仇「すみません、いつもより遅くなってしまいました。途中変な連中に絡まれて、後処理をするのに少し手間取ってしまいました。」

仇「……はは、そんなこと言わないでくださいよ。今はこうしてふたりで暮らす仲じゃありませんか。仲良くいきましょうよ。」

仇「ところでお腹が空きました。なにか作ってくださいよ。簡単なものでいいですよ。」

仇「へぇ、ずいぶん素直ですね。ああ、ちょうどお昼にしようと思ってたんですか。……お腹が空くタイミングも一緒だなんて、嬉しいなぁ……ふふ。」

仇「○○の作るご飯、好きですよ。好きな人の手料理はなんだって美味しく食べられます。○○が教えてくれたことです。」

仇「……毒なんて仕込めませんよ、○○は。そういう人間だってこと、私には分かってますから。」

仇「○○は、優しいひとです。」

仇「────。」

仇「……殺気、隠せていませんでしたよ。バレバレです。次はもっと上手くやりましょうね。」

仇「でも安心しました。○○は、まだ私のことを殺そうと思ってくれているんですね。いつか本当に殺せるといいですね。」

仇「でないと、みなさんに顔向けが出来ませんものね。」

仇「……いやだなぁ。“私を殺すまで死なないでくださいね”って意味での発言ですよ。誤解しないでください。」

仇「そんな目で見られたら……ふふふ。」