1: 名無しで叶える物語◆XD6zj4BJ★ 2025/11/03(月) 19:59:59 ID:???00
吟子「…………えぇと」
さやか「うぅ……ひっ、ぐすっ。ここ、どこ……」グスッ
花帆「よ、よーしよし。大丈夫だよー、さやかちゃん! 怖くないから、泣かないでー!」ナデナデ
せらす「…………」ジー
るりの「ぼうけんだー!」ブンブンブン
こすず「わーー!! ちぇすとーーーーー!!!!」タッタッ
泉「そんなに走り回ると怪我をしてしまうよ、小鈴さん」ギュッ
吟子「……なんなん、このカオスな状況は……?」
姫芽「ああぁぁああ、子どものるりちゃんせんぱい!!!! か、かか、可愛すぎる~~!!!!! こんなのもはや完全に、現代に生誕せし博愛の聖女にほかなりませんよ~~~~?!??! いやはや、あんなに小さかったるりちゃんせんぱいが、今ではこんなに小さく~……!!! か、神~~~……!!!!!」ペラペラ
吟子「姫芽はとりあえず落ち着こうか」
さやか「うぅ……ひっ、ぐすっ。ここ、どこ……」グスッ
花帆「よ、よーしよし。大丈夫だよー、さやかちゃん! 怖くないから、泣かないでー!」ナデナデ
せらす「…………」ジー
るりの「ぼうけんだー!」ブンブンブン
こすず「わーー!! ちぇすとーーーーー!!!!」タッタッ
泉「そんなに走り回ると怪我をしてしまうよ、小鈴さん」ギュッ
吟子「……なんなん、このカオスな状況は……?」
姫芽「ああぁぁああ、子どものるりちゃんせんぱい!!!! か、かか、可愛すぎる~~!!!!! こんなのもはや完全に、現代に生誕せし博愛の聖女にほかなりませんよ~~~~?!??! いやはや、あんなに小さかったるりちゃんせんぱいが、今ではこんなに小さく~……!!! か、神~~~……!!!!!」ペラペラ
吟子「姫芽はとりあえず落ち着こうか」
2: 名無しで叶える物語◆XD6zj4BJ★ 2025/11/03(月) 20:01:00 ID:???00
姫芽「いや~、吟子ちゃん……この状況でさ~、アタシが冷静になれるわけなくない~?」クスッ
吟子「そのマウントは逆になんなん? ん、あれ……」ジー
さやか「うぅ……ぐすっ、ひぐっ……」ポロポロ
るりの「……!」チラッ
るりの「──ねぇ、きみ! だいじょうぶ?」
さやか「?! ひぐっ……だ、だれ……? うぇぇん……」グスッ
るりの「ルリは、おおさわるりの! よかったら、ルリといっしょにあそば!」
るりの「みんながたのしくしてると、ルリもたのしいから! ないてるこは、ルリ、ほっとけないんだ! だから、ね!」ニコッ
さやか「……! …………ん、あそぶ」コクリ
吟子「小さな瑠璃乃先輩が、さやか先輩を泣き止ませとる……」
姫芽「!!!!?? 子どもながらに配慮の神……!!! 女神!!!!」パシャパシャパシャパシャ
吟子「…………シャッター音、なんとかならない?」
吟子「そのマウントは逆になんなん? ん、あれ……」ジー
さやか「うぅ……ぐすっ、ひぐっ……」ポロポロ
るりの「……!」チラッ
るりの「──ねぇ、きみ! だいじょうぶ?」
さやか「?! ひぐっ……だ、だれ……? うぇぇん……」グスッ
るりの「ルリは、おおさわるりの! よかったら、ルリといっしょにあそば!」
るりの「みんながたのしくしてると、ルリもたのしいから! ないてるこは、ルリ、ほっとけないんだ! だから、ね!」ニコッ
さやか「……! …………ん、あそぶ」コクリ
吟子「小さな瑠璃乃先輩が、さやか先輩を泣き止ませとる……」
姫芽「!!!!?? 子どもながらに配慮の神……!!! 女神!!!!」パシャパシャパシャパシャ
吟子「…………シャッター音、なんとかならない?」
3: 名無しで叶える物語◆XD6zj4BJ★ 2025/11/03(月) 20:02:00 ID:???00
花帆「よ、よかったぁ……瑠璃乃ちゃんのおかげで、さやかちゃんもやっと落ち着いてくれた……」ヘトヘト
吟子「あ……花帆先輩!」
吟子「あの、一体何があったんですか? Ruri & Toの4人が、こんな風に子どもになってるなんて」
花帆「それが、あたしもよく……? 部室に来た時には、もう全員こうなってたんだよねぇ……と、とにかく疲れた……」カニョーン
吟子「え? じゃあ、どうして……」
泉「──それについては、私から説明させてもらおう」スッ…
吟子「あ……花帆先輩!」
吟子「あの、一体何があったんですか? Ruri & Toの4人が、こんな風に子どもになってるなんて」
花帆「それが、あたしもよく……? 部室に来た時には、もう全員こうなってたんだよねぇ……と、とにかく疲れた……」カニョーン
吟子「え? じゃあ、どうして……」
泉「──それについては、私から説明させてもらおう」スッ…
4: 名無しで叶える物語◆XD6zj4BJ★ 2025/11/03(月) 20:03:01 ID:???00
吟子「泉さんが? って……え?」
泉「ふふっ、どうかしたのかな、吟子さん?」ニコッ
吟子「どうか、って……えっと」チラッ
こすず「わーー!! かちまち、せがのびました!!!」キラキラ
吟子「…………なんで泉さん、小鈴のことを“肩車”しとるの?」
泉「ふふっ、どうかしたのかな、吟子さん?」ニコッ
吟子「どうか、って……えっと」チラッ
こすず「わーー!! かちまち、せがのびました!!!」キラキラ
吟子「…………なんで泉さん、小鈴のことを“肩車”しとるの?」
5: 名無しで叶える物語◆XD6zj4BJ★ 2025/11/03(月) 20:04:01 ID:???00
泉「ああ、そのことかい? なに、私は高身長だからね。こうすると小鈴さんも、危ない事はせず大人しくしてくれるのさ」クスッ
こすず「たかい!! かちまち、3めーとる!!」キラキラ
吟子「そう、なんだ……? ……小鈴、3mは流石にないと思う……」ボソッ
花帆「ふふ、泉ちゃんってなんだか、とっても子どもが似合うよね。面倒見もすごくいいし!」ニコッ
泉「お褒めにあずかり光栄だ。初対面の子どもの夢……それが叶うよう手助けすることに、私はなにかと慣れているからね」フフッ
泉「……さて、閑話休題。この奇妙な事態の原因についてだが……おそらく“これ”のせいだろう」サッ
吟子「? それって…………ボタン?」
泉「ああ。──『シャッフルユニットが2組できた状態の時に押すとその片方が子どもになるボタン』さ」サッ
こすず「たかい!! かちまち、3めーとる!!」キラキラ
吟子「そう、なんだ……? ……小鈴、3mは流石にないと思う……」ボソッ
花帆「ふふ、泉ちゃんってなんだか、とっても子どもが似合うよね。面倒見もすごくいいし!」ニコッ
泉「お褒めにあずかり光栄だ。初対面の子どもの夢……それが叶うよう手助けすることに、私はなにかと慣れているからね」フフッ
泉「……さて、閑話休題。この奇妙な事態の原因についてだが……おそらく“これ”のせいだろう」サッ
吟子「? それって…………ボタン?」
泉「ああ。──『シャッフルユニットが2組できた状態の時に押すとその片方が子どもになるボタン』さ」サッ
6: 名無しで叶える物語◆XD6zj4BJ★ 2025/11/03(月) 20:05:00 ID:???00
吟子「……え? 今、なんて?」
泉「『シャッフルユニットが2組できた状態の時に押すとその片方が子どもになるボタン』だね」
吟子「!?? な、なんなん、その限定的すぎるボタンは??」
泉「実は、大倉庫の棚にひっそりと置いてあったんだが……それを私がついうっかり押してしまってね。結果がこれさ」クスッ
吟子「えぇ……ついうっかり、でボタン押しちゃダメやと思う……」
泉「『シャッフルユニットが2組できた状態の時に押すとその片方が子どもになるボタン』だね」
吟子「!?? な、なんなん、その限定的すぎるボタンは??」
泉「実は、大倉庫の棚にひっそりと置いてあったんだが……それを私がついうっかり押してしまってね。結果がこれさ」クスッ
吟子「えぇ……ついうっかり、でボタン押しちゃダメやと思う……」
7: 名無しで叶える物語◆XD6zj4BJ★ 2025/11/03(月) 20:06:00 ID:???00
花帆「んー、そもそもなんで、大倉庫にそんな物があったのかな?」
泉「ははっ、蓮ノ空の大倉庫にはありとあらゆる物が存在するからね。これもその一つということだろう。伝統だね」クスッ
吟子「…………伝統……そういうものかぁ……」
花帆「えっ、吟子ちゃんがまた伝統に流されてる……!」
泉「ははっ、蓮ノ空の大倉庫にはありとあらゆる物が存在するからね。これもその一つということだろう。伝統だね」クスッ
吟子「…………伝統……そういうものかぁ……」
花帆「えっ、吟子ちゃんがまた伝統に流されてる……!」
8: 名無しで叶える物語◆XD6zj4BJ★ 2025/11/03(月) 20:07:00 ID:???00
泉「このボタンの裏には、説明も書いてあってね。『押してから丁度2時間経てば元に戻る』らしい。つまり、あと1時間だ」
吟子「1時間……短いようで長いような……」
るりの「──ねぇねぇ、せのたかいおねーさん!」バッ
花帆「!? わわ、瑠璃乃ちゃん!?」
泉「背の高い……それはもしや私のことかな、瑠璃乃先輩?」クスッ
るりの「うん! ルリも、ルリも! おねーさんといっしょにあそびたいー!!」
吟子「1時間……短いようで長いような……」
るりの「──ねぇねぇ、せのたかいおねーさん!」バッ
花帆「!? わわ、瑠璃乃ちゃん!?」
泉「背の高い……それはもしや私のことかな、瑠璃乃先輩?」クスッ
るりの「うん! ルリも、ルリも! おねーさんといっしょにあそびたいー!!」
9: 名無しで叶える物語◆XD6zj4BJ★ 2025/11/03(月) 20:08:00 ID:???00
泉「遊ぶ……か。ああ、もちろん。一緒に遊ぼうか」ニコッ
るりの「! わーい!!」
こすず「え……かちまちがさきに、おねーさんと、あそんでたのに……」シュン
泉「なに、肩車をしながらでも私は、瑠璃乃先輩と一緒に遊ぶことくらいできるからね。小鈴さんが不安がる必要はないさ」ニコッ
こすず「……そっか! わぁ、やったー!!」
キャッキャッ ワイワイ…
花帆「な、なんだか泉ちゃん、Ruri & Toの皆に大人気だね……! もう取り合いになっちゃってるよ!」クスッ
吟子「やっぱり身長が高いと違うのかな……って、あれ?」
姫芽「……」●REC
るりの「! わーい!!」
こすず「え……かちまちがさきに、おねーさんと、あそんでたのに……」シュン
泉「なに、肩車をしながらでも私は、瑠璃乃先輩と一緒に遊ぶことくらいできるからね。小鈴さんが不安がる必要はないさ」ニコッ
こすず「……そっか! わぁ、やったー!!」
キャッキャッ ワイワイ…
花帆「な、なんだか泉ちゃん、Ruri & Toの皆に大人気だね……! もう取り合いになっちゃってるよ!」クスッ
吟子「やっぱり身長が高いと違うのかな……って、あれ?」
姫芽「……」●REC
10: 名無しで叶える物語◆XD6zj4BJ★ 2025/11/03(月) 20:09:00 ID:???00
るりの「ルリね、ルリね! せのたかいおねーさんに、してもらいたいこと、あるんだぁ!!」ピョンピョン
泉「ほう? してもらいたいこと……つまり、叶えてほしい夢が瑠璃乃先輩にはあるということかい?」
るりの「うん! えっとね、えっとね!」ピョンピョン
姫芽「……」●REC
吟子「さっきから静かだと思ったら……姫芽、盗撮は良くないよ?」
泉「ほう? してもらいたいこと……つまり、叶えてほしい夢が瑠璃乃先輩にはあるということかい?」
るりの「うん! えっとね、えっとね!」ピョンピョン
姫芽「……」●REC
吟子「さっきから静かだと思ったら……姫芽、盗撮は良くないよ?」
11: 名無しで叶える物語◆XD6zj4BJ★ 2025/11/03(月) 20:10:01 ID:???00
姫芽「!? い、いや吟子ちゃん! これは、その~……」●REC
姫芽「……そう! あくまでアタシが撮ってるこれは、るりちゃんせんぱいのホームビデオ!! だから~……」アセアセ
吟子「……いつから姫芽は瑠璃乃先輩の家族になったん?」
姫芽「えっ、アタシがるりちゃんせんぱいの家族!?!???」
吟子「自分からホームビデオって言ったんだから、そんなに興奮せんといて??」
姫芽「……そう! あくまでアタシが撮ってるこれは、るりちゃんせんぱいのホームビデオ!! だから~……」アセアセ
吟子「……いつから姫芽は瑠璃乃先輩の家族になったん?」
姫芽「えっ、アタシがるりちゃんせんぱいの家族!?!???」
吟子「自分からホームビデオって言ったんだから、そんなに興奮せんといて??」
12: 名無しで叶える物語◆XD6zj4BJ★ 2025/11/03(月) 20:11:02 ID:???00
泉「さて、瑠璃乃先輩。先輩は、この桂城泉に一体何をしてほしいのかな?」
るりの「かたぐるま!!!!」
泉「肩車か……それには私の肩が、左肩と右肩であともう2つ必要だね。肩は4つもないんだ」
こすず「──じゃあ! かたぐるまは、かちまちのあと、こうたいにしよー!!」
るりの「!! さんせいー! せのたかいかたぐるま、ひこーきみたいで、ルリたのしみ!! かたぐるまーー!!」グッ
ワァァァァ…‼︎
花帆「いつのまにか、肩車でみんなが大熱狂してる……!?」
吟子「盛り上がりの要因が肩車なことあるんだ……」
るりの「かたぐるま!!!!」
泉「肩車か……それには私の肩が、左肩と右肩であともう2つ必要だね。肩は4つもないんだ」
こすず「──じゃあ! かたぐるまは、かちまちのあと、こうたいにしよー!!」
るりの「!! さんせいー! せのたかいかたぐるま、ひこーきみたいで、ルリたのしみ!! かたぐるまーー!!」グッ
ワァァァァ…‼︎
花帆「いつのまにか、肩車でみんなが大熱狂してる……!?」
吟子「盛り上がりの要因が肩車なことあるんだ……」
13: 名無しで叶える物語◆XD6zj4BJ★ 2025/11/03(月) 20:12:00 ID:???00
花帆「あれ? そういえば、瑠璃乃ちゃんが一緒に遊んでたさやかちゃんは、今どこに……?」キョロキョロ
姫芽「あ、さやかせんぱいなら、さっき『おひるねする』ってるりちゃんせんぱいに言ってましたよ~。証拠ビデオもここにあります~」
吟子「ただの盗撮映像……」
花帆「そっか! なら、さやかちゃんも今頃ぐっすり──」チラッ
さやか「うぇぇん、ぐすっ、ひぐっ……」
花帆「──眠ってない!??」
姫芽「あ、さやかせんぱいなら、さっき『おひるねする』ってるりちゃんせんぱいに言ってましたよ~。証拠ビデオもここにあります~」
吟子「ただの盗撮映像……」
花帆「そっか! なら、さやかちゃんも今頃ぐっすり──」チラッ
さやか「うぇぇん、ぐすっ、ひぐっ……」
花帆「──眠ってない!??」
14: 名無しで叶える物語◆XD6zj4BJ★ 2025/11/03(月) 20:13:01 ID:???00
さやか「うぅ……」ポロポロ
花帆「さやかちゃん!? ど……どうしてまた泣いてるの?」
さやか「……っ、ぐすっ……」
さやか「……みんなのたのしそうなこえが、きこえてきて、どうしても、わたし、ねむれなかったから……ひぐっ、うぅ……」グスッ
吟子「…………向こうが肩車で盛り上がりすぎたせいじゃない?」
花帆「えっと……さ、さやかちゃん! とりあえず泣かないで、落ち着いて……」
さやか「うぐっ……ひぐ、ぐすっ……」
姫芽「………………ねぇ、吟子ちゃん~」コソッ
吟子「姫芽?」
姫芽「さやかせんぱいの泣いてるところさぁ~……こう見てると段々、なんか心の奥底にグッと込み上げるものがある気が……」
吟子「姫芽、また変に歪み始めてない??」
花帆「さやかちゃん!? ど……どうしてまた泣いてるの?」
さやか「……っ、ぐすっ……」
さやか「……みんなのたのしそうなこえが、きこえてきて、どうしても、わたし、ねむれなかったから……ひぐっ、うぅ……」グスッ
吟子「…………向こうが肩車で盛り上がりすぎたせいじゃない?」
花帆「えっと……さ、さやかちゃん! とりあえず泣かないで、落ち着いて……」
さやか「うぐっ……ひぐ、ぐすっ……」
姫芽「………………ねぇ、吟子ちゃん~」コソッ
吟子「姫芽?」
姫芽「さやかせんぱいの泣いてるところさぁ~……こう見てると段々、なんか心の奥底にグッと込み上げるものがある気が……」
吟子「姫芽、また変に歪み始めてない??」
15: 名無しで叶える物語◆XD6zj4BJ★ 2025/11/03(月) 20:14:00 ID:???00
花帆「ど、どうしよう……あたしは泣いてるさやかちゃんに、一体何をしてあげれば……」
泉「──花帆先輩、悩むのはそこまでさ」サッ…
花帆「! 泉ちゃん……と、瑠璃乃ちゃん!」
るりの「わぁーー!! すっごくたかーい!!」キラキラ
姫芽「……」●REC
吟子「姫芽が無言でカメラ構えとる……」
泉「──花帆先輩、悩むのはそこまでさ」サッ…
花帆「! 泉ちゃん……と、瑠璃乃ちゃん!」
るりの「わぁーー!! すっごくたかーい!!」キラキラ
姫芽「……」●REC
吟子「姫芽が無言でカメラ構えとる……」
16: 名無しで叶える物語◆XD6zj4BJ★ 2025/11/03(月) 20:15:01 ID:???00
泉「ふふっ、花帆先輩。今の私を見れば……花帆先輩がすべきことも、自ずとわかるんじゃないかい?」ニコッ
花帆「えっ……瑠璃乃ちゃんを肩車してる泉ちゃんを見てわかること……?」
吟子「無理難題すぎない?」
花帆「……はっ!! そっか……わかったよ、泉ちゃん!」
花帆「あたしが──さやかちゃんのことを肩車すればいいんだね!!」バンッ
さやか「!!!」
花帆「えっ……瑠璃乃ちゃんを肩車してる泉ちゃんを見てわかること……?」
吟子「無理難題すぎない?」
花帆「……はっ!! そっか……わかったよ、泉ちゃん!」
花帆「あたしが──さやかちゃんのことを肩車すればいいんだね!!」バンッ
さやか「!!!」
17: 名無しで叶える物語◆XD6zj4BJ★ 2025/11/03(月) 20:16:00 ID:???00
吟子「えぇと…………さっきからなんなん、その熱い肩車推しは……?」
泉「肩車──これもまた、今を生きる私たちが紡ぐ蓮ノ空の新しい伝統になっていく。そう思わないかい、吟子さん?」ニコッ
吟子「あー……そっか……伝統なら、まぁ…………」
姫芽「吟子ちゃん??」
泉「肩車──これもまた、今を生きる私たちが紡ぐ蓮ノ空の新しい伝統になっていく。そう思わないかい、吟子さん?」ニコッ
吟子「あー……そっか……伝統なら、まぁ…………」
姫芽「吟子ちゃん??」
18: 名無しで叶える物語◆XD6zj4BJ★ 2025/11/03(月) 20:17:00 ID:???00
泉「……おや?」チラッ
せらす「…………」ジー
泉「セラス。先程から、こちらをじっと見つめてばかりだが……どうかしたのかい?」
せらす「……なんでもない」
泉「しかし、セラス自身も何かしたいこと……夢があるんじゃないか? 私でよければ、その夢を叶える手助けをしよう」ニコッ
せらす「…………ううん。べつに……わたしは、いい」プイッ
泉「……セラス? どうしたんだい、子どもは遠慮せず元気に遊んでも──」
せらす「──わたしは、ちがうから」
せらす「…………」ジー
泉「セラス。先程から、こちらをじっと見つめてばかりだが……どうかしたのかい?」
せらす「……なんでもない」
泉「しかし、セラス自身も何かしたいこと……夢があるんじゃないか? 私でよければ、その夢を叶える手助けをしよう」ニコッ
せらす「…………ううん。べつに……わたしは、いい」プイッ
泉「……セラス? どうしたんだい、子どもは遠慮せず元気に遊んでも──」
せらす「──わたしは、ちがうから」
19: 名無しで叶える物語◆XD6zj4BJ★ 2025/11/03(月) 20:18:00 ID:???00
泉「……!」
せらす「わたしは、からだがよわいから……なおさなきゃ、いけないの。それで、じっとしてなきゃ、だめ、だから」
せらす「……ゆめだって、そんなもの……どうせかなわないって、わかってるはずなのに」ポツリ
泉「…………」
せらす「わたしは、からだがよわいから……なおさなきゃ、いけないの。それで、じっとしてなきゃ、だめ、だから」
せらす「……ゆめだって、そんなもの……どうせかなわないって、わかってるはずなのに」ポツリ
泉「…………」
20: 名無しで叶える物語◆XD6zj4BJ★ 2025/11/03(月) 20:19:01 ID:???00
吟子「……あ、そっか、セラスさんの子どもの頃って……」
花帆「入院生活、だったもんね。あたしと同じで、小さい頃は体調を崩してたから……」
せらす「……びょういんにいれば、いまはつらくても……いつか、なおるはずだって。だから……」
泉「っ……、セラス……」
泉「…………入院すれば良くなる病、か。皮肉な偶然だ……」ボソッ
姫芽「? どうしたの、いずみん~?」
泉「いや、すまないが…………姫芽ちゃん。私の肩に乗った瑠璃乃先輩を、代わりに頼めるかな? 私は少しセラスと話があるんだ」
姫芽「えっっっ、るりちゃんせんぱいを!??!!? いいの!?!??!??」●REC
吟子「……流石にカメラは置いた方がいいんじゃない、姫芽?」
花帆「入院生活、だったもんね。あたしと同じで、小さい頃は体調を崩してたから……」
せらす「……びょういんにいれば、いまはつらくても……いつか、なおるはずだって。だから……」
泉「っ……、セラス……」
泉「…………入院すれば良くなる病、か。皮肉な偶然だ……」ボソッ
姫芽「? どうしたの、いずみん~?」
泉「いや、すまないが…………姫芽ちゃん。私の肩に乗った瑠璃乃先輩を、代わりに頼めるかな? 私は少しセラスと話があるんだ」
姫芽「えっっっ、るりちゃんせんぱいを!??!!? いいの!?!??!??」●REC
吟子「……流石にカメラは置いた方がいいんじゃない、姫芽?」
21: 名無しで叶える物語◆XD6zj4BJ★ 2025/11/03(月) 20:20:01 ID:???00
泉「……こほん。……ねえ、セラス」ナデナデ
セラス「?」
泉「実はね、私は──あなたを守る“騎士”、なんだよ」ニコッ
せらす「…………きし?」
泉「ああ。騎士とは、お姫様に仕える人のこと。そして、あなたはそのお姫様なのさ」
せらす「おひめ、さま……」
泉「ああ。美しいお姫様のあなたはね、これから“夢”を見つけるんだ。命をかけても構わないと願えるほどの熱い夢を、だ」
セラス「?」
泉「実はね、私は──あなたを守る“騎士”、なんだよ」ニコッ
せらす「…………きし?」
泉「ああ。騎士とは、お姫様に仕える人のこと。そして、あなたはそのお姫様なのさ」
せらす「おひめ、さま……」
泉「ああ。美しいお姫様のあなたはね、これから“夢”を見つけるんだ。命をかけても構わないと願えるほどの熱い夢を、だ」
22: 名無しで叶える物語◆XD6zj4BJ★ 2025/11/03(月) 20:21:00 ID:???00
せらす「……」
泉「セラス、私は……その熱のおかげで救われたんだ。夢を失った亡者の私に……あなたというお姫様は、光を見せてくれた」
せらす「…………ゆめ、って」
せらす「そんなの……だって、ヴァイオリンも、わたしは……」
泉「なに、大丈夫さ。夢は叶うものだ……とあなたが言える日は、必ず来る」
せらす「……ほんと、に?」
泉「もちろん。誰よりも近くで私が、そう約束してみせようじゃないか」クスッ
泉「だからおいで、セラス。今だけは病気のことは忘れて……そうさ、私がセラスに肩車をしてあげよう」ニコッ
せらす「…………」ジー
泉「ほら、セラス?」
せらす「…………ん」コクリ
泉「セラス、私は……その熱のおかげで救われたんだ。夢を失った亡者の私に……あなたというお姫様は、光を見せてくれた」
せらす「…………ゆめ、って」
せらす「そんなの……だって、ヴァイオリンも、わたしは……」
泉「なに、大丈夫さ。夢は叶うものだ……とあなたが言える日は、必ず来る」
せらす「……ほんと、に?」
泉「もちろん。誰よりも近くで私が、そう約束してみせようじゃないか」クスッ
泉「だからおいで、セラス。今だけは病気のことは忘れて……そうさ、私がセラスに肩車をしてあげよう」ニコッ
せらす「…………」ジー
泉「ほら、セラス?」
せらす「…………ん」コクリ
23: 名無しで叶える物語◆XD6zj4BJ★ 2025/11/03(月) 20:22:02 ID:???00
────
──
花帆「──行くよ、さやかちゃん! ぶーーーーーん!」タッタッ
さやか「!?!」
泉「さぁどうだい、セラス? 私の肩車は?」ニコッ
せらす「…………たのしい、かも」
姫芽「……」●REC
るりの「? おねーさん? なんで、ルリのことをカメラでとってるの?」キョトン
キャッキャッ ワイワイ…
吟子「…………えぇと」
吟子「花帆先輩はさやか先輩を、泉さんはセラスさんを肩車してて、姫芽は相変わらず瑠璃乃先輩の盗撮中……って」
吟子「…………やっぱりなんなん、このカオスな状況は……??」
──
花帆「──行くよ、さやかちゃん! ぶーーーーーん!」タッタッ
さやか「!?!」
泉「さぁどうだい、セラス? 私の肩車は?」ニコッ
せらす「…………たのしい、かも」
姫芽「……」●REC
るりの「? おねーさん? なんで、ルリのことをカメラでとってるの?」キョトン
キャッキャッ ワイワイ…
吟子「…………えぇと」
吟子「花帆先輩はさやか先輩を、泉さんはセラスさんを肩車してて、姫芽は相変わらず瑠璃乃先輩の盗撮中……って」
吟子「…………やっぱりなんなん、このカオスな状況は……??」
24: 名無しで叶える物語◆XD6zj4BJ★ 2025/11/03(月) 20:23:02 ID:???00
吟子「って、あれ……? 小鈴は?」キョロキョロ
こすず「むにゃむにゃ……zzz」
吟子「……!」
こすず「……zzz」
吟子「ふふっ……もしかして小鈴、遊び疲れて眠っちゃったのかな。本当に、小さな子どもそのものやね」クスッ
こすず「むにゃむにゃ……zzz」
吟子「……!」
こすず「……zzz」
吟子「ふふっ……もしかして小鈴、遊び疲れて眠っちゃったのかな。本当に、小さな子どもそのものやね」クスッ
25: 名無しで叶える物語◆XD6zj4BJ★ 2025/11/03(月) 20:24:00 ID:???00
こすず「すやぁ……zzz」
吟子「…………」ジー
吟子「……小鈴」ナデナデ
こすず「ん……zzz」
吟子「夏休みの時の小鈴と、殆ど瓜二つ……ふふ、かわいい」クスッ
こすず「……zzz」
吟子「……」ジー
吟子「小鈴が起きたら、私も……肩車、してあげようかな…………なんて」フフッ
──その後、元に戻ってからもしばらくはクラブ内で肩車が流行った
おしまい
吟子「…………」ジー
吟子「……小鈴」ナデナデ
こすず「ん……zzz」
吟子「夏休みの時の小鈴と、殆ど瓜二つ……ふふ、かわいい」クスッ
こすず「……zzz」
吟子「……」ジー
吟子「小鈴が起きたら、私も……肩車、してあげようかな…………なんて」フフッ
──その後、元に戻ってからもしばらくはクラブ内で肩車が流行った
おしまい
![【電子版】LoveLive!Days 2025年12月号 [雑誌] (電撃G’s magazine)](https://m.media-amazon.com/images/I/51ukUCahj-L._SL500_.jpg)

コメントする
このブログにコメントするにはログインが必要です。
さんログアウト
この記事には許可ユーザしかコメントができません。