする喪黒と香川。
喪黒「香川さん。あなたの放火癖は、100パーセント治りました。これでもう、あなたは放火魔から足を洗うことができますよ」
香川「ありがとうございます。……でも、本当に大丈夫なんですかね!?」
喪黒「放火癖が治ったのは間違いないでしょう」
「……とはいえ。新しく身についたあなたの性癖が、果たして安全で無難であればいいのですがねぇ」
香川「まあ……。うまくいけば、俺の新しい性癖は今より少しマシなものになるでしょうよ」
「何しろ放火癖だなんてものは、性癖の中でも最低最悪の部類ですからね……」
喪黒「そういうことです」
香川「確かに……、放火魔や性犯罪者を更生させるのには、ちょうどいいマシンかもしれませんね」
『性癖改造装置』の椅子に座る香川。彼の頭にヘルメットが被せられる。
喪黒「それでは、いきますよ」
マシンを操作する喪黒。ヘルメットから香川の頭へと、電気ショックが浴びせられる。ゴオォォォ、バリバリバリ!!!
香川「ぐおおおおおおおおっ!!!」
電気ショックを終え、会話をする喪黒と香川。
喪黒「香川さん。あなたの放火癖は、100パーセント治りました。これでもう、あなたは放火魔から足を洗うことができますよ」
香川「ありがとうございます。……でも、本当に大丈夫なんですかね!?」
喪黒「放火癖が治ったのは間違いないでしょう」
「……とはいえ。新しく身についたあなたの性癖が、果たして安全で無難であればいいのですがねぇ」
香川「まあ……。うまくいけば、俺の新しい性癖は今より少しマシなものになるでしょうよ」
「何しろ放火癖だなんてものは、性癖の中でも最低最悪の部類ですからね……」
11: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/08/25(土) 19:37:57.687 ID:D+duLEviD.net
1週間後、午前。双龍消防署の消防士たちが訓練を行っている。
素早く防火服に着替える消防士たち。外で、ホースを持って防水訓練を行う消防士たち。
香川も彼らの中に混じり、何かの声を出しているが……。彼は、いつもと違って覇気がない。
消防士「おい、香川!!どうした、声が小さいぞ!!」
香川「すみません!!」
正午。消防署内で食事をする消防士たち。この日の昼食でも、香川は周囲から浮いている。
ひそひそと香川のことを話す消防士たち。
消防士たち「最近の香川、ボーッとすることが多くなったな」「ああ。香川の奴、前より明らかに無気力になってる」
「でも、あいつ何考えてるのか分かんねえし」
香川「…………」
ある日。住宅街。塀の表札には「佐藤」の名字がある。どうやら、この家の住人は外出中のようだ。
佐藤家の庭には、リュックを背負った香川がいる。洗濯干し場に向かう香川。
彼は、ハンガーの洗濯バサミに付いた女物の下着を手にする。下着をリュックの中に入れる香川。
香川「よしっ!」
素早く防火服に着替える消防士たち。外で、ホースを持って防水訓練を行う消防士たち。
香川も彼らの中に混じり、何かの声を出しているが……。彼は、いつもと違って覇気がない。
消防士「おい、香川!!どうした、声が小さいぞ!!」
香川「すみません!!」
正午。消防署内で食事をする消防士たち。この日の昼食でも、香川は周囲から浮いている。
ひそひそと香川のことを話す消防士たち。
消防士たち「最近の香川、ボーッとすることが多くなったな」「ああ。香川の奴、前より明らかに無気力になってる」
「でも、あいつ何考えてるのか分かんねえし」
香川「…………」
ある日。住宅街。塀の表札には「佐藤」の名字がある。どうやら、この家の住人は外出中のようだ。
佐藤家の庭には、リュックを背負った香川がいる。洗濯干し場に向かう香川。
彼は、ハンガーの洗濯バサミに付いた女物の下着を手にする。下着をリュックの中に入れる香川。
香川「よしっ!」
12: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/08/25(土) 19:40:21.582 ID:D+duLEviD.net
香川が洗濯干し場から立ち去ろうとすると……。目の前には何と喪黒福造がいる。
喪黒「そんな所で何をやっているのですか、香川さん?」
香川「も、喪黒さん……!!」
喪黒「ねぇ、香川さん……。リュックの中に入っているのは一体何ですかねぇ……」
香川「いや……!それは、その……!」
喪黒「さっきのあなたの行動、私はずーっと見ていましたよ……」
香川「あああ……」
喪黒「さすがに、下着泥棒はダメでしょう。当然、犯罪行為ですから……」
「さあ、香川さん。この家から盗んだ下着を、元の場所に戻してください」
香川「す、すみません……」
香川は、盗んだ下着を再びハンガーの洗濯バサミに付け直す。
BAR「魔の巣」。喪黒と香川が席に腰掛けている。
喪黒「なるほど……。放火癖は一応治ったのですね?」
喪黒「そんな所で何をやっているのですか、香川さん?」
香川「も、喪黒さん……!!」
喪黒「ねぇ、香川さん……。リュックの中に入っているのは一体何ですかねぇ……」
香川「いや……!それは、その……!」
喪黒「さっきのあなたの行動、私はずーっと見ていましたよ……」
香川「あああ……」
喪黒「さすがに、下着泥棒はダメでしょう。当然、犯罪行為ですから……」
「さあ、香川さん。この家から盗んだ下着を、元の場所に戻してください」
香川「す、すみません……」
香川は、盗んだ下着を再びハンガーの洗濯バサミに付け直す。
BAR「魔の巣」。喪黒と香川が席に腰掛けている。
喪黒「なるほど……。放火癖は一応治ったのですね?」
14: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/08/25(土) 19:42:21.705 ID:D+duLEviD.net
香川「はい。炎を見て性的な興奮や快感を覚えるという、変わった性癖はすっかりなくなりました……」
「でも、その代わり……。俺に身についた新しい性癖というものが……」
喪黒「それが、例の下着泥棒なのですね!?」
香川「そうですよ……。俺は、女物の下着に対して、性的な興奮や快感を覚えるようになってしまったんです!」
喪黒「おそらく、あなたによる下着泥棒は今回の1回だけではないでしょう?」
香川「そりゃあ、そうです」
「炎に性的な興奮を覚えなくなった代わり……。今度は、女性の下着に性的な興奮を覚えるようになってしまいました」
「そしたら、俺は今後どうなると思いますか!?」
喪黒「まあ、今のままでいれば……。香川さんは将来、下着泥棒で警察に捕まることになるでしょうなぁ……」
香川「そうですよ、それ!放火魔じゃなくなったとしても、俺は変わった性癖の持ち主であり……」
「やっていることが犯罪行為であるのには、変わりはありませんから!」
喪黒「もう一度、『性癖改造装置』をあなたに使用しますか?」
香川「ええ、ぜひともお願いします!!」
喪黒「次にマシンを使用すれば、女性の下着に執着する香川さんの性癖は、間違いなく治るでしょう」
「しかし、その代わり……。今度は別の形で何かの性癖が現れることになりますが……」
「でも、その代わり……。俺に身についた新しい性癖というものが……」
喪黒「それが、例の下着泥棒なのですね!?」
香川「そうですよ……。俺は、女物の下着に対して、性的な興奮や快感を覚えるようになってしまったんです!」
喪黒「おそらく、あなたによる下着泥棒は今回の1回だけではないでしょう?」
香川「そりゃあ、そうです」
「炎に性的な興奮を覚えなくなった代わり……。今度は、女性の下着に性的な興奮を覚えるようになってしまいました」
「そしたら、俺は今後どうなると思いますか!?」
喪黒「まあ、今のままでいれば……。香川さんは将来、下着泥棒で警察に捕まることになるでしょうなぁ……」
香川「そうですよ、それ!放火魔じゃなくなったとしても、俺は変わった性癖の持ち主であり……」
「やっていることが犯罪行為であるのには、変わりはありませんから!」
喪黒「もう一度、『性癖改造装置』をあなたに使用しますか?」
香川「ええ、ぜひともお願いします!!」
喪黒「次にマシンを使用すれば、女性の下着に執着する香川さんの性癖は、間違いなく治るでしょう」
「しかし、その代わり……。今度は別の形で何かの性癖が現れることになりますが……」
15: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/08/25(土) 19:44:26.210 ID:D+duLEviD.net
香川「それは分かっていますよ!だから……。例の装置を次に使用する際は、俺からも要求があります!」
喪黒「要求!?一体、それは何ですか……?」
香川「俺を元の性癖に戻してください!!炎を見ると性的に興奮する元の性癖に!!」
喪黒「それじゃあ、下手をすればあなたは放火魔に逆戻りになるかもしれませんよ……」
香川「十分承知していますよ。ですがね……、炎に対する性的な執着がなくなったせいで俺は……」
「消防士の仕事というものに対して、すっかりやる気を失ってしまったんです!!」
喪黒「そうですか……」
香川「消防士でありながら、消防の仕事に対し情熱もやる気も生きがいも感じない……。これじゃあ……」
「人間として、抜け殻と変わりませんよ!あの装置で、俺の性癖を元に戻せますか!?」
喪黒「マシンの操作次第によっては、使用者の性癖を戻すことは可能ですよ」
香川「じゃあ、マシンを使って俺の性癖を元に戻してくださいよ!!」
喪黒「仕方ありませんねぇ、あなたがそこまで言うのなら……。ただし、その代わり……」
「香川さんは私と約束をしてください」
香川「約束!?」
喪黒「要求!?一体、それは何ですか……?」
香川「俺を元の性癖に戻してください!!炎を見ると性的に興奮する元の性癖に!!」
喪黒「それじゃあ、下手をすればあなたは放火魔に逆戻りになるかもしれませんよ……」
香川「十分承知していますよ。ですがね……、炎に対する性的な執着がなくなったせいで俺は……」
「消防士の仕事というものに対して、すっかりやる気を失ってしまったんです!!」
喪黒「そうですか……」
香川「消防士でありながら、消防の仕事に対し情熱もやる気も生きがいも感じない……。これじゃあ……」
「人間として、抜け殻と変わりませんよ!あの装置で、俺の性癖を元に戻せますか!?」
喪黒「マシンの操作次第によっては、使用者の性癖を戻すことは可能ですよ」
香川「じゃあ、マシンを使って俺の性癖を元に戻してくださいよ!!」
喪黒「仕方ありませんねぇ、あなたがそこまで言うのなら……。ただし、その代わり……」
「香川さんは私と約束をしてください」
香川「約束!?」
16: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/08/25(土) 19:46:25.314 ID:D+duLEviD.net
喪黒「そうです。性癖が元に戻った後のあなたは……、二度と放火をしないようにしてください」
「炎に興奮する性癖でありながらも、放火の常習犯としての人生からはきっぱり足を洗うのです」
香川「なるほど……。それが喪黒さんと俺との約束ですか」
喪黒「いいですね、約束ですよ!!」
香川「わ、分かりました……」
あるマンション。喪黒と香川は例の部屋の中にいる。『性癖改造装置』が置かれた室内に――。
『性癖改造装置』の椅子に座る香川。彼の頭にヘルメットが被せられる。
喪黒「それじゃあ、いきますよ」
ヘルメットから香川の頭に浴びせられる電気ショック。ゴオォォォ、バリバリバリ!!!
香川「ぐおおおおおおおおっ!!!」
電気ショックを終え、喪黒と香川は会話する。
喪黒「これで、香川さんは元の性癖に戻りました」
香川「ありがとうございました」
「炎に興奮する性癖でありながらも、放火の常習犯としての人生からはきっぱり足を洗うのです」
香川「なるほど……。それが喪黒さんと俺との約束ですか」
喪黒「いいですね、約束ですよ!!」
香川「わ、分かりました……」
あるマンション。喪黒と香川は例の部屋の中にいる。『性癖改造装置』が置かれた室内に――。
『性癖改造装置』の椅子に座る香川。彼の頭にヘルメットが被せられる。
喪黒「それじゃあ、いきますよ」
ヘルメットから香川の頭に浴びせられる電気ショック。ゴオォォォ、バリバリバリ!!!
香川「ぐおおおおおおおおっ!!!」
電気ショックを終え、喪黒と香川は会話する。
喪黒「これで、香川さんは元の性癖に戻りました」
香川「ありがとうございました」
17: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/08/25(土) 19:48:27.578 ID:D+duLEviD.net
喪黒「香川さん。私との例の約束、ちゃーんと守ってくださいよ」
香川「そ、そりゃあ、もう……。承知していますよ」
香川がマシンを使用してから、月日が経過していく。
ある夜。火災が起きているコンクリートの建物に対し、消防署の一員としてホースで消火をする香川。
また、ある日の昼。消防署の訓練に参加する香川。香川は前のように、熱心な態度で訓練をしている。
ある日の夜。寮の中で、消防士たちは熟睡している。香川も布団に入って眠っている。夢を見る香川。
彼の夢の中では、何かの火災の光景が映っている。広くて大きめの家屋がメラメラと炎に包まれて燃えている。
炎とともに、黒焦げになった家屋の柱が一気に崩れ落ちる。その瞬間……、香川は目を覚ます。
香川「うっ!!」
汗だくとなり、ハアハアと息をする香川。彼の目はぎらついている。
そして、ある日――。とある山の中。香川は、深刻そうな表情で森の中を歩き続けている。
ふと立ち止まり、地面の落ち葉を熱心に集める香川。彼は足元にたまった落ち葉を見つめる。
香川「そ、そりゃあ、もう……。承知していますよ」
香川がマシンを使用してから、月日が経過していく。
ある夜。火災が起きているコンクリートの建物に対し、消防署の一員としてホースで消火をする香川。
また、ある日の昼。消防署の訓練に参加する香川。香川は前のように、熱心な態度で訓練をしている。
ある日の夜。寮の中で、消防士たちは熟睡している。香川も布団に入って眠っている。夢を見る香川。
彼の夢の中では、何かの火災の光景が映っている。広くて大きめの家屋がメラメラと炎に包まれて燃えている。
炎とともに、黒焦げになった家屋の柱が一気に崩れ落ちる。その瞬間……、香川は目を覚ます。
香川「うっ!!」
汗だくとなり、ハアハアと息をする香川。彼の目はぎらついている。
そして、ある日――。とある山の中。香川は、深刻そうな表情で森の中を歩き続けている。
ふと立ち止まり、地面の落ち葉を熱心に集める香川。彼は足元にたまった落ち葉を見つめる。
18: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/08/25(土) 19:50:20.574 ID:yZTrFixTD.net
ズボンのポケットの中に右手を突っ込む香川。ポケットの中で香川の右手に握られているのは……、ライターのようだ。
香川(ここにある落ち葉を燃やして、この山が炎に包まれて大火事になれば……。さぞ気持ちいいだろうな……)
香川の頭の中に、落ち葉を燃やす自分の姿が思い浮かぶ。目を閉じ、じっと考え込む香川。
さらに次の瞬間。とある夜の火事で、家屋から消防士に救われる子供の姿が思い浮かぶ。
香川「くっ……!!」
ズボンのポケットの中に右手を入れたまま、全身を震わせる香川。
香川は右手をポケットから取り出す。彼の右手は汗ばんでいるが、ライターは握られていない。
香川「こんな馬鹿な真似は……、人間として最低の行いは……、もう絶対にしないぞ……。俺は決めたんだ……」
踵を返し、帰りのために山の中を歩く香川。彼がしばらく歩き続けると、目の前には喪黒がいる。
喪黒「やぁ、香川さん」
香川「も、喪黒さん!!」
喪黒「さっきまでのあなたの行動、私は一部始終を見ていましたよ」
香川「えっ……!?」
香川(ここにある落ち葉を燃やして、この山が炎に包まれて大火事になれば……。さぞ気持ちいいだろうな……)
香川の頭の中に、落ち葉を燃やす自分の姿が思い浮かぶ。目を閉じ、じっと考え込む香川。
さらに次の瞬間。とある夜の火事で、家屋から消防士に救われる子供の姿が思い浮かぶ。
香川「くっ……!!」
ズボンのポケットの中に右手を入れたまま、全身を震わせる香川。
香川は右手をポケットから取り出す。彼の右手は汗ばんでいるが、ライターは握られていない。
香川「こんな馬鹿な真似は……、人間として最低の行いは……、もう絶対にしないぞ……。俺は決めたんだ……」
踵を返し、帰りのために山の中を歩く香川。彼がしばらく歩き続けると、目の前には喪黒がいる。
喪黒「やぁ、香川さん」
香川「も、喪黒さん!!」
喪黒「さっきまでのあなたの行動、私は一部始終を見ていましたよ」
香川「えっ……!?」
19: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/08/25(土) 19:53:51.971 ID:yZTrFixTD.net
喪黒「炎を見ると興奮する性癖に戻ったあなたは、どうしても我慢ができなくなり山へ訪れました」
「落ち葉を燃やして規模の大きな放火をするために……。そうですよね!?」
香川「俺の行動は、全て見通しというわけですか……。喪黒さん、あなたにはかないませんよ」
喪黒「香川さん。私との約束、覚えていますよね」
香川「もちろん、覚えていますよ」
喪黒「今回、あなたは私との約束を守り……。何とか踏みとどまることができました。偉いですねぇ、よく我慢しましたよ」
香川「まあ、今回は辛うじて我慢することができましたけど……。この性癖では、次にやらかさない保証はないですし……」
喪黒「大丈夫ですよ。なぜなら、あなたの例の性癖は私が必ず治しますから……!」
喪黒は香川に右手の人差し指を向ける。
喪黒「ドーーーーーーーーーーーン!!!」
香川「ギャアアアアアアアアア!!!」
BAR「魔の巣」。香川が誰かを連れて店の中に入る。席にいる喪黒。
香川「こんにちは、喪黒さん」
テロップ「等々力進(30) 消防士・双龍消防署勤務」
「落ち葉を燃やして規模の大きな放火をするために……。そうですよね!?」
香川「俺の行動は、全て見通しというわけですか……。喪黒さん、あなたにはかないませんよ」
喪黒「香川さん。私との約束、覚えていますよね」
香川「もちろん、覚えていますよ」
喪黒「今回、あなたは私との約束を守り……。何とか踏みとどまることができました。偉いですねぇ、よく我慢しましたよ」
香川「まあ、今回は辛うじて我慢することができましたけど……。この性癖では、次にやらかさない保証はないですし……」
喪黒「大丈夫ですよ。なぜなら、あなたの例の性癖は私が必ず治しますから……!」
喪黒は香川に右手の人差し指を向ける。
喪黒「ドーーーーーーーーーーーン!!!」
香川「ギャアアアアアアアアア!!!」
BAR「魔の巣」。香川が誰かを連れて店の中に入る。席にいる喪黒。
香川「こんにちは、喪黒さん」
テロップ「等々力進(30) 消防士・双龍消防署勤務」
22: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/08/25(土) 19:57:01.271 ID:yZTrFixTD.net
喪黒の隣の席に、香川と等々力進が腰掛けている。
喪黒「香川さん、お仕事はうまくいっていますか?」
香川「はい。俺もようやく、いい意味で変わることができましたよ」
「炎に対する性的な執着がなくなり、消防の仕事にもやる気を感じることができるようになりました」
「消防署の同僚の等々力との友情関係のおかげです。彼のためなら、俺は一生懸命働ける……」
「その気持ちのおかげで、俺は仕事に頑張れるようになりました」
等々力「俺も香川と友達になれたおかげで、以前より仕事に対してやる気を見出せるようになりました」
「俺と香川は今では無二の親友ですが、まあ、何というかその……」
香川「正直に言えよ、等々力進。つまりだ、男と男同士で成り立つ恋愛関係って奴だよ」
等々力「まあ、そういうことだよな……、香川。俺も、香川のことを心から愛しているから……」
香川と等々力進が去り、マスターと喪黒の2人だけになったBAR「魔の巣」。
喪黒「そもそも人間も動物である以上、誰もが何かしらの形で性欲というものを持ち合わせています」
「とはいえ……。世の中には、普通と違う性欲の持ち主の人間も一定数は存在しているのです」
「中には、変わった性癖への執着を抑えられないあまり、犯罪行為に走ってしまう人間さえもいます」
「身体の中にある性欲や性癖をいかに昇華していくか、それは有史以来の人間の悩みの種と言えましょう」
「とりあえず……。香川翔太さんは、一味違った形で放火癖を克服することができたようですねぇ……」
「オーホッホッホッホッホッホッホ……」
―完―
喪黒「香川さん、お仕事はうまくいっていますか?」
香川「はい。俺もようやく、いい意味で変わることができましたよ」
「炎に対する性的な執着がなくなり、消防の仕事にもやる気を感じることができるようになりました」
「消防署の同僚の等々力との友情関係のおかげです。彼のためなら、俺は一生懸命働ける……」
「その気持ちのおかげで、俺は仕事に頑張れるようになりました」
等々力「俺も香川と友達になれたおかげで、以前より仕事に対してやる気を見出せるようになりました」
「俺と香川は今では無二の親友ですが、まあ、何というかその……」
香川「正直に言えよ、等々力進。つまりだ、男と男同士で成り立つ恋愛関係って奴だよ」
等々力「まあ、そういうことだよな……、香川。俺も、香川のことを心から愛しているから……」
香川と等々力進が去り、マスターと喪黒の2人だけになったBAR「魔の巣」。
喪黒「そもそも人間も動物である以上、誰もが何かしらの形で性欲というものを持ち合わせています」
「とはいえ……。世の中には、普通と違う性欲の持ち主の人間も一定数は存在しているのです」
「中には、変わった性癖への執着を抑えられないあまり、犯罪行為に走ってしまう人間さえもいます」
「身体の中にある性欲や性癖をいかに昇華していくか、それは有史以来の人間の悩みの種と言えましょう」
「とりあえず……。香川翔太さんは、一味違った形で放火癖を克服することができたようですねぇ……」
「オーホッホッホッホッホッホッホ……」
―完―
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