1: 矢橋P 26/03/28(土) 08:01:59 ID:6m84

この話しは作者がシリーズ化している『ミリオンライブ×パワポケ』シリーズの番外編となります
最新作
https://wktk.open2ch.net/test/read.cgi/aimasu/1746888780/l10

時系列は現行シリーズではなく三作品目である『魔人と呪いの少女』のエピローグから数ヶ月後のお話です

歩「魔人と呪いの少女」 前編 

歩「魔人と呪いの少女」 後編

三作品目
https://wktk.open2ch.net/test/read.cgi/aimasu/1731194028/l10

 
 

2: 矢橋P 26/03/28(土) 08:05:07 ID:6m84
登場人物 


・周防桃子
育の親友。数ヶ月前のイーエスをめぐる事件で歩や朱里達と共に親友を大神から取り返した
事件解決後、普通の小学生に戻ったが育と一緒にヒーロー達の活動に参加している
舞浜歩とは歩がツナミグループのアイドルとして本格的に活動し始めたので直前会う機会が少なくなってしまったものの、連絡のやり取りはしている

3: 矢橋P 26/03/28(土) 08:05:30 ID:6m84

中谷育

桃子と同い年の小学生だが交通事故による影響やパイプドリームの能力により、自分の心を具現化させた『イーエス』を宿している
数ヶ月のリハビリを経て、普通の生活を取り返した彼女が真っ先にやろうとしたことはヒーロー活動であった
イーエスとは和解しておりその能力を存分に発揮することが出来る
普通の世界に戻れるはずの彼女がヒーロー活動という修羅の道に飛び込む理由はヒーロー好きだからでも能力を誇示したいわけでもなく、様々な人間に迷惑をかけたことに対する謝罪とツナミの裏側を知っているがゆえの葛藤の末である

4: 矢橋P 26/03/28(土) 08:05:54 ID:6m84

浜野朱里

歩と共に大神とジャジメントの野望を打ち砕いたサイボーグの女性
当てもなく暮らす野良サイボーグだったが大神環に感化され、大神とジャジメントが合併しますます影響力を強めるツナミに対抗すべくヒーロー活動を再開した

5: 矢橋P 26/03/28(土) 08:06:42 ID:6m84

とある昼下がり






桃子「育ー。そっちは終わった?」

育「うん。だいたいきれいになったよ」

育「今日は風が強いからゴミ拾いも大変だったね。後は帰って集めたゴミの分別をしよっか」

6: 矢橋P 26/03/28(土) 08:07:16 ID:6m84

桃子「そうだね。……ねえ育。桃子達こんなことしてていいのかな」

育「桃子ちゃんはゴミ拾いがきらい?私は体を動かせるならなんだって楽しいけどなぁ」

イーエス「ゴミ拾いをそんな理由で楽しいっていうのは育だけだよ」

桃子(半年以上も寝たきりだったから仕方ないけどね)

7: 矢橋P 26/03/28(土) 08:08:24 ID:6m84

桃子「そうじゃなくて。……明後日でしょ、ツナミの大掛かりな工作活動があるの」

育「歩さんが教えてくれた情報だね。歩さんはもうツナミの内部の人間になったのにわたし達に協力してくれるなんて助かるけど申し訳ないよね」

桃子「歩お姉ちゃんに感謝しないと。だけど桃子達ヒーローはそのことを事前に知っておきながら阻止はせず、民間に被害が出ないように食い止めようとするだけ」

桃子「それに昨日も今日も活動内容はゴミ拾いでしょ。ボランティア活動みたいなことしている余裕あるんだったら対策を練ったり準備を整える時間に回した方がいいんじゃないのかな……」
 

8: 矢橋P 26/03/28(土) 08:09:26 ID:6m84

育「仕方ないよ。ツナミが本気出したらわたし達なんかあっという間に潰されるもん」

育「歩さんが庇ってくれたおかげで今は狙われてないだけなんだから。刺激しないように上手く立ち回らないとね」



桃子「……育ってそういうところドライだよね」

イーエス「……」

育(桃子ちゃんが知らない裏側をわたしは知ってるんだ。ツナミがいかに強大で悪辣なのかというのを……)

9: 矢橋P 26/03/28(土) 08:09:59 ID:6m84





朱里「二人ともご苦労さま」

育「朱里さん!」

朱里「少し休憩にしましょ。瑞希がお茶を買いにいったわ」

※この頃はコードネームが無かったようです

10: 矢橋P 26/03/28(土) 08:12:02 ID:6m84

桃子「……ねえ朱里さん」

朱里「どうしたの桃子。お腹が空いたのかしら?」

桃子「桃子達こんなことしている場合じゃないって思うんだけど」


育「ちょっと桃子ちゃん!」

朱里「……桃子は地味な活動が嫌なの?」

桃子「嫌なわけじゃないの。別にゴミ拾いに反対なわけじゃない」

桃子「だけどもっとやることがあるんじゃない?明後日の夜、ツナミの大規模な工作活動があるんでしょ?だったら……」

11: 矢橋P 26/03/28(土) 08:12:38 ID:6m84

朱里「……あたし達が出来ることといえば周辺地域に被害が出ないように見回ることぐらいよ。準備もなにもないわ」

桃子「何で止めないの!あの日桃子達は大神とジャジメント相手に勝った。あの時に比べればこんなの……」

育「桃子ちゃん!それはさすがに軽く考えすぎだよ」

桃子「育もどうしてそんなに弱腰なのさ。桃子と違って育には力があるのに!」

朱里「……少し話しが必要ね。場所を変えるわ」









 

12: 矢橋P 26/03/28(土) 08:14:26 ID:6m84




朱里「いずれ二人にはしっかり伝えておかなきゃって思っていたの」

桃子「……何の話?」

朱里「”正義”というものについてよ。あたし達、ヒーロー活動行うにあたってとても大事なこと」

育「確かに大事だね」

13: 矢橋P 26/03/28(土) 08:15:55 ID:6m84

朱里「正義という事柄に対して誤解されがちなことが"三つ”あるわ」

育「三つもあるんだ。びっくりー」


朱里「ええ。まず前提条件として軽い質問よ。『正義の反対って何?』」

桃子「正義の反対?それって悪じゃないの」


育「わたし知ってるよ!正義の反対は悪じゃないの、”悪の反対は善”だからね」

朱里「よく知ってるじゃない」

育「えっへん。それでね正義の反対は"別の正義”って聞いたことがある!」

14: 矢橋P 26/03/28(土) 08:17:11 ID:6m84

朱里「悪いけど……その答えは50点ね」

育「ええっ!?わたしはそう聞いたことあるんだけどおかしいなぁ」

朱里「ネットじゃそういう意見もあるけどね。"正義の反対は別の正義”この答えは正義の本質を突いていない」

朱里「だけどまるで的外れってわけでもないから50点ってわけ」

15: 矢橋P 26/03/28(土) 08:18:29 ID:6m84

桃子「それじゃ答えは何なの?」

朱里「正義の反対は”慈悲・寛容”なの」

桃子「慈悲と寛容?」



朱里「そもそも正義とは『人が目指さければならない正しい考え・道理』を指すの」

朱里「だから”正義を行う”ということはその道理を守らせることなのよ」

桃子「だからその反対は慈悲・寛容なんだね」

朱里「そう。正義及び道理とは厳格なもの。それを許すのが慈悲・寛容なのよ」

16: 矢橋P 26/03/28(土) 08:19:45 ID:6m84

桃子「その正義の反対が慈悲・寛容ってのが誤解されている三つのうちの一つ?」

朱里「違うわ。このこと自体はけっこう知られていることだしね」


朱里「問題はここから。その道理というのは一つじゃないの」

朱里「『人を殺しちゃ駄目・他人の嫌なことをしては駄目』ぐらいはだいたい共通しているけどその先はバラバラよ」

朱里「"男女平等”も正しいし"女性は守るもの”も正しいこと」

朱里「"どんな命令にも従う"が正義なら"悪い命令には逆らう”のもまた正義」
 

17: 矢橋P 26/03/28(土) 08:20:37 ID:6m84

育「それってどれが正しいの?」

朱里「どれも正しいのよ。道理に反していなければね」

朱里「正義とは人間一人一人の心の中にあるものだから、100人居れば100通りの正義があることになる」

朱里「それに正義にも浅深があってね。目の前にいる人だけを守れればいいっていう慎ましい正義もあれば、全ての人間を守るという大きな正義だってあるわけ」

育「でもそれじゃ困るよ。何が正しいのかわからなくなっちゃう」

18: 矢橋P 26/03/28(土) 08:22:31 ID:6m84

朱里「だから『法』ってものがあるの。あれはみんなの考え擦り合わせて妥協点を探しながら決める約束事」

朱里「……だけど覚えておきなさい。法の存在意義は"秩序を保つこと”。弱者の味方では決してないわ」

朱里「秩序を保つためなら弱者をバッサリ切り捨てることもある。だから法が絶対正しいとは限らない」

朱里「現にツナミグループがどんなに裏で酷いことをしても問題視されないでしょう?ツナミグループは影響力が大き過ぎて秩序の安定にも一役買っているからね。あれはもう法で裁ける存在ではないの」

19: 矢橋P 26/03/28(土) 09:39:51 ID:6m84

育「そうなんだ……」


朱里「そして大それた正義もあれば"人を誑かす正義”というのも存在するわ」

桃子「正義の意味は人が目指さければならない正しい考え・道理ならそれって人を誑かす正義なんて正義とは言えないんじゃないんじゃないの」

朱里「厳密にはそうなるけどね。だけど正義って多種多様でしょ?そういうのが生まれることもあり得るわ」

朱里「そのような正義を正義の反対だとするならば"正義の反対は別の正義”というのも間違ってはいない。さっき50点って位置づけたのはそういうこと」

20: 矢橋P 26/03/28(土) 09:42:39 ID:6m84

朱里「話をまとめると一つ目の誤認されやすいことは『正義は一つだけじゃなく、たくさんある』ってこと」

朱里「『愛と正義は必ず勝つ!』って聞くと正義というものは絶対的で一つしかないように思えるけど実はそうじゃないのよ」



桃子「……なるほどね」

育「難しいんだね」


朱里「今まで話したことは軽いジャブみたいなものよ。これからもっと掘り下げるつもりだけど大丈夫?難しいなら続きはまた今度にするけど」

桃子「大丈夫だよ。続いて」

育「わたしももっと知りたい!」


朱里「それじゃ続けるわ」
 

21: 矢橋P 26/03/28(土) 09:43:32 ID:6m84

朱里「さて、正義には浅深があるって言ったけど『どうせ正義を心に抱くなら、最も正しい正義を抱きたい』って考える人もいるのよ」

桃子「それはそうじゃない?桃子だってそう思うよ」

朱里「ここで誤解されやすいこと二つ目。『正義の本質は悪を倒すことではない』」
 

22: 矢橋P 26/03/28(土) 09:44:52 ID:6m84

桃子「うーん?そう言われたらそう思うし誤解されやすいってほどでもない気がするけど」

朱里「……これは特に力を得た人間に起こることなの」

朱里「さっきも言ったどうせなら正しさ正義を持ちたいっていうのは言い換えれば"自分の正義を他の人に認めてもらいたい”ってことでもある」

朱里「そのこと自体は悪いことでもないんだけど……問題はその手段を”悪をどれだけ倒したか”と思い込んでしまうこと」

桃子「……」ビクッ

23: 矢橋P 26/03/28(土) 09:46:02 ID:6m84

朱里「悪を倒すことは悪いことじゃない。どんな綺麗事を言っても目の前で悪の行為が行われていながら知らんぷりしていたのならそれは真の正義の姿じゃないからね」

朱里「だけどね。育、桃子。これだけは心に刻みなさい」

朱里「悪を倒すことは正義の正しさを証明するわけじゃないの」
 

24: 矢橋P 26/03/28(土) 09:47:14 ID:6m84

育「…………」

朱里「力を得た人間は正義を振りかざし悪を倒したがる」

朱里「あたしに言わせればね、十の悪を倒すより見知らぬ一人の人間を救うことの方がどれほど大変で素晴らしいことか」

朱里「だけど人間って見知らぬ一人の人間を救うより大勢の悪を倒したがるの。その方が痛快で気持ちがいいし、みんなに賞賛されるからね」

朱里「片や一人でも人を救うことは面倒だし時間もかかる。それに苦労の末ようやく立て直したと思ったら感謝もされなかったってこともあるしね」
 

25: 矢橋P 26/03/28(土) 09:48:35 ID:6m84

育「そっか」

育「よくアニメでやり過ぎちゃって『こんなのが本当の正義か!』ってなるシーンがあるけど……」

朱里「その通り。そういうのはたいがい悪を滅ぼすことに正義の意義を見出してしまった結果」

朱里「藤子・F・不二雄先生の短編に『ウルトラ・スーパー・デラックスマン』って作品があるの。あれがいい教訓よ」

朱里「あたし達もヒーローだけど、”悪を倒す為の組織”にだけは絶対なっちゃ駄目なの」
 

26: 矢橋P 26/03/28(土) 09:50:52 ID:6m84

桃子「だからボランティア活動をしているんだね」 

朱里「そう。そりゃボランティア活動をしておいてあたし達のイメージを良くしておけば、いざって時に活動しやすくなるっていう狙いもあるけどね」

朱里「活動の本質はあくまで人のためになることをすることよ」
 

27: 矢橋P 26/03/28(土) 09:51:05 ID:6m84

朱里「もう一つ覚えておきなさい。あの日確かにあたし達は大神とジャジメントを倒して、もしかしたら世界を救ったのかもしれない」

朱里「だけど、それだからといって偉そうにしちゃダメ。持論だけど普段何もしないくせにごくたまに世界を救う人間より、地味だけど毎日誰かの為に働いている人間の方が断然偉いのよ」

朱里「あたし達はあくまでその人達の為に働かせてもらっているって思いなさい」

朱里「明後日の件だってそう。あたし達がやることはツナミに殴り込みに行ってツナミを倒すことじゃない。少しでも被害者を減らすことよ」
 

28: 矢橋P 26/03/28(土) 09:52:06 ID:6m84

育「ツナミはわたし達よりはるかに強大だしね」

朱里「別に怖じ気づいたわけでもツナミを見逃すわけでもない。いつかはツナミと全面戦争しなきゃいけない日もくるわ」

朱里「でもそれは今じゃない。今はその時まで力を集めないと」

朱里「自身に過信して無謀なことをするより、確実に人々のためになることの方がいいでしょ?」

 

29: 矢橋P 26/03/28(土) 09:52:52 ID:6m84
桃子「……そうだね。桃子が間違ってたよ」

朱里「気にしないで。桃子の気持ちだってわかるわ。本当ならツナミを倒して活動を辞めさせるのが一番だもの」

育「これが朱里さんがわたし達に伝えたかったことなんだね」





朱里「何言ってるの」

育「え?」

朱里「今まで説明した誤解されやすいことは二つ。最後の一つが残っているじゃない」ニコッ

30: 矢橋P 26/03/28(土) 09:53:17 ID:6m84

桃子「ええ……。もうお腹いっぱいなんだけど」

朱里「ここまで来たから終わりまで話すわよ」

育「それほど大事なの?」

朱里「とても大事よ。今までのことがひっくり返るぐらいに」
 

31: 矢橋P 26/03/28(土) 09:55:09 ID:6m84

朱里「正義ってね。見方を変えれば政治家のマニフェストみたいなものなのよ。厳密には違うけど」

育「まにふぇすと?」

朱里「……ごめんなさい。今後活動する上での計画や目標なんかの約束事みたいなことよ」

朱里「ほら、言っているじゃない。『私は〇〇〇をやって参ります』『〇〇〇のために動いています』ってね」


桃子「確かに正義も「私は嘘は悪いことだと思うから嘘つきません!盗みはされた盗まれた人が困るからしちゃダメです」って感じならマ……ニフェスト?ってのに近いかな」

育「でも政治家ってさ、そういう約束をなかなか守らないってママが言ってたよ!困った人達だよね」

 

32: 矢橋P 26/03/28(土) 09:55:43 ID:6m84

朱里「ふふっ」クスクス

育「あれ、そんなにおかしいこと言ったかな」

朱里「育がもう答えを言ってしまったわね」

育「答え?」
 

33: 矢橋P 26/03/28(土) 09:56:18 ID:6m84

朱里「正義はマニフェストに近いものがあるって言ったけど、正義だって……」

朱里「『自分で決めた正義を絶対その通りに守るわけではないでしょう?』」
 

34: 矢橋P 26/03/28(土) 09:57:02 ID:6m84

桃子「え……」

育「そ、そんなこと……」




朱里「あるの」

朱里「どんなに崇高な正義を心に秘めていたとしてもね」

朱里「『それを守らないと意味ないのよ』」

35: 矢橋P 26/03/28(土) 09:57:51 ID:6m84
育「でも!誰かが勝手に決めたことじゃないんだよ!自分の中で作った正義なのに……」

朱里「漫画やアニメの世界じゃそうね。一部の変則的なキャラを除けば正義側として生まれたキャラは自分の正義を最後まで貫く」

朱里「でも現実の人間はね。己の正義を曲げてしまうことだってあるのよ」


朱里「考えてみなさい。泥棒をしてしまった人が居たとして、その人に正義は無かったってこと?それともその人の中の正義では泥棒は罪にはならないってことになっていたのかしら?」

桃子「それは……」

朱里「そんなわけはない。その人だって泥棒は悪いことだと思っていたはず。だけど色んな事情が重なってその人は最終的に自分の正義を曲げたの」

育「待ってよ!それじゃ……」
 

36: 矢橋P 26/03/28(土) 09:59:10 ID:6m84

朱里「そうよ」

朱里「今まで散々、正義の意味だの正義の在り方だのと話してきたけれど」

朱里「ぜ~んぶ意味が無い話だったのよ。だってどんな正しい正義も人間が守らないんだったら意味ないじゃない」
 

37: 矢橋P 26/03/28(土) 11:08:43 ID:6m84

桃子「だったら、今までの話しは何だったのさ!」


朱里「さっきの台詞は嘘よ。誇張が過ぎたわ、ごめんなさい」

育「もーーっ。今回の朱里さんはいじわるだよ……」

朱里「悪かったわ。だけど言葉を悪くしても強調したかったの」

朱里「正義を語る上でとても大事なこと、『そもそも正義は絶対守られるわけじゃない』。これが最後の三つ目」

朱里「そのことを念頭に置かないと一つ目の問題も二つ目の問題も意味が無くなってしまう」

育「そんな、それこそどうすればいいの」

38: 矢橋P 26/03/28(土) 11:09:41 ID:6m84



朱里「……その答えはじっくり考えてちょうだい」


育「ええーーっ!何で教えてくれないの!」

朱里「最後の問題はとても難しい問題。あたしだって完全に納得出来る答えは出せていない」

桃子「朱里さんでも答えがないんだね」

39: 矢橋P 26/03/28(土) 11:10:22 ID:6m84

朱里「答えではないけど例を一つ挙げるわ。さっきの問題の解答として『宗教』というものがあるわね」

育「宗教が?」


朱里「あれも一つの正義。解答として考え出された正義の在り方」

朱里「宗教というのね、人間が正しい道を歩むためにこうしなさいああしなさいとあれこれ人に指示する代わりに信仰者には『幸せ』を提供するの」

朱里「神がどうだのこうだのはあくまで理由付けよ」

桃子「正義側が見返りを与えるってことなんだね……」


育「朱里さんは宗教が正義の完成形だって思っているの?」

朱里「まさか。もしそうだったらこの世界はもっとより良い世界になっているわよ」

桃子「……だよね」

40: 矢橋P 26/03/28(土) 11:12:15 ID:6m84

ガチャ



瑞希「皆さん飲み物を買ってきました」

朱里「ちょうどいいタイミングね。この話しは一旦おしまいにしましょ」







育「なんか最後ははぐらかされちゃったなぁ」

桃子「そうだね」

桃子(正義……か)






 

41: 矢橋P 26/03/28(土) 11:14:35 ID:6m84





瑞希「浜野さん最後の問題ですが……」

朱里「あら、瑞希も聞いていたのね。少し喋り過ぎちゃった」

朱里「あたしだって……あまり偉そうなこと言える立場じゃないのにね」

瑞希「……浜野さんなりに答えがあるんではないのですか」

42: 矢橋P 26/03/28(土) 11:19:28 ID:6m84

朱里「……心を強くするしかないと思う」

朱里「『正義』も『愛』も『欲望』ですらも人の在り方次第で善にもなるし悪にもなる」

朱里「結局、人間の心次第よ。正義を正しく貫くために常に心を磨かなくては」

朱里「でもそれが正解なのか、強くあるべきだとしてどう強くなればいいのか。それはあたしにもわからない。あの二人には自分なりの答えを出してほしいの」

瑞希「そうですね。あの二人は私達の後輩となるのかもしれませんから」








 

43: 矢橋P 26/03/28(土) 11:21:29 ID:6m84

その後しばらくしたのち、周防桃子は自分の限界を感じてヒーローから離れることになる
正義を捨てたわけでも失望したわけでもない。彼女はヒーロー活動だけが正義ではないと理解していた
彼女はアイドルでツナミに抗おうとしたのだ





      終わり
 

44: 矢橋P 26/03/28(土) 11:23:31 ID:6m84
こんな物語性が薄く解説くさいSSを最後まで読んでいただきありがとうございます
この話しはとある方々の 学術アイドルマスター というものに影響されて書いてみたものです
学術というより精神論に近いので趣旨がズレているかも知れませんが


自分は正義という言葉をパワポケで学びました
しかしパワポケでは絶対正しい正義は存在しないという結論でしたね
(だから正義の反対は別の正義も推奨していた)
自分はもう少し掘り下げています

45: 矢橋P 26/03/28(土) 11:27:56 ID:6m84
さて!ここからが本題です!
実はこのSSまがいをわざわざ投稿したのは宣伝の為です!

先立ってとあるBBSでアイマスSS祭が開催され、自分含め素晴らしい方々の作品が5作品も生まれました
実はこのSSはその祭用に一度書いたものを没にしたやつです。没になった理由は……こんな内容はSS祭に相応しくないでしょうね

ここでは珍しいSideMの作品や4ブランド越境のSSもあります
自分の作品はいずれここに投稿する予定なので、どうか自分以外の他の方々のSSを回覧してみてはいかがでしょうか。下にURLを貼ります

46: 矢橋P 26/03/28(土) 11:30:09 ID:6m84
【SS祭企画】アイマスSS祭 煌


①猫柳キリオのアイドル落語「壷算」
http://imasbbs.com/patio.cgi?read=37652#body


②山下次郎「今までよりも、『次』が大事」
https://imasbbs.com/patio.cgi?read=37655


③亜美「へそくり隠し選手権!」【越境双子】
https://imasbbs.com/patio.cgi?read=37656


④一番星にねがいを
http://imasbbs.com/patio.cgi?read=37677&ukey=0&cat=gmas


⑤美也「とある雪の日に」
http://imasbbs.com/patio.cgi?read=37681&ukey=0&cat=ml

 

引用元: 【ミリマス×パワポケ】 桃子「正義ってなんだろう」