1: 名無しで叶える物語◆420q7QKa★ 2025/03/25(火) 01:23:06 ID:???00
栞子『無事合体出来ましたね、2人で「ゆうしお」です』

侑『ちょっと待ってどういうこと? ちょ、栞子ちゃん!? が、合体? ってか体勝手に動かさないで!?』

栞子『仕方ないんです、まだ足りないんです。
濁点を取り込まないと』

侑『ちょ、な、何が目的なの!? ってか抱く目点を取り込むって何!?』

栞子『せつ菜さんが好きなキャラクターになってみようと思いまして』

侑『なんでせつ菜ちゃんが出てくるの?』

栞子『柄にもなく何か悩んでいそうだったので』

侑『憶測でここまでやるの!?』

3: 名無しで叶える物語◆420q7QKa★ 2025/03/25(火) 01:26:19 ID:???00
たったかたったか……

゛ ……ポツン

栞子『おや、丁度いい濁点が落ちていました』

侑『人のものだよね? 濁点が落ちるってよくわかんないけど多分それ人のものだよね?』

栞子『あとで返せば問題ないはずです』

スチャッ

侑『あぁつけちゃった……体の主導権が栞子ちゃんにあるせいで止められないや……とほほ』

ピカーッ

侑『なんか光ってる?』

栞子『濁点をつけたことで、私たちは変わるんです……「ゆうしお」から「ゆうじお」へ』

侑『ん? ゆうじお……? せつ菜ちゃんの好きなキャラクター……?』

カッ!

「ステイ・クール……(CV島崎信長)」

栞子『完璧に完成しました』

侑『アウトだよね!? 私たち合体した上に男の人になっちゃったよ!? そもそも制服もどっか行っちゃってるじゃん!』

栞子『細かいことはどうでもいいんです、あとはせつ菜さんに会って、無駄に悩んでる似合わない顔を解消させましょう!』

侑『今日なんか強引じゃない!?』

5: 名無しで叶える物語◆420q7QKa★ 2025/03/25(火) 01:29:43 ID:???00
たったかたったか……

薫子「え」

「……あ、姉さん(CV.島崎信長)」

薫子「ど、どちら様……?」

「私です、栞子ですよ。今はちょっと『ゆうじお』になってます(CV.島崎信長)」

薫子「えぇ……?」

侑『薫子先生でも困惑してる!』

栞子『こういう時だけは物わかりの悪い姉ですね……』

侑『普通物わかり良いほうがおかしいからね? この状況』

「まぁ、取り敢えずあとで説明するので。失礼します(CV.島崎信長)」

薫子「う、うーん……? じゃ、じゃあ……」

「さて……せつ菜さんは部室かな(CV.島崎信長)」

たったかたったか

6: 名無しで叶える物語◆420q7QKa★ 2025/03/25(火) 01:33:18 ID:???00
たったかたったか……

歩夢「……」

「あ、歩夢さん。こんにちは(CV.島崎信長)」

歩夢「こ、こんにちは? ん……?」

侑『歩夢めっちゃ見てるし! 目が怖い!』

歩夢「もしかして侑ちゃん……?」

「えっ(CV.島崎信長)」

歩夢「侑ちゃんの匂いがする……」

「わかるんですね……凄い(CV.島崎信長)」

歩夢「幼馴染だもん、ね?」

侑『同意したくない……流石に私はわかる気しない……』

栞子『不思議ですね、立場が逆なら反対のことを言ってそうです』

「私はこれからせつ菜さんに会いに行くので、失礼します(CV.島崎信長)」

歩夢「侑ちゃん以外の何かが混じってる……っていうことは、そういうことなんだね。
わかった、ちゃんと夜までには帰ってきてね」

「了解しました(CV.島崎信長)」

たったかたったか……

7: 名無しで叶える物語◆420q7QKa★ 2025/03/25(火) 01:37:48 ID:???00
どんっ

「きゃっ」

「あ、すみません(CV.島崎信長)」

「そ、その声は……!」

「おや、しずくさ──」

しずく「ユージオなのね! 私よ、セルカ!」

栞子『アドリブで合わせに来ましたね』

侑『中の人同じだからってちょっと無法じゃない?』

「こんにちは、しずくさん。今日はいい天気でしたね、それじゃ(CV.島崎信長)」

栞子『時間制限も近いので急ぎましょう』

侑『これ制限時間とかあったんだ……』

たったかたったか……

10: 名無しで叶える物語◆420q7QKa★ 2025/03/25(火) 01:43:03 ID:???00
ガラッ

「せつ菜さん!(CV.島崎信長)」

せつ菜「はい……えっ、え、え、あ、えええっ!?」

「……コホン、僕は『ゆうじお』。こんにちは、せつ菜さん(CV.島崎信長)」

ニコッ

せつ菜「ほ、ほほほほほ本物ですか!? この精巧な形に作られた制服、美しい剣に鞘……それでいてウィッグやカラコンとも思えない綺麗なお顔……!」

侑『せつ菜ちゃん、めっちゃハイテンション……!』

栞子『ここまで喜ぶとは思いませんでした』

「まぁ中身は栞子と侑さんなんですけどね(CV.島崎信長)」

せつ菜「そ、そうだったんですか……ほ、本日は一体、どうしてこのお姿に……」

「実は、せつ菜さんが悩んでいるように見えて。
力になりたいと思ったのですが、話しづらそうだったので。
この姿で、話を聞いてみようかと(CV.島崎信長)」

せつ菜「わざわざ、私のために……ありがとうございます。
それではお言葉に甘えて、私の悩みを話させていただきます。
実は……」

侑『実は……?』

栞子『……』

12: 名無しで叶える物語◆420q7QKa★ 2025/03/25(火) 01:46:26 ID:???00
せつ菜「中川菜々、の濁点を落としてしまって……『なかかわ菜々』になってしまい、イマイチやる気が出なくなってしまって……」

「濁点を落とした? 大変ですね……探すの、手伝わせてください(CV.島崎信長)」

栞子『濁点を落とすとは……せつ菜さんも災難でしたね』

侑『……? 濁点?』

栞子『侑さん、どうかしましたか?』

侑『……栞子ちゃん、私たちの濁点ってどこで手に入れたんだっけ』

栞子『生徒会室近くの、廊下で拾いましたね』

侑『……』

栞子『……』

「……」

せつ菜「あ、あの……『ゆうじお』さん?」

「……これを、あなたに(CV.島崎信長)」

ブチッ

つ「゛」 スッ……

13: 名無しで叶える物語◆420q7QKa★ 2025/03/25(火) 01:49:42 ID:???00
せつ菜「そ、それは私の濁点……!? で、でもこれを取ったら『ゆうじお』さんが!」

「私がこの姿になったのは……あなたに濁点を返すためでした。
だから、決まっていたこと……泣かないで、せつ菜。
ステイ・クール……(CV.島崎信長)」

せつ菜「そんな、『ゆうじお』さん……! あ、あぁ……」

ぽしゅぅ……

栞子「合体も解けましたね」

侑「戻った~!」

せつ菜「……」



せつ菜「……これは、彼からの最初で最後の贈り物……大事にしないといけませんね」

侑(元からせつ菜ちゃんのだよね?)

スチャッ

菜々「中川菜々、完全復活です!」

栞子「おめでとうございます、菜々さん」

菜々「はい、栞子さんと侑さんに助けられました! お二人とも、ありがとうございました!」

15: 名無しで叶える物語◆420q7QKa★ 2025/03/25(火) 01:54:02 ID:???00
侑「落とし物届けただけだけど、菜々ちゃんが無事ならよかったよ」

栞子「そうですね。これでまた同好会に平和が……」

「た、たすけて……」

栞子「!?」

菜々「り、璃奈さん!? 一体何が……」

璃奈「エマさんが……エマさんが……変わっちゃっ、た……」

,,(d!. `∀´..)  えへへ~……明日はすき家の牛丼が30円引きなんだって~

栞子「……」

侑「……」

菜々「……D、落とした人は誰なんでしょうね」

2人「さあ」



おしまい

引用元: 栞子「侑さん、合体です」侑「えっ」キュピーンッ