なら出て行け

男「なら出て行け」

家出少女「は？」

男「何もしないなら帰れ」

家出少女「ははーん、本性を現しやがったか」

家出少女「けど残念だったな！一度家に上げた時点で「無理矢理連れ込まれたー！」ってアタシが逃げ出せば」

家出少女「あんた社会的に死ぬんだよ？分かってる？」

男「…………」

家出少女「主従関係をはっきりさせた所で、改めてアタシの言うこときけよ？分かったな？」

男「>>12」

そしたらお前家出した家に帰らなきゃじゃん？そんなことできないじゃん？というわけで出ていけ

男「そしたらお前家出した家に帰らなきゃじゃん？そんなことできないじゃん？というわけで出ていけ」

不良少女「て、てめぇ、足下見やがって……！！」

男「主従関係をはっきりさせた所で改めて問おうか」

男「我慢してここに泊まるか、さっさと出て行くか」

不良少女「……わぁったよ！！でも何してもいいって訳じゃねぇからな！！」

不良少女「さあ言えよ！！あんたの望みをよ！！！」

男「>>20」

手料理

男「手料理を食べたいな」

家出少女「は？そんなことでいいのか？」

男「作ってくれるの？」

家出少女「わかったよ。ちょっと冷蔵庫みさせてもらうぜ」

家出少女「……カレーくらいなら作れそうだな、ちょっと待ってな」

家出少女（な、なんだよ変な心配させやがって……）ﾄﾞｷﾄﾞｷ

男「……あ」

家出少女「！？」ﾋﾞｸｯ

男「たまねぎは飴色まで炒めてね」

家出少女「……ﾁｯ、注文の多い野郎だな……わかったから少し待ってろ！」

～～～時間経過～～～

家出少女「ほらっ、喰いな」

男「いただきまーす」

家出少女「……………」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

男「>>30」

おいしい

男「おいしい」

家出少女「へっへーん当然だろ？このアタシが作ったんだからよ！」

男「君も食べなよ」

家出少女「言われないでもそうするっつーの！いただきまーす」

家出少女（とりあえず胃袋はつかめたか？良かったぁ……）

～～～食後～～～

男「ごちそうさまでした」

家出少女「おそまつさんでした……っと」

家出少女「アンタの願いは叶えたんだし、もうこれでいいだろ？」

家出少女「アタシはもう寝るぜ」

男「>>40」

あったかくして寝ろよ

男「あったかくして寝ろよ」

家出少女「ははーん、それじゃあベッドはアタシでいいよな？」

男「うん今日は僕が床で寝るよ」

家出少女「……なんだよ調子狂うなぁ」

家出少女「その……サンキューな」ﾎﾞｿｯ

男「……？なんか言った？」

家出少女「なっ、なんでもねーよ！バーカ！さっさと寝ろ！」

男「うん、おやすみなさい」

～～～時間経過～～～

家出少女（何だか寝付けねぇと思ったら風呂入ってなかったな……）

家出少女（アイツも寝てるみたいだし、ちょっとシャワー貸してもらうか）

～～～風呂場～～～

家出少女「ふんふんふーん……♪はぁぁ～生き返るぅ……」

男「>>52」

Zzz…

男「Zzz……」
　　
家出少女「ﾁｯ……このイビキがなけりゃあもっと最高なんだがなぁ……」

家出少女「はぁ文句も言ってらんねーか……出よう」

～～～寝室～～～

家出少女「ふぅ……明日からどうすっかなぁ……また別の人捜そうかなぁ……」

家出少女「……ま、起きてから考えりゃあいいか。寝よう」

家出少女「zz...」

男「……>>70」

救急車！

男「救急車！」

家出少女「！？」

男「救急車呼んで！早く！」

家出少女「お、おい、何があったんだよ……!?」

家出少女「そ、そんな横になりながら救急車って……苦しいのか!?」

男「間に合わなくなってもしらんぞおぉ……」

家出少女「ど、どどうしよう……スマホ止められてんのに……おっさんのスマホは!?」

男「Zzz...」

家出少女「！！なんだよ寝言かよ！人騒がせな野郎だなぁ」

家出少女「寝言にイビキって流石に耐えられそうにないぜ……」

家出少女「はぁ、やっぱ新しいカモ探さないとな……寝よう」

男「…………」

～～～翌朝～～～

家出少女「ふあぁ……ん、朝か……」

男「>>85」

おはよう
朝飯出来てるぞ

男「おはよう。朝ご飯出来てるぞ」

家出少女「え？」

男「口に合えばいいんだけど」

家出少女（ご飯に鮭に漬け物に味噌汁か……なんかこういうのも久々だなぁ）

家出少女「いただきまーす……！」

家出少女「……やるじゃん」ﾎﾞｿｯ

男「えへへ、ありがとうー」

家出少女「なぁっ!?」

家出少女（今度は聞こえてんのかよ！ホント読めない奴だなぁ！）

家出少女「け、けど夜のアンタは最悪だから今日で出てくからな！」

男「>>95」

なぁ、いつまでこんな生活を続けてるんだ？今まではなかったかもしれないけどそのうち痛い目見るかもしれないぞ

男「なぁ、いつまでこんな生活を続けてるんだ？今まではなかったかもしれないけどそのうち痛い目見るかもしれないぞ」

家出少女「っ……アンタにアタシの何が分かんだよ！」

家出少女「……あんな家に戻る方がよっぽど痛い目だってんだ……」

家出少女「たかが一晩泊めたくらいで偉そうにすんじゃねぇ！」

男「>>108」

ならもう364晩とまっていくか？

男「ならもう364晩とまっていくか？」

家出少女「はぁ!?」

男「昨日みたいにまたお願いは聞いてもらうけど」

家出少女「……ははーん分かったぜ？飯作れみたいな可愛いお願いは昨日までで」

家出少女「今日からはたっぷり楽しもうって魂胆だろ!?」

家出少女「ナメんな！そうやって甘い顔して近づいてくる奴が一番嫌いなんだよっ……！」

男「>>120」

俺の願いは1つだ！お前を幸せにしたい！

男「僕の願いは1つだ！君を幸せにしたい！」

家出少女「!?」

家出少女「……だ、だからそういう甘い言葉には騙されねぇって言ってんだろ！」

家出少女「そもそも昨日会ったばかりなのに……幸せにしたいとな意味わかんねーよ！」

男「昨日の夜、僕の寝言を本気で心配してくれたよね」

男「君を泊めたのは気まぐれだったけど……僕もずっと孤独だったから、すごく嬉しかったんだ」

男「誰かに心配される幸せを教えてくれた君に、恩返しがしたいんだ」

家出少女「……っ、そんなこと言われたら……」

家出少女「ほ、本気にするぞ!?いいんだな!?」

男「>>140」

ここに名前書いて

男「ここに名前書いて」

家出少女「お、おい！それって！」

男「うん、婚姻届」

家出少女「待て待て待て待て！本気かどうかは聞いたけどよ、そこまで本気とは……！」

男「でもこれが一番確実かつ早く君を幸せに出来るかなって」

家出少女「それにアタシはまだ15歳だ！だから結婚はできねぇって！」

男「>>151」

あ、そうか。結婚はともかくとりあえず名前だけ教えてくれないか。呼ぶのに困るからね

男「あ、そうか。結婚はともかくとりあえず名前だけ教えてくれないか。呼ぶのに困るからね」

家出少女「分かってくれて良かったぜ……」ﾎｯ

家出少女「名前はサエコだよ、サエコ」

男「さっちゃんって呼んでいい？」

家出少女「……はぁ、もう一々リアクションとるのがバカらしくなってきたぜ」

家出少女「勝手にしな。こっちは居候させてもらう身だしな」

男「やったー！改めてよろしくねさっちゃん！」

家出少女「っ～！！なんかこそばゆいぜ！」

男「>>162」

除霊

男「除霊」

家出少女「除霊？」

男「実はここ事故物件なんだけどさ、二人で住むとなると除霊しなきゃなって」

家出少女「なんでそんなとこに住んでんだよ！？」

男「そりゃあ家賃が安いからに決まってるでしょ」

男「もしかしてそういうの苦手？」

家出少女「はぁ！？そ、そもそも……幽霊とか信じてねーし！」

男「じゃあ除霊も必要ないか。僕はどっちでもいいし」

家出少女「っ……信じてねぇ！信じてねぇけど！除霊しろよ！」

男「ははは分かったよ、知り合いにいい陰陽師が居るんだ。いじめられっ子の女の子にとりついた悪霊を……」

～～～翌日～～～

陰陽師「除霊は完了だ。しかしよくもまあこんな部屋に住んでて無事だったな」

陰陽師「トップクラスの悪霊が住み着きすぎてもはや悪霊の内閣府だったよ」

家出少女「…………！」ﾋﾞｸﾋﾞｸｯ

男「実害は無かったけどなぁ、ありがとう」

陰陽師「それじゃあ俺はこれで」ﾄｺﾄｺ

家出少女「おいアンタぁ！そんなレベルだったとは聞いてねぇぞ！」

男「>>175」

じゃあ俺は仕事に行ってくる。鍵はそこに置いておくから自由に使ってくれ

男「じゃあ僕は仕事に行ってくる。鍵はそこに置いておくから自由に使ってね」ﾄｺﾄｺﾄｺﾄｺ

家出少女「あっ、おーい！アタシの話はまだ……」

家出少女「……行きやがった。帰ってきたらたっぷり文句言ってやるからなー！」

～～～男の部屋～～～

家出少女「ん～……野郎の一人暮らしっての考えりゃ整ってる方だとは思うが」

家出少女「自分の住む家となるともうちょい何とかしたいな……少し片づけるか」

～～～時間経過～～～

家出少女「まあこんなもんかな……そんな大きく変えた訳じゃないし多分大丈夫だろ」

ｺﾞﾄｯ

家出少女「ん、何か落ちたな……これは……>>187？」

10億円強奪事件計画書

家出少女「何だこれ……表紙には何も書いてねぇけど」ﾍﾟﾗﾍﾟﾗ

家出少女「……！！！！」

家出少女（こ、これ……某メガバンクを襲撃して10億円奪うとか書いてあるじゃねぇか……！！）

家出少女（それに必要な装備とか銀行の間取りとか事細かに情報も載ってやがる……！）

家出少女（ホントにアイツの物なのかよ……!?）

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

家出少女「！？」

ｶﾞﾁｬﾁｬﾁｬｯ……ﾄﾞﾝﾄﾞﾝｯ

家出少女「い、今出るからちょっと待ってくれー！」

家出少女（なんちゅータイミングなんだよ！と、とりあえずこれ隠さないと……）

……ｶﾞﾁｬﾝ……ｷﾞｲｲｲｨﾝ

家出少女（嘘、鍵が開いた!?なんで……）

ドアが開ききるとそこには>>200の姿が……

大家さん

大家「アンタが男くんの家に住む居候のさっちゃんだね？わたしはこのアパートの大家だよ」

家出少女「な、なんだよ驚かせやがってぇ……鍵を勝手に開ける大家がいるかよ！」

大家「何度もインターホンを押したのに出なかったのはそっちじゃないかい？」

家出少女（そんな読み込んでたのか……）

大家「今日から居候が増えるというのは聞いてたけど、中に居るのが当人かは限らないからねぇ」

大家「でも中に居たのが男くんから聞いた特徴とあってる子で安心したよ」

大家「改めてよろしくね、さっちゃん！」

家出少女「まー、世話んなるよ。よろしくな……ってアンタにさっちゃんって呼ばれる言われはねぇ！」

大家「ふふふ噂に違わぬじゃじゃ馬娘みたいだねぇ♪」

大家「あ、それとこれ作りすぎた煮物！暖めて男くんと食べるんだよ！」

家出少女「え？……あ、あぁ」

大家「それじゃあね！」ﾄｺﾄｺﾄｺﾄｺ

家出少女「ったく、アイツ以外にも面倒そうな奴が……」

家出少女「……でも、悪い人じゃなさそうかな」

～～～時間経過～～～

男「ただいまー」

家出少女「おかえりなさい」

男「…………」ｼﾞﾛｼﾞﾛ

家出少女「……な、なんだよ部屋を見回してよ」

男「>>213」

見たんだね？

男「見たんだね？」

家出少女「！！」ﾋﾞｸｩｯ

家出少女「な、なんのことだ……？」

男「誤魔化そうったって無駄だよ」

家出少女「誤魔化してなんか……！」

男「ここは僕の家だよ？自分の家にある物のことは一番よく分かってる」

家出少女「っっ……だから何のことだよ！ちゃんと言えよ！！」

男「>>228」

例のアレは前の住民のものなんだけどモノがモノだし処分に困ってるんだ

男「例のアレは前の住民のものなんだけどモノがモノだし処分に困ってるんだ」

家出少女「なんだそういう事だったのかよ！アタシはてっきり……」

男「無駄に気苦労させちゃってごめんね」

家出少女「全くだぜ！ただでさえ悪霊の内閣府の事も片付いてないのに……」

家出少女「……でも、考えりゃ当然だよな。アンタにあんな大それた事できる訳がねぇ！笑っちまうぜ」

男「ははは」

家出少女「はぁー……あんだけ怒ろうと思ってたのに気が抜けちまったな。メシにするぜメシー！」

～～～時間経過～～～

ｷﾞｲｲｨｨ……ﾊﾞﾀﾝｯ

家出少女「……んん、なんだよせっかく寝てたのに……」

家出少女（……机には飲みかけの酒と食べきったおつまみ……追加のつまみでも買いに行ったのか……？）

家出少女（って財布忘れてるじゃんか……不用心な上に抜けてる奴だなぁ。仕方ない、持って行ってやるか）

～～～アパート近辺の人気の無い道～～～

家出少女（おっ、居た居た……なんだってこんな所に）

男「もしもし？僕だ」

家出少女（……ん？誰かと電話してる？）ｻｯﾄﾐｦｶｸｽ

男「>>245」

金はきっちり山分けしたはずだ。今更多くよこせなんて通らないぞ

男「金はきっちり山分けしたはずだ。今更多くよこせなんて通らないぞ」

家出少女（金……山分け……？……ま、まさかあの強盗計画……！）

男「分かったらもう二度と電話をしてくるな。そもそもこんな時間に非常識にもほどがある」ﾋﾟｯ

家出少女（確証がある訳じゃないけど……あああぁ！！混乱してきやがった！とりあえず家に戻ろ）ｻﾞｯ

男「ん？」

家出少女（まずい、気付かれた!?）

男「>>260」

ポケットにまだ宝くじ残ってた

男「ポケットにまだ宝くじ残ってた」

男「これも当たってるとは考えにくいけど……念のため確認しておくか」

男「ちゃんと山分けしても揉めてるのに、抜け駆けしたーってなったらイヤだしね」

家出少女（なんだアタシじゃないのか……それに山分けっていうのも宝くじかぁ）ﾎｯ

家出少女（にしても宝くじ当たってたなんて……言ってくれてもいいじゃんかよ……）

家出少女（……ってただの居候がなに思い上がってんだって話か。流石に眠いし家に戻ろう）

～～～時間経過～～～

家出少女「……ん、んん……朝か……ふあぁ……」

男「>>270」

男（ポケットに宝くじが入ってた...）

家出少女か（とりあえず家に帰ろう...）

ーーーーーーー帰宅後ーーーーーーーー

が、先に着いたのは男だった。

男「あれ、さっちゃん？」

男「いないのか...?あれ？俺の財布...」

男（もしかしてさっちゃんが...俺に届けようとしてくれたのか？って事はまさか...聞かれたか...？）

男「　　　……」

家出少女「……は？朝から何言ってんだ、寝ぼけてんのか？」

男「うん朝食できてるよ」

家出少女「……へ？」

男「早く食べないと冷めちゃうよー」

家出少女「あ、ああ。わりぃ……」

家出少女（寝ぼけてたのはアタシの方だったぜ……）

家出少女「いただきます」

～～～時間経過～～～

男「見送りありがとう。じゃあ行ってくるね、さっちゃん！」

家出少女「ば、バカやめろ！大きな声で名前言うな！」

「あらあら男さんの所仲いいわねー」「妹さんかしら」「いつのまに！」

男「いや、僕らは……」

家出少女「せ、説明すんな！早く行け！」

男「はーい」

家出少女（流れでつい見送りに出ちまったが最悪だっ！）

家出少女（……でも、アイツが帰ってくるまでどうするか。家事周りは昨日やっちゃったし今日は>>289でもやるか）

男「　　　」

家出少女（またか...）

家出少女「朝だぞ、起きろ。」

男「ふあぁ～...あ、おはようさっちゃん」

家出少女「ん、おは」

男「お腹空いてる？ご飯作るね。」

家出少女「不味いのはごめんだからな。」

男「ははっ。」

家出少女「>>285」

家出少女（長く世話になりそうだしな……大家さんの手伝いでもするか）

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

大家「はーい……おや、さっちゃんじゃないか！何か困りごとかい？」

家出少女「あーいや、そういう訳じゃない。その……煮物おいしかった、ありがとう」

大家「なんだいわざわざタッパーを返しにきてくれたのかい？ふふふ、お粗末さんでした」

家出少女「それだけじゃなくてさ、何かその……お礼……できたらってさ」

大家「おやおや、出来たお嫁さんを持って男くんは果報者だねぇ♪」

家出少女「！！！あーやっぱなし！もうアタシがバカだった！そんじゃ！」

大家「ははは、冗談だよ冗談！それじゃあ>>307を手伝ってくれないかい？」

私の終活

大家「このブツを運ぶのを手伝ってくれるかい？」ﾄﾞｻﾞｯ

家出少女「荷物運び？ああ、分かった！どこに持ってけばいいんだ？」

大家「三丁目にあるバーのマスターに渡しておくれ！今地図を書くね」

～～～時間経過～～～

家出少女「よし、それじゃあ行ってくる！」

大家「ちょっと待った！」

家出少女「ん？」

大家「中身は絶対に見ちゃいけないからね？約束だよ？」

家出少女「……？わかったー」

～～～目的地のバー～～～

家出少女「すみませーん、コイズミハイツの大家さんからお届け物でーす」

マスター「ん？見ない顔だね。君が新人さんか」

家出少女「新人？あー……最近引っ越してきたばっかでさ」

マスター「そうかそうか今度は長続きするといいけど……」

家出少女「……？」

マスター「……おっと、口が過ぎた。何でもないよ。それじゃあ確かに受け取ったからね」

家出少女「はいよー、それじゃ！」

家出少女（……そういえば結局中身ってなんだったんだろ）

家出少女（見ちゃいけないと言われたけど、あんだけ重いの運んだんだ！少しくらい……）ｺｿｰﾘ

マスター「……はっはっは！流石の上物だぁ！」

家出少女（あ、あれは……>>325！？）

大家「それじゃあ私の終活を手伝ってくれる買い？」

家出少女「しゅうかつ？アパート経営の収入だけじゃ足りないのか？」

大家「ふふふ、そっちの就活じゃないよ。終わる活動の終活さ」

家出少女「え、それって……死んじゃう人が生きてる内にやるって奴だよな……」

大家「うん。まさにそれだよ……といっても葬式とか相続周りとか、そんなんじゃないよ」

大家「さっちゃんにはあたしが逝く前にやりたい事に付き合って貰おうと思ってね！」

大家「……こんな重いこと御免かい？それならそれで……」

家出少女（そりゃ重いけどよ……でも、アタシを必要としてくれたんだよな）

家出少女（こんな人に迷惑ばかりかけてるアタシを……）

家出少女「……いや、どんだけ出来るか分かんないけど……手伝わせてと言ったのはこっちだ！」

家出少女「だから付き合うよ！」

大家「さっちゃん……！あんたは本当にいい子だね……ありがとう！」

大家「それじゃあ>>330を手伝ってくれるかい？」

料理

大家「それじゃあ料理を手伝ってくれるかい？」

家出少女「そりゃあ良いけどさ……それが最後にやりたいことなの？」

大家「ふふふ、娘と料理するのが大事なんだよ！うちは男の子にしか恵まれなかったからねぇ」

大家「それに軒並み、いい歳して独身ときたもんだ！全く親不孝な息子たちだよ……」

家出少女「そうだったんだ……」

大家「おおっと話がそれたね！それじゃあさっちゃんにはひろ子印の肉じゃがの作り方を伝授しよう！」

～～～時間経過～～～

家出少女「どう？アタシの肉じゃが」

大家「……うん、見込み通りあんたはいい嫁さんになるよ」

家出少女「あーもう分かった分かった。それじゃあ、ひろ子さんのも一口……」

家出少女「……！！」

家出少女「同じ材料のはずなのに全然違う……スッゴく美味しい……」

大家「ふっふっふ、食材は同じでもアンタの肉じゃがには肝心なものが抜けてるよ」

家出少女「え！でも……」

大家「それはねぇ気持ちだよ、気持ち。作る相手の顔を思い浮かべて、気持ちを込めて作ると、自然とその人の好きな味になるもんさ」

家出少女「ほ、ホントかよー……？」

大家「ふふふ……それじゃあ次は男くんを想って作るんだよ！その方が気持ちも込めやすいだろうからねぇ♪」

家出少女「な、ないない！それはない！！」

～～～時間経過～～～

家出少女「……今日は肉じゃがを作ったんだけど、どう……？」

男「>>342」

こりこりしてる

男「こりこりしてる」

家出少女「冷蔵庫見たらスジ肉が結構入ってたからさ。好きなのかなーって思ったんだけど……」

家出少女「早とちりだったみたいだな、悪い作り直……」

男「おいしい！」

家出少女「そ、そうか！？ならよかった……」

男「こんなアイデア料理が出てくるとはなぁ、明日からも楽しみだ」

家出少女「……へへんっ♪」

～～～時間経過～～～

男「あ、そうだ」

家出少女「ん？」

男「実は宝くじが当たってさ、せっかくなのでさっちゃんにプレゼントを買ってきた」

家出少女「！！！」

男「これ、受け取ってくれるかな？」

プレゼントの中身：>>350

大量の宝くじ

家出少女「なんだこれ？宝くじ……？」

男「うん、幸運な僕が買えばまた当たるかなーって」

家出少女「んだよ大層な自信だな……今回当たったので運を使い切ったとは思わねぇのかよ？」

男「……あ、その可能性もあるかぁ」

家出少女「相変わらず抜けてやがる……まあでも、せっかくだし貰っとくよ」

家出少女「もし万が一、当たってたら全部アタシのもんだからな！」

男「ふふふ、受け取って貰えてよかった」

家出少女「なんだそりゃ」

男「あ、あとこれ」ｽｯ

家出少女「おいおいアタシのスマホじゃねぇか！なんてアンタが！」

男「料金払っておいたからもう使えるよ」

家出少女「か、勝手な真似しやがって……！」

男「イヤだった？」

家出少女「……借りっぱなしは性にあわねぇ。いつか返すからな」

家出少女（……ん？着信履歴……>>365から……）

アメリカ国防総省

家出少女（知らねぇ番号だな……やけにかけてきてんじゃんか。一応かけ直してみるか……）

家出少女「もしもし？」

アメリカ国防総省「Hi,I'm from the Pentagon」

家出少女「…………は？」

アメリカ国防総省「Your housemate is an international robber.」

アメリカ国防総省「Run away from that room.」

家出少女「んだよ間違い電話かよ！紛らわしいな！二度とかけてくんな！」

男「誰にかけてたの？」

家出少女「知らねえ番号から鬼電があったからかけ直したら、外人の間違い電話だったんだよ！」

家出少女「ペンダゴンがどうとか、インターナショナルなラバがとうとか意味わかんねぇっつーの！」

男「……そっか」

家出少女「はー、何かムカムカしてら汗かいてきたぜ……風呂もらうからなー！」

～～～就寝時間～～～

家出少女「zzz....」

男「…………」

男「>>371」

母親からの着信履歴は消して良かったのかな

男「母親からの着信履歴は消して良かったのかな」

男「……でも、本人が家に帰りたくないみたいだし仕方ないよな」

男「悩んでても仕方ないか……大仕事も近いし少しでも睡眠時間とらなきゃ」

～～～時間経過、翌日昼～～～

家出少女（冷蔵庫の中身が尽きてきたから今日は買い出しに来たんだが……）

家出少女（寝床が出来ただけで、そもそもアタシの手持ちがすっからかんなのは変わっていなかった……）

家出少女（仕方ないのでこのまま街をブラブラするか……ん？あれは……）

男「…………」ﾄｺﾄｺﾄｺﾄｺ

家出少女（そういえばアイツの仕事とか全然知らないなぁ……ちょっとつけてみるか！）

男「………………」ﾄｺﾄｺﾄｺﾄｺ

家出少女（……ん？あいつ、>>380をしてる……？）

家出少女「あいつ女子高生を連れて……それにあのオッサンは？」

男「今回はこの子です。それじゃあ五万円お願いします」

ハゲ「ほら金だ！」

男「ありがとうございます」

ハゲ「んーピチピチじゃないかぁ……それでは早速行こうか？」ｽﾘｽﾘ

イマドキJK「…………」ｽﾏﾎﾎﾟﾁﾎﾟﾁ

家出少女「……そういうことかよ」ﾄｺﾄｺﾄｺﾄｺ

家出少女（やっぱ人なんか信じるもんじゃねぇ……）

～～～時間経過～～～

男「ただいまー……ってどうしたの荷物まとめて」

家出少女「ﾁｯ……帰ってきちまったか……」

家出少女「悪いけどアタシは出て行かせて貰うぜ。アンタはやっぱり甘い顔して近づいてくるクズ野郎だったからな」

男「……え？」

家出少女「っ……み、見たんだよ！！アンタがアタシと同年代くらいの女の子をハゲに売る現場をよ！！」

男「>>387」

で？

男「で？」

家出少女「！！！」

家出少女「ひ、否定とか取り繕うとかしないのかよ！！」

男「それが？」

家出少女「ど、どうせアタシだってあの子と同じようにっ！！」

男「>>392」

で？

男「で？」

家出少女「これも否定しねぇのかよ……」

家出少女「…………」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

家出少女「……幸せにするって言ったのに……嘘つきぃ……」

家出少女「初めて、信じられる人ができたと思ったのにぃぃぃ……」ﾎﾞﾛﾎﾞﾛ

男「>>398」

あの金は全部売りをした娘に渡している
俺も説得をしたんだが...病気を患った弟の手術代を稼ぎたいらしくてな

男「あの金は全部売りをした娘に渡している
俺も説得をしたんだが...病気を患った弟の手術代を稼ぎたいらしくてな」

家出少女「……黙れよ……」

男「え？」

家出少女「黙れよ！そんなの信じられるかよ！言葉だけで言われてもよぉ！」

家出少女「それにあの子だって相当擦れた子だったろ！！そんな純粋な動機なわけがあるかよ！！！」

男「……改めて主従関係をはっきりさせる必要がありそうだね」

家出少女「……は？」

男「…………」手刀ｽﾄﾝｯ

家出少女「んぐっ……」ｶﾞｸｯ

男「救いを求めてる人が居たら、救急車を呼んであげないとね」

家出少女「………………」

男「救いにも色々あるからね。今のさっちゃんみたいに倒れちゃったりとか、大家さんみたいに死ぬ前に精神的な救済を求めたりとか……」

家出少女「…………」

男「……それにドス黒く墜ちてしまった大人の男が私腹を肥やす為に純真な少女に求める「救い」とかね」

家出少女「……」

男「「救急車」呼んであげるね、さっちゃん」


家出少女「…」


～完～