4: 名無しで叶える物語 2019/04/20(土) 11:52:29.08 ID:3qyN3lCa.net
ルビィ「善子ちゃん…ルビィ、なんだかカラダの調子が良くないみたいで…」
善子「ちょ…フラフラじゃない、大丈夫? 風邪でも引いたんじゃない? 保健室行く? 肩貸すわよ」
ルビィ「……ねえ、善子ちゃん。これって、もしかして…アレじゃないかな。善子ちゃんが前に言ってた」
ルビィ「――魔力の、不足」
善子「え」
善子「……あ、ああ! そうね! きっとそうだわ!」
ルビィ「ど、どうしよう? 魔力の補給って、どうすればいいのかな…?」
善子「落ち着きなさい、ルビィ」
善子「リトルデーモンが魔力を取り入れる唯一の方法――それは」
善子「主人である私が、貴女に魔力を供給する」
ルビィ「供給……どうやって?」
善子「…後で説明するわ」
善子「……保健室、行く?」
ルビィ「………」コクン
善子「……そ。じゃ、行きましょ」
ルビィ「…うん」
ルビィ「………」ニヤッ
善子「ちょ…フラフラじゃない、大丈夫? 風邪でも引いたんじゃない? 保健室行く? 肩貸すわよ」
ルビィ「……ねえ、善子ちゃん。これって、もしかして…アレじゃないかな。善子ちゃんが前に言ってた」
ルビィ「――魔力の、不足」
善子「え」
善子「……あ、ああ! そうね! きっとそうだわ!」
ルビィ「ど、どうしよう? 魔力の補給って、どうすればいいのかな…?」
善子「落ち着きなさい、ルビィ」
善子「リトルデーモンが魔力を取り入れる唯一の方法――それは」
善子「主人である私が、貴女に魔力を供給する」
ルビィ「供給……どうやって?」
善子「…後で説明するわ」
善子「……保健室、行く?」
ルビィ「………」コクン
善子「……そ。じゃ、行きましょ」
ルビィ「…うん」
ルビィ「………」ニヤッ
5: 名無しで叶える物語 2019/04/20(土) 11:52:55.33 ID:3qyN3lCa.net
なーんつってヨハねえ!
8: 名無しで叶える物語 2019/04/20(土) 12:25:05.09 ID:3qyN3lCa.net
~ 保健室 ~
ガラッ
善子「先生は…いないわね」
善子(…ま、いないのが分かってて来たんだけどね)
善子(ベッドにも…誰もいない)
善子(…好都合ね)
ルビィ「善子ちゃん、あの…」
ルビィ「魔力の供給って…どうやるの?」
善子「――いい? ルビィ」
善子「魔力そのものは全身を巡っているの。さながら血液の如く、ね」
善子「…けれど、こうして」ソッ
ルビィ「あっ…」ピクッ
善子「肌に触れただけでは、魔力は供給されない」
善子「魔力はいわば揮発性の代物。身体の外に放たれた瞬間から、あっという間にその特性を失う」
善子「それをうまくコーティングして、限りなく揮発性を抑えた上で外界に放出するのが、つまり魔法なのだけど――」
善子「魔法は、下僕たるリトルデーモンにとっては強すぎる。貴女の身体には、毒だわ」
ルビィ「そんな…じゃあ」
善子「そんな顔しないの。代わりの方法があるわ」
ガラッ
善子「先生は…いないわね」
善子(…ま、いないのが分かってて来たんだけどね)
善子(ベッドにも…誰もいない)
善子(…好都合ね)
ルビィ「善子ちゃん、あの…」
ルビィ「魔力の供給って…どうやるの?」
善子「――いい? ルビィ」
善子「魔力そのものは全身を巡っているの。さながら血液の如く、ね」
善子「…けれど、こうして」ソッ
ルビィ「あっ…」ピクッ
善子「肌に触れただけでは、魔力は供給されない」
善子「魔力はいわば揮発性の代物。身体の外に放たれた瞬間から、あっという間にその特性を失う」
善子「それをうまくコーティングして、限りなく揮発性を抑えた上で外界に放出するのが、つまり魔法なのだけど――」
善子「魔法は、下僕たるリトルデーモンにとっては強すぎる。貴女の身体には、毒だわ」
ルビィ「そんな…じゃあ」
善子「そんな顔しないの。代わりの方法があるわ」
11: 名無しで叶える物語 2019/04/20(土) 12:40:59.13 ID:3qyN3lCa.net
善子「いい? ルビィ」
善子「アニメでも漫画でも、ファンタジーでも――魔法を使うときって、どうやって出す?」
ルビィ「え? どうって…たとえば手をこうやって前に出して、呪文を――」
善子「そう、呪文――スペルを唱えるわね」
善子「呪文はいわばコード。魔法を使うためのインプット――それを実行する部位が」
ルビィ「口…ってこと?」
善子「そういうこと。必然的に、そのあたりには高い濃度の魔力が常に滞留することになる」
善子「…加えて、ここはモノを取り込むにはおあつらえ向きの部位よ」
ルビィ「……えっと、その…」
ルビィ「……つまり…///」カァァァ
善子「――ええ。そういうことよ」クイッ
ルビィ「あ…っ///」
善子「覚悟は――いいわね?」
ルビィ「……はい♡」
ルビィ「魔力供給、お願いします♡ ヨハネ様♡」
善子「アニメでも漫画でも、ファンタジーでも――魔法を使うときって、どうやって出す?」
ルビィ「え? どうって…たとえば手をこうやって前に出して、呪文を――」
善子「そう、呪文――スペルを唱えるわね」
善子「呪文はいわばコード。魔法を使うためのインプット――それを実行する部位が」
ルビィ「口…ってこと?」
善子「そういうこと。必然的に、そのあたりには高い濃度の魔力が常に滞留することになる」
善子「…加えて、ここはモノを取り込むにはおあつらえ向きの部位よ」
ルビィ「……えっと、その…」
ルビィ「……つまり…///」カァァァ
善子「――ええ。そういうことよ」クイッ
ルビィ「あ…っ///」
善子「覚悟は――いいわね?」
ルビィ「……はい♡」
ルビィ「魔力供給、お願いします♡ ヨハネ様♡」
22: 名無しで叶える物語 2019/04/20(土) 13:47:07.34 ID:3qyN3lCa.net
ルビィちゃんが導くver.
ルビィ「善子ちゃん、あの…」
ルビィ「魔力の供給って…どうやるの?」
善子「え!?」ギクッ
善子(やば…勢いだけで連れ込んだから、何も考えてないわ…)
善子「えー…っと、その…」
ルビィ「………」
ルビィ「…ねえ、善子ちゃん」
ルビィ「魔法を出すときって、呪文を唱えるよね?」
善子「え? ええ、そうね」
ルビィ「呪文は言葉で口にするものだから、もしかして――お口のあたりって、魔力がたくさん溜まってるんじゃないかな?」
善子「!」
善子「そ、そう! そうなのよ! さすが私のリトルデーモンね! 察しがいいわ!」
ルビィ「えへへ♪」クスッ
ルビィ「………」
ルビィ(……背中は押してあげたよ、善子ちゃん)
ルビィ(だから――はやく、ルビィにちょうだい)
ルビィ(善子ちゃんの"魔力"を――ルビィに♡)
ルビィ「善子ちゃん、あの…」
ルビィ「魔力の供給って…どうやるの?」
善子「え!?」ギクッ
善子(やば…勢いだけで連れ込んだから、何も考えてないわ…)
善子「えー…っと、その…」
ルビィ「………」
ルビィ「…ねえ、善子ちゃん」
ルビィ「魔法を出すときって、呪文を唱えるよね?」
善子「え? ええ、そうね」
ルビィ「呪文は言葉で口にするものだから、もしかして――お口のあたりって、魔力がたくさん溜まってるんじゃないかな?」
善子「!」
善子「そ、そう! そうなのよ! さすが私のリトルデーモンね! 察しがいいわ!」
ルビィ「えへへ♪」クスッ
ルビィ「………」
ルビィ(……背中は押してあげたよ、善子ちゃん)
ルビィ(だから――はやく、ルビィにちょうだい)
ルビィ(善子ちゃんの"魔力"を――ルビィに♡)
23: 名無しで叶える物語 2019/04/20(土) 13:47:34.00 ID:3qyN3lCa.net
わたくしに出来るのは(ry
26: 名無しで叶える物語 2019/04/20(土) 14:02:58.91 ID:3qyN3lCa.net
キスよりももっと効率的な方法があるという風潮
29: 名無しで叶える物語 2019/04/20(土) 15:50:04.23 ID:3qyN3lCa.net
善子「ん…」チュ
ルビィ「んっ!?///」ビクッ
善子「ん…んっ」チュッチュッ
ルビィ「ん、ん…っふ…」
善子「ん…っぷは」
善子「――気分はどう?」
ルビィ「…うん、楽になった、かも」
ルビィ「……それとね。えっと…その」
ルビィ「すごく…キモチ、よかった♡」
善子「……♡」ゾクゾク
ルビィ「んっ!?///」ビクッ
善子「ん…んっ」チュッチュッ
ルビィ「ん、ん…っふ…」
善子「ん…っぷは」
善子「――気分はどう?」
ルビィ「…うん、楽になった、かも」
ルビィ「……それとね。えっと…その」
ルビィ「すごく…キモチ、よかった♡」
善子「……♡」ゾクゾク
30: 名無しで叶える物語 2019/04/20(土) 16:08:05.09 ID:3qyN3lCa.net
善子「――ねえ、ルビィ」
善子「魔力ってね、揮発性だけど、水に溶けやすい性質があるの」
善子「体内の隅々にまで魔力が行き渡るのは、そういう性質を持っているからでもあるのよ」
善子「だから、カラダの中の水――体液には、魔力が濃縮されている。液体のカタチなら、魔力も揮発しにくい」
ルビィ「体液…」
善子「特に――魔力が溜まりやすい、口の中にある体液なら、尚更…ね」
ルビィ「あ…」
善子「――さっきの行為で、貴女には十分な魔力が供給されたわ」
善子「それで、貴女は満足、したかしら?」
ルビィ「………」
ルビィ「………」フルフル
善子「じゃあ……どうすればいいか、分かるわね?」
ルビィ「……はい♡」
ルビィ「………♡」ンベッ
善子「ふふっ♡ そう、それでいいわ…♡」
善子「めいっぱい、注いであげるわ。溢れるほど――ね♡」
善子「魔力ってね、揮発性だけど、水に溶けやすい性質があるの」
善子「体内の隅々にまで魔力が行き渡るのは、そういう性質を持っているからでもあるのよ」
善子「だから、カラダの中の水――体液には、魔力が濃縮されている。液体のカタチなら、魔力も揮発しにくい」
ルビィ「体液…」
善子「特に――魔力が溜まりやすい、口の中にある体液なら、尚更…ね」
ルビィ「あ…」
善子「――さっきの行為で、貴女には十分な魔力が供給されたわ」
善子「それで、貴女は満足、したかしら?」
ルビィ「………」
ルビィ「………」フルフル
善子「じゃあ……どうすればいいか、分かるわね?」
ルビィ「……はい♡」
ルビィ「………♡」ンベッ
善子「ふふっ♡ そう、それでいいわ…♡」
善子「めいっぱい、注いであげるわ。溢れるほど――ね♡」
31: 名無しで叶える物語 2019/04/20(土) 16:08:34.90 ID:3qyN3lCa.net
わたくしに(ry
39: 名無しで叶える物語 2019/04/20(土) 22:15:42.02 ID:3qyN3lCa.net
花丸「――わあ! 作戦、成功したんだね! おめでとうずら~!」
ルビィ「えへへ~♪」ブイッ
ルビィ「『魔力供給大作戦』、効果バツグンだったよ! ありがとう花丸ちゃん!」
花丸「礼には及ばないずら♪」
ルビィ「もうすごく気持ち良くって…頭がふわ~ってなっちゃったよぉ♡」
花丸「か、感想は言わなくていいから…ルビィちゃんの胸にしまっておいてほしいずら///」カァァァ
ルビィ「えへへ~♪」ブイッ
ルビィ「『魔力供給大作戦』、効果バツグンだったよ! ありがとう花丸ちゃん!」
花丸「礼には及ばないずら♪」
ルビィ「もうすごく気持ち良くって…頭がふわ~ってなっちゃったよぉ♡」
花丸「か、感想は言わなくていいから…ルビィちゃんの胸にしまっておいてほしいずら///」カァァァ
40: 名無しで叶える物語 2019/04/20(土) 22:16:16.11 ID:3qyN3lCa.net
花丸「…いやあ、しかし善子ちゃんもいざって時はキメるんずらねえ! ヘタレだと思ってたけど、見直したずら!」
花丸「ね、ね、なんて告白されたずら?」
ルビィ「え?」
花丸「え?」
ルビィ「………」
花丸「………」
ルビィ「……されてない」ボソッ
花丸「は?」
ルビィ「告白…されてないや……そういえば…」
花丸「………」
ルビィ「………」
花丸「ね、ね、なんて告白されたずら?」
ルビィ「え?」
花丸「え?」
ルビィ「………」
花丸「………」
ルビィ「……されてない」ボソッ
花丸「は?」
ルビィ「告白…されてないや……そういえば…」
花丸「………」
ルビィ「………」
41: 名無しで叶える物語 2019/04/20(土) 22:16:59.31 ID:3qyN3lCa.net
花丸「……あンのヘタレ堕天使はァァァ~ッ!」ガッタァァァァ!
ルビィ「花丸ちゃん落ち着いて! 図書室! 図書室だから!」
花丸「この期に及んで! ヤる事ヤっといて! 好きの一言も言ってない!? ドヘタレにも程があるずらぁ!」
ルビィ「いいの! 大丈夫! キモチは伝わってるから!」
花丸「………」ピタッ
ルビィ「その、キスまでしたんだし…今さら好きとか言わなくても…うん。大丈夫、だと思うんだ」
ルビィ「花丸ちゃん落ち着いて! 図書室! 図書室だから!」
花丸「この期に及んで! ヤる事ヤっといて! 好きの一言も言ってない!? ドヘタレにも程があるずらぁ!」
ルビィ「いいの! 大丈夫! キモチは伝わってるから!」
花丸「………」ピタッ
ルビィ「その、キスまでしたんだし…今さら好きとか言わなくても…うん。大丈夫、だと思うんだ」
42: 名無しで叶える物語 2019/04/20(土) 22:17:40.95 ID:3qyN3lCa.net
花丸「……ルビィちゃん」
花丸「アイドルソングって――オラたちの歌って、歌詞なんてどうでもいいって、何でも一緒だって…そう思ってる?」
ルビィ「花丸ちゃん…? 急に何を――」
花丸「思わないよね? 千歌さんの歌詞あっての、Aqoursの歌だって。そう思うよね?」
花丸「それと同じずら。想いは、言葉に乗せないと、正しくは伝わらない」
花丸「言葉にしないと、ぼんやりとした、輪郭のない、何となくの想いしか伝わらない」
花丸「アイドルソングって――オラたちの歌って、歌詞なんてどうでもいいって、何でも一緒だって…そう思ってる?」
ルビィ「花丸ちゃん…? 急に何を――」
花丸「思わないよね? 千歌さんの歌詞あっての、Aqoursの歌だって。そう思うよね?」
花丸「それと同じずら。想いは、言葉に乗せないと、正しくは伝わらない」
花丸「言葉にしないと、ぼんやりとした、輪郭のない、何となくの想いしか伝わらない」
43: 名無しで叶える物語 2019/04/20(土) 22:23:52.41 ID:3qyN3lCa.net
花丸「――ルビィちゃんには、ルビィちゃんの中にある善子ちゃんの想いが、はっきり見えてる?」
ルビィ「………」
花丸「コトバって、大事なんだよ」
ルビィ(どうしてだろう)
ルビィ(さっきまで感じてた、善子ちゃんの唇の感触、息遣い、匂い、味)
ルビィ(それはもう、はっきりと思い出せるのに)
ルビィ(……どうしてだろう)
ルビィ(あのとき、善子ちゃんはどんな表情をしてたっけ?)
ルビィ(善子ちゃんは――なんて言ってたっけ?)
ルビィ(………どうして、だろう)
ルビィ「………」
花丸「コトバって、大事なんだよ」
ルビィ(どうしてだろう)
ルビィ(さっきまで感じてた、善子ちゃんの唇の感触、息遣い、匂い、味)
ルビィ(それはもう、はっきりと思い出せるのに)
ルビィ(……どうしてだろう)
ルビィ(あのとき、善子ちゃんはどんな表情をしてたっけ?)
ルビィ(善子ちゃんは――なんて言ってたっけ?)
ルビィ(………どうして、だろう)
44: 名無しで叶える物語 2019/04/20(土) 22:24:25.64 ID:3qyN3lCa.net
つづく(たぶん)
50: 名無しで叶える物語 2019/04/21(日) 16:22:53.60 ID:XLK3ASbV.net
ルビィ(次の日も)
ルビィ「…善子ちゃん。えっと、あのね――」
…
善子「ルビィ――舌、吸って…?」
ルビィ「ふぁい…♡ ん…ちゅ…っ♡」
善子「ん…♡ そう、上手よ…♡ ん…んっ…」
ルビィ「…善子ちゃん。えっと、あのね――」
…
善子「ルビィ――舌、吸って…?」
ルビィ「ふぁい…♡ ん…ちゅ…っ♡」
善子「ん…♡ そう、上手よ…♡ ん…んっ…」
51: 名無しで叶える物語 2019/04/21(日) 16:23:43.04 ID:XLK3ASbV.net
ルビィ(その次の日も)
ルビィ「善子ちゃん、その…今日も――」
…
善子「ん…今日のルビィ…なんだか甘い味がする…♡」
ルビィ「ん…っは♡ …さっきまで、イチゴ味のアメ、舐めてたから…」
善子「もっと…ん♡ もっと、ルビィの味♡ 感じさせて…♡」
ルビィ「んっ!?/// よ、善子ちゃんっ、そんなに――♡」
ルビィ「善子ちゃん、その…今日も――」
…
善子「ん…今日のルビィ…なんだか甘い味がする…♡」
ルビィ「ん…っは♡ …さっきまで、イチゴ味のアメ、舐めてたから…」
善子「もっと…ん♡ もっと、ルビィの味♡ 感じさせて…♡」
ルビィ「んっ!?/// よ、善子ちゃんっ、そんなに――♡」
52: 名無しで叶える物語 2019/04/21(日) 16:24:28.69 ID:XLK3ASbV.net
ルビィ(魔力の供給という名目で、ルビィは連日、善子ちゃんを教室の外へ連れ出した)
ルビィ(今日こそ、今回こそ、その気持ちを、想いを、言葉を、ルビィに伝えてくれると)
ルビィ(身勝手な期待を、心の中で善子ちゃんに押し付けながら)
ルビィ(――けれど、そこからの流れは、いつも判で押したように同じ)
ルビィ(ひと気のない保健室や空き教室に身を隠して)
ルビィ(どちらからともなく顔を向き合わせ)
ルビィ(ただひたすらに、お互いの唇を貪り合う)
ルビィ(今日こそ、今回こそ、その気持ちを、想いを、言葉を、ルビィに伝えてくれると)
ルビィ(身勝手な期待を、心の中で善子ちゃんに押し付けながら)
ルビィ(――けれど、そこからの流れは、いつも判で押したように同じ)
ルビィ(ひと気のない保健室や空き教室に身を隠して)
ルビィ(どちらからともなく顔を向き合わせ)
ルビィ(ただひたすらに、お互いの唇を貪り合う)
53: 名無しで叶える物語 2019/04/21(日) 16:25:16.34 ID:XLK3ASbV.net
ルビィ(大丈夫)
ルビィ(こんなに互いを求め合ってるんだから)
ルビィ(今さら、確かめ合うまでもない)
ルビィ(言葉になんて、しなくたって)
ルビィ(大丈夫)
ルビィ(きっと、大丈夫)
ルビィ(一連の行為を終えて、何事もなかったかのように教室に戻り、席に着くまでの間)
ルビィ(自分自身に、そう繰り返し言い聞かせても)
花丸「………」
ルビィ(椅子を引いた拍子に、ぱちりと合った花丸ちゃんの目が)
――ルビィちゃんには、はっきり見えてる?
ルビィ(何かを訴えかけているような気がして)
――コトバって、大事なんだよ。
ルビィ(そのたびに、頭の中の善子ちゃんの顔に、声に、1枚ずつ、フィルターが掛かっていく)
ルビィ(こんなに互いを求め合ってるんだから)
ルビィ(今さら、確かめ合うまでもない)
ルビィ(言葉になんて、しなくたって)
ルビィ(大丈夫)
ルビィ(きっと、大丈夫)
ルビィ(一連の行為を終えて、何事もなかったかのように教室に戻り、席に着くまでの間)
ルビィ(自分自身に、そう繰り返し言い聞かせても)
花丸「………」
ルビィ(椅子を引いた拍子に、ぱちりと合った花丸ちゃんの目が)
――ルビィちゃんには、はっきり見えてる?
ルビィ(何かを訴えかけているような気がして)
――コトバって、大事なんだよ。
ルビィ(そのたびに、頭の中の善子ちゃんの顔に、声に、1枚ずつ、フィルターが掛かっていく)
54: 名無しで叶える物語 2019/04/21(日) 16:25:49.20 ID:XLK3ASbV.net
ルビィ(さらに、次の日)
善子「…ルビィ。ちょっと、来て」
ルビィ(そんな素っ気ない台詞とともに、善子ちゃんがルビィの手を引いて教室を出たときには、さすがにちょっと期待しちゃったけれど)
善子「ルビィ…ん、ルビィ…っ♡」
ルビィ「んぅ…! よし、こちゃ…はげしっ…♡」
善子「ルビィ…っごめん、ルビィ…!」
ルビィ「んっ、んんっ…♡」
ルビィ(――結果は、お察し)
ルビィ(途中、善子ちゃんが何かを言いかけていたような)
ルビィ(途中からしきりに、ルビィに謝り続けていたような)
ルビィ(そんな気がしたけれど――今となっては、それが気のせいだったのかどうか、ルビィにはもう分からない)
善子「…ルビィ。ちょっと、来て」
ルビィ(そんな素っ気ない台詞とともに、善子ちゃんがルビィの手を引いて教室を出たときには、さすがにちょっと期待しちゃったけれど)
善子「ルビィ…ん、ルビィ…っ♡」
ルビィ「んぅ…! よし、こちゃ…はげしっ…♡」
善子「ルビィ…っごめん、ルビィ…!」
ルビィ「んっ、んんっ…♡」
ルビィ(――結果は、お察し)
ルビィ(途中、善子ちゃんが何かを言いかけていたような)
ルビィ(途中からしきりに、ルビィに謝り続けていたような)
ルビィ(そんな気がしたけれど――今となっては、それが気のせいだったのかどうか、ルビィにはもう分からない)
60: 名無しで叶える物語 2019/04/22(月) 18:09:40.97 ID:PybttkE3.net
ルビィ(――家に帰ってから、ふと気付く)
ルビィ(どうしてルビィは、待ってばかりいるんだろうと)
ルビィ(どうして、善子ちゃんにばかり、任せっきりにしてしまっているんだろうと)
ルビィ(想いを伝えるのは、ルビィの方からでもいいはず)
ルビィ(……そうだ)
ルビィ(どうしてルビィは、待ってばかりいるんだろうと)
ルビィ(どうして、善子ちゃんにばかり、任せっきりにしてしまっているんだろうと)
ルビィ(想いを伝えるのは、ルビィの方からでもいいはず)
ルビィ(……そうだ)
61: 名無しで叶える物語 2019/04/22(月) 18:10:24.61 ID:PybttkE3.net
ルビィ「そうだよ!」ガタッ
ダイヤ「!?」ビクゥ
ルビィ「あ…///」
ダイヤ「ど、どうしたのです…? 突然立ち上がったりして」
ダイヤ「あなた、明日の予習をしていたのでは…?」
ルビィ「ええと…問題の解き方が急にひらめいて…」
ダイヤ「そ、そうですか…それは良かったですわね」…」
ダイヤ「…出来れば、次からはもう少し静かにひらめいてくれると助かりますわ…心臓に悪いですから」
ルビィ「そ、そうだね…ごめんなさい…///」カァァァ
ダイヤ「!?」ビクゥ
ルビィ「あ…///」
ダイヤ「ど、どうしたのです…? 突然立ち上がったりして」
ダイヤ「あなた、明日の予習をしていたのでは…?」
ルビィ「ええと…問題の解き方が急にひらめいて…」
ダイヤ「そ、そうですか…それは良かったですわね」…」
ダイヤ「…出来れば、次からはもう少し静かにひらめいてくれると助かりますわ…心臓に悪いですから」
ルビィ「そ、そうだね…ごめんなさい…///」カァァァ
62: 名無しで叶える物語 2019/04/22(月) 18:11:05.11 ID:PybttkE3.net
ルビィ「………」ストン
ルビィ(そうだ――そうだよ)
ルビィ(善子ちゃんにばかり責任を負わせるなんて、フェアじゃない)
ルビィ(第一、魔力の不足だなんて言い出して、善子ちゃんをその気にさせたのはルビィの方だ)
ルビィ(自分から唆しておいて、あとは向こうのアクションを待ってるだけなんて)
ルビィ(何様だ。何がリトルデーモンだ。何が――)
ルビィ(そうだ――そうだよ)
ルビィ(善子ちゃんにばかり責任を負わせるなんて、フェアじゃない)
ルビィ(第一、魔力の不足だなんて言い出して、善子ちゃんをその気にさせたのはルビィの方だ)
ルビィ(自分から唆しておいて、あとは向こうのアクションを待ってるだけなんて)
ルビィ(何様だ。何がリトルデーモンだ。何が――)
63: 名無しで叶える物語 2019/04/22(月) 18:11:36.54 ID:PybttkE3.net
ルビィ「っ!」パァン!
ダイヤ「!?」ビックゥ!
ルビィ「…っつぅ……」ヒリヒリ
ダイヤ「!? !? ……!?…」オロオロ
ルビィ(――言おう)
ルビィ(伝えよう)
ルビィ(ルビィから、善子ちゃんに――)
ダイヤ「!?」ビックゥ!
ルビィ「…っつぅ……」ヒリヒリ
ダイヤ「!? !? ……!?…」オロオロ
ルビィ(――言おう)
ルビィ(伝えよう)
ルビィ(ルビィから、善子ちゃんに――)
64: 名無しで叶える物語 2019/04/22(月) 18:12:05.55 ID:PybttkE3.net
ルビィ(――次の日)
ルビィ「……善子ちゃん」
善子「」ピクッ
ルビィ「――お話し、したいことが、あります」
ルビィ(言うんだ。はっきりと、ルビィの想いを――)
ルビィ「……善子ちゃん」
善子「」ピクッ
ルビィ「――お話し、したいことが、あります」
ルビィ(言うんだ。はっきりと、ルビィの想いを――)
71: 名無しで叶える物語 2019/04/23(火) 20:04:12.69 ID:03g81xRU.net
………
……
…
ルビィ「善子ちゃん…善子ちゃんっ…♡」
善子「んむっ!? ちょ…ルビ…はげしっ…♡」
善子「あなた…んっ♡ 話、ん♡ …って…っ♡」
ルビィ「もう♡ もういいのっ♡ ごめん…ごめんねっ…♡」
……
…
ルビィ「善子ちゃん…善子ちゃんっ…♡」
善子「んむっ!? ちょ…ルビ…はげしっ…♡」
善子「あなた…んっ♡ 話、ん♡ …って…っ♡」
ルビィ「もう♡ もういいのっ♡ ごめん…ごめんねっ…♡」
72: 名無しで叶える物語 2019/04/23(火) 20:04:40.82 ID:03g81xRU.net
ルビィ(………ダメでした)
ルビィ(覚悟は、決めてきたはずなのに)
ルビィ(想いを伝える言葉も、ちゃんと決めてきたはずなのに)
ルビィ(いざ、それを口にしようとすると、なぜか)
ルビィ(喉が、きゅっと詰まって、何も言えなくなるのです)
ルビィ(覚悟は、決めてきたはずなのに)
ルビィ(想いを伝える言葉も、ちゃんと決めてきたはずなのに)
ルビィ(いざ、それを口にしようとすると、なぜか)
ルビィ(喉が、きゅっと詰まって、何も言えなくなるのです)
73: 名無しで叶える物語 2019/04/23(火) 20:05:04.80 ID:03g81xRU.net
ルビィ(――言葉にしないと、ぼんやりとした、輪郭のない想いしか伝わらない)
ルビィ(それは、裏を返せば――言葉にした途端に、はっきりとした輪郭を得てしまうということ)
ルビィ(想いが、形を成してしまうということ)
ルビィ(それを理解した瞬間――急に、怖くなった)
ルビィ(気付いてしまったんだ。想いを伝えるというのは、やり直しのきかない答え合わせをするということなんだって)
ルビィ(それは、裏を返せば――言葉にした途端に、はっきりとした輪郭を得てしまうということ)
ルビィ(想いが、形を成してしまうということ)
ルビィ(それを理解した瞬間――急に、怖くなった)
ルビィ(気付いてしまったんだ。想いを伝えるというのは、やり直しのきかない答え合わせをするということなんだって)
74: 名無しで叶える物語 2019/04/23(火) 20:05:50.28 ID:03g81xRU.net
ルビィ(善子ちゃんは、本当に同じ想いを抱いてくれているの?)
ルビィ(ただキスがしたいだけだとしたら?)
ルビィ(今の関係から、先に進むつもりがなかったとしたら?)
ルビィ(そもそも、ルビィ自身はどうなの?)
ルビィ(本当に善子ちゃんのことが好きなの?)
ルビィ(ただキスがしたいだけじゃないの?)
ルビィ(本当は今の関係に、満足してしまっているんじゃないの?)
ルビィ(ただキスがしたいだけだとしたら?)
ルビィ(今の関係から、先に進むつもりがなかったとしたら?)
ルビィ(そもそも、ルビィ自身はどうなの?)
ルビィ(本当に善子ちゃんのことが好きなの?)
ルビィ(ただキスがしたいだけじゃないの?)
ルビィ(本当は今の関係に、満足してしまっているんじゃないの?)
75: 名無しで叶える物語 2019/04/23(火) 20:06:41.30 ID:03g81xRU.net
ルビィ(……転がりだした思考は、もう止められない)
ルビィ(それは雪玉みたいに、どんどんと大きさを増しながら、ぐんぐんと加速し続けて)
ルビィ(ほかの思考を跳ね飛ばしながら、頭の中をごろごろ、ごろごろ――)
ルビィ「――はあ」ゴロン
ルビィ(自室のベッドに身体を投げ出して、ぼんやりと天井を見上げる)
ルビィ(それは雪玉みたいに、どんどんと大きさを増しながら、ぐんぐんと加速し続けて)
ルビィ(ほかの思考を跳ね飛ばしながら、頭の中をごろごろ、ごろごろ――)
ルビィ「――はあ」ゴロン
ルビィ(自室のベッドに身体を投げ出して、ぼんやりと天井を見上げる)
76: 名無しで叶える物語 2019/04/23(火) 20:07:31.66 ID:03g81xRU.net
ルビィ(……善子ちゃんも、同じ気持ちなのかな…)
ルビィ(そうだといいな――いや、良くはないけど)
ルビィ(――明日は、土曜日)
ルビィ(練習はお昼までだから、善子ちゃんと話す時間はたっぷりある)
ルビィ(じっくりお話すれば…ひょっと、したら…)ウツラウツラ
ルビィ(解決の、糸口が…見えたり、する…かな…)ウトウト
……………
………
…
ルビィ(そうだといいな――いや、良くはないけど)
ルビィ(――明日は、土曜日)
ルビィ(練習はお昼までだから、善子ちゃんと話す時間はたっぷりある)
ルビィ(じっくりお話すれば…ひょっと、したら…)ウツラウツラ
ルビィ(解決の、糸口が…見えたり、する…かな…)ウトウト
……………
………
…
85: 名無しで叶える物語 2019/04/24(水) 18:42:00.22 ID:6HB+bFCQ.net
ルビィ「え? 善子ちゃんお休みなの?」
千歌「うん、ついさっきLINEに連絡があって。なんか熱出しちゃったみたい」
ルビィ「………」ゴソゴソ スッスッ
ルビィ「……ホントだ」
ルビィ(Aqoursのグループ宛てに送られた、善子ちゃんからのメッセージ)
ルビィ(そこには、風邪で熱を出してしまったこと)
ルビィ(当然ながら、練習はお休みすること)
ルビィ(そして、連絡が遅くなったことのお詫び――いわく、薬を飲んだら急に眠気が来て、今の今までぐっすり眠っていたんだそう――が)
ルビィ(普段の善子ちゃんからするとちょっと意外な、丁寧でシンプルで、少しばかり事務的な)
ルビィ(そんな文体で、書き連ねてあった)
千歌「うん、ついさっきLINEに連絡があって。なんか熱出しちゃったみたい」
ルビィ「………」ゴソゴソ スッスッ
ルビィ「……ホントだ」
ルビィ(Aqoursのグループ宛てに送られた、善子ちゃんからのメッセージ)
ルビィ(そこには、風邪で熱を出してしまったこと)
ルビィ(当然ながら、練習はお休みすること)
ルビィ(そして、連絡が遅くなったことのお詫び――いわく、薬を飲んだら急に眠気が来て、今の今までぐっすり眠っていたんだそう――が)
ルビィ(普段の善子ちゃんからするとちょっと意外な、丁寧でシンプルで、少しばかり事務的な)
ルビィ(そんな文体で、書き連ねてあった)
86: 名無しで叶える物語 2019/04/24(水) 18:42:40.22 ID:6HB+bFCQ.net
曜「善子ちゃん、大丈夫かな…」
梨子「うん、ちょっと心配…」
果南「そうだね。心配、だけど――」
果南「心配ばかりしてたって仕方ない! …でしょ?」
ダイヤ「そうですわね。私たちは、私たちに出来ることをすべきですわ」
鞠莉「Yes! 善子が戻ってきたときに、ちゃーんとフォローしてあげられるように、ね♪」
果南「そういうこと♪ みんな柔軟は済んだね? じゃ、まずはランニングからいくよっ!」
千歌「おー!」
曜「善子ちゃんの分まで走るぞー!」
ルビィ「………」
ルビィ(……善子ちゃん…)
花丸「………」
梨子「うん、ちょっと心配…」
果南「そうだね。心配、だけど――」
果南「心配ばかりしてたって仕方ない! …でしょ?」
ダイヤ「そうですわね。私たちは、私たちに出来ることをすべきですわ」
鞠莉「Yes! 善子が戻ってきたときに、ちゃーんとフォローしてあげられるように、ね♪」
果南「そういうこと♪ みんな柔軟は済んだね? じゃ、まずはランニングからいくよっ!」
千歌「おー!」
曜「善子ちゃんの分まで走るぞー!」
ルビィ「………」
ルビィ(……善子ちゃん…)
花丸「………」
87: 名無しで叶える物語 2019/04/24(水) 18:43:19.93 ID:6HB+bFCQ.net
~~~
果南「はい! じゃあ今日はここまでー!」
鞠莉「みんなストレッチ忘れずにねー!」
千歌「――それじゃあ、早速」
曜「行っちゃいましょうか!」
梨子「行く、って――」
ダイヤ「どちらへ?」
千歌「それはもちろん」
曜「善子ちゃんのお見舞いであります!」
花丸「!」ピクッ
ルビィ「………」
果南「はい! じゃあ今日はここまでー!」
鞠莉「みんなストレッチ忘れずにねー!」
千歌「――それじゃあ、早速」
曜「行っちゃいましょうか!」
梨子「行く、って――」
ダイヤ「どちらへ?」
千歌「それはもちろん」
曜「善子ちゃんのお見舞いであります!」
花丸「!」ピクッ
ルビィ「………」
88: 名無しで叶える物語 2019/04/24(水) 18:44:01.36 ID:6HB+bFCQ.net
果南「善子には連絡したの?」
千歌「あ、まだしてないや」
鞠莉「さすがにアポなしじゃ迷惑かけちゃうわよ?」
千歌「アハハ、こりゃうっかり」
曜「それじゃ、私から連絡――」
花丸「ストップ。ちょっと待って」スッ
曜「うわっとと……ど、どうしたの? 花丸ちゃん」
ルビィ(……花丸ちゃん…?)
千歌「あ、まだしてないや」
鞠莉「さすがにアポなしじゃ迷惑かけちゃうわよ?」
千歌「アハハ、こりゃうっかり」
曜「それじゃ、私から連絡――」
花丸「ストップ。ちょっと待って」スッ
曜「うわっとと……ど、どうしたの? 花丸ちゃん」
ルビィ(……花丸ちゃん…?)
89: 名無しで叶える物語 2019/04/24(水) 18:44:36.55 ID:6HB+bFCQ.net
花丸「まさか、全員で押しかけるつもりずら?」
千歌「え? ダメかな?」
花丸「みんなで行きたい気持ちは分かるし、善子ちゃんも喜んではくれると思うけど…」
花丸「メッセージの文面からして、結構熱が高いみたいだし…善子ちゃん、ずいぶん弱っちゃってると思うんだ」
花丸「そんなところにみんなで押しかけるのは、ちょっと考えものずら。あんまり賑やかすぎると、迷惑になっちゃうかも」
千歌「うーん、確かに…」
千歌「え? ダメかな?」
花丸「みんなで行きたい気持ちは分かるし、善子ちゃんも喜んではくれると思うけど…」
花丸「メッセージの文面からして、結構熱が高いみたいだし…善子ちゃん、ずいぶん弱っちゃってると思うんだ」
花丸「そんなところにみんなで押しかけるのは、ちょっと考えものずら。あんまり賑やかすぎると、迷惑になっちゃうかも」
千歌「うーん、確かに…」
90: 名無しで叶える物語 2019/04/24(水) 18:45:06.79 ID:6HB+bFCQ.net
梨子「……?…」
梨子「……………」
梨子「――――!」ピーン
梨子「……………」
梨子「――――!」ピーン
91: 名無しで叶える物語 2019/04/24(水) 18:45:48.40 ID:6HB+bFCQ.net
曜「仕方ないね、じゃあ私たちだけで――」
梨子「あ! そういえば曜ちゃん、次のライブの衣装、まだ作り終わってないんじゃなかった?」
曜「えっ」
梨子「千歌ちゃんも。作詞ちょっと遅れてる、って言ってたよね?」
千歌「うぐ」
曜「あー…いやまあ、確かにそうだけど?」メソラシ
千歌「まだ巻き返せる範囲だし?」メソラシ
梨子「そうやって毎度毎度、締切ギリギリになっても終わらなくて頭を抱えてるのは誰かしら?」
千歌「ゴメンナサイ」フカブカー
曜「あはは」
梨子「曜ちゃんも! 3人で必死になって夜な夜な縫い物したのを忘れたの? もうフリフリは見たくないとか言ってたのに、今回フリル3割増しの衣装をデザインしたのはどこの誰?」
曜「ほんっとスイマセン」ドゲザー
梨子「さ、分かったら行くわよ2人とも。私も手伝うから」
梨子「今日一日で、出来るところまで進めましょ?」
曜「うう…ごめん善子ちゃん」
千歌「われわれは無力なのだ…」
梨子「あ! そういえば曜ちゃん、次のライブの衣装、まだ作り終わってないんじゃなかった?」
曜「えっ」
梨子「千歌ちゃんも。作詞ちょっと遅れてる、って言ってたよね?」
千歌「うぐ」
曜「あー…いやまあ、確かにそうだけど?」メソラシ
千歌「まだ巻き返せる範囲だし?」メソラシ
梨子「そうやって毎度毎度、締切ギリギリになっても終わらなくて頭を抱えてるのは誰かしら?」
千歌「ゴメンナサイ」フカブカー
曜「あはは」
梨子「曜ちゃんも! 3人で必死になって夜な夜な縫い物したのを忘れたの? もうフリフリは見たくないとか言ってたのに、今回フリル3割増しの衣装をデザインしたのはどこの誰?」
曜「ほんっとスイマセン」ドゲザー
梨子「さ、分かったら行くわよ2人とも。私も手伝うから」
梨子「今日一日で、出来るところまで進めましょ?」
曜「うう…ごめん善子ちゃん」
千歌「われわれは無力なのだ…」
92: 名無しで叶える物語 2019/04/24(水) 18:46:20.42 ID:6HB+bFCQ.net
果南「しょうがないね、私たちだけで行きますか」
ダイヤ「ですわね。ルビィも、行くでしょう?」
ルビィ「え…っと、ルビィは、その…」
鞠莉「…Oh! そういえばダイヤも、生徒会のシゴトが残ってるんじゃなかったかしら?」
ダイヤ「いえ、それなら昨日終わらせました」
鞠莉「………」
鞠莉「――それはちょうど良かったわ! 実はハンコを捺さなきゃいけない書類が山積みなの! 言葉通り、ね☆」
ダイヤ「ね☆ じゃないですわ! あれほど書類仕事は溜め込まないようにと常日頃から言っているでしょう!」
鞠莉「Sorry! …だから、ね? お願いダイヤ! 手伝って!」
ダイヤ「またアナタはそういう――」
鞠莉「この前できた駅前のお店のプリン、ご馳走するから!」
ダイヤ「仕方ありませんわね! さっさと片付けますわよ!」
鞠莉「果南も! お願いっ!」
果南「はいはい。…マル、ルビィ、そういうわけだから私たちも行けないや。ごめんね」
花丸「了解ずら!」
ダイヤ「ですわね。ルビィも、行くでしょう?」
ルビィ「え…っと、ルビィは、その…」
鞠莉「…Oh! そういえばダイヤも、生徒会のシゴトが残ってるんじゃなかったかしら?」
ダイヤ「いえ、それなら昨日終わらせました」
鞠莉「………」
鞠莉「――それはちょうど良かったわ! 実はハンコを捺さなきゃいけない書類が山積みなの! 言葉通り、ね☆」
ダイヤ「ね☆ じゃないですわ! あれほど書類仕事は溜め込まないようにと常日頃から言っているでしょう!」
鞠莉「Sorry! …だから、ね? お願いダイヤ! 手伝って!」
ダイヤ「またアナタはそういう――」
鞠莉「この前できた駅前のお店のプリン、ご馳走するから!」
ダイヤ「仕方ありませんわね! さっさと片付けますわよ!」
鞠莉「果南も! お願いっ!」
果南「はいはい。…マル、ルビィ、そういうわけだから私たちも行けないや。ごめんね」
花丸「了解ずら!」
93: 名無しで叶える物語 2019/04/24(水) 18:46:55.70 ID:6HB+bFCQ.net
花丸(――梨子さん、鞠莉さん。ご協力、感謝するずら!)グッ
梨子(私たちに出来るのはここまで――だから、花丸ちゃん)グッ
鞠莉(あとは任せたわ。ルビィをよろしくね! …Good luck!)グッ
ガチャ バタン
ルビィ「………」
花丸「………」
ルビィ「……ルビィたちだけになっちゃったね」
ルビィ「えっと…じゃあ、着替えてお見舞い行こっか。2人で」
花丸「え? マルも行けないよ?」
梨子(私たちに出来るのはここまで――だから、花丸ちゃん)グッ
鞠莉(あとは任せたわ。ルビィをよろしくね! …Good luck!)グッ
ガチャ バタン
ルビィ「………」
花丸「………」
ルビィ「……ルビィたちだけになっちゃったね」
ルビィ「えっと…じゃあ、着替えてお見舞い行こっか。2人で」
花丸「え? マルも行けないよ?」
94: 名無しで叶える物語 2019/04/24(水) 18:47:49.31 ID:6HB+bFCQ.net
ルビィ「え」
花丸「午後はお祖父ちゃんのお手伝いがあるんだ。ごめんね」
花丸「はい、これ今日のフォーメーションの変更点。ちゃんと善子ちゃんに渡してね?」ペラッ
ルビィ「えっ、ちょ」
花丸「そういうわけで…あとはよろしくずら~♪」ヒラヒラ
ルビィ「花丸ちゃーん!?」
ガチャ バタム
ルビィ「…………」ポツン
ルビィ「……ど」
ルビィ「…どうしよう……」
花丸「午後はお祖父ちゃんのお手伝いがあるんだ。ごめんね」
花丸「はい、これ今日のフォーメーションの変更点。ちゃんと善子ちゃんに渡してね?」ペラッ
ルビィ「えっ、ちょ」
花丸「そういうわけで…あとはよろしくずら~♪」ヒラヒラ
ルビィ「花丸ちゃーん!?」
ガチャ バタム
ルビィ「…………」ポツン
ルビィ「……ど」
ルビィ「…どうしよう……」
95: 名無しで叶える物語 2019/04/24(水) 18:48:20.69 ID:6HB+bFCQ.net
つづく。
次回完結(予定)
次回完結(予定)
99: 名無しで叶える物語 2019/04/25(木) 20:23:29.83 ID:0DBRux08.net
善子「……37.9℃」
善子(ケースに仕舞った体温計を枕元に放り投げ、起こしていた上体を再びベッドに預ける)
善子(ごぼん、という氷枕の音。ひんやりとした感触が、じんわりと後頭部に沁みていく)
善子「はあー…しんど…」
善子(見慣れた天井をぼんやりと眺めつつ、独り言)
善子(――朝方に比べれば少しは熱も下がったし、気分もいくぶん楽になった)
善子(けれど、寒気は相変わらず全身を駆け巡っているし、脚の関節も怠くてたまらない。快復までの道のりは長そうだ)
善子(ケースに仕舞った体温計を枕元に放り投げ、起こしていた上体を再びベッドに預ける)
善子(ごぼん、という氷枕の音。ひんやりとした感触が、じんわりと後頭部に沁みていく)
善子「はあー…しんど…」
善子(見慣れた天井をぼんやりと眺めつつ、独り言)
善子(――朝方に比べれば少しは熱も下がったし、気分もいくぶん楽になった)
善子(けれど、寒気は相変わらず全身を駆け巡っているし、脚の関節も怠くてたまらない。快復までの道のりは長そうだ)
100: 名無しで叶える物語 2019/04/25(木) 20:24:00.32 ID:0DBRux08.net
善子「………」
善子(……カラダが病んでいれば、どうしてもココロの方にだって、良くない影響が出てくる)
善子(まるで水面の渦に、うっかり近付いてしまった小舟のように)
善子(ずうっと同じようなことばかり考えているうちに、少しずつ、少しずつ)
善子(思考が悪い方へ、悪い方へと吸い寄せられていく)
善子(……カラダが病んでいれば、どうしてもココロの方にだって、良くない影響が出てくる)
善子(まるで水面の渦に、うっかり近付いてしまった小舟のように)
善子(ずうっと同じようなことばかり考えているうちに、少しずつ、少しずつ)
善子(思考が悪い方へ、悪い方へと吸い寄せられていく)
101: 名無しで叶える物語 2019/04/25(木) 20:24:36.07 ID:0DBRux08.net
善子(………)
善子(……分かってる。分かってるわよ)
善子(私はただ、見ないフリをしているだけ。自分の想いも――たぶん、あの子の想いも)
善子(あの子は、何というか。負の感情は溜め込むくせに、正の感情は遠慮なく放出する、そんな性格だから)
善子(あの子の好意には、薄々ではあるけど、勘付いていた)
善子(――それでも私は、踏み出すのを恐れた)
善子(嗤えばいい。嘲ればいい)
善子(ほとんど起こり得ないはずの、ほんの数パーセントの確率を、私がこれまで何度引き当ててきたと思う?)
善子(不運と隣り合わせの人生を送ってきた私なら、こんな臆病者に成り下がっても何ら不思議ではないし、仕方のないこと。そうでしょう?)
善子(……分かってる。分かってるわよ)
善子(私はただ、見ないフリをしているだけ。自分の想いも――たぶん、あの子の想いも)
善子(あの子は、何というか。負の感情は溜め込むくせに、正の感情は遠慮なく放出する、そんな性格だから)
善子(あの子の好意には、薄々ではあるけど、勘付いていた)
善子(――それでも私は、踏み出すのを恐れた)
善子(嗤えばいい。嘲ればいい)
善子(ほとんど起こり得ないはずの、ほんの数パーセントの確率を、私がこれまで何度引き当ててきたと思う?)
善子(不運と隣り合わせの人生を送ってきた私なら、こんな臆病者に成り下がっても何ら不思議ではないし、仕方のないこと。そうでしょう?)
102: 名無しで叶える物語 2019/04/25(木) 20:25:13.49 ID:0DBRux08.net
善子(………)
善子(……ああもう、分かってるってば)
善子(だとしても、これまでの私の所業を正当化する理由にはならない)
善子(――あの子の純粋さに付け込んで、その唇を好き放題に蹂躙するばかりか)
善子(その後も拒絶されないのを良いことに、あの子を使って何度となく快楽を貪る始末)
善子(自分の目も――あまつさえ相手の目まで、覆い隠しながら)
善子(――つくづく、最低な奴だ。私は)
善子「……バチが、当たったのかしらね」
善子(そう呟く声は、頼りなく掠れていた)
善子(……ああもう、分かってるってば)
善子(だとしても、これまでの私の所業を正当化する理由にはならない)
善子(――あの子の純粋さに付け込んで、その唇を好き放題に蹂躙するばかりか)
善子(その後も拒絶されないのを良いことに、あの子を使って何度となく快楽を貪る始末)
善子(自分の目も――あまつさえ相手の目まで、覆い隠しながら)
善子(――つくづく、最低な奴だ。私は)
善子「……バチが、当たったのかしらね」
善子(そう呟く声は、頼りなく掠れていた)
103: 名無しで叶える物語 2019/04/25(木) 20:25:55.62 ID:0DBRux08.net
善子「………」
善子(……そういえば、みんながお見舞いに来るんだっけ)
善子(『全員で行ったら迷惑になっちゃうかもだから、少人数で行くね』と、花丸からのメッセージには書かれていた)
善子(…正直な話、今のコンディションを考えると、割と有難い申し出だった)
善子(こういうところ、結構気が回るのよね、アイツって)
善子(――誰が、来るんだろう)
善子(……本人には悪いけど、ルビィにはあまり来てほしくない。今は、正直)
善子(こんなネガティブ一直線な精神状態であの子と顔を合わせたりしたら、何を口走るか分かったもんじゃない)
善子(これ以上、自分の矮小さを眼前に突きつけられるのはゴメンだ。心が持たない)
善子(……そういえば、みんながお見舞いに来るんだっけ)
善子(『全員で行ったら迷惑になっちゃうかもだから、少人数で行くね』と、花丸からのメッセージには書かれていた)
善子(…正直な話、今のコンディションを考えると、割と有難い申し出だった)
善子(こういうところ、結構気が回るのよね、アイツって)
善子(――誰が、来るんだろう)
善子(……本人には悪いけど、ルビィにはあまり来てほしくない。今は、正直)
善子(こんなネガティブ一直線な精神状態であの子と顔を合わせたりしたら、何を口走るか分かったもんじゃない)
善子(これ以上、自分の矮小さを眼前に突きつけられるのはゴメンだ。心が持たない)
104: 名無しで叶える物語 2019/04/25(木) 20:27:01.38 ID:0DBRux08.net
ピンポーン
善子(……来た)
善子(はーい、という母親の声。玄関のドアを開ける音)
善子(あら! という、少し驚いた感じの母親の声)
善子(意外性のある人選ということだろうか。…3年生の誰かかしら?)
善子(2階に上がるよう促す、母親の声。訪問者の声は、よく聞こえない)
善子(階段を上る、誰かの足音――ふと気付く、違和感)
善子(複数人いる割には、足音が揃いすぎている気が――…)
善子(……いや、違う。本当に1人分の足音しか聞こえないんだ)
善子(なぜ? そんなの、考えるまでもない)
善子(まさか。部屋のドアが開けっ放しなことにようやく気付いたのは、そう思った瞬間のことだった)
善子(部屋の入口から、おずおずと顔を覗かせたのは――)
善子「―――」
善子(……来た)
善子(はーい、という母親の声。玄関のドアを開ける音)
善子(あら! という、少し驚いた感じの母親の声)
善子(意外性のある人選ということだろうか。…3年生の誰かかしら?)
善子(2階に上がるよう促す、母親の声。訪問者の声は、よく聞こえない)
善子(階段を上る、誰かの足音――ふと気付く、違和感)
善子(複数人いる割には、足音が揃いすぎている気が――…)
善子(……いや、違う。本当に1人分の足音しか聞こえないんだ)
善子(なぜ? そんなの、考えるまでもない)
善子(まさか。部屋のドアが開けっ放しなことにようやく気付いたのは、そう思った瞬間のことだった)
善子(部屋の入口から、おずおずと顔を覗かせたのは――)
善子「―――」
105: 名無しで叶える物語 2019/04/25(木) 20:27:28.56 ID:0DBRux08.net
善子(そのとき、私は理解した)
善子(お見舞いの連絡が、午後からは用事があると言っていたはずの花丸から来た理由)
善子(「少人数」と、曖昧な書き方をした理由)
善子(そして、アイツの話をすべて額面通りに受け取ってはいけない、ということ――)
「……お、おじゃまします…」
善子「……ル…ビィ」
善子(――ホント、こういう事には気が回るんだから、アイツは)
善子(お見舞いの連絡が、午後からは用事があると言っていたはずの花丸から来た理由)
善子(「少人数」と、曖昧な書き方をした理由)
善子(そして、アイツの話をすべて額面通りに受け取ってはいけない、ということ――)
「……お、おじゃまします…」
善子「……ル…ビィ」
善子(――ホント、こういう事には気が回るんだから、アイツは)
115: 名無しで叶える物語 2019/04/28(日) 00:24:45.15 ID:lwnjyZo2.net
ルビィ「………」
善子「………」
ルビィ「…えっと、具合は、どう?」
善子「…ああ、うん。朝よりはだいぶマシになったわね。でもまだ全然よ。喉は痛いし寒気はするし脚もダルい」
ルビィ「そうなんだ……ごめんね、ちゃんと休まなきゃなのに、お邪魔しちゃって」
善子「いいのよ、気にしないで」
ルビィ「………」
善子「………」 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:1341adc37120578f18dba9451e6c8c3b)
善子「………」
ルビィ「…えっと、具合は、どう?」
善子「…ああ、うん。朝よりはだいぶマシになったわね。でもまだ全然よ。喉は痛いし寒気はするし脚もダルい」
ルビィ「そうなんだ……ごめんね、ちゃんと休まなきゃなのに、お邪魔しちゃって」
善子「いいのよ、気にしないで」
ルビィ「………」
善子「………」 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:1341adc37120578f18dba9451e6c8c3b)
116: 名無しで叶える物語 2019/04/28(日) 00:25:29.78 ID:lwnjyZo2.net
ルビィ「…あ、そうだ。おみやげにアイス持ってきたんだ。下でお母さんに渡したから、あとで食べてね」
善子「…ん。ありがと」
ルビィ「………」
善子「………」
ルビィ「…あ、あとこれ。今日の練習で、フォーメーションがちょっと変わったから。そのメモね」
善子「ああ、わざわざありがとう。後で確認しておくから、そこの机の上に置いといて」
ルビィ「あ、うん」
善子「………」
ルビィ「………」
善子「…ん。ありがと」
ルビィ「………」
善子「………」
ルビィ「…あ、あとこれ。今日の練習で、フォーメーションがちょっと変わったから。そのメモね」
善子「ああ、わざわざありがとう。後で確認しておくから、そこの机の上に置いといて」
ルビィ「あ、うん」
善子「………」
ルビィ「………」
117: 名無しで叶える物語 2019/04/28(日) 00:26:01.88 ID:lwnjyZo2.net
善子(……会話が、続かない)
善子(──ここ数日、私たちは顔を合わせれば、ほとんど真っ先に例の行為に及んでいたから)
善子(お互い、距離感が分からなくなっているのかもしれない)
善子(互いの距離が突然、ゼロ距離レベルに近付いて。なまじそのままで数日を過ごしてしまったものだから)
善子(もう感覚が麻痺してしまって、どこまで離れれば「自然」な距離になるのかが、分からなくなっているんだと思う)
善子(──ここ数日、私たちは顔を合わせれば、ほとんど真っ先に例の行為に及んでいたから)
善子(お互い、距離感が分からなくなっているのかもしれない)
善子(互いの距離が突然、ゼロ距離レベルに近付いて。なまじそのままで数日を過ごしてしまったものだから)
善子(もう感覚が麻痺してしまって、どこまで離れれば「自然」な距離になるのかが、分からなくなっているんだと思う)
118: 名無しで叶える物語 2019/04/28(日) 00:26:39.69 ID:lwnjyZo2.net
善子「………」
ルビィ「………」
善子(……居心地の悪い沈黙)
善子(以前はもっと、なんてコトのない、とりとめのない話ばかり飽きずにしていて。話題を探す必要なんて、なかったはずなのに)
善子(なんで? どうして? 誰のせいで?)
善子(──胃のあたりが、もやもやして、ふつふつして、ぎゅーっとなる)
善子(吐き気とは違う感覚。私はこの感覚を知っている。これは──)
善子(……怒り、だ)
ルビィ「………」
善子(……居心地の悪い沈黙)
善子(以前はもっと、なんてコトのない、とりとめのない話ばかり飽きずにしていて。話題を探す必要なんて、なかったはずなのに)
善子(なんで? どうして? 誰のせいで?)
善子(──胃のあたりが、もやもやして、ふつふつして、ぎゅーっとなる)
善子(吐き気とは違う感覚。私はこの感覚を知っている。これは──)
善子(……怒り、だ)
119: 名無しで叶える物語 2019/04/28(日) 00:27:06.20 ID:lwnjyZo2.net
善子(出所の分からないそれは、私の中で少しずつ、少しずつ、為すがままに膨らんでいく)
善子(なんとかしてそれを抑え込もうと、両腕で腹部を抱えた途端)
善子(背中から覆われるような寒気が全身を走って、私は思わず身じろぎした)
善子「んっ…んん」
善子(…ハッとした。しまった、と思った。こういうことには目ざといルビィが、それを見逃すわけがなかった)
ルビィ「! どうしたの善子ちゃん!? 寒いの!? どこか痛むの!?」ガタッ
善子「…正直、平気とは言えないけど、大丈夫よ。ちゃんと暖かくしてるし、このまま寝てればそのうち治まるわ」
ルビィ「でも…」
善子「大丈夫。…大丈夫だから」
善子(なんとかしてそれを抑え込もうと、両腕で腹部を抱えた途端)
善子(背中から覆われるような寒気が全身を走って、私は思わず身じろぎした)
善子「んっ…んん」
善子(…ハッとした。しまった、と思った。こういうことには目ざといルビィが、それを見逃すわけがなかった)
ルビィ「! どうしたの善子ちゃん!? 寒いの!? どこか痛むの!?」ガタッ
善子「…正直、平気とは言えないけど、大丈夫よ。ちゃんと暖かくしてるし、このまま寝てればそのうち治まるわ」
ルビィ「でも…」
善子「大丈夫。…大丈夫だから」
120: 名無しで叶える物語 2019/04/28(日) 00:27:55.80 ID:lwnjyZo2.net
ルビィ「………」
ルビィ「……」ソッ
善子(頰に添えられる、ルビィの右手。少しひんやりしているように感じるのは、外が季節外れの寒さだからなのか、私の顔が熱を持っているからなのか)
善子「…ルビィ…?」
善子(言うが早いか、ルビィはもう一方の手も私の首元に添えると)
善子(ゆるく目を閉じ、そのまま私の方へ顔を近付けて──)
善子「ちょ──何してんのよアンタっ」
善子(思わず、ぐい、と。ルビィと私との間に、腕を割り込ませてしまう)
ルビィ「……」ソッ
善子(頰に添えられる、ルビィの右手。少しひんやりしているように感じるのは、外が季節外れの寒さだからなのか、私の顔が熱を持っているからなのか)
善子「…ルビィ…?」
善子(言うが早いか、ルビィはもう一方の手も私の首元に添えると)
善子(ゆるく目を閉じ、そのまま私の方へ顔を近付けて──)
善子「ちょ──何してんのよアンタっ」
善子(思わず、ぐい、と。ルビィと私との間に、腕を割り込ませてしまう)
121: 名無しで叶える物語 2019/04/28(日) 00:28:38.34 ID:lwnjyZo2.net
ルビィ「何、って…魔力の供給だよ」
善子(そう言っている間も、ルビィの両手は私に触れたまま、離れない)
善子「アンタねえ、魔力を分け与えられるだけの余裕が、今の私にあると思う? もう少し考えて──」
ルビィ「違うよ」
善子(ぴしゃり、と。ルビィは静かに、言葉を放つ)
ルビィ「ルビィが、あげるの。ルビィの魔力を、善子ちゃんに」
ルビィ「ルビィにそんな事ができるのか、分からないけど。ルビィの魔力が無くなったら、どうなっちゃうのか、分からないけど」
ルビィ「でも、いいの。もともとは善子ちゃんのものなんだし。それに」
ルビィ「いつも、貰ってばかりだから。こんな時くらいは──善子ちゃんの役に、立ちたいんだ」ニコッ
善子(そう言っている間も、ルビィの両手は私に触れたまま、離れない)
善子「アンタねえ、魔力を分け与えられるだけの余裕が、今の私にあると思う? もう少し考えて──」
ルビィ「違うよ」
善子(ぴしゃり、と。ルビィは静かに、言葉を放つ)
ルビィ「ルビィが、あげるの。ルビィの魔力を、善子ちゃんに」
ルビィ「ルビィにそんな事ができるのか、分からないけど。ルビィの魔力が無くなったら、どうなっちゃうのか、分からないけど」
ルビィ「でも、いいの。もともとは善子ちゃんのものなんだし。それに」
ルビィ「いつも、貰ってばかりだから。こんな時くらいは──善子ちゃんの役に、立ちたいんだ」ニコッ
122: 名無しで叶える物語 2019/04/28(日) 00:29:25.66 ID:lwnjyZo2.net
善子(──ぷつり、と)
善子(身体の中のどこかで、そんな感触がした)
善子(よく言われてる、糸が切れたようなそれではなくて)
善子(たとえば、どろどろした液体をいっぱいに詰めたビニール袋に、小さな針で穴を開けたみたいに)
善子(ゆっくりと、着実に、じわり、とろりと、中身が染み出して、漏れ出していくような──そんな感覚)
善子(私はもう、その穴を塞ぐ気なんて、更々なかった)
善子(流れ出ていく、この感情の矛先は、どこ?)
善子(目の前にいる、あの子?)
善子(違う)
善子(──私だ)
善子(身体の中のどこかで、そんな感触がした)
善子(よく言われてる、糸が切れたようなそれではなくて)
善子(たとえば、どろどろした液体をいっぱいに詰めたビニール袋に、小さな針で穴を開けたみたいに)
善子(ゆっくりと、着実に、じわり、とろりと、中身が染み出して、漏れ出していくような──そんな感覚)
善子(私はもう、その穴を塞ぐ気なんて、更々なかった)
善子(流れ出ていく、この感情の矛先は、どこ?)
善子(目の前にいる、あの子?)
善子(違う)
善子(──私だ)
123: 名無しで叶える物語 2019/04/28(日) 00:30:07.40 ID:lwnjyZo2.net
善子「…………嘘よ」ボソッ
ルビィ「嘘じゃないよ? ルビィは──」
善子「違うわよ!」
ルビィ「っ!?」ビクッ
善子「嘘をついてるのは私! 魔力が足りてないって話もそう! 私が魔力を供給しないといけないって話もそう! キスじゃないと魔力を供給できないって話もそう! 全部ぜんぶ出任せのデタラメよ!」
善子「でも貴女はまんまと信じた! あろう事か私に相談を持ちかけてきた! だから利用したのよ!」
善子「それでも貴女が疑うそぶりも見せないから! 私は何度だって貴女の唇を奪った! 貴女を穢した! 何度も! 何度も! 何度もッ!」
ルビィ「嘘じゃないよ? ルビィは──」
善子「違うわよ!」
ルビィ「っ!?」ビクッ
善子「嘘をついてるのは私! 魔力が足りてないって話もそう! 私が魔力を供給しないといけないって話もそう! キスじゃないと魔力を供給できないって話もそう! 全部ぜんぶ出任せのデタラメよ!」
善子「でも貴女はまんまと信じた! あろう事か私に相談を持ちかけてきた! だから利用したのよ!」
善子「それでも貴女が疑うそぶりも見せないから! 私は何度だって貴女の唇を奪った! 貴女を穢した! 何度も! 何度も! 何度もッ!」
124: 名無しで叶える物語 2019/04/28(日) 00:30:43.87 ID:lwnjyZo2.net
善子「…はーっ、はーっ……」
善子「……そこまでしてでも、私は貴女とキスがしたかった。歪な手段でも、とにかく貴女に触れたかった。貴女が欲しかった。私は貴女を──貴女が──…」
善子「………」
善子「…もう分かったでしょ。私は最低な奴よ。自分の想いが伝えられないからって、その相手を騙して、欺いて、自分だけ愉悦を得ようとする人でなし」
善子「その人でなしが、自分は主だの、貴女はリトルデーモンだのと──笑っちゃうわよね」
善子「私には、貴女の主である資格なんて──ううん、こんなおままごとに、貴女を付き合わせる権利なんて、何一つ持ってないの」
善子「だから──私は、堕天使ヨハネの名の下に、ここに宣言するわ」
善子「……そこまでしてでも、私は貴女とキスがしたかった。歪な手段でも、とにかく貴女に触れたかった。貴女が欲しかった。私は貴女を──貴女が──…」
善子「………」
善子「…もう分かったでしょ。私は最低な奴よ。自分の想いが伝えられないからって、その相手を騙して、欺いて、自分だけ愉悦を得ようとする人でなし」
善子「その人でなしが、自分は主だの、貴女はリトルデーモンだのと──笑っちゃうわよね」
善子「私には、貴女の主である資格なんて──ううん、こんなおままごとに、貴女を付き合わせる権利なんて、何一つ持ってないの」
善子「だから──私は、堕天使ヨハネの名の下に、ここに宣言するわ」
125: 名無しで叶える物語 2019/04/28(日) 00:31:35.52 ID:lwnjyZo2.net
善子「黒澤ルビィ。現刻を以て、貴女からリトルデーモン4号の御名を剥奪……いいえ」
善子「貴女を、この愚かな堕天使の呪縛から──っ解放、しますっ…」
善子(…声が、震える)
善子(ああ、ダメだ、限界だ)
善子(こんな顔、ルビィには見せたくないから)
善子(私は布団を、顔まですっぽりと被った)
善子(ああ、なんて──あたたかい、闇)
善子「………契約、解消よ」
善子「貴女を、この愚かな堕天使の呪縛から──っ解放、しますっ…」
善子(…声が、震える)
善子(ああ、ダメだ、限界だ)
善子(こんな顔、ルビィには見せたくないから)
善子(私は布団を、顔まですっぽりと被った)
善子(ああ、なんて──あたたかい、闇)
善子「………契約、解消よ」
135: 名無しで叶える物語 2019/04/29(月) 23:50:38.21 ID:ptMzgVrW.net
善子「……もう用は済んだでしょ」
善子「…帰って。…悪いけど」
ルビィ「………」
善子(自ら視界を塞いだ私の耳に)
善子(ルビィの返事は、聞こえてこなくて)
善子(代わりに、すっ、と)
善子(あの子が立ち上がる、気配がした)
善子「…帰って。…悪いけど」
ルビィ「………」
善子(自ら視界を塞いだ私の耳に)
善子(ルビィの返事は、聞こえてこなくて)
善子(代わりに、すっ、と)
善子(あの子が立ち上がる、気配がした)
136: 名無しで叶える物語 2019/04/29(月) 23:51:18.63 ID:ptMzgVrW.net
善子(…あの子は、落胆しているだろうか。それとも呆れているだろうか)
善子(けれど、それでいい。それがいい。そういう感情を向けてくれたほうが、私も気が楽になる)
善子(──花丸には、なんて説明しよう)
善子(明後日から、あの子とどう接すればいいだろう)
善子(私は、これからどうやって、あの子に──)
善子(けれど、それでいい。それがいい。そういう感情を向けてくれたほうが、私も気が楽になる)
善子(──花丸には、なんて説明しよう)
善子(明後日から、あの子とどう接すればいいだろう)
善子(私は、これからどうやって、あの子に──)
137: 名無しで叶える物語 2019/04/29(月) 23:51:58.17 ID:ptMzgVrW.net
バサッ
善子「───」
善子(視界に、光が射す)
善子(力任せに剥ぎ取られた布団が、あの子の背後でバタバタとはためく)
善子(柔らかな窓明かりを背に立つ、あの子は)
善子(赤髪の──天使?)
善子(違う。あの子は──)
善子(…小悪魔、だ)
138: 名無しで叶える物語 2019/04/29(月) 23:52:28.88 ID:ptMzgVrW.net
ルビィ「──知ってたよ」
ルビィ「……知ってたよ! 全部!」
ルビィ「いくらルビィだって気付くよ! 魔力は揮発性だとか水に溶けやすいとか! 口の中には魔力がいっぱい溜まってるとか! へったくそな嘘ばかりついてさ!」
ルビィ「そのくせ変にマジメで! ルビィからちょっかい出さないとその気になってくれない! 花丸ちゃんが言ってたとおりだよ! このヘタレ堕天使っ!」
善子「んなっ…!? ア、アンタねえ──」
ルビィ「でも! でもね! それでもルビィは善子ちゃんの誘いに乗ったんだよ! 騙されたフリをしたの! だってルビィもキスしたかった! 善子ちゃんとキスしたかったから!」
善子「………!」
ルビィ「……知ってたよ! 全部!」
ルビィ「いくらルビィだって気付くよ! 魔力は揮発性だとか水に溶けやすいとか! 口の中には魔力がいっぱい溜まってるとか! へったくそな嘘ばかりついてさ!」
ルビィ「そのくせ変にマジメで! ルビィからちょっかい出さないとその気になってくれない! 花丸ちゃんが言ってたとおりだよ! このヘタレ堕天使っ!」
善子「んなっ…!? ア、アンタねえ──」
ルビィ「でも! でもね! それでもルビィは善子ちゃんの誘いに乗ったんだよ! 騙されたフリをしたの! だってルビィもキスしたかった! 善子ちゃんとキスしたかったから!」
善子「………!」
139: 名無しで叶える物語 2019/04/29(月) 23:53:24.15 ID:ptMzgVrW.net
ルビィ「……ね? 分かったでしょ? ルビィ、こんなに悪い子なんだよ? 善子ちゃんが嘘ついてるのを知ってて、騙されたフリをするような──善子ちゃんよりも、ずっとずっと悪い子なんだよ」
ルビィ「……善子ちゃんのせいだよ? 善子ちゃんのせいで、ルビィ…こんなに、悪い子になっちゃったんだよ?」
ルビィ「正しいコトしか知らなかった、真っ当なコトしか教えられてこなかった、"いい子"だったルビィを──善子ちゃんが、悪い子にしちゃったんだよ!」
ルビィ「善子ちゃんが教えてくれるのは、ドキドキすることばかりで! ハラハラすることばかりで! あんなの知っちゃったら、もういい子のままじゃいられないもん!」
ルビィ「責任とってよ! もっと色んなこと教えてよ! そんな簡単に離れようとしないでよ! まだ、善子ちゃんの、リトルデーモンで…いさせてよ…! だから、だからっ…!」
ルビィ「…契約…解消とかっ、いわないでよお……」ボロボロ
ルビィ「……善子ちゃんのせいだよ? 善子ちゃんのせいで、ルビィ…こんなに、悪い子になっちゃったんだよ?」
ルビィ「正しいコトしか知らなかった、真っ当なコトしか教えられてこなかった、"いい子"だったルビィを──善子ちゃんが、悪い子にしちゃったんだよ!」
ルビィ「善子ちゃんが教えてくれるのは、ドキドキすることばかりで! ハラハラすることばかりで! あんなの知っちゃったら、もういい子のままじゃいられないもん!」
ルビィ「責任とってよ! もっと色んなこと教えてよ! そんな簡単に離れようとしないでよ! まだ、善子ちゃんの、リトルデーモンで…いさせてよ…! だから、だからっ…!」
ルビィ「…契約…解消とかっ、いわないでよお……」ボロボロ
140: 名無しで叶える物語 2019/04/29(月) 23:53:59.25 ID:ptMzgVrW.net
──アンタも、変わってるわよね。
──? なにが?
──自分で言うのもアレだけど、勝手にリトルデーモンとか妙な設定付けられてさ。イヤじゃないわけ?
──イヤじゃないよ? カッコいいもん!
──…カッコいいって言われたのは、初めてだわ。
──そうなの? カッコいいのに。
──? なにが?
──自分で言うのもアレだけど、勝手にリトルデーモンとか妙な設定付けられてさ。イヤじゃないわけ?
──イヤじゃないよ? カッコいいもん!
──…カッコいいって言われたのは、初めてだわ。
──そうなの? カッコいいのに。
141: 名無しで叶える物語 2019/04/29(月) 23:54:40.71 ID:ptMzgVrW.net
善子(……私は、ルビィの何を見ていたのだろう)
──ルビィね、前から憧れてたんだ。
──ん? …ああ、リトルデーモンの話?
──……うん。…そうだよ。
──ルビィね、前から憧れてたんだ。
──ん? …ああ、リトルデーモンの話?
──……うん。…そうだよ。
142: 名無しで叶える物語 2019/04/29(月) 23:55:07.36 ID:ptMzgVrW.net
善子(何を、恐れていたのだろう)
──そんなに気に入ったのなら、もっと上の階級にしてあげるわよ? ビッグデーモンとか。
──ううん。今のままがいい。
──…欲がないわね、アンタ。
──……そんなこと、ないよ。
──そんなに気に入ったのなら、もっと上の階級にしてあげるわよ? ビッグデーモンとか。
──ううん。今のままがいい。
──…欲がないわね、アンタ。
──……そんなこと、ないよ。
143: 名無しで叶える物語 2019/04/29(月) 23:55:31.61 ID:ptMzgVrW.net
善子(……どうして、忘れていたのだろう)
──だって、善子ちゃんが最初にくれた名前だもん。
──だって、善子ちゃんが最初にくれた名前だもん。
144: 名無しで叶える物語 2019/04/29(月) 23:56:16.46 ID:ptMzgVrW.net
善子(あの子は、最初から、言っていたじゃないか)
だからね、ルビィは、これからも──
ずっと、善子ちゃんのリトルデーモンだよ。
だからね、ルビィは、これからも──
ずっと、善子ちゃんのリトルデーモンだよ。
145: 名無しで叶える物語 2019/04/29(月) 23:57:20.74 ID:ptMzgVrW.net
ルビィ「──ねえ、善子ちゃん」
善子「なに」グスッ
ルビィ「契約って、もう一度やり直せるかな?」
善子「当たり前よ。堕天使は来る者を拒まない主義なんだから」
ルビィ「ふふっ、良かった」
ルビィ「……あと、もう一つ、いいかな?」
善子「なによ」
ルビィ「…ちょっと、苦しいかなー、って」ギュウウ
善子「…ごめん」
善子(謝りつつも、私は抱きついた腕を緩めなかった)
善子(こんな顔、ルビィには見せられないし──それに)
善子(これから伝えること、とてもじゃないけど──面と向かってなんて、言えないもの)
善子「なに」グスッ
ルビィ「契約って、もう一度やり直せるかな?」
善子「当たり前よ。堕天使は来る者を拒まない主義なんだから」
ルビィ「ふふっ、良かった」
ルビィ「……あと、もう一つ、いいかな?」
善子「なによ」
ルビィ「…ちょっと、苦しいかなー、って」ギュウウ
善子「…ごめん」
善子(謝りつつも、私は抱きついた腕を緩めなかった)
善子(こんな顔、ルビィには見せられないし──それに)
善子(これから伝えること、とてもじゃないけど──面と向かってなんて、言えないもの)
146: 名無しで叶える物語 2019/04/29(月) 23:57:59.96 ID:ptMzgVrW.net
……………
………
…
花丸「──わあ! じゃあ、ちゃんと告白してもらえたんだね! おめでとうずら~!」
ルビィ「えへへ~♪」ブイッ
花丸「このこの~幸せ者めえ~♪」ツンツン
ルビィ「えへへえ~♡」ニマニマ
花丸「それでそれで、ぶっちゃけた話どこまで進んだずら~?」ニヤニヤ
ルビィ「え? どこまでって、何が?」
花丸「またまたあ~♪ キスよりももっとドキドキハラハラしちゃうコト、善子ちゃんに教えてもらったりしちゃったんでしょ~?」ニヤニヤ
ルビィ「してないけど…」
花丸「は?」
ルビィ「してないよ? キスしか」
花丸「………」
ルビィ「………」
花丸「……あンのドヘタレ堕天使がァァァ~ッ!」ガッタァァァァ!
ルビィ「花丸ちゃん落ち着いて! 図書室! 図書室だからー!」
………
…
花丸「──わあ! じゃあ、ちゃんと告白してもらえたんだね! おめでとうずら~!」
ルビィ「えへへ~♪」ブイッ
花丸「このこの~幸せ者めえ~♪」ツンツン
ルビィ「えへへえ~♡」ニマニマ
花丸「それでそれで、ぶっちゃけた話どこまで進んだずら~?」ニヤニヤ
ルビィ「え? どこまでって、何が?」
花丸「またまたあ~♪ キスよりももっとドキドキハラハラしちゃうコト、善子ちゃんに教えてもらったりしちゃったんでしょ~?」ニヤニヤ
ルビィ「してないけど…」
花丸「は?」
ルビィ「してないよ? キスしか」
花丸「………」
ルビィ「………」
花丸「……あンのドヘタレ堕天使がァァァ~ッ!」ガッタァァァァ!
ルビィ「花丸ちゃん落ち着いて! 図書室! 図書室だからー!」
147: 名無しで叶える物語 2019/04/29(月) 23:58:42.82 ID:ptMzgVrW.net
おしまい。
お読みいただき、
ありがとうございました。
お読みいただき、
ありがとうございました。
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