1: 名無しで叶える物語◆XZEjQVMv★ 2025/07/09(水) 14:57:51 ID:???00
璃奈「侑さん侑さん、これ押して」

侑「お、新作のボタン? どんな効果?」

璃奈「押した人の言うことが全部真逆になるボタン」

侑「へぇ~……面白そう!」ポチッ

2: 名無しで叶える物語◆XZEjQVMv★ 2025/07/09(水) 15:00:56 ID:???00
侑「……」

璃奈「どう? 具合は」

侑「いやいや、すっごい異常あり!」

璃奈「わ、いきなり……これは『うん、特に何もないよ?』って言おうとしたのかな」

侑「それは違うよ!」

璃奈「『合ってるよ』……と」

侑「ノーノー! 違う!」

璃奈「『イエスイエス、そうだよ』……ってことかな?」

侑「」ブンブン

璃奈「首を縦に振ってる……言うことは真逆になっても、ジェスチャーは変わらないみたい。
うん、設計通り、ありがとう侑さん」

侑「全然、森羅万象良くないんだけど……これ、何をしなかったら異常になるの?」

璃奈「戻り方?」

侑「……」ブンブン

3: 名無しで叶える物語◆XZEjQVMv★ 2025/07/09(水) 15:03:02 ID:???00
璃奈「……戻るボタン、作ってない」

侑「やっぱりか……」

璃奈「表情と台詞が全く合ってない……でも大丈夫、これから作る。
すぐに完成するから待ってて」

侑「ゆっくりで良いからね!」

璃奈「うん、急ぐ」

侑「私はしばらく閉じこもってよっと」

璃奈「その状態で散歩に行くんだ……璃奈ちゃんボード『びっくり』」

4: 名無しで叶える物語◆XZEjQVMv★ 2025/07/09(水) 15:06:33 ID:???00
侑「~♪」

音楽科生徒「あ、高咲さん。こんにちは!」

侑「こんばんは~」

音楽科生徒「え?」

侑「あー……えっとー」

音楽科生徒「まだ昼だよ?」

侑「そうじゃないよね、えっとね」

音楽科生徒「?????」

侑「嘘なんだけど、璃奈ちゃんが作ってないボタンを押したら、こうならなかったの」

音楽科生徒「な、なんか言ってること支離滅裂じゃない……?」

侑「謝らないよ、私は正常だから」

音楽科生徒「えぇ……?」

侑「それじゃあ、また先で」テクテク

音楽科生徒「へ、変な高咲さん……」

5: 名無しで叶える物語◆DTBxVZ4c★ 2025/07/09(水) 15:08:01 ID:???00
また先で草

6: 名無しで叶える物語◆XZEjQVMv★ 2025/07/09(水) 15:11:43 ID:???00
侑「~♪」

ランジュ「あ、侑!」

侑「こんばんは、ランジュくん」

ランジュ「? まだ昼よ。
まぁそんなことどうでもいいわ、それより見てこれ! こないだ近くにオープンしたステーキハウスの食べ放題チケットよ!」

侑「普遍的だね~」

ランジュ「? そうね、チェーン店だから普遍的ね。
でも、美味しそうでしょ? よかったら一緒に行かない?」

侑「うん、いいよ。歩夢は誘わないでね」

ランジュ「? 2人までしか使えないから、良いけど……歩夢と一緒は嫌なの?
もしかして、歩夢と喧嘩中?」

侑「えっ、う、うん! そうだよ、歩夢のこと嫌いだもん!」

ランジュ「えぇっ!? そんなに酷い喧嘩をしたのね……」

侑「うんうん! 正解だよ!」

ランジュ「でも、安心しなさい、侑。
2人共アタシが仲直りさせてあげるわ! 大切なお友達なんだから、喧嘩したままじゃ寂しいもの!」

侑「お願い!」

7: 名無しで叶える物語◆XZEjQVMv★ 2025/07/09(水) 15:14:46 ID:???00
ランジュ「じゃあ、歩夢を探して……」

歩夢「あ、侑ちゃん。ランジュちゃん」

ランジュ「噂をすればいたわね、歩夢!」

歩夢「へ? ど、どうかしたの?」

ランジュ「聞いたわ、侑と喧嘩してるんですって!」

歩夢「へ!?」

侑「そうだよ! 私と歩夢は喧嘩してるよ!」

歩夢「えぇっ!? ゆ、侑ちゃんどうしちゃったの!?」

ランジュ「侑はこう言ってるわ、歩夢はどうなの?」

歩夢「け、喧嘩なんてしてないよ。
侑ちゃんとはちゃんと仲いいもん……」

ランジュ「でも、侑は歩夢のこと嫌いって言ってたわ。
侑がそんな変な嘘つくかしら?」

歩夢「えっ……」

9: 名無しで叶える物語◆XZEjQVMv★ 2025/07/09(水) 15:17:45 ID:???00
ランジュ「侑は一方的に誰かを嫌いになんてなったりしないわ! だから、お互いなにか理由があるんじゃないの?」

歩夢「そんな、でも……私、侑ちゃんのこと嫌いになんか……」

侑「で、でも合ってるよランジュちゃん! 私は歩夢のこと大嫌い!」

歩夢「ぇっ……」

ランジュ「侑! 言い過ぎよ! 歩夢に何をされたかも言わないで、そんなことだけ言ってたら歩夢だって傷ついちゃうわ!」

侑「正解正解、そうだよ!」

ランジュ「ま、まさか歩夢を傷つけるために言ってるの? そんなの酷いわ!」

侑「~!!!」ダッ

ランジュ「あっ、こら! 待ちなさい!」

歩夢「侑ちゃんが……私のこと、大嫌いって……侑ちゃんが……侑ちゃんが……」

10: 名無しで叶える物語◆XZEjQVMv★ 2025/07/09(水) 15:22:26 ID:???00
侑「~!!!」ダダダダダダ

ランジュ「待ちなっ、さい!」ダッ、ガバッ

侑「わっ!」ドサッ

ランジュ「あんなこと言うだけ言って逃げるなんて酷いわ、侑。
ちゃんと歩夢と話し合いましょ? 感情的にならないで、ちゃんと何があったか話して? じゃないと、アタシ……」グスッ

侑「……ウソなんだけど、うぅん。
えっと、実はね」

ランジュ「? ウソなの? ホントなの?」

侑「ホント」

ランジュ「ほ、ホントなのね」

侑「ホントホント。えっと、璃奈ちゃんが……作ったボタンをね、押したの」

ランジュ「璃奈のボタン? 発明品かしら」

侑「うん、そうだよ」

ランジュ「それを押したら、歩夢が嫌いになっちゃったの?」

侑「それは違うよ。えっとね、言うことが真逆に、なったの」

ランジュ「言うことが、真逆……あ! もしかして!」

侑「うん……」

ランジュ「そういうことだったのね! なら元に戻りましょ! そうしたら、歩夢とはきっと元通りよ!」

侑「い、急ぐね!」ダッ

ランジュ「アタシは歩夢に訳を話してくるわ!」ダッ

11: 名無しで叶える物語◆XZEjQVMv★ 2025/07/09(水) 15:23:56 ID:???00
侑「~!」バンッ

璃奈「侑さん」

侑「ボタン! 解除しないで!」

璃奈「え? あ、あぁ、解除ボタンはもう出来たよ。押すね」ポチッ

侑「……ありがとう!」

璃奈「どういたしまして」

侑「よし、ちゃんと本音が言える……待ってて歩夢ーっ!」ダダダ

璃奈「? なにかあったのかな」

12: 名無しで叶える物語◆3wSdZ6eQ★ 2025/07/09(水) 15:25:21 ID:???00
侑ちゃん!

13: 名無しで叶える物語◆XZEjQVMv★ 2025/07/09(水) 15:26:32 ID:???00
侑「はぁっ、はぁっ……」タッタッタッタッ

ランジュ「だから、侑は璃奈の発明品で一時的におかしくなってただけなの!」

歩夢「……ランジュちゃん、気なんか遣わなくてもいいよ」

ランジュ「希望を失っちゃダメよ、歩夢! 侑は──」

歩夢「いいもん! 最近、侑ちゃんは私と関わることも減ってきたし、本当は私のことなんてもう──」

侑「歩夢ーっ!!!」ダダダ

歩夢「へっ──」

侑「大っ好きぃぃぃいいいっ!!!」ダッ、ガッ

侑「あ」

ランジュ「侑っ!」

歩夢「──!!!」ガバッ

どたーんっ

15: 名無しで叶える物語◆XZEjQVMv★ 2025/07/09(水) 15:28:49 ID:???00
歩夢「ゆ、侑ちゃん……」

侑「あっつつ……あ、ははっ。前と真逆だね」

歩夢「侑ちゃん……私の、こと……嫌いじゃ、ない?」

侑「嫌いになんて、ならないよ。
これまでも、これからも、ずっとずっと! 私は歩夢のこと大好きだから! 嫌いになんて、絶対ならないもん!」ギュッ

歩夢「侑ちゃん……! ぅ、うっ……うん、私も……侑ちゃんのこと、大好きだよ……」

ランジュ「ふ、ふふっ。良かった……」

16: 名無しで叶える物語◆6CaqVLcH★ 2025/07/09(水) 15:31:50 ID:???00
なぜ散歩したし

17: 名無しで叶える物語◆XZEjQVMv★ 2025/07/09(水) 15:32:26 ID:???00
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歩夢「えぇと、それがこのボタン?」

侑「うん、璃奈ちゃんが作ってたの」

璃奈「こんなことになるなんて……ごめんなさい」

歩夢「うぅん、謝らなくてもいいよ。
侑ちゃんからちゃんと大好き、って言ってもらえたから」

侑「私もちょっと軽率だったから……」

ランジュ「そんなこと言ったら、ランジュだって侑のこと真に受けて、歩夢に誤解させちゃったもの。
皆おあいこよ」

璃奈「……あの、これ。よかったらお詫びに……1人分足りないけど……あとで別の形で──」スッ

ランジュ「あら、それ……」

侑「さっきランジュちゃんが見せてくれたチケット?」

ランジュ「ね、アタシのと同じだわ」スッ

18: 名無しで叶える物語◆XZEjQVMv★ 2025/07/09(水) 15:33:58 ID:???00
ランジュ「……じゃあ、4人で行きましょ!」

璃奈「! いいの……?」

歩夢「うん、4人で行ったほうが、きっと楽しいよね。ね、侑ちゃん」

侑「うん、それに賛成だよ」

ランジュ「じゃあ、早速行きましょ! 疲れた分、いっぱい食べるわよ!」

侑「おー!」

おしまい

引用元: 【SS】璃奈「出来た、言うことが真逆になるボタン」