1: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 12:59:50 ID:???00
2026年4月6日
蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ 部室


姫芽「今週から吟子部長率いる新体制本格始動だね~」

吟子「なっ!? ……わざわざ言わなくていいから」

小鈴「楽しみだなー、どんな一年になるんだろうね!」

吟子「小鈴まで……」

泉「折角だし、今日は所信表明演説でもしてもらおうか」

吟子「そ、そんなん、しないし!」

2: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 13:00:44 ID:???00
姫芽「でもやっぱり、この一年どういう方針で活動していくのかっていうのを共有するのは大事なことだよね~。ほら、去年の花帆先輩みたいに」

吟子「そ、それは……そうだけど。でも、まだ考え中! ……それに、新入生だって入ってもらわないと困るんだから、そのあとでも」

泉「ふむ、それも一理ある。新入生も含めて全員そろったうえで、改めて認識を合わせることも必要だ。去年に関しては、私もセラスもBGPに依存はなかったけどね」

3: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 13:02:02 ID:???00
吟子「あれ、そういえばセラスはまだ来てないの?」

泉「私に聞かれても。……なにせ、学年もユニットも違うのだから」

吟子「……急に他人行儀じゃない?」

泉「まあ、この一年間、誰がセラスに振り回されるのか、楽しませてもらおうと思ってね」

小鈴「そっかー、セラスちゃん、どこかのユニットに入るんだよね。どこに入るつもりなんだろう」

4: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 13:02:44 ID:???00
姫芽「そうだね~、なんとなくアタシも外から楽しませてもらえそうな気がしてるけど~」

吟子「わからないよ。セラスも、何というか……愉快な曲が好きなところがあるから」

姫芽「まあ、愉快な曲があるのは、実はどのユニットも同じだからね~」

小鈴「でも、セラスちゃんはもう決めているみたいだし、きっと近いうちに教えてくれるよね」

泉「そうだね。こうやって好き勝手言えるのもきっと今のうち、かな」

5: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 13:03:40 ID:???00
セラス「はあっ、はあっ、はあっ……」

吟子「あ、噂をすれば。遅かったね、でもそこまで急がなくてもよかったのに。ちょうど今セラスの話を……」

セラス「はあっ、はあっ……そ、それどころじゃ……」

小鈴「セラスちゃん、どうしたの……?」

セラス「はあっ、はあっ……た、大変なんです……!」

6: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 13:05:01 ID:???00
泉「大変……? 入学式はまだだから、新入生関係ではなさそうだね」

吟子「先輩たちが何かやったとか?」

姫芽「まためぐちゃんせんぱいがバズったかな~。いや、今度はるりちゃんせんぱいかな~」

セラス「違うんです! わたしたちの、バズる場所がなくなっちゃうんです……!」

小鈴「バズる場所が……」

吟子「なくなる……?」

セラス「そうです! スクコネが……スクコネがサービス終了するんです!」

7: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 17:06:37 ID:???00
小鈴「え、ええ~!?」

泉「スクコネが……?」

吟子「それ、本当なの?」

セラス「はい。さっき授業が終わって、日課のネットサーフィンをしていたんですが……」

吟子「……日課?」

姫芽「まあまあ、まずは話を聞こっか(アタシもあまり人のことは言えないし)」

8: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 17:07:43 ID:???00
吟子「……それで?」

セラス「これを見てください」

(お知らせ) 2026/04/06/15:00
【重要】『スクールアイドルコネクト』サービス終了のお知らせ

姫芽「ああ~」

小鈴「そ、そんな……」

泉「『この度、「スクールアイドルコネクト」は、2026年6月30日(火)12:00をもちまして、サービスを終了させていただくことになりました』、か」

吟子「6月30日……猶予は、三か月」

9: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 17:08:07 ID:???00
セラス「というわけなんです」

姫芽「せっかく、新年度、新体制になったから、弾みをつけたいところだったけど」

泉「思わぬ落とし穴だ」

小鈴「これから、どうしたらいいのかな」

吟子「今年度の活動方針がどうなろうと、配信は続けるつもりだったから……」

セラス「そうです、やっぱり配信で見てくれるみんなと一緒に色んなことができるのは、楽しかった」

小鈴「それに、Fes×LIVEもスクコネを使っているから、できなくなっちゃうよ」

10: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 17:09:29 ID:???00
泉「とはいえ……配信手段はスクコネだけではないからね。移行するのは骨が折れるだろうが、無理な話ではない」

セラス「でも……やっぱり、スクールアイドルといえば、スクコネだったんだよ!」

小鈴「スクコネには、たくさんの思い出があるよね」

泉「……そうだね。確かに、大事な場所だった。それは、間違いないことだ」

姫芽「アタシがみらぱに出会ったのも、スクコネの配信だった……」

吟子「それに、スクコネがなくなったら、これまでのスクールアイドルたちが紡いできた歴史も、アーカイブもなくなってしまう」

泉「確かに、アーカイブがどうなるかは、明記されていないが……おそらく、サービス終了と同時に失われてしまうだろう」

吟子「やっぱり、嫌だ。スクコネが、私たちの居場所がなくなるのは、嫌だよ」

11: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 17:10:15 ID:???00
小鈴「うん、そうだね」

姫芽「じゃあ、どうする~? 吟子部長?」

吟子「考えよう。何か、私たちにできることがないか」

セラス「スクコネサ終阻止してみんなハッピー作戦、開始ですね」

小鈴「でも、サービス終了するのは、続けられない理由があるからだよね?」

泉「ふむ、ネット上では、資金繰りが厳しいのではないかという見方が多いようだ。運営会社の決算報告を見ても……それを否定する要素はなさそうだね」

12: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 17:11:15 ID:???00
小鈴「お金……」

セラス「わたしのラブライブ!出場のときとは、そこが違いますね」

泉「あのときは、プレーオフという場はすでに用意されていた。セラスがステージに立っても立たなくても、費用面にはほとんど差がなかったはずだ」

吟子「それでも、あんなに大変だった。花帆先輩が呼びかけて、みんなが協力してくれて、ようやく実現したんだから」

泉「ちなみに、あのときはどれくらいの署名が集まったのかな。私とセラスは当事者ではあったが、署名を集める側ではなかったから、実際の数は知らないんだ」

姫芽「あ~、そっか。……えっと~、だいたいこのくらいだね~」

13: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 19:32:11 ID:???00
泉「……本気で言っているのか? この数が、一人の高校生の呼びかけをきっかけに集まったと」

小鈴「そうだよ! みんなが協力してくれたから、それだけ集まって、ラブライブ!運営にも届いたんだ!」

泉「この一年で分かっていたつもりだが……いや、本当にすごい人だね、花帆先輩は」

セラス「花ちゃんなら……三蓮華なら、今回も何とかできるんじゃないですか?」

姫芽「今回は、流石に三蓮華でも大変だと思うけど……でも、確かに期待しちゃうよね~」

小鈴「うん、先輩たちならって……」

泉「この署名の数やBGPを見ると、あながちありえないとも言えないかもしれない」

14: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 19:33:14 ID:???00
吟子「そうだね……でも」

吟子「先輩たちは、もう卒業したから。……確かにBGPでは、スクールアイドルとして戻ってくるかもしれない。でも、やっぱり! ……今の問題は、今の私たちが何とかしなきゃ……!」

吟子「……と、思うんだけど」

セラス「吟子先ぱ……部長」

吟子「……言い直さなくていいから」

泉「そうだね。吟子部長の言うとおりだ。いつまでも先輩に頼り切りというのも芸がない」

小鈴「徒町たちも、もう三年生だからね! 徒町たちだけで、チャレンジしよう!」

姫芽「早くも……なかなか板についてきたんじゃない? 吟子部長~?」

15: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 19:34:41 ID:???00
吟子「い、いいから! でも、みんな……ありがとう」

セラス「どういたしまして。吟子部長が部長で良かったと思いましたよ!」

小鈴「それじゃあ、運営会社の、財政状況を何とかしないといけないんだけど……」

姫芽「う~ん、具体的に、どれくらいの金額なのかな~」

泉「この手のシステムを継続的に運用することを考えると……恐らくだが、件の署名をしてくれた全員から一定額の寄付を集めたとしても、ようやくスタートラインというところではないかな」

吟子「……そ、そんなに?」

姫芽「これはちょっと、作戦を練らないといけなさそうかも~」

16: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 20:08:53 ID:???00
……

姫芽「こんなときにゴメンだけど、アタシはゲームの世界大会に出てくるよ~」

吟子「うん、それはいいと思う。元々の活動を犠牲にしたら意味ないから」

姫芽「ありがと。日本で開催されるのもめったにない機会だからさ。それでね、もし……仮になんだけど、優勝できたら、賞金がね……十億円なんだ~」

セラス「そ、そんなに……!?」

小鈴「世界大会って、すごいんだね」

泉「ゲーム大会というのもすっかり一大イベントになったようだ」

吟子「優勝したら姫芽がそれだけもらえるの?……え? 姫芽、まさか……」

姫芽「うん。……もちろんチーム戦だから、全額入るわけじゃないんだけど、それでもアタシの分を融資したら、少しは足しになるかな~、なんて」

17: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 20:09:21 ID:???00
小鈴「姫芽ちゃん……」

吟子「でも、それは姫芽のものでしょ。そんなことまで、しなくていいのに……」

姫芽「アタシが、今そう使いたいと思ってるんだ。ゲームと同じくらい、大切なスクールアイドルのためだから」

姫芽「とはいえ、優勝できる確率は、実際のところ高くはないから、取らぬ狸の皮算用だけどね~」

小鈴「ううん、姫芽ちゃんならできるよ! 頑張って!」

姫芽「ありがとう、小鈴ちゃん。まあ、期待しないで待っててね。あ、それから、スポンサーの人と話す機会があったら、ちょっとそっち方面からもお願いしてみようかな~」

セラス「はい、よろしくお願いします!」

18: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 20:10:07 ID:???00
……

姫芽(さ~て、いよいよ決勝! ゲームも楽しむ! スクールアイドルも楽しむ! そのためにも……やるぞ~!)

姫芽(ゲームのためだけじゃない、それ以外のものも背負って戦うって、正直ビビるけど……でも、燃えるぜ!!)

姫芽「うおおおお~!!」

19: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 20:12:28 ID:???00
……

セラス「慈先輩って、どれくらい稼いでいるんでしょうか」

小鈴「この間の曲で? うーん、億バズって言ってたから……結構すごい?」

吟子「でも、本人には一再生あたり一円も入らないんじゃない?」

姫芽「そうだね~。すごい金額だと思うけど、スクコネを救えるほどかというと、どうかな~」

泉「先輩に融資を頼もうという狙いかい?」

セラス「違うよ。まあ、そりゃあ私たちの活動の中で、融資したいって思ってくれたなら、ありがたいことだけど……わたしたちの力でなんとかするって決めたんだから!」

吟子「じゃあ、どういうつもり?」

セラス「わたしが、スクコネでバズります」

20: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 20:13:21 ID:???00
泉「ほう、それで?」

セラス「スクコネは、バズっても配信者側には収益化手段はないけど、運営側には利益があるはずだよね」

小鈴「広告収入とかは、あるはずだね」

セラス「だから、わたしが億バズ……いえ十億バズして、運営に利益をもたらします」

姫芽「なるほど~」

泉「真っ当な手段ではあるが、バズる算段はついているのかな?」

セラス「それは……まだだけど。でも、新曲を、じゃんじゃん投稿するから! しかも、バズ狙いのイケイケな曲を!」

吟子「狙ってバズるのは、大変だと思うけど……でも、いいと思う。きっとセラス自身のためにもなるよ」

セラス「はい、やります。このセラス・柳田・バズ請負人フェルトが、やってみせます!」

21: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 20:20:17 ID:???00
……

小鈴「すごい! すごいよ! セラスちゃんの動画がスクコネの一位から三位までを独占だよ!」

吟子「本当に!?」

姫芽「やるね~、せらりん」

セラス「どうですか。私にかかれば、こんなものです!」

泉「それで、再生数はどれくらいなのかな?」

22: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 20:20:45 ID:???00
小鈴「あ、その……一位の動画で、一千万再生いきそうなくらいかな……」

吟子「あ……」

姫芽「うん、それでも十分すごいんだけどね~」

泉「ただ、目標には遠い、か。どうするセラス、もうお手上げかい?」

セラス「まだできる! これで下地を作っておいて、次こそ本命の大バズり動画を用意するんだから!」

23: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 20:22:03 ID:???00
……

小鈴「徒町には、どうしたらお金が稼げるかって、わからないんだ」

吟子「それは、私も一緒だよ。あんな、途方もない金額」

小鈴「でもね、一歩ずつでも、全然届かなくても、それでもチャレンジしてみようと思うんだ」

泉「それでこそ、小鈴さんだね」

姫芽「それで、何から始めるの~?」

小鈴「うん、やっぱり多くの人に使ってもらえたらいいのかなって思って、みんなにスクコネをダウンロードしてもらおうかなって考えてるんだ」

24: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 20:22:36 ID:???00
セラス「なるほど……利用者が多ければ、その分収入も増える、ということですね」

小鈴「だから、まずは近くのみんなにお願いしてくるよ!」

吟子「うん、頑張れ小鈴」

小鈴「ありがとう。頑張るぞー、ちぇすとー!」

25: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 20:25:00 ID:???00
……

小鈴「——というわけでね、周りの人にダウンロードしてもらえるように、頼んで欲しいんだ」

広美「さすが師匠だぜ。自らの力で道を切り開く、これが徒町小鈴なんだよな。な?」

広美の友達「まあ、友達とかに頼んでみるよ。私たちはもう入れてるしね」

小鈴「うん、ありがとう!」

26: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 20:26:03 ID:???00
……

れいか「市場にも、まだ入れていない人がいないか、声かけてみるわ」

小鈴「れいかさん、ありがとうございます!」

れいか「それから、旅行中に出会った人たちにも連絡してみようかしら。日本以外にはまだあまり広がってないと思うし」

小鈴「すごいです! そしたらきっともっとたくさんの人に使ってもらえます!」

れいか「まあ、私の旅道楽も無駄じゃなかったってことね!」

27: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 20:28:04 ID:???00
……

泉「小鈴さん、これを見てくれ」

小鈴「どうしたの、泉ちゃん。……ええと、スクコネ、1500万ダウンロード突破!?」

姫芽「おお~、やったね~」

小鈴「こんな状況でも、ダウンロード数は増えてるんだ!」

セラス「きっと小鈴先輩の活動も、一因ですね」

28: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 20:28:39 ID:???00
小鈴「うん、そうだったらいいな。……でも、実際どれくらい増えたんだろう」

吟子「それは……」

泉「……1400万ダウンロードが一昨年の5月、だそうだ」

小鈴「二年で、一割未満……」

セラス「それでも、増えてるんだから、少しは……!」

吟子「うん、一歩ずつでも、前に進む、でしょ?」

小鈴「……うん! まだまだ頑張るぞー! ちぇすとー!」

29: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 20:29:17 ID:???00
……

吟子「アプリの運営って、どういうお金がかかるのかな」

小鈴「うーん、人件費とか?」

姫芽「サーバ代とか?」

吟子「そっちを減らすことって、できないのかな」

泉「なるほど、収入を増やすのではなく支出を減らす、財政健全化には有効だ」

30: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 20:30:09 ID:???00
セラス「泉はプログラミングにも詳しいでしょ? 何か案はないの?」

泉「そうだな……通信量やデータの保存、保守の方法などの改善が考えられるが……」

小鈴「られるが……?」

泉「大昔ならいざ知らず、現代のシステムにおいて、外部の一個人が改善できるレベルのものがあるかというと……」

セラス「いうと……?」

泉「そんなシステムを使っていたとしたら、サービス終了するのも必然だね」

姫芽「まあ、そうだよね~」

泉「一応、その方向でも対策を考えてみよう。うまくいく保証はないが」

吟子「ありがとう、泉」

泉「私もできることをせずに終わるのは、悔しいからね」

31: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 20:31:56 ID:???00
……

泉(とはいえ、外部から改善点を見つけるのは簡単ではないね)

泉(まずは、使用してみて、通信のタイミングや速度を確認)

泉(次に、動画の時間あたりの容量は……)

泉(アップデートの頻度から、開発・保守チームの規模も予想できる、か)

泉(あとは、それらをもとに改善点をまとめる)

泉「しかし、全て推測に過ぎないのが痛いところだな」

泉(これを受けて、多少内情を教えてくれればいいのだが、相手は企業だ。そううまくはいかないだろう)

泉(ハックして、内部資料を参照・編集する、というわけにはいかないからね。どうしたものか……)

32: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 20:33:00 ID:???00
……

吟子「私は、出資してくれる企業や個人がいないか、当たってみることにするよ」

泉「私たちが稼ぐより、その方が現実的だね」

吟子「それがなかなか見つからないから、現状こうなっていると思う。だから、これもきっと簡単じゃないんだろうけど……」

吟子「でも、きっとこれは私がやるべきことだから……!」

姫芽「そっか~」

セラス「まずは吟子部長にお任せしますか」

33: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 20:33:19 ID:???00
小鈴ちゃん「どういう人たちに話をしに行ったらいいのかな」

吟子「うん、まずは配信でみんなに呼びかけてみる。それで、連絡をくれた人がいたら、個別に話を聞きに行こうと思う」

泉「なるほどね。配信文化を守るため配信を使う。おあつらえ向きじゃないか」

吟子「その次はStarring Bloomに協力してくれた人たちとか、それも駄目なら……飛び込みに近いことになるのかな」

姫芽「それはアタシたちも協力するよ~」

セラス「はい、さすがにそこまで一人でやるのは大変ですからね」

吟子「ありがとう。じゃあ、今度の雑談配信の時間でお話をさせてもらって……そこからスタートだね」

34: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 20:35:07 ID:???00
……

吟子「あの、今日は皆さんと雑談配信をさせていただこうと思っていたのですが、どうしてもお伝えしたいことができたので、お時間をいただくことになりました」

吟子「はい……はい……『なんでも話して』。はい、ありがとうございます」

吟子「……正直なところ、私たちが口を出すことでも、私たちがどうこうできる問題でもないのかもしれません。それでも、何もせずにはいられないんです」

吟子「私たちの、大切な場所が失われてしまう。そんなときに、何かできることはないか、考えたいと思っています」

吟子「みなさんも、もし同じ気持ちになってもらえるなら、私たちに協力してほしいんです……!」

35: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 20:36:40 ID:???00
……

2026年6月29日20:55

泉「さて、名残惜しいがそろそろお別れの時間のようだね」

セラス「みなさん、これまで応援ありがとうございました」

姫芽「次の場所でも、またよろしくね~」

小鈴「引き続き、何卒よろしくお願いします!」

吟子「それでは、終わりますね。本当に、ありがとうございました……ポチ」

36: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 20:37:33 ID:???00


姫芽「ふう、お疲れさま~」

セラス「無事終わりましたね。……最後の、配信」

小鈴「そうだね。終わっちゃったね」

泉「スクコネが使えるのも、あと15時間というところか」

37: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 20:38:25 ID:???00
セラス「駄目……でしたね」

吟子「うん」

姫芽「まあ、もともと無茶なことをやろうとしてたのはわかっていたけど、ね」

吟子「うん」

泉「そもそも、私たちが手を出してなんとかできる領分ではなかった」

吟子「うん」

小鈴「終了前に、蓮ノ空の分だけでもアーカイブを保存できたのは良かったね」

吟子「うん」

38: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 20:39:27 ID:???00
吟子「でも、さ……」

吟子「頑張ったけど、それでも……駄目だった。大切な場所を、守れなかった」

吟子「悔しい……悔しいよぉ……」

姫芽「吟子ちゃん……」

吟子「私たちでやるなんて言わずに、先輩たちの力を借りたら、なんとかなってたのかな? 私たちにだってすごいことができるなんて勘違いしなければ良かったのかな?」

泉「そんなことは……」

吟子「わかる、わかってるよ。でも! ……本当に、私たちが選んだのは、一番いい方法だったのかな……」

40: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 20:41:21 ID:???00
セラス「うぅ……ぐすっ……吟子、部長! 何メソメソしてるの!? まだ、終わりじゃない!」

吟子「……メソメソしてるのは……セラスのほうでしょ」

小鈴「……終わりじゃない、って?」

セラス「スクコネは終わりますけど……でも、終わったからって終わりじゃない! 瑞河だって、Edel Noteだって……終わっちゃいました。でも、だからって、私たちの中から何もかもなくなったわけじゃありません」

泉「……そうだね。瑞河の日々も、Edel Noteの熱も、確かに私の中にある」

姫芽「瑞河みたいに、復活! なんてこともあるかもだしね~」

吟子「そういう経験をしてきたセラスが言うと……説得力があるね」

41: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 20:42:39 ID:???00
セラス「それに、私たちだって相当すごいことしましたけど?」

セラス「吟子部長は何だかんだ一千万円以上集めたし、姫芽先輩も同じくらいの額を個人でポンと出して」

姫芽「準優勝だったから、目標額よりはだいぶ少ないけどね~」

セラス「小鈴先輩はユーザ数100万人増、泉はなんかインターンみたいなことし始めるし」

小鈴ちゃん「えへへ……多分徒町だけの力じゃないけど」

泉「今更どうこうできる状態ではなかったけど、あれはあれでなかなかいい経験になったよ」

セラス「そして私は、なんと『合計3000万再生』! これが大したことじゃないなら、一体なんなんですか!?」

42: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 20:43:41 ID:???00
吟子「そう、だね……」

セラス「だから、胸を張ってください。わたしたちの、部長」

吟子「……うん、わかった。……ありがとう、セラス」

セラス「……わたしたちの代表が、そんな八の字眉毛してたんじゃ、困りますからね」

吟子「だから、それはセラスでしょうが」

セラス「ふん、どうでしょう。わたしはこ~んな眉毛には、しようとしてもできませんからねー」

吟子「あんたねー」

セラス「きゃー! パワハラ、パワハラです! 最後の最後にこの姿を配信してやる!」

吟子「セラス!」

43: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 20:44:08 ID:???00
……

吟子(こうして、私たち106期体制の最初の挑戦は失敗に終わりました)

吟子(それでも、胸の中に確かに残る大切なものをなくさずに、また前に進んでいきます)

吟子(それが、私たち蓮ノ空の女学院スクールアイドルクラブだから……)

44: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 20:45:07 ID:???00
……

小鈴「あ、見て見てみんな! お別れの、スペシャルムービーだって!」

セラス「あ、ラブライブ!も、BGPも映ってます!」

姫芽「これだけの動画、よく用意できたね~。作るのも結構大変だと思うけど」

泉「存続には至らなかったが、私たちの活動も、まったくの無駄ではなかった、ということかな」

吟子「うん、きっとそう。……そうだと思いたい。最後に、お別れを言う助けくらいには、なれたんじゃないかな」

45: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 20:45:28 ID:???00
-スクールアイドルコネクト-
明日からも素敵なスクールアイドルライフを。

46: 名無しで叶える物語◆Ra6HZRjm★ 2026/04/07(火) 20:45:41 ID:???00

おわり

引用元: 【ss】セラス「大変です! スクコネがサービス終了するって!」