慈「も～！二人とも！今日はめでたい卒業式だぞ！騒げ騒げ～！」

吟子「いえ…去年は卒業式の日に慈先輩は留年が決まったわけですし、まだ喜ぶのは早いんじゃ…」　

慈「いやいや！去年はイレギュラー！今年は追試も補習もサボらなかったし大丈夫だって！」

慈「留年を告げるちっちゃい悪魔も現れてない事だし！」

小鈴「徒町、慈先輩のそういう楽観的な所"は"尊敬してます！」

慈「ふふーん！そうでしょ…"は"？はって言った？？」

姫芽「あたしはめぐちゃんせんぱいの全部尊敬してますよ～！」

慈「うぅ～ん！ありがと姫芽ちゃん！姫芽ちゃんが居たからこの2年何とか劣等感に苛まれずやってこれたよ！」

小鈴「劣等感という感情はあったんですね、意外です!」

吟子「というか結構気にしてたんですね、留年の事」

慈「そりゃそうだよ！そんな鋼のメンタルもってないっつーの！」

吟子「だって去年2留が決まって最初のwith×meetsで…」

～～～～

慈「ハロめぐ～！アダルト系スクールアイドル、藤島慈だよ～！」

慈「と言うことでめぐちゃんまた留年しちゃったんだけど、まぁプラスに考えてね？まだまだみんなと楽しめるというわけで！」


慈「何かぁ～、先生の中にめぐちゃんを離したくない過激派めぐ党の人が居るみたいなんだよね～」

慈「めぐちゃん卒業しないで！って、直接言えばいいのに～♡もぉ～、不器用さんなんだから！」

慈「え？スカーフの色？あぁこれ、沙知先輩からもらったんだよね、黄色のやつね、104期生と同じの」

慈「自分のリボンで卒業したかったけど、また留年しちゃったしね、ま しょうがない！って事で！」ｱﾊﾊ

慈「今年はめぐちゃんハタチになるということで、大人な感じで攻めてみたいと思います」ﾌﾌﾝ

慈「大人の魅力でみんなをメロメロにしちゃうからね～♡よろめぐ～！」

～～～～


吟子「って言ってたし、2回目となるともう気にも留めてないのかなと」

慈「気にしてるに決まってんじゃん！カメラの前だけだよ！」

姫芽「さすがのプロ根性…！」

慈「ルリちゃん気分転換も大切だよ♪」

慈「私とパフェ食べに行こぉ♪」

姫芽「先輩このまま勉強しないと、私と同学年になっちゃいますよ？」

慈「まあね、あ、でも後輩と一緒に授業受けるのは去年で慣れてたからね、案外何とかなったかな」

吟子「それは良い慣れなんですかね…？」

小鈴「恥ずかしい事だと思います！」

慈「小鈴ちゃん何か厳しくない？」

小鈴「慈先輩の事は好きですけど、それはそれとしてちょっとアレな人だと思うことにしてますので」

慈「そんなハッキリ言う！？去年までそんな辛辣じゃなかったじゃん！」

小鈴「徒町、去年のさやか先輩の去り際の最後の言葉をキッチリ守っていますから！」

～～～～

さやか『小鈴さん、来年のDOLLCHESTRAをお願いしますね』

小鈴『はい！お任せください！正直、自信はあまり無いですけど…104期のみんなも慈先輩もいますし、頑張ります！』

さやか『…小鈴さん、慈先輩は何か言ってましたか？』

小鈴『私が居るから104期ちゃん達は大船に乗った気でいんしゃい！って言ってました』

さやか『…』

さやか『小鈴さん、良いですか？慈さんのメンタルの強さ「だけ」は見習って下さい、それ以外あの方から学ぶことはないので』

さやか『くれぐれも、あの人の謎の自信満々な姿勢に引っ張られてはいけませんよ？』

小鈴『は…はい！』


さやか『いや…小鈴さん、勉強に関してはあれ以上の反面教師はいません、悪い例として参考にして下さい』

小鈴『わ、わかりました！お任せください！』

さやか『…絶対ですよ？』

小鈴『はい！』

さやか『信じてますからね？』

小鈴『う～、じゃあ、誓いのチェストをしましょう！』

さやか『…わかりました』

小鈴『はい！頑張るぞ～、チェ　さやか『チェェストォォー！』

小鈴『』ｷｰﾝ

さやか『小鈴さん！くれぐれも！です！それでは！』ﾃｸﾃｸ

～～～～

小鈴「さやか先輩のこれまでで一番のチェスト、しっかり受け止めましたので！」

慈「ぐっ…さやかちゃん…卒業した後もナイフを残していくなんて…！」

姫芽「たまにめぐちゃんせんぱいをゴミを見るような目で見てたの、そういうことかぁ～」

吟子「ユニットの後輩への最後の言葉がそれって…」

姫芽「めぐちゃんせんぱいは最後まで人を引きつけちゃうんですね～」

慈「だよね！もうさやかちゃんってば！何だかんだ私の事気になってしょうがないんだから」

吟子「姫芽、全肯定は慈先輩の為にならんよ？そのせいで2留しても平然と赤点取るんだから」

慈「吟子ちゃんもさやかちゃんからナイフ受け継いでない？」

吟子「そういえば私への最後の言葉も…」

～～～～

さやか『吟子さん、あなたにしか頼めません、慈先輩の事、よろしくお願いします』ﾍﾟｺﾘ

吟子『あ、頭を上げてください！さっき瑠璃乃先輩にも土下座で頼まれたんですから！』

吟子『姫芽や小鈴もいますし、きっと大丈夫ですよ』

さやか『お願いします！姫芽さんは喜ぶばかりでスクールアイドルクラブから2年連続でダブりが出てる事の重大さをわかってないんです！』

吟子『そ…そんな、小鈴だっていますし…』

さやか『小鈴さんは先輩となったら無条件で慕ってしまうんですよ、影響を受けさせないよう接近禁止令を出したいくらいです』

吟子『わかりました…正直私がどうにかできるとは思わないんですが…頑張ります』

さやか『吟子さんだけが頼りなんです！
あの頭ジャンボリーを卒業させて上げて下さい！』

～～～～

慈「さやかちゃん、私の事ボロカスに言い過ぎじゃない！？何だと思ってるの？」

吟子「慈先輩に関してはこの1年で私もさやか先輩と同じ印象になってますよ？」


慈「いやまあ…吟子ちゃんにはこの1年迷惑かけたけどさ…」

吟子「他ならぬさやか先輩の頼みですので、私も全力で応えました！」

慈「逃げようとした私も悪かったけどさ、さすがに追試直前に教科書だけ置いた白い部屋に閉じ込められた時は鬼かと思ったよ」

小鈴「吟子ちゃん、本気で怒ると目が据わるの初めて知ったよ」

姫芽「すすり泣くめぐちゃんせんぱいに真顔で『泣いとらんと勉強しまっし』だもんね～、怖かったなぁ～」

吟子「あ、あんまり言わんで！恥ずかしいから！」

慈「あれのせいで白がトラウマになったよ、私のイメージカラーなのに」

小鈴「そこまでされても補習室の常連だった所は変わらなくて、逆に安心しました」

姫芽「めぐちゃんせんぱいと補習室はもはやセットみたいなものだからね～」

慈「だね、もう補習室の事は壁のシミの数までわかってるよ！」

吟子「そんなの数えてるから留年するんじゃ…」

慈「ま、補習室の女王なんてだっさい渾名ももう慣れたもんだよ」

姫芽「そうそう！本来3年限定の所を5年間活動し続けるスクールアイドル界のレディバグ！年中ハクチューアラモードの補習王とはめぐちゃんせんぱいの事ですよ～！」

慈「ちょっと！何か色々付け足されてるんだけど！それ言ってんの誰！？」

慈「でもさ、留年も悪いことばっかじゃなかったよ？思う存分スクールアイドルできたしさ」

姫芽「アタシはもう1年るりめぐを見れて幸せでした！3年間ずっとユニット組めたし！」

小鈴「姫芽ちゃん、慈先輩の最初の留年が決まった瞬間ラブライブ優勝の瞬間よりいい顔してたね！」

吟子「2回目も慈先輩が悲痛な顔してる横で満面の笑みで慰めてたし」

小鈴「徒町、煽ってるのかと思ったよ！」

姫芽「いや～めぐちゃんせんぱいと卒業までユニット組める嬉しさが勝っちゃったんだよね」

慈「うん…まぁちょっとは隠してほしかったかな」

姫芽「アタシ、好きなものは我慢しないって決めたので！」

慈「あれそういう意味だったっけ？」

慈「とにかく！もうこれで卒業だから！はぁ…ちょっと汗かいたからメイク直してくる」ｽﾀｽﾀ


？？「やあやあ可愛い後輩たち」ｽﾀｽﾀ

小三角「…！」

沙知「104期生とは初めましてだねぃ、大賀美沙知だ、一応、スクールアイドルクラブのOGだよ」

吟子「は…はじめまして！お噂はかねがね…」ﾍﾟｺｯ

姫芽「初めまして～！うわ～本物の沙知せんぱいだぁ」ｷﾗｷﾗ

小鈴「初めまして！こ、この方が鬼のスクールアイドル元部長！絶望を連れてくる小さな悪魔と名高い沙知大先輩！？」

沙知「慈がどんな風にあたしの事を伝えているかわかっちゃったねぃ、後で説教だ」

慈「ただいま…げー！沙知先輩！？」

沙知「『げー！』とはひどいなぁ慈、先輩に向かって」

慈「だってこれ去年と同じ流れじゃん！直々に留年言い渡しに来たときと全く同じだし！」

姫芽「えっ！まさか…！」ﾜｸﾜｸ

吟子「姫芽!?何期待しとるん!?」

小鈴「だ、大先輩直々に留年を！？」

沙知「ははっ」

吟子「な、何も言わないってことは…！」

小鈴「卒業チャレンジ失敗ですか！？」

慈「ちょっ…！」

沙知「そうだねぃ…ははっ」

姫芽「おー！？」ﾜｸﾜｸ

慈「ちょっと！笑ってないで何とか言えー!大賀美沙知ー！」

慈「何しに来たんですか！」

沙知「安心しな、慈、今日は留年を言い渡しに来たわけじゃないよ」

慈「え…？」ﾎｯ

吟子「よ…良かった…」

姫芽「くっ…！さすがに3度目は無理か…！」

小鈴「卒業チャレンジ成功！ですね！」

慈「よーし！じゃあ先輩！今年こそ一緒に写真撮りましょう！ほらみんなも！」ｽｯ

沙知「そうだねぃ、最後だしね」

姫芽「めぐちゃんせんぱい高校最後の写真…！一緒に写れるなんて光栄です～！」

吟子「伝説の先輩と一緒に…！」

小鈴「寄れました！慈先輩！掛け声お願いします！」

慈「よーしいくよ～！みんな、はいチーズ！」

沙知「慈、君は退学だ」ｶｼｬｯ

慈「ん…？」

吟子「いま、何か聞こえた様な」

小鈴「徒町、恐ろしい幻聴が聞こえた様な気がします…！」

姫芽「沙知せんぱい、退学って言いましたね～」

慈「げ…幻聴だよね…？ね！？沙知先輩！」ｱﾊﾊ

沙知「あまり言わせないでくれ、あたしも今の一言は心の準備が必要だったんでねぃ」

姫芽「FPSで足音を捉えるために鍛えた聴力にかけて、聞き間違いはありえませんよ～！」

姫芽「…って、退学？めぐちゃんせんぱいが？」

吟子「反応遅すぎん！？」ｶﾞﾋﾞｰﾝ

沙知「さすがに退学は忍びないからね、あたしも慈の卒業の為に全力を尽くしたよ」

慈「や、やっぱり、先生の中にめぐちゃんを卒業させたくない過激派めぐ党が…」

沙知「いや、普通に誤魔化せないくらい単位が足りなかった、粘ったんだけどねぃ」

慈「そんなー！ちゃんと補習も追試も特別課題も奉仕作業も先生へのゴマすりもやったのにー！」

吟子「課されすぎじゃないですか！？」

小鈴「ゴマすりする程追い詰められてたのにあの危機感のなさ…！図太さがすごいです！」

姫芽「留年じゃ無いなら蓮ノ空でめぐちゃんせんぱいと一番長く活動したという実績はアタシのものですね～」

吟子「姫芽はそれでいいの！？」

慈「何でちょっと泳がせたんですか！？」

沙知「いやぁ、去年は結局一緒に写真を撮れなかったからね、どうせなら撮ってから伝えようと」

慈「返せ！写真撮った時の弾ける笑顔返せー！」

沙知「まぁ…良いじゃないか、蓮ノ空を去ることは確かだし、海外へ行くなら学歴は関係ないし」

慈「わ…わかりましたよ！せめてもう1年！もう1年チャンス下さい！」

姫芽「アタシからもお願いします～！」

沙知「いや、実はね…蓮ノ空の規定では留年は1回までと決まっているんだよ…」

慈「え？じゃ、じゃあ去年私がまた留年できたのって…」

沙知「君の功績を先生方にプレゼンして…説得したんだが、まぁ最後の一押しは…」

吟子「ま、まさか…」



沙知「む、無駄になっちゃったみたいだねぃ…あたしの、ど、土下座…は…」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

小鈴「わぁぁ！さ、沙知先輩が！」

慈「ひぃぃ！ごめんなさーい！」

姫芽「めぐちゃんせんぱい、大人しく退学しましょう」

吟子「こ、これが姫芽が慈先輩を見捨てるレベル…」

沙知「すまないね慈、君に七度目の桜は見せてやれないみたいだ」

沙知「蓮ノ空で過ごした5年が君の人生で大きな宝になる事を祈っているよ」ﾆｺｯ

慈「うぅ、そんな…こんな形で蓮ノ空とお別れって…」ｶﾞｸｯ

沙知「…なぁ慈、春は出会いと別れの季節ってよく言うだろう？」


沙知「順番が逆なんだよねぃ、わか　慈「いや昔の名言引っ張り出してまとめようとしてません！？」


慈「沙知大明神様！どうかお慈悲を！」

小鈴「さっきまで悪魔とか言ってたのに」

慈「お願いします！この通りです！」ﾄﾞｹﾞｻﾞ


小鈴「つ…ついに慈先輩まで土下座を…」

吟子「いや、本当なら最初にするべき人なんだけど…」

姫芽「めぐちゃんせんぱいの土下座…！これはレアですよ～！」ｶｼｬｶｼｬ

吟子「姫芽はさっき見捨てた時に人の心失ったの？」

沙知「まぁ、方法が無いことも無いんだけどねぃ」

慈「え、マジ！？退学じゃ無いならもう何でもいいです！」

沙知「そう言うと思って、何とか推薦の定員を1枠取っておいたよ」

吟子「枠？」

小鈴「推薦？」


沙知「退学して再入学、という形になるねぃ…今回もかなり無茶したよ」

慈「は？」

沙知「はっきり言おう、慈には1年生からやり直してもらう」


姫芽「うおおお！スクールアイドルのめぐちゃんせんぱいをもう3年見れるって事ですか～！？」

吟子「姫芽はずっとポジティブだし…」

沙知「来年にはあたしも教員免許を取って蓮ノ空に戻ってくるからねぃ、慈、容赦しないよ」

小鈴「大先輩直々に指導を!？」

慈「さ…3年って…私もう20なのに！？」

小鈴「徒町、ここまで来たら3年も4年も一緒だと思います！」

慈「4年で卒業ってまた留年してんじゃん！普通の人なら大学卒業して社会人になってるよ！」

吟子「今更普通の人と比べられても…」

吟子「もう大人しく退学して高認でも取ったほうがいいんじゃないですか？」

慈「そうだよね…沙知先輩、すみませーーー

沙知「いや、逃さないよ？」

慈「え…」

沙知「あたしにここまで恥をかかせたんだ、絶対に蓮ノ空を卒業させる、もう決めたことだ、覚悟してもらうよ」ｺﾞｺﾞｺﾞ

慈「ひっ」

小鈴「これが大三角も恐れた沙知大先輩の圧…！」

姫芽「沙知せんぱいから貰ったスカーフ、使い回せますね～！アタシ入学した時の貰っていいですか？あ、内履きも！」

吟子「全部むしり取る気！？」


沙知「慈、君が九度目の桜で卒業できるよう、責任持って"教育"させてもらうからねぃ」ﾆｺｫ


慈「うわーん！もうやだー！」


終わり

おまけ　2年後

綴理「この場合はね、この公式を代入するんだよ」ｶｯｶｯ

慈（まさか綴理の授業を受けるハメになるなんて…）

綴理「じゃあ次の確率の問題をめ…藤島さん、答えてみて」

慈「え、えっとぉ～、せ、1000%で突破じゃい！なんて～…」

綴理「…変わらないね、めぐは」ﾆｺｯ

慈「やめて！ちゃんとやるからさ！その生暖かい目で見るのだけは勘弁して！」

みらくらマイクラpart.31
【レッドストーン回路を駆使してエンドラを倒すよ！】

慈『ここでリピーターを使って遠隔で複数のTNT砲台をー』ﾍﾟﾗﾍﾟﾗ


梢「何でそっちはちゃんと成長してるのかしら」

慈「さやかちゃんってさ、昔着てたカーディガンどこで買ったの？」

さやか「はぁ…どうしたんですか急に」

慈「あの…その、制服姿を…ちょっと隠したくて」

さやか「はい？」

慈「いやさ…は、ハタチ超えたあたりからその…身体のラインが、特に胸…」ﾑﾁｨ♡

さやか「」ｲﾗｯ

慈「折角だしさやかちゃんとお揃いの欲しいなーって」

さやか「さぁ？国産牛サイズは売ってるかわからないので」