1: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/04/02(火) 19:57:01.654 ID:qHz9eh5u0.net
男「お前は一生に一度は言ってみたい台詞ってある?」
女「いいニュースと悪いニュースがある」
男「は?」
女「だから、“いいニュースと悪いニュースがある”」
男「ああ、いきなり答えてたのか」
女「よく映画なんかであるでしょ。いいニュースと悪いニュースがある、どっちを先に聞きたいって」
男「あるある」
女「いいニュースと悪いニュースがある」
男「は?」
女「だから、“いいニュースと悪いニュースがある”」
男「ああ、いきなり答えてたのか」
女「よく映画なんかであるでしょ。いいニュースと悪いニュースがある、どっちを先に聞きたいって」
男「あるある」
2: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/04/02(火) 20:00:38.791 ID:qHz9eh5u0.net
男「その台詞が出た時って、大抵どっちかがどっちかを上書きしちゃうパターンだよな」
男「たとえば、いいニュースは車でお出迎えが来たよ、悪いニュースはただしパトカーだけど、みたいな」
男「逆パターンだと、悪いニュースは体調悪いから病院行った、いいニュースは妊娠してた、とか」
女「そう、そんな感じ」
男「ちなみにお前ならどっちを先に聞く?」
女「私は悪いニュースかな。悪いことを先に済ませたいし」
男「俺はいいニュースだな。飯も好きなもんを先に食う主義だし」
男「たとえば、いいニュースは車でお出迎えが来たよ、悪いニュースはただしパトカーだけど、みたいな」
男「逆パターンだと、悪いニュースは体調悪いから病院行った、いいニュースは妊娠してた、とか」
女「そう、そんな感じ」
男「ちなみにお前ならどっちを先に聞く?」
女「私は悪いニュースかな。悪いことを先に済ませたいし」
男「俺はいいニュースだな。飯も好きなもんを先に食う主義だし」
5: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/04/02(火) 20:03:31.649 ID:qHz9eh5u0.net
女「で、あんたは何かあるの? 一生に一度は言ってみたい台詞」
男「うーん、そうだな……」
男「“人違いだよ”っていってみたい」
女「どういうこと?」
男「たとえば、あなた有名な××さんじゃないですかって聞かれた時に人違いだよ、なーんて」
男「だけど、俺の正体はその××さんなんだけどね!」
女「中学生がする妄想みたいなシチュエーションね……」
男「うるさい」
男「うーん、そうだな……」
男「“人違いだよ”っていってみたい」
女「どういうこと?」
男「たとえば、あなた有名な××さんじゃないですかって聞かれた時に人違いだよ、なーんて」
男「だけど、俺の正体はその××さんなんだけどね!」
女「中学生がする妄想みたいなシチュエーションね……」
男「うるさい」
8: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/04/02(火) 20:07:13.168 ID:qHz9eh5u0.net
男「他になにかあるか?」
女「んー……“語るに落ちた”っていってみたい」
男「語るに落ちた?」
女「ようするに、口を滑らせた相手に使う台詞なんだけど」
女「語るに落ちたって語感がかっこよくて、一度でいいからいってみたい」
男「フィクションならともかく、現実じゃ誰かが口を滑らすなんて、なかなかないもんなぁ」
女「んー……“語るに落ちた”っていってみたい」
男「語るに落ちた?」
女「ようするに、口を滑らせた相手に使う台詞なんだけど」
女「語るに落ちたって語感がかっこよくて、一度でいいからいってみたい」
男「フィクションならともかく、現実じゃ誰かが口を滑らすなんて、なかなかないもんなぁ」
9: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/04/02(火) 20:09:52.660 ID:qHz9eh5u0.net
女「あんたは他にある?」
男「“パーフェクトだ”……っていってみたいかも」
女「よく分からないんだけど、たとえばどういうシチュエーションで?」
男「たとえば、誰かがなにか試験だか試練をやり遂げたとするじゃん?」
男「そこへ、俺が拍手しながら現れて、パーフェクトだ……っていってやりたい」
男「絶対強キャラだろ、こんなの!」
女「あんたはまず、強キャラになる努力をしないとね」
男「“パーフェクトだ”……っていってみたいかも」
女「よく分からないんだけど、たとえばどういうシチュエーションで?」
男「たとえば、誰かがなにか試験だか試練をやり遂げたとするじゃん?」
男「そこへ、俺が拍手しながら現れて、パーフェクトだ……っていってやりたい」
男「絶対強キャラだろ、こんなの!」
女「あんたはまず、強キャラになる努力をしないとね」
10: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/04/02(火) 20:12:16.932 ID:qHz9eh5u0.net
女「あと、“ネタはあがってるんだ”ともいってみたいかな」
男「取り調べとかで使うアレ?」
女「そうそう」
女「言い逃れしようとしてる犯人に証拠を突きつけて、ビシッと」
男「さっきの語るに落ちたもそうだけど、お前は刑事が向いてるのかもしれないな」
女「たしかに刑事ドラマ大好き!」
男「取り調べとかで使うアレ?」
女「そうそう」
女「言い逃れしようとしてる犯人に証拠を突きつけて、ビシッと」
男「さっきの語るに落ちたもそうだけど、お前は刑事が向いてるのかもしれないな」
女「たしかに刑事ドラマ大好き!」
12: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/04/02(火) 20:15:25.057 ID:qHz9eh5u0.net
男「なにかあるかなぁ……一生に一度でいいから言いたい台詞……」
男「あ、そうだ! “立て、立つんだ!”ってのもいいたいかも」
女「ボクシングとかで?」
男「そうそう、倒れた選手に俺が叫んで、俺の言葉で選手は立ち上がって……勝つ!」
男「もう気分は名トレーナー!」
女「生では無理だけど、テレビの前でなら実現できるかもね」
男「あ、そうだ! “立て、立つんだ!”ってのもいいたいかも」
女「ボクシングとかで?」
男「そうそう、倒れた選手に俺が叫んで、俺の言葉で選手は立ち上がって……勝つ!」
男「もう気分は名トレーナー!」
女「生では無理だけど、テレビの前でなら実現できるかもね」
15: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/04/02(火) 20:18:12.801 ID:qHz9eh5u0.net
男「他にはある?」
女「今思いついたけど、“寝言は寝て言え”っていってみたい」
男「ああ、よくあるフレーズだな」
女「なんかかっこよくない? この台詞自体がウィットに富んだジョーク感あるし」
男「分かる。ようするに、ふざけたこと言うなって意味なんだけど、気のきいてる感じするわ」
女「起きてる相手に寝言ってのがいいし、しかも寝て言えってのがさらにいいよね」
女「今思いついたけど、“寝言は寝て言え”っていってみたい」
男「ああ、よくあるフレーズだな」
女「なんかかっこよくない? この台詞自体がウィットに富んだジョーク感あるし」
男「分かる。ようするに、ふざけたこと言うなって意味なんだけど、気のきいてる感じするわ」
女「起きてる相手に寝言ってのがいいし、しかも寝て言えってのがさらにいいよね」
16: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/04/02(火) 20:21:21.268 ID:qHz9eh5u0.net
女「あんたはまだある?」
男「んー……命乞いをやってみたい」
女「命乞い?」
男「たとえば、“命だけは助けてくれ!”って」
女「強キャラに憧れてるのに、そんな情けない台詞いいたいの?」
男「普通に生きてりゃ命乞いするような場面なんて、まず出くわさないじゃん?」
男「だけど一回ぐらいならそういう場面に遭遇してもいいかな、と思ってる。死にたくはないけど」
男「んー……命乞いをやってみたい」
女「命乞い?」
男「たとえば、“命だけは助けてくれ!”って」
女「強キャラに憧れてるのに、そんな情けない台詞いいたいの?」
男「普通に生きてりゃ命乞いするような場面なんて、まず出くわさないじゃん?」
男「だけど一回ぐらいならそういう場面に遭遇してもいいかな、と思ってる。死にたくはないけど」
19: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/04/02(火) 20:25:13.795 ID:qHz9eh5u0.net
女「あと私は“やったか!?”っていってみたい」
男「やったか?」
女「ほら、敵にたくさん攻撃して今の台詞を吐いたら、やってない……的な」
男「ああ、よくある! 絶対効いてないやつな!」
女「あんたのさっきの命乞いじゃないけど、一度ぐらい体験してもいいかなって感じ」
男「やったか?」
女「ほら、敵にたくさん攻撃して今の台詞を吐いたら、やってない……的な」
男「ああ、よくある! 絶対効いてないやつな!」
女「あんたのさっきの命乞いじゃないけど、一度ぐらい体験してもいいかなって感じ」
20: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/04/02(火) 20:28:12.363 ID:qHz9eh5u0.net
女「最後になにかある?」
男「台詞じゃないんだけど……」
男「驚くことをいわれて、飲んでるものを“ブッ!”と噴き出すやつやってみたい」
女「あれも現実じゃなかなかないよね」
男「ああ、笑って噴くことはあっても、驚いて噴くってのはまずないもん」
男「とまぁ、こんなところか」
女「結構あるもんだねー、一生に一度は言ってみたい台詞」
男「お互い、いつかどこかで言えるといいな!」
――――
――
男「台詞じゃないんだけど……」
男「驚くことをいわれて、飲んでるものを“ブッ!”と噴き出すやつやってみたい」
女「あれも現実じゃなかなかないよね」
男「ああ、笑って噴くことはあっても、驚いて噴くってのはまずないもん」
男「とまぁ、こんなところか」
女「結構あるもんだねー、一生に一度は言ってみたい台詞」
男「お互い、いつかどこかで言えるといいな!」
――――
――
21: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/04/02(火) 20:31:42.706 ID:qHz9eh5u0.net
男「こんなところに急に呼び出して、なんの用だよ?」
女「ま、いいから座って」
男「……?」
男「その前に水飲んでいいか? 急いで来たからノド渇いちゃって」
女「飲んでいいよ」
男「……」グビグビ
男「んで、話って?」
女「単刀直入にいうけど――」
女「ま、いいから座って」
男「……?」
男「その前に水飲んでいいか? 急いで来たからノド渇いちゃって」
女「飲んでいいよ」
男「……」グビグビ
男「んで、話って?」
女「単刀直入にいうけど――」
22: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/04/02(火) 20:34:18.753 ID:qHz9eh5u0.net
女「あんた、浮気したでしょ」
男「ブッ!」
男「げほっ、げほっ……な、なんだよいきなり……」
女「浮気……したよね?」
男「し、してねえよ! いったいなんの根拠があって――」
男「ブッ!」
男「げほっ、げほっ……な、なんだよいきなり……」
女「浮気……したよね?」
男「し、してねえよ! いったいなんの根拠があって――」
24: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/04/02(火) 20:37:08.106 ID:qHz9eh5u0.net
女「実は見かけたんだよね。あんたが知らない女と歩いてるとこ」
男「人違いだよ……俺は全く心当たりないもん」
女「あくまでシラを切るんだ?」
男「シラを切るもなにも、俺は潔白だっつーの!」
男「人違いだよ……俺は全く心当たりないもん」
女「あくまでシラを切るんだ?」
男「シラを切るもなにも、俺は潔白だっつーの!」
26: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/04/02(火) 20:40:13.373 ID:qHz9eh5u0.net
女「残念だけど、ネタはあがってるの」
男「へ?」
女「これ見て。あんたが女と腕組んで歩いてる」
男「……お前、スマホで撮ってたのか」
女「これ見ても、人違いだなんて言える? どう見てもあんただよね、これ」
男「いや、この女は……えぇと……」
男「へ?」
女「これ見て。あんたが女と腕組んで歩いてる」
男「……お前、スマホで撮ってたのか」
女「これ見ても、人違いだなんて言える? どう見てもあんただよね、これ」
男「いや、この女は……えぇと……」
28: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/04/02(火) 20:43:22.825 ID:qHz9eh5u0.net
男「親戚だよ! 親戚の女! 買い物に付き合ってたんだ」
女「普通、親戚の女と腕組んで歩く?」
男「歩くよ! 俺の家系は、親戚同士仲がいいからさ……ハハ」
女「寝言は寝て言え」ギロッ
男「ひっ!」
女「そんな言い訳が通用すると思ってんの?」
男「だけど、なんといわれようと、この女は親戚なんだよ! 浮気じゃないの!」
女「普通、親戚の女と腕組んで歩く?」
男「歩くよ! 俺の家系は、親戚同士仲がいいからさ……ハハ」
女「寝言は寝て言え」ギロッ
男「ひっ!」
女「そんな言い訳が通用すると思ってんの?」
男「だけど、なんといわれようと、この女は親戚なんだよ! 浮気じゃないの!」
31: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/04/02(火) 20:46:22.750 ID:qHz9eh5u0.net
女「ふうん……」
女「だったらこの女と東地区のホテル街に行ったのはどう説明つける気?」
男「!」
男「残念でした! 俺らが行ったのは西地区のホテル街! 東地区なんて……」ハッ
男「あ……」
女「語るに落ちたわね」
女「だったらこの女と東地区のホテル街に行ったのはどう説明つける気?」
男「!」
男「残念でした! 俺らが行ったのは西地区のホテル街! 東地区なんて……」ハッ
男「あ……」
女「語るに落ちたわね」
35: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/04/02(火) 20:49:27.967 ID:qHz9eh5u0.net
女「やっぱあんた、この女とホテル行ったのね」
男「フ、フフフ……」
女「?」
男「パーフェクトだ」
女「は?」
男「お前がそこまで俺を気にかけてくれているとは知らなかった」
男「そう! 俺はお前の愛情を試そうとして、その女とデートを……」
女「ふざけるな」ギロッ
男「は、はい……すみません」
男「フ、フフフ……」
女「?」
男「パーフェクトだ」
女「は?」
男「お前がそこまで俺を気にかけてくれているとは知らなかった」
男「そう! 俺はお前の愛情を試そうとして、その女とデートを……」
女「ふざけるな」ギロッ
男「は、はい……すみません」
36: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/04/02(火) 20:52:23.245 ID:qHz9eh5u0.net
女「ずばり聞くわよ」
女「やったか!?」
男「や、やってない! やってない!」
女「ホテル入っておいて、やってないの!? 信じらんない!」
男「本当だって! マジで! やってないんだよ!」
女「じゃあ聞くけど、なんでやってないの?」
男「あの、その……」
女「やったか!?」
男「や、やってない! やってない!」
女「ホテル入っておいて、やってないの!? 信じらんない!」
男「本当だって! マジで! やってないんだよ!」
女「じゃあ聞くけど、なんでやってないの?」
男「あの、その……」
39: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/04/02(火) 20:55:34.185 ID:qHz9eh5u0.net
男「正確にはやってないというかできなかったんだ」
男「お前以外の女とホテルに入った後ろめたさからなのか知らないけど……ちっとも立たなくてさ」
男「立て、立つんだ! ……って心で念じても全然ダメで」
男「それで相手の女は愛想尽かして、出ていっちゃったんだ」
男「だから……マジでやってない」
女「どうやら本当みたいね」
男「お前以外の女とホテルに入った後ろめたさからなのか知らないけど……ちっとも立たなくてさ」
男「立て、立つんだ! ……って心で念じても全然ダメで」
男「それで相手の女は愛想尽かして、出ていっちゃったんだ」
男「だから……マジでやってない」
女「どうやら本当みたいね」
40: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/04/02(火) 20:58:42.370 ID:qHz9eh5u0.net
男「な……だから、肉体関係まではいってないんだよ! しかももう愛想尽かされたんだよ!」
男「だから……許してくれ、頼む! もう二度とこんなことしない!」
女「……」
女「いいニュースと悪いニュースがある」
男「へ?」
女「どっちから聞きたい?」
男「じゃあ……いい方で」
男「だから……許してくれ、頼む! もう二度とこんなことしない!」
女「……」
女「いいニュースと悪いニュースがある」
男「へ?」
女「どっちから聞きたい?」
男「じゃあ……いい方で」
41: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/04/02(火) 21:01:39.269 ID:qHz9eh5u0.net
女「今回の浮気は許してあげる」
男「ホント!?」
女「今日私たち、お互い一生に一度は言いたい台詞をたくさん言えて、ちょっと満足したし」
男「そういえば……。それで、悪いニュースってのは?」
女「許すってのは……これから私があんたに行う制裁に耐え切れたらの話ね」パキポキ
男「命だけは助けてくれえええええ!!!」
完
男「ホント!?」
女「今日私たち、お互い一生に一度は言いたい台詞をたくさん言えて、ちょっと満足したし」
男「そういえば……。それで、悪いニュースってのは?」
女「許すってのは……これから私があんたに行う制裁に耐え切れたらの話ね」パキポキ
男「命だけは助けてくれえええええ!!!」
完
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