1: 名無しで叶える物語◆J6suxPaK★ 2025/01/16(木) 21:17:50 ID:???00
—浦の星女学院・2年生教室—

千歌「えー、前回のCYaRon!作戦会議でお菓子パーティを開いて、ダイヤちゃんにしこたま叱られたので今日は真面目にいきます!」

曜「おー!」

ルビィ「おー!」

千歌「でもさでもさ!ダイヤちゃん厳しくない!?お菓子ぐらいでさー」

曜「まぁ、曲作りがメインの作戦会議だからね。仕方ないよ」

千歌「いんや!厳しいと思います!みーんなに厳しいもん」プンスコ

曜「みんなではないよね、ルビィちゃん?」

ルビィ「うんうん。ルビィには優しいよ?」

曜「それと先月付き合い始めた果南ちゃんにも甘々なんだって。まさかダイヤさんが甘えん坊になるとはねぇ」

千歌「私たちが恥ずかしくなるくらいアツアツだもんね」

曜「鞠莉ちゃんにはバカップルなんて言われてたし」

千歌「あーあ。私も黒澤みかんとか、松浦ちかになったら優しくしてくれるかなぁ。どう思う、ルビィちゃん?」

ルビィ「ルビィは、えっと、あはは……」アセアセッ

千歌「ねね、ダイヤちゃんってお家でもあんな感じなの?いっつもこわーい感じ?」

ルビィ「そうでもない、かな」

曜「あれ?そうなの?」

千歌「お家でもこらー!とかぶっぶーですわ!って厳しくされてないの?」

ルビィ「うん。お家ではどっちかと言うと、面白いお姉ちゃんなんだ。ルビィだけのお姉ちゃんなの」ニコニコ

千歌「えー、うそだぁ」

曜「それはちょっと想像できないかも」

ルビィ「ほんとだもんっ。先月もね……」

2: 名無しで叶える物語◆J6suxPaK★ 2025/01/16(木) 21:18:19 ID:???00
—先月—

ルビィ「ここがこうなって……あれ?間違えちゃった」カキカキ

ダイヤ「大変ですわ!」

ルビィ「ぴぎぃぃっ!?」

ダイヤ「どうしたのです。そんなかわいい悲鳴なんてあげて」

ルビィ「お姉ちゃんのせいだよぉ。いきなり大声上げちゃうからびっくりしちゃった」

ダイヤ「そんなことより聞いてください!一大事です!」

ルビィ「どしたの?」キョトン

ダイヤ「これをご覧になってください」

ルビィ「うん?なんて書いてあるの?」

ダイヤ「そうなのです!このネット記事によれば、実はアボガドではなく、アボカドなそうで」

ルビィ「えっ」

3: 名無しで叶える物語◆J6suxPaK★ 2025/01/16(木) 21:18:47 ID:???00
ダイヤ「本当はアボカドなんて知りませんでしたわ。日本国民の9割は知らない新事実だと思いますの。そこでとりあえずルビィと情報共有しようと思いまして」

ルビィ「あー、うん?」

ダイヤ「そうでしょうそうでしょう。驚きますわよね。昔から信じていたことが音を立てて崩れ落ちる。しかしルビィ、安心してください。貴方にはこの私が、」

ルビィ「知ってたよ?」

ダイヤ「え?あ、あの、緑色で、森のバターで、サラダによく合う?」

ルビィ「うん」

ダイヤ「そ、そんな!私はてっきりアボガドだと思っていて、ルビィも同じ間違いをしているものとばかり……」

ルビィ「1文字違いだから、間違えやすいよね」

ダイヤ「で、では!シロクマが1匹残らず左利きであったり、カタツムリの歯が25000本あったり、切手を舐めると2キロカロリーを摂取できることもご存知で!?」

ルビィ「え、知らなかったけど、どうでも、うん」

ダイヤ「そう、ですか。どうでもいいですものね……」

4: 名無しで叶える物語◆J6suxPaK★ 2025/01/16(木) 21:19:19 ID:???00
ルビィ「へ、へぇー!知らなかった!そうなの?お姉ちゃんはやっぱり物知りさんだね♪」アセアセッ

ダイヤ「ほ、本当ですか?」

ルビィ「それにね、ルビィね、最近までネズミに水のことを、みみずに水って思ってたの!」

ダイヤ「ふふっ、もう。ルビィ、それは寝耳に水ですわ」ニコニコ

ルビィ「あ、間違えちゃった♪お姉ちゃん、これからももっといろんなこと教えてね♪」

ダイヤ「ええ、もちろんですわ!では私、ルビィの知らないことを探してきますわ!」ダダダ…

ルビィ「あ、お姉ちゃん、走っちゃあぶな、」

ズルッピギャアアアアアアア!

ルビィ「お姉ちゃん!?」

—回想終わり—

5: 名無しで叶える物語◆J6suxPaK★ 2025/01/16(木) 21:19:46 ID:???00
ルビィ「——ってことがあったの」

ようちか「……」

ルビィ「あれ?2人とも?」

ようちか「ホントカナ?( 。 ・ω・)(・ω・ 。 )ドウダロネ」

ルビィ「ほんとだもん~!」

千歌「だってさー、あのダイヤちゃんがそんな雑学ではしゃぐかなぁ?」

曜「うんうん。いつも厳格でビシッ!っとしてる姿しか見た事ないもん」

千歌「でも雑学はためになったかな。私ね、ずっとアボカボだと思ってたし」

曜「そこ間違えるの千歌ちゃんだけだよ」

千歌「えー?でもアボカボの方がかわいくない?」

曜「まぁ、かわいさで言えば」

千歌「ほらね。ということでアボカボが正式名称ということで」

ルビィ「わー♪」パチパチ

曜「めでたいねぇ」

6: 名無しで叶える物語◆J6suxPaK★ 2025/01/16(木) 21:20:15 ID:???00
ルビィ「それで2人とも、お姉ちゃんが面白いって信じてくれた?」

千歌「いや、全然?」

曜「信じてない、かな」

ルビィ「えー!?」

千歌「1つのエピソードで信じるほど純粋じゃないもんね!大人のみかんだから渋いんだよー?」

曜「言ってる意味わかんないけど、かわいいからとりあえず撫でとこ」ナデナデ

千歌「えへへ///」

ルビィ「むぅ。他にもお姉ちゃんのお話あるもんっ。この前もね……」

7: 名無しで叶える物語◆J6suxPaK★ 2025/01/16(木) 21:21:00 ID:???00
—この前—

ルビィ「ふむふむ。これがスクールアイドルの今の流行りかぁ」メモメモ

ダイヤ「ルビ太郎、ルビ太郎~」スタスタ…

ルビィ「へ?」

ダイヤ「いるではありませんか、ルビ太郎」

ルビィ「えっ、えっと、ルビィのこと?」

ダイヤ「他にルビ太郎がいますか?」

ルビィ「いたら見てみたいかも」

ダイヤ「今日からルビィをルビ太郎と呼ぶことにします」

ルビィ「ど、どうして?」

ダイヤ「か、かわいいから……ですわ///」

ルビィ「( ゚д゚)?」

ダイヤ「良い響きとは思いませんか?ルビ太郎」

ルビィ「なんだかハムスターみたいだね」

ダイヤ「へけっ?」

ルビィ「へけっ」

ダイヤ「か、かわいすぎですわ♡」

8: 名無しで叶える物語◆J6suxPaK★ 2025/01/16(木) 21:21:40 ID:???00
ルビィ「えへへ♡ありがとお姉ちゃん♡でもほんと、どうして急に?」

ダイヤ「いつもルビィと呼んでいますが、たまには趣向を変えてみようかと思いまして。ルビ太郎の他にもいろいろと考えましたのよ?」

ルビィ「たとえば?」

ダイヤ「ルビ太郎と最後まで覇権争いをした『たそ』や『ルビ山田さん』などもありますよ」

ルビィ「お姉ちゃん頭打ったの?かなり強めに」

ダイヤ「いたって健康ですが何か?」

ルビィ「そっか……えと、どうしてたそなのか聞いてもいい?」

ダイヤ「えぇ。アイドル界隈では好きな人、推しのことを~たそと呼ぶことがあるのですがご存知で?」

ルビィ「うんうん」

ダイヤ「ルビィは私の好きな人。ですからたそです」

ルビィ「短い説明なのに全然わかんなくてびっくりしちゃった」

ダイヤ「たそ~♡」

ルビィ「え、あ、はーい」テフリフリ

ダイヤ「きゃー///」

ルビィ「てへっ」ウィンク

ダイヤ「ひゅーひゅー///」

ルビィ「何だか楽しくなってきちゃった♪」

ダイヤ「ルビ山田さんの方も、由来をお聞きになりますか?」ソワソワ

ルビィ「ううん。そっちは別いいかな」

9: 名無しで叶える物語◆J6suxPaK★ 2025/01/16(木) 21:22:24 ID:???00
ダイヤ「……」

ルビィ「と思ったけど聞きたーい!」アセアセッ

ダイヤ「まったく。素直ではないのですから///」

ルビィ「お姉ちゃんの方が素直じゃないと思うよ?」

ダイヤ「ルビ山田さんの由来、それは……」

ルビィ「うんうん」

ダイヤ「何となくですわ」

ルビィ「えー!?」

ダイヤ「音の響きだけで命名いたしました。どうですか?侘び寂びでしょう?」

ルビィ「千利休も腰抜かしてると思うなぁ」

ダイヤ「さぁさぁ、どちらがいいですか?お選びくださいっ」

ルビィ「え、えーっと……ルビィって呼ばれる方が嬉しい、かな」

ダイヤ「私の付けた名前は……嫌ですか?」

ルビィ「待って、そうじゃなくて……さっきの名前も素敵だけど、お姉ちゃんがルビィの名前を呼ぶ時、すごく嬉しそうだからそのお顔をずっと見ていたくて」

ダイヤ「……私が間違っておりました。最愛の名前を呼ぶのに、飾りなど必要ないですものね」

ルビィ「うんっ」

ダイヤ「ルビィ、ルビィ♪」

ルビィ「お姉ちゃん♪お姉ちゃん♪」

—回想終わり—

10: 名無しで叶える物語◆J6suxPaK★ 2025/01/16(木) 21:23:01 ID:???00
ルビィ「——ってことがあったの」

千歌「ダイヤちゃん、いつもの100倍はじけてるね」

曜「ギャップでかわいく見えちゃいそう」

千歌「それはたしかに。ねね、私もルビィちゃんのこと、たそって呼んでもいい?」

曜「えー?じゃあ私は、千歌山田さんって呼んじゃう?」

千歌「おぉ~。それじゃあ一緒に呼んでみよう!」

曜「ルビィ山田さーん」

千歌「たそ!」

ルビィ「はーい」

曜「ルビ山田さーん」

千歌「たそ!」

ルビィ「わー」

曜「……普通にルビィちゃんの方がいいね」

千歌「うん。そっちの方がかわいいし」

ルビィ「えへへ///」

曜「それにしてもダイヤさんがたそって呼んだり、ルビ山田さんって呼ぶのかなぁ」

ルビィ「ほんとだよ?お姉ちゃんが言ってたもん」

千歌「もう少しこう、パンチの効いたダイヤちゃん面白エピソード欲しいかな」

曜「うんうん。そうしたら信じちゃうかも?」

ルビィ「もっとパンチが——あっ!それじゃあね、ちょっと前なんだけど……」

11: 名無しで叶える物語◆J6suxPaK★ 2025/01/16(木) 21:24:10 ID:???00
—ちょっと前—

ルビィ「お姉ちゃん、ついさっきまで部屋にいたのに、どこ行っちゃったんだろ」

ニャーオ
カワイイデチュネェ♡

ルビィ(この声は……)

ダイヤ「お~よちよち♡ここが気持ちいいのですね」

猫「みゃー」ゴロゴロ

ダイヤ「きゃわわ♡かわいいでちゅねぇ♡食べちゃいたいですわ♡」

猫「みぃー」ゴロゴロ

ダイヤ「好き好きちゅっちゅっ♡うふふふふ♡」

ルビィ「お姉ちゃん?その猫さんどうしたの?」

ダイヤ「ぴぎゃ!?る、ルビィ!?」

ルビィ「独り占めなんてずるいよぉ。ルビィにも見せて見せてっ」

ダイヤ「え、えぇ。庭の隅にいるのを見付け、水を与えたら懐かれてしまったようでして」

12: 名無しで叶える物語◆J6suxPaK★ 2025/01/16(木) 21:24:40 ID:???00
ルビィ「そうなんだ。ルビィも撫でていい?」

ダイヤ「もちろん。さぁ、どうぞ」

猫「?」

ルビィ「こ、こんにちは。少しなでなでさせてね」

猫「なーぉ」

ルビィ「わぁ……ふわふわ///お人形さんみたい」

猫「んなぁ」ゴロゴロ

ダイヤ「ふふ。貴方にも懐いたようですね」

ルビィ「えへへ♡かわいい♡」

ダイヤ「おや、お腹まで見せるなんて。ひょっとしたら同じ猫だと思われているのかもしれませんわね」

ルビィ「ルビィが?」

ダイヤ「えぇ。貴方の自由奔放なところを感じ取ったのでしょう」

ルビィ「そうかなぁ。でも猫さんかわいいから、いっか♪」

ダイヤ「そ、そろそろ私にも撫でさせてくださいっ」

ルビ「それじゃあ2人でなでなでしよ。なでなで~♡」

ダイヤ「な、なでなで♡」

—回想終わり—

13: 名無しで叶える物語◆J6suxPaK★ 2025/01/16(木) 21:25:30 ID:???00
ルビィ「——ってね、猫さんをなでなでするお姉ちゃん、かわいかったんだ♡」

千歌「あのダイヤちゃんが猫語……実際に見たらびっくりし過ぎて頭真っ白になるかも」

ルビィ「お外だとあんな姿、滅多に見ないもんね」

千歌「でもダイヤちゃんの気持ちわかるなぁ。私もしいたけがいるけど、たまに猫を飼いたくなっちゃうもん」

ルビィ「かわいいもんね。でもでもっ、猫語のお姉ちゃんもかわいいんだよ?」

千歌「猫語のダイヤちゃんと猫……たしかに選べないかも!」

ルビィ「ふふ、でしょー?」

曜「……」

千歌「どしたのよーちゃん?」

曜「あ、えっと、ちょっと考え事してて」

千歌「猫語のダイヤちゃん想像してたんでしょー?」

曜「まぁ、そんな感じ。猫の前じゃあダイヤさんもふにゃふにゃになるの、仕方ないかもね」

ルビィ「ということは信じてくれるの?」

千歌「んー、もう一声!」

曜「千歌ちゃん欲張りさんだねぇ」

ルビィ「んーと、えっと、それじゃあ先週のお話なんだけど……」

14: 名無しで叶える物語◆J6suxPaK★ 2025/01/16(木) 21:28:00 ID:???00
—先週—

ダイヤ「ガチャガチャ、欲しくありませんこと?」

ルビィ「がちゃ、がちゃ?」

ダイヤ「そう、ガチャガチャ」

ルビィ「あのカプセルに入ってるやつ?」

ダイヤ「そうです。100円を入れるだけで未知との遭遇、迸る脳汁、鼻息すら荒くなる中毒性……まさに禁断の果実ですわ!」

ルビィ「言い過ぎな気がするけど……お姉ちゃん欲しいの?」

ダイヤ「いやっ、そんなそんな。私が欲しいわけではありませんわ。ルビィが欲しいか聞いているのです」

ルビィ「今はいらないかな」

ダイヤ「欲しいですか?」

ルビィ「ううん」

ダイヤ「欲しいですよね?」

ルビィ「ううん」

ダイヤ「欲しくて堪りませんわよね?」

ルビィ「お姉ちゃん欲しいの?」

ダイヤ「いえ?ぜーんぜん?」

ルビィ「とっても欲しそうに見えるけど……」

15: 名無しで叶える物語◆J6suxPaK★ 2025/01/16(木) 21:29:31 ID:???00
ダイヤ「気のせいですわっ」

ルビィ「そっかぁ。ちなみに、気になってるものとかあるの?」

ダイヤ「えぇありますとも!これです!ご当地スクールアイドルラバーストラップ!北は北海道から南は沖縄までありとあらゆるスクールアイドルを網羅したガチャガチャでラインナップは総勢120名!その中でも一際輝くエリーチカ様を当てなければ一生の悔いが残るというもの!不肖黒澤ダイヤ、エリーチカ様のためにこの身を捧げる所存ですわ!」

ルビィ「お姉ちゃんガチャガチャ欲しいの?」

ダイヤ「ぜーんぜん」

ルビィ「素直じゃないなぁ」

ダイヤ「私としては気になっているだけですが、ルビィがどうしても、どーしても!というのであれば東海道を東奔西走するつもりです」

ルビィ「ふむふむ」

ダイヤ「それで、その、どうでしょう」

ルビィ「……なんだかルビィも欲しくなっちゃった。お姉ちゃんも一緒に探しに行かない?」

ダイヤ「!」

ルビィ「ルビィも花陽ちゃんが当たるまで頑張ルビィするよ!もちろん、エリーチカさんもちゃんと当てなきゃね♪」

ダイヤ「その意気ですわ!そうだ、この機にスクールアイドルのことを、この私が伝授しますわ!きっとルビィにもエリーチカ様のような推しスクールアイドルが見付かるはずです!」

ルビィ「うんうん♪楽しみだね!」

—回想終わり—

16: 名無しで叶える物語◆J6suxPaK★ 2025/01/16(木) 21:31:00 ID:???00
ルビィ「——って事があって、先週のお休みはお姉ちゃんと電車であちこち巡ったんだ」

千歌「さすがダイヤちゃん。エリーチカさんのことになると目の輝きが違うよね」

ルビィ「そうそう♪お姉ちゃんは一途だから、好きになったらとことん好き好きしちゃうんだ」

千歌「熱量が違うもんね。だからこそ練習でもアツくなっちゃうし、ちゃんとみんなのこと考えてくれるもん」

ルビィ「な、なんだかお姉ちゃんが褒められると恥ずかしくなっちゃう///」

千歌「よっ!ダイヤちゃん日本一!」

ルビィ「てへ///」

千歌「沼津の誇り!」

ルビィ「恥ずかしいよぉ///」

千歌「でも怒ったら怖い!」

ルビィ「そうなんだよねぇ」

千歌「ルビィちゃんのテンションの差が1番面白いかも。ところでお目当てのラバストは見付かったの?」

ルビィ「うん!お姉ちゃんね、何回もガチャガチャを回してエリーチカさんのラバストを当てて、泣いて喜んでたよー」

17: 名無しで叶える物語◆J6suxPaK★ 2025/01/16(木) 21:31:40 ID:???00
千歌「そりゃあ120分の1だもん。気持ちすっごくわかるなぁ」

曜「ルビィちゃんは、ガチャガチャ回したの?」

ルビィ「あ、それがね、ちょっと金欠で……お姉ちゃんについて行くだけになっちゃった」

曜「そっか。ルビィちゃんの推しって花陽さん?だよね?」

ルビィ「そだよ?」

千歌「よーちゃんも花陽ちゃん気になっちゃった?かわいいもんね。しかも脳トロボイスでふわ~ってなるし」

曜「まぁ、そんなとこ。ルビィちゃん、よかったらもっとダイヤさんとのお話聞かせてくれる?」

ルビィ「まだ、信じてくれないの……?」

曜「ううん、そうじゃなくてさ。2人の仲良しエピソードをまだまだ聞きたくて」

千歌「私も私もっ。かわいいダイヤちゃん聞きたーい」

ルビィ「それならじゃあ、そうだなぁ。昨日の夜、一緒に眠った時なんだけどね……」

18: 名無しで叶える物語◆J6suxPaK★ 2025/01/16(木) 21:32:30 ID:???00
—昨日—

ルビィ「…zzZ」

ダイヤ「…zzZ」

ルビィ「…zzZ」

ダイヤ「……ルビィ、ルビィ」

ルビィ「ほぇ……おねぇたゃ、……?」

ダイヤ「あの」

ルビィ「う……ん」

ダイヤ「私、この洋服を着るのは、初めてで……」

ルビィ「………………え、それで?」

ダイヤ「…………おやすみなさい」

ルビィ「へ?」

ダイヤ「…zzZ」

ルビィ「ちょっ、お姉ちゃん?ねぇっ、ねえってばぁ」

ダイヤ「ルビィ……」

ルビィ「うん?」

ダイヤ「アボガドではなくアボカドですわ……」

ルビィ「まだ言ってるのそれ!?」

ダイヤ「ルビィ……」

ルビィ「?」

ダイヤ「愛して、いますわ……」

ルビィ「……ルビィも///」

19: 名無しで叶える物語◆J6suxPaK★ 2025/01/16(木) 21:33:25 ID:???00
—回想終わり—

千歌「これはいいこと聞いちゃった♪あのダイヤちゃんが寝ぼけちゃうなんてね」ニヤニヤ

ルビィ「小さい頃から寝言はあったけど、寝ぼけちゃうのは初めてで新鮮だったんだ」

千歌「私も直に見てみたかったなー。なんだっけ、初めてのお洋服だっけ?」

ルビィ「うん。いつも着てるパジャマなのに」

千歌「完全に寝ぼけちゃってるね。ダイヤちゃんのこと、かわいく見えてきたかも」

ルビィ「お姉ちゃんは面白くてかわいいお姉ちゃんだもん。当然だよっ」エッヘン

千歌「うちの美渡姉ぇとは大違いだよぉ。ねね、ダイヤちゃんと交換しない?」

ルビィ「だめ」

千歌「だよねー……って曜ちゃん?どうしたの?」

曜「……ルビィちゃん、」

ピロリンッ

千歌「あ、ちょっとごめんね……げっ!2人とも大変!もう集合時間過ぎてるよ!」

ルビィ「もうそんな時間?」

千歌「いつの間にか19時回ってたみたい。えとえと、今日の作戦会議は……あれ?」

ルビィ「何も決まってない、ね」

千歌「ダイヤちゃんにしこたま叱られる……!」ガタガタ

20: 名無しで叶える物語◆J6suxPaK★ 2025/01/16(木) 21:34:00 ID:???00
ルビィ「だ、大丈夫だよ千歌ちゃん。ルビィがね、お姉ちゃんにお願いしてみるからっ」

千歌「ほんとに?」

ルビィ「まっかせて!ルビィとお姉ちゃんは仲良しだから、きっとわかってくれるよ!先に行ってお話してくるね!」タッタッタ…

千歌「ルビィちゃんの背中が大きく見える……いつの間にか成長したんだねぇ」シミジミ

曜「……」

千歌「よーちゃん?顔色悪いけど、もしかしてどこか痛い?」

曜「そうじゃないけど、その」

千歌「?」

曜「ルビィちゃんの話、変じゃなかった?」

千歌「まだ疑ってるのー?私はあの話、ほんとだと思うけどなぁ。それにさ、面白いダイヤちゃんなんてキャラ、ギャップがあっていいと思わない?」

曜「そうじゃない、そうじゃなくて」

千歌「え?」

曜「ルビィちゃんって、本当にダイヤさんと話したのかな」

21: 名無しで叶える物語◆J6suxPaK★ 2025/01/16(木) 21:34:57 ID:???00
千歌「話したも何も、話したからさっきのエピソードがあるわけでしょ?」

曜「それにしては変なの。途中途中、話が噛み合ってなかったり、ルビィちゃんはスクールアイドルが大好きなのにダイヤさんに伝授するって言われたり」

千歌「それは、ほら、記憶違いとか言い間違いとか、いろいろ?」

曜「猫の話もおかしかったんだって」

千歌「どの辺が?」

曜「ルビィちゃんのことを自由奔放なんて言っていたけど、私たちのイメージとは違くない?」

千歌「お家でのルビィちゃんは自由奔放とか?」

曜「その可能性も、もちろんあるけど……1番決定的なのが最後の話なの」

千歌「ダイヤちゃんが寝ぼけてたやつ?」

曜「そう。今朝ね、バス停で果南ちゃんと会って、校門まで一緒に歩いて来たの。千歌ちゃんと梨子ちゃんは寝坊してたから、2人で走って来てたよね?」

千歌「うんうん。まさか家から走るなんて思わなかったけど」

曜「それでその時、果南ちゃんに聞いたんだ」

千歌「何を?」

曜「ルビィちゃんが話してた話と、全く同じ内容の話を」

22: 名無しで叶える物語◆J6suxPaK★ 2025/01/16(木) 21:35:40 ID:???00
千歌「はぇ?」

曜「昨日ダイヤさんの部屋に泊まって、寝ぼけて起こされて寝不足だって果南ちゃんが話してた」

千歌「いやでもそれは、ルビィちゃんが……」

曜「だから変なの。どうして果南ちゃんの話を、ルビィちゃんが話していたのかなって」

千歌「ルビィちゃんも一緒の部屋で眠ってたとか?」

曜「それならどうしてルビィちゃんは、果南ちゃんの名前を出さなかったの?」

千歌「そんなこと言われても……何でだろね?」

曜「それがわからなくて、ずっと考えてたの」

千歌「それならルビィちゃんに直接聞いてみる?」

曜「みんなの前だとアレだし、今度2人きりで聞いてみようかな」

ピロリンッ

千歌「ん……ひぇっ!ダイヤちゃんが早く来なさいって!曜ちゃん走るよ!」ダダダ…!

曜「あっ、待って千歌ちゃん!教室の戸締り忘れてるよー!」

23: 名無しで叶える物語◆J6suxPaK★ 2025/01/16(木) 21:36:34 ID:???00
—数時間後・黒澤家—

ルビィ「お姉ちゃん。お風呂上がったよ」コンコンッ

ダイヤ『えっ、あっ!少しお待ちになって!』

ルビィ「……」

ガラガラッ

ダイヤ「部屋にまで声をかけに来てくれたのですか?わざわざありがとう、ルビィ」アセアセッ

ルビィ「……うん」

果南「さっすがルビィだね。気がきくところなんかダイヤにそっくり」ヒョッコリ

ダイヤ「そうでしょうそうでしょう♪ルビィは将来、黒澤家を背負うのですから、当然のことですわ」

果南「ダイヤは背負わないの?」

ダイヤ「私はその、果南さんのお家に///……ってもう!何を言わせるのです!」

果南「ダイヤが言ったくせにー」

ルビィ「お姉ちゃん、お風呂は?」

ダイヤ「あぁ、そうでしたね。今入りますわ」

果南「私もついでに入っちゃおっと」

24: 名無しで叶える物語◆J6suxPaK★ 2025/01/16(木) 21:36:56 ID:???00
ダイヤ「ふ、2人でなんてもぅ、そんな///」

果南「昔はよく入ってたよね。懐かしい」

ルビィ「……今日もお泊まり?」

果南「うん。ダイヤが泊まっていけってさ」

ダイヤ「夜も遅いことですし、帰り道で何かあってもいけませんからね」

果南「ありがと。それじゃあルビィ、ちょっとお風呂行ってくるね」

ダイヤ「ルビィ、それでは」

ルビィ「……いってらっしゃい」

25: 名無しで叶える物語◆J6suxPaK★ 2025/01/16(木) 21:37:37 ID:???00
—ルビィ部屋—

ルビィ「……」テクテク…ストンッ

ルビィ「イヤホン……あぁ、あった」スッ

ルビィ「お姉ちゃん。今日もいっぱいお話しようね」

ピッ

ダイヤ『調べあげて来ましたわ!』

果南『調べたって何を?』

ダイヤ『以前言ったでしょう?果南さんの知らない雑学を調べてくると』

果南『言ったっけ?』

ダイヤ『覚えていないのですか?』

果南『ぜーんぜん』

ダイヤ『むぅ。せっかく調べて来たのに』

果南『ごめんごめん。聞かせてもら』

ピッ

ルビィ「……」

26: 名無しで叶える物語◆J6suxPaK★ 2025/01/16(木) 21:38:28 ID:???00
ピッ

ダイヤ『調べあげて来ましたわ!』

ルビィ「お姉ちゃん、何を調べたの?」

ダイヤ『以前言ったでしょう?果南さんの知らない雑学を調べてくると』

ルビィ「そうだっけ?」

ダイヤ『覚えていないのですか?』

ルビィ「忘れちゃった♪」

ダイヤ『むぅ。せっかく調べて来たのに』

ルビィ「ごめんね。せっかくだから聞かせてお姉ちゃん」

ダイヤ『えぇ。実はですね、鉛筆1本で線をかける距離は、なんと56kmだそうです』

ルビィ「そんなに書けちゃうの!?えんぴつさんすごいね♪」

ダイヤ『すごいでしょう♪果南さんに聞かせたくて調べて来たのですよ』

ルビィ「ルビィのために?ありがとうお姉ちゃん♪大好き♡」

ダイヤ『そんな、愛してるだなんて///その、今夜も泊まっていかれますか?よければ一緒の布団で///』

ルビィ「ルビィでよかったらもちろん!一緒にお話しながら眠ろうね♪」

ダイヤ『え?今?そんな、いけませんわ。ルビィがお風呂に入っているとはいえ……ちょっと果南さんっ』

ルビィ「……」

ルビィ『お姉ちゃん。お風呂上がったよ』コンコンッ

ダイヤ『えっ、あっ!少しお待ちになって!』

ピッ

ルビィ「……お姉ちゃんは、ルビィのだもん」

ルビィ「ルビィだけが、みんなの知らないお姉ちゃんを知ってるの」

ルビィ「これからも……いっぱいいっぱい大好きしようね♡」

ルビィ「ずっとずっとずぅーっと♡」

ルビィ「ルビィだけのお姉ちゃん♡」



引用元: 【SS】ルビィ「ルビィだけのお姉ちゃん」