1: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 00:58:45.49 ID:t6nuPeWJ
前回までのあらすじ

星空凛です

とある山に合宿に行った凛、そこで凛は園田先輩と不思議な森に迷ってしまったにゃ
その森は人の心を映す森で色んなことで悩んで迷う人達を閉じ込めてしまう森だったの
凛は先輩に励まされてなんとか自分自身の迷いを断ち切ることに成功!凛はまた一歩成長することができたにゃ
凛はかよちんの為...自分の為、皆の為にこれからももっともっと成長していくにゃ!!

2: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 00:59:54.24 ID:t6nuPeWJ
#11

希「非日常が欲しい」

真姫「....は?」

希「刺激が欲しいんよ!刺激が!!」

真姫「...お菓子のやつで我慢しなさい、美味しいわよ」

希「あー...あれって美味しいよね...って!違う!!」

真姫「何よ」

希「どっかに出かけたいんよ」

真姫「ふーん....」

希「反応薄っ!」

3: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 01:01:35.43 ID:t6nuPeWJ
真姫「非日常って...散々、経験してきたでしょうが、『非日常』を」

希「そういうのやなくて、えっと....そう!旅行みたいな!」

真姫「旅行?」

希「単刀直入に言います、海に行きたいです」

真姫「海?」

希「そう!ここに2枚チケットがあります!旅館の!」

真姫「え?なに?予約したの?」

希「違う、違う、福引で当たったんよ!」

真姫「そういえば...そんなことを言ってたわね」

希「行こう!!真姫ちゃん!海に!!」

真姫「...海ねぇ...」

4: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 01:03:50.60 ID:t6nuPeWJ
希「あれ?もしかして行きたくないん?」

真姫「いや、希と海ってそんなにいい思い出がないような....」

希「だからこそやん!!悪い思い出をいい思い出に上書きしようよ!」

真姫「悪い思い出ってほどじゃないけど...疲れた記憶があるわ」

希「ねー...行こうよー」

真姫「うーん....」

希「....うちとじゃ行きたくない?」

真姫「別にそうは言ってないでしょ」

希「だってぇ....」

真姫「はぁ...わかったわよ」

希「!」

真姫「その代わり、追試とかで行けなくなったとかやめてよ?」

希「....うん!!」

5: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 01:05:28.81 ID:t6nuPeWJ
真姫「..........」チラッ

真姫「ちょっと早く来すぎてしまったみたいね....それにしても....」


希『真姫ちゃん!!』バタン!!

真姫『なによ、希、騒々しいわね』

希『私!東條希!!見事、赤点全回避しました!!』スッ

真姫『!...やればできるじゃない』

希『ふっふっふー』ドヤッ

真姫『普段からそれくらいやっててくれれば....』

希『待って!頑張ったのに小言は勘弁してよ!!』

真姫『..........』

6: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 01:06:57.94 ID:t6nuPeWJ
希『うち、頑張ったんやから...少しは褒めてほしかったのに....』ムスッ

真姫『........』

希『..........』ムスッ

真姫『わかったわ....』スッ

希『!』

真姫『頑張ったわね、これで楽しい旅行ができそうね』なでなで

希『....うん!!』


真姫『ねぇ、私はいつまで頭を撫でてればいいのよ』なでなで

希『あと、もう少し』

真姫『はいはい....』なでなで

希『えへへ....』

7: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 01:07:58.80 ID:t6nuPeWJ
真姫「私も随分と希には甘くなったものね...少し気を引き締めていかないと」

真姫「希がちゃらんぽらんだから、私がその分しっかりしないと!」

真姫「そろそろ約束の時間ね....」チラッ


希「おーい!!真姫ちゃーん!!」

真姫「!!」

希「お待たせー!!」タッタッタッ

真姫「..........」

希「?真姫ちゃん?」

真姫「!あ!あぁ...おはよう希」

希「?おはよう....」

8: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 01:09:27.36 ID:t6nuPeWJ
希「今日はいい天気になってよかったね♪」

真姫「そうね....」ジッ

真姫(いつもと髪型と服装が違うだけで雰囲気がこんなに変わるなんて...)

希「.........」

真姫(いつもより大人っぽいっていうか...なんか新鮮でいいわね)

真姫「..........」

希「真姫ちゃん」

真姫(よく考えたら希は年上なのよね、大人っぽくって当然っていえば当然よね)

希「真姫ちゃん!!!」

真姫「!?」

希「もう!うちの話聞いてるん?」

真姫「あ、ごめんなさい....少しぼーっとしてたわ」

希「もー.....」

真姫「悪かったわ、希、ごめん」

9: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 01:12:30.20 ID:t6nuPeWJ
希「......!!」

真姫「どうしたの?」

希「ははーん...そういうことね」にやにや

真姫「な、なによ...そんなにやにやして」

希「もしかして真姫ちゃん....」

真姫「ん?」

希「うちに見惚れてたとか!」

真姫「!」

希「なんーてね.....」

真姫「っ.......」

希「あ、あれ?」

10: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 01:14:05.91 ID:t6nuPeWJ
希「ま、まさか図星だったなんて....」

真姫「なんで希が照れてんのよ!!こっちのが恥ずかしいのに」

希「だって...嬉しいけど...なんか恥ずかしいっていうか...真姫ちゃんってあんまりうちを褒めてくれること少ないから」

真姫「...悪かったわね」

希「!い、いや!!真姫ちゃんを責めてる訳じゃないんよ!ただ慣れてないっていうか...不意打ちすぎるっていうか...」

真姫「........」

希「に、似合ってるかな?」

真姫「えぇ...とっても....」

希「そ、そっかぁ...よかった.....」

真姫「........」

希「そ、そろそろ電車の時間だし!行こうか!」

真姫「そ、そうね!」

11: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 01:16:28.44 ID:t6nuPeWJ
希「んー...着いた!」

真姫「そうね、少し疲れたわね」

希「今回泊まる旅館は温泉が有名らしいから疲れなんかすぐに吹っ飛ぶよ!」

真姫「へー...随分と調べてあるのね」

希「だって...真姫ちゃんと二人っきりでお泊りで旅行だもん!気合いも入るよ!」

真姫「ふ~ん、成程ね...」

希「あ」

真姫「だから今日はそんなにおめかしをしてるのね」

希「うん、真姫ちゃんに気に入ってもらえたみたいでよかった」ニコッ

真姫「っ...そ、そうね」

希「~♪」

真姫(負けた....)

希(勝った)

12: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 01:18:41.83 ID:t6nuPeWJ
希「おー...広いー」

真姫「そうね」

希「ねぇ!真姫ちゃん!ここから海が見えるよ!!」

真姫「あー、本当ね、いい眺めね」

希「きてよかった?」

真姫「えぇ、よかったわ」

希「うちのおかげだよ?」

真姫「はいはい、ありがとね希」

希「...もうちょっと気持ちを込めてよ」

真姫「注文が多いわね」

13: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 01:20:47.83 ID:t6nuPeWJ
真姫「ふぅ....」ゴロン

希「お疲れみたいやね、真姫ちゃん」

真姫「ちょっと一休みしてるだけよ、それに畳なんて珍しいから」

希「そうなの?」

真姫「うちの家とか別荘は洋風の建物が多いから、畳って珍しいのよね」

希「ふーん...」

真姫「なんか落ち着くわね」

希「あ!そうだ!」

真姫「どうかした?」

希「ちょっと真姫ちゃん、失礼」スッ

真姫「?」

希「膝枕してあげる♪」

真姫「え」

15: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 01:24:16.88 ID:t6nuPeWJ
真姫「.........」

希「ど、どう?痛くない?」

真姫「だ、大丈夫よ」

希「そ、そっか.....」

真姫「むしろ柔らかくて気持ちいい...かも」

希「そ、そう?なら、よかった」

真姫「...なんかこうやってるとなんか希がお姉さんみたいね」

希「みたいじゃなくて!お姉さん!うちは年上だよ?」

真姫「そういえばそうだったわね」

希「もう...たしかにちょっと頼りないかもしれないけど、うちを少しは頼ってくれてもええんやないの?」

真姫「考えておくわ」

希「もう.....」

16: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 01:26:03.79 ID:t6nuPeWJ
真姫「zzzzzzzzzz」

希「寝ちゃった...朝早かったもんね....」

真姫「んー......」

希「こうして寝てればただの可愛らしい女の子なんだけどなぁ...」


真姫『希!!!また赤点取ったの!?今日はみっちり勉強よ!!』

希『ひ、ひえー!』

真姫『危ない事には首をやたらに突っ込まないようにって言ってるでしょ!!』

希『ご、ごめんなさい!!』

真姫『もう!!もう少し自分のことをちゃんと考えなさい!!』

真姫『は、はい!!』


希「....いつもありがとね、真姫ちゃん」

真姫「zzzzzzzzz」

17: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 01:27:29.56 ID:t6nuPeWJ
真姫「......ん」パチッ

希「おはよう、真姫ちゃん」

真姫「ごめんなさい、いつの間にか寝ちゃったみたい....」スッ

希「気にしなくてええよ」

真姫「足大丈夫?しびれてない?」

希「大丈夫、大丈夫!」

真姫「そう....」

希「ふふふ」ニヤニヤ

真姫「な、なによ...ニヤニヤして」

希「いい顔をいただきました」スッ

真姫「ちょっ!人の寝顔を勝手に撮らないでよ!!」

18: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 01:33:19.98 ID:t6nuPeWJ
希「ねぇ!散歩でもしない?」

真姫「いいわよ、さっきまで寝てて退屈させちゃったと思うし」

希「気にしなくてええのにー」

真姫「ほら、行くわよ」

希「はーい」



ザザーン

真姫「綺麗な海ね」

希「うん....」

真姫「時期が時期じゃないから泳ぐことはできないけどね」

希「でもこれはこれで風情があってええやん?」

真姫「そうね...」

希「なんか新婚旅行みたいやね♪」

真姫「ぶっ!!...なに言ってるのよ!!」

19: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 01:35:10.92 ID:t6nuPeWJ
希「あ!真姫ちゃん!神社があるよ!!」

真姫「本当ね、ちょっと古びてるけど、立派なかんじね」

希「ねぇ、せっかくだし、お参りしていかない?」

真姫「いいわよ、好きね希も」

希「よし!レッツゴー!!」


パン!パン!!

真姫「........」

希「...........」

20: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 01:38:07.17 ID:t6nuPeWJ
真姫「何をお願いしたの?希は」

希「秘密、それにお願い事をして、それを言葉に出しちゃうと叶わないってよく言われてるし」

真姫「へー...」

希「だから秘密!」

真姫「そう...じゃあ、私も秘密にしておくわ」


ビュー!!

真姫「ぐっ!!」

希「うわっ!風が!」

真姫「!!」

希「ひやぁ!!ちょっ!」サッ

真姫「.........」

希「...見た?」

真姫「見てないです」

希「.........」

21: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 01:39:50.93 ID:t6nuPeWJ
希「真姫ちゃんの   」

真姫「だから見てないって」

希「ふーん....」ジトッ

真姫「な、なによ....」

希「...もっと可愛いのを穿いておけばよかったなって...」

真姫「別に気になくてもいいのに」

希「だって....」

真姫「別にそんな変な柄とかじゃなかったわよ」

希「...やっぱり見たんやね」

真姫「あ」

希「嘘つきにはわしわしMAXや!!」スッ

真姫「あっ...ちょ!!」

希「わしわしー!!!」ガシッ

真姫「っく!!っ...神社でなにすんのよ!!あっ!や、やめなさい!!んっ!」

希「ひっひっひ....」

22: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 01:42:59.14 ID:t6nuPeWJ
希「ふぅ.....」

真姫「はぁ...はぁ......」

希「うん、順調に成長しているみたいやね」

真姫「~!!このっ....!!」べシン!

希「痛ぁ!!」

真姫「もう!!こんなとこでするなんて信じられない!!」ザッ

希「あっ!!待ってよ!!置いて行かないでよ!!真姫ちゃん!!」

真姫「希なんか知らない!!」

希「ごめんってばー!!」

23: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 01:43:56.81 ID:t6nuPeWJ
希「っ.........」チラッ

真姫「..........」ムスッ

希「ご、ご飯美味しいね...この旅館の料理って有名らしいんやって」

真姫「..........」モグモグ

希「ご飯食べたらお風呂に行かない?...ここの温泉って疲れにも効いて人気なんやって....」

真姫「...........」モグモグ

希「.....えっと........」

真姫「............」モグモグ

希「ぐすっ.....っ.....」

真姫「!」

希「ひっく......っ.....」

24: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 01:45:07.50 ID:t6nuPeWJ
真姫「ちょっと、何泣いてるのよ」

希「だ...だってぇ....」

真姫「はぁ...悪かったわ、私も大人気なかったわ、許して?」

希「真姫ちゃん....」

真姫「ほら、泣かないの?」

希「ん....」ゴシゴシ

真姫「せっかくの旅行だものね、楽しまないとね」

希「うん....」

真姫「泣かしちゃって...ごめんなさい」

希「ええんよ、うちも悪かったんだし」

真姫「お風呂にでも入って、仕切り直しましょうか?」

希「そうやね!」

25: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 01:46:37.25 ID:t6nuPeWJ
真姫「...いい湯ね」

希「うん....」

真姫「他に誰も入ってないから貸し切りね」

希「泳ぐ?」

真姫「泳がないわよ、子供じゃないんだから」

希「........」

真姫「希?」

希「..........」ピトッ

真姫「!な、な、なに!?いきなり引っついてきてまた悪戯!?」

希「少しだけ...少しだけこのままでいたいんよ...だめ?」

真姫「っ...」

希「だめ?」

真姫「わ、わかったわよ!!勝手にしなさい!!」

希「~♪」

26: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 01:47:40.30 ID:t6nuPeWJ
希「だ、大丈夫?真姫ちゃん?」

真姫「なんとか...ね....」

希「まさかのぼせるなんて...」パタパタ

真姫「希のせいよ」

希「え?うち?」パタパタ

真姫「あんなところで後ろから抱き着かれたらのぼせるって」

希「ご、ごめん....」

真姫「気にしないでいいわよ、大したことないから」

希「そ、そう?」

真姫「これも一つの思い出ってやつよ」

27: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 01:49:47.55 ID:t6nuPeWJ
希「えっと...スポドリのほうがいいかな?」

「あ、大丈夫でしたか?お客様」

希「あ!すいません!さっきはご迷惑をおかけしてしまって」

「いえいえ、お連れの方が大丈夫そうでよかったです」

希「騒がしくしてしまってすいません...」

「気にしないでください、なにかありましたらフロントまでお申しつけください」

希「はい、ありがとうございます」



希「真姫ちゃん、はい、飲み物」

真姫「ありがとう希」

希「明日はどうする?」

真姫「明日は...そうね、周ってない街の中に散歩でも行ってみる?」

希「お!ええやん、行こう!」

真姫「えぇ」

28: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 01:51:07.47 ID:t6nuPeWJ
希「なんかこうやって布団を並べて二人っきり寝てるとなんか本当に新婚旅行みたいやね」

真姫「...前に山に二人でロッジに泊まったじゃない」

希「だってあの時はまだお付き合いしてなかったやん」

真姫「まぁ、そうね、言われてみれば」

希「初夜ってやつ?」

真姫「貴方ねぇ...意味わかっていってるの?」

希「冗談だよ、冗談」

真姫「全く....」

希「ねぇ...真姫ちゃん」

真姫「なに?」

希「これからもよろしくね」

真姫「...こちらこそ、よろしくお願いするわ」

29: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 01:53:25.19 ID:t6nuPeWJ
希「...なんか深く寝付けないなぁ...慣れてない場所だから?」

真姫「zzzzzzzz」

希「...真姫ちゃんはぐっすり寝てる...意外とうちより図太い?」

真姫「ん........」

希「あ...月が綺麗...星も.....いい景色...」


ザザーン

希「ん?...誰か海岸にいる?え...でも...」チラッ

3:08

希「...こんな深夜に?...なんで?」

30: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 01:53:43.80 ID:t6nuPeWJ
続く

35: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 22:01:14.05 ID:t6nuPeWJ
『...........』

希(なんかちょっと不気味やね....一人だし髪が長いし...服も真っ青だし、というかこんな時間になんで女の人が一人で海岸にいるんよ?)

『...........』

希(風が強いんかな?髪をくくったりしてないからボサボサになってるし)

『..........』スッ

希「っ...なんでこっちに向かってピースをしてるの?....」ゾクッ

希(なんか寒気がする....変な人だったら嫌だし、寝よう寝よう....)

真姫「zzzzzzz」

希「............」チラッ

希「...失礼します」ススッ

36: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 22:06:46.29 ID:t6nuPeWJ
チュンチュン

真姫「...朝...ね....」パチッ

真姫「...あれ?隣が温かい?」

希「zzz.....」

真姫「!え?なんで?寝相?」

希「...真姫ちゃん.....zzz」

真姫「全く....」


真姫 希「いただきます」

真姫「いつの間に私の布団の入ったのよ」モグモグ

希「えへへ...夜中に目が覚めちゃって」

真姫「寝付けなかったの?」

希「まぁ、ちょっとね....」

真姫「ふ~ん....」

37: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 22:12:11.64 ID:t6nuPeWJ
真姫「今日も海に行く?」

希「うん、行きたい!」

真姫「今日もいい天気ね...これはまた海も綺麗に見れそうね」


ザザーン!

希「おー...クラゲさんがおるよ、真姫ちゃん」

真姫「触らないようにね、痛くなるから」

希「はーい」

真姫「...泳げる時期じゃないから、人がそんなにいないから落ち着けるわね」

希「冷たーい」ピチャピチャ

真姫「まるで子供ね...」

希「ねぇ!今度、海に来るときは夏に来ようよ!」

真姫「随分と気が早いわね、もう次回?」

希「約束はしておいて損はないやん?」

真姫「はいはい...随分と一方的な約束だこと」

38: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 22:15:34.94 ID:t6nuPeWJ
希「そういえば深夜に変な人を見たんよ」

真姫「変な人?」

希「うん、たしか深夜の3時くらいかな...海岸に女の人がいたんよ」

真姫「....散歩とかじゃないの?」

希「そうなんかな?しかも髪の毛がボサボサで不気味だったんよ」

真姫「まさか...幽霊とかじゃないわよね?」

希「わかんない...でも青い服を着てたんよ」

真姫「青い服?」

希「うん...」

真姫「深夜よね?」

希「そうだけど....」

真姫「..........」

希「え...まさか?」

真姫「わからないわ、私、寝てたし...でも気になるわね」

希「........」

39: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 22:30:45.80 ID:t6nuPeWJ
希「ここから見てあの辺に立ってたんよ」

真姫「成程....」

希「なんか嫌な気配とかする?」

真姫「いや、特には...でも引っかかる点があるわね」

希「気になる点?」

真姫「見て、この部屋のここから海ってそこそこ距離があるじゃない」

希「そうやね...でも、うちは視力は悪くはないからよくは見えるけど」

真姫「今はね」

希「?」

真姫「ここからあそこまで海岸までの道、街灯とか照らすものがそんなにないのよ、仮に人がいるのは見えても...服の色までわかるのかしら?」

希「!」

真姫「なんで希はその人が青い服を着てるってわかったのかしら?」

希「っ!!」ゾクッ

40: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 22:38:24.81 ID:t6nuPeWJ
真姫「まぁ、見間違いって可能性もなくはないけど...寝ぼけてとか」

希「ね、寝ぼけてなんかないよ!はっきりと見えたんよ」

真姫「はっきり見えてるからこそ問題なのよ」

希「!じゃ、じゃあ...幽霊ってこと?」

真姫「可能性は否定できないわね...まぁ、悪霊かどうかはわからないけど」

希「........」

真姫「...大丈夫よ」スッ

希「!」

真姫「もし、何かあったとしても希は私が守るから」

希「真姫ちゃん....」

真姫「この真姫ちゃんに任せなさい」

41: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 22:46:54.03 ID:t6nuPeWJ
真姫「全く神社に行ったばっかだっていうのに...ついてないのかもね」

希「ならもう一回行っておく?」

真姫「そうね...行きましょうか?時間もあるし、お祓いがてらに」



希「なっ....え?」

真姫「これは.....」

希「うちら...夢を見てる訳じゃないよね?」

真姫「ほっぺをつねってみる?」

希「...そうやね...えい」むぎゅ

真姫「ちょ!わたしのほっへをひっはらいへよ!!!」

42: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 22:48:18.59 ID:t6nuPeWJ
希「ねぇ...こんなにこの神社荒れてなかったよね?」

真姫「えぇ...そもそも入り口が封鎖されてるし」

希「こんなロープなかったよね?昨日は普通に入れたよね?」

真姫「なかったわね...しかもこのロープ相当痛いんでるわ...これが使われ始めたのが昨日今日の話じゃないわ」

希「じゃあ...昨日うちらがお参りした神社は....」

真姫「しかも禍々しい感じがするし、ここ」

希「え」

真姫「昨日は全くしなかったのに...今日は嫌なくらい感じるわ」

希「ってことは....」

真姫「どうやら変なのに目でもつけられてしまったってことかしら?」

43: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 22:55:05.90 ID:t6nuPeWJ
希「変なのってなに?」

真姫「さぁね?嫌な気配はするけど、そこまでは....」

希「うちらを狙ってるってこと?」

真姫「可能性はあるわね、そうじゃなかったからこんなおかしなことにはなってないでしょうし」

希「まさか...あの女の人?」

真姫「かもね...一体何をしたいのかしら?」

希「そんな...せっかく旅行にきたのに...」

真姫「とにかくここを一旦離れましょう」

希「そ、そうやね」

44: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 22:58:26.83 ID:t6nuPeWJ
真姫「私はパスタにするけど、希はどうする?」

希「えっと...じゃあ、真姫ちゃんと同じので」

真姫「じゃあ、同じのを二つお願いします」

「はい、かしこまりました」

希「............」


真姫「便利ね、ネットって」

希「え?」

真姫「ほら、あの神社について書かれているわ、色々と」スッ

希「あ、本当やね」

真姫「まぁ、ネットだと噂話や作り話って可能性もあるけどね」

45: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 23:04:22.07 ID:t6nuPeWJ
希「.........」

真姫「そう辛気臭い顔しないでよ、らしくないわよ」

希「だって...せっかくの真姫ちゃんとの楽しい旅行が」

真姫「そうね...でも起きてしまったものは仕方ないわ」

希「それはそうだけど....」


「おまたせしました」

希「!」

真姫「これからの話はご飯を食べてから、まずは腹ごしらえしましょう?」

希「うん....」

真姫「やっぱりパスタはトマトソースよね」

46: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 23:08:09.63 ID:t6nuPeWJ
希「で?どうするん?」カランッ

真姫「噂だけど、何個かわかったことがあるわ」

希「なになに?なにがわかったの?」

真姫「あそこの神社で昔、失恋した女の人が亡くなってるらしいわ」

希「失恋....」

真姫「その人が亡くなってからその神社でお参りするカップルや夫婦に不吉なことが起こるようになったらしいわ」

希「それって...うちらあかんやつやん!」

真姫「そうね...しかも私...」

希「な、なに?」

真姫「!な、なんでもないわ...そうそう、亡くなった人はその神社で呪いの言葉を絵馬やお札に書きまくってみたい」

希「っ....」

真姫「自暴自棄ってやつかしらね、神社からしてみればいい迷惑ね」

47: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 23:09:38.86 ID:t6nuPeWJ
希「じゃあ、うちらもその人に目をつけられたってこと?」

真姫「そういうことね、多分」

希「あの時、うちがお参りしようなんて言ったから」

真姫「自分を責めないの、私だって気づけなかったんだから、おあいこみたいなもんよ」

希「真姫ちゃん...」

真姫「全くしてやられたわ、だから私も希も悪くないってことにしておきましょう?」

希「でも、どうするん?これから」

真姫「どうもしないわよ」

希「え?」

48: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 23:12:44.45 ID:t6nuPeWJ
希「どうしようもないって...どういうこと?」

真姫「そもそも相手が私達を狙っているとは限らないし、下手に刺激はしないほうがいいってことよ」

希「え、でも....」

真姫「もちろん対策はするわよ?希がいるし」

希「?うち?」

真姫「除霊まではいかないけど、争う事にはあるかもしれないし」

希「そ、そうやね」

真姫「希がいるから安心よ、詳しいでしょ?こういうこと」

希「....うん!うちにまかせて!」

真姫(まぁ、私も知識が全くないって訳じゃないけどね...)

49: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 23:20:05.24 ID:t6nuPeWJ
希「え?もう寝るの?」

真姫「昨日からの可能性を考えて夜中に現れる可能性があるわ」

希「成程...寝込みを襲われたら厄介だもんね」

真姫「そういうこと...あと、万が一の場合旅館から出て逃げないといけない可能性もあるし」

希「OK、わかった」

真姫「昨日は3時くらいだっけ?」

希「うん、たしかそうやったよ」

真姫「なら、2時くらいになったら起きましょう...」

希「........」

真姫「どうしたの?希?」

希「え、えっと....」

真姫「?」

50: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 23:25:21.41 ID:t6nuPeWJ
希「その...真姫ちゃんが迷惑じゃなかったらなんやけど」

真姫「改まってどうしたのよ?」

希「...一緒に寝てもええかな?」

真姫「!...怖いの?」

希「うん...ちょっとね...」

真姫「はぁ...断っても無駄そうだし...いいわよ」

希「!本当!?」

真姫「その代わり、悪戯とかしないでよ」

希「しない♪しない♪」

真姫「全く...まぁ、いいか...」

希「~♪」

真姫「私も甘々になったわね」

51: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 23:32:18.06 ID:t6nuPeWJ
真姫「zzzzzzzzzzzz」

希「zzzzzzzz」

ザザーン....


ピピッピピッ

希「っ...時間みたいやね....」

真姫「zzzzzzzz」

希「真姫ちゃん起きて」

真姫「んー.....」モゾモゾ

希「真姫ちゃん時間だよ」

真姫「あともう少し....」モゾモゾ

希「もー...相変わらず寝起きは弱いんやから....」

52: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 23:33:36.22 ID:t6nuPeWJ
真姫「んー.......」ボッー

希「ほら、しっかりしてよ」ユサユサ

真姫「..........」コテン

希「ちょっと、うちの肩で二度寝しないでよ」

真姫「すぅ....zzzzzzz」

希「もう...しゃーないなー....」なでなで

真姫「ん.......」

希「こうしてると子供っぽくって可愛いんやけどなぁ....」


「..........」

希「!?」ゾクッ

53: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 23:40:10.08 ID:t6nuPeWJ
希「な、なに?急に寒気が.....あれ?さっきまで聞こえてた虫の声も聞こえなくなった?」

真姫「..........」

希「!まさか....ちょっとごめんね、真姫ちゃん...」


希「......あれ?」

「...........」

希「いるけど...昨日と違う?服の色が黄色?」

ザザーン....

希「昨日と違う人?...でも見た目や背格好は同じような....」

54: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 23:41:39.03 ID:t6nuPeWJ
真姫「来たみたいね...」

希「!真姫ちゃん、起きたん?」

真姫「えぇ、嫌な気配がするし...あれは多分悪霊ね...なんで昨日は寝ていてとはいえ...気が付かなかったのかしら?」

希「どうするん?真姫ちゃん」

真姫「...たしかに希の話通り、服の色までわかるわね...」

希「うん....」

『.........』スッ

希「!な、なに?」

真姫「何を指をさしてるの?上?空?」

ヒュー....ガタガタ!

希「風が強くなってきた?」

55: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 23:48:33.64 ID:t6nuPeWJ
『...........』バサッ

真姫「風で髪が....」

『...........』ニヤッ

真姫「!!」

希「っ......」

『...........』フッ

真姫「...消えた?」

希「あの人...笑ってた...鼻から上は暗くて見えなかったけど...」

真姫「どうやら...今日は引き上げたみたいね....」

56: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 23:51:22.39 ID:t6nuPeWJ
真姫「廃神社ってやばいものなのね...知らなかったわ」

希「そうやね...うちもそこまでは詳しくないけど...神様の加護がなくなってる場所やから色々とやばいって話は聞いたことがあるよ」

真姫「寺や神社は元々、邪気とかをあの世に送るところだったっけ?」

希「そう、あとはそういったものを封じ込めるところでもあるんよね、そこが廃れてしまったってことは即ちその場所の力がなくなってしまったってことやから....」

真姫「そういうことよね....」

希「近くのお寺に相談したけど、うちでは完全には祓えないって言われてしまうし....」

真姫「変わりになにかあればってこのお守りとかは渡されたけど...」

希「住職さんは言ってたけど、この霊はうちらじゃないと祓えないって言ってたけど...どういう意味なんやろ?」

真姫「さぁ....?」

希「うちらじゃないと祓えないか....」

真姫「.......」

57: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 23:53:04.60 ID:t6nuPeWJ
希「そうだ、ちょっと気になったことがあるんよ」

真姫「気になること?」

希「うん、昨日と今日、出た霊の人は一緒だと思うんやけど...服が違ったんよ」

真姫「そういえば希は青い服だったって言ってたわよね」

希「そう、でも今回は黄色だったんよ」

真姫「青が黄色ね....」

希「あとね、一昨日はピースをしてたんよ」

真姫「ピース?」

希「こうね、指をこうやってVの字にしてこっちに向けてきてたんよ」スッ

真姫「Vの字....」

希「でも今日は上を指さしてたんよね、なんなんだろう?」

真姫「.....!まさか...」

58: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/01(土) 23:56:42.83 ID:t6nuPeWJ
希「?どうしたん?真姫ちゃん」

真姫「カウントダウン....」

希「え?」

真姫「あいつの指よ、昨日は2、今日は1...明日は....」

希「!」

真姫「だから今日は襲ってこなかったってことかしら?」

希「そんなばかな....」

真姫「あいつの服もそう...青から黄色...まるで信号の順番...」

希「まさか....そんな...」

真姫「それで次は赤で危険...ってことなのかしら?」

希「でもなんでそんなことを」

真姫「さぁ?私達を恐怖させる為の行為なのかしら?それとも儀式とか?」

希「ようはうちらに対しての宣戦布告みたいもんってことやね」

真姫「合ってるようで合ってないわ」

63: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/02(日) 23:40:59.91 ID:Qj05Hzkr
希「........」

真姫「それにしても...失恋して辛い気持ちはわかるけど、迷惑な幽霊ね」

希「でも...失恋したら辛いと思うよ、うちも...もし自分が失恋したらって考えたら辛いもん」

真姫「希...」

希「だからって人を呪っていいって訳やないけどね」

真姫「その通りよ、それに前にもいったけど、悪霊には情けをかけてはダメよ」

希「うん...」

真姫「その情けにつけこんで悪さをする可能性が高いし、敵とは言わないけど情けは無用よ」

希「わかった...」

真姫「この旅館で争うのも旅館に迷惑がかかるし...今夜はあの廃神社でけりをつけましょう」

希「そうやね...せっかくの真姫ちゃんとの旅行を邪魔してくれて...許さへんよ!本当に!!」

真姫「その意気よ、希」

64: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/02(日) 23:58:12.17 ID:Qj05Hzkr
希「...本当に今晩がここで一晩を過ごすの?」

真姫「そうよ、ここで迎え撃つのよ」

希「うぅ...廃神社で一晩過ごすってTVのバラエティ番組みたい」

真姫「TVを否定はしないけど、おふざけじゃなくて本気のやつなのよ、気を引き締めて」

希「お、OK.....」

真姫「さぁ!準備に取り掛かるわよ!」


真姫「まずは安全の為に結界を作りましょう、私と希が入れる大きさのを、希なら結界の作り方は知ってるわよね?」

希「もちろん知っとるよーじゃあ、今回はどうしようかな?」

真姫「無難なのは塩かしら?あとは....」

希「そうやね、これを使おう!」スッ

真姫「パワーストーン?」

65: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/03(月) 00:02:37.85 ID:1dmW87ku
希「そう、前にも役に立ってからいざって時の為に持ってるんよ」

真姫「さすが希ね」

希「もう、茶化さんといて、アメジストっていうんよ、この石は」

真姫「綺麗ね...紫色なのね...」

希「まるで真姫ちゃんの瞳みたい」

真姫「え」

希「ま、冗談は程々にしておいて、これをうちらのいる空間の四方において....」

真姫「え..あぁ、そうね、飛ばされないように固定しないとね」

希「そうやね、あと真姫ちゃんにはこれを」スッ

真姫「緑色のパワーストンのネックレス?」

希「それはマラカイト、別名、孔雀石って言ってなぁ...除霊や癒しの力がある石なんよ」

真姫「へー....」

66: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/03(月) 00:12:45.79 ID:1dmW87ku
希「それを持っている人は直観力や洞察力が上がるって言われてるんよ」

真姫「なんか私のシックセンスがもっと上がりそうな感じね」

希「心身の癒しにもとっても効果があるって言われてて、体の毒素とか負のエネルギーを綺麗にしてくれるんよ」

真姫「いい石なのね」

希「その代わり自分だけではなくて周りの負のエネルギーまで吸収しちゃうから定期的に浄化をしてあげないといけないんよ」

真姫「だから昨日、何個かお寺でお祓いをお願いしてたのね」

希「そういうことやね」

真姫「希の分は?」

希「うちにはアメジストがあるから」スッ

真姫「石同士が喧嘩しないわよね?神様と神様とが喧嘩みたいな」

希「ないと思う...多分」

67: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/03(月) 00:18:56.78 ID:1dmW87ku
真姫「結界はこの程度でいいのかしら?」

希「そうやね、あとこれも置いておこう」ゴソゴソ

真姫「それは塩?」

希「うん、効果は薄いとは思うけど、一応ね」

真姫「たしかにマンションの時には効果が薄かったものね」

希「だからこういうのもあるよ」スッ

真姫「綺麗ね、それも石?」

希「石やないよ、これはクリスタルソルトっていうやつなんよ」

真姫「ソルトってことは塩ってこと?随分と大きくて綺麗ね」

希「そうやね、これね、大きくて強そうだから仕入れたんよ」

真姫「強そうって....」

68: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/03(月) 00:19:38.91 ID:1dmW87ku
真姫「一旦ここを出ましょう、結界の中とはいえ、悪い気がたまっている場所には長居をしたくはないわ」

希「次も同じ時間にくるのかな?」

真姫「可能性は高いわね、でも油断はできないから...仮眠をして宿で寝てからここに早めに戻ってきましょう」

希「OK.....」

真姫「順調に無事に終わってほしいわね」

希「うん.....」

69: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/03(月) 00:27:11.57 ID:1dmW87ku
真姫「22時...少し早いけど...そろそろ出ましょう」

希「OK...」ゴソゴソ

真姫「?何をしてるの?」

希「ちょっと荷物を持っていこうと思ってなー、長居することになるだろうし」

真姫「まぁ、別にいいけど...」

希「よし!」パンパン

真姫「...随分と荷物が多いわね」

希「備えあれば嬉しいな!だよ!真姫ちゃん」

真姫「憂いなしじゃないの?」

希「いっぱい装備があったら心強くて嬉しいやん?」

真姫「まぁ、一理あるかもね」

70: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/03(月) 00:31:40.10 ID:1dmW87ku
希「真姫ちゃん!ちょっとコンビニ寄っていかん?」

真姫「コンビニ?いいけど...」

希「お菓子買おう!お菓子!!」

真姫「貴方ねぇ...遊びに行くんじゃないのよ?」

希「ほら!これから戦うんやから英気を養わないと!ね?」

真姫「まぁ、少し喉が渇いたし...わかったわ、行きましょう」

希「よし!レッツゴー!」

真姫「なんか緊張感がないわね...遠足みたいね、まるで」

72: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/03(月) 00:36:07.69 ID:1dmW87ku
希「~♪」

真姫「随分と買ったのね」

希「うん、ちゃんと真姫ちゃんの分もあるよ、はい!」

真姫「ありがとう...あとで返すわ」

希「いいよ、今回はうちの奢り!」

真姫「そう?ならありがたくいただいておくわね」

希「........」

真姫「.........」ゴクゴク

希「飲んだね?」

真姫「ん?」

希「今度焼肉ね」

真姫「は?」

73: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/03(月) 00:42:22.95 ID:1dmW87ku
ビュー....

真姫「さてと...真夜中だともっと雰囲気がやばいわね」

希「う、うん...普通に怖い...」

真姫「とりあえず結界の中に入りましょう」

希「そうやね...」

真姫「.........」

希「..........」

真姫「...怖い?」

希「ま、まぁ....それなりには...」

真姫「そう....」

希「真姫ちゃん?」

真姫「それはもちろん....」

希「怖くないか、真姫ちゃんはいつも淡々としてるし」

真姫「怖いわよ」

希「...え?」

真姫「怖いわよ、私だって」

74: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/03(月) 00:43:13.83 ID:1dmW87ku
続く

78: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/04(火) 00:04:01.50 ID:B/Ft4nx1
真姫「幽霊が見えるから幽霊が全く怖くないって訳じゃないわ」

真姫「...私だって好きでこの力を持った訳じゃないわ、事故に遭って目覚めたら見えるようになっていたの」

希「!ご、ごめん!真姫ちゃん、そんなつもりで言ったつもりじゃ....」

真姫「別に怒ってないわよ、ただ私だって怖い時もあるし、逃げたい時もあるって話」

希「........」

真姫「だからこそ隣には誰かがいてほしいの」

希「!」

真姫「だからよろしくね?隣を」

希「もちろん!離れないよ!というか離れて言っても離れてあげないんだから!」

真姫「...心強いわね」

79: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/04(火) 00:15:56.48 ID:B/Ft4nx1
ヒュー....

真姫「ちょっと風が出てきたわね、少し冷えるわね」

希「真姫ちゃん、椅子を持ってちょっとこっちに来て」

真姫「?なに?」

希「もうちょっとこっちに寄って」

真姫「え?なによ?」

希「ほいっと!」フサッ

真姫「!...これは毛布....」

希「冷えると思ってな~一枚やけどね」

真姫「本当に色々持ってきたのね」

希「一枚だけど大きい奴だから二人で使えるよ!」

80: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/04(火) 00:29:26.13 ID:B/Ft4nx1
希「~♪」

真姫「ご機嫌なところ悪いけど...よく考えたら私達って幽霊を煽ってない?」

希「へ?」

真姫「失恋で亡くなった人の怨みの地でいちゃつくってどうなの?」

希「あぁ...あえてやってるんよ」

真姫「は!?なんで?」

希「うちの楽しい楽しい楽しい!真姫ちゃんとの旅行を邪魔をしたんやから当然や!」

真姫「だからって火に油を注ぐスタイルはどうなの?」

希「いっそ燃え尽きてしまえばええんよ」

真姫「私達の命が燃え尽きたらどうすんのよ!」

希「愛は...負けない!」

81: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/04(火) 00:38:10.67 ID:B/Ft4nx1
真姫「..........」カチャ

希「あ!カメラ持ってきたんやね」

真姫「まぁね...ストロボもつけたし...目くらましには使えるかも」

希「じゃあ、これも久々にやっておこう」ゴソゴソ

真姫「それさっきのコンビニで買ったのね、わざわざ」

希「ファブパワー!たーっぷり照射!」シュッシュッ

真姫「まるで虫よけスプレーね」

希「霊避けみたいなもんやし、似たようなものだよ」

真姫「でも本当に効果あるのかしら?」

希「...さぁ?」シュッシュッ

82: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/04(火) 00:38:40.36 ID:B/Ft4nx1
真姫「そろそろいい時間かしら?」

希「今、2時やから...いつも通りの時間帯ならそろそろやね」


.....カン

真姫「!」

希「!なにか音がした?」

真姫「静かに」

希「.........」

.....カン

真姫「なにか聞こえるわね」

希「なんの音やろ?」

83: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/04(火) 00:45:22.63 ID:B/Ft4nx1
真姫「...急に辺りが静かになったわね...虫の声すら聞こえなくなるなんて」

希「このパターン....いつもと一緒や!」

真姫「成程...」

....カン

希「..........」

真姫「なにかを叩ている音かしら?」

....カン!

希「...!もしかして...これは」

真姫「なにか気が付いたの?希」

希「丑の刻参り....」

真姫「!!」

84: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/04(火) 00:46:23.27 ID:B/Ft4nx1
真姫「丑の刻参りってあの有名なやつ?」

希「そう、丑の刻...つまり今で言う午前1時から3時くらいの間の神社とかにある御神木に藁人形とかを釘で打ち込む...古来から信じられていた呪術や」

...カン!

真姫「たしかになにかを打ち付けるような音が奥の方から聞こえてくるわね」

希「丑の刻参りは7日間続けて行うと呪う相手の命を奪えると言われていて、その代わりに途中で他人に見られてしまうと効果が無くなってしまうって言われているんよ」

...カン!

真姫「じゃあ、今その姿を見れば無効化できるってことね」

希「そうやね...でも、見られてしまうと自分自身に呪いがかかってしまうって言われていて、その場合は見た人を始末しないといけないって話なんだよね」

真姫「それ捕まったらやばいわね、もし同じ相手なら火に油どころか火のダイナマイトを投げ込み勢いね」

希「でも無効化できるチャンスでもある」

...カン!

真姫「.......」

希「どうする?真姫ちゃん?」

86: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/04(火) 00:55:40.75 ID:B/Ft4nx1
真姫「希、足には自信がある?」

希「うーん...そこまでないけど...」

真姫「そう...」ザッ

希「待って!どこに行こうとしてるの?」

真姫「...すぐに戻ってくるわ」

希「だめ!行くならうちも一緒に行く!」

真姫「.......」

希「うちらは一心同体!運命共同体だからね!」

真姫「わかったわ...もし相手に途中で見られたら全速力でこの結界に戻ってくる!いいわね」

希「もちろん!」

...カン!

真姫「さてと...挑発なのか、儀式なのか知らないけど、乗ってあげるわよ、その喧嘩」

87: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/04(火) 01:01:07.40 ID:B/Ft4nx1
...カン!

真姫「こっちの方から聞こえてるわね」

希「.........」

ザッ

真姫「ん?なにか踏んだ?」

希「!これは....」

真姫「大量の釘が打たれた藁人形ね...やばいわね」

希「どんだけ釘を打ってるんよ、大工か」

真姫「...こんな状況でよく、そんなくだらない冗談を言える希って...私にはとてもできないわ」

希「なに?それって褒めてるん?」

真姫「さぁ?」

88: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/04(火) 01:08:53.03 ID:B/Ft4nx1
...カン!!!

真姫「近いわね」

希「そーっと行こう....」

真姫 希「.......」


『っ........っ....』カン!!!

真姫『いたわね...』

希『白装束に頭の左右に蝋燭...テンプレやね...』

真姫『これで見たってことになるから効果はなくなって自滅する?』

希『そうやね...あとは気づかれずに結界まで戻れば...』


パキッ!

『!!』クルッ

希『あ、やば!枝を踏んじゃった!』

真姫『貴方もテンプレなことをしてるじゃない』

『あああああああああ!!!!』

真姫「やばっ!!」

希「早く逃げよう!!」

89: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/04(火) 01:09:33.66 ID:B/Ft4nx1
続く
次回更新で最後まで終わらせたいです

93: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/05(水) 00:29:09.47 ID:O2m/v7i+
希「後ろからめっちゃ怖い声がするー!!」

真姫「結界まで急いで!!」

希「..........」チラッ

真姫「後ろを振り向かないの!!」

希「!」ビクッ

真姫「振り返っちゃだめ!持っていかれるわよ!黙って走る!」

希「は、はーい!!」

真姫「っ!こんなことならもっと運動をしておくべきだったわ!」

94: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/05(水) 00:34:47.49 ID:O2m/v7i+
真姫「はぁ...はぁ...はぁ...」

希「な...なんとか間に合ったみたいやね」

真姫「足が攣りそう...」

希「だらしないなぁ...」

真姫「うるさいわね...私はどっちかっていうと頭脳派なの!希みたいに肉体派じゃないから仕方ないでしょ」

希「もう...ん?遠回しにうちのことを馬鹿にしてる?」

真姫「どっちかっていうとお馬鹿キャラでしょ?髪の毛もいつもアホ毛があるくらいだし」

希「それは恋人に言う台詞?」

真姫「!話はあと...来たみたいよ」

『...........』

希「!!」

95: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/05(水) 00:37:28.79 ID:O2m/v7i+
『.............』ギロッ

真姫「服が白から赤に....本気ってことかしら?」

希「でも結界の中には入ってこれないみたいやね...」

真姫「さてと...問題はここからよ、どうやってこいつを倒すか」

『あああああああああ!!!』スッ

パァー!!

『!!』バチン!

真姫「結界はちゃんと働いてるみたいね、さすが希ね」

希「ふふふ....」

真姫「どうやら結界には入ってこれないみたいね」

96: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/05(水) 00:43:22.59 ID:O2m/v7i+
『あああああああ!!』バチン!バチン!!

希「叩いても無駄や、この結界はそんなやわな結界じゃない!」

真姫「そうだとしても、このままじゃあいつを倒すことはできないわ」

希「いや、そうとも限らんよ」ニヤッ

真姫「?どういう意味よ」

希「うちらはさっき相手の丑の刻参りを見た、ということは?」

真姫「呪い返し...」

希「そういうことやね」

真姫「ってことはこのまま待っていれば...自滅してくれるってことね」

97: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/05(水) 00:46:16.89 ID:O2m/v7i+
『ぐっ....あああ!!』

希「苦しんでるみたいやね...効果が返ってきてるみたいや」

真姫「そう言えばこんな言葉があったわね...人を呪えばなんとかみたいな」

希「人を呪わば穴二つやね」

真姫「そう!それそれ」

希「他人を呪ってしまおうとすれば、その報いで自分も呪われてしまう」

真姫「人を陥れようとすれば自分にも返ってくるってことね」

希「そうや、人は人を呪ってはいけない...だから人を妬まず、憎まず、生きていかないといけなんよ」

真姫「でもそうは上手くいかないのも事実なのよね」

希「だから人と人は手を取り合って、想いをぶつけて、生きていかないといけなんよ」

真姫「珍しくいいことを言うじゃない、希」

希「珍しいは余計だよ」

98: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/05(水) 00:56:24.24 ID:O2m/v7i+
『!!!!!!!』バッ!!

真姫「!?な、なに?」

希「見て!真姫ちゃん!あいつがなにかを取り込もうとしてる!」

真姫「小さい霊体みたいなものがたくさん...集まってきてる?」

希「真姫ちゃん!絵馬からたくさん出てきてるよ!!」

真姫「絵馬?...まさか、他の人の願いの力を吸収するつもり?」

『ああぁぁ!!!』ドシン!!

希「!?パワーが上がってる!?」

真姫「まずいこのままだとどんどん力が強大化していくわ!」

希「でもどうするん?どうやってあれを止めるん」

真姫「どうって....そんなの私だって....」

99: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/05(水) 00:56:57.12 ID:O2m/v7i+
希「あいつ...人の願いをなんだと思ってるんよ」

真姫「そうね...あれじゃ...叶うかもしれない願いも叶わなくなってしまうわ」

希「ん?願い.....」

真姫「って言ってもこの廃神社に飾ってある願いが叶う可能性は元々低かったかもしれないし、それにもうすでに叶ってる可能性もあるけど」

希「...そうだ!真姫ちゃんちょっといいことを思いついた!」

真姫「!な、なに?希」

希「ちょっと耳を貸して?」

真姫「?...わかったわ」

希「.......」

真姫「........」

希「...真姫ちゃん♡」ボソッ

真姫「ひゃあ!!」ゾワッ

真姫「っ!!」キッ

希「へ?」

ゴン!

100: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/05(水) 00:59:20.35 ID:O2m/v7i+
希「い、痛い....」

真姫「み、耳元で変な声を出さないでよ!!」

希「ごめんごめん、もうふざけないから」

真姫「もう....真面目にやってよ」

希「うん...顔真っ赤だよ、真姫ちゃん」

真姫「.......」

希「ごめんなさい、真面目にやります」


真姫「成程、いい考えかもね...それでどっちがあいつを引き付けるの?」

希「うちにやらせて、あいつには言いたいことがたくさんあるし」

真姫「そう...じゃあ、任せたわ」

希「うちにお任せ!」

101: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/05(水) 01:03:17.23 ID:O2m/v7i+
『............』

希「おう!そこの赤いの!!」

『!!』

希「無駄や、何をやってもこの結界は破れん、時間の無駄や」

『..........』

希「大体なんなん?うちらに勝手に逆恨みをして馬鹿やないの?」

『!』キッ

希「おー...怖い、怖い、そんな顔をしてるから失恋もするんや、それにしつこい女は嫌われるで」

『ああああああああ!!』

希「やかましいなぁ...人を呪うわ、性格も意地も悪いし....これはふられて当然や」

『うぅうううう!!!』バシン!バシン!!

ピシッ

希「え?もしかして煽りすぎた?結界が....」

『ああああああああああ!!』

102: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/05(水) 01:13:19.21 ID:O2m/v7i+
真姫「色んな人達ごめんなさい...少しだけお借りします」ゴソゴソ

真姫「よし、急いで結界に戻らないと」


希「うちらがなにをしたっていうんよ!!いい加減にしてよ!」

バシン!!バシン!!!

希「っ....人の怨みはここまで強くなるもんなの?」

ピシッ!ピシッ!!

希「もう少し持ちこたえて...あともう少し!」

パリン!!!

希「!?」

『...........』

希「.........」

103: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/05(水) 01:13:47.23 ID:O2m/v7i+
『...........』

希「っ.......」

『...........』ニヤッ

希「!」ゾクッ

『シアワセハユルサナイ、アナタモ....』

希「このっ!!」ヒュン!

『キカナイ....シオナンテ』

希「ぐっ.....」

『アナタヲノットッテ...フクシュウ....』


「受験勉強に受かりますように」

『!?』

104: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/05(水) 01:18:14.26 ID:O2m/v7i+
真姫「希!!目を瞑って!!」

希「!!」

真姫「ストロボ最大出力!!!」パシャッ!!

『ぐっ!あああああ!!』

真姫「希!早く私の後ろに!」

希「うん!」

真姫「今年一年が健康に過ごせますように」

『!!』

真姫「仕事が上手くいきますように」

『っ...チカラガ.....』

真姫「どうやら正解のようね」

105: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/05(水) 01:26:26.07 ID:O2m/v7i+
『ナニヲ....』

真姫「簡単な話よ、貴方の力にしているものを無効化したのよ」

『!』

真姫「願い事は言葉にすると効力を失うらしいわ...だから言葉に出してるのよ」

希「家族の病気がよくなりますように」

『っ.....』

真姫「恋人と幸せでいられますように」

希「人の願いをこうやって使うのはだめなことやと思うけど...貴方みたいにものに使われてしまうくらいなら」

真姫「一旦、無に帰す!」

106: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/05(水) 01:26:58.83 ID:O2m/v7i+
『マダダ....ソノテイド....まだ!』

真姫「希!」

希「うん、真姫ちゃん!」

真姫「希と....」

希「真姫ちゃんと....」

真姫 希「ずっと一緒にいられますように!!」

『ッ!!』

真姫「自分の道は自分と自分と共に歩む人のみにしか立ち入る隙はない」

希「他人や...ましてや悪霊なんかに悪用はさせない!」

真姫「消えなさい!」

『あああああああああ!!』

107: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/05(水) 01:30:10.00 ID:O2m/v7i+
真姫「消えたみたいね....」

希「そうやね...でも、まさか同じお願いをしてたなんてね」

真姫「そうね、しかも二人共声に出してしまったわ」

希「でも頼んでおいて神様には失礼かもしれないけど、自分達の道は自分の手で努力しないとね」

真姫「たまにはいい事を言うじゃない」

希「たまには余計だよ」

真姫「でもこの絵馬達は違うお寺に持っていきましょう」

希「そうやね、古いのが多いけど...このままはまずいもんね」


真姫「朝ね....」

希「綺麗な朝日やね、今日はいい一日になればいいけど」

108: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/05(水) 01:42:44.56 ID:O2m/v7i+
真姫「はい、お土産」

凛「いっぱいあるにゃ!」

花陽「ありがとうお土産、旅行はどうだった?」

真姫「まぁ、色々とあったわよ...色々と」

凛「ふ~ん...ん?あれ?真姫ちゃんネックレスなんてしてたってけ?」

花陽「本当だ、緑色で綺麗な石だね」

真姫「あぁ、これ?まぁ、あっちで気に入ったのがあってね」

凛「ふ~ん...あ!そういえば希ちゃんも紫色の似たようなネックレスをしてたけどお揃い?もしかして...そういうことですか?」

真姫「さぁね?」

凛「凛もかよちんとお揃いでなにか買おうかなーね?かよちん」

花陽「そうだね、お揃いっていいかもね」

109: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/05(水) 01:43:29.50 ID:O2m/v7i+
希「あ!真姫ちゃんおはよー」

真姫「おはよ」

希「あ!それつけてくれたんやね!ありがとう」

真姫「さっそく凛に突っ込まれたわよ」

希「凛ちゃん意外と目ざといなー」

真姫「外そうかしら」

希「ちょ!それはさすがに泣くよ?」

真姫「冗談よ」

希「勘弁してよ....」

110: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/05(水) 01:48:14.39 ID:O2m/v7i+
真姫「そういえばあの願いことはどうするの?またするの?」

希「ううん、しないよ」

真姫「ふーん」

希「しなくたって...うちと真姫ちゃんは」ギュッ

真姫「!」

希「ずーっと一緒だよ!」

真姫「...そうかもね」


希「朝はおはようから夜はおやすみまでね!」

真姫「それはまだ早いんじゃない?」


おしまい

引用元: 希「福引旅行と廃神社」