0001以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/24(火) 04:03:42.76ID:Cu7TscfV0
男「さてどうすっか」
男「中身を見るのは憚られるが持ち主の情報見るために、失礼しますよ」 パカッ
男「んーと、お、何か名刺みたいなものが」
男「読めん……おお、日本語住所発見」
男「よし」
10分後
男「ここ、だな。なんだよこのでけぇお屋敷は、金持ちさんか」
ピンポーン
「はい」
男「あ、すみません。~~って住所はこちらのお宅でしょうか?」
「どちら様でしょうか」
男「あ、名乗るほどのものでは、はい」
「……何かごようでしょうか?」
男「落とし物を届けに」
0004以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/24(火) 04:10:14.20ID:Cu7TscfV0
5分後
?「先程インターホンを鳴らしたのはあなたですか?」
男「あ、はい(おお!外人だ!!)」
?「落とし物というのは?」
男「これです」
?「!」
男「すみませんけど落とし主の情報を見つけるためにちょっと開きましたけど、これ財布でしょ?」
?「すみません。少し失礼します」
男「え?」
?「応接室でお待ちください。」 チリン
?「彼を応接室へ」
「了解」
男「え?すげぇ今のベルで来たんですか?どこの映画だよあはは」
「こちらです」
男「はぁ」
0005以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/24(火) 04:14:01.56ID:Cu7TscfV0
応接室
男(ソワソワするな、早く帰りてぇ)
「こちら、紅茶でございます」 コトッ
男「え?あ、どうも」
~~~っ!
男「え?」
~~~~~っ!!!
男「なんか、上の方から騒ぎ声が」
「お気になさらず」
男「大丈夫ですか?」
「いつもの事ですので」
男「はぁ」 ズズッ
男「お、美味いです」
「どうも」
0006以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/24(火) 04:19:00.55ID:Cu7TscfV0
ガチャッ
男「ん?」
?「お待たせいたしました」
男「あ、いえいえ。ん?」
女「……」
男「あの、そちらの人は(また外人だ)」
?「あなた様が届けてくださった財布の落とし主です」
男「ああ」
女「この度は、落とした財布を届けてくださって感謝しますわ」
男「日本語うめぇ」
女「私はハーフですわ」
男「はぁふですか。すごいですね」
女「それ程でもありませんわ」
ゴンッ
女「!?」
0007以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/24(火) 04:23:48.45ID:Cu7TscfV0
男「え?」
女(何するのよ!!)
?(財布を拾ってくださった方に偉そうな態度を取るとは失礼にも程がある!)
女(う……だ、だって)
?(だっても糞もない!もう一回!) ゴンッ
女「ぃ…」
男「何語ですかそれ」
「フランス語です」
男「はぁ」
女「ええと」 チラッ
男「はい」
女「私、さっき言われるまで財布を落とした事に気づかなかったんです。本当にありがとう」
男「いやいや、どういたしまして」
女「で、中身は取ってないでしょうね?」
ゴンッ
0008以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/24(火) 04:30:00.58ID:Cu7TscfV0
男「ああ、取ってないですよ。ご安心を」
女(だからなんでまた叩くのよ!!)
?(わざわざ屋敷まで届けに来てくれる様な人が中身をとると本気で思ってるのか!ちょっと考えれば分かる!)
女(あ…)
?(失礼極まりない)
女「ごめんなさい」
男「ん?」
女「疑ってしまって悪かったですわ。悪気はなかったです」
男「ああ、何とも思ってないんで」
女「え?」
男「そりゃ分かんないですよね。俺があなたの立場なら疑うでしょうし」
女「……」
?「……」
男「え?何か驚かせる様な事言いました?」
?「い、いえ……では、えっと」
男「あ、んじゃ帰ります」
0009以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/24(火) 04:36:14.01ID:Cu7TscfV0
女(ま、待って!)
男「は?」
女「あ。えっと、待って」
男「はい?」
女「その、私はあの、普段はフランスにいて日本に夏の休みを利用して来ているのでもっと日本の事が知りたいのであなたともっと離したくなったんですのよ」
男「肺活量すごいですね」
女「だ、だからあの、ちょっとお話をしましょう?」
男「あ、でもそろそろ特売の時間が」
女「トクバイ?」
男「スーパーで商品が安くなる時間帯がそろそろ迫ってきてるので、自分は晩ご飯の材料を買いに行く時に財布を見つけて。
だから今すぐスーパーに行きたいです」
女「そ、そうですか」
男「はい。話したいのは山々なんですけど家にいる家族へメシを作らないと」
?「もしよろしければご自宅の場所をお教え頂けませんでしょうか?悪いようにはしません」
男「え、ああ。いいですよ(お礼とかもらえちゃったり?)」
女(……興味がわいたわ) ボソッ
0010以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/24(火) 04:46:43.69ID:Cu7TscfV0
男「んじゃ紙とかあります?」
?「ええ、じゃあこの紙にお願いします」
男「はいはーい」
女「あの」
男「はい?」
女「本当にありがとう」
男「困った時はお互い様って事で気にしないでください」
女「…」
?「では、今日の所はこれでお帰りになりますか?スーパーまで送らせましょう」
男「あ、大丈夫です。すぐそこなんで」
?「そうですか、では」
「了解。こちらです」
男「はい。ではさよなら」
女「あの、名前はなn…
バタンッ
0011以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/24(火) 04:51:00.29ID:Cu7TscfV0
男「ただいまー」
にゃー
男「おーう、買ってきたぞツナ缶」
にゃにゃー
男「よしよし、おう聞いてくれタマ」
にゃー
男「今日な、美人な外国人の女の子の落とし物を拾ったんだぜ。外国人だぞ外国人。わかるか?」
にゃー
男「そりゃ分からんわな」
にゃー
男「でなー、住所聞かれたって…」
にゃー
男「お前さっきから聞いてないだろ話」
ムシャムシャ
男「へいへい。ご飯第一主義だもんねお前は、薄情者が……俺も食うかー、頂きますっと」
0012以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/24(火) 04:54:40.43ID:Cu7TscfV0
翌日
男「zzz」
にゃーにゃー
男「んーうるさいぞタマ、もうちょっと寝かせろ」
?「あの」
にゃー
男「だからもう少しだってー、あとでツナ缶やるからぁムニャムニャ」
?「もしもし」 ユサユサ
男「え? うおっ」
?「こんにちわ、ああ…おはようございます」
男「何?誰?あんたみたいな美人な外人の日本語しゃべるお姉さんなんか俺知らn…あ」
?「思い出してもらえました?」
男「はい」
?「お嬢様がドアの外でお待ちです」
男「は?」
0013以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/24(火) 04:59:04.73ID:Cu7TscfV0
ガチャッ
男「あ…」
女「……あ、あの」
男「こんちわ」
女「どうも」
男「えーと」
女「!あ、の……何か穿いてくださらない?」
男「え? うわパンツ一丁だったごめんなさい」 バタンッ
女「……」
?「どうしました?」
男「すみませんパンツ一丁でお嬢さんの前に出てしまいました」
?「ああ、すみません。指摘し忘れました」
男「いや、見ないで」
?「ああ、すみません」
にゃー
0014以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/24(火) 05:05:01.51ID:Cu7TscfV0
喫茶店
男「なんかすみません。流石に部屋が汚かったんで」
?「いえ。わざわざ押しかけてしまった様で、申し訳ないです」
男「しかし昨日の今日ですが」
?「はい、お嬢様がどうしてもすぐに会って話したいと」
女「な!?ちょっとローラ!」
?「言ってたでしょう」
男「ほう(ローラさんというのかこの人)」
女「あ、いや。違うんですの、違うのよ違わないけど違うんです」
男「は?」
女「う…あの、その」
?「ああ、私が言います。埒があかなそうですから」
女「…よろしく」
男「?」
0015以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/24(火) 05:08:29.64ID:Cu7TscfV0
?「えーでは、申し訳ないですが改めまして、自己紹介を」
男「あ、はい。えっと、ろーr…
?「私は田中というものです」
男「え」
?「そしてこちらのお嬢様の補佐役、教育係、日本に滞在する間の保護者の役割を担っているものです」
男「田中?」
田中「はい」
男「ローラさんじゃない?」
田中「はい、田中です」
男「……」
田中「……」
男「田中、さん?」
田中「はい。田中です…………日本にいる間は」
男「……」
0018>>16yes
2010/08/24(火) 05:20:51.72ID:Cu7TscfV0
田中「そして、こちらの方は、父親がフランスのとある貴族の盟主様で奥様が日本人のハーフでいらっしゃるお嬢様です」
女「……」
男「フランスの貴族様って日本人と結婚とか出来るの?」
田中「最近は割とそういうのは気にしない方も多いのです」
男「はぁ」
女「あの」
男「はい?」
女「お名前を、教えてもらえたら嬉しいのだけれど」
男「ああ、男です。年は18、高校3年」
女「男さん」
男「呼び捨てでいいですよ」
女「じゃ、じゃあ……男」
男「はい。えっと、お嬢様は?」
女「女って言います。私の名前、年は17です。こっちでいう高校2年生です」
田中「いいえ、早生まれなので男さんと学年は同じです」
0021以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/24(火) 05:29:29.99ID:Cu7TscfV0
女「あ、そ、そうか」
男「じゃあ同級生か、女さん」
女「よ、呼び捨てで構わなくってよ」
男「え?でもお嬢様でしょ?」
田中「本人がそう言っているので、大丈夫ですよ」
男「ふむ、じゃあ女で」
女「ええ」
男「それで?女は今日何か用があって?別に昨日のお礼とかはいらないよ?」
女「そ、その」
田中「それなんですが」
男「はい」
田中「単刀直入に申し上げますとですね。スゥゥゥゥハァァァァスゥゥゥゥゥゥゥゥ」
田中「昨日の出来事で男さんが人畜無害そうないい人というのが分かったのでお嬢様が興味をお持ちになって日本にいる間の話し相手
みたいな感じでお友達になりたいなとかそういう事を今思ってらしてそれで今日は取り敢えず念のために私が男さんがどんな方なのかを
見極める為の第一審査みたいなのをしてみようと思いましてそれでこうして3人で顔をあわせているわけなんですよ男さんの事はいい方だと思っていますが
一応私はお嬢様の日本での保護者みたいなものなので形式的にでもお嬢様の近くにいる人間に対しては審査をせねばならないというのが仕事内容にありまして
本当に申し訳ないですがそういう事なんです」
0024以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/24(火) 05:35:04.56ID:Cu7TscfV0
田中「ゼーゼーゼーゼー」
男「つまり…どういう事です?」
田中「お嬢様は男さんと日本で最初のお友達になりたいと思ってるんです……み、水」 ゴクゴク
女「……」
男「なるほど、日本で話し友達とかがいないんだ」
女「ずっとフランスにいたから」
男「俺でいいならいくらでも話し相手ぐらいにはなるけど、俺でいいの?」
女「ええ!是非」
男「じゃあ、えっと。田中さん?」
田中「はい」
男「その審査?とやらは」
田中「ぶっちゃけ全然OKです」
男「えと、じゃあ今から何か話す?聞きたい事とかあったら何でも答えるぞ、答えられる事ならだけど」
女「あの、じゃあそのまず一つ質問があるのだけれど」
0025以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/24(火) 05:40:21.14ID:Cu7TscfV0
田中「あ、では私はこれで」
男「え?あ、はい」
女「あ、えっと…(ローラ)
田中(なに)
女(だ、大丈夫かな?ちょっとまだ不安なんだけど)
田中(昨日から会いたがってたくせに何を言ってるのあなたは、仲良くお茶でも飲んでなさい。帰る時は電話をいれて、迎えに来るわ)
女(わ、わかったわ)
田中(じゃあね) 「それでは男さん、また」
男「はぁ」
カランコロン
アリガトウゴザイマシター
女「……」
男「んで質問ってなに?」
女「あ、ええ。あの」
0028以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/24(火) 05:48:01.31ID:Cu7TscfV0
男「?」
女「あの、私ってハーフでしょう」
男「みたいだね」
女「その、私の見た目のことなんだけど…」
男「見た目ってーと」
女「髪の色も金髪だし目の色も青でしょう?でも顔立ちは日本的」
男「うん」
女「これって、変じゃない?日本人から見て、どう思う?」
男「?」
女「あの、フランスにいる時は、この顔がちょっとコンプレックスだったり、して。
フランスの学校の友達から、面白い顔だねって言われた事もあるし」
男「うーん」 ジー
女「……」
男「全部のパーツが黄金比って感じで目も大きいし髪もサラサラだしめちゃくちゃ美人だと思うけど?」
女「!」
男「え?ど、どうした?」
0029以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/24(火) 05:53:20.89ID:Cu7TscfV0
女「ほ、ほんとうに?」
男「うん、いいと思うけど」
女「……」
男「もっと自分に自信持った方がいいんじゃない?面白いって言った子はきっと綺麗だから嫉妬して言ったとかそんなんじゃね?
ああ、言ったのが男だったら惚れてるから好きの裏返しの意地悪で言ったのかもしれない。あり得る」
女「……」
男「おーい、どした?」
女「い、いいえ!ご、ごめんなさい変なことを聞いて」
男「んじゃ他に何か聞きたいことは?日本の話でもする?」
女「……」
男「熱ある?」
女「な、ない!」
男「そう?」
女「わ、話題を変えるわ!え、ええとええと……猫!そう!あなたの猫について教えて?」
男「タマ?」
0030以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/24(火) 05:58:29.16ID:Cu7TscfV0
女「そう!あなたの部屋にいた黒い猫の事よね?」
男「タマはねーマジ賢い猫です。これしか言いようがない」
女「何歳?」
男「6歳メス。俺の言ってること理解出来てるっぽいんだよねガチで」
女「ガチデ?」
男「本当にって事ね、ごめん。大好物はツナ缶」
女「ツナ缶というのは」
男「シーチキン、知らない?」
女「あ、ああマグロの!知ってるわ」
男「それそれ。あいつそれが好きでさぁ、キャットフードばっかりやってるとたまにツナ缶よこせって催促するんだよ」
女「猫が催促をするの?」
男「ツナ缶を普段しまってある棚をカリカリひっかくわけ、んで棚の扉を開けてやてツナ缶ねぇよってアピールすると」
女「すると?」
男「俺がツナ缶を買いに出かけるまでにゃーにゃー鳴き続ける。参るよあれには」
女「!……ふふっ、かわいいのね」
0031以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/24(火) 06:04:43.76ID:Cu7TscfV0
30分後
女「それでね?その時に友達が水族館に行きたいって事を言い出したんだけど、近くに水族館はないのね」
男「うんうん」
女「それで一生懸命皆で近くの水族館を探すんだけど遠くまで行かないとない事が分かってさ」
男「平日に行くのは無理っぽい感じ?」
女「そう、それでどうしたと思う?」
男「週末に行った!」
女「学校サボって行っちゃったのその子、どうしてもイルカが見たかったんだって」
男「学校サボっちゃだめじゃん」
女「だよね、ふふっ」
prrr
男「ん?電話だ。ごめん、いい?」
女「ええ」
男「もしもし?おう、親父。うんうん、夏休みを謳歌しとります、ん、なに?切符代?あーやべぇないかも」
女「?」
0032以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/24(火) 06:11:11.06ID:Cu7TscfV0
男「いやーすまん。んじゃ振り込んどいて、今週末にでも帰るか、はい。もう切るぞ?へいへい」
男「ごめん」
女「男の、お父様?」
男「そう、週末に実家に帰るからその為の切符代を振り込むかどうかの確認」
女「実家、そういえばさっき行った所にご両親は」
男「一人暮らしさせてもらってるんだ、あそこの大家さんが親戚でさ。ホントは全寮制の高校なんだけど俺はあそこに住まわせてもらってるんだ」
女「なるほど」
男「んで今は夏休みだから、今週末にでも実家に帰るかって事になってたんだ。その話」
女「実家というのは、どこなの?」
男「こっからずっと西の県の山奥、なーんもないとこ。俺は好きだけどね」
女「ふーん」
男「自然がいっぱいって奴だね。いい所だよ結構」
女「……見てみたいわ」
男「ん?」
女「日本の田舎の風景というの?そういう物は経験したことがないから。日本に遊びに来る時は大体今いるお屋敷にいるだけだし」
0035以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/24(火) 06:18:07.33ID:Cu7TscfV0
男「んじゃ来る?」
女「え!?」
男「見に来る?田舎」
女「い、行っていいの?」
男「多分いいと思うけど、あーでも今週末何か予定があるんなr
女「ないわ!」
男「お、おう」
女「あ、ご、ごめん」
男「でも、一応田中さんに確認してみれば?」
女「ええ、そうね。えっと」
カランコロン
男「え?」
田中「いいですよ、許可しましょう」
女「ローラ!?ど、どうして」
田中「それでは男さん。男さんの実家の場所を教えてください、あと、男さんが週末の何時の電車でどう行くのかのルートも知りたいです」
0114以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 15:15:26.82ID:NY5PiyzX0
週末 朝
男「よし、タマー」
にゃー?
男「実家帰るからしばらく大家のおばちゃん所でメシ食え。分かった?」
……なー
男「おばちゃんには話をつけてあるから大丈夫だ。毎日ツナ缶かもしれねぇぞ?」
にゃー!
男「俺に似て現金な奴め。行ってくるわー、あとでおばちゃん所に行けよ」
にゃー
男「へいへい」
バタンッ
田中「おはようございます」
男「うおっ」
田中「ビックリさせてしまいました。すみません」
男「あの、駅で合流ということでは?」
田中「お嬢様のご準備が早く終わったので、時間もあったので来ちゃいました」
0115以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 15:17:54.92ID:NY5PiyzX0
男「女も下にいるんですか?」
田中「ああ、来たのは私だけで、お嬢様は駅の喫茶店でくつろいでもらっています。暑いですしね」
男「え?でも来ちゃいましたって」
田中「私がです」
男「あ、なるほど」
田中「はい」
男「じゃ、行きましょうか。……ローr
田中「田中です」
男「田中さん」
田中「はい、行きましょう」
0116以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 15:21:50.99ID:NY5PiyzX0
男「あの、別に田中さんも喫茶店で待っていれくださってれば大丈夫だったのでは?ちゃんと時間通り行きますよ?俺」
田中「まぁ、そうなんですが。こう、何と言いますかね」
男「はい?」
田中「男さんの服装がちょっと気になりまして」
男「え?」
田中「お嬢様と一緒に行って恥ずかしくない格好でなければいいな、と」
男「ああ、なるほど」
田中「見た感じ問題なさそうだったのでまぁ、はい」
男「それはよかった」
田中「怒らないのですね」
男「怒る所がないですからね」
田中「…」
男「どうしました?」
田中「いえいえ、行きましょう」
0118以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 15:26:47.07ID:NY5PiyzX0
男「そういえば、質問してもいいですか?」
田中「答えられる事ならば」
男「なんで田中なんですか?」
田中「田中だからです」
男「でも女はあなたの事をローラと言ってましたよね」
田中「フランスにいる時は私はローラです」
男「でも日本では田中」
田中「そうです」
男「なぜ?」
田中「ま、いいじゃないですか」
男「まぁいいんですけど。結構面白いですよ?」
田中「田中っていい名前でしょう?」
男「え?」
田中「どちらの感じも上下左右対象ですからね。では行きましょう」
男「……?」
0120以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 15:49:56.38ID:NY5PiyzX0
駅 喫茶店
女「あ」
田中「男さんを連れてきました」
男「おはよう。ひゃー、似合ってる」
女「え?あ、これ?」
男「そう。かわいい」
女「ぁ、その……ありが、とう」
男「さてと、切符確認……あと20分か。あと10分ぐらいしたらホーム行こうか」
女「そ、そうですわね」
男「ちょっと飲み物でも、すみませーん」
田中(言葉遣い、タメ口にするのか丁寧語にするのかどっちなの) ボソッ
女(そ、そんなのどっちでもいいんじゃないの?)ボソッ
田中(日本人はそういうのは気になるものらしいわ、統一しなさい)ボソッ
女「う、うーん」
男「?」
0121以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 15:55:35.76ID:NY5PiyzX0
まもなく列車が参ります、黄色い線の内側でお待ちください。
男「ところで女と田中さんは指定席はどこですか?」
女「え?指定席?」
男「自由席なの?俺指定席なんだけど」
女「えっと」
男「ちょっと切符見せて」 ズイッ
女「ひゃあ!」
男「え?」
女「ご、ごめんなさい。ビックリして」
男「?えっと……あれ?これ」
田中「当然男さんの隣の席を取りました」
女「……」
男「何で俺の席の番号知ってるんですか?」
田中「……こっそり見ました」
0123以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 16:01:08.25ID:NY5PiyzX0
女「ふー」
男「ちゃんと乗れてよかったよかった」
田中「ホントに」
女「でもいいの?その、こっちに座って」
男「窓側の方が景色が見れていいでしょ、俺は実家帰る度に見てるからね。田中さんもこっちにします?変わりましょうか?」
田中「いえ、ここで結構です。お嬢様とお話なさってください」
女「ちょ、ちょっとローラ!」
男「そうですか。えっと、気分が悪くなったらトイレはこの車両の一番前です」
田中「どうも」
男「じゃ、えーと。これから暫くよろしく」
女「そ、そうね」
男「もしかして緊張してたり?」
女「そ、そんな事はないわ!」
男「大丈夫だって、女と田中さんにとっては日本での初旅行になるんだっけ?フランスから日本に来るのと大して変わらないよ?」
女(そういう事ではないのだけれど…)
0126以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 16:08:42.53ID:NY5PiyzX0
20分後
田中「中々に快適ですね日本の列車は」
女「そうね、フランス国内の列車といい勝負だわ」
男「そうなの?」
女「揺れもそこまでないし、快適だから」
男「俺日本国外に出た事ないんだよね」
女「そうなの」
男「でもそういう話を聞くと行きたくなってくる不思議」
女「じゃ、じゃあ……あの……えと」
男「ん?」
女「その、来る?」
男「え?」
女「フランスへ。しょ、招待してあげてもいいわ」
男「んじゃ、機会があればお願いします」
田中(押しが弱いな)
0128以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 16:15:21.47ID:NY5PiyzX0
40分後
女「景色に緑が多くなってきたわね」
男「そうだね、あと40分ぐらいかな」
田中「緑が多いのは良い事です」
男「それはどうも、あ。ちょっとトイレ行ってきます」
女「ええ」
田中「行ってらっしゃい」
田中(はぁ……あのねぇ)
女(な、なに?)
田中(押しが弱い!何が招待してあげてもいいわよ、よ!旅行費とかも全部払うから来て!ぐらい言いなさいよ)
女(そ、そんな事を言ったら只の じゃない!彼にはそういう強引なのはよくないと思うわ!そ、その…男の人を誘ったことなんて無いから分からないけど…)
田中(はぁ……根性なし)
女(うるさいわね!ほっといてよ!)
ギャーギャー
乗客1(あの外国人達、男の人がいなくなったらすぐに喚き始めたぞおい)
乗客2(うるせぇ……早く帰ってこいよあの男。なんなんだよこいつら……か、かわいいけど)
0129以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 16:21:35.80ID:NY5PiyzX0
15分後
女(中々帰ってこないわね…)
田中(大きい方なんでしょ)
女(下品な事を言わないでよ)
田中(そんな事を言われても…あ、もしかして)
女(……な、なに)
田中(トイレですか?お嬢様)
女(う、うるさいわねっ。しょうが無いじゃない!さっき喫茶店で飲み物飲んだし)
田中(行けばいいじゃない。この車両の一番前よ)
女(か、彼がいるじゃない!)
田中(男女でトイレ別だったわよこの列車)
女(そ、そうなの?)
田中(ここで漏らしたら承知しないわよ、奥様にご報告の刑で)
女(い、行ってくるわ)
0132以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 16:26:09.28ID:NY5PiyzX0
田中(あと彼と喋る時はそのちょっと吃る喋りはやめたほうがいいわ。自分の発言に自信を持ちなさい)
女(……)
田中(あなただって小便ぐらい出るわよ)
女(うるさいわね!)
田中(そうそうその調子、行ってらっしゃい)
女「……なんなのよもう」 ガラッ
女「あ」
老人「すみませんねぇ、ホントに」
男「いや、いいですよ。ゆっくりで、席はどちらですか?」
老人「前の車両の一番前なんですが……はぁ、すみません」
男「ゆっくりでいいですって、はい肩」
老人「すみませんすみません、ありがとうございます」
女「……」 タタッ
男「あれ?」
女「手伝うわ」
0133以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 16:30:36.03ID:NY5PiyzX0
老人「本当にありがとうございます、助かりました」
男「いえいえ、んじゃ戻ろう女」
女「ええ」
老人「ありがとうございました」
男「はーい。あ、えっと…女、先に戻ってて」
女「え?うん」
男「あ、すみません車掌さん」
車掌「はい、なんでしょうか」
男「この車両の一番前の右の席の廊下側のお年寄りがですね、足が少し不自由な方の様ですから」ボソッ
車掌「あ、はい。駅から連絡は受けています。降りる際にはお手伝いさせて頂く事になっているので」
男「あ、そうですか。よかったよかった」
車掌「ははっ、それでは」
男「はい」
0134以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 16:34:05.24ID:NY5PiyzX0
男「あれ?」
田中「ああ、男さん。遅かったですね、大きい方ですか?」
男「あははっ、女は?」
田中「小さい方です」
男「そ、そうじゃなくて…あれ?さっきそこで会ったんですけど」
田中「? あ、戻ってきましたよ」
男「あ、ほんとだ」
女「……」
男「はい、どうぞ」
女「あ、ごめん」
男「よし着席ーっと……ふー」
女「男は、いっつもああいう事をしているの?」
男「え?何が?」
女「その…」
男「ああ。いっつもじゃないよ、ただ困ってたの見たからやっただけ」
0136以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 16:37:33.55ID:NY5PiyzX0
女「……すごいと思う」
男「みんなするでしょあんなの、女も後から来てくれたじゃん」
女「みんな、しないわよ」
男「そう?」
田中「何の話ですか?」
女「あのね、男がさっき」
男「女」
女「え?」
男「そういうのはいい」
女「?」
田中「何ですか?二人で隠し事ですか? な事ですね?さては」
男「何言ってんですか田中さん、あ。車内販売ですよ、何か買いますか?」
田中「おお!これはこれは……何か買いましょうか」
女「……?」
0137以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 16:46:29.61ID:NY5PiyzX0
とある駅
男「ふー、着いた着いた!」
田中「長い旅でした」
女「暑い…」
男「ここで待ってて下さい。親父呼びますからね、車で来てくれると思いますから来るまであそこのベンチにでも座ってて下さい。
車がどこに来るかわからないで俺そこらへん歩いてます、来たらここに誘導してきますから」
田中「分かりました、そうさせてもらいます」
女「ありがとう、男」
男「んじゃ」
田中「…」
女「…」
田中(何を隠している?)
女(何も)
田中(嘘をつかないほうが身のためだと思うけど?)
女(何も無いわ……彼は言って欲しくなさそうだったし、何故かは分からないけど)
田中(ふん…) ピッ
田中『もしもし、私だ。何だったんだ?……ふむ……なるほど。分かった』 ピッ
0139以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 16:52:56.38ID:NY5PiyzX0
女(何語よ…それ)
田中(ロシア語)
女(……どうせあなたの他にも何人か付いてきてるのは知ってるけど、そういうの。私は好きじゃない)
田中(仕事なのでね。許してほしい、しかし……)
女「…」
田中「あなたは彼の言った意味が本当に理解できない?」
女「え?」
田中「……情けない」
女「どういう事?」
田中「彼は第三者によって彼の行為を宣伝する為に、そういう事をしたのではないという事でしょうが」
女「……ぁ…」
田中「彼は只困っていた人がいたから助けた。それ以上でもそれ以下でもないの。つまりは、そういう事でしょう?」
女「……」
男「女ー!田中さーん!すみません待たせてしまって、あそこのコンビニの前に停まってる車です」
0141以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 16:58:16.90ID:NY5PiyzX0
田中「この車ですか?」
男「はい。女と田中さんは後ろに乗ってください、俺は助手席で」 ガチャッ
父「久しぶりー」
男「よー、元気だった?」
父「元気も元気よ!んじゃそこのお二人さんも乗った乗った!」
田中「では、お嬢様?」
女「男、あの…私……」
男「どした?ああごめん。狭いだろうけど少しの辛抱だから…うーん、マジでごめん」
女「違うの!さっきの事で、私…」
男「……さ、乗った乗った!」
女「…」
男「ね?」
女「うん」
0143以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 17:04:33.12ID:NY5PiyzX0
父「んはは!しっかし外国人の方と一緒に帰っていいかってのはちょっと驚いちまったよ」
男「そりゃまぁそうだろうな、あはは」
父「しっかしこんなに美人な方たちなら父さん大歓迎!こんな何も無い所ですみませんねぇ」
田中「いえいえ、緑が多くて空気もおいしくて、素晴らしい所ですね」
父「日本語もお上手だ!うーむ文句ねぇ!」
男「いいから安全運転しろっての」
父「はいよ」
田中「男さんのお父様もとてもいい方の様ですね」
女「ええ…」
田中(大丈夫)
女「え?」
田中(男さんはもう気にしてない様子。いちいち根に持つ方じゃない、気に病まないの。謝ったんでしょう?)
女(う、うん)
田中(笑顔でいなさい。男さんもそれが嬉しいはずよ)
女(……分かったわ。ありがとう、ローラ)
0145以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 17:09:07.21ID:NY5PiyzX0
父「おーし着いたぞ!みんな降りてくれ!」
男「変わってないな、よしよし」
女「うわぁ……」
田中「これはこれは……立派なお屋敷じゃないですか」
男「古いだけだと思うけどね、まぁちょっとはでかいかな。あははっ」
女「日本家屋という感じね……すばらしいわ」
男「ほんと?」
女「うん」
男「なんかあんがと」
女「た、ただの感想よ」
男「うんでも、嬉しい」
女「……うん」
ダダダダ
?「兄ちゃんおかえりー!!」
男「え? うがっ!……い、いだい…」
0155以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 17:46:01.09ID:NY5PiyzX0
女「この子は?」
?「うおお!?外人だー!」
女「う、そ、そうだけど」
男「失礼なガキめ」ゴンッ
?「いでぇ…」
男「ごめんなさいしろ、外人じゃなくて女さんだ。お客さんだぞ」
?「ごめんなさい、女さん?」
女「はい、ふふっ」
男「これ俺の弟なんだ」
女「弟さんね、よろしく」
弟「よろしく!えへへ……おお?こっちにも外人がいるぞ兄ちゃん!」
田中「私は田中だ」
弟「え?たなか?うっそだー!」
田中「本当だぞ坊主」
弟「えー?」
0156以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 17:50:50.46ID:NY5PiyzX0
田中「田中という苗字だから私は日本人だぞ」
弟「えー?兄ちゃーん!」
田中「もう男さんはうちのお嬢様と一緒にお前の家に入ったぞ坊主」
弟「な、なんだよぉ頭触んなよ!」
田中「かわいいなぁ坊主。男さんに結構似てるな」
弟「そりゃ兄弟だからな!そ、それより本当に日本人なのかたなかは」
田中「そうだぞ?日本語を話してるだろう?これが日本人じゃなくてなんなんだ」
弟「うーむ、なんなんだ?」
田中「だから日本人だ」
弟「うーん……!、ふふーん!日本人なら男でも女でも一緒にお風呂に入るって分化があるんだぞー?混浴だ!」
田中「ん?私と風呂に入りたいのか坊主、いいぞ別に」
弟「え!?」
田中「ま、夜になったらな。そろそろ家に入らせてもらおう。私も客だぞ坊主、よろしくな」
弟「だ、誰かたなかと風呂なんて入ってやるかよ!いいよもう日本人で!兄ちゃーん!」ダダダッ
田中(結構かわいなこのチビ)
0157以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 17:55:46.22ID:NY5PiyzX0
男「ただいまー」
母「おかえりー!元気だった?ところで弟知らない?さっきまで台所できゅうりカジってたんだけど」
男「外にいたぞ」
母「連れてきな……あらあらまぁまぁ!」
女「お、おじゃまします。今日は突然のわがままを受け入れて下さって感謝しています…女といいます」 ペコッ
母「んまー!わざわざご丁寧に!こちらこそこんな何もないところへよくぞいらっしゃって下さいましたぁ……まー」
女「な、なんでしょう?」
母「男も立派にやってんのねぇと思いましてね?素敵な彼女さん連れてきちゃってねぇ?うふふ」
女「か、彼女!?」
男「早く入ってこいよお前」
弟「あのなー?外人がたなかで日本人だったー」
男「日本語を喋ろうな?あ、田中さん。こっちです」
田中「はい、お邪魔します」
0159以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 18:09:08.21ID:NY5PiyzX0
男「女と田中さんは客間に泊まってもらう事になるけどいい?」
女「ええ、客間というのは?」
男「こっち、2階にあるんだ」
客間
男「ここね」
女「!畳ね!」
男「あ、嫌だった?」
女「全然!憧れてたの、畳の部屋」
男「うち全部畳なんだよね、あはは」
田中「うーむ、景色も素晴らしいですね。とても美しい」
女「ほんと…本当にここ使ってもいいの?」
男「勿論!遠慮しないで」
弟「兄ちゃーん、メシの準備手伝ってー」
男「おう!行くわ。お二人は荷物の整理でもしていて下さい。ご飯ができたら呼ぶので」
0160以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 18:19:32.03ID:NY5PiyzX0
田中(風が気持ちいい)
女(いい所ね)
田中(本当に)
女(……) ゴソゴソ
田中(そんなに早く荷物の整理を行ってどうするの?……ああ、手伝いに行くのね?)
女(悪い?)
田中(お屋敷にいる時とはえらい違いね)
女(ここでは私はお客なのよ、手伝わないのは失礼よ)
田中(それ、日本人独特の感覚よね、普通お客なら手伝わないわよ?お客だもの)
女(そういうお客と、私たちのお客は違うでしょう)
田中(そんなものかしら?ふふ、まぁいいわ。行ってらっしゃい。普段家事も何もしないあなたがどれだけ役に立てるかは分からないけれどね)
女(お、お皿ぐらい運べるわよ!ふんっ!)
田中(……そろそろ、料理でも教えるべきかしら)
0163以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 18:41:55.94ID:NY5PiyzX0
母「さぁさぁ、召し上がれ」
父「よしよしどんどん食べろどんどん」
男「頂きます!」
女「いただきます」
田中「頂きます」
弟「頂きますー!久々の豪華なメシだなかーちゃん!最近素麺ばっかりだったからさぁ」
男「ちゃんと作ってやれよ」
母「毎回素麺がいいって言ってたの弟とお父さんじゃない」
父「そうだっけか?」 弟「あ……」
男「はぁ……」
女「とてもおいしいです」
母「そう?お口にあってよかったわぁ。そちらの方はどう?」
田中「ええ、とても美味しいです。日本料理は世界一ですね、特にこういう母の味という類のものは」
母「あはは、褒めすぎよほ・め・す・ぎ!どんどん食べなさいねぇふたりとも」
0164以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 18:51:51.71ID:NY5PiyzX0
男「んまいんまい」
女「沢山食べるのね」
男「あ、ごめん」
女「いやそうじゃなくて、いいなと思ったの」
男「ま、久々の実家だからね。最近いっつもコンビニ弁当だし」
母「あんたしっかり向こうでも栄養あるもん食べなさいよまったく」
男「コンビニ弁当まぁまぁ栄養あるだろ」
母「もー、どう思う?女ちゃん」
女「じ、自炊とかも、してみれば?」
男「自炊もま、最近はちょくちょくしてるかな」
母「ところでー、二人はどうやって出会ったの?」
女「え?」
母「いやね、こんな何の取り柄もない男がどうやってこんなに美人な女ちゃんをゲットしたのかってのがおばちゃん気になるのよ」
女「げ、ゲットって……あの…その……」
男「ゲットってなんだよ、女が財布を落としてそれを届けた縁だよ。ね?んで日本の田舎来たことないって言うから、もしよかったらどう?って感じで」
0165以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 18:56:15.88ID:NY5PiyzX0
母「あら?じゃあ付き合ってるわけじゃないの?」
女「……」
男「俺なんかと付き合ってくれる子なんて頑張って探さないといないって、何もアピールポイントねぇもん俺。自覚してますって」
女「そ、そんな事!」
男「え?」
女「そんな事、ないと、思うけど?私は」
男「…女、別に母さんの前だからって息子をたてなくていいよ。ありがとう、優しいなあははっ」
女「う、うーん」
母(ほほぅ?)
男「ほら、もっと女も食べろよ。うまいよこの天ぷら」
女「う、うん」
男「母さんおかわり」
母「はいはい」
女(……なんだかなぁ)
田中(男さんも……微妙に鈍感だな)
0166以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 19:01:49.13ID:NY5PiyzX0
父「そういやお前今年は祭り行くのか?」
男「あー、いつだっけ?」
父「明日」
男「そっか、去年は行ったっけ?」
弟「行ったぞ!俺も行った!」
男「あーそうだったそうだった」
女「男、祭りって?」
男「近所である小さいお祭り。盆踊りしたりするんだよ」
弟「屋台も出るぞ!うまいぞ!」
女「……」
男「行きたい?」
女「……ちょっと」
男「んじゃ行こうか。明日」
女「いいの?やったっ!」
田中「私も行ってみたいです」
0167以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 19:08:20.84ID:NY5PiyzX0
男「いいですよ、一緒に行きましょう」
田中「いえ、私は弟くんと行きたいです」
弟「え!?」
男「え?でもそいつ連れてってもつまんないですよ。食い物一杯食うだけですし」
田中「私も一杯食いたいですから。行動目的が合いそうです」
女(ローラ?)
田中(男さんと二人よ。よかったわね)
女「あ…」
男「? まぁそこまで言うなら……おい弟、明日はこの田中さんと祭り行け」
弟「えー?たなかとぉ?」
田中「なんだ坊主。私と一緒はいやか?」
弟「うーん、いっぱい奢ってくれるならいいぞ!」
田中「いいぞ」
弟「んじゃいく!!へへっ」
田中「よしよし」
0168以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 19:24:01.96ID:NY5PiyzX0
父「んじゃそろそろ風呂にするか!」
母「用意はできてますよ、お父さん入ります?」
父「いや、ここは客人のお二人が入ればいい。というかワシは昼に入ったんでな。もう寝る」
男「そだね。んじゃ女さんと田中さん、入ってください」
女「あ、じゃあ」
田中「ここのお風呂はどれぐらいの広さですか?」
男「田舎ですし古い家ですからね。結構デカイですよ3,4人入れます」
弟「俺も風呂入りたいぞー?」
男「まずはお客さんの二人だよ。お前はその後俺と入ればいい」
弟「うー」
田中「ふむ……坊主、入りたいのか?風呂」
弟「この後見たいテレビがあるからー、風呂入った後じゃないと」
田中「んじゃ、一緒に入るか?」
男「え!?」
弟「うーん……たなかとお姉ちゃんと?」
0169以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 19:28:57.10ID:NY5PiyzX0
女「私は別にいいよ?ふふっ」
男「……」
弟「うーん、兄ちゃん。一緒に入っていいって!」
女「!男は……だめだよ」
男「いや、分かってるよ。んじゃー……んー、しゃーない。田中さん」
田中「はい」
男「アホな事したらすぐ殴っていいですから」
田中「そんな事はしませんよ」
男「あはは、んじゃお前着替えもってこい。お二人も準備を」
女「はい、ローラ」
田中「はい。坊主も準備だ。お風呂場に集合な」
弟「わかったー!」
男(……羨ましい……)
0170以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 19:34:02.77ID:NY5PiyzX0
脱衣所
弟「んじゃ脱ぐぞー!」
田中「そうだな」
女「ええ」
弟「うお!?」
田中「?」
女「? どうしたの?」
弟「田中とおねえちゃん でっけぇなー、母ちゃんと全然違うな!」
女「な!」
田中「坊主は 大きい女の人好きか?」
弟「べっつにー、よくわかんねぇ!入るぞー!」
田中「あははっ、わかんねぇか。よし入ろう」
女「……さ、最近の子はませてる?のね」
田中「いいや、この坊主は全然ませてないと思う。純粋でかわいい奴だ」
女「でもビックリした……はぁ」
0172以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 19:38:34.70ID:NY5PiyzX0
リビング
男「……」
母「ソワソワすんじゃないわよ」
男「してねぇよ」
母「気になるの?」
男「は?」
母「お・風・呂・場」
男「……別にー」
母「あんたも混ぜてもらえば?」
男「何をアホな事を」
母「残念だったわねぇ女ちゃんと一緒に入れなくて」
男「うるせぇよ!テレビ見てんだから邪魔すんな!」
母「はいはい」
男「ったく……はぁ……」
父「残念だったな息子よ」
男「うるせぇよ寝ろ!」
0175以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 19:53:26.68ID:NY5PiyzX0
弟「たなかもお姉ちゃんもちゃんと入る前に体洗うんだぞー」
田中「そうしないと怒られるんだろいつも」
弟「ち、ちがうー!俺はいつもそうしてるんだ!そうしてお風呂に入ると綺麗なままで後で使う人がいい気分んでお風呂使えるって兄ちゃんが」
女「そう男に言われて怒られたことがあるの?」
弟「そうだ」
田中「やっぱり怒られたんじゃないか」
弟「あ!しまった」
女「うふふ、ローラ」
田中「よし洗おうか。少し熱いな…」 バシャッ
女「あなたはいつもシャワーだからね。私はこれぐらいで大丈夫」
弟「たなかはシャワーなのか、おとなだな」
田中「シャワーだと大人なのか?」
弟「何かそんな感じがするぞ!」
田中「そうかそうか」
女「わ、私だってたまにはシャワーだったりするんだよ?弟くん」
0176以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 20:11:24.30ID:NY5PiyzX0
田中「や、やっぱりちょっと熱いな」
弟「ちゃんと肩まで浸かるんだぞたなかー」
田中「うーむ」
女「ほら、ローラ」
田中「分かってる」
弟「ははは、たなかはタメだなー」
田中「何がだめなんだ何が」
弟「これぐらいの熱さで文句を言うからダメだと言ったんだ。あははっ」
田中「うーむ、どうだ?ちゃんと入ったぞ」
弟「む、まぁいいんじゃないか?でも が浮いてるじゃないか」
田中「これは浮く様に出来てるんだ」
弟「お姉ちゃんのは浮かないぞ」
田中「彼女のは私の様に浮く程大きくないからな」
女「ローラ!!」
田中「あ、ごめんなさい」
0177以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 20:33:41.81ID:NY5PiyzX0
田中「ところで坊主や」
弟「んー?なんだ?」
田中「坊主はお兄ちゃんが好きか?」
弟「ん?好きだぞ」
女「?」
田中「よし、坊主はなんでお兄ちゃんが好きなんだ?」
弟「母ちゃんと違ってあんまりうるさく言わないからな!あとは食い物をたまに分けてくれるから好きだ!」
田中「他には?」
弟「あとはーえっと…やさしいぞ!」
女「うん、やさしいよね。男」
弟「?」
田中「他にはどうだ?」
弟「んーそうだなぁ……ああ、そうだな。うーん……あ!そうだ」
0179以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 20:45:46.57ID:NY5PiyzX0
弟「兄ちゃんは自分の事をしっかり考えているからえらいと思うぞ」
田中「?」
女「どういう事?」
弟「兄ちゃんはここらへんの学校に行かずに大きなまちの学校に今いってるんだ!」
田中「知ってるぞ。それで?」
弟「兄ちゃんの通っている学校はとっても入るのが難しいところなんだって母ちゃん言ってた。
だから兄ちゃんはそこに通ったから頭がいいんだと思う!よくわからないけど」
女「進学校ってことね」
弟「でも、兄ちゃんは最初学校に行けそうになかったんだよなぁ、みんなに止められてた」
女「え?」
弟「うちの村から兄ちゃんが出て行くのがよくないと思う人達がいたんだ。だから兄ちゃんはよくいじめられたりしたみたいだ」
田中「……」
弟「でも兄ちゃんはちゃんと夢を持って自分の為にけつだんをして村の学校にはいかなかったんだ。俺はそういう所がかっこいいと思う」
女「……」
弟「なーなー?もう俺出たいー、そろそろ始まるんだよテレビー」
0180以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 20:53:34.60ID:NY5PiyzX0
男「お、出てきたか」
弟「兄ちゃーんチャンネルかえて」
男「これだっけ?」
弟「それ!」
男「おし、あ、湯かげんはどうでした?大丈夫でした?」
田中「はい、とても気持よかったです」
男「それはよかった。あ、こいつは…」
弟「……」
田中「いい子にしてましたよ。ね?」
弟「そうだぞ!」
男「そりゃよかった……ん?女は?」
田中「髪を乾かしています。すぐに出てきますよ」
男「んじゃ暫く待ってますか。母さん次俺入るわ」
母「はいはい」
田中「……」
0181以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 21:02:02.60ID:NY5PiyzX0
弟「兄ちゃん最近まちではあいぱっどがはやってんだろ?俺知ってるぞ!」
男「俺の周りで持ってる奴いねぇけどなぁ」
弟「んじゃあんまりはやってないのか?」
男「うーん、あれだ。俺より年代が上の人達が持ってるんだろう」
弟「ふーん」
田中「男さん」ボソッ
男「え?あ、はい」
田中「男さんが今通っている学校は進学校だそうですね」
男「え?あー……まぁここらへんの学校よりはそうかもって感じですね」
田中「それについて色々入学前にあったとか」
男「……なんです?急に」
田中「この土地は、そういう柵が結構厳しいんですか?」
男「最近はそうでもないですね。俺以外にも外に出た奴何人かいますし……ま、過去の事ですね。まったくー、何ですか?弟から?」
田中「ま、そうですね」
男「ま、そこらへんの事については田中さんが気にする事じゃないので。ね?」
0188以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 22:18:25.88ID:NY5PiyzX0
田中「……」
男「さてと、風呂入ってきます。女も出てきたし」
田中「あ」
男「湯加減どうだった?」
女「え、ええ。よかった」
男「よし。んじゃ入ってきますかね、くつろいでて」
女「うん」
男「へー、髪まとめた女もかわいいね」
女「え!?」
男「つって。あははっ、入るわ」
田中「……」
女「……」
田中「ま、かわいいと思うけど」
女「うるさい」
0189以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 22:54:10.63ID:NY5PiyzX0
弟「ん?お姉ちゃん髪が変だぞ」
女「まとめたんだけど」
弟「ああ、そっか!うん…かわいいぞ!」
女「ありがとう」
田中(リアクションはやっぱり違うんだな)
女「え?」
田中「おい坊主、私も髪をまとめてみたぞ」
弟「えー?今いいところなんだよたなか」
田中「いいから見てみろ。どうだ?カワイイだろう?綺麗だろう?」
弟「もー、はいはいかわいいきれい」
田中(このガキ…)
女(ローラ)
田中(なに?)
女(その様子じゃ、聞いたんでしょ。あなたの役目は知っているけど、そういうのは感心しないわ)
田中(何とでも言って。これが私の仕事、あなたと仲良くする男についてはその身辺環境についてもまったく知らなくてもいいというわけじゃないの)
0190以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 22:59:15.03ID:NY5PiyzX0
女(でも)
田中(まぁ、今のところは大丈夫そう。もう過去の事だと言ってたわ……このまま彼が気にしなければ、相手側が何もしなければ、だろうけど)
女(ローラ!)
田中(弟くんが怖がってるわ)
女(あ)
弟「ど、どうしたの?お姉ちゃん」
田中「なに、私が髪が変だなって言ったら怒っちゃったんだ」
弟「お前の方が変だぞたなか。お姉ちゃんは気にしなくていいよそんなの」
女「あ、ありがとう…なのかな」
田中「このガキ…」
母「みんなー、スイカ切ったんだけどいる?」
弟「おお!スイカ!たなかとお姉ちゃんも食べよ!」
田中「おおースイカをこうやって日本家屋の中で夏に食べるってのは……日本の夏という感じでいいですね。食べましょうお嬢様」
女「…うん」
田中「……」
0193以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 23:17:21.39ID:NY5PiyzX0
男「いい湯だったわ、久々に体伸ばせた。あれ?」
弟「兄ちゃんこっちだこっち!」
男「お!スイカじゃん!どしたの?」
母「買っといたの」
男「まぁそりゃそうだろうが」
女「男のもあるって、これ」
男「お、ありがとう!俺好きなんだよね」
女「スイカ?」
男「うん」
女「そっか……お、覚えたわ」
男「覚えてどうするのさ」
女「え?あ、んと……何でもない」
男「?」
弟「たなかー何で塩かけて食べないんだ?」
田中「え!?塩!?」
0194以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 23:30:38.03ID:NY5PiyzX0
男「スイカに塩をかけて食べると甘さがより際立っておいしいんですよ」
田中「本当ですかそれは、でも塩は辛いでしょう?」
弟「つべこべ言うなよたなかー、かければ分かるさかければ」
田中「ああ!ちょっと!……ああ…」
男「何やってんだお前は」 ゴンッ
弟「ぎゃー!兄ちゃんがぶったー!母ちゃーん!!」
母「私のげんこつの方がいい?」
弟「……たなかー、食べてみろってー」
田中「……ゴクッ…ん……」
弟「どうだたなか」
田中「うむ、まぁ確かに。いけます」
弟「だろ?」
女「本当に?」
男「ちょっとだけね、かけすぎると辛いよ。これぐらい……うんうまい」
女「じゃあ、ちょっとだけ。……ほんとだ、甘い」
0196以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/26(木) 23:55:25.57ID:NY5PiyzX0
母「んじゃそろそろ寝るわね、おやすみなさい」
男「おーおやすみ」
弟「おやすみぃ」
女「おやすみなさい」
田中「おやすみなさい」
弟「……」
田中「どうした坊主」
弟「ねむい」
女「もう寝たほうがいいんじゃない?」
弟「んーでもー……」
田中「どうした」
弟「おしっこ」
田中「あはは」
男「さっさと行って来いよ、何田中さんに報告してんだお前は」
弟「んー」
0197以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/27(金) 00:00:48.68ID:f+glBur40
田中「彼はとても可愛いですね」
男「そうですか?」
田中「ええ、好きですよ私」
男「そりゃあいつ喜びますよ。年上のお姉さん好きみたいだし」
女「お、男はどうなの?」
男「え?」
女「年上のお姉さん、好きなの?」
男「はい?」
女「ご、ごめん!忘れて!ね!?」
男「お、おう…」
女(何やってんだろ私…)
田中「お嬢様は男さんのストライクゾーンが知りたいそうですよ」
女「ローラ!」
田中「ふふっ」
男「ストライクゾーンねぇ……ないかな。特には」
0198以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/27(金) 00:23:41.17ID:f+glBur40
女「ない?」
男「うん、ない」
田中「ひょっとして男色家ですか?」
男「いや違うよ、女の人が好きです」
女「じゃあ」
男「俺に素直になってくれる人で俺の事いいと思ってくれる人ならそれで」
田中「……」
女「……」
男「あと気が合う人かな。そうしないと疲れるし」
田中「なるほど」
女「そういう事なら、うん分かる」
男「ま、いつか現れてほしいねぇって感じかな、今のところは、以上」
田中「男さんなら多分大丈夫です」
男「あはは、ありがとうございます」
女「……」
0199以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/27(金) 00:41:43.74ID:f+glBur40
男「んじゃ弟寝かせて俺も寝ますね」
田中「分かりました」
女「おやすみなさい」
男「うん、おやすみ。おーい、部屋行くぞ部屋ー」
弟「俺今日たなかとねるー」
男「アホたれ。女もいるんだぞ」
弟「えー?だめなの?」
男「だめだ!」
田中(好かれたみたいで嬉しいぞ私は)
女(よかったわね)
田中(我がお嬢様も男さんのストライクゾーンに入れそうな事が分かって嬉しそうでよかったよかった)
女(嬉しそうってなによ、意味分かんない)
田中(ほんとうにぃ?)
女(寝るわよ!)
0230以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/27(金) 14:52:21.73ID:f+glBur40
翌朝 客間
田中(んー……久々によく寝た)
田中(……)
女(……) スー スー
田中(ふぁぁ) ムクッ
ガラッ ガチャッ
田中(ん?)
弟「あ?」
田中(おはよう坊主)
弟「ぎゃああ!なんか変な奴がいるううう!!!」
田中(変な奴とはなんだおい)
弟「ひいい!何言ってるかわかんねええ妖怪だあああ!!」
田中「私だ、田中だ坊主」
男「どうしたー?あ、田中さん」
田中「おはようございます」
0231以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/27(金) 15:00:42.53ID:f+glBur40
弟「兄ちゃん妖怪だあああ!妖怪がいるううう!」
男「何寝ぼけてんだお前は」
弟「え?」
男「この人は田中さんだろうが、昨日お前散々遊んでもらっただろうが」
田中(遊んであげた事になってたのか)
弟「たなか?」
男「そうだ」
弟「……」
田中「おはよう坊主」
弟「……」
田中「……」
弟「ようたなかおはよう、おしっこか」
田中「そうだ。だからさっさと済ませてくれ」
弟「ん!わかった!」
男「お前は扉をしめろ!田中さんも普通に会話しないでくださいよもー」
0232以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/27(金) 15:04:44.65ID:f+glBur40
田中「すみません。でもおしっこなんですよ私も」
男「そ、そういう事じゃなくてですね……もういいです」
田中「坊主、まだか?」
弟「すんだぞ!」
田中「よし交代だ」
弟「おしっこを便器の外にかけたら母ちゃんに怒られるぞ。わかったかたなか」
田中「大丈夫だ。私は女だからな」
弟「女なら大丈夫なのか?なんでだ?」
田中「見れば分かるだろうが、見るか?」
弟「んじゃ見る」
男「だめだ!」 ゴンッ
弟「ぎゃっ!なにすんだよ兄ちゃん!」
男「何で田中さんが大丈夫なのかはいつか教えてやるからお前はリビング行ってな。いいな?」
弟「むー、わかったよ」
田中「あ、そうだ。男さん」
0235以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/27(金) 15:12:05.57ID:f+glBur40
男「な、なんです?」
田中「あのですね。もしよろしければお嬢様を起こしてきてくださいませんか?」
男「え?」
田中「駄目ですか?」
男「いえ、別にだめではないですが。え?俺ですか?」
田中「ええ。その方がお嬢様もうれし…いえ、なんでもないです」
男「……だ、大丈夫なんですか?一応聞きますけど」
田中「何がです?」
男「だ、だって女の子の朝にそんなに親しくない男が起こしに行くって。なんか変じゃないですか?」
田中「ああ……ふふっ」
男「?」
田中「いいんですよ。私が許可したので、いいんです。お願いします」
男「はぁ……んじゃ、まぁそろそろ朝食なので起こしてきますよ?」
田中「はい。あとそろそろここから離れて下さると私の水音をお聞かせせずにすみそうでうれしいのですが?」
男「水音?……!す、すすすみません!もう行きます!」
0236以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/27(金) 15:22:58.29ID:f+glBur40
客間
男「大丈夫かなー。えっと……失礼します、女? あ」
女(……) スー スー
男(田中さん何考えてんすか!なんでこんな…ええ?ネ、ネグリジェって奴か)
男「いかん、さっさと起こして逃げるべしだと全俺が言っている気がする」
男「えっと、女ー?朝だぞー」
女「んー」 ゴロンッ
男「起きろー」
女「……んーん」
男「……すまん」
ユサユサ
女「んー」
男「あ、あの……女?」
女「んみゃぁ……んふふ」 ゴロンッ
男「!?」
0237以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/27(金) 15:26:33.61ID:f+glBur40
田中「おっとそれ以上は流石にだめです。ストップ」
男「え!?」
田中「ふふっ、すみません男さん」
男「あの、えっとこれはですねその」
田中「いやいや。分かってます、中々起きなかったんでしょう?」
男「はい」
田中「ま、分かってましたが。お嬢様は少々の事では起きない方でして」
男「はぁ…」
田中「……かわいいでしょう?」
男「そりゃ、かわいいとは思いますけど」
田中「 いでしょう?」
男「あの、俺まだ高校生なんですけど」
田中「高校生とか頭の中は だらけでしょう?どうです?お嬢様」
男「……失礼します!え、えっと…朝食なのでなんとか女を起こして来てください!いいですね!」
田中(ふむ……イジメすぎたかな)
0238以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/27(金) 15:46:46.22ID:f+glBur40
リビング
母「女ちゃんと田中さん起こしてきてくれたー?」
男「もうすぐ来るだって」
弟「兄ちゃん顔赤いぞー?どうした?」
男「何でもない」
弟「そうかー?まぁいいや」
父「おはよう」
母「もうすぐご飯出来ますからね」
父「ああ、俺はいい。コーヒーをくれ」
母「食べないの?」
父「ちょっと川釣りに行ってくる!いいのが取れそうな気がするんだ今日は」
男「お、じゃあ晩飯期待しとくわ」
父「あ、いや……まぁほどほどにな。行ってくる」
母「ありゃボウズになりそうだねぇ……」
0240以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/27(金) 15:53:14.48ID:f+glBur40
田中「おはようございます」
母「あら、田中さんおはよう!朝ご飯出来てるわよー」
田中「ありがとうございます、頂きます」
女「んー……」
男「お、おはよう」
女「おはようー、まだちょっと眠いわ」
弟「あははー、お姉ちゃんは朝に弱いんだな」
女「そうなの、ちょっとだけね……男?」
男「な、なに?」
女「?……ううん、何でもない」
男「ほ、ほら。席について」
女「ええ」
田中「……」 ニヤニヤ
男「……はぁ」
0241以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/27(金) 16:13:50.00ID:f+glBur40
弟「お腹いっぱいだー!」
田中「それはよかったな」
弟「たなかももっと食べろよ!うまいぞ」
田中「大丈夫だ。食べてる」
弟「ならいいや、へへっ」
男「お前はホントに田中さんが好きだな」
弟「別に嫌いじゃないんだ」
田中「その言い方は傷ついたぞ坊主」
弟「え?ごめん」
女「ふふっ、面白いね弟くんは」
男「俺もそろそろごちそーさん」
母「あんた今日これからどうすんの?」
男「そうだなー、いつもなら家でごろごろするだけなんだけど」
女「…」
男「……うん、そうだな。今日は久々に近くに出かけようかな。どう?」
0243以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/27(金) 16:22:09.32ID:f+glBur40
田中「近くというと?」
男「今日は今の時点ですでにめちゃくちゃ暑いから、こう、川にでも行こうかと」
女「川?近くにあるの?」
男「結構綺麗な所があるんだ」
弟「父ちゃんが行ってるところか?」
男「まぁそうだけど父さんが行ってるところはかなり上流の所だからな、会う事はないと思う」
田中「ふむ…泳げますか?」
男「ええ、流れが緩やかな所で天然のプールみたいになってる所があるんですよ」
女「天然のプール…」
男「女や田中さんが嫌じゃなかったら、だけど」
女「私、行きたいわ。見てみたい」
男「了解。んじゃもう少ししたら行こうよ」
女「ええ……あ、でも…
田中「海水浴ならぬ淡水浴というわけですね。いいですね、私好きなんですよ」
男「あははっ、泳ぐ気まんまんですね。弟はどうする?一緒にくるか?」
0244以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/27(金) 16:55:53.51ID:f+glBur40
弟「……」
田中「どうした坊主、一緒に行こう?」
弟「俺、およげないんだよ」
男「あ、そうだったっけ?」
弟「うん」
田中「そうか、それじゃあ私が教えてあげよう」
弟「無理だよ。前父ちゃんに教えてもらったけど何回やっても出来なかったもん」
田中「大丈夫だ。私は教えるのが上手だからな、ね?お嬢様」
女「う……あの、でも私もそんなに泳げるわけじゃ」
男「あ、そうなの?」
女「いや、一応ローラに教えてもらったから泳げる事は泳げるんだけど。長距離とかは」
男「ああ、それなら大丈夫。身長位の水深しかない所が結構あるから、疲れたらとまればいいよ」
女「…それなら。うん、大丈夫かな」
弟「……」
田中「どうだ坊主、ちゃんと泳げるようにしてやるぞ?任せろ」
0245以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/27(金) 17:05:14.46ID:f+glBur40
弟「んー……じゃあたなか。教えてくれ」
田中「いいぞ」
弟「んじゃいつ行くんだ!?」
男「そうだな、もう30分ぐらいしたら行くか」
田中「ここからどれぐらいの距離があります?」
男「歩いて10分ぐらいですね」
女「本当に近いのね」
男「今住んでる所は近くにプールもないからね。夏に帰ったら1回は行ってるんだ」
女「いいなぁ…」
男「そこにこれから女も連れて行くからね」
女「ふふっ、楽しみ」
田中「男さんはお嬢様の水着も楽しみでしょう?」
女「な!ローラ!!」
男「ま、そりゃ楽しみじゃないと言ったら嘘になるかも。あはは」
女「え!……そ、そんな事、言わないで…(そんなに私、自信ない…)」
0284以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/28(土) 08:51:54.93ID:Coir7Y9N0
近くの川
男「着いた着いた。ここです」
田中「おおー」
女「うわぁ……綺麗」
弟「うーん…あついー」
男「んじゃま、準備体操でもして遊びましょうか」
田中「その前に着替えねばなりません」
男「あ、そうですね。それじゃあえっと、あそこの茂みの裏とかなら誰にも見えずに出来ますから」
女「!(着替える場所、ないの……)」
田中「大丈夫ですよお嬢様。私が見張りますので」
男「と言ってもあんまり人いないですけどね、まだ朝ですから。あそこらへんに少し……あ…」
女「?」
田中「ん?どうしました?」
弟「げ……あいつ」
男「いや、まぁいいんですけど。では着替えてきてください。俺と弟もその辺で着替えます」
0285以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/28(土) 08:56:24.11ID:Coir7Y9N0
田中「……」
女「じゃあ、えっと。あそこの裏?」
男「うん、大丈夫だよ。男はあそこらへんには行かないって暗黙の了解があるから」
女「じゃ、じゃあ着替えてくる」
男「うん、いってら」
田中「……」
女「ローラ?」
田中「すぐ行きます。……男さん」
男「なんです?」
田中「あそこのグループは?」
男「……ちょっとした知り合い、ですかね」
田中「そうですか」
男「はい、まぁ大丈夫でしょう。田中さんは女の着替えを手伝ってあげてください」
田中「……はい」
男「……」
0286以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/28(土) 09:03:01.20ID:Coir7Y9N0
弟「兄ちゃん、あいつらって」
男「おう。ちょっと行ってくる、気付いたみたいだし向こうも」
弟「大丈夫か?俺も行こうか?」
男「お前は着替えてろ」
弟「でも」
男「お前がいても邪魔なだけだ」
弟「……」
男「ありがとな、ちょっと話してくるだけだ。心配ない」
弟「……うん」
男「よお」
「うは、やっぱ男だ」
「最悪だわー、何でここに来てんだよお前」
男「まぁちょっと、涼みにかな。暑いだろ?今日」
「久しぶりだな、裏切り者」
男「俺が何を裏切ったって?」
0288以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/28(土) 09:09:33.22ID:Coir7Y9N0
「よく言うぜこいつ」
男「勝手に裏切り者のレッテル貼られちゃそりゃ言うだろ」
「えらく言うようになったな。お?」
男「いつまでも何も言わないと思った?」
「うぜぇ……」
男「今は夏で帰省中だ。明後日にでもまた出て行くからさ。そんなに邪険にするなよ。な?」
「お前は村の決まりを破った、邪険にするな?無理言うなよボケ」
男「決まり、ね」
「文句あんのか」
男「ないよ別に。それじゃ、俺たちは下の方使うから」
「……」
男「今回は弟もいるし大事なお客さんも一緒だからね。なんかしようとかは思わないでね?
俺はお前らにかなわないけど、何かすれば流石にこっちも何かしなきゃってなる」
「いっちょ前に釘刺しに来たってところか」
男「そういう事、じゃあまた」
「ふん……(ボコしてやろうか、昔みたいに……はは)」
0290以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/28(土) 09:14:11.52ID:Coir7Y9N0
「どうする?」
「けっ、いいよ。帰ろう」
「は?どうしたよ。やっちまおうぜ?バレねぇって」
「まぁまぁ、見ろってあれ」
「ん?おおー、外人じゃん」
「しかも可愛い」
「いい体してんじゃん……」
「多分あいつら今日の祭りくるだろ」
「……そういう事か」
「へへ……人数集めとけよお前ら」
「了解」
男「ただいまー」
女「あ、男」
男「おおー!似合ってる!かわいい」
0291以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/28(土) 09:23:22.29ID:Coir7Y9N0
女「そ、そう?ありがと…」
男「うん。すごくかわいい」
女「わ、わかったから。もうほめなくてもいいから…」
男「?」
田中「お嬢様もまぁまぁのスタイルでしょう?男さん」
女「何言ってんのよ!」
男「あ、田中さん。おお、田中さんもすごくお似合いですね。その水着」
田中「ありがとうございます、ところであそこの彼らは?」
女「? 男の友達?」
男「まぁ、うん。もう帰るみたいだねあの調子じゃ」
女「ふうん」
田中「……」
弟「あ!兄ちゃん!どうだった?」
男「どうだったって何がだよ。そんな事より、海パンしっかり穿けよお前は」
弟「う?ちゃんと穿けてるだろ?」
0292以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/28(土) 09:28:04.62ID:Coir7Y9N0
男「微妙だな、ずれるぞそれ」
弟「うーんと、ほっ!」
男「よし」
弟「そ、それより兄ちゃん!あの」
男「全然問題ない。いい感じだったよ」
弟「そ、そう…ならいいけど」
田中「……」
女「?どういう事?」
男「何にも? ははっ、それでは!ちゃんと準備体操をしましょう。まずは屈伸からね」
女「は、はい」
男「うんうん……いっちにーさんしー」
女「1,2,3,4」
男「!……」
田中「お嬢様、男さんに胸のあたりをガン見されてますよ」
女「んな!?ちょ、ちょっと!」
0293以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/28(土) 09:31:18.22ID:Coir7Y9N0
男「あ、いや。ごめん」
女「セ、セクハラ…」
男「面目ない」
弟「兄ちゃんセクハラってなんだ?」
田中「 って事だ」
弟「ははは!兄ちゃん なのかっ」
男「いや、ただ男の本能の部分がだな」
女「もういいから!この話おしまい!」
男「あはは、ごめんごめん。魅力的だったもんでついつい」
女「え?」
男「さてと、んじゃ運動の続き続きー弟もやれ」
弟「やってるよー」
男「そっかそっか」
田中(……よかったわね)
女(う、うるさい)
0294以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/28(土) 09:41:31.66ID:Coir7Y9N0
男「んじゃ入るか!」
女「ええ、ひゃ!冷た…」
男「すぐ慣れるよ。田中さん、それじゃあそいつお願いします」
田中「お任せください。ほら坊主、入ろう?」
弟「う…」
田中「大丈夫だ、ここは坊主の身長でも足が届くぞ」
弟「う、うん」
田中「よし、おいで」
弟「手つないでくれたなか」
田中「よしいいぞ」
弟「は、はなすなよたなか」
田中「わかったわかった」
女(……私もあんな感じでおねだり出来れば…なんて)
男「んじゃ、はい。手」
女「え?ええ!?」
0306以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/28(土) 11:54:40.23ID:Coir7Y9N0
男「もうちょっと行ったあそこ、ここからは隠れて見えないけどいいところがあるんだ。行かない?」
女「……」
男「あ、手いやなら」
女「ううん!……その」
男「うん、んじゃ行こう。ずっと足がつくから大丈夫」
女「わ、私泳げるってば」
男「でもまぁ。安心でしょ?」
女「だからーもう」
田中(楽しそうでいい事だ)
弟「たなかー」
田中「おっとすまない。大丈夫だぞ坊主。私の肩に手を当てろ」
弟「こ、こうか?」
田中「それじゃあ、そのまま顔を水につけてみろ」
0309以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/28(土) 12:02:51.41ID:Coir7Y9N0
男「ほらっ!」
女「あ!滝……」
男「いいでしょ」
女「ええ、素敵」
男「昔っからよく来たんだよなぁここ」
女「男って色んな場所を知ってそう」
男「つってもこの周辺だけだけどね。女もフランスではいい場所沢山知ってるんだろう?」
女「うーん。お屋敷の周りには綺麗な公園とかがある位かな」
男「いいじゃん、フランスの公園とかなんかおしゃれな感じがする」
女「普通よ?私からすればここの方がよっぽど」
男「気にいってもらえたみたいでよかったよかった」
女「あと……男もいるし」
男「! あははっ、ありがとう」
女「う、うん。どういたしまして?……って何でそんなに笑うのよ!もう!」
男「ごめんごめん。可愛かったからつい、あはは」
0310以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/28(土) 12:11:59.13ID:Coir7Y9N0
女「かわいいとか……あ、あのねぇ男」
男「ん?」
女「ちょっと忠告をするのだけれど。その、かわいいとか綺麗だとかは…その、ね?」
男「なに?」
女「だ、だから…あんまり頻繁には女の子に言っちゃ、だめよ。その…」
男「じゃあ、女がかわいいとか綺麗とか俺が思った場合はどうすればいいんだ?」
女「え!?だ、だからそれは……えっと…」
男「女の事をかわいいとか言うのは、もしかして迷惑か?」
女「だ、だからー!もう!」
男「いてっ!ちょ、何で叩くんだよ」
女「恥ずかしいのよ!何回も言われると!」
男「あ、そういうものなのか」
女「そうよ」
男「えっと……ごめん」
女「謝らなくても、いいけど」
0311以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/28(土) 12:19:05.01ID:Coir7Y9N0
男「んーそっかそっか……俺さ、あんまりそういう事分かんなくて」
女「え?」
男「だってかわいいと思ったらかわいいって伝えたくならないか?綺麗だと思ったら綺麗って伝えたくなるだろ?」
女「……まぁ、そう、かな?」
男「うん。だから思った事を伝えてただけなんだけど」
女(でも恥ずかしいのよ!)
男「ふむ……あ、もしかしてそういう事かな」
女「え?」
男「今行ってる高校のクラスメイトの女子と話す時にさ、時々言われるんだよね。男君って色んな意味で直球だねって」
女「……」
男「いい事だったら素直に伝えるばっかりでOKとか思ってたけど、うん。女の言い分も分かる気がする……うーん、何事にもバランスが必要って感じ?」
女「はぁ……男って、よく女たらしって言われない?」
男「言われてないと思うけど……というか俺なんかに寄ってくる女の子っていないって。あははっ」
女(男って……これって鈍感っていうの?正直すぎだから周りが見えてないだけ?……分かんない……)
男「さってと!んじゃま!泳ぐ?」
0312以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/28(土) 12:27:52.09ID:Coir7Y9N0
田中(あの天然女たらしめ……やっかいな人だ)
弟「たなかー?その耳の奴なんだ?」
田中「これはイヤホンだ」
弟「何聴いてるんだ?」
田中「ナイショだ」
弟「なんだよー教えろよたなか」
田中「今度な。それよりもだ、取りあえず水には潜れるんだな坊主」
弟「それは家の風呂場で毎日頑張ったからな」
田中「そうかそうか、偉いぞ」
弟「えへへ、くずぐったいよ」
田中「ふむ……しかしこれなら泳げそうなものなんだが」
弟「俺、体が沈むんだ。浮かんでこないんだよたなか、どうすれば浮かぶんだ?」
田中「ああなるほど。カナヅチという奴だな」
弟「そ、そうだ」
田中「よし、私が手本を見せるから見てろ」
0313以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/28(土) 12:52:21.84ID:Coir7Y9N0
弟「おおー!すげー!」
田中「こうやって空気を胸一杯に吸って体の力を適度に抜けば浮かぶんだ」
弟「うーん…」
田中「どうした?」
弟「たなかはズルをしてないか?」
田中「失礼な、どうしてそう思う?」
弟「だってその が」
田中「ん?」
弟「それで浮いてる様に見えるぞ?」
田中「なるほど、確かに坊主の言わんとする事はわかる」
弟「ズルなのか?」
田中「いや違うんだ。というかだな、私は坊主位の時にはすでに浮く事が出来るようになっていたぞ。その頃は もこんなに大きくなかった」
弟「そうなのか?」
田中「そうだ、だから坊主もできるはずだ。さっき私が言った様にしてやってみろ。腕は私が支えておいてやるから」
弟「うん!わかった!」
0314以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/28(土) 12:57:08.60ID:Coir7Y9N0
田中「そうだ、その調子」
弟「んー……っぷはっ!」
田中「いいぞいいぞ。いい感じだ。次はその状態でバタ足をしてみろ。足を動かすんだ」
弟「うん」 バシャバシャ
田中「うん、よしよし」
弟「わっぷっ」
田中「大丈夫か?」
弟「な、なんとか……もうちょっとやってみる」
田中「よし」
弟「たなか、ありがとう!」
田中「ん?」
弟「たなかのおかげでなんか俺泳げそうな気がする!だからありがとう!」
田中(兄にしろこの子にしろ……素直な兄弟だな)
弟「どうしたたなか。わぁ!なにすんだ……くるしい! で息できない!やめろたなかーー!!」
田中「お前は将来いい女たらしになるぞ坊主、ふふっ」
0395以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 13:45:14.94ID:A9GaRN1w0
男「ただいまー」
母「おかえりー素麺出来てるけど食べる?」
男「お!食べる食べる。女も食べるよね?田中さんも」
女「ええ。うわぁ…トッピングがいろいろありますね」
田中「日本料理のこういう細かい所が好きですね私は」
母「あらあらうふふ、いっぱい食べてね?」
弟「かーちゃん!はらへったー!」
母「はいはい、ちょっと待ってな」
弟「うん!あれ?とーちゃん?」
男「ん?ああ帰ってたのか」
父「……」
女「…あの?」
母「ああほっといて。そのうち回復するでしょう」
田中「ボウズだったみたいですね」
父「ちくしょう……次こそは……」
0397以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 13:57:51.63ID:A9GaRN1w0
弟「うめえ」
田中「そんなに一気に食べると喉に詰まるぞ」
弟「大丈夫だ!」
田中(その根拠はどこから来るんだ)
母「なんか機嫌がいいわね。どうしたの?」
男「ああ、田中さんに教わってさ。泳げるようになったんだって」
弟「まだちょっとしか泳げないけどな!浮く事が出来るようになった!」
母「あら!よかったじゃない。田中さん、ありがとう」
田中「いえいえ」
弟「今度は1人でも泳ぎにいこうっと!」
男「あー、学校のプールでもう少し練習してからにしとけよ?流石にまだ心配だ」
弟「大丈夫だって兄ちゃん、心配しすぎ」
男「いいから。言う事聞け」
田中「私もその方がいいと思うぞ坊主」
弟「えー?……うーん、分かった」
0398以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 14:06:51.24ID:A9GaRN1w0
母「さて、食べ終わったら女ちゃんと田中さんは私についてきてね!」
女「え?」
田中「なんです?」
母「ふふ、お祭り、行くんでしょう?浴衣。着たくない?」
女「!」
田中「ほう、よろしいんですか?」
母「遠慮しなさんな。いいのがあるから、ね?」
男「俺も見たいかも。女の浴衣姿」
女「あ……に、似合わないかもしれないけど」
男「そんな心配はいらないと思うよ。なぁ?」
母「うふふ、任せなさい」
女「……じゃ、じゃあ」
田中「ええ。ここはご厚意に甘えさせて頂く事にしましょう」
弟「母ちゃんーめんつゆ薄くなった」
母「はいはい」
0402以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 14:32:39.71ID:A9GaRN1w0
男「んじゃ、楽しみに待ってる」
女「期待しないでよ」
男「それは無理」
田中「ほら、行きますよお嬢様」
女「うー……ええ」
男「弟、お前も浴衣着れば?」
弟「おれー?いいよ、めんどくさいし」
男「そっか。まぁ俺もそうだなぁ、男が着ても大して面白くないもんな。あはは」
弟「女の人が着ると面白いのか?」
男「綺麗だろう?」
弟「だからなんだ?」
男「分かんないならいいよ。そのうち分かる」
弟「うー……まぁいいや。 !」
男「へいへい」
0405以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 15:12:13.01ID:A9GaRN1w0
男「……」
父「うーむ。やっぱり水温がなぁ……低いところから出てこなかったもんなぁ…絶対あれも原因の一つだ……」
男「父さん」
父「お、なんだ?食い終わったか?すまんなぁアユとか釣ってくるつもりだったんだが」
男「いや、それはいいんだけど。あのな」
父「? なんだ?どうした?」
男「あいつらに会ったんだ。さっき」
父「え?……ああ」
男「まだ、俺の事あんまりよく思ってないみたいだった……」
父「……すまんなぁ、こういう所だから」
男「そうじゃない。それはいいんだ……俺、あの」
父「どした?」
男「また、父さんとか母さんが……村の人達から、その……なんか嫌がらせとかされてるんじゃねぇかって」
父「お前…」
男「大丈夫か?その、いろいろ」
0406以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 15:16:35.58ID:A9GaRN1w0
父「お前は馬鹿だなぁ」
男「いや、でもさ」
父「お前はそんな事を心配する必要はないんだ、大丈夫だよ」
男「……」
父「俺はお前があの学校に合格してくれて、とっても鼻が高いんだ。村の人からもよく羨ましがられる」
男「嘘だ」
父「嘘じゃない。本当だぞ?」
男「……なんかあるんなら、言ってくれよ。父さんと母さんが嫌な思いしてるのは、キツいから」
父「お前は自分の目の前の事をこなしていくだけでいい。要らない心配だ。俺はお前の親父だぞ?少し親をなめてるな」
男「そんなつもりじゃ」
父「大丈夫だ。何も問題はない」
男「……」
弟「あれ?どしたの?」
男「あ、いや」
父「何でもない、さてと!昼寝でもするかな」
0408以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 15:25:14.93ID:A9GaRN1w0
弟「にーちゃん、さっきから変だぜ?」
男「え?」
弟「ぼーっとしてるぞ?どうしたんだ?」
男「別に。ちょっと疲れただけだ」
弟「後でお祭り行くのに大丈夫か?そんなのでさー」
男「だからその為に今休憩してるって事だよ」
弟「なるほど!兄ちゃんは頭いいな!」
男「お前もどうせはしゃぐんだから今はのんびりしといた方がいいぞ」
弟「うん!そうする!」
男「……」
女「……どうしたの?」
男「え? あ……」
弟「ん?おおー!お姉ちゃんが浴衣着てるー!」
母「ふふん、我ながら素晴らしい着つけだったわ」
田中「お綺麗ですお嬢様」
0409以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 15:31:51.89ID:A9GaRN1w0
女「大丈夫?男」
男「うん」
女「そ、その……どう?これ」
男「めちゃくちゃ綺麗だな、似合ってるよ」
女「あ…そう?」
男「うん、かわいい。髪まとめたんだね」
女「ええ。その方がいいだろうって男のお母さんが」
男「うん、綺麗だ」
女「……ありがとう」
男「どういたしまして、かな。よく分からないけど」
女「うれしいわ、とっても」
男「俺も綺麗な着物姿の女性が見れて幸せだ、田中さんも似合ってます」
田中「どうもありがとうございます。……どうだ坊主」
弟「きれいだと思うぞ!」
田中「よろしい」
0410以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 15:40:25.29ID:A9GaRN1w0
母「お祭りは6時頃から行ったら楽しめるわよ。あと数時間あるからみんな休憩しなさいな」
田中「そうですね、夜の方がお祭りは華やかでしょう」
男「あ」
女「どうしたの?」
男「あと数時間あるんだけどその間女と田中さんはずっと浴衣のままだろ?このままお祭りに行くんだし……母さん、椅子」
母「ああ、そうだったわね良く考えたら……ごめんなさいねぇ、今持ってくる」
田中「なるほど」
女「言われてみれば確かに……ちょっとこの恰好で数時間休憩というのも」
男「ゆったり座れる簡易椅子があるんだ。だからそれに腰かけててくれればそのままでもゆったりできるよ」
田中「それはありがたいです」
女「よかった」
弟「しかしお姉ちゃん達おしっこ行きたくなったら浴衣脱がなきゃだぞ?」
田中「その点は大丈夫だ坊主、着る前にすませたからな」
弟「そっか!じゃあ大丈夫だな!」
田中「そういう事だ……ん?」
0412以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 15:52:46.78ID:A9GaRN1w0
女「?」
男「どうしたんですか?」
田中「ちょっと失礼」
弟「たなかー?」
田中『私だ、どうした?』
田中『……大丈夫そうか?ああ。出来るだけ干渉はするな、いいな……こちらも注意はする。まぁ大丈夫だろう』
男「?」
女(……どうしたの?)
田中(何にもないわ)
女「……」
弟「たなかー!今のはえいごだろ?俺知ってるんだ」
田中「ロシア語だ」
弟「うん!ろしあごだろ?俺知ってるんだ」
田中「そうか。坊主は賢いな」
0413以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 15:59:40.94ID:A9GaRN1w0
6時
男「さてと!そろそろ行くか!」
女「ふぇ?」
男「あ、ごめん。寝てた?そろそろ6時だよ」
女「あ、うん……そうか!お祭り」
男「そうそう」
女「夜店とかあるのかしら?」
男「あるある、一緒に行こう」
田中「坊主、起きろ」
弟「んにゃー……」
田中「まったく、お前が起きないと私が動けないだろうが」
弟「んんー」
男「げ、すみません田中さん。ほらっ、起きろ。祭り行くぞ祭り」
弟「まつり、行く」
女「ふふっ」
0414以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 16:07:47.41ID:A9GaRN1w0
会場
男「ここらへんからがお祭りって感じだね」
女「わぁ!」
田中「これはこれは……美味しそうなものがたくさんありますね」
弟「たなか!あれ食べようあれ!わたがし!」
田中「ふむ、よし、食べよう坊主」
男「あ、結局どうします?田中さん」
田中「はい、予定通り弟君と一緒にまわりたいと思っています、お嬢様はお任せできますか?」
男「いい?」
女「ええ。い、一緒がいいわ」
男「だそうですから、大丈夫だと思います」
田中「お願いします。何かあればこの番号に連絡をください」
男「分かりました。弟を頼みます」
田中(お嬢様……頑張ってね、アピールが大事よ。かわいい子アピール)
女(そ、そんなのしないわよ!ばか!)
0415以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 16:17:04.53ID:A9GaRN1w0
男「それじゃ、行くか」
女「そ、そうね」
男「久しぶりだなぁこの雰囲気も」
女「そうなの?」
男「1年ぶりだからね」
女「あ、そっか」
男「去年は弟と二人だったけど、今年は女と来れてすごく幸せだ」
女「え…ぁ……そう」
男「うん、こうやってるとまるでカップルみたいだし」
女「な!そ、そんなの……だって……あの…ええ?」
男「あははっ、ごめんごめん。慌てる女の姿が見たくて」
女「ちょ、ちょっと男!もう!」
男「だってかわいいから」
女「だ、だからぁ……もう……あ」
男「ん?たこ焼き?食べる?」
0418以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 16:25:15.80ID:A9GaRN1w0
「お、いたいた」
「へー、結構かわいいな」
「俺かなりタイプだわー」
「へへっ、いつ仕掛けるよ?」
「昔みてぇに皆で囲んでボコすのは?」
「んで女をひきはがして目の前でってか、ははっ、エグいなそれ」
「ま、とりあえず。あの裏切り者を容赦なく叩けばいいんだよ。最高の祭りだろ」
「いいねぇ、去年もやればよかったな」
「親父たちがうるせぇからな。バレない様にやりゃいいんだよ」
「ま、とりあえず神社裏に集めとけや」
「もう5,6人いるから大丈夫だろ。俺達と合わせて10人だ」
「よし、ま。もうすぐだ」
0424以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 16:35:19.65ID:A9GaRN1w0
男「はい、熱いから気をつけて」
女「ええ、美味しそう…いただきまーふ…~~ツ!!」
男「大丈夫!?」
女「ん……ん」
男「えっと……あ、お茶くださいそれ。はい……ほらっ!」
女「……ぷはっ!」
男「だから熱いって言ったのに」
女「ごめんなさい…中がここまで熱いとは思わなくて…」
男「大丈夫?舌やけどしてないよな?」
女「ええ……ああびっくりした」
男「女はこういうお祭りは体験した事ないの?」
女「そうよ。フランスであるお祭りとかは参加した事があるけど」
男「そっか、じゃあもっといろんな事しよう。えっと……お!あっちに射的あるぞ!やってみない?」
女「たこ焼きを食べ終えたらにするわ。男も食べよう?ふふっ」
0425以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 16:57:29.25ID:A9GaRN1w0
男「うまいうまい!」
女「やったぁ!取れたわ!」
男「お見事!ははっ」
女「ふふっ、次は……スーパーボール掬い?……なにこれ」
男「金魚掬いってあるだろ?あれのスーパーボール版だよ。俺はこっちの方が好きだな、金魚はすぐに死んじゃうから」
女「なるほど。私もこっちの方がいいかも」
男「よし!競争しよう!多く掬ったほうが勝ち!どう?」
女「分かった。よーし!勝った方が…えっと……相手の言う事を一つ聞く。どう?」
男「のった!」
女「ふふっ」
男「あちゃー……」
女「やったやった!ふふっ、私の方が多いわよね?これ」
男「俺の早く破けすぎだと思うんだけどなぁ、ちっくしょう」
女「あー楽しかった」
男「それじゃ、女が勝ったから。何か命令していいよ、どうぞ」
0426以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 17:02:17.61ID:A9GaRN1w0
女「あ、そっか」
男「俺に出来る事なら何でもするから、遠慮なく言って」
女「え、ええ。それじゃあ……えっと……」
男「ん?」
女「……ぁ……んと……」
男「女?」
女「い、今は思いつかないから。また今度!だめ?」
男「ははっ、いいよ。それじゃあ覚えとくよ」
女「ふふっ……あれ?この音楽は?」
男「ああ、これは神社前の広場で盆踊りを……! 女」
女「え?」
男「行ってみない?盆踊り」
女「で、でも私踊れないから」
男「まぁまぁ」
女「ちょ、ちょっと男!?」
0427以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 17:08:02.92ID:A9GaRN1w0
男「ほらっ!」
女「で、でも!」
男「音楽に合わせて回ったりすればいいだけだよ。皆適当だからこんなの」
女「……」
男「ね?」
女「わ、分かった。やってみる」
男「よし!行こう!手、つないで」
女「あ……」
男「どうした?」
女「何でもないわ」
男「?」
女「ふふっ」
0428以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 17:13:57.59ID:A9GaRN1w0
男「ふー」
女「あははっ、疲れたけど」
男「楽しかった?」
女「もちろん!ありがとう」
男「それはこっちのセリフだって、女と祭りに来れて盆踊り踊って……」
女「……」
男「すげぇ楽しいから」
女「うん、私だって……男と日本のお祭りに来れてその…一緒に盆踊りとかも踊って、とっても楽しい」
男「よかった」
女「え?」
男「俺の田舎なんかに来て、楽しめないんじゃないかと思ってたから。なんとか楽しんでくれてるみたいで、さ」
女「そ、そんなの男がいるから」
男「え?」
女「!……別に、なんでもない。そんな事気にしなくても、大丈夫って事よ。うん」
男「はは……最後に神社でお参りでもする?」
0431以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 17:21:57.98ID:A9GaRN1w0
神社
女「ここには人がいないのね」
男「そうなんだよ。この時間は皆盆踊りの為の広場に集合してるから、この場所は空くんだ。休憩にもちょうどいい」
女「ふふっ、疲れたんだ?」
男「ちょっとね」
女「実は私も」
男「だろ?ははっ」
女「ふふっ」
男「もう少しここで休んだら、もう一回夜店を回って、帰ろうか」
女「ええ、分かった」
「ええ、分かった。だってよぉ!かわいいねー」
女「え?」
男「!?」
「はいはいこんばんわー」
「久しぶりだなぁ男」
0433以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 17:32:15.85ID:A9GaRN1w0
女「え?誰?男の知り合い」
男「……」
女「男?」
「おいお前らさっさと出てこいよ」
「へへ、やっとかよ。待ちくたびれたぜ」
「さっさとやらせろ……へへ」
男「……何か用?」
女「……」
「別にー?特に用はねぇよ?昔みたいに遊ぼうぜ男。久々の帰省だろ?地元の友達も大事にしなきゃあ駄目だぜ?そうだろ?」
「はははっ」
女「男…」
男「ごめん。俺が合図するからその瞬間……いや、何でもない(浴衣じゃ走れないか)」
女「何なの?この人達…」
「何なの?だってよ!誰か教えてやれよ!なぁ?」
「俺たちは男の友達だよ。お友達って奴だ、ぎゃはははっ!」
0436以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 17:41:56.54ID:A9GaRN1w0
男「……下がって」
女「え、ええ」
「どしたー?虐められまくりだったお前が一丁前に女を庇うってか?」
男「虐め?俺達友達なんだろ?何の事だよ」
「……」
男「俺は過去、お前らから虐められた事はない。そうだろ?」
「はっ…」
「何言ってんのこいつ」
「ま、いいんじゃねぇの?ある意味こいつのおかげで色々学校でめんどくさい事にならなかったんだからよ」
「ははっ」
「ま、自分が悪いって言う自覚があっての事だろ……そうだぜ男。俺たちは同じ村出身の友達だもんなぁ?」
女「……何なのあんたたち。男に何をしてきたのよ!」
「おひょー!かわい子ちゃんが怒ったぞ?」
「かわいいー」
女「くっ…あ!」
0438以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 17:46:26.72ID:A9GaRN1w0
「おっと!かわいいねぇ、肌も真っ白だ」
男「おい!」
女「男……やめ…離して!!汚らわしい!」
「汚らわしいだぁ? おいおい」 ドンッ
女「あ…」
「はいキャッチ、ふーん。可愛いね…… どれぐらいあんの?ん?」
女「や、やめ…」
男「いい加減にしろ」
「あ?どした?」
男「その子は関係ない」
「あー?いいじゃねぇか。友達の俺たちに女貢ぐ位訳ねぇだろ?」
女「やめな…さ…(もうやめて!)」
「ん?なんか喋ったぞ?英語か?」
「うひょー、マジもんの外人さんかよ。俺燃えて来た」
男「……」
0440以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 17:55:04.30ID:A9GaRN1w0
「ん?なんだなんだぁどうした男……女がヤられるのがそんなに嫌か?お?」
「裏切りもんが村に帰ってきただけでうぜぇのに女なんか連れてくるからこうなんだよ」
「てめぇらの一家は村中から嫌われてるもんなぁ?お前のせいで!ははっ」
女「……」
男「……」
「さてとぉ……ま、そこで大人しく見てろや男。今からお前の大事な女を俺がヤってやっから」
女(いや!いや!やめ……いやあああ!!!!)
「へへっ、大人しく!? ぎゃっ!!」
「!?」
男「……やめろって」
「こいつっ!!」
男「グッ……おらぁあ!!」
「う、うわっ!……てめ」
女「男!」
男「大丈夫?ごめん」
0441以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 18:01:44.07ID:A9GaRN1w0
「へー?何?」
男「何が?」
「反抗するんだ?」
男「……反抗って程じゃないけどな」
女「……」
男「俺の大切な女を傷つけるってなったら……守るだろ?普通」
「けっ!気持ちわりぃなおい、大切な女……てめぇがそんなもん手に入れようってのが端からおかしいっつー話よ。おい」
「むかつくわ、ぶっ飛ばす」
「俺もやっていい?こいつ昔から嫌いだったんだよね」
「やれやれ。女も好きに犯してやれ」
女「……」
男「大丈夫。心配しないで」
女「でもっ…」
男「俺が合図したら……田中さんに連絡して。ここに来てもらって、いいね?」
0444以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 18:08:02.86ID:A9GaRN1w0
女「……」
男「……大丈夫。ごめん、巻き込んで」
女「そんなのはいいから、無理しないで」
男「無理は、するよ。そんなの当たり前だろ」
女「え」
「何ごちゃごちゃ言ってんだカス」
「おらおらぁ!!」
男「今だ!あの木の下へ走って!」
女「っ……」
「へへ、なんだぁ?女逃がそうってか?そうはグハァ!!」
男「かかって来いよ。女を追うのは俺が動けなくなってからの方がいいんじゃないの?」
「調子乗ってんじゃねぇよ裏切り者がぁ!!」
男「……あああああ!!!!!」
0447以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 18:13:03.04ID:A9GaRN1w0
弟「んおお!!たこ焼きうめぇぇぇ!!」
田中「しかし熱くないかこれ?」
弟「それがいいんだろたなかー、分かってないなぁ」
田中「いや、確かにおいしいけどな?私はあれなんだ、熱すぎるものが苦手でな。ふーふーしないと食べられないんだ」
弟「たなかは猫舌なのか?」
田中「猫舌……ああ、確かそうだったかな?」
「おい!神社付近で乱闘だってよぉ」
「観に行ってみるか?」
「いや、それがなんかヤンキー共に足止めされてて行けないらしいんだ」
ざわざわ ざわざわ
弟「何か乱闘騒ぎだって」
田中「ふむ…お祭りでの乱闘騒ぎといえばあれだろう?そのお祭りでは必ず起こるっていう類の」
弟「このお祭りそんなのないぞ?」
田中「え?違うのか…じゃあ……!!!」
弟「たなか?どうした?食べないのか?」
田中(お嬢様!!)
0448以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 18:18:21.93ID:iSXBtDWT0
田中『お前らお嬢様はどうした』
黒服『は、申し訳ございません。見失ってしまいまして』
田中『お前らはなにをやってるんだ』
黒服『たこ焼きがあまりにも美味しく…いえ、現在全力で操作中です!!』
田中『至急神社へ行け!!お嬢様が危ない!!』
黒服『はっ』
田中「使えない連中だ」
弟「どうしたんだたなか?ろしあごでひとりごとか?」
0450以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 18:19:58.22ID:A9GaRN1w0
弟「……たなか?」
田中「弟、そこにいてくれ。あとで迎に来る」
弟「え?ちょ、ちょっとたなか?たなかー?」
田中(ちぃ!盗聴器を浴衣につけるのを怠った私のミスだ……あいつは何をしてる!!) ピッ
田中『おい!私だ!お嬢様は今どこにいる!?』
『すまない、危険分子共が独自のルートを走り抜けて行った様で、この人ごみで追いつけずに見失った』
田中『馬鹿!神社だ!急げ!お嬢様に何かあったらお前も私もただではすまないぞ!!』
『神社…分かった、すぐに行く』
田中(くそっ、使えない奴ばっかりだ……私もか……畜生…!?)
ピッ
田中(お嬢様!!ご無事ですか!?)
女(ローラ、今私、神社にいて……男が……男が……)
田中(すぐに行きます!!)
0451以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 18:24:52.47ID:A9GaRN1w0
田中(あそこかっ!!)
「おいてめぇ、ここは今立ち入り禁止…」
田中「うるさい殺されたいのかどけ」
「え?」 ゾクッ
田中「どけ!」
「ぎゃあっ!」
田中「あいつは……」
『こっちだ』
田中『この能なし!』
『お互い様だろう。話はあとだ』
田中『ちっ!!』
田中(お嬢様!!……!?)
『……これは……』
0456以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 18:30:41.32ID:A9GaRN1w0
「はぁ……はぁ……」
「くっ……くそ……んだよ……」
「こいつ……」
男「はぁ……はぁ……あ……がっ……はぁ……」
「……ちくしょうがあああ!!!」
男「……ぐぁ!!………」
「へ、へへ……はぁ……はははあ!!ゴフッ!!」
男「おらあああああああああ!!!!!!!!!!」
「うっ!!ぐ……あああ」
男「あああああああ!!!!!」
「や、やめ……」
男「らあああああああああああああ!!!!!」
「う……あ……」
田中(おい!!)
男「……あ……へへ………は」
0457以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 18:34:32.55ID:A9GaRN1w0
「……このやろ」
男「……田中…さん?……」
田中(お嬢様は!?お嬢様はどこに!)
男「……あ、そこ…」
田中(あの木の下か!? 『おい!』)
『ああ……いたぞ!』
田中(お嬢様!!)
女「……ローラ…」
田中(お怪我はありませんか!?何かされましたか!?)
女(大丈夫……彼が……それよりも男が) ガクガク
田中(大丈夫です、すぐに病院へ運びます)
『ご安心を』
女「え?」
「ああ失礼、ご安心を。彼はすぐに病院へ運びます」
0458以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 18:39:15.39ID:A9GaRN1w0
女「ほん、とう?」
「ええ。もう大丈夫です。ご安心を」
女「そう……よかった……」
田中(お嬢様!?)
「気を失っただけだ」
田中「お前…日本語が喋れたのか」
「少しな…それよりも……彼を」
田中「!そうだ……!」
「ぐっぐ……」
男「ち……くしょ…」
田中「もうやめろ2人とも!やめろ!!」
「……くそ……ら"ぁ!!!」
男「ぐぇ……はぁ……はぁ……」
田中(……ど、どうすれば……)
男「ふざけ…んなよ……」
0462以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 18:49:37.24ID:A9GaRN1w0
田中「え?」
「……」
ガシッ
男「お前らが……ずっと……村の掟を守ってきたのは…知ってる」
「くっ」
男「でも、時代は動いてんだ……俺みたいに村を出て行く奴だって大勢出てくる時代になったんだ」
「う、裏切り者が……ほざくな…」
男「俺が何を裏切ったか言ってみろ……言ってみろ!! 裏切り者ってレッテル貼ったらお前らは俺を昔みたいに何年も何年も虐めてよかったってのか!!あああ!?」
「……」
男「最初は俺もしょうがないと思って受け入れてた、お前らの気持ちだって分からなくは、ねぇから……でも、俺は村の外に出て勉強したかった。それがいけないとは思わなかった」
「………うるせぇ」
男「我慢した……我慢してなるべく親に被害がいかないようにな、俺は我慢してたんだよ……それをお前らは……お前らは……」
「グッ……あ…ぁぁ……」
男「お前らに……お前らに何の権利があんだよ……お前らが自分の親に俺の事を言いふらし!俺の親を村でのけ者にしたんだろうが!!!」
0463以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 18:50:13.81ID:A9GaRN1w0
「や、やめ……」
男「それでも親は俺の事を責めやしなかった!こんな村に産んですまないとまで言った!!それがどれほど惨めな事か分かるか……」
「ぐ……すま……」
男「お前らには、俺の親を悪者に追いやる資格なんて端からねぇんだよ!!!!ずっと我慢してきてやったのに……」
「……あ………う……」
男「我慢してきてやったのに……それにも気づかず……ふざけんじゃねぇぞおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!」
「ぎゃああああああああああああ!!!」
田中「やめろ!!もういいから!!」
男「ぐっ!」
田中「もういいよ。分かったから、男さん」
男「……くそったれ……ちくしょう………ちく…しょう……」
田中「……」
「おい、逃げるぞ。警察ざたはごめんだ」
田中「……ああ。お嬢様を頼む。男さんの家に」
「了解」
0465以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 18:54:38.88ID:A9GaRN1w0
男の家
男「!」
男「……ここは…」
男「俺の部屋?」
男「えっと……あれ?……!女!!」
男「ツッ……って……」
弟「あ!」
男「……弟?」
弟「兄ちゃんが起きた!!起きたぞ!!母ちゃん!!」
0466以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 18:58:50.77ID:A9GaRN1w0
母「男!!」
男「あ……」
母「この馬鹿!心配させてっ……もぅ…」
男「母さん……女は……」
母「隣の部屋で寝てるわ。田中さんもそこに」
男「……父さんは」
母「警察の人と下で話してるわ。大丈夫、あんたは何も心配しなくていい」
男「……」
母「気づかなくて……ごめんね男……駄目なお母さんで、ごめんね」
男「馬鹿、俺が全部悪いんだよ。母さんが悪いところはない」
母「ごめんね……ごめんね……」
弟「か、母ちゃんなんで泣いてんの?ねぇ……ねー」
男「弟、母さんを部屋に連れてってあげてくれ。んで一緒にいてあげてくれ」
弟「兄ちゃん?」
男「頼むわ
0468以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 19:07:40.04ID:A9GaRN1w0
男「ッ……1階……」
警官「じゃあ、お宅のお子さんは正当防衛だったと」
父「そうだ。間違いない、相手は10人ほどでうちの息子と息子の友達に襲いかかったんだ。それで息子は友達を守ろうとした」
警官「ふむ……」
父「息子も怪我をしてるんだ。もういいだろう」
警官「……分かりました」
父「……」
警官「何かあれば、また伺います。まぁ、ないでしょうがね」
父「え?」
警官「この地域のガキ共の間では、こういうの。よくあるんです。あなたの息子さんも村から出ている側でしょう?」
父「あんた……」
警官「うちの息子もそうでね。お互い苦労しますが……ま、何とか折り合いをつけてやっていくしかありませんよ。それでは」
父「……」
男「……」
0469以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 19:13:06.31ID:A9GaRN1w0
父「はぁ……」
男「……父さん」
父「! おう、大丈夫なのか?歩いて」
男「まだちょっとキツいけど…なんとか」
父「そうか。座れ座れ、腹減ってないか?何かつくろうか?」
男「いいよ」
父「そう、か」
男「……」
父「……大丈夫だ」
男「え?」
父「お前は女ちゃんを守ったんだ。すごいことだよ」
男「結果として、守れたって事になるんだろうけど……俺は……その…」
父「それもいいんだ」
男「え?」
0473以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 19:19:58.37ID:A9GaRN1w0
父「田中さんに聞いたよ」
男「え?」
父「お前が神社で相手の子に向けて言った事だ」
男「あ……」
父「母さんが泣いて泣いてしょうがなかったんだぞ?まったく」
男「……」
父「虐められてたんだってな」
男「……」
父「すまない」
男「だから嫌だったんだ」
父「え?」
男「父さんや母さんが謝ることなんて何もないのに……何で俺に謝ってんだよ。だから嫌だっったんだ……言いたくなかったんだ…」
父「……」
男「この村に好きで生まれたわけじゃないけど、そんなの皆どこで生まれ様が一緒だ!
そんなので父さんたちが……俺のせいで責められるのは嫌だった……何で謝るんだよ。やめろよ」
父「お前は優しいな」
0477以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 19:25:53.86ID:A9GaRN1w0
男「優しいとかじゃない。おかしいだろそんなのって話だよ」
父「……そうだな」
男「俺は、父さんたちがのけ者にされたのは俺のせいだってのは分かってるんだ。
でも、俺は……街へ出たかった……どうしても」
父「分かってる」
男「……謝るんなら、俺の方だろ………俺が……俺が」
父「お前は優しいが、馬鹿だな」
男「な!?」
父「息子が勉強をしたいと街へ出たいと言う。その希望を受け入れない親がどこにいようか。
そんな事もわからないのか?」
男「……」
父「お前は自分の思うように、精一杯生きればいい。前に進めばいいんだ。俺はそれを父親として、誇りに思っている」
男「……」
父「そのままでいいんだよ、男。俺と母さんの事は心配するな。弟の事も心配するな、俺達は大丈夫だ。
知ってるか?弟は小学校で今ガキ大将みたいな所にいるんだぞ?本人が言ってた」
父「あいつもお前の事を嫌ってない。むしろ尊敬しているだろう、あいつも将来街へ行きたいと言ってるんだ。
お前は、何にも心配しなくていい。頑張れ。俺はいつもお前の味方だ」
0479以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 19:33:34.66ID:A9GaRN1w0
男「……ふっ……くっ……」
父「泣く奴があるか」
男「…………くぅ……」
父「お前はまっすぐだ。何事もまっすぐで有ることは、俺は素晴らしいことだと思っているんだよ?男よ」
男「……父さん」
父「お前は俺の自慢の息子だ。母さんもそう言ってる、あいつはちょっと今回の事で、ショックが大きすぎたみたいだけどな。
なぁに、すぐにまた笑顔になるさ」
男「……」
父「村の掟がなんだ。そんなものは時代と共に移りゆくものだ。そんなものに縛られて、お前の人生の選択肢を摘む事になるなんて
考えられない。お前はまだまだ子供だが、これから先数年で大きく成長するだろう。俺には分かる」
男「……」
父「最後に一つだけお前に言うことがある」
男「?」
父「人と対話をする際、相手の事を考えて話せとはよく言ってきただろう?もう一つだ。どうしても譲れない事柄があった時は、
相手の立場と、自分の立場にそれぞれ立ってみて。その事柄がどれほどの価値を持っている事かを見極めろ。
そして、相手よりも自分がその事柄について価値を持っていると感じたときは、譲るな。突き進め」
父「今回の事では、お前は……良くはなかったが、悪くもなかったと思っているよ俺は。これで話は終わりだ。上に行って、休みなさい」
0481以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 19:38:51.46ID:A9GaRN1w0
男の部屋
男「……」 ガタッ
男「……」
コンコン
男「……はい?」
田中「……」
男「田中さん」
田中「入っても?」
男「はい……ッ」
田中「ああ、男さんは起き上がらなくても結構」
男「……じゃあ」
田中「はい。そのままでいいです」
男「あの、女は?」
田中「大丈夫です。男さんのおかげで怪我はしていません」
男「よかった…」
0482以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 19:58:08.35ID:A9GaRN1w0
田中「……」
男「……すみませんでした」
田中「え?」
男「女を、危険な目にあわせてしまって」
田中「……」
男「え?」
田中「あなたって人は……どうしようもなく、優しい方ですね」
男「はい?」
田中「あなたがお嬢様をここへ誘ってくださった時点で、我々お嬢様側の人間は全員お嬢様を常にお守りするという任務を遂行するべく動いていました」
男(あれ…田中さんの雰囲気が……違う?)
田中「それで今回の事。今回の失態は危険分子共を見失った事による失態と私がお嬢様の状態を常に把握しておくという任務を怠った事から起こった。
私たちは任務遂行を失敗するところでした。それを、男さんのおかげで免れたのです……感謝すべきなのは私達の方です」
男「……それは、違いますよ」
田中「まだそんな事を」
男「今回の事は、俺が恨みというか……その、田中さん達は分からないでしょうけれど、この村の事でいろいろゴタゴタを昔から持っていて…
それが表面化した結果の事だったわけで……俺がゴタゴタを起こさなかったら」
0484以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 20:04:30.24ID:A9GaRN1w0
田中「男さん……」
男「ですから、今回の事はすべて俺のせいです。本来なら田中さんにも純粋にお祭りを楽しんでもらいたかった」
田中「……」
ギュッ
男「え?ちょ?田中さん?」
田中(なんであなたはそういう考え方が出来るの?何故そこまで自分を責めて私たちを責めようとしないの?どうして……)
男「あ、あの?俺フランス語がその……」
田中「失礼しました」
男「けほっ……?」
田中「失礼ながら、私は男さんの生まれ育ったこの村の事をすべて調べさせてもらっていました。お嬢様がここへ来る前にです」
男「ああ……はい」
田中「そして、先程の男さんの……その葛藤の言葉とでも言いますか…相手を殴りかかりながら言っていた台詞の意味も理解しています」
男「父さんや母さんに伝えたのは田中さんだと聞いたので、はい」
田中「そして、本当に申し訳なかったのですが。先程の男さんのお父様との会話も」
男「あ……聞こえちゃってました?……ま、まいったな……家族のプライベートな事ですよ?あれ、あはは」
0486以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 20:17:58.52ID:A9GaRN1w0
田中「私は、今回の事。二つの立場から言える事があります」
男「え?」
田中「まず、お嬢様の護衛兼教育係からですが。男さんは本当によくやって下さいました。感謝します」
男「いや、そんな」
田中「そして、私個人として私自身の考えで今回の事を言うと」
男「言うと?」
田中「男さんは、確かに今回の事で少し失敗をしたと思っているかもしれません。が、私はそれを失敗だとは思わないでほしいと思います。
……私があなたの立場でも、あの葛藤は芽生えていたはずです。それどころか、もっと早く事を起こしていたかもしれません」
男「ははっ、そんな物騒な」
田中「でも、これが私の本心です。私は多少、男さんに感情移入しすぎているのかもしれないので……公平な判断かどうかは定かではありませんがね」
男「……」
田中「男さん、あなたはお父様の仰る様に……優しい、芯を持っている方だと私は思います」
男「そんなに、いい人間じゃないですよ俺は」
田中「いいえ」
男「……ありがとうございます」
田中「ふふっ……ところで、どうします?先程から、お嬢様が扉の向こうで聞き耳を立てているのですが」
0487以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 20:26:59.21ID:A9GaRN1w0
男「え!?」
ガタッ
田中「ちなみに、本当にこれも申し訳ないのですが、男さんの現在の状況、なぜああいう出来事が起こったのかの説明をする際。
全部話させて頂きました」
男「……マジですか」
田中「あと、私と一緒に男さんとお父様との会話をお聞きになっていましたので。もうお嬢様はすべてを理解なさっています」
男「……それは、困るな」
田中「何故です?」
男「だって、彼女なら……」
田中「それでは私はこれで、寝室へ戻らせてもらいます」
ガチャッ
タタタッ
男「……」
女「……ヒック……ヒッ……エグッ……」
男「やっぱり……」
田中「お嬢様を宥められるのは男さんしかいません。頼みます」
0488以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 20:32:46.09ID:A9GaRN1w0
田中「……さてと……!」
弟「……」
田中「ごめんね。途中で放ってしまって」
弟「いい。お姉ちゃんと兄ちゃんを助けに行ってくれたんでしょ?」
田中「……」
弟「ふたりとも無事でよかった……」
田中「お母さんはどうしている?」
弟「寝ちゃった。泣いてたから、寝るのがいいよ」
田中「ふふっ、坊主はえらいね」
弟「えらくないよ、俺は」
田中「?」
弟「俺よりも、兄ちゃんの方がえらい。兄ちゃんは俺はよく分からないけど俺よりいっぱい苦労してるから。
それでも優しいから、俺よりも全然すごいんだよ」
田中「……」
弟「……俺は、兄ちゃんを尊敬してる」
田中「この家族の人たちは、なんでこう……ふふっ。坊主は、男さんに負けず劣らずで、優しい子だ」
0489以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 20:36:15.62ID:A9GaRN1w0
弟「だからー俺はそんなに優しくもないぞたなか」
田中「ふふっ」
弟「え?なに?わっ!」
田中「坊主、今日はたなかと寝ない?」
弟「え?いいの?」
田中「いいよ」
弟「んじゃそうするー」
田中「よしよし」
女「……」
男「お、落ち着い…た?」
女「ううー……」
男「な、なに?」
女「なんでそんな感じなのよ!もう!」
男「ええー?」
0491以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 20:51:26.41ID:A9GaRN1w0
男「そんな事を言われても」
女「男は何にも悪くないじゃない!なんで自分を責めるの?意味わかんない!」
男「……そんなに単純でもないって」
女「単純よ!私たちを襲った人達は男が村を出て行くのが裏切りだって言ってたけどそんなの嘘!
男が村をでて一人で進学校へ行くのが妬ましかったんだわ!きっとそう」
男「うーん」
女「それで勝手に逆恨みして……ひどい!」
男「んー…」
女「だからなんでそこでそうだねって言わないのよあなたは!」
男「俺が相手の立場に立ったとして、俺の事を見たらまぁ、行動は起こさないけどムカつくかもとは思うから、かな?」
女「そんな悠長な事言っちゃだめよ!だから襲われるんじゃない!」
男「厳しい事をおっしゃる」
女「……心配したんだから……ほんとよ?」
男「ま、女が守れたから。俺はそれでいいよ」
女「……」
男「それで満足」
0493以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 21:00:41.00ID:A9GaRN1w0
女「……さっき、田中に言ってたわね」
男「ん?」
女「俺が女をここに誘ったのが悪かった、みたいな事」
男「ああ」
女「田中も言ってたけど、私はそんな考え方をしてほしくない!私は来たくて此処に来たの」
男「でも、俺の村の事を先に知ってたら?それでも来たいと思った?」
女「思った!まだ分からないの?」
男「え?」
女「私は……わ、私…は……」
男「女?」
女「あなたがいたから、来たいと思った。それだけなんだもん」
男「それ……」
女「会って数日で、こんな感情を抱くなんて、自分でも変だと思う。……でも……だって」
男「……」
女「しょうがないじゃない……好きになっちゃったんだから。しょうがないじゃない……もう!言わせないでよ!」
0516以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 21:47:16.28ID:A9GaRN1w0
男「好きって……え?」
女「そ、そうよ。好きなの」
男「俺…が?」
女「男以外に誰がいるのよ……」
男「でも、俺……あの」
女「男は私の事、嫌い?」
男「嫌いじゃないよ。勿論」
女「わ、私は……あなたの事が、好きです」
男「……」
女「もう、自覚しちゃった」
男「……」
女「男が、もし……私の事が好きじゃないって言っても……私があなたの事が好きっていうのは変わらないわ」
男「……」
女「なにか言ってよ!」
男「俺だってそれは……でも、女はフランスの貴族様の娘なんじゃなかったっけ?
俺自身は、只の日本人だよ?」
0517以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 21:51:52.83ID:A9GaRN1w0
女「そんなの関係ない!」
男「!」
ギュッ
女「さっき、あなたのお父さんが言ってたじゃない。掟とかに縛られて人生の選択肢を摘むのは考えられないって」
男「……」
女「似た様な事だと思う。私が貴族の娘だからってなに?あなたが普通の只の日本人だからってなに?」
男「女……」
女「私は、あなたが好き。あなたの人間性が好き、あなたの性格が好きなの。あなたの家族の方もみんな素晴らしいと思うわ」
男「……」
女「それ以外に、何か問題はあるの?」
男「俺は……」
女「あなたの気持ちだけが大事なの……私の事をどう思ってくれるか……それだけが私は、知りたい」
男「……正直に言っていい?」
女「え、ええ」
男「正直、分からない」
0519以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 21:56:14.70ID:A9GaRN1w0
女「……」
男「俺は、その……女の事は好きだ」
女「うん」
男「でも、愛してるかどうかって言われたら。分からない」
女「つまり、愛してないって事?好きじゃない?」
男「それが違うって事は、分かってくれると信じてる」
女「……ごめん」
男「俺こそごめん。その、はっきり答えられなくて」
女「……」
男「でも、これだけは言えるよ」
女「なに?」
男「俺は、女の事が異性として、一番大事な存在になってる」
女「!」
男「だけど、俺はまだその……未熟な奴だから……はっきり自分の気持ちが説明できない。
でも、大事なんだ……君が大事だ」
0520以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 22:00:21.70ID:A9GaRN1w0
女「……」
男「君の事をかわいいと思うし、綺麗だと思うし、内面だって、とても優しい人だ思う。
俺なんかの事を好きって言ってくれて、それもすごくうれしい」
女「……」
男「だからこそ、その……大事だから。簡単にはい俺も好きですって言うのは違うって言うか……
もっと、俺の中でのまとまりがついたら……言いたいって思った……というか」
女「…分かった」
男「うん……え?ちょ!女?」
女「なに?」
男「な、なんで泣いてるの?や、やっぱり俺の言ったこと何か傷つけちゃった?」
女「違う」
男「……」
女「男が、私の事を大切に思ってくれてるってのが……分かったから。嬉しいから……その」
男「そう、か」
女「うん、ありがとう男……好きよ」
男「……うん」
0522以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 22:04:21.12ID:A9GaRN1w0
翌日
男「じゃあ、戻るから」
母「体には気をつけてね?」
父「また冬にでも帰ってこい。な?」
男「分かった。父さん、母さん。ありがとう」
父「いいから」 母「私は男が息子でよかったと思うわ、ほんとよ?」
男「はは、ありがとう」
田中(……素晴らしいご家族ですね)
女(ええ、ホントに)
父「田中さんと女さんも、またこんな所で宜しければ、いつでもいらしてください」
田中「はい」
女「是非、また来ます。絶対に」
男「……」
女「ふふっ」
田中「そういえば……弟くんは?」
0524以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 22:07:21.80ID:A9GaRN1w0
男「あれ?さっきまでそこにいたんだけど……弟ー?もう俺達戻るから出てこいー」
父「どこ行ったんだあいつ」
母「弟ー?」
田中「ふむ」
弟の部屋
弟「……」
ガチャッ
田中「おい」
弟「……なんだよ」
田中「私たちは帰るぞ。お見送りしてくれないのか?」
弟「ふん……勝手に帰ればいいだろたなかは」
田中「つれないなぁ」
弟「う、うるさい!ほっといてくれよ!」
田中「そういう訳にもいかない……さてと」
0525以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 22:09:59.08ID:A9GaRN1w0
弟「わぁ!何するんだ!」
田中「泣いてるのな」
弟「うるさいー!」
田中「たなかがいなくなるから寂しいのか?」
弟「ちがうー!」
田中「よしよし」
弟「ちがうったら……ぅー」
田中「お前は本当に最初から最後まで可愛いな坊主」
弟「子供扱いするな!」
田中「じゃあ大人扱いすればいいのか?」
弟「え?」
チュッ
田中(じゃあね、素敵な小さなジェントルマンくん?)
バタンッ
弟「…………へ?」
0526以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 22:12:55.31ID:A9GaRN1w0
男「あ、田中さん」
田中「弟くんはお部屋で眠っていますね」
女「それじゃあ無理に起こすのも悪い、かな?」
男「いやいや、別れのあいさつの時ぐらいちゃんとしないと」
ガシッ
男「え?」
田中「問題ないです」
男「はい?」
田中「もうあいさつは済ませてきたという事です」
父「ふむ、まぁそれじゃあ……そろそろ行くか?電車の時間が」
母「本当にこんな田舎まで来てくださってありがとうございました」
女「いいえ、本当に素敵な所でした。また来ます。それでは」
男「じゃあな母さん。冬にはまた会えるから」
0527以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 22:15:34.69ID:A9GaRN1w0
駅
父「じゃあ、私はこれで」
田中「ありがとうございました。……また、近いうちにお会いするかもしれませんが」ボソッ
父「え?」
女「本当にお世話になりました」
父「あ、ああ」
男「んじゃ帰るわ。ありがとうな父さん、いろいろ」
父「私はなにもしてない。また向こうで頑張ってこい男。じゃあな」
父「……また近いうちに?……どういう事だ?」
0530以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 22:20:32.10ID:A9GaRN1w0
男「ふー……やっと着いた」
女「男……」
男「ありがとう、ここまで送ってくれて」
女「ねぇ、聞いていい?」
男「……田中さんがいない所なら」
田中「! ふふっ……下の車でお待ちしています」
女「分かった」
男「何?」
女「私、明後日フランスへ帰るの」
男「……そう」
女「で、そこで私はある決断をしようと思ってる」
男「え?」
女「自分勝手で、この決断が成功に終わるのか失敗に終わるのかは……分からないけれど。
やらないで後悔するよりやって後悔したほうがいいし。それに……」
男「え?」
0531以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 22:23:00.52ID:A9GaRN1w0
チュッ
男「!?」
女「……」
男「女……?」
女「絶対に、成功させてみせるって誓ったから。私……」
男「……」
女「また、会いましょう?男……大好きよ」
男「……」
女「じゃあね。ふふっ」
ガチャッ
にゃーにゃー
男「……」
にゃーにゃー
にゃーにゃー
男「………………どういう…事……だよ」
0532以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 22:27:48.01ID:A9GaRN1w0
3ヶ月後
大家「男くん?」
男「はーい!」
大家「今日からお隣さんが入るからねー。ゴミ出しの日とか教えてあげてね?」
男「あ、はい了解しましたー」
大家「もうすぐ来るはずだから家にいてねー」
男「はいはいー」
にゃーにゃー
男「どしたタマ。まーたツナ缶か?」
にゃー
0533以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/08/29(日) 22:28:50.48ID:A9GaRN1w0
男「ねぇよ。ほら」
にゃーにゃーにゃーにゃーにゃーにゃーにゃーにゃーにゃー
男「まぁ待て。今日はお隣さんが来るからその人にゴミ出しの日とかを教えた後だ。ツナ缶買いに行くのは」
なー にゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃーーーーーー!!!
男「うお!こ、こいつ……あーーー!!分かった分かった!そこのコンビニ行って買ってやるよ!!(高い出費だぁぁ…)」
にゃうん!!!なーなー!!
男「現金な奴め……待ってろよったく」
ガチャッ
ポトッ
男「あ………」
男「……財布、拾ったんだけど」
女「それ、私の。ふふっ」


コメントする
このブログにコメントするにはログインが必要です。
さんログアウト
この記事には許可ユーザしかコメントができません。