1: 名無しさん@おーぷん 19/09/19(木)22:29:12 ID:Zrx
JK「えっ!?」

狐娘「えっ!?」

JK「え・・・だれ?」

狐娘「こっくりさんじゃ。呼んだろ?」

JK「呼んだけど・・・なんで?」

狐娘「来い言うから来てやったのに、なんでとはなんじゃい」

JK「だって・・・扉から普通に入ってくるとは思わないじゃん!」

狐娘「えっ!?」


2: 名無しさん@おーぷん 19/09/19(木)22:31:12 ID:Zrx
狐娘「扉、ダメだった?」

JK「ダメなんじゃないですか?・・・わかんないけど」

狐娘「そうか・・・いったん帰るわ」

JK「はい」

狐娘「・・・」退室

JK「・・・こっくりさんこっくりさんおこしください」

狐娘「おう」窓ガラッ

JK「ちがう!」


7: 名無しさん@おーぷん 19/09/19(木)22:33:49 ID:Zrx
JK「扉がダメだから窓ならOKとかそういうのじゃないです」

狐娘「・・・はい」

JK「もっと超常的な存在だったこと自覚してください」

狐娘「・・・はい」

JK「なんで普通に入って来ちゃうんですか?」

狐娘「だって・・・おぬしの呼び出しかた、なんかおかしいんだもの!」

JK「えっ!?」


8: 名無しさん@おーぷん 19/09/19(木)22:38:48 ID:Zrx
狐娘「まずこれ!なにこれ!?」

JK「怪しげな本に載ってた魔法陣です・・・」

狐娘「いらん!怪しい本なんかに頼るな!つぎ、これなに!?」

JK「お供えの山羊の生首です・・・」

狐娘「いらん!気持ち悪いしなんかこわい!つぎ、これなに!?」

JK「水35L、炭素20kg、アンモニア4L、石灰1.5kg、リン400g、塩分・・・」

狐娘「いらんいらんいらん!もうこれ召喚じゃなくて錬成じゃろ!まるでジャンル変わっとるじゃろ!」

JK「えっ!?」


10: 名無しさん@おーぷん 19/09/19(木)22:43:08 ID:Zrx
狐娘「そもそも儂、こういう西洋魔術っぽいので呼ばれる系じゃないから」

JK「えっ!?」

狐娘「見てみい、この格好。おもくそ和風じゃろ。西洋のせの字もないじゃろ」

JK「山羊の生首とか生き血とか高かったのに・・・」

狐娘「どこで買うんじゃそんなもん。そんなの無くても10円玉ひとつでホイホイ呼び出されるお手軽女じゃぞ、儂」

JK「お手軽女なの!?」


13: 名無しさん@おーぷん 19/09/19(木)22:47:50 ID:Zrx
狐娘「ともあれ、なにか用があって呼んだんじゃろ?聞いてやるから言うてみい」

JK「はい!あの・・・」

狐娘「うん」

JK「こっくりさん、わたしに100兆円ください!」

狐娘「うん、無理じゃ」

JK「えっ!?・・・じゃあ、100億円」

狐娘「無理じゃ」

JK「じゃあ100万円でいいです!」

狐娘「金額の問題じゃないわ!儂、そういう願い叶える系のやつじゃないから!」

JK「えっ!?」


14: 名無しさん@おーぷん 19/09/19(木)22:51:43 ID:Zrx
JK「だったら、こっくりさんって何ができるの?」

狐娘「マジで何も知らんで呼び出したんかい・・・ちょっとした質問に答えたりとかじゃな」

JK「え・・・それだけ?」

狐娘「ええじゃろ別に!それで仲良しグループで秘密を共有したりして、わーいたのしー的な、パーティゲーム系のあやかしなの、儂は!」

JK「パーティゲーム系あやかし!?」


15: 名無しさん@おーぷん 19/09/19(木)22:55:10 ID:Zrx
JK「じゃあ、こっくりさん、質問いいですか?」

狐娘「よしこい」

JK「必ず儲かる株を教えて下さい」

狐娘「知らん」

JK「絶対当たる宝くじは」

狐娘「知らん」

JK「数学の懸賞金問題の答え!」

狐娘「知らん!」

JK「なんにも知らないじゃん!」

狐娘「そういう生々しいのは管轄外じゃ!」


17: 名無しさん@おーぷん 19/09/19(木)22:58:11 ID:Zrx
狐娘「友達の想い人は誰かとか、そういう可愛げのあるのはないのか?」

JK「なにそれ?そんなの知ったところで金になるんですか?」

狐娘「儂、そういう考え方ってダメだとおもうなー・・・」

JK「はあ・・・もういいんで帰ってください。おつかれっすー」

狐娘「えぇ・・・なんじゃこいつ・・・」


19: 名無しさん@おーぷん 19/09/19(木)23:00:30 ID:Zrx
狐娘「・・・わかった、帰るぞ」

JK「どうぞ」

狐娘「帰ってしまっていいんじゃな?」

JK「どうぞ」

狐娘「ほんとに帰るぞ」

JK「いいからはよ帰れ」

狐娘「・・・儂が帰ったら、おぬし死ぬけど」

JK「えっ!?」


21: 名無しさん@おーぷん 19/09/19(木)23:05:02 ID:Zrx
狐娘「じゃあ、おじゃましまし・・・」

JK「待って!待てこら帰んな!・・・え?わたし死ぬの?なんで?」

狐娘「こっくりさんに帰ってもらうときは、ちゃんと手順ふんでお願いしないと死んじゃう決まりなので」

JK「わかった!ちゃんとする!ちゃんとお願いするからやり方教えて!」

狐娘「仕方ないのう・・・まず、呼び出したときの10円玉に指を乗せます。そしてそのまま『こっくりさんこっくりさんおかえりください』と・・・」

JK「・・・あの、ちょっといいですか?」

狐娘「なんじゃい」

JK「呼び出したとき10円玉なんて使ってないんですが・・・」

狐娘「・・・」


22: 名無しさん@おーぷん 19/09/19(木)23:08:58 ID:Zrx
JK「・・・」

狐娘「・・・じゃあの」

JK「いやああああ!待ってええええ!!」

狐娘「やだ!帰る!」

JK「お願いいい!行がないでええええ!!」

狐娘「だまれ!離せ!そして死ね!!」

JK「いやだあああ!じにだぐないいいい!!」

狐娘「うるせええ!死ねええええ!!」


24: 名無しさん@おーぷん 19/09/19(木)23:12:51 ID:Zrx
狐娘「そうじゃ!おぬしが見たっていうあの怪しい本!あれに何か書いとらんか!?」

JK「そうか!・・・えーと、なになに『召喚した悪魔は対価を差し出して帰ってもらいましょう』」

狐娘「え・・・儂、悪魔召喚で出てきちゃったの・・・?」

JK「『対価は術者の魂です』・・・」

狐娘「・・・よし、死のうか」

JK「ああああああ!!!!」


27: 名無しさん@おーぷん 19/09/19(木)23:16:40 ID:Zrx
狐娘「やだって言ったって、もう死ぬしかないじゃろ、これ・・・」

JK「・・・」

狐娘「どうした?」

JK「こっくりさんこっくりさん、おこたえください」

狐娘「・・・言うてみい」

JK「わたしはどうしたらいいですか?」

狐娘「・・・知らん」

JK「役立たずうううう!!死ねええええ!!」

狐娘「死ぬのはおぬしじゃぼけええ!死ねええええ!!」


35: 名無しさん@おーぷん 19/09/19(木)23:22:19 ID:Zrx
狐娘「まったく・・・ちょっと上に掛け合ってみるから待っとれ」

JK「えっ!?上ってなに?」

狐娘「なんか、こう・・・上の方じゃ。ケータイ借りるぞ」

JK「え、あ・・・はい」

狐娘「・・・あ、もしもしぃー。お疲れ様ですぅ~」

JK「・・・」

狐娘「実はかくかくしかじかでですね・・・ええ・・・はい、そうです」

JK「・・・」

狐娘「はい・・・えっ!?あ、いえ・・・はい・・・わかりました、ありがとうございます。では、失礼しますぅ~」ペコォ~ッ

JK「・・・」


38: 名無しさん@おーぷん 19/09/19(木)23:27:28 ID:Zrx
狐娘「・・・」

JK「えっと・・・上の方?はなんて?」

狐娘「・・・喜べ。死なずに済むぞ」

JK「っしゃああああ!!きたああああ!!」

狐娘「待て!おちつけ!聞け!」

JK「見たかごらああああ!!ざまああああ!!」

狐娘「聞けって!なあ、おい!」

JK「しゃおらああああ!死ねええええ!!私以外みんな死ねええええ!!!!」

狐娘「聞けこら!・・・帰るぞ!!」

JK「すんませんした!」


39: 名無しさん@おーぷん 19/09/19(木)23:31:35 ID:Zrx
狐娘「基本的には、あの本に載ってた『魂を対価に差し出す』方向でいきます」

JK「はい」

狐娘「でも一括で支払うと死んじゃうので、分割で支払ってもらいます」

JK「はい」

狐娘「具体的には今後この家で一緒に住んで、生活に支障のない程度に少しずつ、おぬしの生命力を頂いていくということです」

JK「えっ!?」

狐娘「親はおぬしが死ぬ気で説得せよ。できなかったら死ぬ」

JK「えっ!?」


42: 名無しさん@おーぷん 19/09/19(木)23:35:29 ID:Zrx
JK「まさか、一生つきまとわれる?」

狐娘「つきまとわれるとはなんじゃ・・・一生とは言わんが、そこそこ長期戦にはなるな」

JK「なんとかまかりませんか?」

狐娘「まあ、方法はあるが・・・聞くか?」

JK「ぜひ!」

狐娘「・・・同衾じゃ」

JK「どうきん?」

狐娘「xxxxじゃ」

JK「xx・・・!?」

狐娘「xx xxxxじゃ!」

JK「xxxx・・・!?」


48: 名無しさん@おーぷん 19/09/19(木)23:39:54 ID:Zrx
狐娘「xxxxすると生命力ドバドバじゃからな。それなりに期間も短縮できるぞ」

JK「・・・」

狐娘「どうじゃ?」

JK「・・・考えさせてください」

狐娘「まあな、時間はたっぷりあるしの。それじゃあ、これから長い付き合いになるが、よろしくの」

JK「はい、よろしくお願いします」



こうして、奇妙な同居生活が始まった。

その夜、JKは帰宅した両親に狐娘との同居について説得を試みたが、失敗した。

JKは死んだ。



おわり


引用元: JK「こっくりさんこっくりさん、おこしください・・・」狐娘「おう」