0001以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/22(水) 00:18:55.07ID:hoqghPwh0
妹「小さな頃から一緒にいたし。多分、誰よりもお互いを知っていると思うから」
兄「そ、そうか……。でな、好きにも色々あるわけだが……」
妹「あ、あー、ストップ。その先はいまいちイメージできないのよ。したことないしね。
試してみてもいいけど、今はそんな気分じゃないかな」
兄「あ、そうか……」
妹「ふふ、でもね。今の兄くんの残念そうな顔を見てちょっといいかもと思ったよ」
0003以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/22(水) 00:22:56.46ID:hoqghPwh0
兄「じゃあ今はどんな気分なんだよ?」
妹「んーっとね……そのまま楽にしていて
そうそう……よっと」
兄「俺の足の間に座るな……」
妹「背もたれが欲しくってさ、兄くんの体温も感じられるし。ちょっとしたサービスよ」
兄「いつもより口数が多いな。照れ隠しか?」
妹「酔ってるだけだよ、雰囲気にね」
0004以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/22(水) 00:26:43.46ID:hoqghPwh0
兄「俺は……俺はな」
妹「だからストップだってば、おにいちゃん。
私達は兄弟なの、わかるでしょ? 二人で日陰な道を生きたくわないわ」
兄「でも、俺、我慢できそうにない」
妹「言わなきゃよかった、かな。アルコールのせいだね」
兄「でも、だからこそ本心なんだ」
0006以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/22(水) 00:31:13.64ID:hoqghPwh0
妹「お兄ちゃんのこと、すっごく大好きなんだよ? 今も胸がどきどきして止まらないの。
兄弟なのにおかしいね」
兄「俺だってそうだ。なぁ、俺おかしくなりそうだよ」
妹「……はぁ。
部屋に、帰るね? まだ理性の効くうちに。だってお兄ちゃんの顔を見てたら我慢できなくなりそう」
兄「待てよ。そんなこと関係ないだろ?」
妹「……新学期になって一人暮らしが始まってよかったね。
自動的に我慢できるよ」
0007以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/22(水) 00:34:42.12ID:hoqghPwh0
兄「……このまま、何もせずに終わっていいわけがない。
俺からしっかりと答えを伝えないと、フェアじゃない……」
兄「でも、でも……」
兄「何で、俺達は兄弟なんだよ」
0010以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/22(水) 00:38:27.42ID:hoqghPwh0
兄「夜が明けたか……どうしよう。そろそろ新居に戻らないと……」
妹「お早う、お兄ちゃん。昨日はよく眠れた?」
兄「あ、あぁ。よく眠れたよ」
妹「嘘つき。目が真っ赤だよ、ふふ?」
兄「見透かされてるな……ちくしょう、可愛いな……」
0012以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/22(水) 00:41:57.67ID:hoqghPwh0
兄「なぁ、妹。昨日のことなんだけどな……」
妹「え、昨日何かあったっけ?」
兄「いや、お前が俺のことを」
妹「あのね、昨日は飲みすぎたの。だから何も覚えてないんだ、ごめんね」
兄「そうか……」
兄(妹……、お前の方がよっぽど大人だよ。俺、どうしたらいいかわからない)
妹(こうでも言わなきゃ、自制できないわ……我ながら滑稽だよ……)
0015以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/22(水) 00:48:05.43ID:hoqghPwh0
兄 (悩んでても普通に学校は続くんだな、分かってはいるけど辛いな)
兄友「おーっす、朝からしけた顔してんなー」
兄 「うっせ、ほっとけ」
兄友「どうした、マイフレンズ? 久々に実家に帰ったくせに元気ないじゃないか?」
兄 「俺にだって色々とあるんだよ、ワトソン君?」
兄友「どうだか。どうせ、お前のことだから悶々としているだけだろ?」
兄 「そう簡単に俺のことを片付けるなよ」
兄友「でも図星だろ?」
兄 「……」
兄友「そうやって極端に顔に出るから、お前は面白いんだよな、ははっ」
0016以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/22(水) 00:52:34.44ID:hoqghPwh0
妹友「おはよー」
妹 「うん、おはよー」
妹友「世界史の宿題やった? あれ、面倒でさぁ」
妹 「あ、ごめん。昨日は忙しくてやってないんだ」
妹友「えっ!? 妹ちゃんが宿題をやってないなんて、なんて珍しい……」
妹 「他にする課題があってね」
妹友「? 他にはなかったはずだけど?」
妹 (長年の恋心の課題……は臭すぎるかな。
まったく、調子がでないな、もぅ)
0017以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/22(水) 00:59:03.91ID:hoqghPwh0
兄 (さて、これからどうするかだ。
……何も思いつかない)
兄友「おい、さっさと昼飯に行こうぜ? 今の時期の学食は込むぜー」
兄 「おっと、そうだったな
弁当から学食に変わったのは、今でも慣れないな」
兄友「お母さんに感謝しとけ」
兄 「いや、毎日作ってくれていたのは妹なんだ」
兄友「なんてよくできた妹さんだ。俺に紹介しろよ」
兄 「死んでもやだね」
兄 (あいつ、今頃何してるだろうな)
妹友「あれ、今日はお弁当じゃないんだ?」
妹 「何だか作る気力がなくなってね」
0018以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/22(水) 01:08:34.96ID:hoqghPwh0
兄 「んー……」
兄友「いまだに悩んでやがる。もういい加減にさ、思うが侭に行動してみろよ」
兄 「俺はお前みたいに単純じゃないんだ」
兄友「単純でいいじゃないか。何にも行動しないよりは百倍はましだね」
兄 「……」
兄友「……そうやってさ、いつまでもぐちぐち悩んでてるとさ。最後にはどうなると思う?
忘れるんだよ。気合入れて決めたことも、周りが見えなくなるぐらい内に入ったことも。
そうやって日常の中に埋もれていくんだ。まぁそれの方が波風立たなくていいかも知れないけどな」
兄 「お前、結構な詩人だったんだな」
兄友「伊達に文系じゃないぜ。さ、お前はどうする?」
兄 「そうだな……。
どうなるかわからないけど告白してくる」
兄友「んだよ、恋の悩みかよ。マジにアドバイスするんじゃなかったわ」
兄 「少し、助かったよ」
兄友「あーはいはい、さっさと行って来い」
0020以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/22(水) 01:14:16.65ID:hoqghPwh0
妹「ただいまー、って言っても誰もいないと……今日もお母さん達は遅いのかな」
(いつもはお兄ちゃんが帰ってくるのを待つんだけどな。
私も、お兄ちゃんも帰宅部だから真っ直ぐに帰宅。
私は学校が近いから6時に家に、お兄ちゃんは少し遅れて6時20分に。
こんな簡単な日常も消えちゃって、しかもなかなか幸せなものだったのかな)
妹「駄目だこりゃ、頭が乙女過ぎるわ……体育あったしシャワーでも先に浴びよう……」
0022以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/22(水) 01:18:05.27ID:hoqghPwh0
妹(んー、どうしよっかな……思った以上に自分自身が告白に揺れてるな……。
だって、好きなんだもの。しれっと言ったけど、お兄ちゃん以外の男が考えられないんだもの。
はぁ……。自分が異常なのは分かっていたけど、切ないね)
妹「牛乳牛乳っと……。
……これからは、独り言が増えそうだな……」
0024以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/22(水) 01:22:11.46ID:hoqghPwh0
兄「妹、いるかー?」
妹「!? お、お兄ちゃん。どうしたの? 今朝、アパートに帰ったばっかりじゃない?」
兄「どうしても伝えとかなきゃいけないことがあったから」
妹「あ、うん……ちょっと待って。私、今シャワー浴びたばっかりだから着替えてくるね」
兄「いや、すぐに済む。とにかく聞いてくれ」
0026以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/22(水) 01:26:28.75ID:hoqghPwh0
妹(あ、いや、まずいな、これ。お兄ちゃん、いつになく強引だよ……。
困る、困るんだけど、嬉しいよ。どうしよう。
駄目だよ、私達は兄妹なんだよ? 冷静になればわかるでしょ?
私はね、お兄ちゃん。
お兄ちゃんと結ばれる今の嬉しさよりも
お兄ちゃんと別れるであろう未来の痛さの方が、重要なの)
0028以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/22(水) 01:31:32.93ID:hoqghPwh0
兄「妹……」
妹「待って! と、とにかく待ってね、お兄ちゃん?」
兄「いや、もう待たせないぞ」
妹「あぁもう! とにかく一回ブレイクタイム頂戴! ね?」
兄「俺は、兄は、妹の為なら……」
妹「あ、あー…!?」
兄「世界の果てに行っても良いぐらいだ」
妹「きゃー!?
……ん、あれ? どういうこと?」
0030以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/22(水) 01:38:00.74ID:hoqghPwh0
妹「ぜんっぜん、意味が分からないんだけど」
兄「つまりだな、俺とお前は相思相愛な訳だ。
そこで何が問題だと思う?」
妹「兄妹ってこと……」
兄「そうだ。それならば俺達が兄妹と認識できないようなところまで移住しちまおうぜ。
ブラジル辺りなら、アジア人なんて顔の見分けつかないんじゃないか?」
妹「えーっと……続けて」
兄「新天地だよ、新天地。俺はおおっぴらにお前と手を繋いで歩いて生きたいんだ。
日本でできないんなら、どっかに探しに行こうぜ」
妹「……お兄ちゃんって、馬鹿だったんだね……」
兄「けど、本気だ」
妹「あー……うー……普通に告白されるよりも厄介な口説き方だなぁ……」
0034以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/22(水) 01:42:07.48ID:hoqghPwh0
妹「学校は?」
兄「卒業してから」
妹「友達とか皆を放っていくの?」
兄「毎月、手紙を贈ろう」
妹「お母さん達に何て説明するの?」
兄「二人でルームシェアをしながら旅を続けて見聞を深めます」
妹「駄目駄目だよ……お兄ちゃん……」
兄「何がだ?」
妹「あー、えーっと……根本から?」
兄「俺は悩む男だが、吹っ切れると強いんだ」
妹「厄介なことになったなぁ」
0037以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/22(水) 01:46:00.22ID:hoqghPwh0
兄「なぁそろそろ言ってもいいだろ?」
妹「何をよ……?」
兄「妹のことが好きだ」
妹「!?」
兄「ずっとずっと前から好きだった。お前と同じように悩んでた。
きっと前から、自由にお前と何処かへ飛んでいきたかったんだな」
妹「いや、格好いい台詞じゃない……気がするんだけど」
兄「とにかく、俺はお前のことが好きだ。
なぁ、遅れちまったけど。告白、受けてくれないか?」
0038以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/22(水) 01:49:55.42ID:hoqghPwh0
妹「お兄ちゃんって、こんなに強引だったんだね……知らなかったよ」
兄「今まで、こんなに必死になったことはないな」
妹「あ…・・・うー、またそんなこと言うし……」
兄「で、どうなんだ?」
妹「急かさないでよ、私より年上でしょ?」
兄「む、すまん……」
妹「そうそう、少しクールダウンして……」
兄「すー……ふー……」
妹「でね、お兄ちゃん?
不思議なんだけど、馬鹿馬鹿しいお兄ちゃんがもっと好きになっちゃったみたい」
0041以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/22(水) 01:56:03.87ID:hoqghPwh0
兄「ほ、本当か!?」
妹「うん、本当だよ」
兄「そうか、そうかー!!」
妹「ガッツポーズとかしないでよ……恥ずかしい。
それにね、何で告白OKしたか分かる?」
兄「俺が好きだからだろ?」
妹「この人を放っておけないって思ったの」
兄「それはまた……その」
妹「だってね、さっきの告白は何にも解決してないのよ。ましてや私達は日本語しか話せないし。
や、もう無理無理。思いつきで言われても笑っちゃう」
兄「あ……う……ごめん」
妹「それでもね、すっごく私のことを好きでいてくれたんだなー、とか思ったりしたら。
色んな問題を笑い飛ばせる気がしたの、本当、笑っちゃうね」
兄「……褒められてる?」
妹「全然」
0043以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/22(水) 02:03:51.16ID:hoqghPwh0
兄「えっと、とりあえず告白はOKってことでいいんだよな」
妹「何度も言わせないでよ」
兄「す、すまん」
妹「あら、すっかりいつものお兄ちゃんに戻っちゃった。
まだすることがあるでしょー?」
兄「え、まだ何か言わなきゃいけないことがあるのか?」
妹「言葉じゃなくて……ほら」
兄「あ! あぁ!!」
妹「待たせないでよね?」
兄「そ、それじゃあ……」
妹(うわ、私、自分からキスねだっちゃった……馬鹿丸出しじゃない……。
でも、この雰囲気なら許されるような……って、いやいや。やっぱり駄目だよ。 な娘みたいじゃない。
あぁもぅ、何でこんな直前に頭がフル回転するかな。お兄ちゃんの顔が近づいてきてるのに。
目、開けちゃ駄目だよね? 確認したいけど、できないよ。はやく決着つけてよ、お兄ちゃん)
0045以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2009/04/22(水) 02:16:16.71ID:hoqghPwh0
兄「それじゃあするよ?」
妹「ん……」
母「あれ? 兄、あんたアパートに帰ったんじゃないの?
妹も何してんの、シャワーから上がったら早く服を着なさいって言ってるでしょ」
兄「うわぁぁぁ!!」
妹「きゃぁぁぁ!!」
母「なーに二人して飛び上がってんのよ。それより、兄。今日は晩ご飯どうするの?一応作れるけど」
兄「あ、うん! 食べてから帰ろうかな、ははっ!」
妹「わ、私、着替えてくるね!」
兄「おう、しっかり着替えて来い!」
母「何かおかしいわね……あぁ、アイス溶けちゃうわ。冷凍庫冷凍庫……」
妹「……はぁ~……。
あー、っと……これからどうなるんだろう……。ま……なんとかなるかな、ふふ」


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