1: 名無しで叶える物語◆nV2siX45★ 2025/01/24(金) 19:00:00 ID:???00
せつ菜「はぁ……今月の新刊も最高でした……!」

せつ菜「まさか、裏切ったかと思われた姉が大切な妹のために再び現れ、戦況を一変させるなんて……! アツい展開です!」

せつ菜「それに、随所での姉妹シーンが最高に尊かったのもいいですよね……姉キャラがこんなにも魅力的だとは……!」

せつ菜「…………姉、ですか……」フム

せつ菜(私はひとりっ子ですから、あまり姉という存在には馴染みがないはず、ですが……)

せつ菜「……」

せつ菜(思い浮かんでしまいます……いつも周りに気を配ってくださり、誰よりも優しい同好会のお姉ちゃん……)

せつ菜「……いいですね……」

せつ菜(もし、できることなら……)

せつ菜「彼方さんを私のお姉ちゃんにしたい……」ポツリ

2: 名無しで叶える物語◆nV2siX45★ 2025/01/24(金) 19:01:00 ID:???00
せつ菜「──!?!? わ、私は今、何を口走りましたか!?」ガタッ

せつ菜(む、むむ、無意識のうちに……か、彼方さんを姉にしたい、などと言葉に出ていて、自分でも驚いてしまいました……)

せつ菜「か、彼方さんには、遥さんという血のつながった妹もいらっしゃるんですし、私なんかが入り込めるはずありません!!」

せつ菜(…………ですが、もし本当に、彼方さんが私のお姉ちゃんだったら……)

ホワンホワン

3: 名無しで叶える物語◆nV2siX45★ 2025/01/24(金) 19:02:00 ID:???00
──

彼方『はい、せつ菜ちゃん。あ~ん』

彼方『遠慮しないの~。お姉ちゃんは~、大好きな妹のせつ菜ちゃんのために、いっぱい尽くしたいんだ~』

彼方『ほら、彼方ちゃんが膝枕をしてあげよう~。お姉ちゃんの膝枕、せつ菜ちゃんなら何時間でも味わえちゃうんだぜ~』

彼方『大好きだよ、せつ菜ちゃん~!』

──

ホワンホワン

せつ菜「なんて……」ニヤニヤ

せつ菜「──って、私は一体何を考えているんですか!! も、もう寝てしまいましょう!」ガバッ

せつ菜「……」スゥ

せつ菜(……彼方さんがお姉ちゃんなら、もっとこういうシチュエーションも……ああ、際限なく想像が……!!)

4: 名無しで叶える物語◆nV2siX45★ 2025/01/24(金) 19:03:00 ID:???00
────

──翌日

せつ菜「はぁ……」

せつ菜(結局、彼方さんのことを考えれば考えるほど眠れなくなって……つい寝不足になってしまいました)

せつ菜「……今日の同好会、彼方さんに対して、私はどんな顔をしていればいいんでしょうか……」

「あ~! せ~つ菜ちゃん~」

6: 名無しで叶える物語◆nV2siX45★ 2025/01/24(金) 19:04:00 ID:???00
せつ菜「!? わわ、か、彼方さん!?」

彼方「うん、彼方ちゃんだよ~」ニコニコ

彼方「せつ菜ちゃん、今日も部室に来るの早くて偉いね~。彼方ちゃんが、ぎゅーしてあげよう~」ギュー

せつ菜「え!? い、いえ、悪いですよ……!」

彼方「いいのいいの~。彼方ちゃんも~、せつ菜ちゃんを抱きしめることで、授業の疲れを吹き飛ばせてるんだから~」ギュー

せつ菜「そ、そうですか……!」

せつ菜(昨日あんなことを考えてしまったせいで、彼方さんに対して変な意識を……! 優木せつ菜、落ち着きましょう……!!)

彼方「ふふ、せつ菜ちゃん、あったかい~。彼方ちゃん、もっともーっと抱きしめちゃお~」ギュー

せつ菜(これが落ち着いていられますか!?!?!?)

7: 名無しで叶える物語◆nV2siX45★ 2025/01/24(金) 19:05:00 ID:???00
せつ菜「っ、か、彼方さん、流石に距離感が……」カァァ

彼方「え~、そんなぁ……せつ菜ちゃん、迷惑だった~……?」

せつ菜「い、いえ、そんなことはありませんとも!! ただ、彼方さんがこう……くっついてくださると、その……」アワアワ

せつ菜(く……どう言い訳しても切り抜けられる気がしません……段々と、余計に恥ずかしくなってきました……)

彼方「でもせつ菜ちゃん、体温が高めだから、ついついぎゅーっとしたくなっちゃうんだよ~」ギュー

彼方「…………って、あれ~?」チラッ

せつ菜「? か、彼方さん……?」

彼方「もしかして、せつ菜ちゃん……体調悪い?」

8: 名無しで叶える物語◆nV2siX45★ 2025/01/24(金) 19:06:00 ID:???00
せつ菜「──!? い、いえ!! 全くそんなことはありません! 何故いきなり、そんな……」

彼方「ん~、なんだか、いつもより顔が赤くなってる気がして~……彼方ちゃんの気のせいかな~……」ウーン

せつ菜「そ、そうですよ! えぇ、そうに違いありません!」

せつ菜(彼方さんのことを考えているから熱くなっているんですよ、なんて言えるわけがありません……!)

9: 名無しで叶える物語◆nV2siX45★ 2025/01/24(金) 19:07:00 ID:???00
彼方「そっかぁ……でも、今は平気でも、この季節に風邪になっちゃったら大変だから……せつ菜ちゃんも気をつけてね~」

せつ菜「それは……はい! 彼方さんにご迷惑はかけたくありませんし、私、かなり体は丈夫な方なので!」グッ

彼方「ふふ、せつ菜ちゃんはいつも元気だもんね~。だけど、油断はしちゃダメだぜ~」フンフン

彼方「もしせつ菜ちゃんが体調を崩しちゃったら、彼方ちゃん、悲しくて~……お家まで看病しに行っちゃうよ~」ニコッ

せつ菜「!! 看病……!」

せつ菜(妹のことを献身的に看病してあげるお姉ちゃん……!! また一つ、良いシチュエーションが……!)

10: 名無しで叶える物語◆nV2siX45★ 2025/01/24(金) 19:08:02 ID:???00
────

──自室

せつ菜「……」ペラッ

せつ菜「……」ペラッ

せつ菜「……」ジー

せつ菜「……~~~っ!! あぁ、やはり、いいものですね……お姉ちゃん……」パタン

せつ菜(家に帰ってきてから、新刊での姉妹シーンばかりを何度も読み返してしまっています……彼方さんを、その役に当てはめながら)

せつ菜(……彼方さんのことを考えていると、頭もぼんやりとして……何故だか、勉強も手につかなくなってしまいました)

11: 名無しで叶える物語◆nV2siX45★ 2025/01/24(金) 19:09:00 ID:???00
せつ菜「そうだ、今日彼方さんが言っていた……看病シチュのことも考えてみましょう! 彼方さんが、私を……」

せつ菜(あぁ、きっと彼方さんなら……お粥を私に食べさせてくれたり、寂しがる私の頭を撫でてくれたり……なんて!)フフッ

せつ菜「ふふ、いいですね……これこそ、お姉ちゃんの包容力が活かされる展開です!! ……んん、ごほっ」

せつ菜「う、はしゃぎすぎて呼吸が……それに、また顔が熱くなってきましたね……今日はもう寝てしまいましょう……」

せつ菜(まだ頭も少しふわふわして、思考がまとまらない気が……妄想のしすぎでしょうか……)

せつ菜(…………彼方さん、本当に素敵な方です。こうしてお姉ちゃんにハマったが故に、再認識するとは……)

せつ菜(明日も、会えるでしょうか、彼方、さん……)

せつ菜「……zzz」スゥ

12: 名無しで叶える物語◆nV2siX45★ 2025/01/24(金) 19:10:00 ID:???00
────

──翌朝

ピピッ

体温計『38.2℃』

せつ菜「う……これは……」


せつ菜「──完全に、やらかしました……!!」

13: 名無しで叶える物語◆nV2siX45★ 2025/01/24(金) 19:11:00 ID:???00
せつ菜「いや、まさか本当に、風邪をひいてしまうなんて……少し前の寝不足がたたったのでしょうか……」

せつ菜「はぁ……昨日、彼方さんが心配してくださっていたのに、こうも実際に体調を崩してしまうとは……」シュン

せつ菜「……とりあえず、体調が悪いことをお母さんに伝えて、学校に休みの連絡を入れなくては……」フラフラ

14: 名無しで叶える物語◆nV2siX45★ 2025/01/24(金) 19:12:00 ID:???00
────

せつ菜「っ……」

せつ菜(頭が痛い……それに、熱も次第に上がってきて、寝苦しくもなってきました……)

せつ菜「今は……まだ午前11時頃ですか……」チラッ

せつ菜(普段は学校に行っている時間に、こうして家にいる……というのは非日常を感じられます。……ですが)

せつ菜「あぁ……少し、寂しいですね……」ブルッ

15: 名無しで叶える物語◆nV2siX45★ 2025/01/24(金) 19:13:03 ID:???00
せつ菜(スクールアイドルとして私は、本当に素敵な出会いに恵まれました)

せつ菜(でも、だからこそ……こんな状況だと、一人が心細く感じてしまいます)

せつ菜「……会いたいなぁ…………彼方さん」ポツリ

せつ菜(昨日もずっと、彼方さんのことを考えていたせいでしょうか。今はただ、無性に彼方さんに会いたい。そう、思ってしまって……)

せつ菜「……いえ。これ以上、ご迷惑をかけるわけにはいきません……! よく寝て、できる限り早く治してしまいましょう……」

せつ菜「……」スゥ

16: 名無しで叶える物語◆nV2siX45★ 2025/01/24(金) 19:14:01 ID:???00
────

せつ菜「……んん」パチリ

せつ菜(朝……? ……いえ、確か今日は学校を休んだので……あぁ、いつの間にか、ぐっすり眠ってしまっていたんですね)

せつ菜「……今の、時間は…………」チラッ

「今はもう学校が終わった頃だよ~。せつ菜ちゃん、具合、どう~?」

せつ菜「! え……」

せつ菜「……彼方、さん……?」

18: 名無しで叶える物語◆nV2siX45★ 2025/01/24(金) 19:15:00 ID:???00
彼方「うん、そうだよ、せつ菜ちゃん~。あ、お家だから、菜々ちゃんって呼んだ方が良いかなぁ?」

せつ菜「い、いえ。せつ菜で構いませんが……」

彼方「ん、了解~。せつ菜ちゃん、お薬、もう飲んだ?」

せつ菜「あ……いえ、寝込んでいたので、まだ何も口にしていなくて……」

彼方「そっかぁ。じゃあ彼方ちゃんが、せつ菜ちゃんのために何か作ってくるから~、それまで少し待っててね~」ニコッ

せつ菜「は、はい……ありがとうございます……?」

せつ菜(いや……そもそも何故、彼方さんが私の家に……???)

19: 名無しで叶える物語◆nV2siX45★ 2025/01/24(金) 19:16:02 ID:???00
せつ菜(これはもしや……昨日何度も考えた、あのシチュエーション……? いえ、これは現実のはず……でも、彼方さんはここにいて……んん??)

せつ菜(じゃあ夢なんでしょうか……? ……よくわかりませんが、もし仮にそうだとしたら、これはチャンスなのでは……?)

せつ菜(夢だったら、普段はできないことができてしまう。つまり……私が彼方さんに、妹として甘えても許される……!?)

彼方「──っと、せつ菜ちゃん、用意できたよ~」トコトコ

せつ菜「! え、えっと……あ、ありがとうございます」

20: 名無しで叶える物語◆nV2siX45★ 2025/01/24(金) 19:17:00 ID:???00
彼方「ゆっくり食べていいからね~。ちゃんとお薬飲んで、早く元気になろうね~」ニコニコ

せつ菜「あ、あの……! ……食べさせていただくことは可能でしょうか……? そ、その、手が塞がっている(?)ので……」

彼方「……! ふふ、せつ菜ちゃん、今日は甘えん坊さんなんだね~。もちろん、いいよ~」ニコッ

彼方「はい、せつ菜ちゃん。あ~ん」サッ

せつ菜「あ、あーん……」パクッ

せつ菜「……」モグモグ

せつ菜(あぁ……彼方さんの優しさがたっぷり詰まった味がします。これが……彼方さんの、お姉ちゃんとしての愛……)

21: 名無しで叶える物語◆nV2siX45★ 2025/01/24(金) 19:18:00 ID:???00
せつ菜(……彼方さんが、こんなにも私に親切にしてくれる理由なんて思い当たりませんし……やはりこれは夢で、私は彼方さんの妹なのでしょう)

せつ菜(! それならば……私も妹として、お姉ちゃんに甘えてみてもいいはず……! いわゆる、ロールプレイ、というやつですね!)

彼方「食べ終わったら、お薬飲んでまた眠ろうね~。彼方ちゃんは、もう少しで帰っちゃうけど……」

せつ菜「……!?」

せつ菜(そ、そんな……夢の世界なのに厳しすぎでは!?)

22: 名無しで叶える物語◆nV2siX45★ 2025/01/24(金) 19:19:00 ID:???00
彼方「寂しくなっちゃうかもだけど、ゆっくり休んで、治ったらまた学校で──」

せつ菜「──! ヤ、ヤダ……!」ギュッ

彼方「!? せ、せつ菜ちゃん?」

せつ菜(せっかくだから、もっともっと彼方さんと一緒にいたい。そう、願ってしまって……)

せつ菜「帰らないで、そばにいて……お姉、ちゃん…………」ギュー

彼方「……!」

23: 名無しで叶える物語◆nV2siX45★ 2025/01/24(金) 19:20:00 ID:???00
せつ菜(……つい、本心を口に出してしまいました。ですが……これは夢! だとしたら、彼方さんに甘えたほうが絶対に良い!)

せつ菜(妹ならば、姉に甘えるのはもはや常識ですから! どうせ夢ならば、妹の立場を存分に使って……)

彼方「せつ菜ちゃん、今、“お姉ちゃん”って……どうしたの、突然~?」

せつ菜「……………………え?」パチクリ

24: 名無しで叶える物語◆nV2siX45★ 2025/01/24(金) 19:21:00 ID:???00
せつ菜「…………」ジー

彼方「? せつ菜ちゃん~?」

せつ菜(彼方さんの不思議そうな表情を見た瞬間──私の脳は、ものすごい勢いで回転しました。ええ、それはもう恐ろしい速さで)

せつ菜(そして……今の状況を、はっきりと理解してしまいました)

せつ菜(これ………………もしかして、夢じゃなくて現実ですか!?!?!?!?)

25: 名無しで叶える物語◆nV2siX45★ 2025/01/24(金) 19:22:00 ID:???00
せつ菜「あ、あーーー………………//」カァァ

彼方「ねぇ、せつ菜ちゃん~。彼方ちゃんのこと、お姉ちゃんだと思ってくれたの~?」

せつ菜「っ、あ、あの!! 彼方さん、い、いいい、今の発言は忘れていただけると……!」ワタワタ

せつ菜「ただ私は、その、お姉ちゃんにするなら、彼方さんが良いなぁと前々から思っていただけで……!」アワアワ

せつ菜(いくらなんでも、自分の妄想を現実に持ち込むのは良くありません! まして、その本人に知られてしまうなんて……)

彼方「……ふふっ」

彼方「ううん。そういうことだったんだね。せつ菜ちゃん~」ニコッ

26: 名無しで叶える物語◆nV2siX45★ 2025/01/24(金) 19:23:00 ID:???00
彼方「……せ~つ菜ちゃん」ナデナデ

せつ菜「! か、彼方さん……!?」

彼方「あはは、せつ菜ちゃんはかわいいなぁ~。彼方ちゃん、来て良かったよ~」ニコッ

せつ菜「あ、あの……そういえば、どうしてわざわざお家まで来てくださったんですか? 彼方さん、忙しいですよね……?」

せつ菜(思えば、最初は……彼方さんが私の家にいるはずがない、そう考えたからこそ、今を夢だと勘違いしたわけですし)

彼方「? だって、昨日言ったでしょ~? せつ菜ちゃんが体調を崩しちゃったら~、彼方ちゃん、看病しに行くよ、って」

せつ菜「で、ですが……何故そこまで、私のことを……?」

彼方「え~? そんなの決まってるじゃん~」

彼方「彼方ちゃん──ずっとず~っと、せつ菜ちゃんのことが大好きだから、だよ~」ニコッ

27: 名無しで叶える物語◆nV2siX45★ 2025/01/24(金) 19:24:00 ID:???00
せつ菜「!? それ、は……」

彼方「彼方ちゃん、同好会の始まりの始まりの時からず~っと、せつ菜ちゃんと一緒にいるんだよ~?」

彼方「せつ菜ちゃんのかっこいいところも、頑張り屋さんなところも、彼方ちゃんは全部知ってる」

彼方「そんなの、好きになるに決まってるよ~」ニコッ

せつ菜「あ…………え、あ、ありがとうございます、彼方さん……!//」

28: 名無しで叶える物語◆nV2siX45★ 2025/01/24(金) 19:25:00 ID:???00
せつ菜(大好きを叫ぶ──その大切さを、私はよく知っています。ですが、目の前で彼方さんに伝えられるとは、思いもしなくて)

せつ菜(私から見た彼方さんは、いつも周りを見てくださる優しい先輩で……ですが、それだけじゃなかった。それだけでは、私だってこんなに妄想したりしません)

せつ菜(あぁ……そう、だったんですか。彼方さんの言葉を聞いて、私も、今ようやく気づきました)

せつ菜(私も、彼方さんのことが──大好き、なんですね)

29: 名無しで叶える物語◆nV2siX45★ 2025/01/24(金) 19:26:00 ID:???00
せつ菜「……彼方さん」ギュッ

せつ菜「聞いてもらえますか? 私の大好きも」

彼方「! うん。もちろん~」ニコッ

せつ菜「ふふっ、ありがとうございます! あの、彼方さん!」


せつ菜「私、優木せつ菜は──彼方さんのことが大好きです!!!」

30: 名無しで叶える物語◆nV2siX45★ 2025/01/24(金) 19:27:00 ID:???00
彼方「……! うん、ありがとう、せつ菜ちゃん~」ニコッ

せつ菜「それで、その…………彼方さんに、お願いがあって……」

せつ菜「……今はその、私も風邪をひいているので、難しいのですが……」

せつ菜(私は……彼方さんに、甘えたい。だって私は、彼方さんが大好きだから……!!)

せつ菜「彼方さん。今度……私に、膝枕をしてはくれませんか?」

彼方「ふふ、うん、わかった~。でも~、言われなくても、そのくらい、いつだってするよ~」

彼方「だってせつ菜ちゃんは~、彼方ちゃんにいくらでも甘えていいんだから、ね~」ナデナデ

せつ菜「彼方お姉ちゃん……」ギュー

せつ菜(あぁ……やっぱり、大好きを叫べる世界は最高です! 彼方さんに大好きを叫べて良かった、そう思えましたから!)

31: 名無しで叶える物語◆nV2siX45★ 2025/01/24(金) 19:28:00 ID:???00
────

──数日後

せつ菜「彼方さん! おはようございます!」

彼方「おぉ、せつ菜ちゃん~! もうすっかり元気になったようで~」

せつ菜「はい! その節はご迷惑をおかけしました……」ペコリ

彼方「ううん、いいのいいの~。そのおかげで、かわいいせつ菜ちゃんも見れたんだから~」ニコッ

32: 名無しで叶える物語◆nV2siX45★ 2025/01/24(金) 19:29:00 ID:???00
せつ菜「あの……ついては、この間のお願いについてなんですが……」

彼方「うん、もちろん忘れてないよ~。今日の放課後、部室でせつ菜ちゃんを膝枕してあげよう~」ニコニコ

せつ菜「! 彼方さん……!」

彼方「これからも、い~っぱい甘えてね、せつ菜ちゃん~」ニコッ

せつ菜「ふふっ、はい! 末永くよろしくお願いします!」


おしまい

引用元: 【SS】せつ菜「彼方さんを私のお姉ちゃんにしたい……」