戦車「きっとこれでよかったんだ……」ﾎﾞﾛﾎﾞﾛ

戦車「燃料が漏れてる……いや…人間で言うところの涙だな」

華「お待ち下さい」

戦車「誰や」

華「五十鈴華です」

戦車「あぁ……五十鈴さん…どうしたんですか？」

華「私は名家の令嬢……私と付き合って頂ければ好みのカスタムができますよ？」

戦車「……僕はだれとも付き合うつもりはない」

華「これを見てもですか……？」

戦車「そ、それは……！？戦車の追加装甲……！」ｺﾞｸﾘ

華「私と付き合って頂ければこれをお付けします」

戦車「ぼ、僕と付き合ってください……！」

みほ「……え？」

華「あら？いたんですかみほさん」

華「悪いですが戦車さんは今日から私のパートナーとなりましたので」

華「変な気は起こさないで下さいね？」

華「それに、私の財力があれば戦車さんを好きなだけ強化することができるんです」

華「貴方より……戦車さんを幸せにできる！」

みほ「……なんで？」

みほ「華さんなんてもう知らない！」ﾀﾞ

麻子「ま、待つんだ！！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞ

戦車「ごめんねみほ……追加装甲には勝てなかったよ……」ﾌﾞｫｫｫﾝ

自宅

みほ「それでね！ひどいんだよ！華と戦車さん！」

まほ「まほ……戦車なんぞにうつつを抜かしている場合か？」

みほ「おねえちゃんっ！？」

まほ「戦車と人間は相容れない存在……互いが互いに恋してはならないもの」

みほ「そんなの関係ないッ！！愛は種族を超えるんだよッ！！」

まほ「……みほらしいな、分かった……みほにプレゼントを贈ろう」

みほ「プレゼント？」

まほ「黒森峰女学園特注の追加装甲だ……これで見返してやれ」

みほ「おねえちゃん……！だいすきっ……！」

空き教室

みほ「華さん！これを見て！」

華「これは…黒森峰女学園印の重戦車追加装甲ッ……！？」

華「さすが汚い……！みほさんさすが汚いッ！！」

みほ「私はこの装甲でッ！！貴方から戦車さんを奪い返すの！」

みほ「今日の放課後……グラウンドで決着をつけよう」

華「分かりました……絶対に負けません！」

みほ「それはこっちのセリフだよ……華さん！」

放課後グラウンド

戦車「二人して僕を呼び出してなんだい？」ﾌﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞﾝ

みほ「これを見て」

戦車「それは……追加装甲！？華さんのと比べていい勝負…いやそれ以上…！」

みほ「華さんから私に乗り換えてくれたらこの追加装甲を上げるよ？」

戦車「……華さんの装甲にも良さがあってみほの装甲にも良さがあるんだ」

戦車「決めきれないよ……」

華「みほ……？どうして私と付き合っているのに私はさん付けでみほさんは呼び捨てなんですか…？」

戦車「く、くせだよ！」

華「気に入らない……みほさん！戦車さんの砲弾を装甲で受け止めきれた方が勝ちにしませんか？」

華「戦車さんの砲弾、それすなわち愛ッ！！パートナーの愛を受け止めきれないのならパートナー失格同然！」

みほ「いいよ……受けて立とうじゃない…！」

麻子「死ぬぞ」

みほ「この程度で死ぬんなら戦車乗りすら失格だよ」

麻子「そうなのか」

戦車「二人共本気…？」

みほ「本気だよ」

華「本気です！」

戦車「じゃあ僕は止めない……ただ二人にめがけて砲弾を撃ちこむだけだ」

戦車「行くよッ！！二人共ッ！！」ﾊﾞﾝ

みほ「」

華「」

みほと華は死んだ
麻子は漁夫の利で戦車さんと付き合うことになった

終わり