梨子「でも、あと3週間位で平成も終わりだし嫌でも聞かなくなると思う」

曜「最初はまだ１年近くもあるじゃんって思ってたけど意外と早かったね」

千歌「お正月も冬休みも春休みも終わっちゃったしもうあんまり大っきなイベントはないかな」

梨子「千歌ちゃんが思いつくのはお休みばっかりなんだね…」

千歌「でも他って言っても…」

千歌「あっ！」

曜「何か思いついたの？」

千歌「平成最後の曜ちゃんの誕生日！」

梨子「あっ！そっか！」

曜「…………///」

千歌「プレゼント期待しててね！」

梨子「あんまりハードル上げると後で後悔するわよ」

曜（千歌ちゃんや梨子ちゃんが用意してくれたものなら何でも…）

梨子「新元号って令和だっけ？」

曜「発表されたけどなんか全然実感湧かないね」

梨子「私達生まれた時からずっと平成だったわけだし…」

千歌「4月１日に発表だからエイプリルフールの嘘でした～ってことはないかな？」

曜「流石に国が発表して嘘ってことはないと思う」

千歌「でもやっぱり令和ってしっくりこないよ！」

千歌「令和はねーわって思うもん」

曜 梨子「……」

千歌「あっ、今のは新元号の「令和」と…」

曜 梨子「説明しなくていいから！」

千歌「うーん…でもな～」

梨子「？」

千歌「ぬま……ぬま……………ぬま…」

梨子「どうしたの千歌ちゃん？」

千歌「あ～～っ！いいの思いつかないよ！」

梨子「？？」

曜「多分、沼津の沼が入った元号を考えてたんだと思う」

梨子「そこまで千歌ちゃんを理解しているなんて、流石曜ちゃんね」

曜「今ので納得できちゃう梨子ちゃんもなかなかだよ」

千歌「やっぱり5月になったら令和最初の～が濫用されるのかな？」

曜「そうだね～」

千歌「せっかく平成最後のが終わるのに…」

曜「そうだね～」 

千歌「今度は令和最初って聞き飽きたっての聞き飽き…」

曜「それはもういいから…」

千歌「平成最後のAqoursの誕生日は曜ちゃんだけど令和最初って誰だっけ？」

梨子「確か5月が誕生日のメンバーはいないから…」

曜「6月生まれは確か…」

鞠莉「そうデース！」

鞠莉「Aqoursで令和最初にバースデーを迎えるのはこのマリーなのデース」

千歌「鞠莉ちゃん！」

曜「どうしたの？いきなり」

鞠莉「令和最初のバースデーの話題になる予感がして理事長室から駆けつけたのデース」

梨子「どんな予感なの…」

千歌「私は鞠莉ちゃんと善子ちゃんの次か…」

鞠莉「千歌っちもAqoursで3番目だから頑張った方だと思うよ」

梨子「誕生日に頑張るも何もないんじゃ…」

鞠莉「それに曜や梨子にも勝ってるし…ね」

千歌「私が曜ちゃんや梨子ちゃんに？」

鞠莉「もし、4月に改元が行われていたら曜が一番だった…」

千歌「奇跡だよ！」

鞠莉「これはもう神様が鞠莉を勝たせるために5月にしたとしか思えないわ！」

鞠莉「この際、西暦もADからAMに改元デース」

曜「AM？」

梨子「AMってなんの略なの…」

鞠莉「もっちろん！After Mariの略よ！」

鞠莉「今、この瞬間から私の物語が始まるの…」
　
鞠莉「本年をもって定めるわ！AM（アフターマリー）元年と！！」

ダイヤ「流石に傲慢すぎますわ」

千歌「ダイヤさん！」

ダイヤ「仮にもミッションスクールの理事長なのですから後でイエス様に謝っておきなさい」

ダイヤ「それにAfter Mariですと鞠莉さんの死後という意味で、Anno Mariが正しいのでは？」

鞠莉「たしかに調子に乗りすぎたけど鞠莉が令和最初に誕生日でバズるスクールアイドルになることは間違いないわ！」

梨子「そのフレーズ長すぎるし、あまりにも限定的すぎない？」

？？「それはどうやろか？」

鞠莉「何者？」

ダイヤ「あ、あなたは！」

希「令和最初に誕生日でバズるスクールアイドルはウチや！」

ダイヤ「μ’sの東條希さん！？」

ダイヤ「サササ、サインを」

梨子「なんでもう色紙とペン用意してるの？」

希「もちろんええよ！名前はどうする？」

ダイヤ「黒澤ダイヤちゃんへ、でお願いしますわ」

梨子「ダイヤ「ちゃん」なんだ…」

曜「東京にいるはずのμ’sのメンバーがどうしてここに？」

希「令和最初に誕生日を祝われるスクールアイドルの話題になるとカードがウチに…」

梨子「カードがそんな下らないことまで告げるんですか！？」

千歌「……！」

千歌「下らない…？」

鞠莉「下らなくなんかない！」

梨子「鞠莉ちゃん？」

鞠莉「（令和最初に誕生日を迎える）スクールアイドル（の話題）は下らなくなんかない！」

梨子「色々略しすぎじゃない？」

鞠莉「ﾃﾍﾍﾟﾛｯ」

ダイヤ「もしもしルビィ？今すぐ部室まで来なさい！」

ダイヤ「いいから！なんとあの、と、と、東條希さんが部室に！」

ダイヤ「本当だから！お姉ちゃんが今まで嘘ついたことがある？」

ダイヤ「え？まぁ、確かにあの時は…でも今回は本当だから！」

ダイヤ「とにかく、これはお姉ちゃん命令だから！」

鞠莉「それで？希の誕生日はいつなの？因みに私は6月13日だけど」

ダイヤ「鞠莉さん！μ’sの希さん相手に呼び捨てなんて失礼な！」

希「ええよダイヤちゃん、私もまりちって呼ばせてもらうから」

ダイヤ「……！」

ダイヤ「ダイヤちゃん…ダイヤちゃん…うふふ♡」

希「ウチの誕生日は…６月…」

鞠莉「……」ｺﾞｸﾘ

希「9日！」

鞠莉「そ、そんな…」ｶﾞｸｯ

千歌「鞠莉ちゃんが…」

曜「負け…た…？」

梨子（なにこの雰囲気？）

千歌「やっぱり東京のスクールアイドルは凄すぎるよ…」

鞠莉「所詮私達は井の中のフロッグだったというわけね…」

梨子「たった4日の違いじゃない…」

希「そう…たったの4日…」

希「けれど永遠に埋まることのない差なんよ…」

希「令和最初に誕生日でバズるスクールアイドルの座はこの東條希に決定……」

？？「う～ん、それはどうかな？」

希「誰や！」

ダイヤ「あ、あなたは！」

ダイヤ「虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の宮下愛さん！」

愛「ちっす～、愛さんだよ！」

梨子「虹ヶ先ってあの有明の？」

曜「梨子ちゃん…」

梨子「何？曜ちゃん？」

曜「東京って近いの？」

梨子「それなりに遠いわ…」

曜「だよね…」

愛「これお土産のぬか漬けね！」

千歌「あ、ありがとうございます…」

愛「別にお礼はいらないよ」

愛「令和だけにね！」

千歌「━━━━！」

千歌「愛ちゃんのダジャレ面白れーわ！」

千歌「令和だけにね！」

愛「━━━━！」

愛「なんかちかっちにはアタシと近い物を感じるね！」

千歌「千歌だけに？」

千歌「私も愛ちゃんと相性バッチリだと思うよ！」

愛「愛だけに？」

千歌「私達コンビを組めば高みを目指せるんじゃないかな？」

愛「高海だけに？」

愛「スクールアイドルがダジャレ200連発やってみました、とかどう？」

千歌「宮下だけに？」

愛「やるね～」

千歌「そっちこそ」

梨子「意気投合してる…」

曜「そんな…」

曜「千歌ちゃんとダジャレを理解しあえるスクールアイドルがこの世界にいるなんて…」

希「それでその愛ちゃんが何の用なん？」

愛「もちろん令和最初の誕生日の話だよ」

希「つまり愛ちゃんはウチに勝てると…」

愛「愛さんの誕生日は5月30日だからね～」

希「5…」

鞠莉「5月…！？」

梨子（勿体ぶらずに言ったっわね…）

希「ウチらの完敗や」

鞠莉「ええ、改元といっても6月になればもうブームは過ぎ去っている…」

梨子「そこまで認識しておきながらさっきまでの盛り上がりは何だったの？」

梨子「それに5月30日ももうほとんど6月じゃない…」

鞠莉「梨子、それは違うわ」

希「確かに3人ともふたご座やけど5月生まれと6月生まれではイメージに差がありすぎるんや…」

鞠莉「5月はゴールデンウィークの華々しいイメージがあるけど…」

希「対して6月は梅雨のジメジメしたイメージやし祝日もないんよ…」

梨子「完全に偏見じゃない…」

鞠莉「ちょっと希」ﾋｿﾋｿ

希「何？まりち」ﾋｿﾋｿ

鞠莉「梨子がそろそろアングリー気味だからこの路線マズくない？」ﾋｿﾋｿ

希「そうやね、普段大人しそうな子が怒ると怖いのはどこも一緒か…」ﾋｿﾋｿ

梨子「二人とも！」

希 鞠莉「は、はい！」

梨子「6月生まれの人に失礼とは思わないの？」

希 鞠莉「ごめんなさい…」

愛「まぁまぁ、りこりーもそれくらいにしておいて」

梨子「り、りこりー？」

愛「あれ？アタシが今考えた梨子のあだ名だけど…ダメだった？」

梨子「ダ、ダメじゃないけど…」

愛「じゃありこりーで決定ね！」

梨子「う、うん…///」

希（梨子ちゃんの怒りの矛先が逸れたみたいや）

鞠莉（グッジョブよ、愛！）

愛「のぞみんもマリーも愛さんもさ、生まれた月は違えど同じふたご座なんだし仲良くしない？」

鞠莉「愛！」ﾋｼｯ

希「愛ちゃん！」ﾋｼｯ

ダイヤ（希さんと抱き合えるなんて、鞠莉さんも愛さんも羨ましいですわ…）

千歌「愛ちゃん愛されてるな～、愛だけに！」ﾄﾞﾔｯ

希「愛ちゃん…」

愛「何？のぞみん？」

希「ワシワシしてもいい？」

愛「そ……」

希「？」

愛「それはダメ～///」

希 鞠莉（可愛い……）

愛「とりあえず令和最初にハピバされるスクールアイドルは愛さんに決定ってことで！」

？？「それはどうでしょうか？」

愛「え？誰？」

ダイヤ「あ、あなたは！」

ダイヤ「Saint Snowの鹿角聖良さん！」

聖良「皆さんお久しぶりです」

梨子（あんまり久しぶりじゃないと思う…）

曜「ねぇ梨子ちゃん…」

梨子「何？曜ちゃん」

曜「函館って意外と近いのかな？」

梨子「そうかもね…」

千歌「今回は理亞ちゃんは一緒じゃないんですか？」

聖良「ええ、理亞は函館に置いてきました…」

聖良「理亞（12月生まれ）ではハッキリ言って今回の戦いにはついてこれそうにありませんから…」

ダイヤ「あっ！あああっ！」ｶﾞﾀｯ

鞠莉「突然どうしたの？ダイヤ」

ダイヤ「聖良さんの誕生日は確か！」

聖良「……」ﾌﾌｯ

ダイヤ「5月…4日！」

愛 希 鞠莉「5月4日！？」

愛「5月4日ってマジモンの改元直後じゃん！」

希「正真正銘、令和最初に誕生日を迎えるスクールアイドルやね！」

鞠莉「これは西暦もAnno Sarahに改元するしかないわね！」

ダイヤ「そのネタ引っ張るんですの？」

愛「もういっそのこと聖良元年でよくない？令和と聖良って響きも似てるし」

聖良「聖良元年ですか…」

聖良「悪くない響きです」ﾌﾌｯ

鞠莉「さっそく聖良元年をお祝いしてマリーの家でパーティーなんてどう？」

鞠莉「希と愛も参加してくれるよね？」

希「ウチはOKだよ」

愛「もちろん愛さんも！」

ダイヤ「の、希さんも参加なさるんですか！」

ダイヤ「ルビィは…ルビィはまだですの？」ｿﾜｿﾜ

千歌「ダイヤさん！ルビィちゃん来たよ！」

ルビィ「ﾊｧ…ﾊｧ…」

ルビィ「お……」

ダイヤ「お…？」

ルビィ「終わルビィ！」

おしまい