1: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 00:15:32.65 ID:8L0CwwGn
にこ「......」カチャカチャ

絵里「えい!よ!は!」カチャカチャ

真姫「.......」ジー

にこ「これで...終わりよ」カチャ

絵里「なっ!!」

GAME SET!!

にこ「これで、また!にこの勝ちね」

絵里「ぐっ....」

2: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 00:18:13.15 ID:8L0CwwGn
真姫「これでエリーの0勝10敗ね」

にこ「ふふ♪圧勝ね」

絵里「で、でも!ダンスゲームは私の方がハイスコアだったわよ!」

にこ「!」

真姫「...たしかにダンスゲームではエリーのがにこちゃんより成績がよかったわね」

絵里「そうでしょ?だから私だけが負け越してる訳でないわ!」

真姫「はいはい、全く、二人共熱くなっちゃって...」

絵里「そういう真姫だって、ダンスゲームでは私には勝ってないじゃない!」

にこ「そうよ!格ゲーでにこに勝ってないじゃない!!」

真姫「むっ!なら私だって!クイズゲームでは二人に負けてないわよ!」

にこ 真姫 絵里「むむむむ.....」

3: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 00:24:03.51 ID:8L0CwwGn
真姫「なら!次はどれで勝負する?」

にこ「じゃあ、シューティングゲームとか?ゾンビのやつとか~?」ニヤニヤ

絵里「!!いや、こ、ここはパズルゲームで頭脳の勝負を!」

真姫「レースゲームなんかもいいんじゃないの?」

~♪

絵里「!」

にこ「誰よ、こんな忙しい時に....」

真姫「.......」

絵里「この番号は...学校?」

にこ「え」

真姫「何をしたのよエリー、引くわ」

絵里「ちょっと!私は何もしてないわよ!」

4: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 00:26:36.55 ID:8L0CwwGn
絵里「はい、もしもし...絢瀬です...」


にこ「全く...残り少ない青春の時間を使ってユニット内でお互いを競い、高め合ってるっていうのに...」

真姫「なにカッコイイ感じに言ってるのよ、ただゲームセンターでゲームをしてるだけじゃない」

にこ「そう言ってる割には真姫ちゃん、結構マジなかんじでゲームしてたじゃない」

真姫「やるからには負けたくないから」

にこ「はっ...相変わらず負けず嫌いなことで」

真姫「にこちゃんには言われたくないわ」

にこ「は?」


絵里「えー!!!!」

にこ 真姫「!?」ビクッ!!

7: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 00:29:26.13 ID:8L0CwwGn
真姫「なによエリー...いきなり大きな声を出して」

にこ「びっくりするじゃない...っていうか周りに人に迷惑よ」

絵里「皆が...」

真姫「え?」

にこ「なに?」

絵里「皆がぁ!.....」

真姫「皆?」

にこ「どういう意味よ!はっきり言いなさいよ!!」

絵里「皆がー!!!!」

にこ「っ....」イラッ


絵里「ゲームの世界に閉じ込められちゃったって!!」

にこ 真姫「....は?」

8: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 00:32:39.67 ID:8L0CwwGn
真姫「ゲームに閉じ込められた?」

にこ「ナニソレ!イミワカンナイ!」

絵里「ぷっ!!」

真姫「ちょっと!にこちゃん!それって私の真似!?」

にこ「別に....」イジイジ

絵里「ふっ...ふっふ....」プルプル

真姫「エリーは笑いすぎ!」

にこ「で?さっきの話はなんなのよ?」キッ

絵里「あ、そうそう...大変なのよ」キリッ

真姫「切り替え早っ!もう!!なんなのよ!!」

9: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 00:35:03.96 ID:8L0CwwGn
絵里「理事長から連絡があって、とにかく今すぐ部室に来てほしいって」

にこ「理事長が?」

真姫「.......」

絵里「なんでも皆がゲームの世界に閉じ込められただのなんだのって」

真姫「意味不明」

にこ「希とか凛がまた一枚かんでるんじゃないの?」

絵里「可能性は否定できないけど、理事長の声だったし...どうなのかしら?」

真姫「でも呼び出されたなら無視はできないでしょ」

にこ「行くしかないわね」

絵里「今日の勝負は一旦お預けね」

11: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 00:39:30.90 ID:8L0CwwGn
コンコン

絵里「入りまーす」ガチャ

理事長「絢瀬さん!待っていたわ」

絵里「!理事長....」

にこ「あ、本当に理事長がいたわ」

真姫「......」キョロキョロ

絵里「どうかした?真姫」

真姫「希とかが隠し撮りしないかと思って」キョロキョロ

にこ「成程...理事長もグルの可能性もあるってことね」

絵里「さすが真姫ね」

にこ 真姫 絵里「........」キョロキョロ

理事長「あ、あのー...3人共?」

真姫「カメラはなさそうね」

理事長「カメラ?」

13: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 00:43:02.75 ID:8L0CwwGn
絵里「理事長、それでお話ってなんですか?」

理事長「電話で話した通りよ、ことりや...μ’sの皆がこのゲームの中に閉じ込められてしまったの」

絵里「理事長がそんな御冗談を...」

にこ「お疲れなんですね...廃校のままだったらゆっくりできたのなんかすいません」

真姫「にこちゃん!それは笑えない冗談よ!!」

にこ「!ご、ごめん...」

真姫「謝るなら私じゃなくて!理事長に謝って!」

にこ「は、はい!...理事長すいませんでした!」

理事長「え!あ...いや別に気にしては...って違うわよ!!」

にこ「違う?...土下座ですか?」

絵里「そうね、誠意を見せないとね」

理事長「...貴方達はコントでもしてるのかしら?」

14: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 00:47:56.13 ID:8L0CwwGn
絵里「成程...このゲームをしていたら皆が画面に吸い込まれていったと」

にこ「見たことのないカセットね...タイトルシールもないし...」

真姫「でも、あまりにも現実離れしすぎていて...」

理事長「..........」


『なら、これでも信じられへん?』

絵里「!」

希『.........』

真姫「希?」

希『やっほー、皆』ボワー...

にこ「あんた...なんで透けてるのよ...幽霊?」

絵里「え?え?の、希!...死んじゃったの...?」ジワッ

希『エリチ!落ち着いて!うちは死んでへんよ!!まだ!』

真姫「まだ?」

希『でもこのままだとそうなってしまうかもなぁ...』

にこ「...どうやら話は本当みたいね、にわかには信じがたいけど」

15: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 00:51:26.94 ID:8L0CwwGn
希『時間がないから簡単に言うね、うちらはこのゲームの中に閉じ込められているんよ』

絵里「それはさっき理事長から聞いたわ、まさか本当だったなんて」

希『きっかけはこのゲームをおそらく穂乃果ちゃん達が持ってきたこのゲームが原因なんよ』

真姫「穂乃果達?プランタンってこと?」

希『ご名答、うちらがユニットの打ち合わせが終わって部室に戻ってきたら穂乃果ちゃん達の姿はすでになくてこのゲームが点けっぱなしでおいてあったんよ』

にこ「穂乃果達のやつ...ユニット練習をしないでゲームをしてたのね」

真姫「いや、私達もしてたじゃない、不可抗力だったけど...ゲームセンターで」

希『3人の姿がずっと姿が見えないと思ったらそんなところに行ってたんやね』

絵里「勝った人が次のセンターってことで勝負してたのよ」

希『成程...』

にこ「で?希達もゲームをしたってこと?その姿ってことは」

希『うん...ゲームオーバーになっちゃったけどね』

絵里「ゲームオーバー....」

16: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 00:55:42.22 ID:8L0CwwGn
希『うちと海未ちゃんは凛ちゃんは穂乃果ちゃん達の助けを求める姿と声が画面に映ったら迷わず助けに行ったんだけど...』

にこ「負けたと」

希『うん...しかも敵はプランタンの皆を操ってて、その隙を突かれて凛ちゃんと海未ちゃんは....』

真姫「.......」

希『うちも一回はなんとか逃げ延びたけど...結局逃げ道なんてなくて...ゲームオーバーになっちゃったんよ』

絵里「希....」

希『ごめんなぁ...皆、うちはもうこうやって助けを求める力くらいしか残せなかったんよ』

にこ「充分よ、自分達が手に入れた情報をにこ達を教える...これで不意打ちは食らないわ」

希『にこっち...』

真姫「ようは穂乃果達を倒して...ゲームをクリアする...そういうことかしら?」

希『多分そうやと思う』

絵里「ならやるしかないじゃない!皆を助けられるのは私達しかいないんだから!...多分」

希『皆...ありがとう....』

18: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 01:00:45.94 ID:8L0CwwGn
絵里「そうと決まれば早速、殴り込みに行くわよ!」

真姫「そうね、ささっとクリアして、次のセンターを決めないと」

にこ「仕方ないわねー...手間がかかるんだから」

希『....皆、気をつけてね』

理事長「.......」

絵里「理事長は来ないんですか?」

理事長「なぜか弾かれてしまうのよ」

希『多分、年齢制限やと思う』

絵里「あ、成程....」

理事長「........」

19: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 01:02:56.43 ID:8L0CwwGn
絵里「よーし!気合入れていくわよ!いつものいくわよ!」

真姫「え?」

にこ「やるの?あれ」

絵里「ほら!早く!!」

真姫「はいはい」


にこ「にこ!!」

真姫「真姫!!」

絵里「エリーチカ!!」

にこ 真姫 絵里「ビビ!!ゲームスタート!!!」

希『ノリノリやね....3人共』

20: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 01:06:02.47 ID:8L0CwwGn
希『じゃあ、ゲームのスタートボタンを押して』

絵里「わかったわ」ポチッ

パー....

真姫「!!」

絵里「ま、眩しい!」

にこ「........」

絵里「にこ!貴方だけサングラスをかけてるなんてずるいわよ!」

真姫「もう!こんな時くらい喧嘩しないでよ!」



絵里「......ん?」パチッ

にこ「うわっ...なにこの空間...変な風景」

真姫「どうやら本当にゲームの世界に来れたようね....」

21: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 01:09:58.04 ID:8L0CwwGn
希『どうやら無事に着いたみたいやね』

絵里「希!」

希『3人にこれを』スッ

にこ「これは...ボール?」

希『お助けアイテムや、一回しか使えないから使いどころを考えてなー』

真姫「1人1つずつだから3回は使えるってことね」

希『そのボールにはうちら、リリホワの3人の力を閉じ込めてあるんよ』

絵里「リリホワの力?どういう意味?」

希『うちらがゲームオーバーになる前にそれぞれの力をこのボールに込めておいたんよ、万が一の為に』

にこ「使ったらどうなるの?」

希『うちらの3人の誰かが助っ人として出てきてサポートしてくれるよ』

真姫「回数が限られているから...考えてつかったほうがよさそうね」

にこ「なんかポケットなモンスターみたいね」

22: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 01:13:12.66 ID:8L0CwwGn
真姫「じゃあ、私は凛で」

にこ「私は海未」

絵里「私は希で」

希『よし!皆にリリホワボールは配れたね』


希『あ.....』スー

絵里「希!貴方!体がもっと透けて!」

希『どうやらそろそろ完全にパワー切れやね、もう、時間みたいやからうちは消えるね』

にこ「希....」

希『大丈夫、皆ならきっとうちらを助けてくれる、信じてるから』

真姫「........」

希『皆!待ってるからね!!』フッ

にこ「消えた...」

真姫「...ここからは私達だけでやるしかないみたいね」

にこ「そうね...っていってもなにからすればいいやら...」

絵里「希...絶対に皆を救ってみせるわ!」

23: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 01:16:35.21 ID:8L0CwwGn
~♪~♪

真姫「な、なに?」

『愚かなる挑戦者よ、この世界をクリアしたくばこの門を通り、その先のゲームステージをクリアせよ』

絵里「...どうやらゲームがもう始まるみたいね」

にこ「一体どんなゲームなのかしら?」

真姫「どんなゲームでもやるしかないわ...」

絵里「よし!行くわよ!」

パー!!

真姫「っ!」

にこ「なんなの!?敵!?」

絵里「ま、眩しい....」

『ゲームスタート!』

24: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 01:18:19.55 ID:8L0CwwGn
絵里「....ん?ここは...ってなにここ!?」

真姫「草原?...さっきまでいた場所とは全然違うわね」

にこ「....!ちょっと待って!二人共なにその格好!」

絵里「え?」

真姫「なにこれ...っていうか!にこちゃんもよ!」

にこ「え!」

絵里「真姫がうさ耳...というか尻尾まで...」

真姫「にこちゃんも紫とピンクのツーカラーの耳と尻尾が生えてるし...」

にこ「絵里はなんか西洋の娘って感じの服ね...」

真姫「もしかしてこの服って....」

にこ「!あれ?もしかして....」

絵里「...あれ?」


第一ステージ ワンダーワールド

25: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 01:20:37.78 ID:8L0CwwGn
真姫「.........」ゴソゴソ

絵里「ねぇ、あれってなに?」

真姫「見て、懐中時計よ」スッ

にこ「ビンゴね...じゃあ、にこは猫だからチェシャ猫ってところかしら?」

真姫「そうね」

絵里「ねぇ、なんの話?」

にこ「あくまでの可能性だけど、この世界のベースはアリス...不思議の国のアリスがベースの可能性が高いって話」

絵里「アリスってあの絵本の?」

真姫「まぁ、一般的にはそうね」

絵里「成程、成程、ってことは私のこの格好は....」

にこ「あんたはアリスってことね」

絵里「!私が...アリス...」

真姫「そういうこと」

絵里「ハラショー!!」

26: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 01:23:09.13 ID:8L0CwwGn
にこ「ってことは...お話敵ならならハートの女王が敵というか....ボスなのかしら?」

真姫「ちょっとエリー....」

絵里「うわぁ...ふわふわ...もふもふ...」サワサワ

にこ「なにしてんのよ、あんた達」

絵里「真姫の耳がすっごく触り心地がいいの」

真姫「.........」

絵里「~♪」スッ

真姫「ひぃあ!!!」

絵里「わー...尻尾はもこもこでとってもいい...ハラショー...」

真姫「んっ!ちょっと!エリー!....」

絵里「にこ、すごいわよ、本物よ!これ!」サワサワ

真姫「っ...あ!ん!ちょ!や、やめて!.....」

にこ「絵柄的に後輩にセクハラしてるようにしか見えないからやめなさい」

絵里「あと、もう少し...」

真姫「ん!い、いやぁ!!」

27: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 01:25:43.85 ID:8L0CwwGn
絵里「さてと...このワールドでなにをすればいいのかしら?」キリッ

にこ「さっきまで後輩にセクハラしてたやつがなに決め顔で言ってるのよ」

絵里「セクハラじゃないわよね?スキンシップよね?ねーマッキー?」

真姫「...意味...わかんない...」ムスッ

にこ「....は!」ドスッ

絵里「ぐへェ!!」

真姫「!」

にこ「さすが猫ね!体がいつもより軽いわ!」ピョンピョン

絵里「に、にこぉ....何を...」

にこ「お仕置きよ」

28: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 01:30:25.18 ID:8L0CwwGn
真姫「ん?なにこれ?」

にこ「どうしたの?真姫ちゃん」

真姫「エリーの上になにかが」

にこ「あ、本当だ...ELIって書いてあるわね」 

真姫「にこちゃんがエリーを蹴ったら少しこのゲージが消えたのよ」

にこ「あー...成程、これは多分、体力ゲージなんじゃない?」

真姫「...じゃあ、これが空っぽになったら...」

にこ「ゲームオーバーってことね」

絵里「!ちょっと待って!私、無駄に体力が減ったってこと!?」

にこ「そうね」

絵里「そうね...じゃないわよ!酷いわ!貴重な体力を」

真姫「自業自得よ、エリー」

絵里「真姫まで...私に味方はいないの!?」

29: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 01:31:23.85 ID:8L0CwwGn
続く
更新は適当だけど、エタらないように心がけます

44: 訂正(笑) 2018/09/13(木) 17:36:17.22 ID:8L0CwwGn
>>7
にこ「びっくりするじゃない...っていうか周りに人に迷惑よ」 ×
にこ「びっくりするじゃない...っていうか周りの人に迷惑よ」〇

>>13
にこ「お疲れなんですね...廃校のままだったらゆっくりできたのなんかすいません」×
にこ「お疲れなんですね...廃校のままだったらゆっくりできたのになんかすいません」〇


>>26
にこ「ってことは...お話敵ならならハートの女王が敵というか....ボスなのかしら?」 ×
にこ「ってことは...お話の通りならハートの女王が敵というか....ボスなのかしら?」 〇

47: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 20:32:13.49 ID:8L0CwwGn
真姫「!」ピクッ

絵里「どうしたの?真姫?耳をピコピコさせて可愛いわね」

真姫「なにかが来る?...一人じゃない...」

にこ「........」

絵里「なら、一旦、そこの草むらにでも隠れて様子を見ましょう」

にこ「...そうね」


『...........』ゾロゾロ

真姫『あれは...兵士?』

にこ『話の流れ通りならトランプの兵士ね....』

絵里『捕まったら面倒そうね』

48: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 20:37:47.84 ID:8L0CwwGn
『見つかったかしら?』

『いえ、まだです』

『王女様のお話ではこの辺りで魔力を感じていたと言っていたわ!探しなさい!』

真姫『王女様ってことはハートの王女が敵なのは間違いないみたいね』

にこ『そうね...』

絵里『........』

『全く...ことり王女様も人使いが荒いんだから...』

絵里『ことり!?』

『!?』

にこ『あ、馬鹿!!大きな声を出すんじゃないわよ!』

真姫『にこちゃんも出してるわよ...』

『誰!!そこの草むらに隠れているのは!!』

真姫『あーあ...見つかっちゃったわ』

49: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 20:48:23.89 ID:8L0CwwGn
『いるのはわかっているわ!!出てきなさい!!』

にこ『どうすんのよ、見つかっちゃったけど』

絵里『見つかって結構...どうせ、いつかは見つかるんだから...ならコソコソ逃げ回らずに挑んでやろうじゃない!』

真姫『挑むって戦うの?武器とかないわよ?』

絵里『前に海で海未が言ってたじゃない!熱いハートがあれば大丈夫だって!』

にこ『熱いハートねぇ...』

絵里『さぁ!!行くわよ!!』


「!!」

絵里「言われた通りに出てきてあげたわよ」

真姫「.......」

にこ「全部で6人ね」

絵里「なにか私達に用かしら?」

50: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 20:54:06.85 ID:8L0CwwGn
「王女様の話でこの国に不審者が侵入しているかもしれないとの話でね、警備と警戒をしているの」

絵里「そうですか」

「貴方達、ここら辺で見ない顔をしてるけど...どこから来たの?」

にこ「は?どこからって...えっと...」

「..........」

にこ「音ノ木.....むぐっ!!」

絵里「...........」

にこ「っ!なにすんのよ!絵里!!」

絵里「ちょっと黙ってて、にこ」

にこ「は?なによ!」

「...なに?どうかしたの?」

絵里「ごめんなさいね、この子は口が悪いから私が代わりに話すわ」

「そう....」

絵里「.......」

51: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 20:58:16.30 ID:8L0CwwGn
にこ「全くなんなのよ、絵里は」

真姫「........」


絵里「向こうから来たのよ、向こうから」

「向こう?」

絵里「私達は旅人なのよ、ここってどこなの?この辺の地理には詳しくなくてね」

「ここはことり王女様が治めるトランプの国よ」

絵里「トランプの国....」

「そして私達はその王女様に仕える城の兵士よ」

絵里「城?」

「ここからも見えるわよ、あの大きな城よ」

絵里「成程...」

53: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 21:11:01.54 ID:8L0CwwGn
「とりあえず国は警戒態勢中なの、旅人だとしてもこの領地内に入ったのなら一回こちらの城に立ち寄っていただく必要があります」

絵里「いえいえ、迷い込んだけですので...もう去りますよ」

「そうはいかないわ」パチンッ

真姫「!」

にこ「囲まれたわね...」

「不審者をそう簡単に見逃すわけにはいかないわ」

絵里「........」

「抵抗するようなら容赦はしないわ」

絵里「話し合いの余地はなさそうね....」

54: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 21:16:34.21 ID:8L0CwwGn
真姫「どうするのよ、エリー」

絵里「戦うしかないわね」

にこ「どうやって...向こうは6人、こっちは3人よ」

絵里「なに簡単よ、3人であいつらの中で頭っぽいやつを倒せばいいのよ」

真姫「なによそれ」

絵里「本で読んだの、喧嘩の極意だって」

真姫「どんな本を読んでるのよ....」

にこ「現実ではそんなことはしないでよね」

絵里「しないわよ!」

55: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 21:22:49.93 ID:8L0CwwGn
にこ「はぁ...仕方ないわねー...」

真姫「私も戦うわ、兎ならなんかキックとか強そうだし」

にこ「ならにこは猫パンチ?」

真姫「...うん、体がいつもより軽い」ピョンピョン

にこ「にこもいつもより軽いわ、今なら凛に競争で勝てそうなくらい」

真姫「すごい、ジャンプ力ね」ピョン!ピョン!ジャラ!

にこ「真姫ちゃん、その懐中時計を落とさないようにね」

真姫「あ?これ?」

にこ「あ、でもどうせ壊れてるからいっか」

真姫「いや、壊れてないけど」

にこ「あ?そうなの?ごめん」

「ごちゃごちゃと何を言ってるんだ!もう!いい!やれ!!」

にこ 真姫「!!」

56: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 21:27:35.03 ID:8L0CwwGn
「このっ!!」ブン!!

にこ「うわっ!」スッ

真姫「っ!危ないわね!急にサーベルを振ってこないでよ!危ないでしょ!」サッ

絵里「早い!二人共!」

「この!!はっ!!」ブン!ブン!!

にこ「よっ!ほっ!」サッ!スッ!

真姫「もう!先に手を出したのはそっちなんだからね!」グッ...

「!!」

真姫「やぁ!!」ダッ!

ドン!!

「がっ!!!」ズサッ

絵里「すごい...真姫のキック、映画みたいなキック....」 

真姫「伊達に兎じゃないわね、さぁ、次は誰かしら?」

57: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 21:34:54.75 ID:8L0CwwGn
にこ「はぁ!必殺!肉球パーンチ!」ドン!

「っああ!!!!」ズサッー

絵里「名前のわりに威力がえげつないわね...」

にこ「さてと...次!」

「ぐっ.....」

「退却!!一旦、王女様に報告よ!!」



真姫「引いていったわね」

にこ「そうね」

絵里「!!」

真姫「どうしたの?エリー?」

絵里「私だけ見せ場っていうか、出番がなかったわ...」

58: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 21:37:00.77 ID:8L0CwwGn
絵里「話を整理するとこの世界のボス、ハートの王女はことりみたいね」

にこ「ってことは...もしかして花陽や穂乃果も違う世界でボスって可能性が高いわね」

真姫「仮にそうだとしたらなんか少し戦うのが怖いわね」

絵里「怖い?」

真姫「だって...仲間と殴り合うかもしれないってことでしょ?なんか気が引けるというか...」

にこ「そうね...相手もそれを狙ってるのかもしれないわ」

絵里「相手?相手って誰よ」

にこ「それはもちろん皆をゲームの世界に閉じ込めたやつよ」

絵里「あー...」

真姫「一体...何者なのかしら?」

59: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 21:42:36.30 ID:8L0CwwGn
絵里「というか私は戦えないタイプなのかしら?」

にこ「見た目的には肉弾戦は不向きそうね」

絵里「そうよね...身体は特には軽くはなってないし」

真姫「なら魔法系とか?」

にこ「手をかざしたら火とか出たりして」

絵里「!!やってみるわ!」スッ

にこ「..........」

真姫「こっちに向けて撃たないでよ」

絵里「わかってるわ....ファイヤー!!」

60: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 21:44:29.26 ID:8L0CwwGn
シーン.....

絵里「.........」

にこ 真姫「.........」

絵里「.........」スッ

にこ「そんな悲しそうな顔をしながらこっちを見るんじゃないわよ」

真姫「エリーは炎というよりは氷とかじゃない?イメージ的に」

絵里「!な、成程....じゃあ!えっと...」

真姫「........」

絵里「...アイス!」

にこ「ブリザードとかじゃないのね」

シーン....

絵里「ま、真姫ぃ....」

真姫「情けない声を出さないでよ、エリー」

61: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 21:48:34.42 ID:8L0CwwGn
絵里「ずるい...二人共強くなってるのに...私だけなってないなんて」ムスッ

真姫「もう、拗ねないでよ...」

にこ「面倒くさいやつね」

絵里「にこ!ひどい!!」

真姫「...ん?エリーの首から下がってるのはなに?」

絵里「え?...これ?」スッ

にこ「ペンダントかしら?大きさ的に」

絵里「うーん...」パカッ

にこ「鏡?」

絵里「そうね...ただの鏡みたい...」スッ

グニュ

絵里「!!」

真姫「え?」

にこ「は?」

62: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 21:55:03.38 ID:8L0CwwGn
絵里「に、にこ!!指が鏡の中に!!」

にこ「見ればわかるわよ!!」

絵里「ど、どうしましょう?」

真姫「とりあえず指を抜きなさいよ!」

絵里「そ、そうね!」スッ

にこ「え?この鏡、なんなの?」

真姫「特殊な鏡?...ってことかしら?」

にこ「...ちょっと触るわよ」スッ

絵里「う、うん...」

にこ「...あれ?」ペタペタ

絵里「何も起きない?」

64: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 22:01:29.07 ID:8L0CwwGn
真姫「たしかに何も起きないわね...」ペタペタ

絵里「...さっきのはなんなのだったのかしら?」スッ

ニュ...

絵里「え」

にこ「!...もしかしてこれがあんたの能力?」

真姫「鏡...そういえば鏡の国のアリスってのもあった気がするわ」

絵里「じゃあ、私の能力は鏡に関する能力?」

真姫「多分ね、その感じだと鏡の中に出入りができそうね」

にこ「成程....便利そうな能力ね」

絵里「鏡の中ってどうなってるのかしら?」

65: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 22:08:48.39 ID:8L0CwwGn
絵里「.....はっ!!」スッ

真姫「ちょ!!」

にこ「危なっ!!」パシッ

真姫「ナイスキャッチ!」

にこ「全く...この鏡が割れて出てこれなかったらどうするつもりなのよ、あいつは」

真姫「というか戻ってこれるの?入って」

にこ「...さぁ?」

真姫「エリー?聞こえる?」

にこ「絵里ー?」

真姫「...帰ってこれないってことはないわよね?」

にこ「そうじゃなかったからゲームオーバーじゃない、あいつ」

66: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 22:12:51.93 ID:8L0CwwGn
絵里「よっと!」スタッ

真姫「あ、出てきた」

にこ「いきなり入るんじゃないわよ、この鏡が割れるところだったわよ!」

絵里「ごめんごめん、不思議な世界だったわ」

真姫「鏡の中?」

絵里「えぇ、キラキラしててすっごく広い場所だったわ」

にこ「なんか馬鹿っぽい表現ね」

絵里「にこには言われたくないわ」

にこ「なんですって!」

真姫「...ちょっと、喧嘩してないでさっさとゲームをクリアしないとだめなんじゃないの?」グッ!

絵里「...ごめんなさい」

にこ「...わかったからその足を引っ込めて」

真姫「..........」

67: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 22:16:57.57 ID:8L0CwwGn
絵里「たしか城はあれよね?」

真姫「さっきの連中はそう言ってたわね」

にこ「連中から見つからないようにいかないと」

絵里「私にいい考えがあるわ」

にこ「考え?」

絵里「さっき鏡の中に入った時なんだけど、他にも出口がたくさんあったのよ、それでね」

真姫「!出口...ってことはもしかして」

絵里「そう!鏡ならどこでも出ることができるのよ、さっき試しにやったら出ることができたわ!」

にこ「便利な能力ね、でもそれじゃあ、あんただけしか移動できないじゃない」

絵里「だから一つ試したいことがあるのよ」

真姫「試したいこと?」

絵里「えぇ」

68: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/13(木) 22:24:01.17 ID:8L0CwwGn
絵里「真姫、ちょっとお手を拝借していいかしら?」

真姫「手?はい」スッ

絵里「私と手を繋げばもしかして....」グニュ

真姫「!!」

絵里「やっぱり、私と手を繋げば鏡の世界に行けるみたいね」

にこ「ってことは...にこや真姫ちゃんも鏡の世界に行けるってことね」

絵里「そういうことよ」

真姫「これでうまくいけば...城の警備をかいくぐることができそうね」

にこ「やるじゃない、絵里」

絵里「ふふ♪さぁ!!私の手を握って二人共!」

真姫「はいはい」スッ

にこ「.......」スッ

絵里「さぁ!行くわよ!!」

78: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/14(金) 23:54:19.63 ID:YW/dL2Jy
真姫「すごい...これが鏡の中....」

にこ「どこもかしくもピカピカしてるわね....眩しいくらい」

絵里「なんかいいわね、皆で手を繋いで歩くなんて」

真姫「そう?なんか子供っぽくない?」

にこ「絵里が真ん中だからまるでにこと真姫ちゃんの子供みたいね」

絵里「え!?子供役ならにこでしょ!」

にこ「...あんた両手ふさがってるわよね?なら、この左手で....」スッ

絵里「ちょっと!ガード不可能の時に攻撃はNGよ!卑怯よ!!」

真姫「ちょっと!喧嘩してまた無駄なダメージとかやめてよね?」

絵里「そうよ、真姫の言う通りよ」

にこ「...あんたゲームをクリアして元の世界に戻ったら覚えてなさいよ」

79: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/15(土) 00:04:16.84 ID:CqzWgN0L
絵里「外の景色がお城に近くになってきたわね」

真姫「本当ね、この能力って本当に便利ね、これなら簡単に攻略できそうね」

にこ「そう上手くいけばいいんだけど...」

絵里「そうね、すんなり進めればいいんだけど」

真姫「待って、よく考えたら城内に鏡がなかったから出られなくない?」

にこ「いや、城に鏡がないとかないでしょ、ましてやことりの城よ?」

真姫「そう言われればそうね....じゃあ、問題なさそうね」

絵里「それにしてもよかったぁ...私の能力が役に立って、戦闘用ではなさそうな能力なんだもん」

真姫「まぁ...戦うアリスってイメージないものね」

にこ「戦いはにこと真姫ちゃんがいるから余裕でしょ」

絵里「次のステージでは格闘できるキャラクターがいいなー」

80: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/15(土) 00:14:06.91 ID:CqzWgN0L
真姫「どうやら、無事に城内に入れたみたいね」

絵里「そうね...あとはボスのことりを倒せばステージクリアってところかしら?」

にこ「ことりはどこかしら?」

絵里「ゲーム的にやっぱり最上階?」

にこ「いや、逆に地下とか」

絵里「っ...ち、地下?」

真姫「どうかしたのエリー?」

絵里「な、なんでもないわ!!」

真姫「?」

にこ「!じゃあ、地下から行ってみる?」ニヤニヤ

絵里「!!!」

81: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/15(土) 00:19:53.73 ID:CqzWgN0L
絵里「いや!ここは王道で上でしょ!!」

真姫「それが王道かはわからないけど...マップとかがあればいいのに」

にこ「いやいや、あえてここは地下よ」

絵里「あえてってなによ!あえってって!」

真姫「エリーはなにをそんなに熱くなってるのよ」

絵里「いや...私の勘がそう言ってるのよ!!」

にこ「じゃあ、にこの勘が地下って言ってるわ」

絵里「じゃあって何よ!じゃあって!!」

にこ「あんただって勘なんだし、人のことを言えないわよ」

絵里「ぐっ.....」

真姫「こんなことならマッピング能力が欲しかったわね....」

82: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/15(土) 00:24:06.14 ID:CqzWgN0L
絵里「さすが!真姫!やっぱ上よね」

にこ「っち!」

真姫「まぁ、ことりが地下にいるとは思えないし、そもそも女王が地下ってイメージもないし」

絵里「そうよね!」

真姫「まぁ、最悪外れならここに戻ってくればいいし...ね?にこちゃん?」

にこ「そうね」

絵里「さぁ!上を目指しましょう!」

83: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/15(土) 00:25:32.09 ID:CqzWgN0L
真姫「なんか鏡の中に階段があるとかなんかシュールね....」

にこ「というかどれだけ登るのよ...」

絵里「それはてっぺんまでよ」

にこ「...うわー...まだまだある...」

真姫「トレーニングのレベルね、もはや」

絵里「いい運動よ」

にこ「ボスと戦う前に消費をしてどうすんのよ」

絵里「でも体力ゲージは減ってないわよ」

にこ「スタミナゲージは減ってるわよ」

真姫「いや、そんなゲージの表示はないから」

84: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/15(土) 00:35:20.32 ID:CqzWgN0L
絵里「そろそろ半分ってところかしら?」

にこ「まだ半分?」

真姫「大丈夫?にこちゃん?」

にこ「体力的には問題ないけど、精神的にね」

絵里「もうにこったら....」

真姫「..........」

ドン!!

真姫「...痛ぁ!」

にこ「どうしたの?真姫ちゃん?」

絵里「...これは...見えない壁?」コンコン

にこ「本当だ...これ以上は侵入禁止ってこと?」

真姫「もう!!」

85: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/15(土) 00:42:41.73 ID:CqzWgN0L
『侵入者、発見』

絵里「え?」

パー!!

真姫「!」

にこ「な、なに!?眩しい!」



絵里「っ!!」ドサッ

にこ「うわぁ!!」ドサッ!

絵里「ぐっ!!」

真姫「きゃあ!」ドン!

絵里「がっ!」

にこ「うっ!」

絵里「お、重い....」

86: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/15(土) 00:46:07.12 ID:CqzWgN0L
真姫「なんなのよ、いきなり鏡から追い出されるなんて...」

にこ「今の真姫ちゃんの一撃重かったわ...」

絵里「ひ、必殺...ヒップドロップね...」

真姫「し、失礼ねぇ!」

にこ「は、破壊力は伊達じゃないわね」

真姫「もう!!」

絵里「ふ、二人共...早く上からどいて...は、吐きそう...」

真姫「!!ごめんなさい!!エリー」

にこ「ふぅ....」

絵里「はぁ...あー...やばかったわ...で?貴方達は誰?」


「我々はこの城の兵士だ、私はハートの9」

「私はダイヤの9、城に無断で侵入した不届き者はここで始末する!」

絵里「...おー怖い、怖い」

87: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/15(土) 00:50:35.65 ID:CqzWgN0L
「............」

真姫「どうやら戦闘は避けられないみたいね」

にこ「仕方ないわね...相手は二人だし、そっちは任せていい?真姫ちゃん?」

真姫「えぇ、任せて」

にこ「OK...さっきまで少し退屈だったからちょっと遊んでもらうわよ!」スッ

ハートの9「!!」

ドン!!

にこ「...いい反応ね、結構、本気でいったんだけど、ガードされるなんてね」

ダイヤの9「なんて力強いパンチなんだ...その小さい体になぜそんな力が」

にこ「........」カチン

ダイヤの9「子供だと思って油断したが、次はそうはいかないわよ!」

にこ「どいつもこいつも....にこは子供じゃないっての!!」ダッ

88: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/15(土) 01:01:44.57 ID:CqzWgN0L
真姫「よ!ほっ!」

ハートの9「この!!ちょこまかと!!」

真姫「気分がいいわね、こう素早く動けると!」ピョンピョン

ハートの9「すばしっこい奴だ!」

真姫「いつもは運動音痴って言われてるから、本当に気分がいいわ!」

ハートの9「このっ!!」ブン!!

真姫「おっと!」スッ

ハートの9「ぐっ!」

真姫「全く...刃物は危ないでしょ!」ドン!!

ハートの9「がっ!!」バン!!

真姫「キック力もいいし、兎いいわね...うん!」

ハートの9「すさまじいキックだ....」

真姫「悪いけど、手は抜いたり抜かなかったりするからよろしく」

89: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/15(土) 01:05:24.32 ID:CqzWgN0L
真姫「でりゃあ!!」

にこ「はぁ!!」

「「ぐわあああああ!!」」ズサッー!!

真姫「こんなもんかしら?」

にこ「大したことないわね、さっさと進みましょう」


「それはできない相談ね」

にこ 真姫「!!」

「だって私達がいるから」

真姫「なに?追加?」

にこ「...........」

90: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/15(土) 01:12:42.65 ID:CqzWgN0L
ハートのJ「私はハートのJ、こっちはダイヤのJよ」

真姫「J?」

にこ「そのJがなんなのよ」

ダイヤのJ「そこの転がってる連中は階級が10以下の普通の兵士よ」

にこ「階級?」

ハートのJ「強さによってランクがあるのよ」

真姫「ようは下級の兵ってこと?」

ハートのJ「そういうことよ、それと貴方達の侵入を阻害した結界も私達の結界よ」

絵里「!あれは貴方達の仕業?」

ハートのJ「そういうことよ」

ダイヤのJ「そして女王のところには行かせない!ここで仕留めるわ」

にこ「...面白い、受けて立つわ」

真姫「この人達、さっきの連中とオーラが違うわ」

にこ「ようは...中ボス戦ってところかしら?」

91: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/15(土) 01:20:18.12 ID:CqzWgN0L
ダイヤのJ「やぁ!!」

真姫「!!」スッ

ドン!!ガラララ....

真姫「なんて馬鹿力なの...床が....」

ダイヤのJ「これが私のダイヤのJの力よ」

絵里「!!まさか!」

真姫「なによ、エリー!大きな声を出して」

絵里「トランプのJ...たしかトランプは国によっては神話や歴史上の人物を表現しているって言われてるわ!」

真姫「!」

ダイヤのJ「その通り、私は神話の英雄の力を借りているわ」

真姫「もはやなんでもありね....」

ダイヤのJ「勝てばいいのよ!勝てば!!」

92: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/15(土) 01:22:10.09 ID:CqzWgN0L
ハートのJ「全く無礼な連中ね!」

にこ「ちょっと王女様と話がしたくてね」

ハートのJ「話?」

にこ「まぁ、ちょっとね」

ハートJ「なにがちょっとよ!!!!」

にこ「!!」ビクッ

ハートのJ「この城に許可なく侵入し!許可なく王女様と面会しようなんて言語道断!!!」

にこ「...なにをそんなに怒ってるのよ、お肌によくないわよ」

ハートのJ「あんた達のせいでしょうが!!」


絵里「なんかあっちの人怖いわね....なんか、機嫌がそうとう悪いみたいね」

93: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/15(土) 01:27:20.12 ID:CqzWgN0L
「..........」スッ

絵里「!!」

ハートの9「排除する」

絵里「!...さっき真姫とにこが倒したはずなのに...復活した?」

ダイヤの9「私達はそう簡単にはやられないわよ」

絵里「...にこと真姫はあっちでJ達を相手してるから...いいわ!私が相手してあげる!」

ハートの9「........」スッ

ダイヤの9「行くわよ!!」

絵里「いつでもどうぞ?」

ハート9「はぁ!!」

ダイヤの9「やぁ!!」

絵里「.........」

94: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/15(土) 01:34:27.47 ID:CqzWgN0L
真姫「エリー!!さっきのやつら復活したの!?」

ダイヤのJ「私達は簡単にはやられないわ、始めから勝機はないのよ!」

真姫「...ゲームでいう無限湧きってやつ?それとも....」

ダイヤのJ「さっさと諦めることね!!」

真姫「そうはいかないの、私達は勝たなきゃいけないのよ」

ダイヤのJ「そんなこと、知ったことではないわ!」

真姫「..........」


絵里「こっち、こっち」ニュ

ダイヤの9「このっ!!」ブン!!

絵里「こっちだって」ニュ

ハートの9「やぁ!!」ブン!!

絵里「そんなスピードじゃ、私には当たらないわよー?」ニュ

ダイヤの9「っち!!」

ハートの9「鏡の中からちょこまかと!」

絵里「ふふ♪」

95: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/15(土) 01:43:58.40 ID:CqzWgN0L
ハートのJ「やぁ!!!」ドン!

にこ「っ....きゃああ!!」ズサー


ドン!!

真姫「痛ぁ!!...ってにこちゃん?」

にこ「ガードしてもこんなに吹っ飛ばされるなんて....」

真姫「随分と苦戦してるみたいね」

にこ「相手がおかしいのよ、2回くらいダウンしたのに...立ち上がってくるんだもの...まるでゾンビよ」

真姫「たしかにそうね...さっき私達は倒したはずの連中までも復活してるし」

にこ「なにか倒すのに条件があるのかしら?」

真姫「....トランプ...アリス....」

にこ「........」

真姫「!!まさか...でも、それならこの組み合わせで登場するのも納得できる....」

96: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/15(土) 01:44:58.98 ID:CqzWgN0L
にこ「なにか思いついたの?」

真姫「ちょっと耳を貸して」

にこ「耳?どっちの耳がいい?」

真姫「そういうのはいいから」

にこ「ノリが悪いわね」



ハートのJ「なにをコソコソを話している!!!」

ダイヤのJ「あんた少しうるさいわよ」

ハートのJ「仕方ないでしょ!!イライラするんだから!!」

ダイヤのJ「はぁ...」

ハートのJ「なんで溜息をつくのよ!!」

ダイヤのJ「別に」

97: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/15(土) 01:48:11.97 ID:CqzWgN0L
にこ「成程ね...その可能性は試してみる価値があるわね」

真姫「このままだとこっちがジリ貧だし、やるしかないわ」

にこ「OK...」

真姫「よし、やりましょう」

ダイヤのJ「内緒話はおしまいかしら?」

真姫「またせたわね」

ハートのJ「さっさと片付けさせてもらうわよ」

にこ「それはこっちの台詞よ」

ハートのJ「それこそ!こっちの台詞よ!!!」

真姫「まるで子供の喧嘩みたいね....」

98: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/15(土) 01:52:25.49 ID:CqzWgN0L
真姫「全力でいくわ....」グッ...グッグッ...

ダイヤのJ「!!」

真姫「くらいなさい!!」ダッ

ダイヤのJ「っ...今までで一番パワーが....」

真姫「はぁ!!!!!」ドン!!

ダイヤのJ「!き...きゃあああ!!」ドサッ


ハートのJ「!!よくも!!」ブン!!

にこ「おっと!!」スッ

ハートのJ「人間の避け方じゃないわよ!その避け方は!」

にこ「それはお互い様よ」

ハートのJ「この!!」ブン!!

にこ「.........」ひょい

にこ「攻撃が大振りすぎよ、仲間がダウンして焦ちゃった?」スッ

ハートのJ「!!」

にこ「必殺!!肉球パーンチ!!!」

99: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/15(土) 01:55:41.61 ID:CqzWgN0L
ハートのJ「!!きゃああああ!!」

にこ「真姫ちゃん!!準備OKよ!」

真姫「!ナイスにこちゃん!!じゃあ、こっちを持ち上げて...ちょっと、重いわね」

ダイヤのJ「....な...なにを.....」

真姫「....こうすんのよ!!」ブン!!

ダイヤのJ「っ......」ヒュー...

ハートのJ「ぐっ!!」ドサッ

スー....

にこ「!!二人をぶつけたら二人が消えはじめたわ!!」

真姫「やっぱり...トランプだから同じ数字をペアで合わせれば消えるみたいね」

にこ「そうよね、倒せない敵なんてゲームシステム的にどうなのって話になるものね」

真姫「そういうこと...まぁ、どこまでシステムが甘いかどうかだけどね」

100: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/15(土) 01:59:11.81 ID:CqzWgN0L
絵里「さすが真姫とにこね...上手くやったみたいね、じゃあこっちもそろそろかしら?」

ハート9「っ.....」

絵里「なんで鏡を割らないの?割ればましな状況になることは思うんだけど」

ハートの9「女王様にものである城にものを壊すなんて言語道断!」

ダイヤの9「守るべき私達が壊すなんてことはあり得ない!」

絵里「ふーん....」

ハートの9「..........」

絵里「..........」ニュ

ハートの9「また鏡の中に!...面倒なやつだ」

ダイヤの9「今度はどこから....」キョロキョロ

絵里「こっちよ」ニュ

ハートの9「足元!?いつのまに足元に手鏡が!」

絵里「は!!」ドン!!

ダイヤの9「ぐっ!!」

絵里「終わりよ」

101: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/15(土) 02:03:01.88 ID:CqzWgN0L
真姫「エリー、貴方も終わったのね」

絵里「えぇ、真姫達が対処法を見つけてくれたおかげでね」

にこ「なによ、あんたもそこそこ戦えるタイプなんじゃない」

絵里「そんなことはないわよ、真姫やにこみたいに身体能力はそこまで上がってないし、あくまで私は特殊能力タイプってかんじかしら?」

にこ「なによそれ、こっちなんか服が埃っぽくなってまで戦っていうのに」

真姫「にこちゃん大丈夫?結構、苦戦してたから体力とか」

にこ「大丈夫よ、どっちかって言うと相手がなんかずっと怒ってて気疲れしただけよ」

絵里「....あー!!!」

真姫「!ど、どうしたのよエリー....」

絵里「ペンダントが壊れちゃった...割れてる...」

にこ「あーあ....それが壊れて能力を使えなくなったらやばいんじゃないの?」

絵里「!!」

102: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/15(土) 02:08:10.16 ID:CqzWgN0L
絵里「.......」ニュ

真姫「なによ、鏡にはちゃんと入れるじゃない」

絵里「そうね...でも、いざって時に鏡の中に緊急回避ができなくなったわ」

にこ「別にいいじゃない、この城、いっぱい鏡があるし」

絵里「まぁ、そうだけど...」

真姫「さっきの連中を倒したからさっきの壁は消えたのかしら?」

絵里「多分ね」

にこ「あ...でも、もうほぼ最上階に近いわよ」

真姫「にこちゃん、窓から身を乗り出し過ぎて落ちないでよ」

絵里「最悪、猫だから大丈夫でしょ」

にこ「いや、この高さは無理よ」

103: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/15(土) 02:12:36.57 ID:CqzWgN0L
絵里「大きい扉ね...本当にボス部屋の前みたいね」

真姫「この中にもしかしたらことりが....」

にこ「開けるわよ....」

ギー....


にこ「広いわね...学校の講堂よりも広いわ」

真姫「...見て、玉座に誰かいるわ」

絵里「.........」

「待ってたよ、侵入者の皆さん...いや、絵里ちゃん、真姫ちゃん、にこちゃん」

絵里「!その声はやっぱり....」

ことり「ことりのお城へようこそ♪」

110: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/16(日) 00:06:51.30 ID:c0eiAHbG
真姫「ことり!貴方を助けに来たわ!」

ことり「助けに来た?」

絵里「真姫...希が言っていたでしょ、プランタンの皆は操られているって」

真姫「!それはそうだけど...」

ことり「~♪」

にこ「随分とご機嫌ね、ことり」

ことり「うん♪だってこれで揃うんだもん」

絵里「揃う?」

ことり「μ’sの皆が...あとはビビの3人だけだから」

真姫「ことり....」

ことり「皆、ずーっと一緒だよ?」

111: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/16(日) 00:17:23.82 ID:c0eiAHbG
にこ「ことりはにこ達を希達にみたいにする気満々みたいね」

絵里「やっぱり、戦うしかないみたいね」

真姫「っ....」

ことり「そんな身構えなくてもいいのにー」

絵里「ことり!悪いけど、貴方を倒して皆を救ってみせるわ!」

ことり「救う?救うのはことりの方だよ?絵里ちゃん?」

にこ「絵里!真姫!ことりは操られてるからことりの言葉に耳を傾けちゃだめよ!」

真姫「...わかってるわ!」

絵里「.........」

ことり「じゃあ、皆をことりの世界にご招待するね♡」

にこ 真姫 絵里「!!!」

112: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/16(日) 00:25:57.47 ID:c0eiAHbG
ことり「...星達よ、ことりに力を!」スッ

グラッグラッグラッ!!

真姫「な、なに!?この地響きは!!」

にこ「一体、なにを!....」

ことり「NO EXIT ORION!!」

絵里「!!」

パー!!!

にこ「ぐっ!!」

ことり「ふふふ.....」


真姫「これは....」

にこ「部屋が....なにもない草原に....」

絵里「しかも夜になってる...」

ことり「ようこそ!ことりの世界へ!」

113: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/16(日) 00:29:57.82 ID:c0eiAHbG
絵里「ことりの世界?」

ことり「そう♪ここはことりが作った世界なんだよー」

真姫「星がすごい綺麗....すごい...」

にこ「感心してる場合じゃないわよ!やるわよ!」

絵里「...そうね」

ことり「~♪」

にこ「随分と余裕そうね」

ことり「そうかな~?」

絵里「そう見えるわよ、なにか隠し玉でもあるのかしら?」

ことり「う~ん...それ程でもないけど...じゃあ、見せてあげるね」

真姫「.......」

114: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/16(日) 00:34:55.95 ID:c0eiAHbG
ことり「ん~♪えい!」スッ

にこ 真姫 絵里「!!」

ことり「..........」

真姫「...なにも起きない?」

絵里「そ、そうみたいね...」

にこ「.........」


ゴー....

真姫「...!なにか聞こえる!?」

にこ「....!!上よ!!」

絵里「!!...な、なによ...あれ...」

ことり「ふふふ....」

115: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/16(日) 00:43:33.78 ID:c0eiAHbG
絵里「あれは流れ星?」

にこ「ちょっと待って...こっちに落ちてくるわよ!!」

真姫「回避よ!!回避よ!!」

絵里「ちょ!!隕石を落とすなんてそんなのあり!?」

ことり「流れ星だよ?」

絵里「そんなのはどっちでもいいわよ!!」


ドーン!!!!!!

絵里「うわっ!!」

にこ「っ!!!」

真姫「ぐっ!!!」

ことり「あー...避けられちゃった....」

116: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/16(日) 00:58:19.68 ID:c0eiAHbG
にこ「なによ、これ...クレーターができてるじゃない....」

真姫「ぼ、ボスだけはあって半端ないわね」

絵里「どうやって攻略する?」

にこ「そんなの本体を叩くしかないでしょ」

真姫「...ちょっと気が引けるけどね....」

絵里「皆を助ける為よ、やるしかないわ」

真姫「.........」


ことり「皆ー?まだ生きてるよねー?」

にこ「生きてるわよ、わかってる癖に...」

ことり「じゃあ、次!行くよー!!」

絵里「また来るわよ!!皆、注意して!!」

117: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/16(日) 01:01:03.48 ID:c0eiAHbG
ことり「えい♪えい♪」

ドーン!!ドーン!!!!

絵里「うわっ!!ことりの攻撃がやばいんだけど!!」

にこ「絵里!!あんた鏡とかで上手く立ち回れないの!?」

絵里「無理よ!!ペンダントは割れちゃったわし!この部屋は鏡がないし...」

真姫「私がことりに接近してみる!!直接ぶつかるしかないわ!」ダッ

にこ「真姫ちゃん!私も行くわ!」

ことり「えい♪」スッ

にこ「!!」

ドーン!!!

にこ「っ!!これじゃあ!簡単に近づけないわ!!」

真姫「...........」タッタッタッ

118: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/16(日) 01:06:54.08 ID:c0eiAHbG
ことり「~♪」

真姫「ことり!!ごめん!!」ダッ

ことり「!!真姫ちゃん!」

真姫「もらった!!はぁ!!」グッ...

ことり「なーんてね」スッ

パシッ

真姫「な!!」

グッ...ギリギリ....

ことり「真姫ちゃんは優しいねぇ...でもね、手加減して勝てるようね相手じゃないよ?ことりは!」ブン!!

真姫「きゃあああああ!!」ヒュー

にこ「真姫のキックを受け止めた!?しかも片手で投げ飛ばした!?」

絵里「真姫!!」

119: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/16(日) 01:08:59.78 ID:c0eiAHbG
ドサッ!!

真姫「っ......このっ!!」スッ

ことり「ぴょんぴょん暴れる兎さんにはお仕置きです!」

真姫「!」

ことり「それぇ!」

真姫「な、なに?」

絵里「...真姫!!下よ!!」

真姫「!!こ、これは!!」

ことり「はーい、閉じ込めちゃいまーす」

ガチャン!!

真姫「し、しまった!!」

にこ「真姫ちゃん!!」

ことり「はい、兎さん捕まえたー」

120: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/16(日) 01:13:59.78 ID:c0eiAHbG
真姫「このっ!!このっ!!っ!!籠から出しなさいよ!!」ガン!ガン!!

ことり「だーめ、足癖の悪い兎さんにはお仕置きです」

絵里「真姫のキックでもびくともしない鳥籠....いえ、今は兎籠?」

ことり「どっちかっていうとゲージ?」

真姫「くだらないことを言ってないでなんとかしてよ!」

絵里「なんとかって言ってもことりを倒さない限りは無理そうね...あれは」

にこ「私達も捕まらないようにしないと...」

絵里「本当にあんまり手荒なことはしたくないんだけど、許してね!ことり」

にこ「手を抜いて勝てる相手じゃなそうだし、全力でいくわ!」

ことり「........」

121: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/16(日) 01:20:12.43 ID:c0eiAHbG
ことり「皆...ことりのことを心配してくれてるんだね、ありがとう」

絵里「...そうよ、だから負けてくれないかしら?」

ことり「それはできないよ、ことりは皆をゲームオーバーにしないといけないんだから」

にこ「........」

ことり「うん!決めた!!このまま皆を傷つけるのも気が引けるし...やろう!」

絵里「!!」

にこ「何をしようっていうの....」

ことり「この世界にはことりとμ’sの皆だけでいいの、だからずっとこの世界でずっと一緒にいよう?」スッ

ことり「空の星々よ...ことりにもっと!力を貸して!!」スッ



にこ「...!!...嘘でしょ....」

絵里「...こんなのどうすれば....」

ことり「...流星群って綺麗だよね?」

122: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/16(日) 01:30:58.56 ID:c0eiAHbG
真姫「!!.....なによ、あれ....」

ことり「そぉれぇ♪」

にこ 絵里「!!!」


ドーン!!!!!

真姫「エリー!!!!にこちゃん!!!!!」

ビュー!!!!

真姫「っ!!きゃあああああああ!!!」

ガラン!ガラン!!!ガラン!!!


真姫「痛たた....思いっきり風圧で籠ごと吹っ飛ばされたわ....」

真姫「!二人は....エリー!!にこちゃん!!大丈夫!?」


ことり「~♪はーい二人共ゲームオーバー♪」

真姫「!!...そんな....嘘でしょ?....」

123: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/16(日) 01:35:05.58 ID:c0eiAHbG
真姫「エリー!!!にこちゃん!!!!」

ことり「だからー呼んでも無駄だって...二人共ゲームオーバーになったんだから」

真姫「そ、そんな....」ガクッ

ことり「大丈夫、真姫ちゃんもすぐに皆と一緒のところに行けるから」

真姫「私が...私があそこでちゃんと攻撃をしてたら!」

ことり「.......」

真姫「っ..........」ポロポロ

ことり「...なんか可哀想だし、真姫ちゃんもすぐに終わりにしてあげるね」スッ

真姫「!!」

ことり「バイバイ♪じゃあ、またあとでね?」

真姫「..........」

ことり「えい♪」

真姫(私のせいだ...ごめんなさい...エリー、にこちゃん....皆!!....)

129: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/17(月) 00:08:22.07 ID:LdFfnQCK
真姫「..........」

シーン....


真姫「......あれ?」

ことり「」

真姫「!!ことりが止まってる?...」

真姫「....隕石も止まってる!?どういうこと?」

パー...

真姫「!なにかがポケットが光ってる?...」ゴソゴソ

真姫「...懐中時計?」

130: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/17(月) 00:18:08.94 ID:LdFfnQCK
真姫「一体...これは....」

「間に合ったみたいだね」

真姫「!!時計が喋った!?」

「私は時計の精霊!!一回だけだけど時間を少しだけ操ることができるよ!」

真姫「精霊!?じゃあ、ことりが止まっているのも...」

「私の力だよ!!」

真姫「なら、なんで....」

「ん?」

真姫「なんでエリーとにこちゃんの時に助けてくれなかったのよ!!」

「それは使用者じゃないからだよ」

真姫「使用者!?」

「使用者がピンチになった時に一度だけ発動する代物だからこれは」

真姫「っ......」

131: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/17(月) 00:24:17.57 ID:LdFfnQCK
「それでどうするの?」

真姫「...どうするのってなにを?」

「私は一度だけ時間を好きに動かすことができるよ」

真姫「それはさっき聞いたわよ...」

「そっか、だから巻き戻すこともできるよ、時間を」

真姫「!!時間を巻き戻す!?」

「うん!まぁ、少しだけだけど...」

真姫「じゃ、じゃあ!エリーやにこちゃんがゲームオーバーになる前に戻すことも...」

「それくらいの経過時間なら可能だね」

真姫「!!」

「どうするの?巻き戻すの?」

132: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/17(月) 00:26:29.85 ID:LdFfnQCK
真姫「それは.....もちろん!...!ちょっと待って!」

「ん?なに?」

真姫「巻き戻すってどれくらい戻せるの?一日前にとかはできないの?もしくは民がゲームをする前とか!」

「それはさすがに無理だよ、できても数分前が限界だよ」

真姫「そう....そう上手くはいかないか...」

「で?どうするの?やるの?やらないの?」

真姫「仮に巻き戻したところでどうことりに挑めば....」

「..........」

真姫「...!!そうだ、もしかしてこれを使えば!」

「もう、戻すよ?いい?」

真姫「せっかちね、貴方」

133: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/17(月) 00:38:42.63 ID:LdFfnQCK
「じゃあ、巻き戻すね」

真姫「えぇ」

「このアイテムは使えるのは一回きりだからもう使えないからね」

真姫「わかったわ....」

「ファイトだよっ!!」

真姫「!!貴方...もしかして....」

「....皆の力を合わせればどんな試練もきっと乗り越えられるから!」

真姫「...ありがとう」


絵里「あれ?」

にこ「にこ達ゲームオーバーになったはずじゃ」

真姫「ごめんなさい、二人共」

絵里「!...真姫、もしかして貴方の仕業なの?」

にこ「え?まじ?」

真姫「詳しくは後で説明するわ、もう!皆をゲームオーバーにはさせない!!」

134: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/17(月) 00:40:05.84 ID:LdFfnQCK
真姫「.......」スッ

にこ「!それは....」

絵里「リリホワボール!」

真姫「皆で力を合わせて....試練を乗り越える!」

ことり「な、なにが起こったっていうの!?なんで、皆が復活をして!」

真姫「星空には星空よ!!」

ことり「まさか...真姫ちゃん!なにをしたの!?」

真姫「さぁね?...頼んだよ!!凛!!!」ブン!!


パッカン!!

凛「にゃんにゃんにゃーん♪」

ことり「!?」

凛「呼ばれて飛び出て星空にゃ!!」

136: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/17(月) 00:45:34.08 ID:LdFfnQCK
ことり「え?え?」

凛「さてと...ことりちゃんが相手か...」

ことり「凛ちゃん?....どうして?....」

真姫「凛!!お願い!力を貸して!!!」

凛「!...わーお、真姫ちゃんからの頼みごとなんて珍しいにゃ...これは頑張らないと」

ことり「........」

絵里「一体、何がなんだか....」

にこ「後で真姫ちゃんに詳しく聞くしかないわね」


ことり「真姫ちゃん!!なにをしたの!!答えて!!」

真姫「そうね...簡単に言えば...」グルグル

ことり「!」

真姫「時間を少し巻き戻しただけよ」グルグル

137: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/17(月) 00:50:58.69 ID:LdFfnQCK
ことり「時間を...巻き戻した?」

真姫「そうよ」チャラ

ことり「まさか...その時計!」

真姫「ふふ、精霊様のおかげね」

ことり「っ....なら!!もう一度ゲームオーバーにしてあげるだけだよ!!」スッ

絵里「!!」

にこ「また、さっきの流星群が!」

ことり「また戻されても面倒だから、今度は真姫ちゃんから終わらさせてあげる!」

真姫「........」

ことり「えい!!」ブン!!

絵里「まずいわ!!」

にこ「真姫ちゃん!!」

138: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/17(月) 00:54:10.08 ID:LdFfnQCK
真姫「....凛、お願い」

凛「OK!!んー....にゃあ!!」サッ

ピタッ

ことり「!!」

絵里「これは!」

にこ「星が止まった!?」

ことり「そ、そんな!なんで!!」

凛「伊達に星空って苗字じゃないよ!凛は!」

ことり「ふぬぬ...動いて!!」グッ

凛「!!おっと!すごい力にゃ....でも凛も頼まれたからには負けられないから!」グッ

絵里「すごい....」

真姫「さすが凛、私の見立ては間違ってなかったわね」

139: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/17(月) 01:04:31.55 ID:LdFfnQCK
ことり「なんで....」

真姫「ん?」

ことり「なんで凛ちゃんがそもそもいるの!ゲームオーバーにしたはずだよ!!」

真姫「希の置き土産ってやつね」

ことり「希ちゃん?」

真姫「簡単に『私達』は負けないってことよ!」

ことり「!.........」



ことり『終わりだよ、希ちゃんこれで』

希『っ!........』

花陽『希ちゃん、頑張ったけど、無理だよ...だって3対1なんだからー』

希『........』

穂乃果『.........』

希『ふ......』

ことり『なんで笑っているの?』

140: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/17(月) 01:10:05.37 ID:LdFfnQCK
希『ふふふ...あはははは!!』

花陽『追い詰められちゃって...コワレチャッタノォ!?』

穂乃果『なら、すぐに楽にしてあげるよ』

希『ふっ!うちを倒しても!!まだ希望をある!!』

ことり『あは♪負け惜しみかな?』

希『カードが...カードがそう言ってるんや!!』

花陽『.........』

穂乃果『くだらない....はぁ!!!』ドン!!

希『がっ!!』

ことり『体力が無くなったね...これでゲームオーバー』

希『っ......』

穂乃果『希ちゃんも他の皆もすぐにこっちの住人になれるよ』

希『...それはどうかな?....』

穂乃果『.........』

141: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/17(月) 01:16:25.96 ID:LdFfnQCK
ことり「あの時はただの負け惜しみかと思ってたけど...こんなものを隠していたなんて」

真姫「この空間、おそらくこの空で一番輝いているのはあのオリオン座だろうけど....さて凛は何座でしょうか?」

ことり「え?」

真姫「凛は蠍座、オリオンが苦手としていると言われてる蠍の星を持つ唯一のメンバー」

ことり「!!」

真姫「まぁ、色々と相性が悪いってやつね」

絵里「だから真姫は凛を....」

真姫「これで星は封じ込めたわ...あとは貴方だけよ!!」ダッ!

ことり「!!」

真姫「もう!!迷わない!!!」

142: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/17(月) 01:24:47.33 ID:LdFfnQCK
真姫「つぇあ!!!」ピョン!!

ことり「!」

絵里「うわー...すっごい飛んだわね...なんて脚力なの」

凛「凛もお手伝いするよー....うー!......にゃあ!!」ヒュン!

ヒュー

ことり「っ!!星と一緒に真姫ちゃんが!こっちに降ってくる!?」

真姫「これでどうよ!!!!」

ことり「!!」

真姫「やぁー!!!」

ドーン!!!!

143: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/17(月) 01:30:57.20 ID:LdFfnQCK
ガラ...ガラ....

にこ「けっほ!けっほ!すごい埃....」

絵里「真姫!!」

にこ「真姫ちゃん!!」

凛「.......」


真姫「..........」

絵里「真姫!」

にこ「真姫ちゃん.....」

ことり「」ドサッ!

真姫「...私の勝ちよ、ことり」

ことり「.........」

144: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/17(月) 01:33:39.93 ID:LdFfnQCK
ことり「こんな助っ人なんて卑怯だよ....」

真姫「勝てばいいのよ勝てば...貴方の部下も言っていたわ」

ことり「.......」

真姫「ごめんなさい....ことり」

スー...

絵里「ことりが消えていくわ!」

にこ「じゃあ、このステージはクリアってこと?」

真姫「.........」

ことり「ことりが倒されても...まだ花陽ちゃんと穂乃果ちゃんがいるからね...」

真姫「わかってるわよ」

ことり「ふふ...じゃあ、またね....」

フッ....

真姫「えぇ...クリアしたらまた会えるわ、きっとね」

145: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/17(月) 01:39:26.21 ID:LdFfnQCK
凛「~♪」

にこ「そういえば凛、あんたいつまでいられるの?」

凛「凛は召喚されてから11分と1秒間はいることができるのだ!」

絵里「なによ、その変な時間」

凛「知らないよーそういう設定にされてるんだもん」

真姫「凛、ありがとう、本当に助かったわ」

凛「凛も皆をお手伝いできてよかったにゃ!」

真姫「この恩はゲームをクリアして返すわ」

凛「うん、わかったよ」

146: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/17(月) 01:51:09.24 ID:LdFfnQCK
凛「!....そろそろ時間みたいだね」スー...

絵里「凛の体が...」

にこ「わかっていても、皆の体が透けて消えていくのはいい気分がしないわね」

真姫「そうね....」

凛「じゃあ!!皆またね!真姫ちゃんは今度、ラーメン奢ってね!」

真姫「いいわよ、ラーメンくらいならいくらでも」

凛「やったぁ!!じゃあバイバーイ!!」

絵里「うん、またね、凛」

にこ「にこも付き合うわ、その時は」

真姫「ありがとう...凛....またね」

147: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/17(月) 01:59:34.37 ID:LdFfnQCK
『ゲームクリア!!!』

絵里「どうやらなんとか最初のステージはクリアができたみたいね」

真姫「二人共ごめんなさい、私のせいで...」

絵里「...真姫...」

にこ「別にいいわよ、こうして3人揃ってステージをクリアできたし」

絵里「うんうん」

真姫「でも!」

にこ「なに?それとも私達に怒ってほしかったの?」

真姫「そ、そういう訳じゃ...」

絵里「ならいいじゃない、にこだってこう言ってるんだし」

148: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/17(月) 02:08:03.27 ID:LdFfnQCK
にこ「仕方ないわよ、敵は私達の大切な仲間を操ってるんだから...動揺だってするわ」

真姫「.....」

絵里「それにそれだけ真姫が皆のことを大切に思ってくれてるって証拠だしね」

にこ「そうそう、次からは気を付けてほしいけどねー」

真姫「エリー...にこちゃん...」

絵里「優しいマッキーに絵里お姉ちゃんは嬉しいわ」なでなで

にこ「よーしよーし、泣かない泣かない」なでなで

真姫「もう!!子供扱いしないでよ!!」

149: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/17(月) 02:13:52.34 ID:LdFfnQCK
穂乃果「ことりちゃんがやられちゃったみたいだね」

花陽「希ちゃん、厄介なものを残してくれたもんだよ」

穂乃果「........」

花陽「次は私が行くよ」

穂乃果「随分と積極的だね」

花陽「ビビの皆は絆を大切にしているらしいからどんなものなのか試してみたくなってね」

穂乃果「好きにしていいよ、負けなければ」

花陽「ふふ...次のステージで待ってるからね?ビビの皆?」


第一ステージ ワンダーワールド クリア

160: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/18(火) 22:25:44.89 ID:BGsPhgL4
絵里「さてと、次のステージね」

にこ「今度は一体どんなステージなのかしら?」

真姫「どんなステージでもクリアするだけよ」

絵里「そうね、次はどっちなのかしら?」

にこ「...........」


花陽「待ってたよ、3人共」

真姫「!!」

絵里「花陽!」

花陽「........」

161: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/18(火) 22:32:20.19 ID:BGsPhgL4
にこ「まさか、いきなりボスのお出まし?」

花陽「.......」

絵里「やるしかないって訳?ゲームもステージで決まってないのに」

花陽「それは今から花陽がご招待してあげるよ」

真姫「招待?」

花陽「.........」パチン!

にこ 真姫 絵里「!!」

パー!!~♪

花陽「さぁ?始めようか?」

第二ステージ アミューズメントパーク

162: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/18(火) 22:39:49.33 ID:BGsPhgL4
絵里「っ.....」

にこ「ここは....」

真姫「遊園地?」

絵里「というか花陽は?」

にこ「いなくなってる?」

真姫「..........」


ガチャ!...ザー....

真姫「!!」

絵里「なに?」

にこ「館内放送?」

163: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/18(火) 22:46:43.07 ID:BGsPhgL4
花陽『あー...あー...録音テスト中』

絵里「花陽?」

花陽『花陽の遊園地へようこそ!!』

にこ「.........」

花陽『皆にはこの遊園地であるゲームをしてもらいます』

真姫「あるゲーム?」

花陽『ふふふ...ビビの皆は絆は強いほうかな?』

にこ「絆?」

絵里「当たり前よ!!ビビはもちろん、他のμ’sのメンバー皆ともね!!」

花陽『.........』

164: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/18(火) 22:57:08.85 ID:BGsPhgL4
花陽『皆にはこの遊園地で花陽と鬼ごっこをしてもらうよ』

にこ「鬼ごっこ?」

花陽『ルールを説明するね』

絵里「ただの鬼ごっこよね?」

花陽『鬼は花陽がやるよ、そして花陽に捕まったら牢屋...まぁ、牢屋みたいなものだね、そこに連れていかれるよ』

真姫「......」

花陽『2回捕まればゲームオーバー、1回までは仲間での救出は可能だよ』

絵里「.......」

花陽『こっちの勝利条件は皆が全滅したら、そっちの勝利条件は花陽を見つけたら』

にこ「花陽を見つけたら?」

絵里「?」

花陽『鬼役の花陽とは別にこの遊園地の中に別の花陽がもう一人いるから、それを見つければ皆の勝ち』

真姫「.........」

165: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/18(火) 23:01:01.10 ID:BGsPhgL4
花陽『それじゃあ、皆、また後でねー』ブチッ


絵里「ようは皆で鬼ごっこをしながら花陽を探せばいいのね」

真姫「鬼の花陽と鬼じゃない花陽ってどう区別をつければいいのかしら?」

にこ「そうね...」

絵里「まずはこの遊園地の館内の構図を把握しないと」

真姫「地図を探しましょう」

にこ「周りにはちゃんと警戒しないとね」キョロキョロ

絵里「でも、花陽相手なら見つかっても逃げられそうだけどね」

真姫「油断は禁物よ、エリー」

にこ「そうよ、ゲーム内なんだからなにが起こるかわからないんだから」

絵里「はーい」

166: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/18(火) 23:09:06.67 ID:BGsPhgL4
真姫「あったわ」

にこ「館内マップは持っていったよさそうね」

真姫「にしても夜の遊園地ってなんか不気味ね」

絵里「そう?綺麗じゃない?キラキラしてて」

にこ「まぁ、アトラクションが動いているからいいけど、人っ子一人もいない無人の状態の夜の遊園地はあれよね」

絵里「!!」

真姫「軽くホラーよ」

絵里「!!」

にこ「で?どこから行く?」

絵里「観覧車とかどう?上から全体を見れるわよ」

真姫「....それはないわ」

絵里「え!?」

167: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/18(火) 23:15:24.60 ID:BGsPhgL4
真姫「たしかにエリーの言う通り、観覧車で探すのはいい考えだけど、リスクが高いわ」

にこ「仮に乗っている途中で見つかったらどうするのよ」

絵里「あ!」

真姫「逃げ道がほぼないわ、自分から捕まりに行くようなものよ」

絵里「そうね....ごめんなさい」

にこ「考えは悪くはないけど、ハイリスクね」

真姫「逆に敵にはメリットしかないからそこを使われる可能性が高いわね」

絵里「観覧車は...あそこね...」

真姫「なるべく遮蔽物を使って移動をしましょう」

にこ「...もしかしてもう、見られていたりしてね」

絵里「まさか.....」


花陽「...........」

168: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/18(火) 23:24:13.15 ID:BGsPhgL4
にこ「ここは中央広場ね」

絵里「これは....」

真姫「大きな箱?」

絵里「立札があるわね」

にこ「...箱を開けたくば、館内の鍵を集めて...箱の中身を答えよ...だって」

真姫「箱ねぇ...」

ゴトゴト!!!

絵里「!え、な、なに!?」

真姫「誰かが入っている!?」

にこ「まさか...この中に花陽が?」

真姫「ここに鍵穴が3つあるわ」

絵里「成程、鬼の花陽から逃げながら鍵を集めればいいってことね」

169: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/18(火) 23:29:41.78 ID:BGsPhgL4
真姫「どうやら鍵は全部で五か所に設置されているみたいね」

絵里「このマップの鍵マークはそういうことだったのね」

にこ「お化け屋敷にゴーカートに巨大迷路」

真姫「ジェットコースターに巨大プール」

絵里「じゃあ!」

にこ「ジェットコースターはないわね」

絵里「え、なんで?」

にこ「ジェットコースターに乗って鍵なんか探せる?」

絵里「座席を探せば」

真姫「乗って探すパターンだったら声をあげずにできる?」

絵里「それは...」

にこ「ここは無難にお化け屋敷とにゴーカート辺りね、車なら逃げれるし、多分」

絵里「!!」

170: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/18(火) 23:33:20.02 ID:BGsPhgL4
真姫「ゲームで言えばホラーゲームととレースゲームってところね」

にこ「さてと...なにから行く?」

絵里「........」

真姫「エリー?」

絵里「!な、なんでもないわ!!」

真姫「?」

にこ「真姫ちゃんはきっと怖いのよ」

絵里「!そんなことはないわよ!!」

真姫「怖い?」

にこ「お化け屋敷」

真姫「あー」

絵里「だからそんなことはないって!!」

172: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/18(火) 23:40:40.86 ID:BGsPhgL4
にこ「本当に大丈夫なの?」

絵里「へ、平気よ!」

真姫「...廃病院のお化け屋敷?」

にこ「そうみたいね」

真姫「あんまりいい気分はしないわね」

絵里「私もいい気分はしないわ」

にこ「ん?入口に何か置いてあるわね」

絵里「これは小型の...なにかしら?」スッ

真姫「一緒に紙が置いてあるわね、なにかしら?...鬼発見レーダー...」

にこ「鬼発見レーダー?」

絵里「すごい!!便利そうなアイテムじゃない!」

真姫「なんでこんなものがここに....」

173: 訂正(笑) 2018/09/18(火) 23:42:27.14 ID:BGsPhgL4
>>170
にこ「真姫ちゃんはきっと怖いのよ」 ×
にこ「真姫ちゃん、絵里はきっと怖いのよ」

174: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/18(火) 23:46:53.97 ID:BGsPhgL4
絵里「多分、ある程度の公平性を保つ為じゃない?」

にこ「公平性?」

絵里「ほら!場所によっては一方通行のアトラクションがあったりするじゃない、もしそこに先に鬼が入っていて待ち構えていたら...」

真姫「成程、そういうことね」

にこ「そういうことね...あ、説明書きにはこのアイテムはアトラクション1か所ごとに一回までしか使えないって書いてあるわね」

真姫「じゃあ、使ってみましょう」

にこ「ここを押すと使用者の半径10m以内の最寄りのアトラクション内に鬼がいるかがわかりますか...」

絵里「ある程度制限はあるのね」

にこ「それでも充分よ....」ポチッ

シーン....

絵里「何も起きないわね....」

真姫「ということはここにはいないってことね」

にこ「よし!行きましょう!」

175: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/18(火) 23:53:48.31 ID:BGsPhgL4
ガチャ...ギー...

にこ「うわっ」

絵里「暗いわね....」

真姫「中々、雰囲気があるじゃない」

にこ「...行きましょう」

絵里「えぇ....」

にこ「........」

バタン


にこ「いかにも昔の...病院ってかんじね」

絵里「暗いから足元には気をつけてね」

真姫「ここのどこかに鍵が....」

にこ「......そうね」

176: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/19(水) 00:03:28.28 ID:GA4VmUyD
絵里「マップだわ」

にこ「館内は3階から地下1階まであるのね」

真姫「どうする?」

にこ「ここは地下から行きましょう」

絵里「地下!?いや、病院の地下はちょっと...上じゃない?鍵は」

にこ「前のステージでもそう言ってたじゃない」

絵里「そ、それは....」

真姫「まぁ、廃病院の地下って言われるとやばい感じがするわよね」

絵里「そ、そうよね!真姫!!だから」

真姫「だからこそ鍵がある可能性が高いわ、行きましょう!」

絵里「え!?」

にこ「前回はあんたの意見が通ったんだから、今回はいいでしょ?」

絵里「そ、そんな....」

181: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/19(水) 22:54:14.21 ID:GA4VmUyD
真姫「アトラクションとはいえ...なんか埃っぽくてすごくリアルに感じるわね」

にこ「そうね...」

絵里「........」

にこ「非常灯の灯りがこんなにも明るくて心強いとは思ったのは初めてだわ」

真姫「さてと...地下のフロアには...部屋はあんまりないわね」

にこ「部屋の看板があるのはここだけね」

絵里「れ、霊安室....」

真姫「いかにもなにかがありそうな場所ね」

絵里「いかにもなにかが起きそうな感じの間違いじゃない?」

にこ「...入ってみましょう」スッ

絵里「!」

ガチャガチャ

にこ「あれ?開かない?」

182: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/19(水) 23:06:19.29 ID:GA4VmUyD
真姫「どうやら鍵がかかってるわね」

にこ「ってことは...入れないってことかしら?」

絵里「でも、入れないならわざわざ地図に書いたり、看板なんかをつけるかしら?」

真姫「たしかに、他の部屋は看板もマップにも部屋の名称はなかったし...」

にこ「じゃあ、ここの鍵とかを探す必要があるってこと?」

絵里「多分ね、他の階にあるんじゃないの?」

真姫「一旦、上の階に戻ったほうがよさそうね」


にこ「じゃあ、3階から行ってみる?」

絵里「そうね、じゃあ、上から攻めてみましょう」

真姫「3階にはリネン室に普通の病室...あとは特にはなさそうね」

絵里「よし!鬼が来る前に急いで探しましょう!」

183: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/19(水) 23:11:21.46 ID:GA4VmUyD
にこ「うわっ...病室も滅茶苦茶ね...」

絵里「布団がズタズタ...まるで切り裂かれたみたい」

真姫「花陽達が作った空間とはいえ...不気味ね」

にこ「置いてあるベッドの布団がどれも全部やられてるわね」

絵里「...あれ?一つだけ布団がないベッドがあるわね...」

真姫「本当ね、なにか意味でもあるのかしら?」

にこ「...そういえば、リネン室がこの階にはあったわよね?」

真姫「切り裂かれた布団...まさか、リネン室の布団になにかがあるってことかしら?」

絵里「かもしれないわね、行ってみる?」

にこ「行ってみましょう」

184: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/19(水) 23:23:48.94 ID:GA4VmUyD
真姫「リネン室は鍵はかかってなかったわね」

絵里「さてと鍵はあるのかしら?」

にこ「部屋ごとに布団とかが分けてあるわね」

真姫「さっきの病室の番号のやつは....」

絵里「これね!」

にこ「ご丁寧にここだけ布団が一組しかないわね」

絵里「よいしょっと...」ゴソゴソ

真姫「ありそう?」

絵里「うーん....」ブンブン

にこ「ちょっと、あんまり振り回さないでね、埃が舞うから」

絵里「はいはい」

185: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/19(水) 23:30:35.47 ID:GA4VmUyD
チャラン...

絵里「ん?」

にこ「なにか音がしたわね....」

真姫「もしかして布団の中に?」

にこ「開いてみましょう...カバーが被ってるし」

絵里「...わかったわ....えっと....」ゴソゴソ

真姫「どう?」

絵里「うーん...あ、これかしら?」スッ

にこ「発見ね」

絵里「あれ?でもこれ霊安室じゃないわね」

真姫「タグにナースセンターって書いてあるわね」

186: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/19(水) 23:39:29.18 ID:GA4VmUyD
にこ「えっと、地図だとナースセンターは2階だったわね、たしか」

真姫「じゃあ、次はそこに行ってみましょう」

絵里「向かいましょう」


ガチャン

絵里「ナースセンターなんて入るは初めてだわ」

にこ「普通は入らないでしょ」

真姫「今度こそ、ここに鍵があるのかしら?」

絵里「探しましょう」


にこ「うわっ...カルテがたくさんある...作り物でもなんか嫌ね」ゴソゴソ

真姫「そうね....」ゴソゴソ

絵里「うーん....」ゴソゴソ

187: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/19(水) 23:46:50.74 ID:GA4VmUyD
絵里「見て!金庫があるわ!」

にこ「鍵は?かかってるの?」

ガチャガチャ

絵里「えぇ、でも、これ数字のパスワード式だわ」

真姫「パスワード...」

絵里「こんな紙が貼ってあったわ」

にこ「紙?」

真姫「取り調べを受けても供述をしないと言って大好物を食べてしまうメンバー+赤ちゃんでもないのに何年も人におんぶされてるものが似合いそうなメンバー」

絵里「なぞなぞ?」

にこ「うーん....」

真姫「ちなみに間違えたら金庫が爆発して鍵がなくなります...だって」

絵里「だって」

にこ「なんかめっちゃシビアね」

188: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/19(水) 23:55:22.20 ID:GA4VmUyD
絵里「大好物?」

真姫「これを解けばパスワードがわかるってことね」

にこ「取り調べを受けながらを大好物を食べながら拒否するメンバーってどんなやつよ」

真姫「にこちゃん、なぞなぞだから」

絵里「うーん...」

真姫「最初のはわかるけど、2つ目はわからないわ」

にこ「え?誰なの?」

真姫「え?わからないの?」

にこ「悪かったわね」

真姫「花陽よ」

絵里「なんで花陽?」

189: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/20(木) 00:03:49.10 ID:jo+2j82j
真姫「白米よ」

にこ「え?」

真姫「だから白米(吐くまい)よ」

絵里「.......」

にこ「........」

真姫「な、なによ」

絵里「ちょっと...」

にこ「寒くないかなー?」

真姫「私が考えた訳ではないわよ!!」

190: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/20(木) 00:04:49.72 ID:jo+2j82j
絵里「じゃあ、もう一個はなにかしら?」

真姫「おんぶ...おんぶ...子供ってこと?」

にこ「ものって言ってるから違うでしょ、しかも何年もだし」

絵里「そうよね...ものか...背負うもの...」

にこ「!!まさか...」

真姫「なにかわかったの?にこちゃん?」

にこ「そうだったらまじでむかつく...」

絵里「にこ?」

にこ「.........」

真姫「あ...そういうことね」

絵里「え?」

191: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/20(木) 00:08:53.57 ID:jo+2j82j
真姫「最初は背負うものっていうからリュックかと思ったけど、何年もって言い方が引っかかってもう少し考えてみたら....ね?」

絵里「?....あ!」

真姫「多分ランドセルよね、答えは」

絵里「あー....」

真姫「それで似合うメンバーって言ったら...」チラッ

絵里「成程...」チラッ

にこ「なによ....」

絵里「ってことは花陽+にこ?」

真姫「そうね、数字も当てはまるし」

絵里「874+25だから899?」

真姫「多分ね」

にこ「まじむかつく」

192: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/20(木) 00:14:57.52 ID:jo+2j82j
パカッ

真姫「よし!!開いたわ」

絵里「鍵も入ってるわね、タグに霊安室の鍵って書いてあるわ!」

にこ「......」

真姫「あと、なにか紙が入っているわね」

絵里「またヒントとかかしら?」

真姫「上を見ろ?」

にこ「上?」スッ

絵里「なんか天井に書いてるわね、怖っ」

にこ「...2階のトイレに行け?」

194: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/20(木) 00:22:52.31 ID:jo+2j82j
真姫「.......」

にこ「どうする?行く?」

絵里「と、トイレ?」

真姫「先に霊安室に行かない?」

にこ「にこは別にいいけど」

真姫「ここに結構入って時間が経ってるし、いつ、花陽が入ってきてもおかしくないから急いだほうがいいと思うの」

絵里「.......」

真姫「ゲームなら私は手に入れたアイテムを優先的に使うスタイルだし」

にこ「わかったわ、解いたには真姫ちゃんだからお好きに」

絵里「じゃあ、地下に戻りましょう」

195: 訂正(笑) 2018/09/20(木) 00:23:39.18 ID:jo+2j82j
>>194
にこ「わかったわ、解いたには真姫ちゃんだからお好きに」 ×
にこ「わかったわ、解いたのは真姫ちゃんだからお好きに」〇

196: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/20(木) 00:29:32.32 ID:jo+2j82j
ガチャ

真姫「よし...入るわよ...」

ギー....

にこ「!!!!」

絵里「こ、これはやばいって!」

真姫「悪趣味ね...まぁ、作り物だろうけど」

にこ「さすがにこれはにこでもちょっと怖いわ...」

絵里「袋が開いて...出てきたりしないわよね?」

真姫「こ、怖いことを言わないでよ」

にこ「か、鍵はど、どこにあるのかしら?」

絵里「さ、探しましょう!」

197: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/20(木) 00:35:33.36 ID:jo+2j82j
真姫「それぞれの台の上に乗ってるやつの袋になんかタグがついてるわね」

にこ「本当ね...」

絵里「まさか、この袋の中に鍵があるとかじゃないわよね?」

真姫「嫌だけど、可能性は高いわ」

にこ「そうよねー...タグがついてるなんて露骨すぎよね」

絵里「っ....全部で袋は9つ....9...」

真姫「タグにはなによ...これ、ほ?」

にこ「これには星のマークが書いてあるわ」

絵里「こっちには月のマーク...まさか...」

真姫「私達のイメージマーク!?」

にこ「な、なんて悪趣味なの!!」

198: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/20(木) 00:43:51.77 ID:jo+2j82j
絵里「ということは...もしかして私達の....」

真姫「やめて!縁起でもない」

にこ「でも、わざわざこんなものがあるってことは...この中になにかがありそうな感じがするわね」

真姫「また紙が置いてあるわ」

絵里「今度はなに?」

真姫「凛→穂乃果、花陽→ことり、ことり→?....」

にこ「なによそれ」

絵里「また鍵のヒントかしら?」

にこ「またなぞなぞ?」

真姫「..........」

絵里「わかる?真姫?」

199: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/20(木) 00:50:05.97 ID:jo+2j82j
にこ「これの意味はなんなのかしら?」

絵里「しりとり...とかじゃないわよね?」

真姫「!.....成程ね、ナイスエリー!」

絵里「え!?」

にこ「真姫ちゃん、わかったの?」

真姫「........」

絵里「真姫?」

真姫「とりあえず開けるわ、自分のならいいわよね?」

にこ「え、ちょっと!真姫ちゃん!?」

真姫「腹が立つわ、本当に」スッ


バッ!!

絵里「っ!!」

にこ「ひぃ!!」

真姫「......マネキン....」

絵里「ほっ......」

200: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/20(木) 00:58:14.71 ID:jo+2j82j
真姫「あったわ、鍵よ」

にこ「あ、うん.....」

真姫「どうしたのよ?そんな驚いた顔をして」

絵里「真姫って意外と大胆なのね」

真姫「そうかしら?」

にこ「というかなんでこれに鍵が入っているのがわかったのよ」

真姫「イニシャルよ」

絵里「....!あ!そういうことだったのね」

201: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/20(木) 01:00:05.75 ID:jo+2j82j
真姫「凛と穂乃果だと、RHとHK」

にこ「成程ね、イニシャルでしりとりか」

真姫「そういうことよ」

絵里「花陽とことりならHKとKMってことね」

にこ「で、ことりはKMだから、Mで繋がる」

真姫「つまり私ってことよ」

絵里「意外とお化け屋敷っていうよりは謎解きが多いわね」

にこ「お化けに出てきてほしいの?絵里は」

絵里「別にそんなことは言ってないわよ」

真姫「とにかく、この鍵のタグには箱の鍵って書いてあるし、お目当てのものはゲットできたわね」

202: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/20(木) 01:00:30.60 ID:jo+2j82j
続く

208: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/20(木) 22:10:34.09 ID:jo+2j82j
絵里「あ、そういえば2階のトイレはどうする?」

にこ「あー...そういえば、そんなのあったわね」

真姫「一応、行ってみる?」


絵里「あった、うー...トイレも不気味ね」

にこ「なにかあるのかしら?」

真姫「ん?鏡になにか書いてあるわ」

にこ「3階の病室の右から3番目のベッドをめくれ?」

絵里「今度は3階?」

真姫「行ったり来たりするわね」

にこ「三階まで行ってみましょう」

209: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/20(木) 22:23:15.96 ID:jo+2j82j
にこ「この病室の...」

真姫「これかしら?」

絵里「はっ!!」バサッ

にこ 真姫 絵里「!!」


『すぐにそっちに行くね』

真姫「な、なによ、これ」

にこ「来るってなによ...」

絵里「さ、さぁ?」

「皆~?どこにいるの~?」

真姫「!!」

絵里「この声は....」

にこ「花陽?」

210: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/20(木) 22:29:03.06 ID:jo+2j82j
花陽「ねぇ~?いるんでしょ~?」

真姫『まさか...』

絵里『これは罠?』

にこ『早いとこ逃げないと』

コツ....コツ...

絵里『!!』

にこ『ど、どこにいるのかしら?』

真姫『.........』

花陽「ナースステーションが開いてる...ってことはー地下かな~?」

絵里『は、花陽、なんかキャラがいつもと違くない?』

にこ『完全に鬼役になりきってるのかもね』

211: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/20(木) 22:33:25.16 ID:jo+2j82j
コツ...コツ...

真姫『多分、下に降りていったわね』

絵里『出口は?どこだっけ?』

にこ『2階の非常階段と1階の裏口みたい』

真姫『2階の方がよさそうね、1階だと鉢合わせしそうだし』

絵里『そうしましょう』

にこ『そーっと行くのよ、そーっと』

絵里『音を立てないようにね』

にこ『ぜ、ぜ、絶対よ、絶対によ!振りじゃないからね?』

絵里『そ、そうよ、絶対よ』

真姫『なんでそう...ギャグに走るのよ』

にこ 絵里『いや、だって怖いし』

真姫『.........』

212: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/20(木) 22:41:24.80 ID:jo+2j82j
にこ『.........』キョロキョロ

にこ『OK....いないわ』

絵里『よし、今のうちに』

真姫『さっきのは罠というか、足止めだったのかしら?』

にこ『それにしてもタイミングよすぎよ』

絵里『花陽、やるわね....』

真姫『よし、あとはこの直線の廊下を抜ければ、階段ね』

にこ『なんとか無事に抜け出せそうね』

絵里『..........』


コツ...コツ....

にこ 真姫 絵里「!!!」

コツ...コツ...ピタッ

にこ 真姫 絵里「.........」

花陽「皆、みーつけたー」

213: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/20(木) 22:46:13.79 ID:jo+2j82j
絵里「!!は、花陽?」

にこ「!き、奇遇ね」

真姫「!!....!?ひっ!!!」

カラ...カラカラ...

花陽「ふふ...治療のお時間ですよー?」


真姫「い...い、いやああああああ!!」ダッ

絵里「ちょっ!!真姫!?」ダッ

にこ「にこ達を置いて行かないでよ!!!」ダッ

真姫「いや!いや!いやああああああ!!!」ダッダッダッ

花陽「待ってよー?皆ー?」タッタッタッ

214: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/20(木) 22:48:52.30 ID:jo+2j82j
ドン!!

真姫「っ~!!!」

絵里「とりあえずお化け屋敷からは脱出!!」

にこ「でも鬼が!!」

カン!カン!!カン!!!

絵里「真姫!慌てすぎ!!」

にこ「階段は危ないわよ!!」

ガッ!

真姫「わっ!!」グラッ

にこ「真姫ちゃん!!」

絵里「!」

真姫「きゃあああああ!!!」

ゴロゴロゴロ!!

215: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/20(木) 22:54:06.42 ID:jo+2j82j
ドサッ!!

真姫「い、痛い....っ....」

絵里「真姫!!大丈夫!?」

にこ「真姫ちゃん!!」

真姫「へ、平気よ...それより早く逃げないと」グッ...

絵里「もう、怖がり過ぎよ」

にこ「........」

ガチャン!

花陽「あれー?...どこにいったのかな?」キョロキョロ

絵里「!!」

花陽「あ、いたいた...さぁ、鬼ごっこをしようよー」

真姫「っ!」

花陽「ふふ♪」

216: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/20(木) 22:59:54.83 ID:jo+2j82j
絵里「今はゆっくりしている場合じゃないみたいね」

真姫「急いで逃げるわよ!!」

にこ「そうね」

花陽「待ってよぉ、せっかく会えたんだから遊ぼうよー」

真姫「オコトワリシマス!!」

絵里「逃げるが勝ちよ!!」

にこ「まだ距離はあるわ、建物を上手く使って逃げるわよ!!」

花陽「ん~?そんな簡単に逃げられるかなー?」

絵里「逃げきってみせるわ!!」

217: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/20(木) 23:03:54.35 ID:jo+2j82j
絵里「次は右!!」

にこ「OK!!」

真姫「っ....」

絵里「左!!」

にこ「花陽は!?」

真姫「とりあえずは見えないわね...」

絵里「でも、あともう少しだけ...そこを右!」

にこ「はぁ....はぁ....」

真姫「結構...きついわね」

218: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/20(木) 23:09:31.73 ID:jo+2j82j
絵里「なんとか...はぁ...撒いたみたいね」

にこ「はぁ...はぁ....」

真姫「つ、疲れた....」


絵里「花陽から逃げる為に夢中で早く駆け抜けて来たけど....」

真姫「ここはどこ?」

にこ「どこだっけ?」

絵里「見知らぬ街角ー」

真姫「...それでここは?」

にこ「多分、この地図でいうこのエリア辺り?」

絵里「そうね!」

真姫「.......」

219: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/20(木) 23:13:32.75 ID:jo+2j82j
絵里「次はどのエリアに行く?」

にこ「........」キョロキョロ

真姫「そうね...巨大迷路とかプールとかどうかしら?」

にこ「にこはゴーカートがいいわ」

真姫「ゴーカート?」

にこ「なんか走って疲れたし、次は自分で走らないのがいいわ」

絵里「にこ...貴方ねぇ」

にこ「別にいいでしょ?」

絵里「まぁ、私はいいけど...真姫は」

真姫「え?あぁ...構わないわ..」

にこ「.......」

221: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/20(木) 23:19:08.60 ID:jo+2j82j
絵里『にこ』ボソッ

にこ『なによ』

絵里『さすがにこね』

にこ『だからなにがよ』

絵里『真姫、あの子多分、足を痛めてるわよね』

にこ『あー...多分ね、絵里も気づいていたのね』

絵里『まー、あれだけ盛大に階段から転がり落ちればね?』

にこ『ここがバーチャルの世界でよかったわ、ヒヤッとしたわ』

絵里『本当ね、打ち所が悪ければ洒落にならないもんね』

にこ『真姫ちゃん意地っ張りだから、露骨にならない程度に気を使いましょう』

絵里『にこがそれを言う?』

にこ『あんたもでしょうが』

絵里『ふふ、そうかもね』

222: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/20(木) 23:26:32.33 ID:jo+2j82j
真姫「?何をしてるの?二人共」

絵里「いや、別に」

にこ「えぇ、大したことでないわ」

真姫「.......」ジー

にこ「なによ、その目は」

真姫「怪しい....」

絵里「真姫がさっき思いっきり怖がってて可愛かったって話をしてたのよ」

真姫「ヴェ!?」

にこ「真姫ちゃん、花陽を見たら叫んで逃げちゃうんだもん」

真姫「そ、それは!!」

絵里「いいの、いいの、怖かったんでしょ?」

にこ「まぁ、あの格好はビビるわよ、顔に中途半端に包帯を巻いてボロボロのナース服で包丁を持ってるんだもの」

絵里「あれは怖いわよね、あの包丁は本物じゃないよね?」

にこ「さぁ?」

223: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/20(木) 23:33:14.21 ID:jo+2j82j
絵里「花陽って意外と演技力あるわよねー」

にこ「まぁ、今はいつもの花陽の状態じゃないからあれだけどね」

真姫「...たしかに花陽も怖かったけど、あんなの....びっくりするに決まってるじゃない」

絵里「あんなの?」

にこ「なんのこと?」

真姫「?花陽の後ろに血まみれの女の人がいたじゃない?」

にこ 絵里「え」

真姫「長い黒髪ですっごい怖い顔をしてこっちを睨んでたからすごく怖くなっちゃって....」

にこ 絵里「.......」

真姫「まぁ、たしかに私もビビりすぎちゃったけど、あんなのが急に出て来たら怖いに決まってるじゃない!!」

絵里「そ、そう....」

にこ「あ、あれは....たしかにびっくりしたわね」

真姫「夢に出てきそうだわ...はぁ...」

にこ 絵里「..........」ダラダラ

224: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/20(木) 23:39:33.95 ID:jo+2j82j
真姫「?二人共、顔が青いわよ?どうかした?」

絵里「な、なんでもないわ、なんでも」

にこ「そう!なんでもないわ」

真姫「?」

絵里「そう、きっと知らずにいたほうがよかったんだわ」

にこ「これをクリア前に知ってたらハートブレイクしてたわ...クリアした後でよかった」

真姫「?...もう、ふざけてないで次に行きましょう?」

絵里「えぇ...」

にこ「そうね、気を取り直していきましょう」

225: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/20(木) 23:43:04.84 ID:jo+2j82j
絵里「さてと、着いたわね」

にこ「結構大きいわね、ここのゴーカートのエリア」

真姫「見て、レース用のコースもあるわよ」

絵里「!!...勝負でもする?」

真姫「いいわよ?私のドライビングテクニックを見せてあげるわ」

にこ「仲間同士でレースしてどうすんのよ、今は鬼ごっこ中なのよ?一応」

絵里「あれ?にこは自信ないの?」

にこ「...は?あんただけには負けないわよ」

絵里「なんで私だけ!?」

にこ「毎回レースゲームで大袈裟に体が傾いたりするやつには負けないと思うわ」

絵里「....上等じゃない、勝負よ!!」

237: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/23(日) 20:57:43.46 ID:lnSR6kOB
絵里「じゃあ、私はこの水色のやつね」

にこ「にこはやっぱりー?可愛いピンクのやつよねー?」

真姫「私はこの赤い車で」

『レース場へようこそ!!』

絵里「モニターが急に出てきたわね」

『このレース場は8分以内に3周ができれば鍵がゲットできます』

にこ「8分以内に三周...ようはタイムアタックってやつね」

『2周目以降からは難易度があがりますのでご注意を』

真姫「難易度?なによ、それ」

『それはやってからのお楽しみ』

絵里「お楽しみねぇ....」

238: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/23(日) 21:05:18.60 ID:lnSR6kOB
『ルールは基本なんでもあり、コースを三周して最初にゴールした人の勝ちになります』

にこ「面白いじゃない」

絵里「じゃあ、始めましょうか」

にこ「あ、待って、その前に」スッ

真姫「あー、あのアイテムね」

にこ「そうそう、花陽が近くにいないかどうか....」ポチッ

シーン...

真姫「いないみたいね」

絵里「よし、二つの目の鍵もゲットするわよ!」

239: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/23(日) 21:08:29.42 ID:lnSR6kOB
絵里「いくわよ!エリチカ号!」

にこ「車に名前をつけてるの?」

真姫「...まきちゃん号....」

にこ「え?」

真姫「な、なんでもないわよ!!」

にこ「う、うん....」


『それではスタート位置についてください』

絵里「やるからには負けないわ」

『3...2....』

真姫「当然よ、私が1位よ」

『1....』

にこ「にこがー?優勝するんだよー?」

『スタート!!』

にこ 真姫 絵里「いけええええええ!!!」

ブォーン!!!

240: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/23(日) 21:13:37.74 ID:lnSR6kOB
絵里「このエリチカの華麗なるドライビングテクニックを見なさい!!」

にこ「やるわね!絵里...ゴーカートでドリフトってできるもんなのね」

真姫「私だって!!」

にこ「二人共飛ばすわねー」

絵里「置いて行くわよ!にこ」

真姫「待ちなさい、エリー!!」

にこ「あ、待ちなさいよ!!」

絵里「このまま首位はもらったわ!!」

真姫「渡すもんですか!!」

にこ「え?二人共早くない?...っ!!このままじゃ!!」


にこ「......なんてね」ボソッ

241: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/23(日) 21:26:06.49 ID:lnSR6kOB
にこ「.......」

絵里「やるわね!真姫!!」

真姫「そっちこそ!!」

にこ(このレースは3周をするのがルール...そして更に)

絵里「あ!一周目がそろそろ終わるみたいね」

真姫「次で抜く!」

絵里「抜かせないわ!」

にこ「ぐっ....出遅れたわね」

にこ(さっきの説明の時に二週目以降は難易度があがるって言っていた...ふふふ...二人にはにこの為の生贄になってもらうわ)

にこ「ふふ...勝つのはにこよ」ボソッ

242: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/23(日) 21:30:58.14 ID:lnSR6kOB
絵里「よし!!一周目は私が一位よ!タイムの1分半くらいだから、余裕!余裕!」

真姫「まだ二周残ってるわ!!まだ勝負は始まったばかりよ!」

にこ「.......」


絵里「うわっ!!」サッ

真姫「エリー?!!なによ、これ?バナナの皮?」

にこ「!!始まったみたいね」

絵里「誰よ!コースのポイ捨てしたのはにこ?」

にこ「そんなことしてないっての!!」

真姫「!もしかして、これがさっき言ってた難易度が上がるってこと?」

絵里「成程...障害物レースってことね」

真姫「これは気を付けないと....」

243: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/23(日) 21:35:06.98 ID:lnSR6kOB
スッ スッ スッ

真姫「!!」

絵里「なにか前に箱みたいなのが?」

真姫「また障害物?」

『アイテムボックスが出現しました』

にこ「アイテムボックス?」

絵里「よくわかんないけど、アイテムなら敵じゃないってことよね!」

真姫「一体、なにが入ってるのかしら?」


ピロン!

絵里「なにが出るかな?なにが出るかな?」

ピロン!

真姫「..........」

ピロン!

にこ「アイテムねぇ.....」

244: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/23(日) 21:39:47.81 ID:lnSR6kOB
『まきびし』

絵里「渋っ!!でもいいわ...えい!!」パラッ!

真姫「!!!」サッ

にこ「うわっ...そういう感じのアイテム系?」サッ

真姫「っ....危ないわね!!」

絵里「出たんだから仕方ないじゃない」

真姫「ふ~ん.....なら!」

『煙幕』

真姫「これでもくらいなさい!!」ブンッ

絵里「!!」

245: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/23(日) 21:43:57.35 ID:lnSR6kOB
バン!!ブワッ!!

絵里「ぐっ!!前が!」

真姫「出たんだから仕方ないわよねー」

絵里「早く....煙が晴れないと!」

真姫「お先にー」

絵里「っ......」


にこ「わー...やってる、やってる...さて、にこのアイテムは」

『閃光弾』

にこ「さすがにこね、これはもらったわね」

246: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/23(日) 21:46:52.78 ID:lnSR6kOB
真姫「~♪」

絵里「待ちなさい!真姫」

真姫「トップは頂いたわ」

カチッ

真姫「え?」

バシャ!!!

真姫「ヴェ!!」

絵里「!!放水!?」

真姫「..........」ポタポタ

絵里「危なかったわ....」

真姫「冷たい....」

絵里「よかったじゃない、文字通り...水も滴るいい女になれたじゃない」

真姫「っ.....」

247: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/23(日) 21:51:59.20 ID:lnSR6kOB
にこ「うわぁ...真姫ちゃんずぶ濡れじゃない、にこも気を付けないと」

真姫「こんな程度ではこの真姫ちゃんは止めらないわ!!」

絵里「中々、差が詰められないわね....」


真姫「さぁ!!三周目よ!!このまま、トップを走り続けてやるわ!」

絵里「まだまだこれからよ!!」

にこ「ふふふ...ここからにこの逆転劇が始まるよ!!」


ドーン!!

にこ 真姫 絵里「!!!!!」

真姫「な、なに?」

絵里「後ろから爆音が....」

にこ「一体、何が....」

248: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/23(日) 21:56:41.29 ID:lnSR6kOB
花陽「やっほー」スッ

真姫「花陽!?」

にこ「み、見つかった!?」

絵里「でも、今はレース中よ!?」

花陽「ふふふ...皆ひどいよ、花陽だけ仲間外れにするなんて...」

花陽「だからお仕置き!!」

ドン!!!

絵里「あれって...」

花陽「よいしょっと」スッ

にこ「嘘でしょ?」

バタン!!ブロロロ....

真姫「そ、そんなのあり!?」

249: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/23(日) 22:03:14.28 ID:lnSR6kOB
花陽「爆走.....」

ブーン....

花陽「花陽トラの登場です!!」


絵里「と、トラック!?」

真姫「そんなのあり!?」

にこ「あんなのに追いかけられて、もし...ぶつかったりでもしたら、洒落にならないわよ!!」

花陽「それじゃあ!行きまーす!」ガチャン!

にこ 真姫 絵里「!!!!」

『バックします、バックします、バックします』ピーピー

花陽「あ、あれぇ!?」

250: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/23(日) 22:10:12.04 ID:lnSR6kOB
にこ「しめた!!今のうちよ!!」ブーン!!

絵里「花陽がおちょこちょいで助かったわ!!」ブーン!

真姫「もう!!レースどころじゃないわ!!」ブーン!!

花陽「えっと...あ、こっちか!!」ガチャン!


にこ「うわっ!!さっき絵里が撒いたまきびしが邪魔!!」スッ

絵里「撒いちゃったんだから仕方ないじゃない!!」

真姫「これで花陽のトラックがパンクでもしてくれればいいんだけど...」


花陽「逃がさないよー」パチンッ!

シャキン!!シャキン!!!

絵里「コースの周りが有刺鉄線で塞がれた!?」

真姫「コースアウトで逃げることができなくなったってことね」

にこ「花陽より早くゴールするしかないわ!」

花陽「今度こそ発進です!!」

251: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/23(日) 22:16:08.00 ID:lnSR6kOB
花陽「待て待てー♪」

ゴー!!!

にこ「ちょっと!!スピードがケタ違いなんだけど!」

絵里「卑怯よ!!」

真姫「でも、あれじゃあ、まきびしを避けられないわ、パンクでもしてくれれば」

花陽「~♪」スッ

にこ「全然、平気そうなんだけど」

絵里「そう上手くはいかないわね!」

ブロロロ....

真姫「あ、あれ?」

にこ「真姫ちゃん?」

ガタン!

真姫「っ!!え?止まった?」

252: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/23(日) 22:22:34.56 ID:lnSR6kOB
絵里「真姫!?どうしたの!?ガス欠!?」

真姫「ねぇ!!動いてよ!!」

花陽「んー?真姫ちゃんどうしたのかなー?」

真姫「お願いよ!!動いて!!」

花陽「ふふ♪真姫ちゃんはゲームオーバーかな?」

真姫「!!動いて!!」

花陽「~♪」

真姫「っ!!」


にこ「真姫ちゃん!!手を出して!!」スッ

真姫「え!?にこちゃん?」

にこ「いいから!!早く!!」

真姫「う、うん!」

にこ「狭いけど、しっかり掴まって!」

真姫「わ、わかった....」

にこ「飛ばすわよ!!!」

253: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/23(日) 22:26:30.91 ID:lnSR6kOB
花陽「あっ...にこちゃん、真姫ちゃんを自分の車に乗せてる、いい判断だね」

絵里「にこ!!」

にこ「真姫ちゃん、大丈夫?」

真姫「え、えぇ....」

にこ「さすがにこね!後輩のピンチに颯爽と助ける、先輩の鑑ね」

絵里「自分で言ったらダメでしょ」

にこ「いいの!!事実なんだから!」

真姫「にこちゃん....」

にこ「なに?真姫ちゃん?」

真姫「あ、ありがとう...助かったわ」

にこ「どういたしまして」

254: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/23(日) 22:34:22.89 ID:lnSR6kOB
ドーン!!!

絵里「!?」

花陽「おっと....」

真姫「私のまきちゃん号が....」

にこ「あれじゃあ、ペシャンコになっちゃうわね」

花陽「んー...邪魔だなー」

ギギギ....

絵里「見て!真姫の車が花陽のトラックの邪魔をしてるわ」

にこ「これはこっちに運が向いてきてるみたいね」

真姫「........」

にこ「真姫ちゃんの車がにこ達を守ってくれてるのね」

真姫「ありがとう.....」

花陽「もう!!仕方ない!一回バックして...勢いで吹っ飛ばしちゃおう!!」

255: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/23(日) 22:39:12.84 ID:lnSR6kOB
花陽「えい!!」

ドーン!!!

真姫「ありがとう、私の車...」

絵里「にこ!!スピードが落ちてるわよ!!」

にこ「っ.....」

絵里「このままじゃ、追いつかれるわよ!!」

にこ「仕方ないでしょ!二人乗ってるんだから!!」

真姫「!ご、ごめん...私のせいで」

絵里「真姫、ごめん!そういうつもりで言った訳じゃないのよ...」

にこ「整備不良は遊園地側の責任よ、真姫ちゃんは悪くないわ」

真姫「........」

絵里「とは言っても...まだ距離があるし...」

にこ「........」

絵里「一か八かやってみるしかないわね!」

にこ「何をする気?」

絵里「ねぇ、この車って3人で乗れるのかしら?」

にこ「...は?」

256: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/23(日) 22:46:34.20 ID:lnSR6kOB
絵里「.........」クルッ

花陽「ん?絵里ちゃんどうしたの!?」

絵里「ごめんなさい、エリチカ号...皆の為に...お願い」

花陽「?」

絵里「いっけえええええええ!!」

花陽「まさか突っ込んでくる気?」


にこ「絵里、早く乗って!!」

絵里「えぇ!!」

真姫「せ、狭い...」

にこ「文句を言わない!!さぁ、あとはゴールまで真っすぐ進むだけよ」

花陽「考えたね、車を無人にして突っ込んでくるなんて...でも、このトラックには効かないよ!!」

257: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/23(日) 22:49:54.14 ID:lnSR6kOB
ドーン!!!!

絵里「やったのかしら?」

にこ「フラグみたいに言うのはやめて」

真姫「.........」

ガラガラガラ....

花陽「無駄、無駄」

絵里「っ.....」

花陽「ひっかかってスピードは少し落ちちゃってるけど、にこちゃん達も遅くなってるから全然問題ないね」

にこ「3人だと結構スピードが落ちるわね」

花陽「この最後の直線でゲームオーバーだよ!!」

真姫「どうする?もう打つ手が!」

絵里「何か手はないの!?」

にこ「..........」

258: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/23(日) 22:56:03.30 ID:lnSR6kOB
花陽「ゴールまであともう少しだったけど、もう終わりだよ」

絵里「っ!!」

花陽「花陽の勝ちだね」

にこ「そういうのは.....」

花陽「?」

にこ「フラグって言うのよ!!」スチャ!

真姫「にこちゃん?サングラスなんてかけてどうしたの!?」

にこ「これを引っ張ってすぐに花陽に向かって投げて!!」

絵里「それは!」

真姫「う、うん!わかったわ!!...えい!!」ブンッ

パッ

花陽「ん?真姫ちゃんが何か投げてきた?」

259: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/23(日) 23:03:40.14 ID:lnSR6kOB
パー!!!!!!!

花陽「ぴゃあ!!め、目が!!!」

絵里「ぐっ!」

真姫「ま、眩しい!!」

花陽「ぐっ....」

グラッ

花陽「し、しまった!ハンドルが!!」

ドーン!!!バン!!!ガラララ!!!!

花陽「きゃああああああ!!!!」



『ゴール!!!』

にこ「アイテムは最後まで取っておく主義なの...にこは、あと...そこは水がさっき撒かれてて路面が滑りやすいの」

絵里「私は惜しげなくアイテムは使っちゃうタイプだわ」

真姫「私達の勝ちでいいのかしら?」

にこ「そうね、まぁ、先頭にいたにこが一位だけど」

絵里「今回は一位譲ってあげるわ」

真姫「花陽は...だ、大丈夫よね?トラック、横に転倒してるけど」

絵里「ボスがこの程度では倒れないでしょ....多分」

260: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/23(日) 23:08:07.59 ID:lnSR6kOB
『優勝賞品をどうぞ』

にこ「よし!鍵をゲットよ!!」

絵里「これで二つ目ね」

真姫「次はどこに行く?」

にこ「次は.....」


バン!!!!

にこ 真姫 絵里「!!!!!!!」

花陽「........」ガシャン!!

ドン!!

絵里「ドアを蹴り飛ばして外した!?」

花陽「...ふぅ....」

にこ「絵里、真姫ちゃんを」

絵里「OK!」スッ

真姫「ひゃあ!!なによ!エリー!!」

絵里「いいから、ちょっと大人しくしてて!」

花陽「...やってくれたね....花陽のトラックをよくも....」

にこ「っ....逃げるわよ!!!」ダッ

花陽「逃がさないよ!!!!」

261: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/23(日) 23:14:04.76 ID:lnSR6kOB
絵里「にこ!!どうするの!!」

にこ「にこが囮になるから...プールで合流しましょう!」

絵里「わかったわ!」

にこ「真姫ちゃんを頼んだわよ!絵里!!」

絵里「OK!任せて!」

真姫「...........」

絵里「しっかり掴まっててね!真姫!!」

真姫「う、うん......」


花陽「どこかな~?そんなにまだ遠くに行ってないはず....」キョロキョロ

にこ「..........」ソー...

花陽「...!!見つけた!!」

にこ「やばっ!!見つかったわ!逃げるわよ!!」

花陽「待てー!!」

262: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/23(日) 23:20:02.37 ID:lnSR6kOB
にこ『ここはお土産屋とかが並んでいて...曲がり角も多くて...いい逃げ道ね』

花陽「あれ~?こっちに来たと思うんだけどなぁ...」

にこ『けど、花陽は簡単に諦めてくれなそうね』

花陽「ん~?どこ~?どこにいるの~?」

にこ『さてと...どうしたもんかしら?にこ、長時間走るのは苦手なのよね』

にこ『.....!この道は....』

花陽「.......」キョロキョロ

にこ『っ....不本意だけど、これなら撒けるかもしれないわ...あとはこれをちょっと、少し拝借して....この道に誘導をすれば』


「........」

花陽「!!見ーつけた、見えてるよ金髪が」

「!!」

花陽「ふふ...今...行くよ!!!!」

263: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/23(日) 23:24:44.12 ID:lnSR6kOB
にこ「はぁ...はぁ....」

花陽「追いついたー!....あれ?にこちゃん?」

にこ「.........」

花陽「ん?絵里ちゃんと真姫ちゃんは」

にこ「いないわよ」

花陽「嘘はよくないなぁ...さっき、曲がり角で金髪を見たよ、隠れてるのかな?」キョロキョロ

にこ「あぁ...これね」ヒュン

パサッ

花陽「これは...カツラ?」

にこ「お店のマネキンから拝借したわ」

花陽「成程、そういうことね」

にこ「そういうことよ」

花陽「まぁ、いいや...にこちゃんを捕まえて二人をおびき出すからいいや」

にこ「そう簡単には捕まらないわよ!」

264: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/23(日) 23:28:30.10 ID:lnSR6kOB
花陽「でも逃げ道なんてないよ?この先には道がないはずだよ」

にこ「そうね、あんた達には逃げ道はないかもね」

花陽「?どういう意味?」

にこ「後でわかるわよ!」ダッ

花陽「はぁ...そっちに曲がっても無駄なのに」


花陽「あれ?いない....?一体どこに....」キョロキョロ

花陽「.....まさか!!」

にこ「っ....なんとか通れそうね」スッスッ

花陽「なっ!!そんな隙間を通るなんて!!」

にこ「..........」

花陽「このっ...っ!!引っかかって通れない!....」

にこ「...逃げれるけど!やっぱりなんかむかつく!!」

花陽「卑怯だよ!!!にこちゃん!!」

にこ「卑怯なのは1年生なのにそんな体をしてるあんたの方よ!!!」

265: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/23(日) 23:32:58.73 ID:lnSR6kOB
絵里「にこ...大丈夫かしら?」キョロキョロ

真姫「........」

絵里「真姫、足は大丈夫?」

真姫「えぇ、冷やして治まってきたわ」

絵里「そう、よかった」

真姫「いつから気付いていたの?」

絵里「結構前から」

真姫「鋭いのね、二人共」

絵里「伊達に一緒にはいないわよ、ずっと」

真姫「そう....」

絵里「無理はしちゃだめよ?真姫」

真姫「...善処するわ」

266: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/23(日) 23:38:02.60 ID:lnSR6kOB
絵里「!あれは...」

真姫「にこちゃん!」

にこ「はぁ...はぁ...なんとか撒いてきたわ」

絵里「お疲れ様」

真姫「よかった、無事で」

にこ「にこがそう簡単にやられる訳ないでしょ?足は大丈夫?」

真姫「えぇ、なんとかおかげ様で」

絵里「なんか疲れたわね、ゲームの空間とはいえ」

にこ「そうね、そう思って差し入れを持ってきたわ」スッ

真姫「おにぎり?遊園地なのに?」

絵里「花陽のワールドらしいわね」

267: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/23(日) 23:43:14.45 ID:lnSR6kOB
にこ「中身は梅か昆布か鮭とかだって」

絵里「......」ぺリペリ

真姫「なにやってるよ、エリー」

絵里「あげる、海苔は苦手なのよ」

真姫「花陽の前でしないでよ、なんか怒りそうだから」

絵里「そ、そうね....」

にこ「........」モグモグ

絵里「あ、昆布だわ」モグモグ

真姫「私は鮭だわ」モグモグ

にこ「梅でよかった、塩分が補給できるわ」

273: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/24(月) 19:35:12.32 ID:lDvtFNsq
絵里「さてと、最後の鍵ね」

真姫「プールで今度はどんなことをするのかしら?」

にこ「水泳勝負とかかしら?」

絵里「水着持ってないわ、私」

真姫「そういう問題?」


絵里「射撃ゲーム?」

真姫「この水鉄砲を使うってことかしら?」

にこ「見て、水鉄砲の種類が何種類もあるわよ」

真姫「この場所からあそこの的達に5回中3回当てればいいのね」

にこ「簡単そうね」

絵里「でも、一人一回までしかできないって」

にこ「ふふ、ならにこがここもさっと片づけてあげるわ」

真姫「じゃあ、にこちゃんよろしく」

にこ「まっかせなさーい」

274: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/24(月) 19:41:48.00 ID:lDvtFNsq
にこ「にこはこう見えてもお祭りの射的も得意だったりするのよー」

真姫「へー...的は手前に二つと奥に三つね」

絵里「にこ、頑張って!」

にこ「結構、距離があるわね...でも」スッ

プシュ! パン!!

にこ「ふっ...にこの手にかかればこんなものよ」

真姫「これは簡単にクリアできそうね」

絵里「だといいんだけど...」

にこ「ふっふっふ~♪」

プシュ! パン!!

にこ「よし!あと1つ!!」

275: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/24(月) 19:49:53.15 ID:lDvtFNsq
にこ「な、なんでよ....」

プシュ! スカッ

にこ「なんで狙いは合ってるはずなのに....」

真姫「さっきまでの威勢はどうしたのよ」

にこ「うるさいわね!!なんでなの!?」

プシュ! スカッ

にこ「ぐっ.....」

絵里「2発命中ね....残念ね」

にこ「あー!!悔しい!!」

276: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/24(月) 19:53:51.86 ID:lDvtFNsq
絵里「ロシアの力を見せてあげるわ」スッ

真姫「どんな力よ」

プシュ! スカッ

にこ「ちょっと!最初っから外してるじゃない!!」

絵里「た、たまたま!手が滑っちゃっただけよ!」

真姫「........」

にこ「手前のが当てやすいから先に当てちゃいなさい」

絵里「OK....」

プシュ! パン!!

絵里「よし!!あと2つ....」

277: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/24(月) 20:01:12.51 ID:lDvtFNsq
プシュ スカッ

絵里「い、意外と難しいわね...」

にこ「なんでさっきのやつ、当たらなかったのかしら?」

真姫「たしかに、狙いは悪くなかったはずよね」

絵里「このっ....」

プシュ スカッ

にこ「これは簡単に見えて、意外と難しいゲームだったってこと?」

真姫「うーん....」

絵里「へ...へっきし!」

パシュ!! パン!!

真姫「!」

にこ「あ、当たった?」

真姫「でも...軌道が全然あってなかったような...」

にこ「これは一体....」

278: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/24(月) 20:08:49.80 ID:lDvtFNsq
絵里「ごめんなさい、ダメだったわ」

にこ「なんで当たらないのかしら?」

真姫「...もしかして...」

にこ「真姫ちゃん、なにかわかったの?」

真姫「あくまで可能性だけどね」

絵里「?なんの話?」

真姫「まぁ、見てて」


真姫「ちなみに、にこちゃん...にこちゃんが狙って当たったのは手前の二つだったっけ?」

にこ「たしか...そうだったはずよ」

真姫「わかったわ....」

絵里「真姫!!頑張って!!」

279: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/24(月) 20:14:17.81 ID:lDvtFNsq
プシュ パン!

真姫「よし....」

にこ「後、1つ....」

絵里「まだ弾は3発も残ってるわ!これなら!」

真姫「.......」

プシュ スカッ

絵里「!!」

にこ「!....またよ、狙いはあってるはずなのに当たらない....」

真姫「OK...そういうことね」

絵里「?どういう意味?」

にこ「なにかわかったの?真姫ちゃん」

真姫「まぁ、見てて」

280: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/24(月) 20:19:48.20 ID:lDvtFNsq
真姫「........」スッ

絵里「待って!真姫、狙いが全然あってないわよ!」

真姫「これでいいのよ」

にこ「真姫ちゃん?」

真姫「私の読みが当たってれば....これで」

プシュ パン!!

絵里「!!」

にこ「あ、当たった!!」

真姫「...やっぱりね」

『ゲームクリア!』

真姫「よし!!!」

281: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/24(月) 20:27:08.05 ID:lDvtFNsq
真姫「これで3つ目の鍵ね」

にこ「ねぇ、真姫ちゃん」

真姫「なに?にこちゃん」

にこ「あんなに軌道を外したはずなのに...なんで的に当たったのよ」

真姫「蜃気楼よ」

にこ「蜃気楼?」

真姫「奥にある的だけ、歪んで見えていたのよ」

絵里「なんで真姫はそんなことがわかったのよ」

真姫「エリーのおかげよ」

絵里「私?」

282: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/24(月) 20:32:12.35 ID:lDvtFNsq
真姫「エリーがくしゃみをした場面があったじゃない」

絵里「あ、さっきのやつ?」

真姫「狙いを全然外していたのに当たっていたからね」

にこ「成程ね」

真姫「しかも、奥の的の方の下には水が張ってあったし...もしかしてって思ってね」

絵里「初見だったらそんなのわからないわよ」

真姫「まぁ、この真姫ちゃんの頭脳には勝てなかったみたいだけどね」

にこ「にこ達がやったからわかったってのもあるけどね」

真姫「実験体としてありがとう」

にこ「...あ?」

絵里「ま、まぁまぁ...クリアできたからいいじゃない」

にこ「ったく....」

真姫「........」

283: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/24(月) 20:38:42.89 ID:lDvtFNsq
絵里「さぁ、鍵は集まったわ!」

にこ「まずは鍵を開ければいいのかしら?」

真姫「解錠してみましょう」

カチャカチャ....カチャ


真姫「よし、鍵は全部解けたわ!」

絵里「あとは中身を答えるだけね」

ガタ!ガタガタ!!

にこ「!!」

真姫「随分と箱の中身が暴れてるわね」

絵里「...トイレにでも行きたいのかしら?」

にこ「アホなことを言ってないで答えるわよ」

284: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/24(月) 20:45:44.31 ID:lDvtFNsq
『箱の中身を答えてください』

絵里「答えは....もちろん!」

にこ「待って、答えはにこに言わせて」

絵里「え」

真姫「私は別にいいけど」

にこ「絵里は?」

絵里「...まぁ、にこがどうしてもって言うならいいけど...」

にこ「ありがとう」

真姫「.......」

にこ「答えは」

絵里「!」


にこ「絵里よ」

絵里「......え?」

285: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/24(月) 20:50:39.48 ID:lDvtFNsq
絵里「に、にこ?何を言ってるのよ!」

にこ「もう演技はしなくていいわよ」

絵里「え?な、なんのこと!?意味が...」

真姫「.......」

にこ「さっさと姿を現したらどうなの?」

絵里「さっきから何を....」

絵里「....花陽」

絵里「!!」

真姫「そうね、正体を現したらどう?」

絵里「ま、真姫まで....」

にこ「もうネタは上がってんのよ、諦めなさい」


「....いつから」

にこ「........」

花陽「いつから気付いていたの」

286: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/24(月) 20:57:59.20 ID:lDvtFNsq
にこ「最初におかしいと思ったのは病院の時よ」

花陽「病院の時?」

真姫「貴方はたしかに絵里を演じていたわ、かなりのハイレベルでね」

にこ「でも、綻びが何か所かあった」

花陽「綻び?」

にこ「貴方は怖がらなかった」

真姫「最初はやせ我慢だと思ってたけど、館内での貴方は冷静すぎたわ」

花陽「どういう意味?」

にこ「絵里は」

真姫「エリーは」

にこ 真姫「暗闇が大の苦手なのよ!!」

花陽「!!」

287: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/24(月) 21:03:16.06 ID:lDvtFNsq
花陽「絵里ちゃんにそんな弱点が...」

にこ「それはもう...」

真姫「キャンプをしてて夕方になったら慌ててランプを点けるくらいにね」

花陽「っ....」

真姫「最初はお化け屋敷自体に驚いていたから気が付きづらかったけどね」

にこ「あとはあれもそうね」

花陽「あれ?あれってなに?」

にこ「おにぎりよ」

花陽「おにぎり?」

にこ「さぁ、花陽に問題です、絵里の嫌いな食べ物はなんでしょうか」

花陽「絵里ちゃんの嫌いな食べ物?」

にこ「......」

花陽「海苔と梅干し....!!」

真姫「ふふ、わかったみたいね」

288: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/24(月) 21:14:18.88 ID:lDvtFNsq
にこ「海苔を剥がすまでよかったんだけどね」

真姫「梅入りのがあって、中身がランダムでわからないのに迷わずいきなり食べないでしょ」

にこ「普通は中身を確認してから食べたりするはずよ、不用意に食べたりはしないわ」

花陽「っ.....」

にこ「詰めが甘かったわね、まぁ、絵里が天然でそれをする可能性はゼロじゃないけどね」

真姫「それに最初に貴方はこう言った『ビビの皆は絆は強いほうかな?』ってね」

にこ「最初はただの煽り文句かと思ったけど、それに気付いたら色々と納得してね」

真姫「私達....ビビは!」

にこ「伊達に一緒に時間を共に過ごしてきてないわ!!」

真姫「そして探すべき花陽は貴方よ!!」

にこ「さぁ!!絵里を返しなさい!!!」

花陽「..........」


花陽「はぁ、負けちゃったかぁ....」

289: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/24(月) 21:19:24.15 ID:lDvtFNsq
花陽「.........」パチン!

ガチャン!!

にこ「箱が開くわ!!」

バタン!!


絵里「んー!!!んー!!!!」ジタバタ!!

真姫「エリー!!!」

にこ「今、解いてあげるわ!!待ってなさい!!」

絵里「むー!!!」ジタバタ!!

真姫「あ!こら!!暴れないの!!エリー!!」

絵里「っ....ぷはぁ!!」

にこ「待たせたわね」

真姫「大丈夫?エリー!?」

絵里「にこ....真姫.....」

にこ 真姫「.........」

290: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/24(月) 21:25:03.15 ID:lDvtFNsq
絵里「っ.......」ジワッ

にこ 真姫「!!」

絵里「...にご....まぎぃ....」ボロボロ

にこ「あー、もう!ほら!!大丈夫だから!!」

絵里「こ、こわかった....気づいたらな、何も見えないし...狭いし...っく...う、動けないし....」

真姫「もう、大丈夫だから」

絵里「っ...助けてを...呼ぼうにも喋れないし....」

にこ「うん....よく頑張ったわね....」

絵里「こ、こわかったぁ....こわかったのよ.....」

真姫「もう、皆、一緒だから安心しなさい」

絵里「う、うん!.....」

花陽「..........」

291: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/24(月) 21:30:11.83 ID:lDvtFNsq
にこ「さてと絵里も返してもらったし、これでこのステージは終わりかしら?」

真姫「それともまだ戦うの?」

花陽「終わりだよ、花陽の負けだよ」

絵里「........」

にこ「案外、潔いのよね」

花陽「このまま、おめおめ帰っても穂乃果ちゃんに怒られて消されるだけだし」

真姫「消される?」

花陽「敗者はこの世界では生きていけない、この世界では穂乃果ちゃんが私達の掟、負けたらいずれは消される運命なんだよ」スー

にこ「花陽....」

花陽「産みだすも消すも王者の権利...気をつけてね、穂乃果ちゃんは花陽と違って遊びも慈悲もないから」

真姫「穂乃果....」

花陽「もし、この世界で新しいデータでまた会った時はよろしくね」

にこ「...お断りするわ!にこ達は皆を連れてこの世界から帰るわ!!」

花陽「そっか...じゃあ、またね」フッ

292: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/24(月) 21:35:09.00 ID:lDvtFNsq
真姫「これで花陽も倒した、後は....」

にこ「穂乃果だけね」

絵里「穂乃果.....」

にこ「絵里、真姫」

真姫「なに?にこちゃん?」

にこ「絶対に全員でクリアするわよ」

真姫「....そのつもりよ、言われなくても」

絵里「えぇ、皆を...救ってみせる!」

293: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/24(月) 21:38:07.68 ID:lDvtFNsq
穂乃果「..........」

穂乃果「花陽ちゃんも負けちゃったか...」

穂乃果「いいよ...穂乃果が全てを終わらせてあげる...いや、新たなスタートの始まりだね」

穂乃果「そう、この世界こそ全て....」

穂乃果「そうだよね?」チラッ


「「.............」」

穂乃果「皆?」

第二ステージ アミューズメントパーク クリア

308: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/26(水) 23:41:45.41 ID:PH624dmT
絵里「...次のワールドに着いたみたいね」

にこ「そうね...って、また変な格好になってるんですけど」

真姫「これは...ぱっと見た感じ、RPGもの?」


絵里「見て!!私、剣を持ってるわ!!剣士かしら?」スッ

真姫「このローブに分厚い本...私は魔法使いかしら?」

にこ「短剣に...この身軽そうな格好は...服の布面積少ないから...」

絵里「盗賊ね」

真姫「女盗賊ね、頭ってかんじ」

にこ「っ...なんか納得できないけど...まぁ、いいわ」

絵里「よし!!魔王討伐に行くわよ!!」

真姫「いや、違うから」

309: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/26(水) 23:45:56.53 ID:PH624dmT
絵里「あれ?」

真姫「どうしたの?エリー」

絵里「今、自分のスキルを調べてるだけど....ないのよね」

真姫「ない?」

にこ「あー...これ、なんかレベルの表記がないわね」

絵里「そうなのよ」

真姫「適当ね、このゲーム...よく見たらHPもMPも多少は気合と根性次第ってどうにかなるってなってるし」

にこ「まぁ、穂乃果らしいと言えば穂乃果らしいわね」

絵里「たしかに」

310: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/26(水) 23:51:04.87 ID:PH624dmT
第三ステージ フューチャーワールド

にこ「とりあえず簡単にまとめると、にこは体力と攻撃力は低いけど、素早さと回避力はトップクラスで」

絵里「私は魔力は低いけど、攻撃力と防御力が高くて」

真姫「私は素早さと体力はないけど、魔力は高い」

絵里「見事に個性が出てるわね」

にこ「絵里とにこが前衛で、真姫ちゃんが後衛でサポートって感じね」

真姫「それが無難そうね」

絵里「よし!前のワールドでは全然出番は無かったから今回は頑張るわよ!!」

にこ「いざって時には希と海未のお助けも残ってるし」

真姫「後は穂乃果を倒すだけね」

絵里「いえ、違うわ真姫」

真姫「え?」

絵里「穂乃果を救うのよ、そして皆を」

真姫「....そうね」

311: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/27(木) 00:03:00.54 ID:0eIyYAy/
絵里「はっ!!やぁ!!」ブン!!ブン!!

真姫「結構、サマになってるわね」

にこ「これは期待できるのかしら?」

絵里「そうかしら?」ドヤッ

真姫「だからと言っても油断は禁物よ」

にこ「そうそう」

絵里「もちろん、それくらいはわかってるわ」

にこ「だといいんだけど」


にこ「あ!にこ、特殊能力があるわ」

絵里「え!なにそれ!」

真姫「あ、私にもあるわ」

絵里「!...じゃあ、私にもあるのかしら?」

312: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/27(木) 00:07:21.75 ID:0eIyYAy/
にこ「えっと...にこのスキルは戦闘を一時的に離脱ができる...」

真姫「逃げ技?」

絵里「さすが盗賊、逃げ足は速いってことね」

にこ「なんかイマイチね...しかも一時的にってどういう意味よ」

絵里「さぁ?」

真姫「私のは強化系だわ」

絵里「皆を強くするやつとかかしら?」

真姫「自分の体力を1にして自分の魔力を3倍にするだって」

にこ「....強いけど諸刃の剣ね」

絵里「でもなんかすごそうね!!」

真姫「下手したらこれを使い終わったら速攻でやられそうだわ、これ」

313: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/27(木) 00:13:17.56 ID:0eIyYAy/
絵里「私のスキルは~♪」

『まだ解放されていません』

絵里「え」

にこ「解放されてない?」

真姫「でも...レベルの概念はない世界で解放されてないって...」

絵里「どういうこと?」

にこ「...バグ?」

絵里「いやいや、平等じゃないわよ!!こんなの!!」

真姫「発動に条件があるのかしら?」

にこ「う~ん....」

絵里「私のスキルはなんなのよー!!!」

314: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/27(木) 00:19:34.26 ID:0eIyYAy/
にこ「さてと、お喋りはここまでにしてそろそろ行く?」

真姫「そうね」

絵里「なんか納得できないけど、まぁ...仕方ないわね」

にこ「レベルの概念がないのはこういう仕様だからなのかしら?」

真姫「いいじゃない、回りくどくなくて」

絵里「でも、スタート地点がボスの城が目の前って...」

にこ「穂乃果のお城!!って立札には書いてあるし」

真姫「なんか緊張感に欠けるわね」

絵里「よし!!乗り込むわよ!!」

315: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/27(木) 00:27:25.95 ID:0eIyYAy/
ギー....

絵里「お邪魔しまーす...」

にこ「別に言わなくていいわよ、遊びに来たんじゃないから」

真姫「...というか、城に入っていきなり辺り一面が田んぼってどういうことよ」

絵里「お城でお米でも作ってるのかしら?」

にこ「花陽が作ってたんじゃないの?」

真姫「..........」キョロキョロ

にこ「誰もいないわね」

絵里「気配も全くしないわね...穂乃果は上にいるのかしら?」

にこ「かもね、とりあえず上を目指しましょう」

316: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/27(木) 00:35:00.50 ID:0eIyYAy/
真姫「今度は神社?」

にこ「しかも、なぜか天井が夜空になってるし....これも魔法的なものなのかしら?」

絵里「月が綺麗だわ....お月見がしたいくらいに」

にこ「.......」

真姫「まさか....」

絵里「ここにも誰もいなそうね、上に行きましょう!」

にこ「そうね....」


ザザーン....

にこ「は?」

真姫「今度は室内に海?」

絵里「どんな構造をしてるのよ、この城は」

317: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/27(木) 00:44:18.92 ID:0eIyYAy/
絵里「この城はどうなってるのよ、綺麗な海と砂浜の次は小さな鳥達がたくさんいる森だったり、さらに今度は」

真姫「可愛いわね...よしよし」なでなで

にゃーにゃー

絵里「天井が満天の星空かと思ったら猫がたくさんいる部屋だし...まぁ、可愛いからいいけど」

にこ「絵里、あんた気付いた?」

絵里「なにが?」

真姫「........」なでなで

にこ「それぞれ部屋の構造が皆の特徴を表しているってことよ」

絵里「あー...うん、最初は花陽」

にこ「次は希」

絵里「そして海未にことり...そして凛」

にこ「多分、次の階が穂乃果ってことよね」

絵里「.........」

318: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/27(木) 00:51:41.32 ID:0eIyYAy/
絵里「ってことはここに皆が?」

にこ「可能性は高いわね」

真姫「.........」なでなで

絵里「いよいよ、最終決戦って訳ね!」

にこ「おそらくね、助けるわよ!皆を、そして帰るのよ!元の世界に」

真姫「そうね」

絵里「真姫、猫と遊ぶのもいいけど、そろそろ行くわよ」

真姫「わかったわ」

にこ「全く緊張感がないわね」

真姫「だって、あんな人懐っこい猫なんて中々いないんだもん...」

にこ「はいはい」

絵里「...よし!!気を取り直して....行くわよ!!皆!!」


「おー!!!!!!」

319: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/27(木) 00:53:51.06 ID:0eIyYAy/
絵里「大きい扉ね、これはまた」

にこ「また、いかにもって感じの扉ね」

真姫「ゲームらしいと言えばゲームらしいわね」

絵里「....開けるわよ」

ギー...ガチャ!

穂乃果「...来たね、ビビの皆」

にこ「穂乃果....!」

絵里「魔王みたいな恰好をしてるわね」

真姫「なんか強そう」

穂乃果「真姫ちゃん、強そうじゃないよ」



穂乃果「強いんだよ」

320: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/27(木) 00:58:19.44 ID:0eIyYAy/
絵里「随分な自信みたいね」

にこ「伊達にラスボスを張ってないってことかしら?」

穂乃果「うん、試してみればわかるよ」スッ

真姫「........」

穂乃果「いいよ、どこからでもかかってきなよ」

にこ「随分と舐められたものね」

絵里「そうね」

穂乃果「.........」

にこ「なら、お望み通りやってやるわよ!!」

絵里「行くわよ!にこ!!真姫!!」

真姫「了解」

にこ「絶対に勝つ!」

321: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/27(木) 01:03:18.00 ID:0eIyYAy/
絵里「やぁー!!」ダッ

穂乃果「..........」

絵里「てぇやぁ!!」ブン!!

穂乃果「..........」スッ

ガキン!!

絵里「まぁ、防がれるわよね...正面からじゃ....」グッ...

穂乃果「...それで全力?速度も力も」

絵里「っ......」

穂乃果「..........」

322: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/27(木) 01:03:53.68 ID:0eIyYAy/
絵里「やぁ!!はぁ!!」ブン!ブン!!

穂乃果「........」スッ スッ

真姫「エリーの攻撃を全部躱してるわ」

にこ「.......」

絵里「ぐっ....この!!」ガン!!

穂乃果「.........」スッ

にこ「.......」

真姫「エリー!!強化魔法をかけるわ!!」サッ

絵里「お願い真姫!!」

323: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/27(木) 01:09:13.15 ID:0eIyYAy/
絵里「..........」サッ

穂乃果「!」

ガキン!!

絵里「.....防がれちゃったわね」

穂乃果「スピードにパワー...たしかに上がってるわね」

にこ「.........」ヒュッ!ヒュン!

穂乃果「........」パシッ!パシッ!

にこ「なっ!!」

穂乃果「死角からのナイフの投擲...さすが、にこちゃんだけど...穂乃果には効かないよ」

にこ「その死角から投げてるのに受け止めるあんたはなんなのよ」

穂乃果「それくらい音と風の動きで判断できるよ」

にこ「化け物....」

穂乃果「一応、こう見えてもラスボスだからね」

330: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/28(金) 00:21:59.84 ID:98tL2ABI
絵里「勝てそう?にこ?」

にこ「全然!!穂乃果の底が全く見えないわ!」

真姫「そもそも勝ち目はあるのかしら?これ、なんか無理ゲーな気が...」

穂乃果「ないよ」

絵里「あら、随分と言い切ってくれるじゃない」

穂乃果「事実だから」

にこ「それでもにこ達は!あんたに勝たなければならないのよ!!」

穂乃果「ふ~ん....」

真姫「......」

穂乃果「仮に3人が強かったとしても...6人の力に勝てるのかな?」

にこ「6人?」

穂乃果「穂乃果はね、皆の思いから生まれた存在なんだよ」

331: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/28(金) 00:31:12.15 ID:98tL2ABI
真姫「思いから生まれた?」

にこ「どういう意味よ」

穂乃果「ねぇ、時って残酷だよね」

絵里「...なんの話?」

穂乃果「時っていうものは残酷でね、すぐに過ぎ去ってしまう...楽しければ楽しいほどね」

真姫「.......」

穂乃果「...卒業」

にこ 真姫 絵里「!!!」

穂乃果「お別れって悲しいよね?こんなに楽しいのに」

332: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/28(金) 00:33:06.85 ID:98tL2ABI
絵里「卒業って私達のこと?」

穂乃果「ねぇ、皆は思ったことない?」

にこ「何をよ」

穂乃果「このまま楽しい時間が永遠に続けばいい、ずっといたいなって」

真姫「まさか...」

穂乃果「そう、穂乃果は皆の思いを...願いを叶えてあげたんだよ」

にこ「だから皆をゲームの世界に...」

穂乃果「永遠に近い時間を過ごすことができる...この世界ならずっと一緒にいられるからね」

絵里「穂乃果....」

穂乃果「だから絵里ちゃん達も一緒になろ?ずっーと一緒」

真姫「穂乃果!目を覚まして!!穂乃果は...いつもの穂乃果なら!そんなことは言わないはずよ!!」

穂乃果「..........」

333: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/28(金) 00:39:32.33 ID:98tL2ABI
穂乃果「ねぇ、真姫ちゃん」

真姫「なによ」

穂乃果「...いつもの私ってなに?真姫ちゃん」

真姫「え?」

穂乃果「いつもの私ってなに?」

真姫「いつものって...穂乃果はいつも元気いっぱいで前を見ていて、まっすぐ進むことができる強い人よ」

絵里「そうよ!!いつだって私達を引っ張って行ってくれる素敵なリーダーよ!」

にこ「.......」

穂乃果「ふ~ん....」

真姫「な、なによ...」

穂乃果「穂乃果だって人間だよ?毎日毎日いつも元気って訳じゃないよ?」

真姫「穂乃果?」

334: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/28(金) 00:43:44.30 ID:98tL2ABI
穂乃果「穂乃果はね...皆の気持ちが具現化してできたもの...穂乃果自身もそうだけど、皆の気持ちから生まれた」

絵里「....穂乃果.....」

穂乃果「皆、離れたくないんだよ」

にこ「.........」

穂乃果「穂乃果の力...いや、皆の力を見せてあげるよ」スッ

絵里「!」

穂乃果「............」グッ...

にこ「な!!」

絵里「あれって...オーラ?どんどん大きくなっていくんだけど....」


穂乃果「...行くよ!!」ダッ

にこ 絵里 真姫「!!!!」

335: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/28(金) 00:50:08.97 ID:98tL2ABI
穂乃果「はぁ!!」ブン!!

にこ「!!がっ!!」

絵里「!!にこ!!!!」

真姫「は、早い!!全く見えなかった!!」

ドン!!ドサッ.....

にこ「ぁ.....っ.....」

絵里「にこ!!大丈夫!!?」


穂乃果「人の心配してる場合じゃないよ?絵里ちゃん?」スッ

絵里「!!」

穂乃果「.........」ドン!!

絵里「っ!....あぁあああ!!!」

真姫「エリー!!!!」

ズサー!!!.....

絵里「ぐっ....ぁ....」

穂乃果「.........」

336: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/28(金) 00:54:43.92 ID:98tL2ABI
穂乃果「真姫ちゃん」

真姫「!!」ビクッ

穂乃果「早く回復してあげなよ...死んじゃうよ?」

真姫「っ....にこちゃん!!エリー!!」ダッ

穂乃果「..........」


にこ「っ....ま、まきちゃん....」

真姫「黙ってて!!今、回復するから!!」

絵里「ま...真姫....」フラフラ

真姫「!!エリー!!貴方も大人しくてて!!」

絵里「っ...にこよりは大丈夫よ....早く、にこを....」


穂乃果「ふ~ん...絵里ちゃん、意外とやるんだね....」

337: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/28(金) 00:59:49.74 ID:98tL2ABI
にこ「.........」

真姫「大丈夫?にこちゃん?」

にこ「うん、回復したわ、ありがとう...」

真姫「うん....」

にこ「絵里、あんたは?」

絵里「こっちも回復したわ...真姫のおかげね」

真姫「私はやれることをやっただけよ....それよりも....」

絵里「........」


にこ「どういうつもりなの?穂乃果」

穂乃果「なにが?」

絵里「わざわざ倒せるチャンスを潰して私達を回復をさせるなんて」

穂乃果「答えは簡単だよ?皆、わかってるでしょ?」

真姫「........」


穂乃果「穂乃果が皆をいつでも倒せるからだよ」

338: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/28(金) 01:12:40.57 ID:98tL2ABI
絵里「っ.......」

穂乃果「今のはそうだね....半分ってところかな?」

にこ「半分?」

穂乃果「これを見ればわかるよ」パチン!

ガー.....ゴゴゴゴ....

絵里「!!あれは!!」

にこ「成程、ここにいたのね」

真姫「皆.....」


穂乃果「穂乃果はね...皆の力も使えるの」

339: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/28(金) 01:16:38.35 ID:98tL2ABI
絵里「ことりに...花陽...」

にこ「海未...凛...希...」

真姫「っ.......」

穂乃果「ふふ...皆は今カプセルの中で眠っているけど...力は穂乃果の中にある」

絵里「!皆を開放しなさい!!」

穂乃果「しないよ、後3人で....皆、揃うんだからね」

にこ「あの布で隠れてるカプセルはなによ!」

穂乃果「あー...あれはね...」

真姫「........」

穂乃果「...次に入る人用のカプセルだよ」

341: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/28(金) 01:20:50.04 ID:98tL2ABI
絵里「そう簡単にはやられないわよ!!」

にこ「そうよ!!こっちだって手がないわけじゃないんだから!!」

穂乃果「ふ~ん....じゃあ、本気で行こうかな?」スッ

真姫「!!」

絵里「穂乃果....なんで貴方の後ろに二人が...だって、二人はカプセルの中にいるはずなのに」

ことり 花陽「........」

穂乃果「あー...力を借りてるの、二人のね...だから今、穂乃果は3人分の力を持ってるの」

にこ「まさか、さっきの半分って...」

穂乃果「うん、あと3人いるからね....」スッ

絵里「そんな....」

穂乃果「さてと...ビビ対プランタン、リリーホワイト連合の戦いの始まりかな?」

347: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/28(金) 23:34:16.57 ID:98tL2ABI
真姫「!!」

にこ「な、なによ...あれ...」

穂乃果「.......」

絵里「...今度はすごい魔法ってことかしら?」

穂乃果「穂乃果はね、あんまり皆を傷つけたくないんだ」

にこ「そう言ってさっき、容赦ない攻撃してきたのはどこの誰よ」

穂乃果「だからだよ、皆の力を集結させたこの魔法で一瞬で終わらせてあげるよ」

絵里「全く、まるで太陽を出しているみたいな魔法ね....」

349: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/28(金) 23:41:36.61 ID:98tL2ABI
穂乃果「これで揃う...皆が!!」

絵里「っ...出し惜しみはしないわ!!お願い!!希!」ヒュン!

穂乃果「!あれは.....」


希「助っ人とーじょー!!なんてね?」

穂乃果「....希ちゃん....」

希「おー...穂乃果ちゃんやん、どーも」

穂乃果「.........」

絵里「希!!力を貸して!!」

希「もちろん!時間制限はあるけど、頑張るよー」

にこ「見て、穂乃果の魔法が!!」

真姫「少し小さくなった?」

350: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/28(金) 23:47:56.63 ID:98tL2ABI
絵里「!!もしかして....」

希「うちがここにいるからかな?」

穂乃果「........」

希「リベンジやね、穂乃果ちゃん」

穂乃果「一人増えたところで...変わらないよ」スッ

真姫「!」

穂乃果「それでも5人分の力....希ちゃん、来たばっかりで悪いけど...」


穂乃果「ご退場願おうか!!」ブン!!

絵里 にこ 「!!!!」

351: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/28(金) 23:59:09.36 ID:98tL2ABI
にこ「希!!来たわよ!!なんとかしなさい」

希「ひゃー....さすがにあれは...」

絵里「巫女服を着て悠々と登場したのにダメなの!?」

希「力の大きさが違いすぎるよ....というか巫女服は関係ないやろ」

真姫「なら!!私が!!やってみる!!」サッ

絵里「真姫!?」

真姫「スキル発動!!!」ブワッ

穂乃果「!...真姫ちゃん?」

真姫「どうせ、あんなのを避けれないわ」

希「!!」

真姫「なら...皆を守ってみせる!!!」

352: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/29(土) 00:01:08.87 ID:1Ab2d7Hn
穂乃果「へぇー.....成程」

真姫「ぐっ...やあああああああああ!!!!」バッ

絵里「すごい...あの太陽みたいな球体の魔法を光の壁を出して止めた!?」

にこ「真姫ちゃん、すごい.....」

穂乃果「さっきまでとは桁違いに強くなってるね、真姫ちゃん」

真姫「そ、そう簡単に...やられてたまるもんですか!!」ズ...ズズズ

穂乃果「さっきまでだったら止められてかもしれないけど....今は」スッ

真姫「っ!!がっ.....この!!」

穂乃果「止められないよ」

絵里「真姫!!!」


希「うちも手伝うよ」スッ

353: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/29(土) 00:04:36.14 ID:1Ab2d7Hn
穂乃果「!!希ちゃん.....」

希「うちも魔法系のキャラクターだし、真姫ちゃんのお手伝い」グッ

真姫「希....」

希「まさか真姫ちゃんにこんな力があるなんて...びっくりだよ」

真姫「ふふ...この真姫ちゃんをなめないで頂戴」

穂乃果「これ以上...進まない?....」グッ

真姫「よし....」

希「どうやら力は互角みたいやね」

穂乃果「...........」

354: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/29(土) 00:09:42.29 ID:1Ab2d7Hn
絵里「よし!!今のうちに反撃を!」

にこ「そうね!!」

穂乃果「穂乃果は......」

真姫「穂乃果?」

希「..........」

穂乃果「穂乃果は負けない!!!!」

パー!!!

絵里「な、なに!?」

にこ「後ろの皆が入ってるカプセルが光ってる!?」

希「!」

真姫「なっ...嘘でしょ....」ズ..ズリズリ...

355: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/29(土) 00:15:42.37 ID:1Ab2d7Hn
真姫「壁が少しずつ押し返されている...」

希「力がもっと強くなった....?」

穂乃果「はぁ!!!」

真姫「っ!!」

希「まずい、このままだと....」


にこ「真姫!!希!!!」

絵里「私達はなにもできないの!?」

にこ「今、あの二人に近づくことも...難しいわ」

絵里「っ......」

356: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/29(土) 00:22:02.79 ID:1Ab2d7Hn
希「真姫ちゃん!!」

真姫「なによ!希!」

希「うち、時間制限あるんよ、活動制限が6分9秒なんやけど...無理をしてゴリゴリ削られてる...」

真姫「..........」

希「もう長くはもたない」

真姫「そう.....」

希「ごめんね、真姫ちゃん」

真姫「いいわよ....こんなもの....!!」

希「真姫ちゃん?」

パー....

穂乃果「......」

真姫「もしかして.....でも、可能性は....」

357: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/29(土) 00:27:24.56 ID:1Ab2d7Hn
真姫「にこちゃん!!」

にこ「なに?真姫ちゃん!?」

真姫「スキルで逃げて!!もう長くはもたないわ!!」

絵里「...逃げる?」

にこ「わかった!!真姫ちゃんもこっちに来れる?」

真姫「...........」

にこ「真姫ちゃん?」

真姫「後は頼んだわ、エリー、にこちゃん」

絵里「.....え?」

真姫「この攻撃を避けることはできない、もう防ぐことも...だから逃げて!そして次は勝って!!」

358: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/29(土) 00:28:29.41 ID:1Ab2d7Hn
絵里「真姫......」

にこ「ふ、ふざけないで!!!真姫ちゃんを置いて逃げれる訳ないでしょ!!」

希「っ....うちを忘れないでー....」

にこ「だったら海未を呼んで!!」スッ

カン....カン...

にこ「なんで出てこないのよ」

希「そのアイテムは二人同時には出せないんよ」

にこ「っ......」

絵里「ダメよ、真姫...皆でクリアをしないと!!」

真姫「エリー!!!」

絵里「!」

真姫「光はあるわ、希望も、そう光に!光よ!!」

絵里「光?」

359: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/29(土) 00:33:38.75 ID:1Ab2d7Hn
穂乃果「逃がすと思う?」グッ

真姫「っ.....っ~~!!!早くっ!!!!絶対に皆を救うの!!」

絵里「真姫....」

にこ「っ.......」

真姫「頼んだわよ......」

にこ「行くわよ!!!絵里!!」グッ

絵里「真姫ぃ!!!」

真姫「光を壊して...新たな光を!!!」


にこ「スキル発動!!」

絵里「.......」

360: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/29(土) 00:36:35.44 ID:1Ab2d7Hn
穂乃果「逃げられちゃったか.....」

真姫「っ..........」

希「真姫ちゃん....」

穂乃果「まぁ、いいや....先に真姫ちゃんを...ね?」

真姫「やれるもんならやってみなさいよ!!!」


穂乃果「言われなくても、するよ」グッ

バリン!!!!!

真姫「!!!」

希「真姫ちゃん!!」

穂乃果「..........」

361: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/29(土) 00:40:19.72 ID:1Ab2d7Hn
希「っ....体が...力を使い果たしたみたいやね....」スー

真姫「私ももう動けないわ.....」

穂乃果「すごかったけど、もうおしまいだね」

真姫「っ.......」

穂乃果「じゃあ...また、後でね」スッ

真姫「.....そうね」

真姫(頼んだわよ、私の自慢の.....)


真姫(先輩......)

真姫「」ドサッ

『ゲームオーバー』

穂乃果「あと...二人....」

367: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/30(日) 00:21:47.34 ID:MFnRtRGy
ヒュン!

にこ「ここは.....別の空間?」

絵里「.........」

カチ...カチ....

にこ「これは時計?」

09:55

絵里「真姫.....」

にこ「........」

絵里「....二人になっちゃったわね....にこ」

368: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/30(日) 00:22:26.20 ID:MFnRtRGy
にこ「これからどうするの?」

絵里「どうするって....」

にこ「真姫ちゃん....」

絵里「にこ....」

にこ「あんなのどうしろって言うのよ....真姫ちゃんはスキルを使って命がけでやったっていうのに....しかも希もいて」

絵里「.........」

にこ「...勝てる訳ないでしょ!!あんなの!!」

絵里「でも、私達が諦めたら」

にこ「わかってるわ!!でも、どうしろって言うのよ!!」

絵里「っ......」

にこ「!!....ごめん、絵里....私...」

絵里「いいのよ....にこの気持ちはわかるから...」

にこ「........」

369: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/30(日) 00:26:45.82 ID:MFnRtRGy
にこ「成程、たしかに言われてみれば試してみる価値はあるわね」

絵里「賭けだけどね、これは」

にこ「正面からまともにやりやっても勝機は見えないし...やりましょう」

絵里「にこ....」

にこ「人生はギャンブル、それに賭けましょう...そして勝つのよ!絶対に!」

絵里「....そうね!!」

にこ「後は海未にも手伝ってもらいましょう」スッ

絵里「海未なら上手くやってくれそうね」

にこ「そうね」

371: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/30(日) 00:29:37.66 ID:MFnRtRGy
>>368>>369の間

絵里「実はあくまで可能性だけど、もしかしたらって...っていう考えがあるのよ」

にこ「考え?」

絵里「えぇ...でも、実際に上手くはいくかはわからないけど」

にこ「......」

絵里「根拠もない考えはだめよね、さすがに」

にこ「話して」

絵里「え?」

にこ「少しでも可能性があるならそれに賭けるしかないわ、にこには考えなんて浮かばないし、話しみて」

絵里「でも...」

にこ「いいから」

絵里「.....わかったわ」

372: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/30(日) 00:31:04.58 ID:MFnRtRGy
カチカチ...

01:15

にこ「これってこの空間にいられる残り時間の目安だったのね」

絵里「後、もう少しで...始まるのね」

にこ「えぇ、私達の最後の戦いよ」

絵里「絶対に帰りましょう!元の世界に」

にこ「言われなくてもそのつもりよ」

絵里「真姫...貴方の頑張りを絶対に無駄にしないから!」

にこ「先輩がカッコいいってことを思い知らせてあげるわ!」

絵里「行くわよ!!にこ!!」

にこ「えぇ!!」

373: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/30(日) 00:36:24.54 ID:MFnRtRGy
穂乃果「!....戻ってきたみたいだね....」

パー....

にこ 絵里「..........」

穂乃果「お帰り、二人共」

絵里「穂乃果.....」

穂乃果「あと二人でコンプリートなんだよー!ほら!!」スッ


ゴゴゴ.....

真姫『............』

にこ「!!真姫ちゃん!」

穂乃果「ふふふ.....」

絵里「.........」

374: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/30(日) 00:37:44.73 ID:MFnRtRGy
穂乃果「海未ちゃんーことりちゃん♪花陽ちゃんー凛ちゃん♪真姫ちゃん♪希ちゃん」

絵里「随分とご機嫌みたいね」

にこ「歌うなんて本当に余裕みたいね」

穂乃果「うん!だって二人共弱いから」

絵里「っ......」

穂乃果「さぁ、始めようか?終わりの始まりを」

絵里「そう簡単には!!」

にこ「やられるつもりはないわ!!」

375: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/30(日) 00:40:56.37 ID:MFnRtRGy
穂乃果「なら、7人の力で圧倒的に潰してあげるよ!!」スッ

パー....

にこ「絵里」

絵里「なに?にこ」

にこ「あんたの読み...当たってそうね」

絵里「みたいね!お願い、にこ!!」

にこ「OK!!」スッ

穂乃果「また、それ?無駄だよー」

にこ「やってみなきゃわからないわよ!!」ブン!!


ポン!!

海未「絵里、にこ...園田海未、全力で職務を全うしてみせます」

穂乃果「...海未ちゃん.....」

海未「穂乃果、勝負です」

376: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/30(日) 00:45:07.24 ID:MFnRtRGy
穂乃果「海未ちゃんが加わっても6人の力には勝てないよ!!」

パー!!

絵里「海未...貴方、武器は?」

海未「弓でも剣でも」スッ スッ

にこ「どこから出したのよ」

海未「薙刀でも...出せますよ」スッ

絵里「ハラショー...素晴らしいわ」

海未「それでどう戦います?私は3分15秒しかいることができませんので」

にこ「短っ、ウルトラマンみたいね」

絵里「...考えがあるの、私についてきて!!」ダッ

海未「わかりました....なら剣で行きましょう」サッ

にこ「........」

377: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/30(日) 00:51:26.96 ID:MFnRtRGy
絵里「やああああああ!!!」

穂乃果「結局、ただ突っ込んでくるだけか...まぁ、他に手がないもんね」

絵里「私は負けない!!」ブン!!

ガン!!

穂乃果「....だから、穂乃果には効かないよ」

絵里「えぇ、そうね!私のはね!!」

海未「.........」チャキン

穂乃果「!!」

海未「はぁ!!!」ブン!!

穂乃果「ぐっ!!」

ガキン!!

絵里「っち!!」

海未「....防がれましたか」

穂乃果「..............」

378: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/30(日) 00:52:34.15 ID:MFnRtRGy
穂乃果「やるじゃん、絵里ちゃん」

絵里「........」

穂乃果「絵里ちゃんが大袈裟に突っ込んでくるから...やけになってるかと思ったら、こういうことだったんだね」

海未「腕をあげましたね、穂乃果」

穂乃果「絵里ちゃんの背後から海未ちゃんが飛び出してくるなんてね、飛び出してくるまで気が付けなかったよ」

絵里「いい考えだと思ったのだけど...ダメだったわね」

穂乃果「ふふふ.....」


バリン!!!

穂乃果「!?」

にこ「..........」

穂乃果「!...にこちゃん!」

にこ「成程、こういうことだったのね」

379: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/30(日) 00:58:23.01 ID:MFnRtRGy
海未「あれは.....一体どういうことですか?」

穂乃果「........」

にこ「穂乃果...いえ、穂乃果の姿をしたあんたは何者?」

絵里「やっぱり、あれのカプセルにも入ってたのね...メンバーが」

海未「穂乃果が...二人?」

穂乃果『...........』

にこ「あんたなんなのよ」

穂乃果「さっきのは完全にそっちに気を向ける為に囮だったんだね」

絵里「そうよ」

穂乃果「なんでわかったの?」

絵里「真姫のおかげよ」

穂乃果「真姫ちゃん?」

絵里「.........」

380: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/30(日) 00:59:46.45 ID:MFnRtRGy
絵里「真姫は私にこう言っていたわ、光はあるわ、希望も、そう光に!光よ!」

穂乃果「.....」

絵里「そして光を壊して...新たな光をってね」

にこ「あんたは皆の力を使う時にこの皆が入っているカプセルから力をもらっていた...たしかに捕まっている5人のカプセルからは出るのは納得できるけど」

絵里「貴方が次に入る人用のカプセルと言っていた布で被っているカプセルまで光っていた」

にこ「ってことは誰かが入っている可能性が高いってね、そしてそれが」

絵里「穂乃果の可能性が高いってね!!」

穂乃果「真姫ちゃんめ....余計なことを」

にこ「そして、このカプセルを壊せばあんたは皆の力を出せないんじゃないかってね」

穂乃果「!!」

にこ「壊させてもらうわ!!」

381: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/30(日) 01:00:32.37 ID:MFnRtRGy
穂乃果「させない!!!」ブン!!

にこ「なっ!!!」

海未「は、早い!!」

にこ「っ...きゃああああああ!!!」ビリビリ!!

絵里「にこ!!」

にこ「っ.....」ドサッ

海未「!!!」

穂乃果「っ!!...体が....」

絵里「にこ!!!!」



にこ「...うっさいわね...聞こえてるわよ...」

絵里「!!」

海未「どうやらゲームオーバーにはなってないみたいですね」

絵里「よかった....」

382: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/30(日) 01:02:14.91 ID:MFnRtRGy
穂乃果「余計なことを!!....」

絵里「にこ!!大丈夫!?」

にこ「なんとかね...でも、もう立てそうにないわ...」

海未「絵里、他の皆のカプセルは私に任せてください!」スッ

穂乃果「!!!」

海未「撃ち抜きます!!!」

穂乃果「さ...させないよ!!」

海未「...........」ギリギリ.....

穂乃果「っ!!」

海未「...........」ヒュン!!ヒュン!!

バリン!!!バリン!!!!

穂乃果「この!!!」ブン!!

絵里「海未!!!」

海未「時間のようですね、それでは御機嫌よう」スー....

穂乃果「っ!!」

383: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/30(日) 01:03:26.73 ID:MFnRtRGy
絵里「私だけになってしまったわね、立っているのが」

穂乃果「ぐっ....」フラフラ

絵里「でも、今の状態なら私でも!!」

穂乃果「なめないでくれるかな?」フッ

絵里「!!」


ことり「カプセルが壊れたなら」

花陽「壊れていない仲間になればいいんだから」

絵里「っ.....」

花陽「さてと...続きを....」


バリン!!バリン!!

花陽「!?」

384: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/30(日) 01:08:14.88 ID:MFnRtRGy
絵里「!!あれは.....」

にこ「全く...世話をかけさせるんじゃないわよ....ばか...」


真姫「ふぅ...ありがとう、海未、助かったわ、貴方の攻撃のおかげよ」

海未「いえいえ、それよりも皆を開放しましょう」

絵里「真姫!!海未!!」

海未「絵里!!そいつの相手をお願いします、他の皆を助けます」

真姫「お願い!!エリー!!」

絵里「まかせて頂戴!!」


花陽「!私の邪魔をしないで!!」

絵里「やぁあああああ!!」ブン!!

花陽「!!」ガキン!!

絵里「貴方の相手はこっちよ」

花陽「~~!!!!」

385: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/30(日) 01:08:55.78 ID:MFnRtRGy
真姫「凛!!しっかりしなさい!!」

凛「....ん?真姫ちゃん?」

海未「起きなさい!!希!!」ガクガク

希「お!お!起きてるよ!!そ、そんなに強く揺らさないで!!!」


絵里「どうやら勝負ありみたいね」

花陽「っ.........」

絵里「さぁ!!終わりにしましょうか?」

花陽「...........」

386: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/30(日) 01:10:03.46 ID:MFnRtRGy
海未「ことり!大丈夫ですか!?」

ことり「うん....大丈夫だよ」

凛「かよちん、無事でよかったにゃー!!」

花陽「く、苦しいよ!!凛ちゃん」

穂乃果「」

希「おーい、穂乃果ちゃん!!」ペシぺシ

海未「穂乃果!!起きてください!!」

ことり「穂乃果ちゃん!!」


真姫「ごめん、もう魔力がないのよ...だから肩を貸すことくらいしかできなくて」

にこ「いいわよ、手間かけさせてごめん」

真姫「...全く、無茶するんだから」

にこ「あんたに言われたくないわよ」

真姫「そうかもね...」

387: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/30(日) 01:13:21.88 ID:MFnRtRGy
希「エリチ!!」

絵里「希!!」

凛「絵里ちゃん!女騎士みたいでカッコいいにゃ!」

花陽「たしかに金髪だから西洋風の鎧がとっても似合ってます!」

海未「そんなことを言ってる場合ですか!」

希「穂乃果ちゃんだけ目を覚まさないんよ!!エリチ!」

絵里「!.....」


絵里「貴方のせいなのかしら?」

穂乃果「..........」

絵里「穂乃果を返してくれる?」

388: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/30(日) 01:16:28.23 ID:MFnRtRGy
穂乃果「皆、この世界にいるべきなんだよ」

絵里「........」

穂乃果「この、穂乃果っていう子だって...貴方達だって思っていたじゃない!!皆とずっといたいって...離れたくないって」

穂乃果「だから叶えてあげたんだよ!!何が不満なの!?」

穂乃果「永遠の終わりもない、別れもないんだよ!!なんで嫌なのさ!!!」

絵里「たしかに貴方のいうことも一理あるわね」

海未「絵里!?」 

絵里「でも、それは生きているっていえるのかしら?幸せなのかしら?」

穂乃果「...どういう意味?」


絵里「人っていうのは出会いもあれば別れもある、生きている以上それは仕方のないことよ」

絵里「時には喧嘩をしたり、道を踏み外したとしても仲間同士でそれを助ける、支える」

絵里「だからこそ、人は限られた時間の中で人同士が強く結びついて、より強い絆にもなったりもするのよ」

絵里「たとえ離れてしまったとしても強い絆があれば決してそれは消えることはない、それが私達よ!!」

穂乃果「随分と厄介な人間を残してしまったみたいだね」

絵里「厄介な人間じゃないわ!私は絢瀬絵里、賢い可愛いエリーチカよ!!」

穂乃果「..........」

389: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/30(日) 01:19:14.72 ID:MFnRtRGy
グラグラ....!!!

絵里「!!!」

希「な、なに!?」

穂乃果「ふふふ...」

絵里「なにをしたの!!!」

穂乃果「このゲームの世界はまもなくリセットされる」

絵里「リセット!?」

穂乃果「皆、ゲームの世界の狭間に永遠に閉じ込めてあげる」

絵里「!!この!!!」ブン

ガキン!!

穂乃果「無駄だよ、リセット中だから私にはそんな攻撃は通らない」

絵里「!!」

穂乃果「ふふふ....」

390: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/30(日) 01:21:28.86 ID:MFnRtRGy
凛「このままだとまずいよ!!どうすれば!」

希「どうするって言っても....」

海未「まともな攻撃ができるのは絵里だけなのに絵里の攻撃が通らないとなると」


『スキルが解放されました』

絵里「え」

『スキルが解放されました』

絵里「こんなタイミングで?....どんなスキルかしら?....!!これは!!」

絵里「...皆、力を貸して!!」

391: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/30(日) 01:22:35.96 ID:MFnRtRGy
絵里「ことり!」スッ

ことり「穂乃果ちゃんを助けてあげて!」

絵里「花陽!」スッ

花陽「絵里ちゃん頑張って!」

絵里「凛!」スッ

凛「最後はカッコよく決めてほしいにゃ!」

絵里「希!」スッ

希「頼んだよ、エリチ」

絵里「海未!」 スッ

海未「穂乃果のことをお願いします!」

394: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/30(日) 01:25:57.33 ID:MFnRtRGy
絵里「真姫」スッ

真姫「決めてきなさい、エリー」

絵里「にこ」スッ

にこ「全く...おいしいとこを持っていくんだから」



絵里「穂乃果!!」

穂乃果「!!」

絵里「今...私と皆の絆で皆を助ける!!!」

穂乃果「な、なに?虹みたいに光るその剣は!?」

絵里「私のスキルは...仲間が7人以上いる時に仲間の力を自分の力にすることができる!!」

穂乃果「!!!」

絵里「これが私達の力よ!!!」ブン!!

穂乃果「っ....ああああああああああ!!!!!!!」

絵里「..........」

395: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/30(日) 01:27:09.94 ID:MFnRtRGy
穂乃果「....ん?」

海未「穂乃果!?」

ことり「穂乃果ちゃん!?」

穂乃果「あれ?穂乃果いつの間にか...寝てた?」

海未「元に戻ったみたいですね...よかったです...」

ことり「っ...穂乃果ちゃん!!」

穂乃果「!!ちょ!ちょっと苦しいよ!!ことりちゃん!!」



希「どうやら元に戻ったみたいやね」

凛「これでやっと帰れるのかなー?」

花陽「なんか、ほっとしたらお腹空いてきました」

希「じゃあ、帰りにどっかに寄っていく?」

花陽「はい!是非!!」

凛「凛も行くにゃー!!」

396: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/30(日) 01:27:51.35 ID:MFnRtRGy
絵里「ふぅ....」

真姫「すごい威力だったわね、エリー」

にこ「全く、最後いいところを全部持っていかれちゃったわね」

絵里「まぁ、私、一応ユニットリーダーだから」

真姫「そうね...」

にこ「もうこんな体験はこりごりよ、体が痛いわ....」

絵里「帰りましょうか?私達の世界へ」

真姫「えぇ」

にこ「そうね」

397: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/30(日) 01:28:38.59 ID:MFnRtRGy
にこ「......」カチャカチャ

絵里「やぁ!はぁ!」カチャカチャ

真姫「....相変わらずオーバーアクションね...」

にこ「さぁ...これでフィ二ッシュよ!!」ガチャカチャ

絵里「あぁ!!」

GAME SET!!

にこ「また、にこの勝ちね!」

絵里「っ!....」

真姫「はい、にこちゃんの5連勝」

398: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/30(日) 01:30:33.27 ID:MFnRtRGy
絵里「えー!!!!!」

にこ 真姫「!!!!」ビクッ

絵里「すぐに行くわ!!」

真姫「どうしたのよ、いきなり大きな声を出して」

絵里「希が新しいゲームを買ったんだって、それで皆、集まってゲームをしてるそうよ!」

にこ「!!」

絵里「リリーホワイトとプランタンはもう希の家で合流してるらしいわ、ビビも来ないかって?」

にこ「そりゃあ...もちろん」

真姫「行くわ!」

絵里「そうよね、よし、行きましょう!!」

399: 名無しで叶える物語(笑) 2018/09/30(日) 01:32:04.04 ID:MFnRtRGy
絵里「あ!ちょっと待って!いつものをしましょう」

真姫「え?また?」

にこ「好きねぇ、絵里も」

絵里「いいから!やるわよ!!」


にこ「にこ!!」

真姫「真姫!!」

絵里「エリーチカ!!」

にこ 真姫 絵里「ビビ!!ゲームスタート!!!」


おしまい

引用元: 絵里「BⅰBⅰは負けない」