1: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:00:00 ID:???00
スタ…スタ…

セラス「お腹すい、た……」グゥゥ

セラス「うぅ……こんな時間になるまで、自室で第2回まねっこドーブツの種類調査なんてやるもんじゃなかった……!」グゥゥ

セラス「まだ作業は途中だから、食べちゃったら意味ないし……これはもう、空腹を抑えるべく盗み食いするしか(?)ない!」

スタ…

セラス「……さーて、と。そろそろラウンジに着く頃だから、冷蔵庫を漁って何か料理を…………あれ?」



「──いらっしゃい、セラスちゃん!!」


セラス「!? そ、その声は!!」クルッ


ザッ…



─ババーン‼︎


小鈴「さや処ならぬ──『徒町食堂』にようこそー!!!」

2: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:01:00 ID:???00
セラス「?? えっ、徒町……食堂……!??」

小鈴「うん! と言っても当店は、セラスちゃんが初めてのお客さん、なんだけどね!」フフ

セラス「初めての……お客? ですか? そ、それは一体……」グゥゥ

小鈴「……! ふふっ、セラスちゃん、お腹の音」クスッ

セラス「あっ、これは……その……//」グゥゥゥ

3: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:02:00 ID:???00
小鈴「多分だけど、セラスちゃん、夜中にお腹がすいたからこの厨房に来たんだよね? もしかして盗み食い?」

セラス「そう……ですね。まぁ盗み食いは蓮ノ空の伝統なんで」ドヤ

小鈴「悪い伝統だ……。でもそっか、それなら、セラスちゃん!」


小鈴「徒町が──『徒町食堂』として、セラスちゃんに特製お夜食を作るよ!!」グッ


セラス「!?」

4: 名無しで叶える物語◆EwAAGF8w★ 2026/06/05(金) 20:02:28 ID:???00
かわいい
期待

5: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:03:00 ID:???00
セラス「えっえっ、お夜食を……わたしの大好きな小鈴先輩が、小鈴先輩の大好きなわたしの為に!? 嬉しいですけど、いいんですか!?」

小鈴「うん、もちろん! 徒町も今まで、よくこういう時間に盗み食いしてたけど、先輩も卒業してもう怒られることはないだろうし」

小鈴「今度はセラスちゃんも“共犯”、なんてどうかな?」クスッ

セラス「こ、小鈴先輩……!! このセラス柳田腹ペコフェルトで良ければ、ぜひ!!!」グゥゥ

小鈴「ふふっ。ありがとう、セラスちゃん! ……という訳で!」バッ

小鈴「深夜限定、徒町食堂! 本日のメニューは──」




小鈴「 オムライス!! 」バッ

6: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:04:00 ID:???00
セラス「オム、ライス…………あのトロトロの卵とケチャップの風味が食欲をそそる激ウマ料理の……??」

小鈴「凄い、全部説明してくれてる……そう、そのオムライス!」

セラス「なるほど……。……なんだか、夜中に食べるには結構ガッツリした料理ですね?」

小鈴「! あー……えっと、それはその……」ゴニョゴニョ

セラス「……? 小鈴先輩?」

小鈴「そう……だよね。深夜の時間帯だし、豆腐とかヘルシーな食べ物でお夜食を作る方が良いとは徒町も思うんだけど……」ウーン

セラス「え、あ、いや。深夜にオムライス、別に大丈夫だと思いますよ? 泉なんて夜にギフトで貰ったレトルト牛丼食べてますし」

小鈴「それは…………流石に泉ちゃんの食生活が心配かも……!」

7: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:05:00 ID:???00
小鈴「まぁ、その……」コホン

小鈴「徒町がどうして、オムライスにしようと思ったのか。……その理由は、ちゃんとあってね」

セラス「? 理由、ですか?」

小鈴「……、……うん」

小鈴「実は……その、徒町はこれでも、あの尊敬すべきさやか先輩に、卵焼きに始まる様々な卵料理の極意を教わること2年……」

小鈴「その中でも、卒業する前のさやか先輩に徒町が直接振る舞ったことのある料理が──“オムレツ”、なんだ」

8: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:06:00 ID:???00
セラス「オムレツ……? って、オムライスの元になった、卵だけの料理ですよね。あれはあれで美味しい……」ゴクリ

小鈴「平たく言えば多分そう、かも? それをアレンジしたオムライスを、徒町はたまに作っていたんだけど」

小鈴「……一人で食べてると徒町、先輩がもういないことを実感して、だんだん寂しくなってきちゃってさ。すっごく困ってたんだ」

セラス「!」

小鈴「だから、その、セラスちゃんがよければ……」

9: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:07:00 ID:???00
セラス「小鈴先輩…………」

セラス「…………分かりました!」ガタッ

セラス「この──セラス柳田腹ペコフェルト、小鈴先輩の為ならオムライスなんて3合くらいペロリと食べてやりますよ……!」ニヤッ

小鈴「!? そ、そこまではダメだよ、セラスちゃん!?」

10: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:08:00 ID:???00
────

──

セラス「小鈴せーんぱい。これで、材料は全部ですか?」

小鈴「うん! 一応、今は夜遅くだからほんの少しだけ控えめに、ね」クスッ

セラス「ほうほう……卵と、みじん切りされた玉ねぎと、鶏むね肉ですね。あと、これは…………バター?」サッ

11: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:09:00 ID:???00
小鈴「そう! オムライスの中身は、ケチャップライスじゃなくてバターライス? にしようかと…………って、あ、そうだ!」パン

セラス「? 小鈴先輩?」

小鈴「セラスちゃん! もしも食べきれず残ったら、明日のお昼もこのオムライス、食べちゃおうよ! お弁当に入れてさ!」ニコッ

セラス「!!? い、良いんですか!??!!(深夜なので小声)」

小鈴「もちろん! よーし、オムライス作り、頑張るぞー、ちぇすとー!!(小声)」グッ

12: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:10:00 ID:???00
小鈴「──さて、まずはオムライスの中身、バターライスから!」

セラス「いきなりバター……カロリーが高そうですね、小鈴先輩」

小鈴「うぐっ……それはまぁ、今だけは目をつぶって……」

スッッ…

セラス「! おおっ、小鈴先輩が…………包丁を手に取ったぁ!」

小鈴「じ、実況されると少し恥ずかしいなぁ……」

トントン…

13: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:11:00 ID:???00
小鈴「最初にこうやって……鶏むね肉を、ひと口大に切ります!」

トントン…スッ…

セラス「ふむふむ……」ジー

小鈴「……えっと、セラスちゃん? そんなに熱心に眺めてるけど……徒町の料理してるところなんて見てて面白い?」

セラス「! それはもう、もちろんですよ小鈴先輩!」コクコク

セラス「なにせ、もう既にすっごく手際がいいですし……! 料理に慣れてる人みたいで、見ていて落ち着きます」ジー

小鈴「……!」

小鈴「…………そう、かなぁ? でも、さやか先輩は徒町の百倍手際がよかったよ!」ニコニコ

セラス「この百倍だとさやか先輩は人間じゃないのでは……??」

14: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:12:00 ID:???00
スッ…

小鈴「で、全部切ったら……お肉に胡椒を振って、よく馴染ませる!」サッサッ

セラス「アイウォンチュ、ミートの臭みは恋の胡椒で消して~♪ ですね」フフン

小鈴「その歌詞通りだと、鶏肉版の『チリコンカン』ができちゃうね……。……っと」スッ

カチャ

小鈴「油を引いたフライパンに、今の鶏むね肉を投入して……皮目の方から焼きます!」サッ

15: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:13:00 ID:???00
ジュージュー…

小鈴「そして、軽くお肉の色が変わってきたあたりで……」スッ

ザッ…パラパラ…

小鈴「予めみじん切りしておいた玉ねぎをあわせる! ホントはにんにくもあったほうが美味しいんだけど、今は夜だから無し!」バッ

ジュー…ジュワァァ…

セラス「! も、もうすでに美味しそう……! 食べたい……」ジー

16: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:14:00 ID:???00
小鈴「ふっふっふ……まだ食べちゃダメだよ、セラスちゃん!」バッ

小鈴「ちゃんと鶏肉に火が入って、玉ねぎが透明になる頃合いで──フライパンにバターを入れて、溶かす! やぁ!」バッ

ジュー…パチ…ッ‼︎

セラス「!? はわわっ、な、なんて美味しそうな香ばしいかおり……!! 深夜にこれは危険すぎますよ、小鈴先輩!」パァァ

小鈴「ふふん、このオムライスの真髄はここから! ──真っ白ごはんを、さらに投入!」ザッ‼︎

17: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:15:00 ID:???00
ジュワッァ…パラァ…‼︎

セラス「わ……わ、こんどは凄い熱気が……!! 米が、パラッパラに炒められていく……!!」

サッサッ…

小鈴「こうしてご飯を炒りつけて、塩と胡椒で軽く味付け!」

小鈴「で、全体にバターが充分行き渡ったら火から下ろす! あんまり炒めすぎない方が美味しく仕上がるよ!」サッ

カチャ…



小鈴「これで──バターライス、出来上がり!」ババーン‼︎

18: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:16:00 ID:???00
セラス「わぁ……すっごく美味しそう……ッ!!! さ、流石です、小鈴先輩!!! わーわー!!」パチパチ

小鈴「えへへ、ありがとう!」ニコッ

小鈴「さて……このバターライスはお皿に盛って、次はもう一つ、フライパンを用意!」サッ

小鈴「夜だし失敗したくないから、今回は包むタイプじゃなくて上に乗せるタイプで! 作る為の材料は……もちろん、これ!」

ババーン‼︎

小鈴「Lサイズの、とっても新鮮で大きな“卵”! これで、バターライスの上に乗せる──半熟卵焼きを作るよ!」

19: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:17:00 ID:???00
セラス「卵焼きですか……えっ、しかも、半熟……!?!?」ゴクリ

小鈴「うん! 大きな卵を使えば卵白が多い分、卵焼きが半熟でトロトロになるんだって! さやか先輩が教えてくれたんだ」クスッ

セラス「なんと……! それはあまりにも“本質”情報!!!」ガタッ

小鈴「ふふ、という訳で、まずは!」

スッ…

小鈴「──卵を、割ります!!!」

トントン…

パカッ

小鈴「割りました!!!」フフン

セラス「!? 早業……」

20: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:18:00 ID:???00
小鈴「ボウルに割った卵液には、まず牛乳を少し加えます! そして……」サッ

小鈴「あとは、底を叩くようにいーーーっぱい混ぜる!! こうやって混ぜると、ふわっふわになるんだ!」シャカシャカ

セラス「ほう。ふわっふわ……ですか?」

小鈴「うん! あ、でも、泡立てすぎるとコシが弱くもなるそうだから程々に……」カチャカチャ…

セラス「わぁ……一生懸命混ぜてる小鈴先輩も可愛い……!」ジー

21: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:19:00 ID:???00
チチチ…

小鈴「それから……強火で温めたフライパンに、油を敷いて……」スッ

小鈴「混ぜ終わった卵液を、流し込む!」

ジュゥゥ…‼︎

セラス「! こ、この油が弾ける音いいですよね、小鈴先輩……! 深夜の背徳感も相まって、音だけでお腹が空いてしまう……!!」グゥゥ

小鈴「ふふっ。分かる、分かるよ……セラスちゃん! 盗み食いにきた徒町も、この音によく胃袋をやられてたから……」クスッ

22: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:20:00 ID:???00
スッスッ…

小鈴「そしてフライパンを前後にゆすりながら、手早く卵液をかき混ぜて……卵“さん”の、表面を焼きます!」

セラス「今までは卵(敬称略)だった……??」

ジュー…‼︎

小鈴「で、中がまだ半熟の状態で、火を止めて素早く下ろす!」サッ

セラス「! わぁ、さすが小鈴先輩、手際がいい……美味しそう……!」ジー

小鈴「この卵焼きを、その折り目は上にした状態で、バターライスに被せるように丁寧に乗せて……」スッ

小鈴「包丁で切って、さらに半熟卵を広げる!」

フワァァァ…

セラス「──!!! な、なな、なんということでしょう! 綺麗な黄色の卵焼きが……とろっとろで、美味しそう!!!!(小声)」

23: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:21:00 ID:???00
小鈴「最後、仕上げには、真っ赤な情熱ほとばしるトマト♪ ……から出来てるケチャップをいーーっぱいかけるよ!」

セラス「! ケチャップの赤と卵の黄色……ふふ、良い色の組み合わせですね」

小鈴「あははっ、確かに! 徒町とセラスちゃんの色だもんね」クス

コトッ…

小鈴「さて! と、いう訳で……」




小鈴「お夜食の──『徒町食堂』オムライス、完成~!!」ババーン‼︎

24: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:22:00 ID:???00
セラス「美味しそうー!! わーわー!!!」パチパチ(回転拍手)

小鈴「さ、セラスちゃん! 冷めないうちに食べて食べて!」ニコッ

セラス「もちろんですお任せください、小鈴先輩! 今のわたしは腹ペコなんで、めっちゃガッツリ食べますし……それに!!!」

セラス「このセラス柳田リリエンフェルト──小鈴先輩の料理、豊富な語彙で食レポし尽くしてやりますよ……!!!!」


小鈴「食レポ……? 嬉しいけど、今は夜だから一応静かにね?」

セラス「えっ」

25: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:23:00 ID:???00
小鈴「? セラスちゃん?」

セラス「そ……そんな殺生な……!」プルプル

小鈴「そこまで!?」

セラス「だって、小鈴先輩の激ウマ料理をわたし柳田リリエンフェルトの、この弁舌で表せないなんて……! 世界の損失ですが!?!」

小鈴「そ、そんなに……かなぁ??」

セラス「──あっ! 静かにしていればいいなら、“脳内”での食レポならOKでは??! いいですよね小鈴先輩!?!?」ガタッ

小鈴「えっ? た、たぶん……??」

26: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:24:01 ID:???00
セラス「ふぅ……」

セラス「…………では、早速」ジー

小鈴「う、うん…………思った以上にセラスちゃんが真剣そのものだから、徒町まで緊張してくる……」ドキドキ

セラス「…………」

セラス(まずは、ケチャップがかかっていない部分から……)

スッ…

27: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:25:00 ID:???00
セラス(熱々ご飯の上に覆い被さっているのは、半熟とろっとろの卵)

セラス(これを、スプーンを使ってゆーっくり割っていくと……)

ホカァァ…

セラス「……!!!!」

セラス(なんと! 急に!! ──バターの香ばしいかおりが!!!)

28: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:26:00 ID:???00
セラス「っ……」ゴクリ

セラス「い、いただきます──!!!!」パクッ

小鈴「……、……ど、どうかな?」ドキドキ

セラス「──!!!」パクッ





セラス「美味、しい……!!!!!」パァァ

29: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:27:00 ID:???00
小鈴「……! わぁ、良かったぁ……!」ニコニコ

セラス「と言うかこれ、美味しすぎて…………スプーンが止まらないですよ、小鈴先輩……!!!!」パクパク‼︎

セラス(──バターが効いて塩気もある、ふっくらツヤッツヤのお米は、出来たばっかのほっかほか!!!)

セラス「……!!」モグモグ

セラス(熱いっ……でもそれが相乗効果でさらに美味しい……)ハフッハフ

30: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:28:00 ID:???00
セラス「……ッ!」パクパク

セラス(噛み締める度に広がるのは、ジューシーな鶏肉の旨味ッ! 優しい玉ねぎの甘みは、このバターのコクとすっごく合っていて)

セラス(そう──こうも遅い時間にも拘らず、ケチャップライスじゃなくバターライス!!! こんなの罪!!! 罪の味!!!!)

小鈴「……セラスちゃん、脳内がやけに騒がしそうじゃない??」

31: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:29:00 ID:???00
セラス「……」ゴクリ

セラス(これだけでも美味しい、激ウマのバターライス)

セラス「…………」スッ

セラス(でも、それらをさらに……!! ケチャップがかかった、ふわっふわの卵と一緒に食べると……??)

セラス「──!!!」

セラス(ケチャップの酸味が口の中いーっぱいを埋め尽くし、バターライスと合わさり最強のハーモニーが完成!!!!! わーーー!!!)

セラス「! ……!!!!」ハフハフ

セラス(赤いケチャップの洪水が黄色のふんわ~り卵とも混ざり合うこの感じ、いくら食べても飽きがこない!! 春夏冬!!!)

小鈴「わわ、すごい勢いでご飯が減ってってる……」

32: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:30:00 ID:???00
セラス「……」モグモグパクパク…

セラス「…………っっ」

カラッ…

小鈴「! えっと……セラス、ちゃん?」




       GUILTY
セラス「  “罪”  な味でした、小鈴先輩……ありがとうございますッ……!!!!!!」



小鈴「ど…………どういたしまして??」

33: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:31:00 ID:???00
セラス「いや本当、めっちゃ美味しかったです! 小鈴先輩、料理上手すぎじゃないですか……?」

小鈴「えへへっ。気に入ってもらえて良かった! セラスちゃん、徒町のオムライスを少しも残さず食べてくれたみたいだし」クスッ

セラス「えっ、…………はっ!!」ジー

カラッ…

セラス「た、確かに!! 明日のお弁当の分が、無くなってしまっている……! 一体、誰が食べたんですかねぇ!?!?」

小鈴「徒町の目の前にいるセラスちゃんかなぁ……」

34: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:32:00 ID:???00
セラス「でも、夜中のドカ食いもこれはこれで気持ちいい……小鈴先輩との“共犯”、最っ高でした……!!」ニコニコ

小鈴「! そっか、……」

小鈴「ふふ。さやか先輩も、こんな気持ちだったのかなぁ……」クスッ

セラス「……? 小鈴先輩?」

小鈴「徒町、今のセラスちゃんを見て、少し思ったんだ」



小鈴「自分が作った料理を、大切な後輩が美味しそうに食べてくれるのって──すっごく、嬉しい気持ちになるんだね!」ニコッ

35: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:33:00 ID:???00
セラス「……!」

小鈴「と、言うのも、かくいう徒町も……この厨房でさ」

小鈴「さやか先輩に『さや処』としてお夜食を作ってもらったことがあって。その時から徒町、こういう光景に憧れてたんだ」クスッ

セラス「! あ、それって……もしかして小鈴先輩、『徒町食堂』なんて言って、わたしをお夜食に誘ったのは……!」

小鈴「うん。きっと徒町も──後輩に、同じことをしてあげたかったから、かな」ニコッ

小鈴「料理に慣れてる人が手際よく準備するあの光景。見てるだけで落ち着くの、徒町もよく分かるんだ。実体験だから」クス

36: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:34:00 ID:???00
セラス「なるほど、そうだったんですか……」フム

セラス「その……わたしはただ腹ペコフェルトで盗み食いに来て、たまたま小鈴先輩の激ウマ料理をいただいただけなんですけど、でも」

セラス「わたしにとっても、小鈴先輩は──大好きで、憧れの先輩ですから。その『憧れ』を叶えられたなら、良かったです」ニコッ

小鈴「……! うん、ありがとう、セラスちゃん!」

37: 名無しで叶える物語◆mD0ahSJ3★ 2026/06/05(金) 20:35:00 ID:???00
小鈴「このオムライスを、後輩のセラスちゃんが美味しそうに食べてくれたから。先輩がいなくても、徒町はもう寂しくない。……だから!」

小鈴「大切な後輩に、大きな背中を見せられるように! 徒町、3年生として106期も頑張るぞー! ちぇすとー!!!(小声)」

セラス「! 小鈴先輩……」

セラス「……それならその大きな背中、わたしも後輩として、ちゃんと見てます! 一緒に頑張りましょうね、小鈴先輩!!」ニコッ

セラス「…………そしていつか、わたしも……」ポツリ

セラス(小鈴先輩に、DOLLCHESTRAの後輩として──料理を振る舞ってあげたいな)


おしまい

引用元: 【SS】セラス「夜中だけどガッツリ食べたい腹ペコフェルト」