マイル「もしかしてだけどもしかしてだけどわたしの寿命もドラゴン級ってことなの！？」

マイル「ってことはたしかドラゴンは600年生きるから・・・寿命300歳！？」

ナノマシン「いいえマイル様の寿命は4775年となるはずです」

マイル「・・・え？」

ナノマシン「現在この世界で最も長生きな生物は世界樹です」

ナノマシン「ですから世界樹の最高樹齢9550年の半分である4775年がマイル様の寿命と推定されます」

ナノマシン「ちなみにこの世界樹は存命しており記録更新中です」

マイル「・・・・・・」ﾎﾟｶｰﾝ

　そうして月日は経ち

ポーリン「マイルさん・・・一緒に住むのもう辞めにしませんか」

マイル「えっ・・・いったいどうしてですか？」

ポーリン「その体が・・・日々の回復魔法だけじゃもたなくて」

メーヴィス「うん・・・最近部屋が窮屈で辛いよね」

レーナ「てかマイルあなたどーしてそんなにでっかくなっちゃってんのよ！　いったいどんな魔法使ったわけ？　教えなさいよ！」

マイル「なんでかしら・・・真面目にハンバーグ食べてきたから？」

ポーリン、メーヴィス、レーナ「「「ｼﾞｯｰ…」」」

マイル「アッハハー大きくなれよ！」ｼｭﾀﾀﾀﾀ…

マイル「もしかしてだけどもしかしてだけどわたしの身長も世界樹級ってことなの！？」

マイル「ってことはたしか世界樹は100メートルくらいだから・・・身長50メートル！？」

ナノマシン「いいえマイル様は全長5キロメートルとなるはずです」

マイル「・・・え？」

ナノマシン「現在この世界で最も巨大と言いますか広大な生物はキノコです」

ナノマシン「ですからそのキノコの最大面積10キロ平方メートルの半分である5キロメートルがマイル様の全長と推定されます」

ナノマシン「ちなみにこのキノコは存命しており記録更新中です」

マイル「・・・・・・」ﾎﾟｶｰﾝ

　その頃ポーリンさん達は

ポーリン「マイルさん大丈夫かしら」

メーヴィス「うん・・・少し冷たく言い過ぎたかもしれない」

レーナ「そうじゃないでしょ・・・心配なのはこれからのことよ」

レーナ「ったく本当にあの能天気１人でやっていけるのかしら」

メーヴィス「大丈夫彼女は僕達よりも・・・誰よりも強いから」

ポーリン「それに彼女は誰よりも優しいですからね」

レーナ「なによそれ・・・でも信じるしかないわよね彼女を」

　暫くして三人は眠るように息を引き取りました

マイル「ポーリンさん・・・メーヴィスさん・・・レーナさん・・・」

マイル「わたしを少しでも悲しませないがために距離を置くなんて・・・」

マイル「こんなのって・・・数奇〈すき〉だなんて言いませんからね」

　この時わたしマイルは己の本質が「一笑の美」であることに気付かされ
　自分好みの数寄を天下に示すべく歪んだ茶器を作り始めたのであった

マイル「茶器は売れませんでしたが山奥で自給自足の木こり生活で難なく暮らせました」

マイル「本当は都会で多少は華やかに暮らしたかったのですがこんな巨体じゃそれも叶いません」

ナノマシン「でしたら魔法で体を小さくしてみては？」

マイル「その手があったか！？」

マイル「夢と冒険と人並み身長の世界へレッツゴー！」ﾁｭｲﾝﾁｭｲﾝﾁｭｲﾝ

マイル「ひゃー随分様変わりしましたなー」

マイル「高層ビルが立ち並んでまさにコンクリートジャングル！大都会！」

ナノマシン「でもマイン様ほどではございませんね」

マイル「それは言わない約束でしょ」

？？？「ねえそこの君！」

マイル「あ・・・貴方はメーヴィスさん！？」

？？？「メーヴィス？違うよ僕の名前はミーヴァズさ」

マイル「ですよねー（なんだか目立ちたがりそうな名前ですが声も見た目もメーヴィスさんにそっくり！）」

ナノマシン「きっと生まれ変わりというものでしょう」

ミーヴァズ「それはそうと君アイドルなんて興味ない？やってみない？てかやってみようよ！」

マイル「でもわたし一応ハンターという安定した定職にも就いているので・・・」

ミーヴァズ「ハンターだって！？ちょうどいいや！他の二人もハンターなんだよ！会うだけでも？ねっ！」

マイル「えっ？ちょっ！？（その顔で頼まれたら断るにも断りきれないというものです）」

？？？「私はレーワよろしくね話は聞いてるわ」

マイル「あっはいよろしく（死ぬ少し前に聞いたことある響きだなあ）」

レーワ「こっちはポリリン」

ポリリン「どーもー」

マイル「オッスおらマインよろしく頼むぞ！」

　そうしてわたしマイルはレーナさんそっくりのレーワさんとポーリンさんそっくりのポリリンさんと共に
　『ノッキンアイドル　わい！やい！マイル』としてアイドルデビューしたのでした

　けれどもそんな日々も長くは続きません

マイル「また皆死んじまったゾ」

マイル「でもでぇ丈夫だ！またすぐに生まれ変わっからよ」

ナノマシン「マイル様・・・なんだかノリが軽いですね」

マイル「軽くなんてないわ心が枯れてきただけ」

マイル「枯れるだなんて・・・ああわたし本当に木になってしまったのかしら」

ナノマシン「大丈夫です現在もマイル様は人間です」

マイル「・・・・・・もう何度あの子達の死を迎えたのやら」

ナノマシン「かれこれ16度目ですね」

マイル「なのに一度も死に目に会えないなんて・・・」

マイル「ねぇナノマシンさん　わたしの寿命あとどれくらい？」

ナノマシン「あと2755年でしょうか」

マイル「わたし、5000年スイッチなんて押した覚えないんだけどっ！！」

　そしてわたしは平均値下げの旅に出る決意を決めたのでした
　マイルの戦いはこれからです！