1: 名無しで叶える物語(笑) 2019/04/06(土) 02:15:49.85 ID:uq9GcIPO
酔った勢いで書いたため、キャラ崩壊、設定のブレなどあります。
淡々と進み、淡々と終わります。
以上、よろしくお願いします。
善子「よっ」
ルビィ「あ、ヨハネちゃん」
善子「善子よ」
ルビィ「へへ」
善子「まったく…。遅刻?」
ルビィ「ううん、セーフ」
善子「焦ったわ。あんた結構遅刻しがちだから」
ルビィ「そうかなぁ…?」
善子「そうよ」
淡々と進み、淡々と終わります。
以上、よろしくお願いします。
善子「よっ」
ルビィ「あ、ヨハネちゃん」
善子「善子よ」
ルビィ「へへ」
善子「まったく…。遅刻?」
ルビィ「ううん、セーフ」
善子「焦ったわ。あんた結構遅刻しがちだから」
ルビィ「そうかなぁ…?」
善子「そうよ」
2: 名無しで叶える物語(笑) 2019/04/06(土) 02:18:21.30 ID:uq9GcIPO
善子「ま、いいわ。どこ行くの?」
ルビィ「分かんない」
善子「は?」
ルビィ「分かんない」
善子「いや聞こえてたわ」
善子「ルビィが誘ったんでしょうが」
ルビィ「えへへ」
善子「えへへじゃねーやい」
ルビィ「お散歩」
ルビィ「したいな、善子ちゃんと。お話しながら」
善子「なんじゃそりゃ」
ルビィ「やだ?」
善子「やだじゃないけど」
善子「それでいいの?」
ルビィ「うゆっ」
善子「うゆて」
善子「懐かしいな」
ルビィ「えへ」
善子「可愛いなこんちくしょう」
ルビィ「分かんない」
善子「は?」
ルビィ「分かんない」
善子「いや聞こえてたわ」
善子「ルビィが誘ったんでしょうが」
ルビィ「えへへ」
善子「えへへじゃねーやい」
ルビィ「お散歩」
ルビィ「したいな、善子ちゃんと。お話しながら」
善子「なんじゃそりゃ」
ルビィ「やだ?」
善子「やだじゃないけど」
善子「それでいいの?」
ルビィ「うゆっ」
善子「うゆて」
善子「懐かしいな」
ルビィ「えへ」
善子「可愛いなこんちくしょう」
3: 名無しで叶える物語(笑) 2019/04/06(土) 02:19:16.63 ID:uq9GcIPO
善子「まあいい。行くわよ」
ルビィ「おっしゃ」
善子「なんなの」
ルビィ「ほら行こ!明日になっちゃうよ」
善子「ならないでしょまだ昼よあんた」
ルビィ「カモンカモ--------ン!」
善子「いやそれも懐かしいな」
―――――
善子「ってルビィ?聞いてる?」
ルビィ「はっ、ごめん。何だっけ?」
善子「だからね」
善子「冬は生を実感しやすい季節だなって」
ルビィ「……?」
善子「可哀そうなものを見る目はやめて」
ルビィ「おっしゃ」
善子「なんなの」
ルビィ「ほら行こ!明日になっちゃうよ」
善子「ならないでしょまだ昼よあんた」
ルビィ「カモンカモ--------ン!」
善子「いやそれも懐かしいな」
―――――
善子「ってルビィ?聞いてる?」
ルビィ「はっ、ごめん。何だっけ?」
善子「だからね」
善子「冬は生を実感しやすい季節だなって」
ルビィ「……?」
善子「可哀そうなものを見る目はやめて」
4: 名無しで叶える物語(笑) 2019/04/06(土) 02:20:01.95 ID:uq9GcIPO
善子「ほら、なんというか」
善子「普段呼吸って意識しないじゃない」
ルビィ「うん」
善子「気温が低いと、吐く息が白いじゃない」
善子「息が白くなってるのを見るとさ」
善子「あー私今呼吸してるんだなって」
善子「生き物なんだなって改めて感じさせられるわけよ」
ルビィ「あー、ちょっと分かるかも」
善子「だべさ」
ルビィ「だべな」
善子「せやろ」
ルビィ「せやな」
善子「普段呼吸って意識しないじゃない」
ルビィ「うん」
善子「気温が低いと、吐く息が白いじゃない」
善子「息が白くなってるのを見るとさ」
善子「あー私今呼吸してるんだなって」
善子「生き物なんだなって改めて感じさせられるわけよ」
ルビィ「あー、ちょっと分かるかも」
善子「だべさ」
ルビィ「だべな」
善子「せやろ」
ルビィ「せやな」
5: 名無しで叶える物語(笑) 2019/04/06(土) 02:20:47.50 ID:uq9GcIPO
―――――
善子「ルビィさ」
ルビィ「うん?」
善子「そろそろ、進路教えなさいよ」
ルビィ「……あ……うん……その……」
善子「……歯切れ悪いわね」
ルビィ「だって」
ルビィ「善子ちゃんさ」
善子「うん?」
ルビィ「怒らない?」
善子「なんで私が怒るのよ」
ルビィ「いや、だってね」
ルビィ「善子ちゃんと同じ大学行くから」
善子「…………はぁ!?」
善子「いや聞いてないわよそれ!!」
善子「ルビィさ」
ルビィ「うん?」
善子「そろそろ、進路教えなさいよ」
ルビィ「……あ……うん……その……」
善子「……歯切れ悪いわね」
ルビィ「だって」
ルビィ「善子ちゃんさ」
善子「うん?」
ルビィ「怒らない?」
善子「なんで私が怒るのよ」
ルビィ「いや、だってね」
ルビィ「善子ちゃんと同じ大学行くから」
善子「…………はぁ!?」
善子「いや聞いてないわよそれ!!」
6: 名無しで叶える物語(笑) 2019/04/06(土) 02:21:42.21 ID:uq9GcIPO
ルビィ「言ってないもん」
善子「いや……そうだけど……えぇ……」
善子「……てか何で今まで黙ってたのよ」
ルビィ「……サプライズ……的な……?」
善子「……いやサプライズて」
善子「嬉しいが」
ルビィ「嬉しいんだ」
善子「そりゃ、まぁ……嬉しいわよ」
ルビィ「へ~嬉しいんだ~♡」
善子「うっさい」ビシッ
ルビィ「あだっ」
善子「なに、もしかして今日呼び出したのこの話のためだった?」
ルビィ「……」
善子「だんまりか」
ルビィ「善子ちゃん」
善子「はい」
ルビィ「あのね……」
ルビィ「大好きです」
おわり
善子「いや……そうだけど……えぇ……」
善子「……てか何で今まで黙ってたのよ」
ルビィ「……サプライズ……的な……?」
善子「……いやサプライズて」
善子「嬉しいが」
ルビィ「嬉しいんだ」
善子「そりゃ、まぁ……嬉しいわよ」
ルビィ「へ~嬉しいんだ~♡」
善子「うっさい」ビシッ
ルビィ「あだっ」
善子「なに、もしかして今日呼び出したのこの話のためだった?」
ルビィ「……」
善子「だんまりか」
ルビィ「善子ちゃん」
善子「はい」
ルビィ「あのね……」
ルビィ「大好きです」
おわり
7: 名無しで叶える物語(笑) 2019/04/06(土) 02:22:31.49 ID:uq9GcIPO
はー寒い寒い。今日は一段と冷えます。
私は今、善子ちゃんを待っています。
急な呼び出しにも答えてくれる彼女のフットワークの軽さは
恐らくAO入試で進学先が決定していることと密接な関係があるのでしょう。
善子「よっ」
ルビィ「あ、ヨハネちゃん」
軽快な挨拶と共に現れた善子ちゃんは、もこもこでした。
善子ちゃんは寒いのが嫌いで、冬になるとかなり着込んで
新種の生き物みたいになってしまいます。
私はそれを見るのが冬の楽しみになっていて、
でも本人には伝えたことがありません。
善子「善子よ」
ルビィ「へへ」
私は今、善子ちゃんを待っています。
急な呼び出しにも答えてくれる彼女のフットワークの軽さは
恐らくAO入試で進学先が決定していることと密接な関係があるのでしょう。
善子「よっ」
ルビィ「あ、ヨハネちゃん」
軽快な挨拶と共に現れた善子ちゃんは、もこもこでした。
善子ちゃんは寒いのが嫌いで、冬になるとかなり着込んで
新種の生き物みたいになってしまいます。
私はそれを見るのが冬の楽しみになっていて、
でも本人には伝えたことがありません。
善子「善子よ」
ルビィ「へへ」
8: 名無しで叶える物語(笑) 2019/04/06(土) 02:23:08.84 ID:uq9GcIPO
善子ちゃんは千歌ちゃん達が卒業してから
ガチガチの一般人になりました。
最上級生になったことが、彼女の意識に変化をもたらしたのでしょうか。
うーん、今更路線変更をしてもねぇ……。
善子「まったく…。遅刻?」
ルビィ「ううん、セーフ」
私は約束の時間よりも15分早く着いていました。
善子ちゃんは5分前の到着。実はそういうところ、きっちりしているのです。
わざわざ遅刻かどうか確認するということは、
彼女のことですから、持ち前の不運によって時計が止まっていたのでは……
などと考えていたのかもしれません。
ガチガチの一般人になりました。
最上級生になったことが、彼女の意識に変化をもたらしたのでしょうか。
うーん、今更路線変更をしてもねぇ……。
善子「まったく…。遅刻?」
ルビィ「ううん、セーフ」
私は約束の時間よりも15分早く着いていました。
善子ちゃんは5分前の到着。実はそういうところ、きっちりしているのです。
わざわざ遅刻かどうか確認するということは、
彼女のことですから、持ち前の不運によって時計が止まっていたのでは……
などと考えていたのかもしれません。
9: 名無しで叶える物語(笑) 2019/04/06(土) 02:23:52.35 ID:uq9GcIPO
善子「焦ったわ。あんた結構遅刻しがちだから」
ルビィ「そうかなぁ…?」
どうやら私が基準のようでした。失敬な。
しかし思い返してみると、善子ちゃんとの待ち合わせに
遅刻しなかったことが無いような気がします。
まあいっか。
善子「そうよ」
善子「ま、いいわ。どこ行くの?」
ルビィ「分かんない」
善子「は?」
ルビィ「分かんない」
ルビィ「そうかなぁ…?」
どうやら私が基準のようでした。失敬な。
しかし思い返してみると、善子ちゃんとの待ち合わせに
遅刻しなかったことが無いような気がします。
まあいっか。
善子「そうよ」
善子「ま、いいわ。どこ行くの?」
ルビィ「分かんない」
善子「は?」
ルビィ「分かんない」
10: 名無しで叶える物語(笑) 2019/04/06(土) 02:24:22.95 ID:uq9GcIPO
唖然とする善子ちゃんに、もう一度同じ言葉を返しました。
本当に決めていませんでした。今日の目的は決まっているのですが、
目的を遂行するために、遊びに行く必要はなかったのです。
善子「いや聞こえてたわ」
善子「ルビィが誘ったんでしょうが」
ルビィ「えへへ」
善子「えへへじゃねーやい」
ルビィ「お散歩」
ルビィ「したいな、善子ちゃんと。お話しながら」
善子「なんじゃそりゃ」
ルビィ「やだ?」
善子「やだじゃないけど」
「やだじゃない」ってなんでしょう。普通、「嫌じゃない」って言いませんか。
可愛いな。
善子「それでいいの?」
ルビィ「うゆっ」
善子「うゆて」
善子「懐かしいな」
本当に決めていませんでした。今日の目的は決まっているのですが、
目的を遂行するために、遊びに行く必要はなかったのです。
善子「いや聞こえてたわ」
善子「ルビィが誘ったんでしょうが」
ルビィ「えへへ」
善子「えへへじゃねーやい」
ルビィ「お散歩」
ルビィ「したいな、善子ちゃんと。お話しながら」
善子「なんじゃそりゃ」
ルビィ「やだ?」
善子「やだじゃないけど」
「やだじゃない」ってなんでしょう。普通、「嫌じゃない」って言いませんか。
可愛いな。
善子「それでいいの?」
ルビィ「うゆっ」
善子「うゆて」
善子「懐かしいな」
11: 名無しで叶える物語(笑) 2019/04/06(土) 02:25:00.13 ID:uq9GcIPO
私も変わりました。滑舌が悪かったのを矯正して、
姉のようにはきはきと喋るように。
なので今、1年以上ぶりに
うゆ。と、言ってみました。
なんだか恥ずかしくなって、誤魔化すように笑います。
ルビィ「えへ」
善子「可愛いなこんちくしょう」
善子「まあいい。行くわよ」
ルビィ「おっしゃ」
善子「なんなの」
つい、テンションが上がってしまいました。
可愛いって、善子ちゃんに言われたのが
嬉しくって、照れ隠しです。顔赤くなってないかな。
姉のようにはきはきと喋るように。
なので今、1年以上ぶりに
うゆ。と、言ってみました。
なんだか恥ずかしくなって、誤魔化すように笑います。
ルビィ「えへ」
善子「可愛いなこんちくしょう」
善子「まあいい。行くわよ」
ルビィ「おっしゃ」
善子「なんなの」
つい、テンションが上がってしまいました。
可愛いって、善子ちゃんに言われたのが
嬉しくって、照れ隠しです。顔赤くなってないかな。
12: 名無しで叶える物語(笑) 2019/04/06(土) 02:25:41.71 ID:uq9GcIPO
ルビィ「ほら行こ!明日になっちゃうよ」
善子「ならないでしょまだ昼よあんた」
ルビィ「カモンカモ--------ン!」
正直に言って、馬鹿みたいにテンションが上がってしまって、
夏への扉の鞠莉ちゃんになってしまいました。
……鞠莉ちゃんは元気でしょうか。ご健勝でしょうか。
多分元気モリモリでしょうね、鞠莉ちゃんですものね。
なんだか不意に寂しい気持ちと嬉しい気持ちと、
恥ずかしい気持ちとがぶんぶん混ざり合って
涙が出そうです。全部冬のせいだ。
善子「いやそれも懐かしいな」
善子「ならないでしょまだ昼よあんた」
ルビィ「カモンカモ--------ン!」
正直に言って、馬鹿みたいにテンションが上がってしまって、
夏への扉の鞠莉ちゃんになってしまいました。
……鞠莉ちゃんは元気でしょうか。ご健勝でしょうか。
多分元気モリモリでしょうね、鞠莉ちゃんですものね。
なんだか不意に寂しい気持ちと嬉しい気持ちと、
恥ずかしい気持ちとがぶんぶん混ざり合って
涙が出そうです。全部冬のせいだ。
善子「いやそれも懐かしいな」
13: 名無しで叶える物語(笑) 2019/04/06(土) 02:26:45.01 ID:uq9GcIPO
―――――
とりあえず歩きながらおしゃべりをしているのですが
私はそれどころではありませんでした。
善子ちゃん。善子ちゃんを見ています。
彼女のまつ毛は多分私の倍くらいの長さで、
乾燥しているのに髪の毛はこれでもかってくらい、
熟れた果実みたいに瑞々しくって艶々で、
さっきからぱくぱくしている唇もすごく―
善子「ってルビィ?聞いてる?」
ルビィ「はっ、ごめん。何だっけ?」
善子「だからね」
善子「冬は生を実感しやすい季節だなって」
始まりました。第n回善子ちゃん意味わからない話題んぼ大会。
でも、そういうところが変わっていないのはなんとなく安心します。
置き去りにされてないな、善子ちゃんは隣に居るんだなって、
そう思うんです。そんな感じがするんです。
とりあえず歩きながらおしゃべりをしているのですが
私はそれどころではありませんでした。
善子ちゃん。善子ちゃんを見ています。
彼女のまつ毛は多分私の倍くらいの長さで、
乾燥しているのに髪の毛はこれでもかってくらい、
熟れた果実みたいに瑞々しくって艶々で、
さっきからぱくぱくしている唇もすごく―
善子「ってルビィ?聞いてる?」
ルビィ「はっ、ごめん。何だっけ?」
善子「だからね」
善子「冬は生を実感しやすい季節だなって」
始まりました。第n回善子ちゃん意味わからない話題んぼ大会。
でも、そういうところが変わっていないのはなんとなく安心します。
置き去りにされてないな、善子ちゃんは隣に居るんだなって、
そう思うんです。そんな感じがするんです。
14: 名無しで叶える物語(笑) 2019/04/06(土) 02:27:32.11 ID:uq9GcIPO
ルビィ「……?」
善子「可哀そうなものを見る目はやめて」
善子「ほら、なんというか」
善子「普段呼吸って意識しないじゃない」
ルビィ「うん」
善子「気温が低いと、吐く息が白いじゃない」
善子「息が白くなってるのを見るとさ」
善子「あー私今呼吸してるんだなって」
善子「生き物なんだなって改めて感じさせられるわけよ」
実は、さっきから見ていました。善子ちゃんの吐く息。
今この瞬間も、言葉と共に吐き出された善子ちゃんの真っ白な吐息が
乾燥した冬の空気をほんの僅か潤して、
まるで見えないスポンジに吸い取られたみたいに消えていくのを
じーっと見ています。その光景はそこはかとなく、ほんの少し、幻想的で、
一杯の小さじから僅かにあふれ出した程度の艶めかしさがあって。
とりあえず善子ちゃんの言いたいことは、なんとなく分かったような気がしました。
善子「可哀そうなものを見る目はやめて」
善子「ほら、なんというか」
善子「普段呼吸って意識しないじゃない」
ルビィ「うん」
善子「気温が低いと、吐く息が白いじゃない」
善子「息が白くなってるのを見るとさ」
善子「あー私今呼吸してるんだなって」
善子「生き物なんだなって改めて感じさせられるわけよ」
実は、さっきから見ていました。善子ちゃんの吐く息。
今この瞬間も、言葉と共に吐き出された善子ちゃんの真っ白な吐息が
乾燥した冬の空気をほんの僅か潤して、
まるで見えないスポンジに吸い取られたみたいに消えていくのを
じーっと見ています。その光景はそこはかとなく、ほんの少し、幻想的で、
一杯の小さじから僅かにあふれ出した程度の艶めかしさがあって。
とりあえず善子ちゃんの言いたいことは、なんとなく分かったような気がしました。
15: 名無しで叶える物語(笑) 2019/04/06(土) 02:28:30.39 ID:uq9GcIPO
ルビィ「あー、ちょっと分かるかも」
善子「だべさ」
ルビィ「だべな」
善子「せやろ」
ルビィ「せやな」
そんな感じで、アホみたいな掛け合いで笑い合いました。
こんなやりとりをするくらいには、私たち自身の中身は少しずつ変わって、
そして仲良くなって、距離が縮まったんだなと思いました。
私は、善子ちゃんのことが大好きになってしまいました。
この口の渇きも、全部冬のせいだ。そういうことにしたいな。ならないかな。
善子「だべさ」
ルビィ「だべな」
善子「せやろ」
ルビィ「せやな」
そんな感じで、アホみたいな掛け合いで笑い合いました。
こんなやりとりをするくらいには、私たち自身の中身は少しずつ変わって、
そして仲良くなって、距離が縮まったんだなと思いました。
私は、善子ちゃんのことが大好きになってしまいました。
この口の渇きも、全部冬のせいだ。そういうことにしたいな。ならないかな。
16: 名無しで叶える物語(笑) 2019/04/06(土) 02:29:07.64 ID:uq9GcIPO
―――――
善子「ルビィさ」
ルビィ「うん?」
善子「そろそろ進路教えなさいよ」
遂に来ました、この質問。
善子ちゃんには私の進学先を伝えていませんでした。
善子ちゃんも、わざわざ私に訊くということは
律儀に私との約束を守ってくれていたということでしょう。
私も、指定校推薦で善子ちゃんと大体同じような時期に
進学先が決まっていたのですが、
そのうち自分の口から伝えるから、今は訊かないでくださいと
お願いしていたのです。
まあその理由というのが、
ルビィ「……あ……うん……その……」
善子「……歯切れ悪いわね」
ルビィ「だって」
ルビィ「善子ちゃんさ」
善子「うん?」
ルビィ「怒らない?」
善子「なんで私が怒るのよ」
ルビィ「いや、だってね」
ルビィ「善子ちゃんと同じ大学行くから」
善子「…………はぁ!?」
善子ちゃんと一緒に居たいというのが
進学理由の大半だったからです。
善子「ルビィさ」
ルビィ「うん?」
善子「そろそろ進路教えなさいよ」
遂に来ました、この質問。
善子ちゃんには私の進学先を伝えていませんでした。
善子ちゃんも、わざわざ私に訊くということは
律儀に私との約束を守ってくれていたということでしょう。
私も、指定校推薦で善子ちゃんと大体同じような時期に
進学先が決まっていたのですが、
そのうち自分の口から伝えるから、今は訊かないでくださいと
お願いしていたのです。
まあその理由というのが、
ルビィ「……あ……うん……その……」
善子「……歯切れ悪いわね」
ルビィ「だって」
ルビィ「善子ちゃんさ」
善子「うん?」
ルビィ「怒らない?」
善子「なんで私が怒るのよ」
ルビィ「いや、だってね」
ルビィ「善子ちゃんと同じ大学行くから」
善子「…………はぁ!?」
善子ちゃんと一緒に居たいというのが
進学理由の大半だったからです。
17: 名無しで叶える物語(笑) 2019/04/06(土) 02:29:43.26 ID:uq9GcIPO
学びたいこともあります、もちろん。
そういう学部があることを確認したうえで、
進学を決めました。
それでも8割くらいは、やましい理由があったので
今この瞬間まで言えませんでした。
善子「いや聞いてないわよそれ!!」
ルビィ「言ってないもん」
善子「いや……そうだけど……えぇ……」
善子「……てか何で今まで黙ってたのよ」
ルビィ「……サプライズ……的な……?」
完全に口から出まかせでした。行き当たりばったりでした。
誤魔化されてください、善子ちゃん。
そういうとこ妙に優しいの知ってるよ、私。
そういうところに惹かれたんだよ。好きだよ。
そういう学部があることを確認したうえで、
進学を決めました。
それでも8割くらいは、やましい理由があったので
今この瞬間まで言えませんでした。
善子「いや聞いてないわよそれ!!」
ルビィ「言ってないもん」
善子「いや……そうだけど……えぇ……」
善子「……てか何で今まで黙ってたのよ」
ルビィ「……サプライズ……的な……?」
完全に口から出まかせでした。行き当たりばったりでした。
誤魔化されてください、善子ちゃん。
そういうとこ妙に優しいの知ってるよ、私。
そういうところに惹かれたんだよ。好きだよ。
18: 名無しで叶える物語(笑) 2019/04/06(土) 02:30:21.64 ID:uq9GcIPO
善子「……いやサプライズて」
善子「嬉しいが」
ルビィ「嬉しいんだ」
善子「そりゃ、まぁ……嬉しいわよ」
……?
なんということでしょう。
私が善子ちゃんと同じ大学に通うのが嬉しい。なるほど。
まずいです、心臓が。だいぶ鼓動が速いです。
好き。私は、善子ちゃんがとても好きです。
ルビィ「へ~嬉しいんだ~♡」
善子「うっさい」ビシッ
ルビィ「あだっ」
久々にでこぴんを貰いました。
本当は、全く痛くありませんでした。
ただ体中が熱くて、指の先まで赤くなっているようで、
今なら、今ならば。
善子「嬉しいが」
ルビィ「嬉しいんだ」
善子「そりゃ、まぁ……嬉しいわよ」
……?
なんということでしょう。
私が善子ちゃんと同じ大学に通うのが嬉しい。なるほど。
まずいです、心臓が。だいぶ鼓動が速いです。
好き。私は、善子ちゃんがとても好きです。
ルビィ「へ~嬉しいんだ~♡」
善子「うっさい」ビシッ
ルビィ「あだっ」
久々にでこぴんを貰いました。
本当は、全く痛くありませんでした。
ただ体中が熱くて、指の先まで赤くなっているようで、
今なら、今ならば。
19: 名無しで叶える物語(笑) 2019/04/06(土) 02:31:21.66 ID:uq9GcIPO
善子「なに、もしかして今日呼び出したのこの話のためだった?」
ルビィ「……」
善子「だんまりか」
もうだめでした。止まれません、こんなつもりではなかったのに。
今日は進学先を伝えるためだけに呼び出したのに。
ここで何もかもをぶちまけてしまったとして、
善子ちゃんがそれをどう受け止めるのか分かりません。
もしかしたら、この距離さえ失ってしまうかも知れない。
大学で気まずい思いをするかも知れない。
というか、同性だし、普通は受け入れられないのでは。
でも、何が引き金だったのか自分でも分かりませんが、
そんな勘定すらできなくなってしまうほど熱に浮かされていました。
今じゃないといけない気がしました。
ありますよね?そういう時。
今だったらできるな、今を逃したら恐らく、今後同じ機会巡ってこないな。
空前絶後の大チャンスだな、みたいな。そういうタイミングですよね、今。多分。
私は、そう思います。
ルビィ「……」
善子「だんまりか」
もうだめでした。止まれません、こんなつもりではなかったのに。
今日は進学先を伝えるためだけに呼び出したのに。
ここで何もかもをぶちまけてしまったとして、
善子ちゃんがそれをどう受け止めるのか分かりません。
もしかしたら、この距離さえ失ってしまうかも知れない。
大学で気まずい思いをするかも知れない。
というか、同性だし、普通は受け入れられないのでは。
でも、何が引き金だったのか自分でも分かりませんが、
そんな勘定すらできなくなってしまうほど熱に浮かされていました。
今じゃないといけない気がしました。
ありますよね?そういう時。
今だったらできるな、今を逃したら恐らく、今後同じ機会巡ってこないな。
空前絶後の大チャンスだな、みたいな。そういうタイミングですよね、今。多分。
私は、そう思います。
20: 名無しで叶える物語(笑) 2019/04/06(土) 02:32:05.13 ID:uq9GcIPO
ルビィ「善子ちゃん」
口内の乾燥が、最高潮に達しました。
ぱっさぱさです。
緊張しているのです。
善子「はい」
冬のせいではなくて。
本当は全部、善子ちゃんのせいだ。
口の渇きも、涙が出そうになるのも、
緊張するのも、嬉しいのも、楽しいのも、ドキドキするのも、
全部全部、善子ちゃんのせいだよ。
口内の乾燥が、最高潮に達しました。
ぱっさぱさです。
緊張しているのです。
善子「はい」
冬のせいではなくて。
本当は全部、善子ちゃんのせいだ。
口の渇きも、涙が出そうになるのも、
緊張するのも、嬉しいのも、楽しいのも、ドキドキするのも、
全部全部、善子ちゃんのせいだよ。
21: 名無しで叶える物語(笑) 2019/04/06(土) 02:32:46.14 ID:uq9GcIPO
ルビィ「あのね……」
どうか、どうか受け入れてください。
私のエゴイズムを。押しつけがましいまでの気持ちを。
変だけど、恋ですもの。
また、涙が出そうになりました。
今、ゆっくりと、あなたの頬に差す朱を。雪のように白い肌を。
あなたのうるんだ瞳を、記憶に焼き付けます。
私は、ルビィは、善子ちゃんのことが、
ルビィ「大好きです」
おわり
どうか、どうか受け入れてください。
私のエゴイズムを。押しつけがましいまでの気持ちを。
変だけど、恋ですもの。
また、涙が出そうになりました。
今、ゆっくりと、あなたの頬に差す朱を。雪のように白い肌を。
あなたのうるんだ瞳を、記憶に焼き付けます。
私は、ルビィは、善子ちゃんのことが、
ルビィ「大好きです」
おわり
引用元: ・ルビィ「メロウ・メロウ・イブニング」
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