1: ◆cgcCmk1QIM 25/04/15(火) 18:16:29 ID:Pgsm
白菊ほたる「えっ」

関裕美「さあ履こう。すぐお揃いぱんつを買いに行こう(ズイ)」

松尾千鶴「ま、待って待ってちょっと待って」

裕美「待たない。おしとやかさんな千鶴ちゃんが突然ぱんつとか言われてあわてる気持ちは解るけど」

千鶴「で、でしょう?」

裕美「だけどこれは私たちGBNSが仲良し4人組ユニットとしてステップアップするために必要なことだから諦めてほしい」

2: ◆cgcCmk1QIM 25/04/15(火) 18:17:09 ID:Pgsm
千鶴「だいぶいやだけど」

裕美「その反応は予想済み。場合によってはそのぱんつ脱がせてでも」

千鶴「いーやーっ!?」

岡崎泰葉「どうどう。裕美ちゃんちょっと落ち着いて」

裕美「私、落ち着いてる」

泰葉「落ち着いてない。事実私たちはなぜそろいのぱんつを買う必要があるのかすら教えてもらってない」

ほたる「そうそう」

裕美「言ったでしょ? それは仲良し4人組ユニットとしてステップアップするためで」

千鶴「そこが解らないの。裕美ちゃんはどうしておそろいのぱんつを履いたらステップアップできると思っちゃったの?」

裕美「うん、実はね、今日のお仕事で……」

~回想が始まる音~

3: ◆cgcCmk1QIM 25/04/15(火) 18:17:30 ID:Pgsm
裕美in更衣室「えーとマイクよし、衣装よし。後は……」

喜多見柚「遅くなりましたー♪(更衣室in)」

工藤忍「柚ちゃん遅くなったのに朗らかすぎる!」

柚「テヘペロ♪」

桃井あずき「うーん笑顔は百点満点」

綾瀬穂乃香「すみません裕美ちゃん。遅くなってしまって(ペコリ)」

裕美「い、いいえ。フリルドスクエアさんは忙しいし、前のお仕事から時間の余裕ないってプロデューサーさんから聞いていましたから」

柚「ぶー。裕美チャン、柚のときとだいぶ態度ちがーう」

あずき「穂乃香ちゃんは柚ちゃんよりだいぶ背が高いし大人っぽいもんね」

忍「あと雰囲気と日頃の行いがね」

柚「うーん否定できない♪」

4: ◆cgcCmk1QIM 25/04/15(火) 18:17:50 ID:Pgsm
穂乃香「さあ、おしゃべりはこのくらいにしておきましょう。スタッフさん達をお待たせしていますし、早く着替えてしまわないと(テキパキ)」

あずき「そうだね。あずきたちと裕美ちゃんとでステージ盛り上げ大作戦だもんね(テキパキ)」

裕美「うん。私も頑張るから、今日はよろ……えー!?」

あずき「わあっぴっくりしたあっ」

穂乃香「ど、どうしたんですか裕美ちゃん突然大きな声を出して」

裕美「おそろいの、おそろいの」

柚「おそろいの?」

裕美「おそろいのぱんつはいてる!!」

5: ◆cgcCmk1QIM 25/04/15(火) 18:22:59 ID:Pgsm
忍「あー」

裕美「フリスクが おそろいぱんつを はいている」

あずき「思わず575になるぐらいびっくりしてるね」

裕美「だってユニットでお揃いのぱんつ履いてるのなんてはじめて見たもん! え、どうして」

忍「いやあじつはその」

柚「フフフー。これはね裕美チャン。仲良しユニットの証のぱんつなんだよ!」

裕美「えー! そうなの!?」

裕美「……そうなの?」

穂乃香「ええとまあ、はい」

6: ◆cgcCmk1QIM 25/04/15(火) 18:27:21 ID:Pgsm
裕美「そうなんだ……!」

あずき「裕美ちゃんは信じやす過ぎるんじゃないかな(ひそひそ)」

忍「アタシもちょっとそう思う(ヒソヒソ)」

柚「前に裕美チャンもユニットでおそろい持ちたいって言ってたじゃん? あれと同じ。フリルドスクエアはここまでおそろいにしちゃうぐらい仲良しユニットってことなんだよ!」

裕美「すごい!GBNSはそんなことしたことない!」

忍「そりゃそうでしょうよ」

柚「フフフ。まあ柚たちの方が仲良し4人組ユニットとしては先輩だし♪」

裕美「すごーい!!」

~回想が終わる音~

7: ◆cgcCmk1QIM 25/04/15(火) 18:44:52 ID:Pgsm
裕美「というわけでフリルドスクエアの4人がお揃いのぱんつ履いていたの」

泰葉「うっそだあ」

裕美「うそじゃないもんほんとだもん!」

ほたる「泰葉ちゃん。裕美ちゃんは嘘なんか言ってませんよ」

裕美「ほたるちゃん、信じてくれるんだね」

ほたる「裕美ちゃんは嘘つくと顔に出るから一目で解ります」

裕美「嬉しくない信頼!」

8: ◆cgcCmk1QIM 25/04/15(火) 18:55:44 ID:Pgsm
泰葉「でも、えー。そんなことしてたの」

裕美「私もびっくりした。すごいなあ。仲良しユニットってあそこまでやるものなんだね。GBNSも仲良しじゃ誰にも負けないと思ってたけど、まだまだ甘かったといわざるをえないよ」

泰葉「そうかなあ」

裕美「フリルドスクエアは先輩だけど、仲良しってことでだけは負けたくない。私たちもおそろいのパンツ履いて仲良しユニットとしてステップアップしよう!」

泰葉「えー、嫌」

裕美「なんでー!?」

9: ◆cgcCmk1QIM 25/04/15(火) 18:57:46 ID:Pgsm
泰葉「まず下着をそろえることが仲良しの必要条件とは言えないからだけど」

ほたる「確かに」

千鶴「それとええと……ほら。下着って、自分の為に選ぶものってところ、あるじゃない」

裕美「それは、うん」

千鶴「自分の気持ちを盛り上げるためだったり、いろいろだけど。基本は誰かの為じゃなく、自分に似合う、自分が見ていいなって思うものを身につけたいと思うものでしょ」

泰葉「だけど私たち肌の色も似合う色もぜんぜん違うからね。お揃いはちょっとちぐはぐになっちゃうだろうし、上も合わせなきゃいけないとなると」

ほたる「ちょっと、大変ですよね」

裕美「うーん……」

泰葉「そもそも、仲良しでもお揃いの下着を身につけようって話になる?」

千鶴「それはあるみたい」

泰葉「え」

10: ◆cgcCmk1QIM 25/04/15(火) 19:04:32 ID:Pgsm
千鶴「友達で一緒にちょっといい店に買い物に行ったときにノリで同じもの買ったりすることがあるって、学校の友達が言ってたよ」

泰葉「へええ。つまりちょっとした記念というか、遊びみたいな感じなのかな」

千鶴「そういうことみたい」

泰葉「なるほどそういうことなら解るかな。今日だけちょっとやってみたって感じなのかも」

裕美「でもあのぱんつ三枚でいくらみたいな普段使いの奴だったよ。記念とかそんな感じには見えなかったけど」

泰葉「裕美ちゃんのそのぱんつに対する観察眼はなんなの?」

裕美「だってびっくりしたんだもん!」

11: ◆cgcCmk1QIM 25/04/15(火) 19:11:27 ID:Pgsm
ほたる「気持ちは解ります。フリスクのみなさんってファッションの方向性もバラバラだし、拘りあるし、お揃いの下着とかちょっと想像できないような」

泰葉「でもフリスクのみなさんておそろい大好きじゃない。ぴにゃ帽子とかパスケースとか」

ほたる「あ、たしかに」

裕美「おそろい大好きならまけない!」

千鶴「まあそれはおいといて……でも、お揃いのぱんつはさすがに度を越してるでしょ」

裕美「だから、そこが仲良しとしてワンステップ上ってことなんじゃない」

泰葉「うーん、まずね裕美ちゃん」

裕美「うん」

泰葉「仲の良さって人と比べたり段階つけたりするものじゃないと思う」

泰葉「うっ」

12: ◆cgcCmk1QIM 25/04/15(火) 19:17:43 ID:Pgsm
泰葉「裕美ちゃんが作ってくれたお揃いのアクセ嬉しかったし、友達といっしょの物を持ちたいなって気持ちは解るけど、仲良しを証明するためにこれをしなきゃ、って言うのはなんか間違ってると思うのよ」

裕美「……うん」

ほたる「裕美ちゃんが一瞬でシュンとなりました」

千鶴「自分の間違いはきちんと反省できる子だものね」

泰葉「それは、試すってことになっちゃう。友達って、試しあうものじゃないと、私たちは知ってると思うの」

裕美「……うん。ごめんなさい、ちょっと暴走したみたい」

泰葉「解ってくれたらいいって……でも、そうなるとちょっと不思議だよね」

ほたる「なにがですか」

13: ◆cgcCmk1QIM 25/04/15(火) 19:22:56 ID:Pgsm
千鶴「私が今言ったような事なんて、フリルドスクエアの皆さんは当たり前に解ってるでしょ。つきあいも長いし、私たちと違って孤立する感じの性格じゃなくて人付き合いの経験も多くて」

千鶴ほたる裕美「「「うぐうっ」」」

泰葉「しまった急所を攻撃してしまった」

裕美「泰葉ちゃんだって愛想良く振る舞いながら内面では孤独をかかえたりしてたくせに」

泰葉「そうですが? ええそうですが!?」

千鶴「友達同士で塞がりかかった傷口をつつきあうのはやめようよ……つまりあれね。フリスクの皆さんが仲良しの証、なんて銘打って同じぱんつ履いてるのには違和感があるって言いたいのね、泰葉ちゃんは」

泰葉「そういうこと」

14: ◆cgcCmk1QIM 25/04/15(火) 19:32:52 ID:Pgsm
ほたる「千鶴ちゃんのまとめぢからにはいつも感服します」

裕美「さすがエリアボスとして博多のアイドルをまとめてたひと……」

千鶴「いいからそういうの。でもまあ、たしかにちょっと違和感あるね、それ」

ほたる「うーん、どういうことなんでしょう」

泰葉「裕美ちゃん、何か気付いたことなかった?」

裕美「え? 忍さんのお尻しっかりしてるなあとか、綾瀬さんのお尻どうしてこんなキュってしてるんだろうとか」

泰葉「いやお尻の感想ではなく」

ほたる「まあぱんつにびっくりしてたわけですから感想はそのあたりに集中しますよね」

千鶴「なんの手がかりにもならないけどね」

裕美「うーん……じゃあ、聞きに行こう!」

泰葉「えっ」

◇◇◇

15: ◆cgcCmk1QIM 25/04/15(火) 19:37:49 ID:Pgsm
裕美「というわけで聞きにきました!」

忍「聞きに来ちゃったかあ」

千鶴「ごめんなさい裕美ちゃんは思い立ったら誰にも止められないんです」

ほたる「暴走機関車ヒロミ号の前に、わたしたちは無力だったんです」

裕美(ふんすふんす)

あずき「まあ仕方ないよ。柚ちゃんが思わせぶりな事言ったからだし」

柚「反省してマース♪」

穂乃香「むしろ混乱させてしまったみたいで、ごめんなさい。私たちからも謝らせてくださいね(深々)」

裕美「あわわ顔を上げてください」

泰葉「そうそう綾瀬さんに頭を下げてもらわなくても」

あずき「なんで二人ともめちゃめちゃ低姿勢なんだろう」

泰葉「綾瀬さんていつも上品で真面目だから、頭を下げられるとすごく大それたことをさせてる気になるんですよね」

忍「解る……」

16: ◆cgcCmk1QIM 25/04/15(火) 19:44:25 ID:Pgsm
裕美「それで、どうなの? 柚ちゃんたちの仲良しの証ぱんつの真相は!」

柚「あー、えーとネ」

忍「柚ちゃんは、アタシをかばってくれたんだよ」

ほたる「忍さんを?」

裕美「どういうこと?」

穂乃香「知ってのとおり忍ちゃんは寮に住まず、アパートで一人暮らしです。生活もけっこう切り詰めていて」

柚「そのくせおまけ付きのお菓子につぎ込んだりするケドね」

忍「うぐぐ」

あずき「混ぜ返さないの、もう」

17: ◆cgcCmk1QIM 25/04/15(火) 19:51:17 ID:Pgsm
穂乃香「それで今回、ちひろさんが紹介してくれた安い価格で購入できる通販を利用してみたんです」

泰葉「へええ」

千鶴「そんな事が。どうだったんですか」

柚「確かにお値打ち価格でした! でもねー」

忍「割引を適用してもらうには、ある程度まとめて買う必要があったんだよね」

泰葉「あー」

ほたる「つまり、忍さんが安く買い物できるように、みんなでまとめて注文を?」

あずき「そういうこと。共同購入大作戦!」

穂乃香「ちひろさんの紹介だけあって物はしっかりしていましたし、買ったものは使わないと。そういうわけで私たち、同じショーツを使っている事があるわけです」

18: ◆cgcCmk1QIM 25/04/15(火) 19:51:56 ID:Pgsm
忍「アタシが割引をしてもらうために、なんて、ちょっと言いにくいからね。柚ちゃん、かばってくれたんだよ」

柚「柚は思ったままを言っただけデース♪」

泰葉「はああ、そんなことが」

千鶴「ちょっと意外な真相だったね」

裕美「うん……あれ、でも」

泰葉「?」

裕美「忍さんが安く買えるように、みんなで買った」

ほたる「うん」

裕美「それが解ると忍さんが恥ずかしい思いをするかもしれないから、柚ちゃんがごまかした」

柚「どうだったカナ?」

19: ◆cgcCmk1QIM 25/04/15(火) 19:53:04 ID:Pgsm


裕美「それってやっぱり仲良しのパンツじゃない!」

ほたる「あー」

千鶴「そうとも言えるね」

裕美「やっぱり私たちも買おうよぱんつ! その通販で!」

泰葉「うーんこれはしばらく収まらないかもしれないね」

忍「うう、ご迷惑おかけします」

柚「いいじゃない。仲良しだから、は本当だもん♪」
ほたる「なんだかちょっと、うらやましいです」

裕美「ぱんつー!」

 関裕美のぱんつ買おうフィーバーは30分続いた。その後ほたるの提案でビーズを共同購入し、それぞれが作ったものを贈りあうことになって大変喜んだのだが、それはまた別のお話である……。

(おしまい)

引用元: 【モバマス】関裕美「ねえ、私たちも仲良しユニットなんだから、4人でおそろいぱんつを履こうよ」