0004以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 01:39:43.79ID:BO6JfAh+O
律「落ち着け落ち着け」
紬「どうしてりっちゃん!?」
律「いや……私は人をぶったりするのはよくないと思うんだ。暴力じゃ誰も救えないよ。な?」
紬「たった一回ぶたれるだけで幸せになれる人間もいるわ!」
律「どこにいるんだよ」
紬「りっちゃんの目の前のちょっと眉毛太めの女の子よ!」
0006以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 01:45:56.53ID:BO6JfAh+O
紬「……」
律「……」
紬「……」
律「……あの、おでこを出されても……」
0007以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 01:49:38.65ID:BO6JfAh+O
紬「だってこうでもしないとりっちゃんぶってくれないでしょ?」
律「ひとつ聞いていいかムギ。どうしてムギは私にぶたれたいんだ?」
紬「子供の頃からの夢だったの。
りっちゃんに血だらけになるまで殴ってもらうのが」
律「はははははは」
紬「笑いごとじゃないの」
律「つうか、さっきの台詞二つツッコミどころがある」
紬「ツッコミどころ?」
0008以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 01:53:06.21ID:BO6JfAh+O
律「まず私たちは高校で初めて出会った」
律「二つ目。血だらけになるまで殴られたいとか危ないだけだ」
紬「りっちゃん……」
律「とにかくぶたれたいなんて思わないほうがいいんだよ。暴力はんたーい」
紬「ちょっと待って、りっちゃん」
律「なに?」
紬「今のりっちゃんのツッコミはおかしいわ」
律「どこが?」
0009以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 01:57:36.61ID:BO6JfAh+O
紬「どうしてツッコミなのに、ハリセンも持ってなければなんでやねん!のかけ声もないの!?」
律「またなんていうか絵に書いたみたいなツッコミだな、それ」
紬「りっちゃん」
律「はい」
紬「罰です。私を今すぐぶってください」
律「それだとムギが罰を受けることになってれ気がするんだが」
紬「いいの。りっちゃん。私、覚悟できてるから!りっちゃんに初めてを捧げるの!」
律「どこで覚えたのか知らないけど、ムギ、それは外で言わないほうがいい」
0011以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 02:01:48.24ID:BO6JfAh+O
紬「りっちゃん、おねがいしますっす」
律「うーん、まあそこまで言うなら」
紬「ありがとう、りっちゃん。また一つ夢が叶ったわ!」
律「そ、そっか。よかったな」
紬「さあ、おねがいします!りっちゃん!」
律「よし、行くぞ」
紬「はい!」
律「本当に行くぞ」
紬「はい!」
律「やっちゃっうぞ」
紬「お好きなように!」
律「ゲンコツ一丁」
紬「よろこんでー」
0012以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 02:06:36.14ID:BO6JfAh+O
紬「りっちゃん、まだ?」
律「…………」
紬「りっちゃん?」
律「待て。ムギ。今、私はムギにキツイ一撃を見舞うためにチャージしているところだ」
紬「チャージ?」
律「ロックマンが一番わかりやすいか?……って知らないか」
紬「ええ、ロックマンはちょっと」
律「だよなあ」
紬「1、2しかやってないからチャージは知らないの」
律「やったことあるんだ!?」
紬「うん」
0013以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 02:10:07.83ID:BO6JfAh+O
律「意外も意外だな。ていうかムギ、ゲームとかできるんだな」
紬「どちらも簡単だったから一度もゲームオーバーせずにできたわ」
律「2が簡単だと……?」
紬「それより、りっちゃんはいつになったら私をぶってくれるの?」
律「えーーーと、あとチャージに5時間はかかるかなあ、なんちゃって」
紬「そんなにもかかるの?」
律「ま、まあな」
0014以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 02:15:24.00ID:BO6JfAh+O
紬「それじゃ、明日までに待つことにする」
律「え?ホント?」
紬「うん、りっちゃんも大変でしょうし」
律「ムギ!」テヲギュッ
紬「り、りっちゃん」
律「え?あ、ゴメンゴメン。手痛かったか」
紬「ううん、全然大丈夫
律「よかった……顔赤いけど……大丈夫か」
紬「大丈夫!」
0015以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 02:20:24.69ID:BO6JfAh+O
律「とまあ、ムギを明日ぶつという非常に意味不明な約束をりっちゃん隊員は交わしたわけだが」
律「……いったいどうすれば」
律「まさかホントに私はムギをぶったたかなければいけないのか?」
律「そんな恐ろしい。あのムギを叩く。叩くだって?」
律「いやいやいやいや、落ち着け。ただたんにぶつだけだ。それくらいなら……」
律「待てよ。もし、仮にムギがそれでケガしたらどうするんだ?」
律「……」
律「あわわわわわわわわわわわわわ」
律「これは私一人では解決できない問題だ」
律「誰かに相談しなきゃ」
0016以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 02:24:23.13ID:BO6JfAh+O
!
唯「はーい、もしもし」
律『もしもし、唯か?りっちゃんだぞー』
唯「おやおや、りっちゃんどうしたのかな?」
律『実は相談があってだな』
唯「相談?りっちゃんなにかお悩みごと?」
律『うん。けっこう真剣に悩んでる』
唯「なになに?」
0017以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 02:28:59.00ID:BO6JfAh+O
律『ああ、実は…………いや、待てよ』
唯「りっちゃん?」
律『なあ、唯。私から頼みごとがあるんだが、聞いてくれないか?』
唯「うん?お悩み相談じゃないの?」
律『急に変わった。それで私の頼みたいことなんだけど』
唯「なあに?」
律『ムギを思いっきしぶってくれ』
唯「……え?」
0018以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 02:33:28.23ID:BO6JfAh+O
唯「りっちゃん、今なんて言ったの?」
律『ムギをぶってくれって言った』
唯「なんてひどいりっちゃん!」
律『はぁ?』
唯「ムギちゃんあんないい娘なのに……ひどいよりっちゃん!」
律『唯、言い方が悪かった』
唯「りっちゃんとは話したくないよ」
律『え?……ちょっ』
ぷつん……プウープウー
唯「ふんっ」
0020以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 02:38:55.67ID:BO6JfAh+O
!
紬「ああ……明日はりっちゃんがぶってくれる」
紬「すごく楽しみ」
紬「……メール?」
紬「誰からかしら?」
―――――――――――――――――――――――――――
From:唯ちゃん
件名:まかせてね!
ムギちゃんをりっちゃんの魔の手から守るからまかせてね!
それから明日もお菓子待ってるよ(^o^)v
0021以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 02:43:41.75ID:BO6JfAh+O
紬「どういう意味かしら?」
紬「うーん、唯ちゃんは時々私には理解できない世界にいることがあるから」
紬「難しいわね」
紬「とりあえずお返事を、と」
――――――――――――――――――――――――――
To :唯ちゃん
件名:ありがとう
唯ちゃんありがとう。じゃあ唯ちゃん私を守ってください。
おやすみなさい。また明日。
0022以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 02:48:05.03ID:BO6JfAh+O
次の日!
唯「おはよう和ちゃん」
和「おはよう唯……ってなにしてるの?」
唯「気合いのハチマキだよ」
和「なんのためにそんなの知っているの?」
唯「打倒りっちゃん!そしてムギちゃんを守る!」
和「そう。楽しそうね」
唯「楽しくないよ!これは私に与えられた使命だよ!」
0024以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 02:51:05.05ID:BO6JfAh+O
和「まあ、受験生の自覚をもって、受験生らしい態度をとりなさいよ。この時期は先生も目を光らせてるから」
唯「私も今日は目を光らせておくよ!」
和「はいはい。気をつけてね」
唯「ふ、ふ、ふ。りっちゃん覚悟するんだね!」
和「?」
0026以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 02:58:34.00ID:BO6JfAh+O
学校!教室!
紬「おはよう、澪ちゃん」
澪「おはよう、ムギ……なんだか嬉しそうだな」
紬「うん。今日が楽しみで昨日は寝れなかったわ」
澪「そうなんだ?なにがそんなに楽しみなんだ?」
紬「ふふ、秘密」
0027以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 03:02:02.39ID:BO6JfAh+O
紬「それより澪ちゃん」
律「うぃーす、おっはー」
澪「律、今日は見事に寝坊したな」
律「たく、澪待ってくれてもいいだろ。全然時間に余裕あったんだし」
澪「学校で勉強しておきたかったんだよ。明日は小テストがあるしな」
0028以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 03:06:24.37ID:BO6JfAh+O
律「さいですか」
紬「りっちゃんおはよう!」
律「ぅおはよ……今日は一段と元気だな、ムギ」
紬「うん!でも今日が楽しみで昨日は寝れなかったの」
律「そ、そうか」
澪「なんだ、二人ともなにかあるのか?」
律「ああ、実はな」
唯「あー、りっちゃんが先に教室にいる!あ、ムギちゃんもいる!」
澪「唯?」
0029以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 03:11:17.72ID:BO6JfAh+O
律「あ、唯おは
唯「ムギちゃん大丈夫?変なことされてない?沢庵は無事?」
紬「え、ええ、大丈夫よ」
律「おい、唯。とりあえず私の話を聞いてくれないかな?何事も会話は大事だぞ?」
唯「りっちゃんとは話すことはないよ!」
和「……急に唯が走り出すから何事かと思ったら……どうしたの?」
澪「さあ?私にもまったくなにがなんだか」
0030以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 03:18:00.23ID:BO6JfAh+O
授業!
律(しかし、私の言い方一つでややこしいじたいになってしまった)
律(唯の誤解を解き、ムギをぶつ)
律(言葉にすればすごく簡単なのになんとハードルの高いことか)
――――――――――――――――――――――
唯(とりあえず今のところはムギちゃんを守ることに成功!)
唯(ふふふ、私やるー)
0031以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 03:21:29.90ID:BO6JfAh+O
律(ていうか)
律(朝から胃の調子がよくないんだよなあ)
律(むむむ、トイレ行きたい)
律(いや、しかし誤解を解かないと)
―――――――――――――――――――――――
紬(りっちゃん早く、私をぶってくれないかしら)
紬(準備は万端!)
0032以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 03:25:31.37ID:BO6JfAh+O
休み時間!
紬「りーっちゃん」
律「すまんちょっとトイレ行くわ」
紬「え?そう」
唯「りっちゃん、まさかムギちゃんに変なことしよ
律「してねえ!つうかトイレ行かせろ!」
唯「あ、これは失礼」
――――――――――――――――――――――
唯「……ってりっちゃん逃がしちゃった!」
和「なにがあったか知らないけどトイレくらいは行かせてあげなさいよ」
0034以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 03:31:40.56ID:BO6JfAh+O
4限目授業!
律(なんというこっだ)
律(腹痛のあまりトイレに休み時間引きこもるハメになるなんて)
律(しかもその間、唯はムギにつきまとうばかり)
律(私はなにもしないっつーの)
0035以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 03:36:30.66ID:BO6JfAh+O
律(しかし、唯のやつ澪や和になんか吹きこんでるし)
律(これじゃ、誤解は深まる一方だな)
律(……腹痛い)
律(うぅ~、保健室に行こうかな?)
――――――――――――――――――――――
和(律が、ねえ)
和(唯は律がムギをぶてと言ったっていうけど)
和(たぶん誤解よね)
和(にしてもさっきから律は落ち着きがないわね。ソワソワしてる)
0036以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 03:42:52.34ID:BO6JfAh+O
昼休み!
律(あー……なんとか乗り切った。とりま保健室行こう)
唯「ジー」
律「……通して」
唯「いいよ」
0037以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 03:55:45.92ID:BO6JfAh+O
昼休み!教室!
唯「ムギちゃん!怯えなくてもいいからね私がついてるから」フンス
紬「あのー、唯ちゃん。その正直私には唯ちゃんがなにを誤解しているのか
唯「ムギちゃん!みなまで言わなくていい!」
澪『なあ和』
和『澪の言いたいことはわかるわ。たぶん唯はなにか誤解してるのよ』
唯「ムギちゃん、困ったことがあったらなんでも言ってね!」
紬「あの、聞きたいんだけどどうして、唯ちゃんはりっちゃんから私を守ろうとするの?」
唯「なに言ってるのー、ムギちゃん」
0038以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 04:03:55.47ID:BO6JfAh+O
唯「ムギちゃん、りっちゃんに脅されてたんでしょ?」
紬「どうしてそう思うの?」
澪「私も気になる」
唯「だって、昨日りっちゃんから電話があったんだよ」
和「なんて電話が来たのよ?」
唯「ムギをぶってほしいって」
紬「それは……」
0040以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 04:16:23.67ID:BO6JfAh+O
唯「それは?」
紬「……ごめんなさい。よくわからない」
和「……」
紬(りっちゃん、なんで唯ちゃんにそんなこと言ったんだろう?)
唯「やっぱり。りっちゃん帰ってきたらお説教だよ!」
和「ちょっと席外すわね」
澪「どこ行くんだ?和」
和「購買よ」
0041以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 04:21:40.92ID:BO6JfAh+O
唯「和ちゃ~ん、なにか買ってきてー」
和「お断り。欲しかったら自分で行きなさい」
唯「ぶうー」
紬「…………」
和「それじゃ、行ってくるわね」
0042以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 04:27:00.73ID:BO6JfAh+O
保健室!
律(とりあえずなにもないって言われたからベッドで寝てるけど)
律(退屈だし保健室ってあんまり好きじゃないんだよな)
律(陰気くさいっつうかジメジメしてる)
トントン
律(誰か来た?)
和「失礼します。律いるー?」
律「和?」
0044以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 04:34:37.95ID:BO6JfAh+O
和「やっぱりここにいたのね」
律「どうしてここってわかった?」
和「いつまで経っても教室に戻らないからっていうのと、体調悪そうだったから」
律「さすが生徒会長だな」
和「ありがと。ところでムギのことなんだけど」
律「ああ、そうだ。唯が誤解してるから和に言っておく」
0052以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 10:57:44.22ID:BO6JfAh+O
律「ていうか、私の言い方が悪かったんだよな」
和「?」
律「えと、実はさ、ムギに昨日からあることを頼まれててさ」
律「いや大したことじゃないんだよ。ただ、今までぶたれたことないからぶたれてみたいって」
律「それで私にぶってほしいって頼んできたんだ」
和「なるほど。って、じゃあぶてばいいじゃない」
律「無理に決まってるだろ。ムギだぞムギ!」
和「まあ気持ちはわからなくもないけど」
律「だから、唯に頼んだんだよ。ムギをぶってくれって」
和「もしかして言葉が足りなくて誤解されたってこと?」
律「はい。そうなんです」
和「なるほどね」
0054以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 11:02:39.97ID:BO6JfAh+O
律「本当にどうしたものか……」
和「今がチャンスだと思う」
律「?」
和「今ならムギをメールで呼び出すことができるでしょ?」
律「おお!そうか、その手があったか!さすが生徒会長だな!」
和「ありがと。ほめてもなにも出ないけどね」
律「よし、さっそくメールメール、と」
0056以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 11:08:10.52ID:BO6JfAh+O
TO:ムギ
件名:
ムギー今すぐ保健室に来てくれ!
今から私はお前をぶつ!ぶつぞ!
――――――――――――――――――――――
律「よし、送信っと」
和「変なメールね」
律「うるさいやい」
0057以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 11:14:07.57ID:BO6JfAh+O
三分後!
トントン
律「お、来たみたいだな」
和「入っていいわよ」
紬「失礼します」
律「おお、ムギ来てくれたか」
紬「う、うん。それよりりっちゃんは体調大丈夫?」
律「おう!大丈夫だよ。さあ、ムギ、いよいよ私がムギを殴るときだぞ」
唯「やっぱりそういうことだったんだね、りっちゃん!」
律「……なんでお前がいるんだよ」
唯「急にムギちゃんがトイレ行くって言うから心配してついてきたんだよ」
和「ふうん」カチカチ
0058以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 11:20:04.39ID:BO6JfAh+O
律「あのな、唯。私の話を聞いてくれないかな?」
唯「お断りするよ、りっちゃん!」
和「じゃあ、ムギの話は?」
唯「ムギちゃんは、今アクマにタマシイを売ったりっちゃんに脅されてるからね」
和「そう」ポチッ
律「いや、だから誤解だって、つうか和もケータイいじってないで誤解を解いてくれよ」
唯「誤解もなにも、私ははっきり目撃したよ。りっちゃんがムギちゃんを殴るって宣言したところを」
紬「唯ちゃん、あれはね」
唯「いいんだよ、ムギちゃん。私にまでうそつかなくて」
律「だあー!めんどくせー」
0060以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 11:26:08.99ID:BO6JfAh+O
唯「さあ、アクマの手先のりっちゃんを……あ、メールだ」
唯「憂からだ」
唯「ほおほお、うん?おお!」
律「どうした、唯?」
唯「」チラっ
紬「なあに?どうしたの?」
唯「一時休戦だよ。りっちゃん、ムギちゃんにひどいことしたら許さないから」
律「え?ちょっ、どこ行くんだよ、唯」
和「……」ニヤリ
0062以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 11:33:20.71ID:BO6JfAh+O
和「どうやら成功みたいね」
紬「どういうこと、和ちゃん」
和「これよ」パカッ
律「さっきいじってたケータイじゃん」
和「憂にメールしてたのよ」
――――――――――――――――――――――
TO:平沢憂
件名:頼み事
悪いけど、憂のところに唯を呼び出してほしいの
事情はあとで説明するからお弁当が余ったとかなにか適当なメールで唯をつっておいて
0063以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 11:39:52.12ID:BO6JfAh+O
律「さ、さすが生徒会長。伊達じゃないってか」
和「さっきから私を生徒会長ってキャラにしようとしてない?」
律「してないしてない」
紬「りっちゃん!」
律「あ、ああ、よし、ムギぶつぞ」
0064以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 11:43:59.48ID:BO6JfAh+O
紬「おねがいしまっす!」
律「お、おう」
和「さっさとやっちゃいなさい」
律「……うん」
紬「さあ、りっちゃん思うままにぶったたいて」ペコリ
律「……やっぱやらないとダメ」
紬「はい!」
0065以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 11:46:52.36ID:BO6JfAh+O
律「……」
和「早くしないと私がぶつわよ……律を」
律「いや意味わからないから、それ」
紬「りっちゃん、遠慮しないで。私がりっちゃんにお願いしてるんだから」
律「……あああ!もう」
紬「!」ビクッ
紬「……」
紬「…………?」
0066以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 11:50:55.17ID:BO6JfAh+O
紬「りっちゃん?」ナデナ゙デ
律「いや、やっぱぶつのはいやだから……頭を撫でるので勘弁してくれない?」ナデナデ
和「ナゼカシラ。ココニイテハイケナイキガスル。オイトマシマショ」
紬「りっちゃん……」ナデナデ
律「ダメ?」
紬「ううん……これはこれで……ウレシイ」
律「へ?」
0067以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 11:54:39.83ID:BO6JfAh+O
律「……」ナデナデ
紬「……」
律「……もういいか?」
紬「……………………………………はい」
0068以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 11:58:51.21ID:BO6JfAh+O
律「なんか、そのごめんな」
紬「ううん。むしろ得したから」
律「そうか?」
紬「うん。ありがとう、りっちゃん」
律「どういたまして」
紬「それにしても……りっちゃん」
律「?」
0069以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 12:04:51.85ID:BO6JfAh+O
紬「私の頭を撫でてくれてるときのりっちゃん、すごく……」
律「すごく?」
紬「すごくかわいかった」
律「え?」
紬「お母さんみたいっていうか、すごく優しくて、かわいくて……」
律「……///」
紬「りっちゃん?」
律「だから、そういうこと言われると反応に困るんだよ!」
ガツン!
紬「あいたっ!」
おしまい
0072以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/07/25(日) 12:06:49.00ID:BO6JfAh+O
おまけ!
澪「……」パク
澪「……」パクパク
澪「……みんなどこ行ったんだろ?」パク
澪「……」
澪「寂しくないもん」
澪「……グスッ」
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