1: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)11:16:32 ID:bU8
彡(゚)(゚)「よっしゃ、知り合いの医者を呼んだろ!」

(`・ω・´)「は?もう死んでるじゃないか!ぼくを呼ぶのが遅すぎだよ!この人殺し!!」

彡(゚)(゚)「いやぁ、全く遅くないんやなぁこれが!」

2: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)11:19:40 ID:bU8
(`・ω・´)「うるさいよ!黙ってて!警察に連絡しなきゃ!」

彡(゚)(゚)「それは良い案やな!ワイもそうしようと思ってたんや!」


(数十分後)


彡(●)(●)「こいつが人殺しの犯人か!」

彡(゚)(゚)「せやで!」

(`・ω・´)「逃げるつもりないみたいだよ、この   」

3: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)11:24:05 ID:bU8
彡(●)(●)「お前が父親で間違いないんやな?ヨッメは?」

彡(゚)(゚)「せやで、ワイのムスッコや!ヨッメは二階におるで、読んでこようか?」

彡(●)(●)「ファッ!?どういうことや?」

彡(゚)(゚)「ムスッコはヨッメの子供ちゃうんや」

彡(●)(●)「うーん、じゃあこの子の生みの母親はどこにおんねん」

彡(^)(^)「今?今なら動物園におるで!」

6: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)11:27:10 ID:bU8
彡(●)(●)「うーん、動物園の職員さんっちゅうことか?」

彡(゚)(゚)「ちゃうで、展示されとるんやで。コイツの母親は新種のモンスターなんや」


彡(゚)(゚)「ほら、お医者さんもよーくムスッコを診察してクレメンス」

(`・ω・´)「なんてことなんだ!この子は人間の子供じゃない!モンスターだよ!」

8: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)11:31:59 ID:bU8
彡(^)(^)「モンスターに見えるんか?」

(´・ω・)「あーあ騙されたよ!人間の子供にそっくりだから騙されちゃったよ!」



彡(●)(●)「ん?なんやこれは…『遺伝子の検査結果』やて?ふむふむ確かに…『やきう民はモンスターを孕ませた』やて!!!???」

(´・ω・)「こんな話は聞いたことないよ!このモンスターはなんなんだ!」

10: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)11:36:21 ID:bU8
彡(^)(^)「なにも分かっていないんだなぁ!これが」

(`・ω・´)「とにかくコイツはモンスターだよ!人間じゃない!」

彡(^)(^)「そう急に答えを決めちゃあかんで」

彡(●)(●)「じゃあとりあえず逮捕しとくか?」

(`・ω・´)「でもコイツは人間じゃないだよ?人殺しで逮捕できないよ!」

彡(^)(^)「せやけど、確かにワイは自分のムスッコを殺したんやで?」

11: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)11:36:42 ID:bU8
>>9
考えながら書いてるで

12: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)11:39:56 ID:bU8
彡(●)(●)「いや、そんなことは分かっとる。せやけどこの生き物はモンスターらしいやんか…」

彡(゚)(゚)「そうはいうてもちゃんと戸籍も名前もあるんやで?筒香って言うんや、良い名前やろ?」

彡(●)(●)「母親の名前も登録しとるんか?」

彡(゚)(゚)「しとるで?ほら、ここに大松って書いてあるやろ?」

13: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)11:42:15 ID:bU8
(`・ω・´)「それは虚偽の申し立てだよ!」

彡(-)(-)「なんやて失礼な!」

(`・ω・´)「だって母親は人間の女じゃないじゃん!」


彡(゚)(゚)「それがなぁ、意見がまちまちやねんなぁ」

彡(●)(●)「ファ!?どういうことやねん!」

15: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)11:46:03 ID:bU8
彡(゚)(゚)「新種のモンスターはな、限りなく人間に近い存在やねん。科学者の間でも人間として分類するか、猿として分類するか揉めとんねん」

彡(^)(^)「まぁ間違いなくワイのムスッコなんやけどなっ!」



彡(●)(●)「…(ダメやこの   …ワイでは判断付かんわ)」

16: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)11:46:40 ID:bU8
『第1部 完』

18: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)11:51:33 ID:bU8
(数年前)


彡(゚)(゚)「うーん暇やなぁシコるのも飽きてきたなぁ」

彡(^)(^)「散歩でもいくか!」



彡(゚)(゚)「ん?あんなところに金髪碧眼の美少女がおるやんけ!話しかけたろ!」

彡(^)(^)「こん!どこ住み?ちなワイ所沢住みやで!」

ξξ(゚)(゚)「ん?だれかしら?」

21: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)11:56:05 ID:bU8
ξξ(゚)(゚)「へー、野球民さんとおっしゃるのね。素敵な方ね、学生さんかしら?」

彡(^)(^)「せやで!今年で24歳学生やで!お嬢様は何歳なんや?JKかJCに見えるけど」

ξξ(゚)(゚)「実は私、今年で334歳になりますの」

彡(-)(-)「まーた嘘ついてからかってるんやろ、どう見てもJKやんけ」

ξξ(゚)(゚)「私、人間じゃないんですのよ」

23: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)11:59:55 ID:bU8
彡(^)(^)「リアル、エルフやん!ロリババアやん!最高やんけ!」

ξξ(゚)(゚)「あら、ご存知なかったの?最近、長命のモンスターが発見されたって話題になってたでしょう?あれ、私のことなんですのよ」

彡(^)(^)「いやーこんな美少女とは思わへんかったわ」

ξξ(゚)(゚)「私も人間がこんなにお喋りだとは思いませんでしたわ」

24: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)12:03:44 ID:bU8
彡(^)(^)「ワイら気が合うなぁ」

ξξ(゚)(゚)「そうですわね」

彡(゚)(゚)「なぁ、また今度会ってくれへんか…?」

ξξ(゚)(゚)「良いですわよ、今度はディナーに行きましょうよ!」

彡(゚)(゚)「よっしゃ!任しとき!良い店予約しとくわ!」

26: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)12:08:14 ID:bU8
彡(^)(^)「着いたで!ここが高級フレンチの店や!」

ξξ(゚)(゚)「まぁ!素敵なところね!とても楽しみですわ!」




川(゚)(゚)「お客様、ちょっと…」

彡(゚)(゚)「ん?なんや?予約しておいた野球民やが?」

川(゚)(゚)「そちらの方、人間ではないですよね?入店はご遠慮願いたいのですが」

27: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)12:10:43 ID:bU8
彡(゚)(゚)「何をいうてんのや、ワイの彼女やで、人間ちゃうかもしれんけど人間に見えるやろ?」

川(゚)(゚)「ですが、モンスターですよね?」

彡(。)(;)「確かにモンスターやが、まだモンスターとも人間とも決まった訳ちゃうやん!飯食いたいんや!店に入れろやカスゥ!」

川(゚)(゚)「お断りします」

ξξ(゚)(゚)「……。」

30: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)12:14:29 ID:bU8
彡(。)(;)「もうええわ!こんな店潰れてしまえ!」

ξξ(゚)(゚)「……ごめんなさい」

彡(。)(;)「なんでお嬢様が謝るんや!なんも悪くないやろ!」

ξξ(゚)(゚)「でも、私が人間じゃないから…」

ξξ(゚)(; )



彡(。)(;)「なんやこのクソったれな世の中は!」

31: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)12:16:24 ID:bU8
彡(゚)(゚)「…コンビニ飯ですまんな」

ξξ(゚)(゚)「これはこれで美味しいですわよ!私、プロ野球チップス大好きですわ!」

彡(゚)(゚)「すまんな…あ、カードはワイにクレメンス」

32: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)12:20:11 ID:bU8
彡(゚)(゚)「な、なぁ、お嬢様はちゃんと生活できてるんか?飯はちゃんと食えてるんか?」

ξξ(゚)(゚)「ちゃんとしたところに住んでますわよ。それも大豪邸。国がお金を出してくれていて、毎日豪華な食事も出ますのよ。」

彡(゚)(゚)「ほーん、それならとりあえずは安心やわ」



ξξ(゚)(゚)「あ、そろそろ門限が…今日はごめんなさいね」

33: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)12:22:13 ID:bU8
彡(゚)(゚)「そうか、とりあえず家まで送ってくわ」

ξξ(゚)(゚)「いけませんのよ、私の家は選ばれた科学者しか入れませんの。」


ξξ(゚)(゚)「本当にごめんなさいね…」

彡(゚)(゚)「そうか…それなら途中まで…」

ξξ(゚)(゚)「ありがとう、とても嬉しいですわ」

34: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)12:23:04 ID:bU8
『第2部完』

すまへん
ちょっと昼飯食ってくるわ

40: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)12:37:34 ID:bU8
〆(0)(0)「…モンスターのデータを観ていただけたでしょうか」

∬(゚)(゚)∬「ふむふむなるほど。それで、このモンスターはたくさんいるのかね?」

〆(0)(0)「家族単位で生活していて、日本国内では数こそ多くないものの数千ほど確認されているみたいです」


∬(゚)(゚)∬「コイツらを単純労働の工場で使うのはどうかね?」

〆(0)(0)「ちょっと計算してみます」

41: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)12:41:24 ID:bU8
〆(0)(0)「素晴らしい!日本の労働力不足が解決されるぞ!エネルギーはプロ野球チップスで済むし、長命だから人員を入れ替えなくて済む!」

∬(゚)(゚)∬「そいつは素晴らしい!」


彡(゚)(゚)「その仕事、ワイにやらせてもらえんやろか?」

∬(゚)(゚)∬「誰だねキミは」

彡(゚)(゚)「野球民、ちゅう者や。モンスターの生態には詳しいで」

42: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)12:44:01 ID:bU8
∬(゚)(゚)∬「ふむふむ、なるほど確かにモンスターに詳しいようだ」

〆(0)(0)「その知識をどこで手に入れたのですか?極秘事項ですよ?」

彡(゚)(゚)「それは言えへんなぁ」

∬(゚)(゚)∬「ともかく、この仕事は野球民君に任せるのが一番のようだ!日本の労働力不足問題はキミにかかっているぞ!」

43: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)12:47:12 ID:bU8
彡(゚)(゚)「ただ、仕事を進めるうえで必要なもんがあるんやが」

∬(゚)(゚)∬「なんだね、それは?」

彡(゚)(゚)「もちろん、資本や。それに政府の支持や」

〆(0)(0)「???資本ですか?資本ならモンスターの飼育業者が出してますよ?」

彡(゚)(゚)「それはいらんねん。銀行から出して欲しいねん」

44: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)12:50:23 ID:bU8
∬(゚)(゚)∬「何故かね?理由を教えてもらわないお金は出せないぞ」

彡(-)(-)「ニキら、あれらを見たことあるんか?」

∬(゚)(゚)∬「誰のことかね?モンスターの飼育業者かね?」

彡(゚)(゚)「いや、ちゃう。モンスターや。あいつらはどうにも本物の人間に似すぎている」

46: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)12:53:52 ID:bU8
〆(0)(0)「コイツは傑作ですね!」

彡(゚)(゚)「そりゃワイも人間とは言い切らへんけどねぇ。せやけど人権団体が黙って大人しくしてると思いますかねぇ?」

∬(゚)(゚)∬「…(ゴクリ)」

彡(゚)(゚)「もちろん、大人しくしてる訳ないよなぁ!!(大声)絶対に邪魔立てされるに決まっとる」

50: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)12:56:26 ID:bU8
彡(゚)(゚)「人権団体の奴らはモンスターとも人間とも言えないあの生き物を搾取するのが、"道徳上~"とか"倫理上~"とかたくさん吠えるに違いない。いや、そうに決まっとる」

∬(゚)(゚)∬「キミの言いたいことはおおよそ分かった」



∬(゚)(゚)∬「だけれど、どうして銀行なのかね?」

52: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)13:02:09 ID:bU8
彡(^)(^)「銀行を全面的に抱き込んでおく必要があるからやで!」

〆(0)(0)「…真意が見えませんが」

彡(゚)(゚)「つまりな、モンスターによって日本経済が支えられるとなると、もしも裁判沙汰になったときに、法廷が"モンスターの人権を守るか"、それとも"日本国中の銀行のクレジットを潰すか"が迫られる…」

53: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)13:05:06 ID:bU8
彡(^)(^)「そのいずれかを選ばないといけなくなると、答えは決まっとるやろ?(ニチャア)」

∬(゚)(゚)∬「なるほど、人間のやりたくない仕事をモンスターにさせる訳だからな」

〆(0)(0)「それで、野球民君はどう動くのですか?」


彡(゚)(゚)「それはニキら次第や。まずは、ニキらが政府の科学者やからな、政府の支持を得て国営の工場を建てればええんやないか?」

54: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)13:10:42 ID:bU8
彡(^)(^)「まずは模範となるモンスター工場を建てるんや。共同の寝室や病室、それから食堂、医者、動物学者…。あとは最新の実験室もいるよなぁ、モンスターの労働能力を向上させなあかんからな」

∬(゚)(゚)∬「そこが一番肝心だ」

彡(^)(^)「特に、メスの出産率を高めなあかんで?どんどん数を増やして格安の労働力を確保せなあかんからな」

55: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)13:12:57 ID:bU8
〆(0)(0)「なるほどですね、そうなると質の良いオスだけを残して、去勢もしなくちゃいけませんね。労働力は均一化されてこそ価値がある」

∬(゚)(゚)∬「飼育については私も多少の心得がある。伊達に科学者を名乗ってはいないとも」

彡(^)(^)「おっと、工場建設の際は、銀行に出資させることも忘れたらあかんで…?」

∬(゚)(゚)∬「まかせたまえ!!」

56: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)13:17:52 ID:bU8
〆(0)(0)「さらに実験を行ったのですが、モンスターは5年で成体になるようです。それも老化現象が起きない!
〆(0)(0)「メスが1000ほど確保できれば4.5年ほどで工場をフル回転させられますよ!」

∬(゚)(゚)∬「それは素晴らしい!さっそく、野球民君には今の豪邸を取り壊して、工場の建設と飼育施設の建設を始めてくれたまえ!」


彡(^)(^)「…まかせるんやで!」

58: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)13:21:33 ID:bU8
彡(^)(^)「というわけで、この豪邸は取り壊すことになったで」

ξξ(゚)(゚)「私たちはどこに住めとおっしゃますのっ!?」

彡(^)(^)「安心するんやで、新しく繁殖目的の飼育小屋を建てるから!」

ξξ(゚)(゚)「……し、飼育小屋って…。」

彡(^)(^)「ワイが責任者や!バンバン建てるで!」

59: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)13:22:09 ID:bU8
『第3部 完』

61: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)13:25:51 ID:bU8
ξξ(゚)(゚)「野球民さん、お話があるの」

彡(^)(^)「なんや?」

ξξ(゚)(゚)「実は…実はね、お腹には野球民さんとの子供がいるの…」



彡(^)(^)「…。」
彡(^)(^)「知ってるで。めでたいことやな!」

64: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)13:30:10 ID:bU8
ξξ(゚)(゚)「だ、だったらこの子のためにも工場を建てるのなんてやめてっ!」
ξξ(゚)( ; )「この子も将来は工場で働かされることになるのよ!?」

彡(^)(^)「知ってるで、そのための工場なんやから」


ξξ(゚)( ; )「食べるものには困らない暮らしはしているけれど、自由はないし、工場で働くか繁殖目的で…。酷すぎるわ!」

彡(^)(^)「もちろん知ってるで」

65: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)13:34:02 ID:bU8
∬(゚)(゚)∬「ガハハハ!最高だよ野球民君、キミに仕事を任せてよかった!」
∬(゚)(゚)∬「銀行も大儲かり、ワタシも出世するしで良いことだらけだとも!」

彡(^)(^)「それは良かったな」


〆(0)(0)「モンスターの繁殖ペースも飼育小屋が出来てからうなぎ登り。工場の作業効率は当初の予定をはるかに超えてます!」

彡(^)(^)「良かったなぁ」

66: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)13:37:19 ID:bU8
∬(゚)(゚)∬「人権団体を黙らせれば野球民君の将来は約束されたも同然だとも!そうだ、人権団体を黙らせたらワタシの娘を嫁にやろう!ガハハハ!」

彡(^)(^)「それはそれは!サンキューガッツ!」

〆(0)(0)「いやぁ、ほんと良いことだらけですね!」



ξξ(゚)( ; )「……うぅ(泣)」

68: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)13:42:15 ID:bU8
(`●ω●)「我々は!モンスター工場の閉鎖を求めるっ!!!(大声)
(`●ω●)「モンスターに人権を!モンスターは人間だ!人間扱いしろ!!!」


彡(゚)(゚)「また人権団体のデモか」

(`●ω●)「政府は野球民の解任を求めるっ!!!」

彡(^)(^)「ワイも有名になったもんやなぁ」





彡(^)(^)「…。」
彡(。)(;)「…しんどいわ…」

69: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)13:50:18 ID:bU8
彡(。)(;)「もうここまできたら後には引けへん。せやけど誰でもいい!誰かワイの苦悩を聞いてクレメンス!!!」


( T-T)「…」

彡(。)(;)「うわっビックリさせんなや!なんやこのボロッボロの浮浪者は。もうオマエでええわ、おいオマエ!ワイの話を聞いてくれ!」

( T-T)「…話したいなら勝手に話せ」

70: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)13:53:35 ID:bU8
彡(。)(;)「オマエはモンスターって知っとるか?」

( T-T)「…知らん」

彡(。)(;)「モンスターはな、人間が人間じゃないか分からん存在や」

彡(。)(;)「でもな、今の科学力では白黒ハッキリつけることは不可能やねん。それくらい人間に似とるし、人間とは明らかにちゃう存在やねん」

( T-T)「…」

71: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)13:58:41 ID:bU8
彡(。)(;)「人間なんて遠目から見てもパッとみれば判断つくと思うやろ?
彡(。)(;)「もしモンスターが、誰が見ても人間じゃないというのなら、猿だと、非人間だということになるんや!」

彡(。)(;)「馬鹿なワイにだって間違えないくらい、人間は動物界のほかの存在とハッキリ区別されていたからこそ、ワイは幸せにマウント取れていたんや」

72: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)14:01:38 ID:bU8
彡(。)(;)「でも、その区別には、正確に何が必要なのか、あらかじめ何が必要なら!それは何と名付けられるんやろうか…」

( T-T)「あらかじめ決めておく?それなら人類学者にでも動物学者にでも哲学者にでも、そういう定義を決めてもらえばいい」

彡(。)(;)「それができたらワイの苦悩はないんや!みんなの意見が一致する頃にはワイもお嬢様も死んどるわ!」

73: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)14:03:58 ID:bU8
( T-T)「それはそんなに難しいことか?」

彡(。)(;)「難しい?"難しい"やと?ちゃうねん、勝手にどうとでもなるからや。人間とは何かについてなんか、とうの昔からえらーい学者さんらが議論しまくっとるわ!」

74: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)14:05:03 ID:bU8
あかん便意には勝てん

78: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)14:17:59 ID:bU8
( T-T)「貴重な生物を保護する法律があるよな?それを適用すれば解決されるのでは?」

彡(。)(;)「それはできるけども…」
彡(。)(;)「それは政府や工場がモンスターの肉を売りさばこうとした時に限られるやろ」

彡(。)(;)「別に政府はモンスターの命を奪ってる訳ちゃう。むしろモンスターの数はどんどん増えてるんや」

79: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)14:20:23 ID:bU8
彡(。)(;)「モンスターを未開の不安定な生活から救い出して、衛生的で食いもんにも困らない、繁殖の面倒まで見てやってるんやで?」

彡(。)(;)「生物を保護する法律なんて当てはまらへんのや」


( T-T)「お前さんの言う通り、モンスターが人間ではないという証明が不可能なら、モンスターの合法的所有者が家畜のように扱ったところで、なんの不都合もない訳か」

80: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)14:24:17 ID:bU8
( T-T)「お前さんの話を聞いていると、2つの道しかないように思えるがね。

彡(。)(;)「そ、それはなんや…?」

( T-T)「一つは学会なりなんなり、公開された公式な場で、明確なモンスター保護のもとに学術的定義を決めてしまえばいい」

彡(。)(;)「だからそれは無理やと…」

( T-T)「代表者をクジで決めてしまえばいい」


彡(。)(;)「そんな無茶苦茶な!」

81: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)14:27:09 ID:bU8
( T-T)「二つめは、モンスターは人間であると、具体的な事件を起こしたと仮定して、判決を求める。そうすれば区別はつかなくても、1つの判例が得られる」

彡(。)(;)「たとえば?」

( T-T)「例えば…そうだな…お前さんがモンスターを1匹だけ自分で雇ったとしよう」

82: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)14:29:00 ID:bU8
( T-T)「そして給料を払わない」
( T-T)「そしたらモンスターを原告として人権団体が裁判を起こすはずだ」

彡(。)(;)「それは無理や」

( T-T)「何故?」

83: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)14:32:27 ID:bU8
彡(。)(;)「人間ではない限り、裁判は起こせへん。適格ないやんけ!」

( T-T)「それなら宗教に入信させて、神の前で宣誓でもさせればいい」

彡(。)(;)「神への冒涜や…それは…何よりモンスターのアイデンティティはどうなるんや…人間じゃないと自覚しとるのは誰よりもモンスター自身や…」

84: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)14:36:22 ID:bU8
(`・ω・´)「どうにも話がずれてきているようだね」

彡(。)(;)「医者の原住民か?何の用や」

(`・ω・´)「ぼくたちは人権団体の人間でも宗教関係者でもないんだよ?」

( T-T)「それで?」

(`・ω・´)「モンスターがもしも非人間だと証明されたら、もうだれも余計な口出しをする必要はないよね?」

85: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)14:40:25 ID:bU8
(`・ω・´)「"自分のために家畜の労働力を利用する"という、太古の昔から人間が行ってきた営みと何も変わらないじゃないか」

(`・ω・´)「この営みに異議を挟むというなら、どんな"道徳的価値観"に基づいているのかな?計画はとても合理的で賞賛されるべきでしょ。人間の負担をかるくしてその疲労の一部を取り除く手助けをしているんだよ?」

86: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)14:44:50 ID:bU8
( T-T)「…。」

(`・ω・´)「つまりね、お兄ちゃんの悩みは"仮に"モンスターは人間だけど、人間に属する存在って時にだけ発生するんだよ」

(`・ω・´)「どうやらお兄ちゃんはモンスターに関心を持ちすぎているようだね。
『もしもある時、ふとした瞬間にモンスターが人間と同じ存在だった』と自覚してしまうのが怖いんだね」

88: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)14:48:52 ID:bU8
彡(。)(;)「ほんなら、ほんなら!モンスターは生きている!現に生きていて、しかもどんどん繁殖している!
彡(。)(;)「そんな今こそ、モンスターは人かどうかを考え直す時やないんか?」

( T-T)「では、"種"としてはどうだろうか」
( T-T)「    によって繁殖できる動物のグループ…これは同じ種族として動物学上は分類できるわけだ」

90: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)14:53:07 ID:bU8
( T-T)「ライオンと豹は似ているが、子供はできない。反対にブルドックとポメラニアンは似ていないが子供はできる。」
( T-T)「つまり、だな。人間とモンスターの子作りが成功したら…それで決まるんじゃないか?」

(`・ω・´)「……気持ち悪い」

( T-T)「飼育業者も動物研究所でも日常的に交配は行われているはずだが?」



彡(。)(;)「…(やはりこうなったか)」

92: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)14:57:29 ID:bU8
(`・ω・´)「そんなことは許されない!人間の尊厳をボロボロにする悪魔の実験だ!」

( T-T)「道徳的に反対するのか?」

(`・ω・´)「違うよ!人として超えてはいけない一線があるでしょ!まさにそれが今言ってることなんだよ!」


彡(。)(;)「ところでさぁ、もしもやで?もしもやけどモンスターが人間だとしたら、メスも女性でないとあかん訳やね?」

93: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)15:01:30 ID:bU8
(`・ω・´)「そ、そうだね…。」

彡(。)(;)「試してみる価値はあると思わへんか?」

( T-T)「…。」

(`・ω・´)「もしもモンスターが人間じゃなかったら?」

彡(^)(^)「何もワイは罪に問われない、牛や馬と    しただけやからな」

94: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)15:03:21 ID:bU8
(`・ω・´)「じゃ、じゃあモンスターが人間だと判明したらどうするの?」

彡(^)(^)「それも問題ないで!ワイは普通の家庭を築くだけや」





( T-T)「…では交配雑種が生まれたら?」

彡(^)(^)「…。」

95: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)15:03:54 ID:bU8
『第4部 完』

96: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)15:04:58 ID:bU8
すまへん
ちょっと休憩するンゴ

98: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)15:11:56 ID:bU8
長くてすまへんね
5部は短いからもうすぐ終わるで

103: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)15:15:57 ID:bU8
ξξ(゚)(゚)「…今さら何しに来たんですのっ!?」

彡(^)(^)「出産祝い持ってきたんやで、まぁそんなに邪険に扱うなや」

ξξ(゚)(゚)「…貴方は政府のお偉い方の娘と結婚したそうね」

彡(^)(^)「せやで、よう知ってんなぁ」

ξξ(゚)(゚)「早く死んでくださればいいのに」

彡(^)(^)「そうはいかへん、ワイはモンスター工場計画の責任者なんやからな!」

104: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)15:18:22 ID:bU8
ξξ(゚)(゚)「…っ!」

彡(^)(^)「あ、そうそう。生まれたばかりのワイらのムスッコな、あの子はワイの家で育てることにしたから!」

ξξ(゚)(゚)「どこまでワタクシに酷いことすれば気がすむんですのっ!?絶対に私の子だけは渡しませんわっ!」

彡(^)(^)「"ワイら2人の子"やで、もう決定事項やから」

105: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)15:20:39 ID:bU8
ξξ(゚)(゚)「…。」

彡(^)(^)「飼育小屋で育てる訳にはいかへんしな。ワイがちゃーんと人間のムスッコとして育てるから安心するんやで、ほな!」

ξξ(゚)(゚)「アァァァァアアアアア!!!!!!!!」





ξξ(。)(;)「…。」.

106: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)15:21:07 ID:bU8
>>102
国によるで

109: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)15:22:36 ID:bU8
>>107
動物愛護法に引っかかるかどうか
獣を姦淫した罪はないで

111: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)15:26:11 ID:bU8
彡(゚)(゚)「遅いぞ原住民!何してんねん!」

(`・ω・´)「急患が出たんだよ。ところで、この子だね、モンスターとお兄ちゃんの子供というのは」

(-_-)「Zzz…」

彡(゚)(゚)「お嬢様とワイによく似て可愛いやろ?」

(`・ω・´)「…交配雑種かどうかは判断できないよ。こんなの無理だ!」

113: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)15:29:40 ID:bU8
(-_-)「Zzz…」

彡(^)(^)「でも人間に見えるやろ?」

(`・ω・´)「見えるけど、でも確かに違うよ!」

彡(゚)(゚)「姦淫の罪で告発してもええんやで?原住民ならできる立場やろ?データもあるんやから」

(`・ω・´)「うるさいよ!少し黙ってて、このクソ   !」



(`・ω・´)「しばらくは育ててみてから…経過を観察するしかないよ、こんなの…」

114: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)15:33:52 ID:bU8
(数年後、第1部の時間に戻る)



彡(゚)(゚)「業務執行妨害で起訴???」

彡(●)(●)「少し黙れ   !殺人罪で起訴できるかなんて判断できる訳ないだろうが!訳わからんことで本官を呼び出したんやから本来の職務を妨害したことに変わらんやろが!」

彡(^)(^)「まぁ望み通り裁判が受けられるなら別にええわ」

116: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)15:35:12 ID:bU8
彡(●)(●)「まぁもう大人しくしてろよ」

彡(^)(^)「さぁ早くワイを裁いてクレメンス!」

117: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)15:39:09 ID:bU8
彡(^)(^)「……。」

彡(●)(●)「棄却されたな」

(`・ω・´)「判例を出したくなかったんだろうね。モンスターか人間かの判断なんて人間にできる訳ないんだよ」
「銀行もたくさん出資して工場を建てているからね。モンスターは人間だって判例が出る可能性があるだけでもダメなんだよ。」

118: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)15:41:03 ID:bU8
∬(゚)(゚)∬「なんにせよ、野球民くんは無罪も一緒!これからもバリバリ働いて娘を幸せにしてやってくれよ!ガハハハ!!!」


彡(^)(^)「……。すまんな無理や」

彡(。)(;)「…お嬢様に会いたいンゴ…元気にしとるやろか」

119: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)15:44:19 ID:bU8
彡(。)(;)「…(ワイはただ、モンスターは人間かどうかについて、みんなで考えて欲しかっただけなんや。そしたらモンスターの生活も今より絶対に良くなるはずやと信じてたんや)」

彡(。)(;)「お嬢様はどこや…」

〆(0)(0)「ん?野球民さんじゃないですか」

彡(。)(;)「お嬢様はどいったんや」

121: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)15:45:59 ID:bU8
〆(0)(0)「あー、あの個体なら狂って使い物にならなくなったので廃棄しましたよ」

彡(。)(;)「えっ…亡くなったんか…?」

〆(0)(0)「そんな人間が亡くなったかのような言い方はやめてくださいよ。まぁ人間風に言えば自殺ですよ、自殺」

彡(。)(;)「じ、自殺やてっ!??」

122: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)15:48:48 ID:bU8
〆(0)(0)「何にも食べなくなって餓死しよったんです。子供を連れていかれたのがこたえたんでしょうね。何か対策を考えないと、今後ともこういう個体が出たら…(ぶつぶつ)」

彡(。)(;)「ワ、ワイはお嬢様にも裁いてもらえへんのか…」




彡(。)(;)「自殺か…モンスターは人間やったんやな…」

123: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)15:49:07 ID:bU8
終わりやで
長くなってすまへんわね

126: 名無しさん@おーぷん 平成31年 04/09(火)15:50:48 ID:bU8
ちなみに、これには元ネタがあるんや
ヴェルコールって人の書いた『人獣裁判』って本なんやが良かったら読んでみてクレメンス
まぁ原型留めてないんやが、貴志祐介や伊藤計劃が好きならハマると思うで

引用元: 彡(゚)(゚)「ムスッコに毒物を注射したで」