0001以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 01:52:57.85ID:YEuoM2zP0

男「やってしまった・・・・・」

男「やってしまったぞ・・・・・・」

男「・・・・・」

男「はぁ・・・・・・」

男「・・・・・」

0004以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 01:55:15.53ID:YEuoM2zP0



最近の夜更かしを後悔する俺


「はぁ・・・・・・」

「完徹でゲームなんかするんじゃなかった・・・・」


「・・・・・・」


目をこする


「・・・・・・」


「・・・消えないし」

0006以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 01:59:46.53ID:YEuoM2zP0



人は朝起きたら何をするのか

大抵の人は

まずトイレに行って

その次にきっと洗面所で顔を洗うだろう


そして

俺も決して例外ではなく

トイレを済ませた後

洗面所に向かった


そしてそして




洗面所の鏡を見た

0008以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 02:04:00.60ID:YEuoM2zP0
・・・・・・


男「寝ぼけてんのかな俺・・・・」

男「でもそんな・・・・」

男「夢でもないだろうし・・・・・」



俺は

鏡越しに




頭の上にある物を見た

0010以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 02:05:31.31ID:YEuoM2zP0
男「なんだ・・・・・これ」


俺の頭の上には

















時計らしき物が乗っていた

0012以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 02:09:56.87ID:YEuoM2zP0
朝起きてふと見れば


俺の頭の上には時計が乗っていた

何も文字の書いてない時計


男「・・・時計というより」

男「タイマーみたいな・・・・」


乗っているというよりは


くっ付いてるという感じ



男「どういうことなんだ・・・・」



男「・・・・・・」

男「・・・とりあえず取ろう」

0013以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 02:13:24.11ID:YEuoM2zP0
>>11お客様のお求めの商品はこちらでは取り扱っておりません



スルッ、スルッ


男「ありゃ」


鏡に映った時計の位置に手を回した




男「・・・・・・・」




時計は俺の手をすり抜けた

0014以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 02:17:10.79ID:YEuoM2zP0
男「・・・・・・」


男「・・・どういうことやねん」

男「やべえ口調が乱れた」


男「・・・どういうことですか」


スルッ

何度やってもすり抜ける



男「・・・・・・」


男「気になって顔洗えない・・・・」

0015以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 02:21:23.41ID:YEuoM2zP0
ドンドン

洗面所の扉を叩く音がした


妹「・・・お兄ちゃんまだー?」


男「あ、ああ」

男「悪い悪い」


結構考え込んでたらしい


妹「早くしてよー」


男「ああもうすぐ終わる」



俺は顔を洗って洗面所を出た

0016以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 02:25:37.72ID:YEuoM2zP0
妹「洗面所早く開けてくれないと」

妹「私まで遅刻しちゃうよ」


男「・・・・・・・」

男「・・・・なぁ」


妹「?」


男「その頭の上の・・・・・」







妹の頭の上にも


時計が乗っていた

0017以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 02:29:36.50ID:YEuoM2zP0
妹「頭の上に何か付いてる?」


妹も頭に手を回す


妹「何も付いてないけど・・・・」


男「・・・・いや、なんていうか」

男「とりあえず洗面所行って来い」


妹「・・・・なんていうか」

妹「変なの」

0018以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 02:33:42.88ID:YEuoM2zP0
妹は洗面所に入った


水を流す音が少しした後



妹は出てきた



妹「・・・・・・」

男「・・・・な?」


妹「・・・・・」







妹「・・・・別に」

妹「何も付いてなかったけど・・・・・」

0019以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 02:37:02.41ID:YEuoM2zP0
え・・・?


男「いやいや」

男「もろ付いてんじゃん」


妹「だから何がって」

妹「てかそんなに言うなら取ってよ」


男「いや・・・・」

男「それは・・・・・」


妹「はあ?」

0021以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 02:39:45.73ID:YEuoM2zP0
男は妹の頭の上に手を回した

が、


やっぱりその時計は手をすり抜けた


妹「・・・・・・」

妹「・・・・取れた?」


男「・・・・・・」


ばっちり取れてない


男「・・・・ああ」

男「取れた」


妹「なんだよかった、ありがと」


男「おう・・・・」

0022以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 02:44:11.73ID:YEuoM2zP0
>>20なん・・・だと・・・・?



俺の家は両親共働き

なので2人とも朝早くでかけてしまう

よって朝は俺と妹だけ


つまりは


男「・・・・・・」

男「・・・・俺がおかしいのか」

男「・・・・それとも」

男「妹がおかしいのか・・・・」




どっちか分からない


・・・・大体予測はつくけど

0024以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 02:48:21.52ID:YEuoM2zP0
妹「じゃあ私先に学校行くね」



ガチャッ

妹は学校に向かった


男「・・・・・」

男「・・・きっと」

男「・・・きっと俺が寝ぼけていただけだろうな」


男「そうだ」

男「そうに違いない」


そう言いつつも

俺はリビングの鏡からは目線をそらし




家を出た

0025以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 02:51:43.82ID:YEuoM2zP0



男「そうか、分かったよ」

男「なるほどね」



俺は周りを見渡した











男「・・・・おかしいのは俺らしい」


道行く人みんなの頭の上に

俺が朝見た時計と似たようなのがあった

あったというか乗っていた

0026以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 02:54:01.41ID:YEuoM2zP0


信号待ちしている人も

コンビニに寄っている人も

遅刻しそうなのか少し慌てている人も

散歩中のおじいさんも

道の掃除をするおばあさんも


みんながみんなの頭の上に




時計が乗っている



男「・・・・・・」

男「・・・なんという不思議光景」

0027以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 02:59:47.23ID:YEuoM2zP0
しかもしかも

みんながみんな

明らかに不思議な


その時計を気にしている様子がない


男「・・・ということは」


男「やっぱり俺だけなんだろうなあ・・・・」



男「俺時計に呪いでもかけられたのかなぁ」


男「・・・・無機物に呪われるってなんだよっていうね」

0029以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 03:04:14.84ID:YEuoM2zP0
俺は学校に行くのはやめて

少し周りをうろつく事にした



男「・・・もしかしたら」

男「俺は世界の陰謀に巻き込まれて・・・・・」


男「・・・・はぁ」


とてもそうは思えない

なんともシュールな光景



男「これじゃあ」

男「危機感も何も感じねぇ・・・・」

0030以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 03:08:08.25ID:YEuoM2zP0
>>28知ってる方でしたらお久しぶりです毎度毎度すいません




男「・・・・まぁあれだ」


俺は考えた


男「とにもかくにも」

男「まずはあそこに行くしかないな」


そうだ

こういう時の為にコンビニはあるのだ

こういう時の為にコンビニは24時間営業なのだ



いや多分違うと思うけど



男「・・・・よし」

0032以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 03:12:46.12ID:YEuoM2zP0
コンビニ 店内



きっかけもなく見知らぬ他人に話しかける度胸のない俺は

コンビニの店員さんに

物を買うついでに聞こうなどという考えを持っていた



男「こういうときシャイって大変だな」

男「・・・まぁ」


男「聞くだけならさほど迷惑もかからないと思うけれども・・・・」



俺はガムを持って


レジに行った

0036以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 03:18:45.19ID:YEuoM2zP0
店員「いらっしゃいませ」

店員「こちら一点でよろしいでしょうか?」

男「は、はい」


店員「100円になりますー」

店員「このままでもよろしいでしょうか?」

男「大丈夫です」


俺は100円を出した


店員「はい、丁度お預かりします」

店員「ありがとうございました」


男「どうも」

0038以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 03:23:56.23ID:YEuoM2zP0
店員「またお越しくださいませー」


男「あ・・・あの・・・・」


店員「?どうしました?」


男「・・・・」

男「・・・俺の頭の上に何か付いてます?」


店員「?・・・・」

店員「・・・いえ」


店員「何も付いていませんが・・・・」

0041以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 03:27:28.14ID:YEuoM2zP0



ガムを片手に店を後にした俺は



男「・・・よし」

男「家帰って寝よう」


男「学校とか言ってる場合じゃない」

男「下手したら何かの病気だ俺は」

男「時計症候群的な」


男「とにもかくにも俺は疲れている」


男「学校は休もう」



真っ直ぐ家に向かった

0042以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 03:31:31.72ID:YEuoM2zP0
>>37「やってしまった・・・」が入ってれば合ってると思うんだぜ





家に帰った俺は

パジャマに着替えて

即刻布団に潜った



男「学校には後で連絡しよう・・・・」

男「今はそれどころじゃない・・・寝なきゃ・・・」


目をつぶった


そして



眠った

0044以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 03:35:34.25ID:YEuoM2zP0
(ここはどこだろう)


『ここは夢の中だ』


(そうなんだ)


(夢の中で夢って自覚持ったの初めてっぽい)


『普通はそうだろう』


(ところであなたは?)


『俺か?』

0045以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 03:38:33.88ID:YEuoM2zP0
>>43頑張りますおやすみなさい


(はい、そうです)


(夢の中で僕に話しかけるあなたは)


(一体どなたですか?)


『ふふっ』


『オレハな』


(はい)

0046以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 03:41:04.86ID:YEuoM2zP0


『お前を』









『殺しに』









グシャッ

0047以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 03:46:45.12ID:YEuoM2zP0
ガバッ


そこで目が覚めた


男「・・はぁはぁ・・・・」


パジャマが汗で濡れていた


頬にも汗が垂れる



男「・・・なんだ・・・今の・・・・」

0048以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 03:50:31.92ID:YEuoM2zP0
額の汗を手でぬぐう


男「変な奴がいて・・・・・」


男「少し話して・・・・」


男「そして・・・・・」



何かで斬られた感じになって・・・・・



男「・・・・落ち着こう」


少し冷静になってみた

0050以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 03:56:03.62ID:YEuoM2zP0
そうだ

たかが夢だ

少し怖い夢だったってだけ


なのに・・・・


男「・・・寒気がする」


現実に戻っても怖いままなくらい


しつこい夢だった

0052以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 03:59:53.61ID:YEuoM2zP0
男「・・・そうだ」

男「気晴らしでもしよう」


布団から出る


男「夢を見たってことは結構寝たっぽいし」

男「あの時計も消えてるだろう」


男「確認ついでに外の空気でも吸おう」



俺は玄関に向かった

0053以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 04:05:34.45ID:YEuoM2zP0



男「・・・・・・・」

男「・・・嘘だろうよ」



俺はパジャマ姿で外に出て


周りを何度も見回した


けれど


何度も何度も見回しても





男「・・・・・・・」

男「・・・消えてねえ」

0054以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 04:10:33.23ID:YEuoM2zP0
目の前には


相も変わらない

不思議な光景が広がっていた


勿論、時計も形姿ほとんど変わっていない



男「なんで・・・・・」


男「もしかして俺・・・・・」


男「本当に病気なのかな・・・・・」

0055以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 04:16:43.13ID:YEuoM2zP0
家に戻った俺は

リビングの鏡で自分のも確認した


男「やっぱり」

男「やっぱり残ってる・・・・」

男「そんでもってやっぱり触れない・・・・」


自分の頭の上にもしっかり残っていた


朝と何も変わらず・・・・




男「・・・・あれ」

0056以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 04:21:08.98ID:YEuoM2zP0
気付いた


男「朝見た時より・・・・・」


俺は気付いた


男「少しだけだけど・・・・・」


気付いていいことかは分からないけど





気付いてしまった


男「・・・・時間が進んでる?」

0058以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 04:24:54.58ID:YEuoM2zP0
そうだ

よーく見ると


少し針が進んでいるような気がする


男「気のせい・・・・」

男「・・・じゃないよな」


洗面所でガン見していただけあって


大体の針の位置まで覚えていたらしい

0059以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 04:30:39.14ID:YEuoM2zP0
>>57そうか・・・・・そっか・・・・・・



男「でも・・・・・」


男「進むと何があるんだ・・・・?」


そうだ


これはそもそも何の時計なんだ?

本当にただの時計なのか?


時間も家の時計とはズレてるし・・・



男「・・・・全然分からん」

0061以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 04:33:46.34ID:YEuoM2zP0
結局俺は学校をさぼった


学校に電話をしたまでは良かったのだが

その後保護者に確認を取る事になり

サボった事がばれてしまった


おかげで俺は

帰って来た両親にこっぴどく叱られ

妹には蔑まれた

そんでもって




時計は両親にも見えてないっぽくて

0064以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 04:37:56.55ID:YEuoM2zP0
母「学校勝手にサボるなってあれほど言ったでしょ」

母「まったくあんたは」

母「おまけに自分で電話してごまかそうなんて」


男「すいません・・・」


母「まったく・・・・・」


父「まぁまぁ」

父「もういいじゃないか」


母「甘やかさないでよ」

0065以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 04:42:22.86ID:YEuoM2zP0
父の説得の甲斐あってか

なんとか母の説教を終えることが出来た


母「次やったらどうなるか分かってるんでしょうね」

父「そうだぞ」

父「俺が食い止めるのもこれが限界だ」

母「どういう意味よそれ」



男「キモに銘じときます・・・・・」

0067以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 04:47:39.77ID:YEuoM2zP0
俺はリビングに戻った


男「はぁぁ・・・・・」


妹「いつも以上に長かったね」


妹が笑いながらそう言ってきた

うぜえ・・・・


男「まったくだよ・・・・」


妹「・・・・てか」

妹「今日どうしたのお兄ちゃん?」

0068以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 04:52:28.54ID:YEuoM2zP0



妹が

不思議そうな顔をしていた


男「何が?」


妹「・・・今日様子変だよ」


妹「朝といい今といい」

妹「そりゃあ、いつもちょっと変だけど」


やっぱりそう思われるだろうな・・・・


俺自身おかしいと思ってるし・・・・



男「・・・・・・」

0070以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 04:56:23.67ID:YEuoM2zP0
男「・・・・・気のせいだろ」


男「そうだ、気のせいだよきっと」


妹「そう・・・・?」


男「ああ」


男「気にすんな」


妹「ならいいけど・・・・」


男「そう・・・・・」



男「それでいいんだ」

0071以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 05:01:01.61ID:YEuoM2zP0
その後

風呂も飯も終えた俺は

また布団に潜った



だが・・・・・



男「・・・・寝たくねえ」



正直

あまり寝る気がしない

0072以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 05:04:30.58ID:YEuoM2zP0
昼寝したから眠くない訳ではない

むしろまだ寝足りないくらい


かといって今ゲームをやりたい気分でもない

じゃあなんで寝たくないのかというと



男「・・・・もしかしたら」


男「またあの夢見たりして・・・・・・」


そう



0074以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 05:09:03.63ID:YEuoM2zP0
男「・・・だからあれは夢だって」

男「忘れよう忘れよう」


男「まさか同じ夢を二度見ることはないだろ」


何度もそう思い込み

ひたすら呟きながら


部屋の電気を消して








眠りについた

0097以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 13:05:30.28ID:YEuoM2zP0




(・・・・・)

(・・・あれ)

(ここは)


『よう』

『昼間ぶりだな』


(・・・)

(まじかよ・・・)


嫌な予感は

的中した

0099以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 13:09:42.13ID:YEuoM2zP0
どうやら

また同じ夢を見てしまったらしい


『安心してくれ』

『昼間のはただの冗談』

(冗談って・・・・)

(こっちは寒気するくらいだったんですよ・・・・)


『悪い悪い』

『でもまぁ夢の中じゃあ死なないから別に大丈夫だろ』

(そういう問題でも・・・・)

0103以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 13:14:29.26ID:YEuoM2zP0
(ていうか)

(あなたは誰なんですか?)

『ん?』

(昼間ははぐらかされちゃいましたけど)


(どなたなんですか?)

『・・・・・』

『変な事を聞くね』

(変?)




『自分の夢に出てくる奴に誰?なんて』

0104以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 13:19:16.93ID:YEuoM2zP0
(変なのはこの夢ですよ)

(なんで)




(・・・なんで見たこともない人が夢に出てくるのか)

『あー』

『なるほどね』

(もしかして)

(昔に会ったことがあったり?)

『いや』

『ないよ』

(ないんですか・・・・)


(・・・・・・)

0105以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 13:25:01.02ID:YEuoM2zP0
『俺は一体何なのか』


『・・・それは』

『言えないな』

(ええ・・・・・)

『自分で考えなきゃ』

(考えろったって)

(心当たりもないですし)


『・・・人から貰った答えなんて』


『答えなんかじゃない』


『それはただの知識だよ』


(そんなかっこよさげな事言われても・・・・)

0107以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 13:30:11.84ID:YEuoM2zP0
そこで目が覚めた

何も発展しないまま



男「・・・・・・」


男「・・・終わるの早いし」


男「・・・てか」


男「・・・分からん」


男「何一つ分からない・・・・・」

0108以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 13:35:44.68ID:YEuoM2zP0
時計の事

なぜ俺だけなのか

時計が進むとどうなるのか


夢の中の人

なんで知らない人が出てくるのか

そもそも誰なのか


男「頭おかしくなりそう」

男「・・・・・」



男「・・・とりあえず学校行く支度しよう」

0110以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 13:40:31.73ID:YEuoM2zP0
玄関




男「・・・・・」

男「・・・何してんだ」


支度を終えた俺を

妹は玄関で待ち構えていた


妹「昨日お母さんに言われた」

妹「見張れって」


男「・・・・いやいや」


男「お前が遅刻したら意味無いだろ」

0111以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 13:44:56.54ID:YEuoM2zP0
妹「大丈夫だよ」


妹「いつも早く学校に行ってるから」

妹「まだまだ全然余裕」


男「・・・さいですか」

男「真面目だね」


妹「まったくですよ」

妹「誰のせいだか」


男「すいません」




俺達は雑談もほどほどにし

家を出た

0114以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 13:49:28.37ID:YEuoM2zP0



男「もうなんか」

男「この光景は見慣れたな」


やっぱり変わらず

時計は健在だった


妹「?」

男「いや、なんでもないよ」

男「それより」


シャリンシャリン



男「・・・その鈴の音なんとかならんのか」

0115以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 13:55:40.88ID:YEuoM2zP0
>>113まさかあなたも椅子で寝たり・・・・してないですよね



妹「ストラップなんだからしょうがないじゃん」

妹「可愛いし」


男「・・・・一個だったら文句は言わんが」


妹の鞄には

たくさんの鈴が付いていた


男「正直」

男「鈴と鈴がぶつかって騒音レベルになってる」


妹「気にしない気にしない」

男「・・・気にしろ」

0118以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 13:59:34.55ID:YEuoM2zP0
妹「じゃあね」

妹「ちゃんと学校行ってね」

男「りょうかいー」


俺は妹と別れた


男「・・・・・」


男「・・・まぁ」










男「またサボっちゃうんだけどな」

0119以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 14:04:05.89ID:YEuoM2zP0
>>117もう最近椅子って寝る場所なんじゃねって思ったり思ってたり


男「そうだ」


あの夢の人も言っていた

誰だか知らんけど


男「自分で探してこその」


男「答えなんだって」


正直言うと

気になって学校行っても勉強なんかできないとか

そんな事しか思ってないんだけれども


男「・・・・親に怒られるの覚悟で」

0120以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 14:08:15.41ID:YEuoM2zP0
まず考えた


男「分からないことがあって・・・」

男「調べ物と言ったら・・・・・」


男「図書館しかないよな・・・・」


もしかしたら

図書館で何か分かるかもしれない


男「よしそうしよう」

男「けど」

男「まだ開いてないだろうなぁ」

0121以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 14:12:19.38ID:YEuoM2zP0
俺の知っている図書館は

確か開くのが9時頃だった気がする


男「まだ少し時間あるなぁ」

男「う~ん」


男「そうだ」


男「それまで人の観察でもしてよう」

男「人っていうか」


男「時計の観察って言ったほうがいいのか」

0122以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 14:16:18.42ID:YEuoM2zP0

近くのベンチに座った俺は

改めて回りを見てみた


男「ふむふむ」



時計の乗ってない人は見てる限りだといない

しかもみんな頭の上だけにある

柄にも色にも多分だけどほとんど違いはない


男「・・・なんか俺」


男「不審者っぽい気がする・・・・」


0125以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 14:21:59.30ID:YEuoM2zP0

文字がついている時計も一つも見当たらない


違うとすれば・・・・


男「・・・あれだな」



男「・・・時間が人によってバラバラだ」


そもそも時間を表してるのかも分からないが

人によって針の位置が違った



男「なんでだろう・・・・」

0126以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 14:26:04.42ID:YEuoM2zP0

その後もずっと見てはいたものの

新しい発見も特になく

気付けば


男「ああ」

男「もう9時過ぎてる」


図書館の開く時間になっていた


男「・・・・・」


男「・・・行くとするか」


0128以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 14:29:44.45ID:YEuoM2zP0
図書館



やっぱまだ開館直後だけあって

ほとんど人がいなかった


男「すいてると気が楽だな」

男「さて」


本のコーナーに向かった


男「まずは時計の本を・・・・・」



男「・・・・・・」

男「時計の本って・・・・」

0129以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 14:34:54.37ID:YEuoM2zP0

俺は手当たり次第に漁った

けれど時計の本となると


男「・・・やっぱり」


男「メーカーの雑誌とか」

男「童話とかしかねえよな・・・」


男「てか」

男「そもそも時計の本ってなんだよ」

男「そんな本聞いたことねーよ」

男「第一時計なのかも分からねーし」

0130以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 14:41:15.36ID:YEuoM2zP0

専門書とかも見てはみたが

時計の作り方工程だとか

時間の概念だとか

さほど関係なさそうな物しか出てこなかった


男「むむ・・・・」




男「・・・む?」


そんな時

ふと目がいった




病気関連の著書の本棚に

0131以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 14:45:33.94ID:YEuoM2zP0
凍りつく俺


男「・・・・・・」

男「・・・まぁ一応見よう」

男「別に精神病なんかじゃないと思うけど」

男「一応見るだけなうん」



ペラペラ



男「えっと・・・・」

男「精神病関連のページっと・・・・」

0132以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 14:48:50.28ID:YEuoM2zP0

男「『寿命短下・・・・・』」

男「『聴覚過敏・・・・・対人恐怖症・・・・』」

男「『鬱・・・・過呼吸・・・・・』」

男「『麻痺・・・・・選択性寡黙・・・・・』」


なんか

どれも当てはまりそうな気がするから怖い


男「勘違いするな俺・・・・」


男「あくまで時計が見える病気を探すんだ・・・・」

0133以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 14:52:54.07ID:YEuoM2zP0
パタン


男「・・・・・・」


男「・・・無かった」


幸運なのか不幸なのか


時計が見える病気とやらは見つからなかった


幻想が見える病気とかに俺がなってたら

もうどうしようもないけど


男「・・・でもそれなら」

男「時計以外の物も見えていいだろうし・・・・」

0134以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 14:56:43.05ID:YEuoM2zP0

男「・・・・・・」

男「・・・あ」


俺は前のページに戻った


男「・・・・・・」

男「じゅみょう・・・・短下・・・・・・」

男「寿命・・・・・・」








男「寿命?」

0136以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 15:00:32.32ID:YEuoM2zP0
思いついた

だが


何でこんな事を思いついたのか


男「人によって進みが違う時計・・・・・」

男「文字の無い時計・・・・・」

男「・・・・あの時計って」











男「・・・・・寿命を指しているんじゃ」

0137以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 15:03:16.05ID:YEuoM2zP0



とある天才は言った


閃きの一つや二つは誰でも持っている

ただ


その閃きを実行した者こそが天才になると


男「・・・・案外」

男「ありそうな話じゃないか?」


男「それなら頭の上にあるのだって」

男「その人の寿命だって事なら理解できるし」


男「それに進み具合の違いだって」

男「人によって寿命は違うんだから当然だし」

0139以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 15:08:48.42ID:YEuoM2zP0
男「もしそうなら」

男「多分普通の時計で言う12時の場所になったら」

男「寿命を終えるとか・・・・・?」


どんどん閃いていく



男「よし」


男「・・・確かめよう」

男「確かめてみよう」



本を元の場所に戻し


俺は図書館を出た

0140以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 15:13:40.34ID:YEuoM2zP0



俺はまたしても辺りを見回す

何回目だこれ



男「・・・今度は違う」

男「ただ闇雲に見回してるんじゃないぞ・・・・」


男「絶対いるはず・・・・」

男「1人ぐらいは多分いるはず・・・・」


俺は探した




時計の針が12の位置に近い人を

0141以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 15:17:57.83ID:YEuoM2zP0

男「・・・・・いた」


見つけた


案外すぐに見つかった


だが


男「あれ・・・・」


男「やけに若いな・・・・・」



その人は若い女性だった

0143以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 15:21:42.61ID:YEuoM2zP0
男「あれれ・・・・」


若い

やけに若い


とてもじゃないが寿命が近そうには見えない


男「てっきりおっさんとかだと思ったんだが・・・・」

男「それとも」


男「事故とか病気とかも時計の計算に入ってるのかな・・・・」



男「もしそうなら・・・・」

0144以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 15:25:53.90ID:YEuoM2zP0

俺が・・・・


その瞬間を見るって事か・・・?


男「・・・・気が引ける」


だが

確かめるには見届けるより他にない


男「・・・なんか怖いな」


少し不安を持ちながら


女性の後をつけた

0145以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 15:30:48.73ID:YEuoM2zP0
尾行中



男「・・・もうあれだな」

男「最近の俺はもう立派な不審者だな」



男「・・・・・」

男「・・・本当は少し助けたいとも思うんだけど」


何が起こるかわからないのに

助けられるわけも無い



男「あくまで」

男「俺の予想が当たってればの話だが」

0147以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 15:34:57.41ID:YEuoM2zP0
ふと


女性の足が止まった



男「・・・?」


男「まさか・・・・」


その女性は











急にうずくまった

0148以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 15:40:05.17ID:YEuoM2zP0
俺は焦った


男「!!やっぱり」


俺の予想は当たっていたのか


男「病気かなにかか!?」


男「とりあえず救急車を呼ばないと」



急いで鞄から

携帯を取り出した

0149以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 15:44:55.49ID:YEuoM2zP0
[はい、こちら救急病院です]


男「すいません、大変なんです!」


[落ち着いてください]

[とりあえず状況説明をお願いします]


男「目の前にいた女性が急にうずくまっちゃって」

男「多分寿命が近いんです!」


[動揺しているみたいですが]

[一旦落ち着いてください]

0153以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 16:00:57.96ID:YEuoM2zP0

[住所は分かりますか?]


近くの電柱を見た


男「はい」

男「○○××です」


[分かりました、今からそちらへ向かいます]

[着くまでの間、女性の症状の確認をお願いします]


男「は、はい」

0155以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 16:02:47.43ID:YEuoM2zP0
俺は確認をするため


女性の方を見た



そして

















さらに焦った

0156以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 16:06:28.68ID:YEuoM2zP0
[女性の様子はどうですか?]

[息が苦しそうとかありますか?]

[脈拍計れますか?]


男「・・・・・・」


男「・・・消えてってます」


[はい?]


男「女性の体が・・・・・」








男「消えてっているんです・・・・・」

0159以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 16:13:33.30ID:YEuoM2zP0
俺は見た


女性が

苦しそうにするでもなく

倒れるわけでもなく



ただただ消えていっていくのを見た



[大丈夫ですか?]

[かなり焦っているようですが、一旦落ち着いて下さい]

[大丈夫ですから]


男「あ・・・・あ・・・・・・」


男「ああ・・・・・・」


[もしもし?大丈夫ですか?]

0162以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 16:16:23.58ID:YEuoM2zP0
俺は救急隊員の言葉が耳に入らなかった



ただ呆然と見ていた



そうしているうちにも



体はどんどん消えていき



気付けば






女性はどこにもいなくなっていた

0163以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 16:18:38.96ID:YEuoM2zP0
[もしもし?どうしました?]


男「・・・・・・」


[大丈夫ですか?]


男「・・・・・・」


男「・・・・すいません」


[はい?]


男「今の通報は無かったことに」




プツンッ

0186以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 20:31:14.88ID:YEuoM2zP0



女性がうずくまっていた場所を見た

だが


何も残っていない


男「・・・・・・」


男「・・・なんだよ」


男「どういうことなんだよ・・・・・」


まったく


意味が分からない

0187以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 20:36:25.89ID:YEuoM2zP0
もし俺の予想が当たってたなら


あの女性は病気か何かしらで寿命が来るはずだった

けれど女性はそんな素振りを見せるどころか


丸々消えてしまった


そのまんまの意味で



男「・・・・・・」


男「・・・・じゃあ」


男「じゃあこの時計は・・・・」

0190以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 20:41:16.97ID:YEuoM2zP0
タイミング的に

俺の考えの大体は間違ってはいないはず

ただ違っていたのはきっと


12時の位置になると


寿命を迎えるのではないというとこだけ



男「・・・・・・」


男「寿命を迎えるんじゃなくて・・・・・」

0191以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 20:45:55.21ID:YEuoM2zP0


男「12時の位置まで行ってしまったら・・・・・」




















男「消える・・・・・」

0193以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 20:50:12.72ID:YEuoM2zP0
消えるって・・・・・


・・・・・・・


男「てか消えるとどうなるんだ・・・・・」


男「そもそも消えてるのか・・・・?」


男「薄くなって見えなくなっているだけとか・・・・」




男「そして」


男「・・・・消えたら」


男「どこに行くんだ?」

0194以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 20:56:05.58ID:YEuoM2zP0
その後

俺は人通りの多い道に戻って

再び時計の針が12の位置に近い人間を探し始めた


しかし

さすがに2人目は見つからなかった



というより



さっきの出来事が衝撃的すぎて



しっかり探せてなかったのかもしれない

0195以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 21:01:08.28ID:YEuoM2zP0
そうして

男「・・・・やべえ」



男「・・・もう夜じゃん」



探し続けて気付いてみれば


もう辺りは大分暗くなっていた



男「・・・・・こんな事に」

男「半日もかけるなんてな・・・・・」




男「帰ろう・・・・・」


0197以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 21:07:16.22ID:YEuoM2zP0
家の前



男「・・・・・ああ」

男「絶対殺される・・・・・」


学校さぼったどころか

こんな時間に帰って来たなんて言ったら


男「俺も」

男「親に消される・・・・・」


男「・・・・・・」

男「・・・・こんな冗談言ってる場合じゃない」


0199以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 21:12:19.18ID:YEuoM2zP0
ガチャ




男「・・・・た、ただいま」



「あ!」


「男!!!!!」



男(母親の声・・・・)


男(来たぞ・・・・・・)


男(俺終わった・・・・・)




「・・・大変なのよ!!!」

0201以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 21:16:56.06ID:YEuoM2zP0
リビングから母親が出てきた

きっと俺を叱るためだろうと思ったが


なぜか母親の様子は

怒っているというより

焦っているという感じだった



男「え?」


大変?


男「な、なにが・・・・?」

0202以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 21:21:47.37ID:YEuoM2zP0
母「・・・・妹が」


母「・・・・妹がまだ帰ってないのよ!」


母は大声で言った


男「ちょっと・・・・ボリューム・・・・」


男「それよりなんて・・・?」


母「だから!」









母「妹がまだ帰ってきてないのよ!」

0204以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 21:26:20.63ID:YEuoM2zP0
男「妹が?」


この時間にまだ帰ってない?


母「学校や友達の家にも電話したんだけど」


母「学校の先生はもう帰ったって言うし・・・」

母「友達の家には来てないって言うし・・・」


男「・・・遊びにでも行ってるんじゃ」


母「それにしても連絡も無いなんて・・・・」


0206以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 21:31:44.36ID:YEuoM2zP0
俺の妹は真面目だ

俺の妹とは思えないくらい


だからこそ成績もいいし

遅刻なんて絶対しないし


遅くなる時はいつも連絡する


母「・・・いつもはこんぐらいの時間になるときは」


母「絶対連絡が来るもの・・・・」



男「・・・・・・」

0207以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 21:37:21.56ID:YEuoM2zP0
昼間にあんな出来事に遭遇しただけに


悪い予感しかしない


更に


追い討ちをかけるかのように


俺は思い出した




男「・・・ちょっと俺」



男「探してくるよ」

0209以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 21:43:16.63ID:YEuoM2zP0



男「・・・・朝」


男「朝に見た時・・・・・・」



記憶違いじゃなければ



妹の時計の針は











男「・・・・12時間近だった」

0210以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 21:49:12.97ID:YEuoM2zP0
学校への道


いない


妹が好きなお菓子店


いない


妹がよく泣きにくる公園


いない



いない


どこにも

0212以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 22:00:26.86ID:YEuoM2zP0
家に戻ると


母は警察に連絡していた


父さんも既に帰ってきていた



母「あ、男」


男「いなかったよ・・・・」


男「一応行きそうなところは回ったけど」



母「・・・・やっぱり」


母「やっぱり何かあったのよ・・・・」

0213以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 22:06:49.15ID:YEuoM2zP0
父「母さん、落ち着きなさい」


母「でも・・・でも・・・・・」

母「お父さんみたいに・・・・」


父「母さん」

父「・・・その話はやめなさい」


母「・・・・ごめんなさい」

0214以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 22:11:24.72ID:YEuoM2zP0

数分後

警察の人が家に来た



警察「・・・事情は分かりました」


警察「こちらで捜索してみます」


母「お願いします・・・・」


警察「あとできれば」


警察「妹さんの特徴が分かる物があると嬉しいのですが」


母「写真なら・・・・・」

0215以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 22:16:45.16ID:YEuoM2zP0
警察「それじゃあそちらを」

警察「少しの間お借りしますね」


警察「最悪、複製させてもらう場合もありますが・・・・・」


母「・・・はい」


恐らく

最悪の場合

写真を貼って情報を募る、という事だろう


警察「それでは失礼します」


母「お願いします・・・・」


0217以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 22:21:44.72ID:YEuoM2zP0
警察の人たちは帰っていった


父「・・・母さん」

父「あとは警察の人に任せて私達も寝よう」


母「・・・・」

母「・・・そうね」


母「男も」

母「もう寝なさい」


男「・・・・うん」

0220以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 22:25:19.79ID:YEuoM2zP0
風呂場


男「・・・・妹は」


男「やっぱり消えてしまったのか・・・」


男「時計が進んで・・・・・」


男「・・・・・・」


男「・・・もう一度」


男「考え直してみよう」


0222以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 22:31:22.41ID:YEuoM2zP0

部屋に入った俺は

机に向かった



男「・・・机に座るの久々だな」

男「ろくに勉強もしないからなぁ俺」



ノートとシャーペンを持った



男「・・・よし」


男「整理してみよう・・・・」

0225以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 22:36:40.07ID:YEuoM2zP0
みんなの頭の上にある時計

針だけの文字がない時計

どの時計も針の進み具合以外は全て同じ

そして

針が普通の時計でいう12時を指すと

うずくまったあと

その人は消える

多分場所状況問わず


時計が見えるのは多分俺だけ?

消える瞬間は他の人にも見えるのか?

0227以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 22:41:14.79ID:YEuoM2zP0


男「もし妹が消えていたとしても・・・・」


男「妹の事を俺たちは覚えている・・・」


男「ということは消えるのは存在だけ?」


男「じゃあ行方不明とかの事件って」


男「これのせいだったり・・・・・」



男「・・・それとも」


男「そのうち忘れていくのか・・・?」

0230以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 22:46:25.90ID:YEuoM2zP0

男「そして気になることがもう一つ・・・・・」


男「あの夢・・・・・」


男「時計が見えたあの日に見た」


男「そしてその次の日も見た」


男「変な夢・・・・・」



夢の中に現れる変な男、時計に関係あり?



俺は

ノートに一つ書き加えた

0232以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 23:01:15.80ID:YEuoM2zP0
・・・・さて


もう寝ようか


もしかしたら


寝たら全てが解決しているかもよ



男「・・・とかだったらいいのにな」






俺は眠った

0234以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 23:06:32.60ID:YEuoM2zP0
(はぁ・・・・)

(やっぱりですか・・・・)


『そろそろ違う夢が見たいか?』


(そうですね)

(男と終始話すだけの夢なんて)

(正直現実よりきついです)


『はっはっは』

『照れるな照れるな』


(はっはっは)

(殴りたいなぁもう)

0235以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 23:11:01.11ID:YEuoM2zP0
『・・・それで』

『どうだい?』


(何がですか)


『答えは』

『見つかったのかい?』


(・・・・・・)

(・・・いや)

(全然)


『・・・そうか』



(でも)

0236以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 23:15:06.22ID:YEuoM2zP0

(別のことは分かった気がします)


『別の事?』


(ああ)


(あなたって)


『おう』








(・・・・時計のことを知っているんじゃないですか?)

0238以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 23:20:57.80ID:YEuoM2zP0
『・・・なぜそう思う?』


(え)

(そうなんですか)


『え?』


(いや・・・)

(すいません適当に言っただけなんですけど・・・)


『・・・・・・』

『・・・・なるほど』






『・・・それも一つの答えだね』

0239以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 23:25:25.82ID:YEuoM2zP0
『頭の上に見える時計』

『のことでいいんだな?』


(え・・・・)

(そ、そうですけど・・・・)


『いやなに』


『初めてこういう経験をしたからな』

『やけに喋りたくなった』


(・・・・・まぁ)

(嬉しいことですけど・・・・)


『だろう?』

0240以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 23:30:31.38ID:YEuoM2zP0
>>237俺自身どこにあるのやらさっぱり・・・・



(でもなんであなたが)

(知っているんですか?)


『それはそうだろう』

『だってあれは』


『俺達の世界の物なんだから』


(・・・・・・)

(・・・そうなんですか)


『そうだよ』


(・・・・ところで)

(俺達の世界って・・・・?)

0242以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 23:35:48.61ID:YEuoM2zP0

『決まってるだろう』

『夢の世界だよ』


ああ分かった

この人説明下手だ


(・・・じゃあ)

(その夢の世界ってなんですか・・・・?)


『夢の世界は夢の世界・・・』

『ああそうか』

『最初から説明しないとダメだったか』



(そうですね・・・)

0243以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 23:40:58.22ID:YEuoM2zP0
世界は3種類ある


人間が生きる世界と

死んだ人間が住む世界と


夢の住人が住む夢の世界と


『夢の世界ってのは』

『人間が見る夢を整備してるとこさ』


(整備・・・・?)


『整備っていうか』

『夢を見る場所を提供してるって感じか』

0245以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/25(土) 23:46:07.85ID:YEuoM2zP0
三種類の世界は

それぞれ似たような人口で成り立っている


そのお陰で三種類の世界は

常に均衡にバランスを取っている



『そして人間は、夢を見ている間だけ』

『一時的に夢の住人になる』

『今のお前もそうだな』


(・・・なるほど)


『そして、だ』

0248以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 00:00:55.65ID:T8t2RT3K0
しかし最近

世界のバランスが崩れ始めた


原因は恐らく

現代社会による睡眠の欠如



『最近夢を見る人間が少なくなった』

『あまり寝ない人間が増えたんだろうな・・・』


(・・・・・・)

(・・・確かにニュースとかでもよく聞きます)



『そのせいで夢の世界に行く人間は減り』


『世界は少しずつ傾き始めた』

0249以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 00:06:19.45ID:T8t2RT3K0
(傾く・・・・)


『そう』

『夢の世界に行く人間の数が少なくなったせいで』


『夢の世界の人口が減り』


『均衡が壊れ始めた』


(なるほど・・・・)


『危機感を感じた夢の世界は』


『苦心の末に』





『ある打開策を出した』

0254以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 00:11:10.76ID:T8t2RT3K0
(打開策・・・・)


『そう』


『それがあの時計』


『一応“転送時計”って名前が付いてる』


(転送時計・・・・)



『あまりいい響きではないけど』

0255以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 00:14:46.64ID:T8t2RT3K0
『ところで』

『時計の針が頂点になった瞬間を見たことがあるかい?』


(・・・・・)


今でもはっきり覚えている

あの衝撃は


(はい・・・・)



(その人は消えてしまいました・・・)



『・・・正確には』


『消えたんじゃない』

0257以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 00:17:29.51ID:T8t2RT3K0
『その人は』


『夢の世界の永久住人にされたのさ』


(永久・・・・?)


『永久住人』


『俺みたいな奴のこと』


(え・・・・)


(じゃああなたも・・・・)

0258以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 00:22:13.60ID:T8t2RT3K0
『夢の世界が行った計画は』

『現実に生きる人間を夢の世界に強制的に転送すること』

『そしてそれにより』

『夢の世界の住人をかさ増しすること』

『あの時計は』

『その転送までの時間を表すタイマー』


『そして転送された人間は』

『一生夢の世界で過ごす永久住人になる』


『俺みたいに』

『人の夢にお邪魔したりしながらな』

0260以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 00:26:20.74ID:T8t2RT3K0
『まぁ』

『今に限らずこの計画はずっと前にも何回か行われたんだけどね』


『ちなみに俺が転送されたのはずっと昔」

『何十年も前からここにいるよ』


(そうだったんですか・・・・)


『そう』


『そうやって犠牲を少しずつ作りながら』


『世界のバランスを保つのさ』

0262以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 00:31:16.52ID:T8t2RT3K0
『どうだ』

『説明下手な俺にしては頑張っただろう』


(まぁ・・・大体は分かりました・・・・)


『そうか』

『なら話した甲斐があったってもんだ』




(・・・・でも)


(・・・・悲しくないんですか?)

0263以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 00:35:37.39ID:T8t2RT3K0
『転送されたことか・・・?』


(っていうか・・・・)

(いきなり見知らぬ場所に1人で飛ばされて・・・・)


『・・・・まぁ』

『所詮は夢の世界だからな』


(というと?)


『例えばお前が夢を見てる時に』

『夢の中で激怒とかってあまりしないだろう?』


(ああ・・・・まぁ・・・)

0264以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 00:40:18.31ID:T8t2RT3K0
『あまりこん中では感情が沸かないんだ』

『少し悲しくは思ったけど』


(そうですか・・・・)


『ある意味』

『それが一番哀れなのかもしれんが』


(・・・かもしれませんね)

(少なくとも)


(良い事とは言いにくいです・・・・)

0358以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 17:33:40.13ID:T8t2RT3K0



(・・・・・・あ)


『ん?』


そうだ


大事なことを忘れていた


(あの)

(聞きたい事があるんですけど)


『?なんだ?』

0361以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 17:38:16.72ID:T8t2RT3K0

(・・・一度転送されてしまった人間は)

(もう本当に戻れないんですか?)


『まぁそうだな』


(そうですか・・・・・)


『深く言えば』


『転送されてある程度時間が経ったらって感じだな』



(?それはどういう)

0365以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 17:43:53.89ID:T8t2RT3K0

『こっちの世界に定着するまでは』

『少し時間がかかる』

『定着するまでの間は普通に夢を見ている人間と一緒の状態』


(!!それじゃあ)


『ああ』

『定着するまでに無理矢理叩き起こせば』

『キャンセルになって、人間の世界に再構成されると思うけど』


(おお)


まだ希望がある!

0367以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 17:48:13.62ID:T8t2RT3K0
『でも・・・・』


『そんな事を聞くなんて』

『何かあったのか』



(はい)

(・・・・実は)














(俺の妹が転送されたかもしれないんです・・・)

0368以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 17:53:39.57ID:T8t2RT3K0
『・・・・それで』

『助けたいと?』


(はい


『・・・・・』

『・・・正直』

『それは難しい話だな』


(え)


『転送された人間は深奥の方に行くから』

『普通の人間じゃあまず行けない』


そんな・・・・・


(そうなん・・・ですか・・・・)

0370以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 17:58:57.27ID:T8t2RT3K0
『でも』


(え?でも?)


『住人の俺が着いていけば』


『人間でも行けなくはない』


(・・・・・・)


(・・・じゃあ)

(じゃあもしかして!)


『ああ』








『手伝ってやるよ』

0372以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 18:03:35.74ID:T8t2RT3K0
(あ、ありがとうございます!)

俺は

手伝ってもらえる事になった



『じゃあさっそく』


フインッ


『この中に入って』



彼が大きく手を回すと


その円に沿って


穴みたいなものが出来た


(え・・・・)

(いきなり・・・・?)

0373以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 18:08:18.82ID:T8t2RT3K0
『なにがだ?』


(いや・・・)

(いきなり直通で行けるなんて思わなくて・・・・・)


『そりゃあそうさ』

『ここは現実じゃない』


『還元を考えなければ』



『ある意味なんでも出来る場所なんだから』


(確かに)

(・・・そうでした)

0375以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 18:13:16.57ID:T8t2RT3K0
(んん?)


『今度はどうしたんだ』


(もしこの穴が夢の世界への道なら)


(・・・俺は今どこにいるんですか?)


『ここも夢の世界だよ一応』


『まぁ分かりやすく言うと』

『夢の世界の中の卵の中って感じかな』


(卵・・・・・?)

(中の中・・・・・?)


分かりやすく言えてない・・・・・

0377以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 18:18:18.17ID:T8t2RT3K0
『夢の世界には卵みたいなのがいくつもあって』

『人は寝ると、夢の世界に入って仮住人になったあと』

『更に新しく卵が作られ、その卵の中に送られて夢を見る』

『だからここは卵の中』


『そしてこの穴は』

『卵の外に出るようの物』


(ふむふむ・・・・・)


『けれど永久住人や転送された人間は』

『卵の中には送られずに』


『夢の世界の中で留められるってこと』


(がんばれ俺の頭脳)

0378以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 18:23:17.95ID:T8t2RT3K0

『・・・・・・』


『・・・ああくっそ!!』



『行けば分かるよ行けば!!!!』


(ああ、ちょっと)

(引っ張らないで引っ張らないで)


抵抗の言葉など聞く耳も持ってもらえず

俺は彼に引っ張られて






穴の中に入っていった

0380以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 18:29:02.24ID:T8t2RT3K0
夢の世界






男「・・・・ここが」


男「・・・夢の世界」


『そうだ』


『いいところだろう?』



男「いいところ・・・・?」



男「・・・・住めば都、ですか」



『・・・だな』

0382以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 18:34:31.26ID:T8t2RT3K0
描写ができない世界

そんな世界に俺は入った


空も土も木も風も音も無く

ただただ無意味に広がる空間


まるで



男「・・・・なんか宇宙みたいですね」


『おお』

『やっぱりそう思うか』


男「やっぱりって?」


『俺も最初に来た時』

『そう思ったんだよ』

0383以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 18:39:00.77ID:T8t2RT3K0
>>381そうですその通りなんです


描写ができない世界

そんな世界に俺は入った


空も土も木も風も音も無く

ただただ無意味に広がる空間


まるで



男「・・・・なんか宇宙みたいですね」

『おお』

『やっぱりそう思うか』

男「やっぱりって?」

『俺も最初に来た時』

『そう思ったんだよ』

0386以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 18:45:56.03ID:T8t2RT3K0

男「ところで」

男「ところどころにある球体の物が卵って奴ですか?」


風景の無い世界に

ただ一種類の彩り


まぁ不気味さが増えてるだけな気もするが


『そうそう』

『あの中に人がいて、現在進行形で夢を見てるわけさ』



男「なるほど・・・・」


男「やっぱり一度見たほうが分かりやすい」

0391以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 19:00:15.53ID:T8t2RT3K0
『そしてお前は』

『卵から出てきたわけさ』


『そうだ』


『試しに卵に触ってみな』


男「・・・いいんですか?」


『なんら問題はない』


男「・・・・それじゃあ」


おそるおそる

手を伸ばす

0392以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 19:05:14.80ID:T8t2RT3K0
男「・・・・うおっ」


俺が触った瞬間


卵は消えた


男「あれ・・・・」


『お前が卵に衝撃を与えたから』

『人間が夢から覚めたのさ』

『そして中身の無くなった卵は消える』


『よく理由もなく夜中に起きたりするだろう?』

『あれは住人が間違って触れたりしちゃってるせいなのもある』


男「ああ・・・・」

男「たまにあるそういうの・・・」

0397以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 19:09:24.44ID:T8t2RT3K0

男「大体」

男「分かってきました」

男「夢の世界の事が」


『よかったよかった』



男「大体分かってきたところで」


『おう』





男「・・・・そろそろ本題に」

0398以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 19:14:20.57ID:T8t2RT3K0
なんていうか、この椅子眠気を誘ってくる



『そうだな』

『早くしないと妹さんが住人になっちまう』


男「すいませんお願いします」


『任せな』


男「・・・・でもどうやって捜すんですか?」



『そんなの決まってんだろ』


『自力だよ自力』



男「ああなるほど」


0401以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 19:18:51.11ID:T8t2RT3K0
男「って、ええ!?」


『どうした』


男「自力って・・・・・」


『自力って言ったら』

『歩いて探すに決まってんだろ』



男「で、でも・・・・」


男「・・・・・夢の世界って広いんじゃ」

0402以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 19:22:40.64ID:T8t2RT3K0
>>400人を眠りに誘う呪いの椅子・・・・次の題材に・・・・ゴクリ



『その通りだな』


男「それじゃあ・・・・・」


男「間に合わないんじゃ・・・・・」


『・・・そんな事言っても』


『俺は妹さんの顔は知らないからなぁ』

『俺1人でビュンビュン飛んで探しても意味が無いっていう』



男「あ・・・・・・」


そういえばそうだった

0403以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 19:26:28.78ID:T8t2RT3K0
そもそも

親しげに話してはいるが

俺はこの人とは赤の他人


俺の身内の情報なんか

知るわけもないわけで


『でもまぁ安心しろ』


『転送される人間は大体似たような位置に送られっから』


『そこまで案内するよ』


『それでも決して狭い範囲ってわけではないけど』


0405以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 19:30:29.84ID:T8t2RT3K0
夢の世界 深奥



男「ここらへん・・・・ですか?」


『大体な』

『もし例外で別の僻地に飛ばされてたら諦めろ』


男「・・・・・」




男「・・・・無理だ」


男「広すぎる・・・・・」

0406以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 19:34:40.12ID:T8t2RT3K0
>>404素直にうまいと思った俺



俺は勘違いしていた

転送された人間は一箇所にでも集められるのかと思っていた


だが違かった

ある程度のランダムが入るらしい


そして

そのランダム値が




嫌に大きい



『夢の世界全土を探すよりは』

『遥かにマシではある』

0409以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 19:39:16.09ID:T8t2RT3K0

『さて』

『探すより先に』


『まずはこれを見ろ』


俺は

彼の指が指した方向を見た



その先には


男(・・・・・・・)



男(・・・・なんですかこれ)



蠢いてる謎の物体がいた


0414以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 19:53:38.65ID:T8t2RT3K0
男「・・・・・いや」


男「正確には、“誰ですか?”って聞いた方がいいですかね」



俺が見たのは

多分人間


もっと言えば

黒塗りされたいわゆる黒モブみたいな人間



男「これは」

男「この人が、定着しようとしているってことですか・・・・」


『ああ』


男「・・・・気持ち悪い」

0419以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 20:02:34.09ID:T8t2RT3K0



『送られてきた人間は』

『卵には入らず一時的に黒塗りになって夢を見始める』


『夢を見てる間はひたすら蠢き』

『夢から覚めてこの黒塗りが解けると』

『俺みたくまた元の姿になる』




『そしてそれが、定着したという合図』


『ちなみに』

『転送された瞬間の姿で世界内での容姿は一定』




男「・・・・・・じゃあ」

0421以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 20:10:45.42ID:T8t2RT3K0
男「もし俺がこの人に触れれば・・・・」


『・・・・こいつは夢から覚めて』

『人間の世界に再構成される』


『もっとも』

『俺がそんな事させないけどな』



男「・・・・・ですよね」



男「これは・・・・・」




男「世界のためなんですもんね・・・・・」

0423以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 20:17:11.00ID:T8t2RT3K0
男「でも」


男「顔で判断できないとなると」

男「余計に捜しにくい・・・・」


『はっきり言ってしまうと』

『見つかったら幸運だよ』


『それに、ここからは俺は手伝えない』


男「はい」


男「・・・・でもそれでも俺は捜します」






男「たった一人の妹ですから」

0426以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 20:22:19.27ID:T8t2RT3K0

異様な光景

いたるところで蠢く黒い人間

正直吐き気がする


世界を救うにしても

こんな方法があっていいものなのか


なによりも


俺の妹もこうなっていると思うと

むかついてきたりもする



探しながらそんな事を思った


0430以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 20:28:14.88ID:T8t2RT3K0


違う


妹はもっと小さい


こいつも違う


妹はスカートを履いていたはず


またまた違う


妹は長髪だ


全然違う


家に鞄が無かったんだから


転送された時多分妹は鞄を背負ってたはず

0432以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 20:33:20.58ID:T8t2RT3K0
男「・・・・・なぁ」


男「転送された時って荷物とかも一緒にくっついてくるのか?」


『そうだな』

『現に俺も持ってた財布とか付いてきたし』


『もっとも必要ないから適当なとこに捨てちゃったけど』



男「・・・・じゃあ鞄を背負ってる奴を探せば」


男「いくらか探しやすそうだ・・・・」

0436以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 20:39:10.52ID:T8t2RT3K0

男「ってか」

男「特定の人間を探知できる道具とか・・・・」


『勿論そんなのはない』


男「ですよね・・・・」


『卵の外にでる穴は』

『定着した時の経緯を覚えて独学してやったもんだ』


『本当のことを言えば』

『夢の世界も現実と大して変わらん』



『自分の見たい夢は中々見れないのと同じでな』

0441以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 20:44:18.04ID:T8t2RT3K0
俺はその後も探した


他の人には触れないように気をつけながら


でも・・・・


男「くっそ」


男「鞄を背負ってるかどうかも判別しにくい」


どんなに目を凝らしても

ほとんど同じに見えてしまう


男「・・・これじゃあ」


男「間に合う気がしない・・・・」

0442以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 20:49:36.52ID:T8t2RT3K0
何か打開策はないのか

夢から一発で醒めるような

画期的な策は


男「考えろ考えろ」


男「考えろ考えろ考えろ」






・・・・他に








鞄以外の特徴はないのか?

0443以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 20:54:28.59ID:T8t2RT3K0
妹は真面目


確かに特徴だが今は関係無い


妹は長髪


さっき言った違う


背が小さい


大した特徴にならんもっと


・・・・・・






・・・・・そういえば

0450以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 20:58:53.65ID:T8t2RT3K0
確か朝に妹は


鞄に何か付けてた


それが確か


とてもうるさいって


俺は反応した気がする


・・・・そうだ









それだ

0451以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 21:01:24.22ID:T8t2RT3K0



男「おい!!」


『おおう、びびらせんな』


男「そんな事どうでもいいから」


男「お前も手伝え!」


『・・・いやだから』


『俺は妹さんの外見とかはなんも知らないっての』


男「大丈夫」



男「耳さえあれば手伝える」

0455以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 21:05:56.30ID:T8t2RT3K0
『どうやってだよ』



男「・・・・鈴だ」


『はぁ?』


男「朝妹は・・・・」



――ストラップなんだからしょうがないじゃん











男「・・・やけにうるさい鈴を付けていた」

0458以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 21:09:29.45ID:T8t2RT3K0
こっちの世界に物がそのまま運ばれるんなら

当然鈴とかも運ばれるよな?


しかも蠢いてるってことは

その衝撃で鈴も鳴るはず


ましてやこの世界は音がほとんど無い


なら


鈴の音を聞き探せば





きっと見つかるはずじゃないか?

0459以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 21:13:31.45ID:T8t2RT3K0
『・・・・なんとも言えんが』

『なくもない可能性ではあるな』


男「だろ!?」


『・・・だが』


『どんな世界にも不具合は付き物だ』

『鈴があって尚且つ鳴るという保証もなければ』


『そもそも妹さんが転送前に失くしてたりするかもしれない』


0461以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 21:17:23.49ID:T8t2RT3K0
男「失くしてることは無いと思う」

男「妹は真面目だから」


男「けど前者は分からない」


男「それでも」


男「俺は」













男「自分に賭けるよ」

0463以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 21:23:12.24ID:T8t2RT3K0
俺達は新たに探し始めた

今度は視覚だけじゃなくて

聴覚も使って


時間に押し責められながらも


俺は確かに確信を持っていて


そして・・・・・













シャリンシャリン

0466以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 21:28:20.82ID:T8t2RT3K0
男「はぁ・・・・はぁ・・・・・」


走り回って息切れ中の俺の

目の前にいる黒い人間


長髪で鞄も背負ってるっぽくて

背も短くてスカート履いていて


真面目かは分からないけど


なにより









鞄から鈴の音がしていた

0468以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 21:32:11.87ID:T8t2RT3K0
男「・・・・・やっと会えたね」







男「おかえり、妹」








俺は









妹に触れた

0469以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 21:34:28.06ID:T8t2RT3K0
シュンッ


妹は消えた


『・・・お』


遠くで探していた彼も

こちらの様子に気付いたらしい


『もしかして』


『見つけたか?』



男「・・・・・・」


男「・・・・ああ」

0471以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 21:38:43.10ID:T8t2RT3K0
「見つけた」



「大事なものを見つけたよ」




「しかも」




「同時に俺は」








「世界の素晴らしさを知った」

0472以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 21:41:06.14ID:T8t2RT3K0
『言ってる意味はよく分からんが』

『さすがだよ』


男「え?」


『いや』

『なんでもない』


男「・・・・・・」


男「・・・まぁいいや」


『そう』


『それより今は』

0477以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 21:52:44.53ID:T8t2RT3K0
『さっさと帰ろうじゃないか』


『こうなったら俺に構うより他にやる事があるだろう?』


男「そうですね」


そうだ

帰ってくる妹を迎えないといけない

親もきっと発狂してるだろうし



『・・・・なんか』


『急に落ち着いたなお前』

0481以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 21:58:48.12ID:T8t2RT3K0
男「はは・・・・」

男「さっきは必死でしたから・・・・」


『素晴らしいことだ』


『家族の為に必死になれる奴は』

『将来絶対いい親孝行が出来るぞ』



男「・・・・誰の名言ですか?それ」


『俺のに決まってるだろう』


男「・・・・・・」


男「・・・信憑性ない」

0482以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 22:00:48.16ID:T8t2RT3K0
俺達は

俺の卵の中に戻った


・・・なんか変な感じだなこの言い方



『さて』

『そろそろお前が起きる頃だろうから』


『その前に感想を言っておく』



(感想・・・・・?)



『ああ』

0486以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 22:05:03.04ID:T8t2RT3K0
『・・・・楽しい旅だった』

『そして』






『美しい旅だった』






『本当にありがとう』







(そんな・・・・・)


0488以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 22:08:18.11ID:T8t2RT3K0
なんで俺はお礼を言われているんだろう

お礼を言うべきはむしろこっちなのに


それほど夢の世界は

悲しい世界なのだろうか


そう考えると少し泣きそうになった

けれど

今は泣く場面じゃなくて







お礼を言う場面。

0490以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 22:12:10.36ID:T8t2RT3K0
(こちらこそありがとう)




























(おじいちゃん)

0496以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 22:17:20.36ID:T8t2RT3K0

そう一言言った俺は


その次の瞬間


卵ごと消えた



彼はきっと卵の外に非難したのだろうが



その時かすかに



『引き分けだな』



って聞こえた気がした

0498以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 22:22:13.18ID:T8t2RT3K0
・・・・男!起きなさい!


男「ううんん・・・・・・?」


男「・・・あれ」



男「・・・・・・」


男「・・・・ああ」


男「・・・・現実かここ」



・・・・何寝ぼけてるのよ!

0499以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 22:26:18.86ID:T8t2RT3K0
ようやく分かった


母「いいから起きなさいっての!」


母親に大声で

叩き起こされたことに


男「なんだよ・・・・」


俺は時計を見た


男「まだ夜中じゃんか・・・・」


母「そんなことより大変なのよ!!」

0502以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 22:28:05.47ID:T8t2RT3K0
母「妹が・・・・・・」



















母「帰って来たのよ!!!!」

0504以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 22:30:05.60ID:T8t2RT3K0
母の後に

リビングに降りた俺は



父「本当に良かった・・・・・・」


涙ぐむ父親と



母「まったくあんたは・・・・・」


同じく号泣している母親を見た


そして

0506以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 22:33:11.74ID:T8t2RT3K0
妹「気付いたら公園で寝てて・・・・・」










妹「心配かけてごめんなさい・・・・・・」










泣いている妹も見た

0507以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 22:34:51.52ID:T8t2RT3K0
ああそっか

少し思い出した


なんか頭の上に時計があって


妹は転送とかされて


そんでもって俺は旅して


えーっと・・・・?


まぁいっか






全部夢っぽいし

0508以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 22:39:57.98ID:T8t2RT3K0
その後警察にも連絡して

必死に平謝り


妹の説教は朝近くまで続き

当然家族全員(何故か俺まで)寝不足のまま


両親は仕事に


俺達は学校に行くことになった

0512以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 22:43:44.17ID:T8t2RT3K0
朝 玄関



妹「・・・・眠い」


男「おい、早く出ろ」


男「鍵閉めなきゃなんないんだから」


妹「・・・・さぼりたい」


男「いつもの真面目オーラはどうした」


男「てか誰のせいだと思ってんだ」


妹「・・・・・ごめん」

0514以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 22:46:45.58ID:T8t2RT3K0



男「・・・・・てかよお」

妹「んん?」

男「・・・やっぱりそれすんごいうるさいんだけど」


シャリンシャリン


男「しかも」



妹の鞄の鈴は増えていた


そして当然の如く更に音がでかくなっている



男「・・・・増やしただろ鈴」


妹「ばれたか」

0518以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 22:58:38.26ID:T8t2RT3K0
男「もう十分だったろ」


男「なんで増やした」

男「友達に貰ったのか?」



妹「ただの気まぐれ」

妹「昨日の帰りに自分で買ったの」


男「・・・じゃあそもそも」

男「なんで鈴なんか付けてんだよ」


妹「・・・・・」


妹「・・・信じないとは思うけど」

0519以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 22:59:35.25ID:T8t2RT3K0
妹「私、前に変な夢を見たの」


男「変な夢?」


妹「そう」


妹「変なオーラのある人がでてくる変な夢で」


妹「その人が」














妹「鈴を付けると幸運になるって言ったの」

0522以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 23:03:49.01ID:T8t2RT3K0
妹「・・・・って」


妹「どうせ信じないよね」

妹「どうせそんなの迷信だよとか言うよね」



男「・・・・ぷぷ」


男「あっはっはっはっは!」



妹「やっぱり・・・」



男「・・・いんや、この笑いは」



男「そういう笑いじゃないよ・・・ぷぷ・・・」

0523以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 23:06:23.63ID:T8t2RT3K0
なるほどなるほど


引き分けね


引き分けって・・・・


あっはっはっは


笑いが止まらない


妹「・・・・じゃあどういう笑いなのよ」



男「いやぁ」


0526以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 23:10:36.74ID:T8t2RT3K0
そうか


最初からそうだったのか


時計も

消滅も

世界も

鈴も


そして


俺の夢に出てきたタイミングも


最初から



そうだった

0527以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 23:14:20.44ID:T8t2RT3K0

男「・・・・なんていうか」



男「引き分けどころか完全に負けだと思ってさ!」



妹「・・・・は?」


男「いやぁ・・・笑えるよホント・・・・」



妹「・・・・・・」


妹「・・・・変なの」

0528以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 23:17:26.61ID:T8t2RT3K0
夢の世界の彼は

最初からチャンスを

くれていた


現実に干渉できないが為に


ヒントと変な能力を与え続けて





そして今は何も無いのも





きっともう必要がないから

0531以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/26(日) 23:21:41.75ID:T8t2RT3K0
俺はただただ笑う

なんてズル賢いジジイなんだと



でも一方で


素晴らしいおじいちゃんだと

少しばかり




尊敬をしていたりもする