1: 名無しで叶える物語◆5AHmnFHP★ 2026/02/13(金) 19:42:40 ID:???00
バレンタインは明日ですが、明日はイキヅの1stライブがあるので今日投稿します
お品書きは以下の通り
・ことにこ
・りこまる
・エマしお(悲恋)
・クゥすみ
・ユズミス
・小鈴ハーレム
・はなあき

2: 名無しで叶える物語◆5AHmnFHP★ 2026/02/13(金) 19:44:01 ID:???00
~ことにこ~
「はいっ、にこちゃん」

にこちゃんから貰ったティラミスをひと口分、にこちゃんにお返しする。
子供扱いしたみたいで怒るかな、とも思ったけれど、そんなこともなく素直に食べてくれました。
自分で作ったものながら美味しかったみたいで、口元にチョコパウダーがほんのちょっぴりついちゃったことも気にせず黙々と味わうにこちゃん。
やっぱりにこちゃんってかわいい。アイドルをするために生まれてきたみたい。

「で、何が欲しいのよ」

ぼんやりとにこちゃんを眺めていると、急にそんなことを聞かれました。
やっぱりにこちゃんにはお見通しですよね。
にこちゃんから貰いたいものがあるので、ティラミスをお返ししたこと。ことりはみんなが思っているより悪い子です。
でも、それはにこちゃんが先におねだりしたことなので。

3: 名無しで叶える物語◆5AHmnFHP★ 2026/02/13(金) 19:45:08 ID:???00
「元気、かな」

怪訝そうな顔をされちゃったけど、ことりはお構いなく続けます。

「にこちゃんがみんなから元気をもらったみたいに、私もにこちゃんから元気をもらいたいなって」

バレンタインに贈るティラミスは「私を元気づけてほしい」っていう意味。
ちょっと変わった意味だけど、言い換えればそれは相手が自分にとって元気づけられる存在であるということの証明。
にこちゃんにとって、私たちμ'sのみんなは自分を元気づけてくれる存在だってこと。
それなら、私にとっても。

「にこちゃんがいるから、ことりは元気でいられるんだよ」

アイドルは恋愛禁止だけど、プレゼントならセーフだよね?

チョコパウダーの苦味に包んだ甘い想いをあなたに。

~ティラミス「私を元気づけて」~

4: 名無しで叶える物語◆l4L6xReJ★ 2026/02/13(金) 19:45:43 ID:???00
期待

5: 名無しで叶える物語◆5AHmnFHP★ 2026/02/13(金) 19:46:08 ID:???00
~りこまる~
マルにとって、梨子ちゃんは安心できる人。
インドアで優しくおとなしい、お姉さんみたいな先輩。周りからも、なんだか雰囲気が似てると言われる。
マルは、そんな梨子ちゃんと自然と近くにいたいと感じるようになった。
恋慕とは違うし、尊敬とも……してはいるのだが……どうもそれとも違う、どことなくユニークな感情を梨子ちゃんに抱くようになった。

そんな側にいて安心できる人に渡す、手作りの生キャラメル。

善子ちゃんに聞いたことだけど、近頃のバレンタインは渡すお菓子のそれぞれに特別な意味を持たせているらしい。
例えばカップケーキは特別だとか、マシュマロは嫌悪の証だとか、マルの知らない間にバレンタインはこうも進化していたらしい。未来である。

6: 名無しで叶える物語◆5AHmnFHP★ 2026/02/13(金) 19:47:05 ID:???00
そこで梨子ちゃんに渡したいと思ったのが、あなたといると安心できますっていうメッセージ。
そんなピンポイントなお菓子があるわけないだろうと善子ちゃんと話しながら調べていたら、なんとキャラメルが該当していた。未来である。
かくしてマルは梨子ちゃんのために、生キャラメルを手作りして渡すことにした。

「梨子ちゃん。これ、バレンタインのお菓子ずら」

人によっては決死の思いで緊張しながら渡すであろうお菓子も、この人相手ならそんな肩肘張る必要もない。
いつものように日常的に、それでも気持ち良く話して、渡すことができる。

これは恋じゃない。
だけど、あなたのことを考える時間が、とても心地よいのです。

~キャラメル「安心する存在」~

7: 名無しで叶える物語◆5AHmnFHP★ 2026/02/13(金) 19:48:26 ID:???00
~エマしお~
ハッピーバレンタイン。
世の女性の大半からすればなんとも心躍る響きだろう。
だけど、私からしたらそうではない。
これは、私とエマさんの関係に決着をつけなければならない日。

あの人に憧れを抱くようになるまで、時間はかからなかった。
奔放な姉とは違う大らかで暖かい雰囲気に、自分でもわかるほど急速に惹かれていった。
しかし、同時にそれは叶うことのない恋だとすぐにわかった。
あの人には果林さんがいる。
あの人の庇護欲を満たし、肩を並べて隣に立てるのは果林さんしかいなかった。
それを抜きにしても、あの人は卒業したら祖国のスイスに帰ってしまう。
仮に結ばれてしまったとして、ずっと会えなくなってしまう。

結ばれる見込みも、結ばれた後に幸せになれる見込みもないならば、諦めてしまったほうがいい。
しかし、そう割り切ろうとしても、何もできないまま終わらせるのも嫌という気持ちが邪魔をする。
ならば、せめてあの人のためにできる何かを一つでもいいからしてみたい。それからあの人への想いを諦めよう。
そう思い立って日付を確認したのがバレンタイン近く。
小耳に挟んだバレンタインの小噺を、ここで活かす時と思った。

8: 名無しで叶える物語◆5AHmnFHP★ 2026/02/13(金) 19:49:26 ID:???00
「エマさん。ハッピーバレンタインです」

同好会で彼方さんの作ってきたバレンタインのお菓子パーティーが終わった後、エマさんに個人的にお菓子を渡した。
意味を知らないエマさんは素直に喜んで受け取ってくれた。
ああ、なんて眩しい笑顔。
私はこの人の笑顔に惹かれたのだと実感する。

「そういえば、栞子ちゃん。バレンタインのお菓子っていろんな意味があったよね。マシュマロって、どんな意味だったっけ?」

「…そうなのですか。私はそういった話題に疎いので知りませんでした」

そうなんだあ、と朗らかな笑顔を返すエマさんに、ずきりと胸が痛んだ。
嘘をついたことと、こんなことをお菓子を通じて伝えてしまったこと。
だけど、それでいい。今日の胸の傷も覚悟してきたこと。
無垢な先輩は知らないだろうと賭けて騙そうとした私への罰。
甘んじて受け入れることが、私の覚悟。

バイバイ、また明日。と笑顔で挨拶するエマさんに、私も張り付けた笑顔で手を振り返す。

バイバイ、私の恋心。
私の片想い。

~マシュマロ「関係をすぐ忘れたい」~

9: 名無しで叶える物語◆5AHmnFHP★ 2026/02/13(金) 19:50:33 ID:???00
~クゥすみ~
「すみれ、これやるデス」

そう言って可可が差し出したのは一粒のグミ。
机に添えられた手元には、いかにも近場のコンビニで買ってきた市販のグミのパッケージが置かれていた。
…なるほど、これは確かに。

「バレンタインのグミって、『嫌い』って意味だったわよね」

少しイヤミったらしく言うと、わかりやすくそっぽを向かれた。

誰が言い出したか知らないが、グミは安価でどこででも買えるからか、バレンタインに渡すグミは嫌悪の証という話がついたらしい。
チョコ以外のお菓子にわざわざそんな意味をつけるなんて馬鹿馬鹿しいと思っていたが、なるほどこうやって雑に渡されると確かに間違っても好意は感じられない。
もっとも、こんな態度ならだいたいどんなお菓子でもそうとは感じるだろうけど。

10: 名無しで叶える物語◆5AHmnFHP★ 2026/02/13(金) 19:51:29 ID:???00
「あんた、私のことほんと嫌いよね」

返事をしない可可にさらに詰め寄ってみると、

「わかってるなら、さっさと貰うデス。このグソクムシ」

と、そっぽを向いたままイヤミで返される。

『大嫌いで、大好きデス』

わかってるに決まってるじゃない。
あんなこと言われたんだから。

無言で可可の手からグミを口でひったくり、じっくりと噛み砕いて味わう。
安っぽくわざとらしいフルーツ味の酸味が口に広がる。久しぶりにこんな駄菓子を食べた気もするが、まあ悪い気はしない。

「お返しはグミ3粒でいいわよね」

からかってやると、脛に軽く蹴りを入れられた。

~グミ「嫌い」~

11: 名無しで叶える物語◆5AHmnFHP★ 2026/02/13(金) 19:52:42 ID:???00
~ユズミス~
私達の学校が合併することになり、滝桜の生徒と椿咲花の生徒が交流するようになった。
アンズとルリカさんは、ある騒動を経て仲良くなっていたらしく、今回の合併を二人で嬉しそうにしていた。

私……若槻ミスズは、なんとも微妙な心持ちで今日この頃を過ごしている。
この学校のままが良かったという愛着のようなものはあるが、それでも理事長同士いがみあっていたのが解決したのは良かったとも思っている。
人生経験の豊富な理事長達でも、ああまで頑なになってしまうのだな、と、どこか達観したような気であの和解の瞬間を眺めていた。

閑話休題。
愛着だ因縁だと建前を並べたが、私が何より不安なのが、向こうの生徒と仲良くなれるかどうか。
学校アイドル活動を始めた者同士とはいえ、向こうは元々は学業重視の進学校。
芸能重視だった私達……否、私と馴染めるか、というか、私が向こうに馴染めるか不安でならないのだ。
アンズ曰く「みんないい子だし、勉強の苦手な子もいたから安心だよ」とのことが、あの子の他者評価の甘さはあまり信用ならない。というか、後半部分を聞いてもどう安心していいかわからない。

12: 名無しで叶える物語◆5AHmnFHP★ 2026/02/13(金) 19:54:09 ID:???00
「あの、若槻ミスズさんで合ってますよね?」

不安で考え込んでいると、急に後ろから声をかけられた。
この人は……皇ユズハさんだったか。ルリカさんの幼馴染らしい。
椿咲花の中でも特に礼儀正しく物静かな雰囲気なのが印象的だった。
私とは特に接点がなかったはずだが……いったいどうしたのだろう。

「これ、滝桜さんの人達に渡したくって」

そう言って差し出されたのが、さつまいものマドレーヌ。
綺麗に整えられていて、とても美味しそうだった。

「あの、私で良かったら仲良くして欲しいと思って、渡して回っていたんです。ご迷惑でしたか…?」

不安げな顔でそう尋ねられた。
ああ、そうか。この人も。

「いえ、迷惑なんかじゃないわ。こちらこそよろしく」

この人となら仲良くなりたいわね。
不安だった人同士で固い握手を交わした。

~マドレーヌ「仲良くなりたい」~

13: 名無しで叶える物語◆5AHmnFHP★ 2026/02/13(金) 19:55:18 ID:???00
~小鈴ハーレム~
今日はバレンタイン。
いつもならこんな記念日はチャレンジの一つでもするところだが、それよりも面白そうなことを聞いたので試してみようと思う。

「吟子ちゃん、姫芽ちゃん! バレンタインのお菓子をどうぞっ!」

そんなわけで今徒町が持っているのは飴玉の詰め合わせ。
あれ? キャンデーだったっけ? まあいいや、なんとなく似ているし意味も大体同じだよね。

「嬉しいけど、なんで飴?」

よくぞ聞いてくれました。
これこそ吟子ちゃん達に飴玉を渡したかった理由。

「バレンタインに渡す飴は、『長く関係を続けましょう』って意味らしいんだ」

クラスメイト伝手で小耳に挟んだ話だが、真偽はともかく面白い話だったので乗っかることにした。
もし本当だったらそれでよし、違かったとしてもまあ悪い意味じゃないだろうから大丈夫だと踏んで渡したわけである。だいたい、バレンタインのお菓子にわざわざ悪い意味をつけることなんてないだろう。

「そっか……あんやとね、小鈴」
「ありがとう~」

二人とも喜んでくれた。チャレンジじゃないけど、これはこれで大成功! ということで——

14: 名無しで叶える物語◆l4L6xReJ★ 2026/02/13(金) 19:56:25 ID:???00
貴重なスクミュSSありがとう

15: 名無しで叶える物語◆5AHmnFHP★ 2026/02/13(金) 19:56:29 ID:???00
「姫芽先輩と吟子、ずるい」

どこから聞いていたのか、セラスちゃんが机の下からにょっきり顔を出してきた。

「私も小鈴先輩と末長く続く関係でいたい」

言い方はちょっと不穏だが、セラスちゃんも飴玉が欲しかったらしい。

「抜け駆けとはいただけないな、セラス。私も君と同じ気持ちだというのに」

そんなセラスちゃんの後ろから、いつの間にやら泉ちゃんまで。

「お疲れ様です。…あら、小鈴さん。そんなにたくさんの飴玉、どうしたんですか?」
「おつかれー。…あっ、飴玉だ! 小鈴ちゃん、それ私たちも食べていいやつ!?」
「え、飴玉? どれどれ、どんなやつ?」

あわわ、続いて先輩方もぞろぞろと。
これは…みなさんと長い関係を結ばなきゃいけない流れかも。
でも、これはこれでとってもいいバレンタインって感じです!

~飴「長く続く関係に」~

16: 名無しで叶える物語◆5AHmnFHP★ 2026/02/13(金) 19:57:25 ID:???00
~はなあき~
「玲ちゃん、ハッピーバレンタイン」

そう言って花火から渡されたのは可愛い人形焼き。
バレンタインならチョコレートじゃないのかな、と思ったけど、まあこれも花火らしいといえばらしいかな。
…バレンタインのお菓子といえば。

「バレンタインってお菓子ごとに意味あるんだよね。これはどういう意味なの?」

チョコレートは言わずもがな特別な意味だとして、マカロンが特別だとか、クッキーは友達でいましょうとか。
面倒だけど、だいたいチョコを渡しとけば安牌っていうのは覚えてる。

「それがね、和菓子は基本的にバレンタインで何か意味を持ってるわけじゃないらしいの」

おせんべいは愛が割れるからアウトらしいけどね、とも付け加えられた。それならビスケットやクッキーもダメじゃないのか、と突っ込みたくなったが、空気を読んで言わないでおいた。
でも、意味がないというのもそれはそれで。

17: 名無しで叶える物語◆5AHmnFHP★ 2026/02/13(金) 19:58:08 ID:???00
「なんなら、作っちゃおうか」

「え? バレンタインのお菓子を?」

「ううん、和菓子の意味」

まだ意味がないっていうなら、私達でオリジナルの意味を作っちゃおう。
なんてポルカみたいなことを言ってみたり。
でも、実際それを面白そうだからやろうと考えられるようになったあたり、結構彼女に毒されてきた証拠だろうか。

「例えば人形焼なら、そうだな…」

人形焼。人形のように綺麗に焼いた和菓子。
可愛い?綺麗?不気味?
いや、人形ってもっとこう……。

「あなたが気になります、とか」

それいいね、なんて話しながらその日は花火と一緒に回り道をしながら帰った。

~和菓子「意味はまだないらしい」~

18: 名無しで叶える物語◆5AHmnFHP★ 2026/02/13(金) 20:00:07 ID:???00
以上でSSはおしまいです
蓮はまだにわかなのでキャラの口調とか掴めてるか特に不安です

19: 名無しで叶える物語◆5AHmnFHP★ 2026/02/14(土) 08:12:26 ID:???00
~~
ことり、あんたに渡しとくわよ。
言っとくけど、義理じゃないからね。

花丸ちゃん、これ、ハッピーバレンタインのお菓子。
チョコ、嫌いじゃなかったよね? よかったら受け取ってほしいな。

栞子ちゃん、泣かないで。はい、これどうぞ。
こういう時は、お菓子を食べれば幸せな気持ちになれるんだよ。

可可、これ食べるでしょ。
さっきのグミ3粒は冗談だから。

ユズハさん、バレンタインのお菓子をどうぞ。
チョコが嫌いでなければ受け取ってほしいの。

小鈴。
小鈴ちゃん。
ハッピーバレンタインということで、こちらを受け取ってください。
私達も同じ気持ちだからね。

花火。ハッピーバレンタイン。
意味はあんまり覚えてないけど、とりあえずこれ私とけば安牌だよね?


~チョコレート「あなたと同じ気持ち」~

20: 名無しで叶える物語◆5AHmnFHP★ 2026/02/14(土) 08:14:37 ID:???00
すみません最後のオチになりそうなネタが思いついたので本当にこれが最後です
ご覧いただきありがとうございます

引用元: 【SS】バレンタインよもやま話2026