1 :名無し:26/06/17(水) 01:33:59 ID:G9jT主 
【注意】
・このSSは、大阪にある小さな芸能事務所である728プロに所属するアイドルとプロデューサー、その周辺の人々を描くシリーズの一作です。独自設定と独自解釈が多数あります。
・時事ネタです。
・極めて短いです。

以上を踏まえ、お付き合いくださいませ。

2: 名無し:26/06/17(水) 01:35:00 ID:G9jT主 
姫川友紀「合同ライブ?」

信頼厚いプロデューサー(以下P)「そう。今度ほかの事務所との合同でやらないかって誘いが来たんよ」

ユッキ「ふむふむ……色んなところが出るんだね!しかもドームで!」

P「そうそう。大手からうちみたいな中堅、小さいところにも満遍なくオファーが行っとるみたいよ。各事務所が1人ずつってことやし、多分どこのプロダクションもエースを出してくるやろな」

ユッキ「プロデューサー的にはどうなの?このオファー」

P「行くべきやな。ユッキが」

ユッキ「めっちゃストレート!」
3: 名無し:26/06/17(水) 01:35:07 ID:G9jT主 
P「やってユッキはそんだけの実力も人気もあるやん。紛うことなく事務所のエースはお前や」

ユッキ「えへへ、嬉しいこと言ってくれるじゃん!……ほんとにいいの?」

P「野球とか何でもそうやけど、エースってのはそのチームを象徴するもんや。『この人が投げれば勝てる』かもしれんし、いわゆる暗黒エースってのもそうかもしれん」

ユッキ「防御率5点台でも12勝で勝ち越すみたいな?」

P「2001年の前川やないかい」

ユッキ「さっすがプロデューサー……」
4: 名無し:26/06/17(水) 01:35:15 ID:G9jT主 
P「何年近鉄ファンやっとると思っとんの。そんで、ユッキは明るさと泥臭さ上等のアイドルや。うちの事務所を象徴するに相応しい、そういう人間やと俺は信じとる」

ユッキ「……」

P「確かに、何か一つがユッキより上なアイドルはうちにもおる。それでも俺はこの事務所を一言で表すときに、お前しか浮かばんかった。多分、一人のファンとしても」

ユッキ「……!」
5: 名無し:26/06/17(水) 01:35:20 ID:G9jT主 
P「やから、俺はこのマウンドを託したい。728プロの押しも押されもせんエースの、ユッキに」

ユッキ「……もっちろん!ばっちり完封、してくるねっ!」

P(多分完封するほど出番長くないんやけどな」

ユッキ「声出てる声出てる」
6: 名無し:26/06/17(水) 01:35:38 ID:G9jT主 
当日

ワーワー

P「次やな」

ユッキ「うん……」ガクブル

P「……お前、一人やったか?」

ユッキ「一人?」

P「思い出せ。ユッキの横、みんながおったやろ。ありすも唯も朋も」

ユッキ「一番大事な人忘れてるよ?」

P「聞こえんな」
7: 名無し:26/06/17(水) 01:36:23 ID:G9jT主 
P「とにかく、ユッキはそんな思いを背負っとるんや。みんなが託した願いを。それがここで主役を張るってことなんやから」

ユッキ「重たいこと言ってくれるじゃん」

P「エースってのはそういうものや。楽しいぞ、全てが自分の背中にのしかかる感覚は」

ユッキ「プレッシャーかけるねぇ」

P「でもな、それを少しでも分けることは出来る。その荷物を軽くすることが出来る。それが応援、やないかな」

ユッキ「……そっか。あたし、応援される側なんだね」

P「そう。ステージ立つ前に気付けて良かったな」
8: 名無し:26/06/17(水) 01:36:28 ID:G9jT主 
P「スカウトした時、関西に来るように言った時、俺は何度もお前を信じた。やから言わせて欲しい。今度は俺を信じろ」

ユッキ「らしくないじゃん。もっと世の中嫌いだったんじゃなかったっけ?」

P「変えたんや。ユッキがな」

ユッキ「あはは、そうかも!……いやー、あたしが変えちゃったのかー」

P「楽しそうで何より」

ユッキ「あたしも変えられたもん。これでお互い様、でしょ?」

P「……かもな」クスッ
9: 名無し:26/06/17(水) 01:36:42 ID:G9jT主 
ヒメカワサーン!ソロソロオネガイシマース!

ユッキ「行ってくるよ。でもプロデューサー、一つだけ約束してほしいんだ」

P「なんやいきなり」

ユッキ「そんな難しい話じゃないよ?プロデューサーがいつもやってくれてることだもん」

P「ほう」

ユッキ「……」

P「……」

ユッキ「……///」カァァァ

P「何照れとんねん!」
10: 名無し:26/06/17(水) 01:36:50 ID:G9jT主 
ユッキ「だって、いやー、これ結構恥ずかしくてさー……///」

P「ほら、出番来るぞ!」トンッ

ユッキ「わっ、ぼーりょくはんたい!」

P「この弱さで!?」

ユッキ「……っはは、なんかアホらしくなっちゃった!ねぇプロデューサー!」

P「ん?」
11: 名無し:26/06/17(水) 01:36:55 ID:G9jT主 
ユッキ「あたしの応援、任せたよ!」